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第31号 - 平群里山クラブ

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第31号 - 平群里山クラブ
2013年7月
第31号
事務局;平群町緑ヶ丘6-16-4 田中 勇蔵
2013年7月 KATI-KATI山だより 第31号
http://hegurisatoyama.web.fc2.com/ 平群里山クラブ会報
0745-45-4598
[email protected]
カチカチ山
カチカチ山で自然養鶏スタート
自然養鶏スタート!
スタート!
誰とはなしに「山でニワトリ飼おうか?」と言い始めたのが昨年夏ごろだったでしょうか…それから
の約半年の間に、軽快なフットワークが売りの養鶏リーダー、松村氏らによる養鶏についての勉強、自
然養鶏場の見学、鶏舎等の建設、飼料材料の調達ルートの開拓などを経て、養鶏部会(コッコクラブ)会
員を募集し、4月にカチカチ山での自然養鶏がスタートしました。
◆循環を生み出す自然養鶏
自然養鶏とは、鶏舎に大量の鶏を押し込む企業養鶏の対極で、なるべく
自然に近い方法で行う養鶏のことです。鶏たちは、安全・安心な材料から
手作りされた発酵飼料や生餌(ミミズなど)、緑餌(野菜や草)などを食
べ、広い運動場のある鶏舎で自由に動き回り、健全に成長していきます。
飼い主たる人間は、家庭や商店、畑などで出た生ゴミ、残飯やくず野菜な
どを鶏たちに消費してもらい、良質な鶏糞を手に入れられます。もちろん
プリプリ卵や、最後にはその身までも…。鶏舎に入れる前のヒヨコを育て
た星野紀夫氏は、「台所の生ごみも庭の雑草も毛虫もきれいに食べてくれ
【ひな壇状の鶏舎運動場】
て、本当に助かる」と感心しきりでした。
このように自然養鶏は、見事な自然循環の実現を可能にさせるのです。
◆鶏たち、
鶏たち、元気に成長中
現在、養鶏部会の会員が交代で餌当番を務めるとともに、エサ作りや設備建
設・メンテナンスなどの担当を決めて、2種類、計25羽の鶏を育てています。
飼料作りもうまくいっており、発酵臭バツグン、ホッカホカの発酵飼料が豊富
に出来上がっています。好物の生餌は大発生したマイマイガ幼虫で、鶏舎周囲
の木からは毛虫がいなくなりました。
ヒヨコの時から人間のそばで育った鶏たちは、人間が鶏舎に近づくと我先に
と近寄ってきます。鶏舎に入れば腕などに馴れ馴れしく飛び乗ってきて、まさ
に「手乗りニワトリ」。ズッシリ重くてほんわか温かい命を感じます。まだ鶏
をご覧になっていない方、生ごみを持って是非ご来山ください。(加藤久美子)
鶏のエサとなる腐葉土を作るため
に大量の生ごみ
生ごみが必要ですが、
生ごみ
不足気味です。
不足気味です。生ごみは一日分
ごとにポリ袋に入れて冷凍保管
しておけば臭いなど気になりません。来山
の際に是非それを持参していただき、鶏舎
スグ斜め上の堆肥置き場にまくか、鶏舎内
にまいて鶏にあげてください。平群町では
10月から生ごみ収集が有料になりますが、
自然の循環に組み込めば生ごみは大幅に減
らせます。ご協力をお願いします。
【ヒヨコ時代】
クイズです!
【鶏の寝床部屋】
《A》最初に
最初に卵を産む日は?
《B》雄鶏が
雄鶏が最初に
最初に鳴く日は?
* ヒヨコの誕生日は4月4日です。
● 応募〆切は7月
7月15
7月15日
15日。里山会員家族で一票です。
● 投票箱はビニールハウス内にあります。
● A、Bそれぞれ一番近い日にちを当てた方に
貴重な「初卵」を10個ずつ差し上げます。
副賞として高級豆腐「我流豆腐」の交換券と
卵かけご飯専用醤油1本もどうぞ~!
