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広島市受動喫煙防止対策ガイドライン(施設版)平成27年3月(PDF

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広島市受動喫煙防止対策ガイドライン(施設版)平成27年3月(PDF
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(2) ࡫ཋϋᅠ໺᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽᳽ ᳊Ჯ
(3) μ᩿ᅠ໺ƕಊNJƯ‫׉‬ᩊưƋǔ଀ᚨȷғ؏ሁƴƓƚǔӖѣտ໺᧸ഥ‫ݣ‬ሊ᳽᳽ ᳊Ჰ
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広島市受動喫煙防止対策ガイドライン(施設版)
1
はじめに
たばこは、喫煙する本人だけではなく、周りの人の健康にも影響を及ぼすことから、たばこの
煙にさらされることがないように、受動喫煙防止対策を確実に講じる必要があります。
広島市では、健康増進法並びに本市が策定した健康づくり計画「元気じゃけんひろしま
基づき、平成
」に
年 月に「広島市受動喫煙防止対策ガイドライン」を作成し、公共施設・企業・
飲食店などにおける受動喫煙防止対策を進めてきました。
その後、平成
年 月に「たばこの煙にさらされることからの保護」のための効果的な措置を
講じることが規定された「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(
)」が発効しまし
年7月には、同条約における締約国会議において、平成
年 月までに「たば
た。また、平成
この煙にさらされることからの保護に関するガイドライン」の実行を行うことが満場一致で採択
され、わが国を含む締約国は屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所及び適当な場合に
は他の公共の場所における受動喫煙防止対策を推進することになりました。
わが国ではこれを受けて、平成
年 月に厚生労働省から発出された通知において、「多数の
者が利用する公共的な空間については、原則として全面禁煙であるべきである」とする基本的な
方向性が示されたことから、本市において、平成
年 月に「広島市受動喫煙防止対策ガイドラ
イン」を改定し、受動喫煙防止対策のより一層の推進のため、関係各方面への周知を図ってきま
した。
こうした中、平成
年 月に同省から発出された通知において、平成
年 月に閣議決定され
た「新成長戦略」では受動喫煙の無い職場の実現が目標として設定され、平成
定された「がん対策推進基本計画(第二次)」や平成
年 月に閣議決
年度からの「健康日本 (第二次)」で
は受動喫煙に関する数値目標が盛り込まれたことに言及した上で、平成
年の通知で示した基本
的方向性等を踏まえた受動喫煙防止対策の徹底について、改めて関係方面への周知及び円満な運
用が求められました。
また、平成
年 月の同省事務連絡では、喫煙場所を施設の出入口から極力離すなど必要な措
置を講じるよう、関係方面への周知及び円満な運用について求められました。
本市においては、平成
年 月に策定した「元気じゃけんひろしま (第 次)」において、日
常生活における受動喫煙に関する数値目標を盛り込み、より一層、受動喫煙防止対策を推進する
こととしています。
これらのことを踏まえ、日常生活における受動喫煙の機会ゼロを目指して、本ガイドラインを
改定することにしました。
市民・事業者の皆様に、このガイドラインをご活用いただき、地域や事業所で、望まない「た
ばこの煙にさらされること」から健康を守るために役立てていただきたいと考えています。
-1-
2
ガイドラインの基本的な考え方
本ガイドラインは、喫煙者と非喫煙者がお互いの立場を理解・尊重し、全ての人が快適に過ごす
ことができる環境づくりを目指すとともに、多数の人が利用する公共的な施設については、全面禁
煙を目指し、受動喫煙による健康への悪影響を排除して、市民の健康増進を図ることを目的として
います。規制や罰則規定を有するものではありませんが、本市の健康づくり計画「元気じゃけんひ
