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39表紙 コピー2
教育委員会家庭・地域教育課ホームページに掲載しました。
ダウンロードして、PTA研修、役員会などでご活用ください。
鳥取県教育委員会 家庭・地域教育課
鳥取市東町1丁目271番地
電話:0857-26-7519 平成22 年度版 平成 23 年2月掲載
もくじ
手引き
1. PTAの目的
2. PTA活動のあり方
1.
2.
3.
4.
5.
6.
1.
2.
3.
4.
5.
PTAの組織
PTAの規約
PTAの運営のための組織例
学級・学年PTA
地区PTA
専門部の活動
PTA活動と会員研修
PTAとレクリエーション活動
PTAと地域活動
PTAと人権教育
PTAと広報活動
活力あるPTA活動とする
ために、新入会員研修や役
員研修の手引きとして、ま
た、魅力ある広報紙作りや
特色あるPTA活動の参考
としてご活用ください。
★平成 22 年度優良PTA文部科学大臣表彰受賞
鳥取市立用瀬小学校PTA ・・・・・・・・18
「子どもの健やかな成長を願い~家庭・学校、そして地域とともに~」
北栄町立大栄中学校PTA
・・・・・・・・20
「一人一役、みんなでつくるPTA」
鳥取県立皆生養護学校PTA ・・・・・・・・22
「保護者・学校が一体となったPTA活動の取り組み」
北栄町立北条幼稚園PTA ・・・・・・・・・24
・・26
学校法人翔英学園みずほ幼稚園保護者会
鳥取市立美保小学校育友会 ・・・・・・・・・28
三朝町立西小学校PTA ・・・・・・・・・31
・・・・・・33
日吉津村立日吉津小学校PTA
鳥取市立国府中学校PTA ・・・・・・・・・35
伯耆町立溝口中学校PTA ・・・・・・・・・37
・・・39
鳥取県立境港総合技術高等学校PTA
★
基本的生活習慣の定着等による学力向上事業実施校
智頭町立智頭小学校PTA ・・・・・・・・41
倉吉市立明倫小学校保護者と教職員の会 ・・43 倉吉市立上灘小学校PTA ・・・・・・・・45
琴浦町立以西小学校PTA ・・・・・・・・48
米子市立住吉小学校PTA ・・・・・・・・51
南部町立会見小学校PTA ・・・・・・・・54
日野町立黒坂小学校PTA ・・・・・・・・56
八頭町立船岡中学校PTA ・・・・・・・・58
教育委員会家庭・地域教育課ホームページに掲載しました。
ダウンロードして、PTA研修、役員会などでご活用ください。
PTA活動の手引き
Ⅰ
1
目的
PTAの目的
PTAは、児童生徒の健全な成長を図ることを目的とし、親と教師とが協
力して、学校及び家庭における教育に関し、理解を深め、その教育の振興に
つとめ、さらに、児童生徒の校外における生活の指導、地域に於ける教育環
境の改善、充実を図るため会員相互の学習、その他必要な活動を行う団体で
す。
(昭和42年6月23日文部省社会教育審議会報告)
2
PTA活動のあり方
(1) 保護者と教職員は平等な会員として、自由に、よい人間関係の中で交流することが
大切です。
(2) 会員相互に情報の交換や学習をするとともに、他の社会教育関係団体とも交流して
子どもの育つよい環境をつくることが大切です。
(3) 家庭・学校・地域社会における子どもたちの生活や生活環境を調査検討し、その改
善や充実を図るために学習をすすめ、関係団体と協力したり関係当局に働きかけた
りなどして、自らも実践することが大切です。
(4) 学校の教育方針や指導方法を理解しながら活動を進めることが大切です。
(5) 会員自身の豊かな生活感覚を養うための学習の場にするとともに、時代の流れに対
応した取組を工夫することが大切です。
(6) 特定の政党や宗教・宗派にかたよった活動をしてはいけません。
(7) 会費は、PTA活動のために使用するもので、学校運営等にあてるものではありま
せん。