2013年7月
第31号
私とカチカチ山 NO.23
岡本
真弓
学生時代に野外活動のボランティアスタッフとして子どもたちと山や海
に出かけていました。私は住宅街育ちで、大阪の地下鉄を乗り継いで短大
に通い、人ごみの中で生きてきたので、このボランティアの経験(子ども
たちとの関わりや野外研修、個性豊かなスタッフとの出会い)が、新鮮で
楽しく夢中になっていました。遊びも食べるのも自然の中。川遊びや木登
りをして遊んだあとは、掘った芋を自分たちで焼いて食べたり、火を熾して飯ごうでお米を炊いたり、片
づけも洗剤を使わず川の砂で飯ごうのすすを落としたり、文化的な生活から離れた豊かな自然の中で、多
くのことを考えさせてもらった貴重な体験でもありました。右成さんから里山クラブの活動をお聞きして
から、この野外活動のことを思い出し、早く関わらせてもらいたいとワクワクしていました。
今、訪問介護の介護士を経て、リハビリ特化型のデイサービスで介護士として働いています。身体重心
道という考えでお年寄りの姿勢を意識してもらいながら、楽しい時間を過ごしていただく施設ですが、楽
しい時間を提供することは決して楽ではありません。でもスタッフが一生懸命、気持ちを込めて楽しく過
ごしてもらおうとする空間がとても愛おしく、一緒に過ごしてくださる時間がとても尊く、本当に素晴ら
しい仕事だと感じています。お年寄りと接するなかで、このKATI-KATI山との出会いで得た体験が、古
き良き昔を思い出してもらう良い話題となっています。子どもと若者と年寄りが、都会と自然がどんなふ
うに関われたら幸せかなーなんて考えながら、これからKATI-KATI山で何が起こるか本当に楽しみです。
去年決心して会員になったものの、まだ何のお役にも立てておらず、コッコクラブで餌やりすら一人でで
きないくらいですが、これから少しずつ参加させていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
■ カチカチ山
カチカチ山が大変身!
大変身!
■ ログ倉庫
ログ倉庫のプレート
倉庫のプレート完成
のプレート完成
既にログ倉庫が完成して、屋根の
部分がログのテラスになったことは
ご存知と思いますが、このテラスで
コーヒーを飲みながら小鳥の声に聞
き惚れていると、何とも言えない
ゆったりとした気分になります。ま
さに至福の時です。作ってくださっ
た方々に感謝、感謝!(写真①)
老朽化した見晴台が撤去され、頂
上が少し広くなった感じです(写真
②)。8月にはヒマワリが咲くかも
しれません。バイオトイレの目隠し
も竹からヒノキに作り替えられまし
た(写真③)。
入口にはヒノキの門柱が作られる
予定です。東斜面のキーウイ棚はニ
ワトリ小屋に大変身!(写真④)
頂上では涼しい風が吹き抜けてい
ます。見学がてら是非、避暑にご来
山ください。
会員で陶芸家の川勝 弘氏から
「KATI-KATI LODGE」の陶板がプ
レゼントされました。早速ログテラ
スのドア脇に飾りました。涼しげな
色でカチカチ山の雰囲気にぴったり
です。ありがとうございました。
①
②
③
■ 鶏舎まわりで
鶏舎まわりで餌
まわりで餌づくり
⑤
⑥
⑦
■ 7月14日
14日(日)初めての合宿
めての合宿を
合宿を
行います
鶏舎の周囲にエサ関連の置き場や
小屋ができています。古米置き場
(写真⑤)、堆肥作り場所(⑥)、貝
殻入れドラム缶、発酵飼料作りの
古浴槽(⑦)です。生ごみは⑥にば
らまいてください。
この日は定例活動の日、午前中は
22日(日)は観月祭です
観月祭です
馬鍬淵の整備活動、昼食後13
13時から
13時から、
時から、 ■ 9月22日
午後4時半受付、5時開宴です。
28日の親子自然体験教室の打ち合
28日の親子自然体験教室の打ち合
わせ、
終了は7時半、参加費は500円。
わせ、竹馬などのクラフト講習を行
竹馬などのクラフト講習
います。
今回は、楽器より歌を中心にし
初めての宿泊は一応
一応17
一応17時
17時からとし た音楽会にする予定です。声に自信
ます。食べ物、飲み物は持ち寄りで のある方もない方も、大声で発散し
す。ログテラスから夜景を見ながら たい方も度胸試ししたい方も…どん
飲むビールは どんエントリーしましょう!(雨が
④
さぞ美味いで 降りませんように…)
しょうね。宿
泊者は寝袋を
ご持参くださ
い。
2013年7月
第31号
かちかち山博物誌(
かちかち山博物誌(30)
30) ポルトスのシャコ
世界で最も有名なフランス人は?