ろしま
(第 次)
」を踏まえ、市民、関係者(団体)
、行政が一体となった受動喫煙防止対策を進
めていくための指針とするものです。
なお、本ガイドラインは施設を対象としていますが、屋外であっても多数の人が利用する公共的
な空間については、全面禁煙を目指しつつ、全面禁煙が困難な場合等においても、とりわけ、子ど
もの利用が想定される公共的な空間では、受動喫煙防止のための十分な配慮を行う必要があります。
3
受動喫煙防止対策の必要性
受動喫煙の健康被害
受動喫煙による健康への悪影響は、科学的に明らかとなっています。流涙、鼻閉、頭痛等の諸
症状や呼吸抑制、心拍増加、血管収縮等生理学的反応等に関係するという見解が出されています。
また、慢性的な影響として、肺がんや、循環器疾患(脳卒中、虚血性心疾患等)等の原因となる
ばかりでなく、受動喫煙により非喫煙妊婦であっても低出生体重児の出産の発生率が高まり、胎
児の発育に影響を及ぼします。
さらに、受動喫煙の煙中に含まれているニコチンや一酸化炭素等の様々な有害物質は、乳幼児
突然死症候群(
)や子どもの呼吸器疾患の原因となり、特に親の喫煙によって、子どもの呼
吸器症状や呼吸機能の発達に悪影響が及ぶなど、様々な報告がなされています。
受動喫煙による健康への悪影響を排除するために、多数の者が利用する施設の管理者に対し、
受動喫煙を防止する措置を促し、受動喫煙防止の積極的な取組みを推進することが必要であると
いえます。
受動喫煙の健康被害
確実に健康影響があるもの
肺がん、虚血性心疾患、鼻刺激
中耳炎、呼吸器系症状・肺機能低下、乳幼児
突然死症候群(
)、
下気道疾患(気管支炎・肺炎など)
可能性のあるもの
成人
子ども
脳卒中、副鼻腔がん、乳がん、アテローム性動脈
)、慢性呼吸器症
硬化症、慢性閉塞性肺疾患(
状、喘息、肺機能低下
脳腫瘍、リンパ腫、喘息、白血病
低出生体重児 、早産
乳幼児突然死症候群
、
流産、先天奇形(口蓋裂)、子宮外妊娠
胎児
妊娠中の異常(破水、前置胎盤、胎盤早期はく離) (妊婦本人の喫煙)
のついているものは妊婦本人が喫煙しなくても周囲の喫煙だけでリスクが上昇することが明らかにされています。
(出典:アメリカ公衆衛生長官報告書
-2-
および
)
たばこの煙
4000種類以上の化学物質を含む
うち200種類以上が人体に有害
うち60種類以上が発がん性物質
脳 脳卒中
目 刺すような痛み、涙、
頻繁なまばたき
耳 中耳炎
副流煙に含まれる有害物質
口 歯周病
(主流煙を1とした場合)
アンモニア(目を刺激)46.0倍
ニコチン(中毒性・血管の収縮)2.8倍
一酸化炭素(酸素不足を招く)4.7倍
タール(発がん性物質)3.4倍
肺
肺がん、
呼吸器系の病気の悪化、
ぜんそく
胎児
血管
早産、低出生体重児、
乳幼児突然死症候群
(SIDS)
喫煙による疾病リスク
動脈への悪影響
日本人が命を落とす最大の原因がたばこです。
万人がたばこ
たばこは、脳卒中や心臓病をはじめ、多くの病気と関係しており、年間約
が原因で亡くなっていると報告されています。たばこは日本人の疾病と死亡の原因として、最
大かつ回避可能な単一の原因であることが
年の人口動態調査で明らかにされています。
2007年のわが国における危険因子に関連する非感染性疾患と外因による死亡数
(男女計)
喫煙
(循環器疾患 33,400)
(がん 77,400)
(呼吸器疾患 18,100)
103,900
高血圧
運動不足
34,100
34,000
32,700*
30,600
23,900
23,000
21,200
19,000
11,600
8,900
2,600
1,100
0
高血糖
塩分の高摂取
アルコール摂取
ヘリコバクター・ピロリ菌感染
高LDLコレステロール
C型肝炎ウイルス感染
多価不飽和脂肪酸の低摂取
過体重・肥満
B型肝炎ウイルス感染
果物・野菜の低摂取
ヒトパピローマウイルス感染
ヒトT細胞白血病ウイルス1型感染
トランス脂肪酸の高摂取
0
20
52,200
40
128,900
循環器疾患
悪性新生物
糖尿病
その他の非感染性疾患
呼吸器系疾患
外因
60
80
100
120
140
死亡者数
(Ikeda N. et al: PLoS Med. 2012:9
(1)
: e1001160.)
