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第60号 - 愛知県立豊田東高等学校
平成 25(2013)年 12 月2日 愛知県立豊田東高等学校 総合学科推進部 ●中学校向け公開授業 11 月9日(土),中学3年生や先生方,保護者を対象に公開授業 が行われました。当日は土曜日でしたが,月曜の日程で授業を実施 年の瀬の足音が聞こえてきました。今号では2年生の海外修学旅行と中学校向け公開授業, そして愛知県で行われた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」について紹介します。 豊田東高校公式 Web ページ → http://www.toyotahigashi-h.aichi-c.ed.jp/ 夢風メール(豊田東高校総合学科推進部)→ [email protected] し,第5時限,第6時限の「いつもどおり」の授業を見ていただき ました。第5時限の授業では,普通科目に加え,専門科目である「調 理サービス」や「基礎介護」,「素描」など,普通科の高校にはない 2年生の「総合的な学習の時間」 授業も参観していただきました。また,第6時限は「産業社会と人間」や「総合的な学習の時間」など, 総合学科らしい授業を参観していただきました。 1年生の「産業社会と人間」では,国土交通省や NPO と連携して, 校舎のすぐ横を流れる矢作川の河畔林の運用を考える せせらぎプロ ジェクト を展開しています。この日は,10 月 21 日(月)に学年全体 で実施した野外活動を踏まえて,豊田東高の「裏庭」をどう管理して いくかを話し合うグループディスカッションを行いました。硲伸夫さ ● 海外修学旅行 2年生は 10 月 23 日∼26 日,3泊4日の日程でマレーシアへ修学旅行に行ってきました。今年度は タイのスワンナプーム国際空港とシンガポールのチャンギ国際空港を経由する2便の飛行機に分かれ, ん(NPO 法人矢作川森林塾代表)や小林智さん(国土交通省豊橋河川 1年生の野外活動の様子 和気あいあいとした授業が展開されました。自分たちの環境は自分た マレーシア国際空港で合流してからホテルへと向かいました。2日目の朝に訪問したチェラス中等学校 ちで創る。未来に繋がる矢作川の在り方を,生徒たちが主体となって では,先輩から聞いていた噂通りの熱烈な歓迎を受けました。両校の校長,生徒代表挨拶のあと,チェ 話し合いました。 ラス校から歓迎の踊り,「上を向いて歩こう」など日本の歌の合唱,楽器演奏を披露していただきまし 2年生の「総合的な学習の時間」で た。豊田東高からは,マレーシアの伝統的な歌「ラササヤンゲ」を日本 は,修学旅行(左ページ)の振り返り 語の訳詞とマレー語の歌詞で合唱しました。これは,本校「音楽プラン」 が先頭に立ってこの日のために練習してきたものです。また,代表生徒 による空手も披露しました。グループ交流ではプレゼントの交換やマレ ーシアの遊び,日本の折り紙を教え合うなどお互いの文化を理解する機 会となりました。また,バスケットボールやバドミントンなどのスポー ツ交流も行いました。 チェラス中等学校を訪問した後は,クアラルンプール の中心市街地で昼食をとりました。日本語が通じない中, 生徒は英語やジェスチャーなどを駆使し,自分たちで注文をとりました。 午後は市内観光としてバツー洞窟(ヒンドゥ教の聖地),独立国家記念 碑,チョコレート工場,国立モスクを見学し,その後,クアラルンプー ルの発展のシンボルである KLCC にて夕食をとりました。ここでも生 徒自身がマレー料理やニョニャ料理などを注文して食事をとりました。 3日目は現地の大学生に案内してもらいながら市内各地を巡る「B&S プログラム」を行いました。 あらかじめ作っておいた自己紹介カードなどを使って自己紹介をした後,市内を観光・散策し,face to face の交流を行いました。観光名所のほか,チャイナタウンやセントラルマーケット,スンガイワンプ ラザなどのショッピングセンターを廻り,現地の人々の生活を肌で感じることができました。大学生と は英語やマレー語を駆使してなんとか意思を伝えようと奮闘する姿が見られました。 事務所岡崎出張所長)にもふらりふらりと各教室を覗いていただき, ビオトープの調査 として,生徒による発表のほか,外部 講師として日本在住のマレーシア人である石田ファラさんにお越しい ただき,修学旅行で感じたことや疑問点を共有する授業を行いました。 ファラさんには,事前学習にも外部講師として来ていただいています。 今回の1年生の授業は,豊田東高の ESD(持続可能な開発のための教育) 1年生のグループ討論 小林さん(左)と硲さん(右) を特徴づける「環境教育」,また,2年生の授業は「国際理解教育」の一 環です。双方の取組において,事前学習→フィールドワーク→事後学習と いう流れを踏んでいることは,環境教育や国際理解教育を単なるイベント で終わらせないための試みであり,本校の ESD の特徴です。当日は数多 くの中学生,先生方,保護者の皆様に御参観いただきました。ありがとう ございます。今回の公開授業を今後の進路の参考にしていただければ幸い です。 ●あいちトリエンナーレ 石田ファラさん ∼高校生とトリエンナーレで見て知り考えるトーク∼ 3年に一度開かれる国際的な芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画の一つとして「高校生とトリエ ンナーレで見て知り考えるトーク」が8月 22 日に行われ,本校からも「美術プラン」から5名の生徒 が高校生ガイドとして参加しました。 「ギャラリートーク」では作品を前に自分が感じたことや考えたこと, 海外旅行が初めてという生徒も多く,出発までは期待と不安が入り混 調べたことなどを発表し,参加者へ語りかけるように説明をしていまし 然と口に出るようになっていました。異文化の中での体験は,日本の良 とや考えたことを共有し,様々な意見を出し合うことで作品についての 中国,イギリスなど様々な国との交流が行われてきましたが,マレーシ 屋市美術館やトリエンナーレ会場などで研究を重ねてきました。生徒た じっていたと思います。しかし,帰る頃には簡単な英語やマレー語が自 た。「みんなでトーク」では多くの高校生がそれぞれの視点で感じたこ さを再認識する機会となったことでしょう。今年度はオーストラリア, 理解を深めることができました。この企画に先駆けて,生徒たちは名古 ア修学旅行においても,生徒たちはまた一つ成長したと思います。 ちにとって世界の最先端美術に触れあう貴重な体験となりました。