ジャンヌ・ダルク、ナポレオン、モネ、サンテグジュペリ、
イヴ・モンタン、クレーダーマン、ルイ・ヴィトン・・・
みんな違うらしい。正解は「ダルタニアン」。おなじみ
「三銃士」の主人公である。作者はアレクサンドル・デュ
マ(1802~1870)、1844年、新聞小説として連載し、大好
評を得た。
17世紀はじめ、フランスの国力が充実し、ヨーロッパの
盟主に躍り出たころの話である。弱冠19歳の主人公が、
就職活動のため片田舎からパリに上京する。のっけから
チャンバラ、陰謀、友情、恋、と波乱万丈の生活に明け
暮れる。とりわけ、国王銃士隊の3人の
男たちとの出会いと友情は、この長編
小説の核となる。アトスは謹厳実直で思
慮深く武士の鑑、ポルトスは見栄坊で美
食家、アラミスは一見おとなしそうだが、
陰謀やら女やらに眼がない。この3人に
助けられてダルタニアンは、国王、王妃、
宰相らを相手取って縦横無尽の大活躍。
人気がでないわけはない・・・
ところで、小説に登場する人物に有名人の資格がある
のだろうか。名前からして怪しげで、姓名不詳なところは
前から気にかかっていた。じつは「四銃士」たちのモデ
ルは実在した。ダルタニアンはガスコーニュ地方の貧乏
貴族の末裔で、シャルル・ド・アルタニアンという。軍人と
して出世し、1673年、マーストリヒト攻防戦で戦死した。
アトスは・・・などと書き始めるとキリがないし、話がそれる。
ただ、史実のダルタニアンが、デュマの筆のおかげでフ
ランスきっての有名人になったのは確かだろう。
「三銃士」の中では、ポルトスの人物設定がいきいきし
ている。腕はたつが、直情径行、おしゃれだがまがいも
のを平気で利用し、食べることが最高の楽しみ。そのポ
ルトスの好物は「シャコ料理」だった。「ダルタニアン閣下
のおもてなしだ。森に行って最上のシャコを採って来い」
などと下僕に言いつける。
シャコとは何者か。生き物の名前としては海産のエビ、
二枚貝、キジ科の鳥が記載されている。森のシャコという
からには鳥である。ただ、シャコという固有種はいない。
シャコ属(Francolinus)の総称で、ウズラより大きく、キジ
より小さい鳥、と定義される。世界で40種あまり、3種がア
ジア、残りはアフリカに生息する。中国に生息する種は
コモンシャコ、漢字では「鷓鴣」をあてる。シャコ属はヨー
ロッパにはいない。フランスに生息するの
は近縁のヤマウズラ類で、2種が狩猟鳥と
して人気がある。Perdrix grise (灰色ヤマウ
ズラ、 Perdrix perdrix Linne 1758)と
Perdrix rouge(赤ヤマウズラ、Alectoris rufa
Linne 1758)である。前者は英名French
partridge ともいい、ポルトスのお気に入りは
これだろう。
それにしても、生物名の翻訳はむずかし
い。たいていの辞書はヨーロッパ原産種にアジア近縁種
の現地名をあてるので、読むほうは混乱する。牧野富太
郎博士はそのあたりに神経質だった。Perdrix griseを
シャコと呼ぶのは大間違い、と断じることだろう。せめて
ヤマウズラとでも訳してくれればよかったのに。
*
残念ながらカチカチ山にはポルトス・ヤマウズラはいな
い。近縁種としてコジュケイがいる。学生のころ、悪友の
ひとりが「ミッパポリと変な声をだすのは何だ?」私には
チョットコイと聞こえるのだが、季節になると、ミッパポリの
男を思い出す(佐野 浩 July 1, 2013)。
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この木なんの木?(31
この木なんの木?(31)
31) カツラ(桂
カツラ科 カツラ属)
地名、人名にと桂の名前は多く使われている。どんな木か知らなくても、このカツラ
という名を知らない人は少ないだろう。
昔から、カツラの木は良い香りがする木だとか、なぜかしら版木に適する木は朴・桂…
と覚えていたり、頭の片隅に実際にどんな木か、いつか見なければとの想いがあった。
カチカチ山の桂の木はそんな想いが実ってか、白樺やブナと共に植林された貴重な木だ。
落葉高木、雌雄異株。葉はハート型で対生(枝の同じ位置から左右同時に葉が出てい
る)、秋には黄金色になって落葉する。良い香りがするというから、葉っぱをちぎった
りもんだりしてみたが、さほど良い香りと言うほどでもない。なんでも落葉した黄色い
葉を粉にしないと出ないらしい。そういえば少しゴマのような香りがしないでもない。東北では桂をミソ(味噌)ノ