広島市立安佐市民病院 名誉院長 岩森茂氏
-3-
4
施設における受動喫煙防止対策の方向性
健康増進法
条では、
「多数の者が利用する施設を管理する者は、受動喫煙を防止するために
必要な措置を講ずるように努めなければならない」としています。
施設における受動喫煙防止対策は、全面禁煙にすることが最も適切な方法です。禁煙が極めて
困難な場合は、当面の間、喫煙可能区域を設定するという方法があります。施設の規模・構造、
利用状況等は各施設により様々であるため、施設の条件や利用者のニーズに応じた適切な受動喫
煙防止対策を進めます。
最も適切な方法
=
『全面禁煙』
原則全面禁煙であるべき施設
国や地方公共団体が設置し運営する施設、健康維持・増進を目的としている施設、未成年
者や妊婦の利用が想定される施設等、多数の人が利用する公共的な施設においては、原則、
全面禁煙とすることが望まれます。
社会福祉施設
教育機関
保健医療施設
病院、診療所、保健センター等
学校、幼稚園等
保育園、児童福祉施設、
老人ホーム等
社会教育施設
官公庁施設
美術館、博物館、
市役所、区役所等
市役
所
図書館、体育館、
スポーツセンター等
金融機関
公共交通機関
銀行、郵便局等
航空機、バス、タクシー、鉄軌道車両、
旅客船等
全面禁煙を目指す施設
利用者のニーズに応じた受動喫煙防止対策の推進が望まれる場所です。特に未成年者が多
く利用する施設では積極的な全面禁煙の推進が必要です。
飲食店
ホテル、旅館等
百貨店、商店等
集会場、展示場、劇場、
遊技場、娯楽施設、屋外
競技場等
CINEMA
-4-
5
受動喫煙防止対策の方法
敷地内禁煙
建物を含む敷地を禁煙とし、敷地内には喫煙場所を設置しません。
受動喫煙防止対策の最も適切な方法であり、設備が不要で、維持管理費もかかりません。
敷地内・建物内ともに禁煙であることを、ポスター等で周知します。
<ポスター例>
敷地内禁煙
敷地内禁煙
NO SMOKING
建物内禁煙
施設管理者
建物内禁煙
建物内を禁煙にし、敷地内の適切な場所に喫煙場所を設置します。
喫煙場所は、出入口やその付近を利用する通行人から極力離した建物外の場所に設置しま
す。ドアの開閉や通行人の動きによりたばこの煙が喫煙場所以外に流れないように、必要に
応じて喫煙場所を囲うなどの対策を取ります。それぞれの施設の状況に応じて、風向きや利
用頻度などを考慮し、施設利用者や通行人が喫煙場所からのたばこの煙にさらされないよう
注意します。
また、喫煙場所に未成年者や妊婦が立ち入らないよう、ポスターやステッカーの掲示、パ
ンフレットの配布等により、喫煙場所であることを明確に表示します。
<ポスター例>
建物内禁煙
建物外に喫煙場所
喫煙場所
NO SMOKING
建物内禁煙
入口
喫煙場所
極力離す
施設管理者
受動喫煙防止のため、
未 成 年 者は立ち入り
できません。
施設管理者
<参考:日本禁煙学会「屋外における受動喫煙防止に関する日本禁煙学会の見解と提言」>
無風という理想状態下で、ひとりの喫煙者によるタバコ煙の到達範囲は直径
メートル
(半径7メートル)の円周内である。複数の喫煙者が同時に喫煙する場合は、この直径が
~ 倍以上となる。
-5-
全面禁煙が極めて困難である施設・区域等における受動喫煙防止対策