- 1 -
Ⅱ
1
組織と運営
PTAの組織
PTAの組織は、議決機関と執行機関と監査機関に分けることができます。
2
PTAの規約(会則)
PTAの規約は、組織活動や基本的な運営の進め方について全会員に理解されるものです。
PTAのために規約があるのですから、規約を現実に合うように再検討することによって、
会員の望むPTAに発展させることが必要です。
3
PTAの運営のための組織例
記念事業等を行うときには、特別委員会
が設けられることがあります。
- 2 -
4
学級・学年PTA
(1)学級PTA
学級PTAとは、一つの学級の子どもたちの保護者と教職員で構成されます。
「PTA
活動の基礎は学級PTA」ともいわれており、学級内の子どもたちの生活上の問題・進
路等を話し合うことを目的とします。
この会では、学級の子どもたちに共通する問題が話し合われるため、次のようなこと
が期待できます。
• 学級の教育方針についての正しい理解ができる。
• 保護者と子ども、保護者と教職員の親睦や信頼関係が図られる。
• 一つの問題について深く話し合いをするのに効果的な面がある。
• 教育上の当面する緊急問題について、協議することができる。
(2)学年PTA
学年PTAでは、学年に共通した事柄について協議します。一度に多数の人の共通理
解を図ることができる良い面があります。各学級のPTAの連携を図るための活動を行
い、学年PTAとして学校PTAとの調整を十分に図ることが大切です。
(3)活発に活動するために
• 学級PTAを開催する際には、事前に保護者役員と教職員が話し合い、会のテーマを
明確にする。
• みんなが役をもって活動する。
• 活動は計画的にする
• 記録ノート等を作成し、活動内容を記録に残し、反省を次年度の活動に生かす。
• 話し合いの内容は身近なものから始める。
• 誰もが自由に話せる雰囲気をつくる。
• 魅力ある活動を盛り込む。
• 時間設定等会議の進め方を工夫する。
• 諸会議の持ち方について、学校側とよく話し合い協力態勢を作る。
5
地区PTA
(1) 地区PTAの必要性
今日、複雑に変化する社会環境の中で、家庭や地域の教育力が問われています。子ども
たちの直接的な生活・社会・自然体験の不足、生活のゆとりのなさ等から様々な問題が指
摘されています。学校外での様々な活動を子どもたちにより多く体験させることが、今ま
で以上に必要になっています。これらの活動により、郷土の自然や文化に親しみ、郷土を
知り、愛する心も育ちます。このような活動を、PTAとして地域の住民の方といっしょ
に企画・実施することも大切になってきています。
- 3 -
(2) 地域活動の取組
① 地域活動の組織と運営
② 地域活動の留意点
ア
学校PTAを支える組織として、専門部や学校と常に連携を取ること。
イ
会員の意見を大切にし、特に若い会員層の新鮮な感覚をとりあげるようにすること。
ウ
地域の子どもの生活実態を踏まえた活動から着手すること。
エ
会員の主体的な活動や実践が尊重され、かつ無理のないものであること。
オ
特定の者に負担がかかりすぎないように運営の工夫と、全員の持ち味が生かされる
ようにすること。
6
カ
活動の広がりを求めて、小・中・高の連携を図ること。
キ
地域の子ども会等と連携をとり、事業を実施すること。
ク
実践段階にいたるまでの話し合いや学習を大切にすること。
専門部の活動
(1)専門部の活動のねらい
総会で決定したPTA活動方針をもとに、事業内容を各専門部で分担して、具体的に
実際に活動を推進することです。
(2)専門部の活動例
専門部の名
総務部
教養部
人権教育推進部
1
2
3
4
1
2
3
1
2
3
主な活動内容
収支予算の編成・総会日程などの立案
各専門部や学年(学級)、地域活動の調整及び評価
他団体との連携
その他庶務的事項、規約、会則の改正
会員研修の計画・実施・講演会の主催