キとかショウユ(醤油)ノキとか言うそうで、この程度かとがっかりした。
先日、涼を得ようと京都の貴船神社辺りに出かけたが、境内には樹齢何百年かの桂の大木を始めあちこちに桂の
木があった。霊力の宿る木として大切にされている。葵祭りには桂の枝を頭に飾ると説明書きがあった。丸い葉が
もみじの木々の間でゆれて谷を見わたす景色は爽やかで涼しげ。桂の木は昔、水脈探しの目印だった。桂の下には
清らかな水が流れている。
余談になるが、中国の故事で月には桂の木(中国では桂の字は木犀をさす)が生えているとされ、日本では古来桂
といえば月を連想したそうである。そういえば京都の桂離宮や高知の桂浜は月の名所で桂の字がある。 ネジキの幹
ところで、カチカチ山のカツラの木(樹高約4~5m)はどこにあるか御存じでしょうか?(ほしの かずこ)
2013年7月
第31号
2013年4~7月の活動報告
◆ 雨天中止が4回もあったのは非常に珍しいです。
そういえば今年は花見の宴も中止になったのでした。
4月
17(水) ヒノキ山整備
15名
20(土) 薬師山整備(1)
10名
(写真①②)
24(水) 的場竹林・雑木林整備 雨天中止
5月
1(水)
8(水)
12(日)
15(水)
22(水)
26(日)
的場雑木林整備
薬師山整備
薬師山整備(2)
カチカチ山整備
的場雑木林整備
クリーンアップ・馬鍬淵
(写真③)
29(水) ヒノキ山整備
13名
15名
11名
18名
12名
6名
◆ カチカチ山整備では、竹林内の小径やクルミ・ブナのある小
径を、ヒノキ丸太を使って拡幅整備ました。また、椿井大橋
横の黒竹を3本移植できたのは嬉しいことです(この黒竹林
は大橋の付け替え工事で消滅しました)。(写真④⑤)
雨天中止
6月
5(水) 的場雑木林整備
9(日) ヒノキ山整備
12(水) カチカチ山整備
(写真④⑤)
19(水) 的場雑木林整備
26(水) ヒノキ山整備
◆ 薬師山の整備では、西側斜面のミツバツツジの刈込による
再生や、山桜の大木の保護整備活動が印象的でした。
(写真①②)
◆ クリーンキャンペーンで、馬鍬淵に滞留していたゴミを、トラ
ロープと角材を水面に浮かべて取り除いたことが、他の参
加者にインパクトを与えたようです。(写真③)
◆ オオムラサキ飼育については、飼育舎内のエノキが日照不
足で育たないため、防虫ネットを撤去しました。自生している
エノキの枝に袋掛けして幼虫を保護し、蛹になったオオムラ
サキを平群北小学校に持って行き、理科の学習に役立てて
いただきました。(写真⑥)
16名
9名
14名
2013年7~12月の活動予定
雨天中止
雨天中止
7月
3(水) カチカチ山整備
6(水)
10(水) ヒノキ山整備
10(日)
14(日) 馬鍬淵整備(1)
13(水)
馬鍬淵整備(1)、
(1)、
カチカチ山合宿
20(水)
17(水) 的場竹林整備
27(水)
24(水) カチカチ山整備
12月
28(日) 親子自然体験教室
4(水)
7月
3(水) カチカチ山整備
①
4/20
ミツバツツジ刈込
11月
②
4/20
山桜の大木
◆ 7月31日~8月27日
定例活動はお休み。
8月
28(水) カチカチ山整備
11(水)
15(日)
18(水)
21(土)
9月
③
5/26
角材とトラロープ
④
6/12
黒竹
4(水)
8(日)
11(水)
18(水)
22(日)
25(水)
ヒノキ山整備
的場雑木林整備
ヒノキ林間伐
カチカチ山整備
観月会
的場雑木林整備
10月
⑤
6/12
クルミ・ブナの小径
⑥
6/5
オオムラサキの蛹
2(水)
9(水)
13(日)
16(水)
23(水)
30(水)
ヒノキ山整備
堅川桜林整備
堅川桜林整備
的場雑木林整備
カチカチ山整備
ヒノキ林間伐
25(水)
27(金)
的場竹林整備
自然観察会
ヒノキ林間伐
カチカチ山整備
薬師山整備
「竹あかり」用
孟宗竹の伐採
(未定)
薬師山整備(3)
薬師山整備(3)
忘年・餅つき大会
的場竹林整備
「竹あかり」用
竹筒制作(未定)
門松づくり
門松づくり、
仕事納め
◆ 編集後記 ◆
養鶏部会内ニュースの編
集・配信担当なので情報が
集まってきます。それらをま
とめ、餌当番の時に感じたこ
となどをまじえて、1面の記
事を書かせていただきました。
が、百聞は一見に如かず、
コッコに会いに、是非ご来山
ください。(加藤 久美子)
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