将来的には全面禁煙をめざしますが、禁煙が極めて困難な場合には、当面の間、喫煙場所
を設置しますが、禁煙区域と喫煙可能区域を明確に表示し、煙が流れ出ないよう適切な措置
が必要です。
建物内に喫煙場所を設置する場合は、厚生労働省の「分煙効果判定基準策定検討会報告書」
(平成
年
月)に示された基準を参考に、建物内に独立した排気装置を持つ喫煙場所を
設けます。その際、未成年者や妊婦が立ち入らないようポスター等を掲示し、喫煙場所であ
ることを明示します。
屋外
● 建物内に喫煙場所を設置する際の方法
以下の3つのポイントをすべて満たす必要があります。
*ポイント1 喫煙場所と非喫煙場所を確実に仕切る。
・空間を完全に仕切り個室化します。
・窓は設けない、もしくはロックし開放できないようにします。
*ポイント2 排気装置(換気扇など)を設置し、喫煙場所の空気は屋外に排出する。
・排気用換気扇を設けます。
喫煙量( 時間の喫煙本数)に応じた排気風量の有圧換気扇とします。
・非喫煙場所から喫煙場所に空気の流れをつくるため、給気口(換気扇と対角線上の出入口
ドアの下部)を確保します。
*ポイント3 分煙効果の判定基準を維持する。
・喫煙室内の粉じん濃度を
以下を維持し、かつ非喫煙場所の粉じん濃度が喫煙に
よって増加しないこととします。
集じん機は使用しない(集じん機では、有害ガス成分を除去できず受動喫煙防止対策に
なりません。また、室内気流を撹乱し、隣室へ逆流する気流を発生させることもありま
す。)
・一酸化炭素濃度を
以下とする。
秒以上の空気の流れを確保する。
・非喫煙場所から喫煙場所方向に
注) 全面禁煙がやはり効果的!
基準に適合する設備を整備するには、多額の経費がかかります。また、喫煙区域と禁煙区
域を完全に仕切り、排気設備を設置しても煙を完全に排除することは困難です。
飲食店などでの受動喫煙防止対策の取組
「全面禁煙にしてしまうと客足が遠のいてしまうのでは、と心配される事業者の方もいらっしゃると
思いますが、全面禁煙とした飲食店でも来客数や売り上げは変わらないというデータもあります。
また、アメリカカリフォルニア州で受動喫煙防止法(
年)前後の売上げを比較したところ、むし
ろ売上げが増えたという報告(※)もあります。
厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署発行、パンフレット「すすめていますか?たばこの煙から働く人を守る職場づくり」より抜粋
-6-
」
建物内に喫煙場所を設置する際の例
複数階の建物の場合は、最上階に喫煙場所を設置するのが望ましい。
消防用設備の設置については、施設ごとの
建築基準法上の設備の設置については、施設ご
状況を判断する必要があるため、必ず消防
との状況により判断する必要があるため、必ず
設備士や消防署に相談を!!
建築士や各区役所の建築課に相談を!!
※11 ページの消防法、建築基準法で留意すべきポイント参照
残留たばこ成分(3 次喫煙)について
日本呼吸器学会作成「肺の寿命の延ばし方」では、下記のとおり3次喫煙について記載されて
います。
「喫煙者の口臭や衣服がタバコ臭くて困ったこと、居酒屋に
行った後、髪の毛や洋服にタバコの臭いが染みついたことは
ありませんか?