地域における教育懇談会の開催
サークル活動の育成・援助
人権教育に関する研修の計画・実施、講演会の主催
現地研修会や地区ごとの懇談会の開催
家庭や地域における人権教育の啓発
- 4 -
生活部
保健体育部
広報部
1
2
3
4
1
2
3
4
1
2
3
4
地域における環境整備などの活動
子ども会等青少年団体との連携
交通安全・危険防止などの活動
子どもの生活指導
子どもの健康管理・保健衛生・体力つくり
児童生徒への福祉厚生活動
会員のスポーツレクリエーション活動
学校給食への関心を高める企画や試食会実施
広報紙の編集と発行、速報の発行
調査の計画や実施
地域社会や関係機関への情報提供活動
ホームページを活用した学校・PTAの情報提供
※ 高等学校PTAでは次のような専門部活動もあります。
生徒指導部
中学校区部
学年委員会
・
・
・
・
・
・
・
・
地域環境浄化運動
列車バス乗車指導
各種関係機関との連携
各中学校校区別懇談会の計画と実施
各中学校校区別PTAと学校PTAとの連携
地域での生徒の生活状況の把握
進路についての研修会の計画と実施
地元企業の見学研修会の実施
(3) 専門部の活動の留意点
• 事業を精選し、活動内容を深める。
• 各専門部の連携を密にして効果的に活動する。
• 部員は活動内容を理解し、仕事分担を決める。
• 評価や反省を大切にする。
• 部員の研修会をもつようにする。
- 5 -
Ⅲ
活 動 の方 法
1 PTA活 動 と会 員 研 修
(1)PTA研修の必要性
子どもたちの様子はいろいろと変化しているといわれています。
今の子どもたちの長所としては、多様な知識と情報をもっていることや思考が合理的で順応性に
富む姿が上げられます。一方、気になる姿として、基本的な生活習慣が身についていない、社会性
が育っていない、体験が不足している等といったことがよく取り上げられます。
こうした子どもの姿の背景にはどのような問題があるのかを把握し、家庭や地域の役割は何か、
PTAではどのような取り組みをすればよいか等を学習して活動を行っていくことが大切です。
(2)学習内容のあり方
ƒ 子どもたちの望ましい姿についての理解を深める。
人としてこうあってほしいという保護者の教育観の構築
ƒ 学校教育のねらいを理解する。
教育目標にせまるPTA活動の推進
ƒ 家庭での役割を確認する。
家庭教育、子どもとのコミュニケーションを図ることの重要性
ƒ 地域での子育てのあり方を学ぶ。
地域の人との交流活動等の重要性と方法
PTA会員研修の実施状況
*( )内は回答PTA数(複数回答)
順位
小学校(139)
中学校(62)
高等学校(31)
特別支援学校(10)
幼稚園(37)
1
人権教育(132)
人権教育(51)
人権教育(30)
人権教育(9)
人権教育(25)
2
健康や食育(89)
家庭教育(30)
進路について(23)
進路について(5)
健康や食育(15)
3
家庭教育(79)
役員研修(17)
他校との交流(4)
家庭教育(14)
4
役員研修(44)
健康や食育(22)
5
性教育(39)
役員研修(20)
メディア・携帯電話
(25)
他校との交流(12)
メディア・携帯電話
(9)
健康や食育(3)
家庭教育(3)
役員研修(2)
読書活動(9)
小学校について(8)
※22年度PTA調査より
- 6 -
2 PTAとレクリエーション(スポーツ・文 化 )活 動
(1)
PTA活動でのレクリエーションの意義
-レクリエーションで会員同士・親子のふれあいを-
PTA活動でのレクリエーション活動は、全会員が強い仲間意識をもってPTA活動を実践する等、人間
関係づくりの大切な手段です。
また、親子のふれあいを深めるための方法として意義のある活動です。
(2)
望ましいレクリエーションのあり方
-全会員が気がねなく楽しく参加できる活動を-
○ 年間計画に位置づけて
