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アストラゼネカオーストラリア
第2部 CTD の概要 一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物 版番号: 2.2 緒言 フォシーガ® 本書は、ブリストル・マイヤーズ株式会社及びアストラゼネカ株式会社の機密文書です。機密 保持を求める条件で本書を公開する場合があることを除いては、本書の受領により、本書に記載 された非公開の情報は、ブリストル・マイヤーズ株式会社又はアストラゼネカ株式会社の書面に よる事前の承認なく公開又は開示しないことに同意したものとします。 ブリストル・マイヤーズ株式会社及び アストラゼネカ株式会社は本書の公 開・開示に同意しております 2.2 緒言 一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物 2.2.1 緒言 ダパグリフロジンは、米国ブリストルマイヤーズ スクイブ社により創製された、腎臓でのグルコ ース再吸収に関与するナトリウム・グルコース共輸送体 2(SGLT2)を持続的に競合的、可逆的かつ 高い選択性で阻害する経口の 2 型糖尿病治療薬である。腎臓でのグルコース再吸収を阻害し、尿中 排泄を促進することにより、2 型糖尿病患者の血糖コントロールを改善する。 2 型糖尿病は高血糖状態を主徴とする慢性疾患であり、合併症として腎症や網膜症等の微小血管障 害、また心筋梗塞や脳梗塞等の大血管障害の発生と関連していることが知られている。現在、2 型糖 尿病に対する血糖降下薬として本邦で市販されている薬剤は、血糖降下作用を発揮する一方で、2 型 糖尿病の管理を難しくする多くの副作用を伴うため、治療薬の変更を余儀なくされたり、治療の中 止により糖尿病の合併症を発症するリスクがある。2 型糖尿病の管理を困難にする副作用としてよく みられるのは、体重増加と低血糖症である。ダパグリフロジンの作用は膵臓のβ細胞機能やインスリ ン感受性に直接作用しないため、低血糖症のリスクは低く、また、腎からのグルコース排泄が促進 されることにより、摂取カロリーの減少による体重減少効果も期待できる。ダパグリフロジンは、 尿中へのグルコース排泄促進というインスリン作用を介さない新規の作用機序を有することから、 糖尿病の新たな治療戦略に寄与することが期待され、単独療法はもとより、既存の糖尿病治療薬で 効果が不十分な場合には、それらの薬剤との併用療法においても更なる血糖降下作用が期待される。 フォシーガ ®錠(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)は、ダパグリフロジンとして 5mg 又は 10mg を含有するフィルムコーティング錠で、2013 年 11 月現在、欧州及びオーストラリア を含む 38 カ国で承認されている。 本邦においてはブリストル・マイヤーズ株式会社とアストラゼネカ株式会社が共同で開発を進め、 今般下記の内容で製造販売承認申請を行うに至った。申請区分は、新有効成分含有医薬品に該当す る。 申請品目 一般名 申請者名 フォシーガ®錠 5mg、フォシーガ®錠 10mg ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物 ブリストル・マイヤーズ株式会社 効能・効果 2 型糖尿病 用法・用量 通常、成人にはダパグリフロジンとして 5mg を 1 日 1 回経口投与する。なお、効 果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら 10mg1 日 1 回に増量することが できる。 2