髪の毛に付着した粒子成分から揮発するガス状成分(たば
タバコくさい……
こ臭)が原因です。厚生労働省は「残留たばこ成分」と定義
して注意喚起が必要としています。
気管支喘息や化学物質過敏症の患者さんでは発作の原因と
なります。
換気の悪い喫煙室を使用すると、大量の
が喫煙者の髪
や衣服に付着するため強い臭いの原因となります。
喫煙室を作らないことが一番ですが、今ある喫煙室を使わ
ないようにしていくことは、残留たばこ成分の問題をなくす
ためにも重要です。
」
-7-
6
「元気じゃけんひろしま
(第
次)」における喫煙分野の取組
広島市では、平成
年に健康づくり計画「元気じゃけんひろしま 」を策定し、「たばこ」
を含む様々な健康づくりに関する施策に取り組んできました。計画策定から
年が経過し、この
間、平均寿命が伸びている中で、健康寿命を長く保つことが重要となってきました。そこで、健
康寿命の延伸を目指し、今後
年間の取組として、「元気じゃけんひろしま (第 次)」を
平成
年 月に策定しました。
本計画では、①生活習慣病の発症予防と重症化予防②ライフステージに応じた健康づくり③社
会全体で健康を支え守るための社会環境の整備の3つの基本方針に基づいた施策に取り組むとと
もに、この3つの基本方針を実現するための健康づくりの基本要素である「喫煙」を始めとした、
「栄養・食生活」「身体活動・運動」「飲酒」「歯と口の健康」「休養・メンタルヘルス」の6
つの分野に関して、個人の生活習慣の改善等に取り組むこととしています。
【喫煙分野施策の方向性】
喫煙率の減少に向けた取組
市民の喫煙による健康への悪影響を防ぐため、喫煙率の減少に向けて、禁煙希望者に対する
禁煙支援、若い世代や妊産婦への喫煙防止教育や禁煙支援の取組等を推進します。
受動喫煙防止対策
市民を受動喫煙から守り、健康増進を図ることを目的として、不特定多数の方が利用する公
共的な空間については、全面禁煙を目指し、受動喫煙防止対策を推進します。
【喫煙分野の目標】
成人の喫煙率の減少
喫煙率の減少は、喫煙による健康への悪影響を確実に減少させる最善の解決策であることか
ら、
「成人の喫煙率の減少」を目指し、国目標の算定方法に準じて、現在の喫煙率(
)か
)を減じた値(
)を目標に設定しています。
ら禁煙希望者が禁煙した場合の割合(
未成年者の喫煙をなくす
未成年期からの喫煙は、健康への影響が大きく、成人になってからも喫煙が継続されやすい
ことから、国目標及び広島市子ども施策総合計画の目標に準じて「未成年者の喫煙をなくす」
ことを目標としています。
妊娠中の喫煙をなくす
妊娠中の喫煙は、低出生体重児だけでなく、妊娠合併症や出生後の乳幼児突然死症候群(S
IDS)のリスク要因となることから、国目標及び広島市子ども施策総合計画の目標に準じ
て「妊娠中の喫煙をなくす」ことを目標としています。
日常生活における受動喫煙の機会の減少
受動喫煙による健康への悪影響を防ぐため、家庭・職場・飲食店・行政機関・医療機関で
の「日常生活における受動喫煙の機会の減少」を目指し、行政機関・医療機関・職場につい
ては、国目標(行政機関・医療機関: 、職場:受動喫煙のない職場の実現)に準じて目標
を設定します。家庭や飲食店については、現時点で完全な受動喫煙の防止を求めることは困
難な状況であることから、国目標の算定方法に準じて、受動喫煙の機会がある者の現在の割
合(家庭
、飲食店
)から禁煙希望者が禁煙した場合の割合(
)を減じた値
)を目標に設定しています。
を半減すること(家庭 、飲食店
項目
計画策定時
成人の喫煙率の減少
%(平成 年度)
未成年者の喫煙をなくす
男子 %女子 %(平成 年度)
妊娠中の喫煙をなくす
%(平成 年度)
日常生活における受動喫 行政機関
%(平成 年)
%(平成 年)
煙の機会の減少
医療機関
飲食店
%(平成 年)
職場
%(平成 年)
%(平成 年)
家庭
-8-
目標
%(平成 年度)
男子 %女子 %(平成 年度)
%(平成 年度)
行政機関 %(平成 年度)
医療機関 %(平成 年度)
飲食店
%(平成 年度)
職場 %(平成 年)
家庭 %(平成 年度)
7
関係法令等
健康増進法(平成
年 月施行)
第
第
節 受動喫煙の防止
条
学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食
店その他多数の者が利用する施設を管理するものは、これらを利用する者について、受動喫煙
(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう)を防止す
るために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
*その他の施設は、鉄軌道駅、バスターミナル、航空旅客ターミナル、旅客船ターミナル、金融機
関、美術館、博物館、社会福祉施設、商店、ホテル、旅館等の宿泊施設、屋外競技場、遊技場、娯
楽施設等多数の者が利用する施設および鉄軌道車両、バス及びタクシー車両、航空機、旅客船を含
むものである。
たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(
)
(平成
年
月批准、平成
年 月発効)
第 条 たばこの煙にさらされることからの保護
1 締約国は、たばこの煙にさらされることが死亡、疾病及び障害を引き起こすことが
科学的証拠により明白に証明されていることを認識する。
2 締約国は、屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所及び適当な場合には他
の公共の場所におけるたばこの煙にさらされることからの保護を定める効果的な立法
上、執行上、行政上又は他の措置を国内法によって決定された既存の国の権限の範囲
内で採択し及び実施し、並びに権限のある他の当局による当該措置の採択及び実施を
積極的に促進する。
*たばこの規制枠組条約第
条履行のためのガイドライン(平成
年
月採択)
原則1
WHO枠組条約で言及するとおり、たばこの煙にさらされることから保護するための効
果的な対策としては、
%の無煙環境を作り出すため、特定の空間または環境から喫煙
とたばこ煙を完全に排除しなければならない。たばこ煙にさらされることについては安全
なレベルというものはなく、二次喫煙の煙の毒性についての閾値などの概念は、科学的証
拠と矛盾するため受け入れられない。換気、空気濾過、喫煙指定区域の使用(専門の換気
%の無煙環境以外のアプローチには効果がないこと
装置の有無にかかわらず)など、
が繰り返し示されている。また、技術工学的アプローチではたばこ煙にさらされることか
ら保護できない、という科学的あるいはその他の決定的な証拠が存在する。
原則2
たばこ煙にさらされることから全ての人々が保護されるべきである。屋内の職場および
屋内の公共の場はすべて禁煙とすべきである。
労働安全衛生法の一部を改正する法律について(平成
年
月
日通知)
○受動喫煙の防止
1 事業者は、労働者の受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこ
の煙を吸わされることをいう。以下に同じ)を防止するため、当該事業者及び事業場
の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めるものとしたこと。(第
条の 関係)
2 国は、労働者の健康保持増進に関する措置の適切かつ有効な実施を図るため、受動
喫煙の防止のための設備の設置の促進その他の援助に努めるものとしたこと。(第
条第 項)
-9-
受動喫煙防止対策について(厚生労働省通知)
ア 受動喫煙防止対策について(平成22年 2 月25日健発0225第 2 号/健康局長通知 抜粋)
今後の受動喫煙防止の基本的な方向性
今後の受動喫煙防止対策の基本的な方向性として、多数の者が利用する公共的な空間
については、原則として全面禁煙であるべきである。一方で、全面禁煙が極めて困難な
場合等においては、当面、施設の態様や利用者のニーズに応じた適切な受動喫煙防止対
策を進めることとする。
また、特に、屋外であっても子どもの利用が想定される公共的な空間では、受動喫煙
防止対策のための配慮が必要である。
受動喫煙防止処置の具体的方法
施設・区域における受動喫煙防止対策
全面禁煙は、受動喫煙対策として極めて有効であると考えられているため、受動
喫煙防止対策の基本的な方向性として、多数の者が利用する公共的な空間について
は、原則として全面禁煙であるべきである。全面禁煙を行っている場所では、その
旨を表示し周知を図るとともに、来客者等にも理解と協力を求める等の対応をとる必
要がある。
また、少なくとも官公庁や医療施設においては、全面禁煙とすることが望ましい。
全面禁煙が極めて困難である施設・区域における受動喫煙防止対策
全面禁煙が極めて困難である場合には、施設管理者に対して、当面の間、喫煙可能
区域を設定する等の受動喫煙防止対策を求めることとし、将来的には全面禁煙を目指
すことを求める。
全面禁煙が極めて困難である場合においても、「分煙効果判定基準策定検討会報告
書」
(平成
年 月)等を参考に、喫煙場所から非喫煙場所にたばこの煙が流れ出な
いことはもちろんのこと、適切な受動喫煙防止措置を講ずるよう努める必要がある。
喫煙可能区域を設定した場合においては、禁煙区域と喫煙可能区域を明確に表示し、
周知を図り、理解と協力を求めるとともに、喫煙可能区域に未成年者や妊婦が立ち入
ることがないように、措置を講ずる必要がある。例えば、当該区域が喫煙可能区域で
あり、たばこの煙への曝露があり得ることを注意喚起するポスター等を掲示する等の
措置が考えられる。
イ 受動喫煙防止対策について(平成 22年7月30日事務連絡/総務課生活習慣病対策室長通知抜粋)
法第
条では「受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を
吸わされることをいう。
)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければなら
ない。」ことと規定している。
条の「受動喫煙」には、施設の出入口付近に喫煙場所を設けることで、屋外か
法第
ら施設内に流れ込んだ他人のたばこの煙を吸わされることも含むため、喫煙場所を施設
の出入口から極力離すなど、必要な措置を講ずるよう努めなくてはならないところであ
る。
ウ 受動喫煙防止対策の徹底について(平成 24 年 10 月 29 日健発 1029 第 5 号/健康局長通知 抜粋)
受動喫煙防止対策については、平成
年 月
日に閣議決定された「新成長戦略」
年 月 日に
では「受動喫煙の無い職場の実現」が目標として設定され、また、平成
閣議決定された「がん対策推進基本計画」や平成
年度から開始される「健康日本21
(第二次)」では、受動喫煙に関する数値目標が盛り込まれるなど、これまで以上の受動
喫煙防止対策の徹底が求められている。
このような状況を受けて、平成
年健康局長通知において示した基本的な方向性等を
踏まえた受動喫煙防止対策の徹底について、改めて、関係方面への周知及び円滑な運用
に御配慮をお願いしたい。
- 10 -
エ 受動喫煙防止対策について(平成 25年2月12日事務連絡/がん対策・健康増進課長通知 抜粋)
平成
年 月
日には、
「受動喫煙防止対策について」
(平成
年 月
日付け厚
生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長事務連絡。以下「平成
年事務連絡」という。
)
により、施設の出入口付近にある喫煙場所の取り扱いについて周知を図ったところであ
るが、未だに、施設出入口付近に喫煙場所が設けられ、その結果、施設利用者が喫煙場
所からのたばこの煙の曝露を受ける事例が指摘されている。
受動喫煙を防止するためには、平成
年健康局長通知の趣旨及び平成
年事務連絡
に鑑みて、喫煙場所を施設の出入口から極力離すなど、必要な措置が講じられるよう、
関係方面への周知及び円満な運用に御配慮をお願いしたい。
分煙効果判定基準策定検討会報告書の概要(平成
年
月報告書(厚生労働省)より)
1 屋内に設置された現有の空気清浄機は、環境たばこ煙中の粒子状物質の除去について
は有効な機器があるが、ガス状成分の除去については不十分であるため、その使用にあ
たっては、喫煙場所の換気に特段の配慮が必要である。
2 受動喫煙防止の観点からは、屋内に設置された喫煙場所の空気は屋外に排気する方法
を推進することが最も有効である。
( )喫煙可能区域を設定する際留意すべき関係法令
禁煙区域と喫煙可能区域との間に仕切りを設置する際には、消防法、建築基準法等の法令に
留意する必要があります。
【消防法、建築基準法で留意すべき主なポイント】
排煙設備:区画したそれぞれの居室に排煙上有効な窓(有効部分の面積が居室の床面積の
分の1以上)を確保できない場合は、原則として排煙設備が必要(煙の行方
も配慮が必要)
換気設備:区画したそれぞれの居室が、その床面積に対して
分の1以上の面積を有する
窓など確保できない場合は、換気設備の設置が必要。
非常警報設備:スピーカーからの音が聞こえにくくなる場合は、増設が必要。
非常用の照明装置:非常用の照明装置の設置や増設が必要。
スプリンクラー設備:既存のスプリンクラーヘッドからの散水が届かなくなる場所ができる
場合は、増設が必要。
自動火災報知設備:壁等で仕切られ、既存の感知器が熱や煙を適正に見地できなくなる場合
は、感知器の増設が必要。
誘導灯:既存の誘導灯を容易に見通せなくなる場合は、増設が必要。
内装制限:建築物の構造、規模によっては、仕切りを不燃材料にすることが必要。
消火器:建物の各部分から、消火器までの歩行距離が
メートルを超える場合は、増設が必要。
- 11 -
8
たばこ対策に関連する相談機関・関連サイトについて
相談機関
★職場における受動喫煙防止対策、受動喫煙防止対策に関する各種支援事業については、広島
労働局健康安全課にお問合せください。
厚生労働省広島労働局〒 -
広島市中区上八丁堀
番
号広島合同庁舎
号館
階
電話 082-221-9243
★禁煙相談や講演会等に関するお問い合わせは各区の保健センター(健康長寿課)まで
中保健センター
電話
東保健センター
電話
電話
南保健センター
電話
西保健センター
安佐南保健センター 電話
安佐北保健センター 電話
電話
安芸保健センター
佐伯保健センター
電話
関連サイト
たばこと健康について
・厚生労働省「たばこと健康に関する情報ページ」
http//www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/main.html
・広島県禁煙支援ネットワーク http://www.menet-hiroshima.jp/kin-en/
職場の安全衛生について
・広島産業保健総合支援センター
http://sanpo-hiroshima.jp/
受動喫煙防止対策に関する各種支援事業
・厚生労働省「受動喫煙防止対策に関する各種支援事業について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/jigyousya/kitsuenboushi/
禁煙治療ができる医療機関について
・広島県医師会 http://www.hiroshima.med.or.jp/kenmin/kinen/shido.html
禁煙支援薬局について
・広島県薬剤師会 http://www.hiroyaku.or.jp/
消防法、建築基準法等の法令について
・総務省消防庁(消防関係法令)http://www.fdma.go.jp/concern/law/
・国土交通省(住宅・建築関係)http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/index.html
元気じゃけんひろしま21協賛店・団体募集について(禁煙施設の募集)
広島市では、市民の健康づくりを進めるお店や職場、市民団体グループ等を
「元気じゃけんひろしま21協賛店・団体」として認証しています。
施設内を禁煙としている施設については「禁煙協賛」の領域で認証します。
認証した施設については、ステッカーなどを交付するとともに、当該施設を
ホームページに掲載するなど、市民への情報提供をしています。
広島市健康福祉局保健部保健医療課
〒 -
電話
- 12 -
広島市中区国泰寺町一丁目
082-504-2290
番
号
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