広い意味での学習活動なので、他の活動とのバランスを図りながら計画することが大切です。いつ、
どの程度の時間を要するのかを考えることが必要です。
○ 楽しく愉快に
親近感や連帯感を深めることが大きなねらいなので、誰もが気がねなく参加できる運営の工夫が望
まれます。
○ エスカレートしすぎないように
一部同好者だけの活動になったり、子どもや家庭生活とはなれた練習や活動になったりしないよう配
慮します。
レクリエーション(スポーツ)事業の実施状況
スポーツ活動の実施状況
バレーボール
ソフトバレーボール
卓球
ラージボール卓球
ソフトボール
ドッジボール
ドッジビー
グラウンドゴルフ
カローリング
綱引き
長縄跳び
小学校
中学校
18
56
31
7
3
12
14
4
4
24
5
5
33
1
1
0
3
6
4
1
12
2
その他
ミニ運動会
ボウリング
キャッチ・ザ・スティック
ディスクドッジ
インディアカバレー
カヌー
親子レクリエーション
馬跳び
ペタンク
バウンスボール
親子スキー教室
キンボール
芝リンピック
雪上運動会
フリースロー大会
ソフトドッジボール
たるころがし
スポーツチャンバラ
ユニバーサルホッケー
リズム体操
ナイトウォークラリー
キックベース
フィールドアスレチック
野球
スポーツ活動なし
20
*回答PTA数
高等学校
0
10
0
0
1
0
0
1
0
3
0
特別支援学校
幼稚園
1
2
1
0
0
1
1
0
0
1
0
5
6
1
0
0
1
3
0
0
1
0
キンボール
強歩大会
バウンスボール レクリエーション
玉入れ(運動会) キンボール
ペタンク
運動会
大レクリエーショ 野球
ン大会
エアロビクス
エクササイズ
ボウリング
ディスクドッジ
二人三脚
満水リレー
クラス対抗リレ
ー
ヨガ教室
インディアカ
ターミーズ体操
運動会PTA競技
ペタンク
エアロビクス
ヨガ教室
ファミリーバドミントン
エクササイズ
3B 体操
ミニスポーツ大会
太鼓ビクス
7
2
15
- 7 -
17
※22年度PTA調査より
レクリエーション(文化活動)事業の実施状況
*回答PTA数
文化活動の実施状況
小学校
中学校
高等学校
特別支援学校
幼稚園
音楽活動
26
12
2
1
6
料理活動
30
5
2
2
11
科学活動
5
1
0
0
2
読書会
13
1
0
1
6
映画鑑賞会
6
1
0
0
0
陶芸教室
1
1
4
0
4
PTA 作品展
4
5
4
2
4
パソコン教室
0
0
0
0
0
伝統文化芸能教室
3
0
0
0
0
その他
その他
32
PTA 文集の作成発行
餅つき
コサージュ作り
学習発表会の合唱
親子創作教室
収穫祭
○○フェスティバル
講演会
教養講座
サンドブラスト
書き初め大会
グラスアート
料理教室
朝読書ボランティア
手話コーラス
フラワーアレンジメント
科学授業(米子高専
の出前授業)
交通安全教室
折り紙教室
小学校作品展での作
品展示
人権絵本の輪読
工芸品作り
文化活動なし
58
7
PTAコーラス
絵手紙教室
バザー
芸術鑑賞教室
学校祭での写真展
ブローチ作り
6
2
リサイクルバザー(学
校祭、運動会で)
草花の定植
史跡、歴史博物館の
訪問
ペーパークラフト
PTA コーラス
子育て支援グッズの
展示
子育てエッセイの発
行
ステージ発表(学習
発表会)
紅茶教室
26
手芸教室
読み聞かせ
スクラップブッキング
ガーデニング教室
講演会
ペープサート
ブリザープドフラワー
プラネタリウム鑑賞
演奏会
リース・クラフト作り
書道
ポーセラーツ
創作劇や合唱
バスソルト作り
コーラス
ネイルアート
生け花
ポーセラーツ作品
37
17
5
↑
4
※22年度PTA調査より
←サンドブラスト作品
3 PTAと地 域 活 動
(1)地域活動への期待
個々の家庭だけでは子育てが困難な時代に、子どもを持つ親の共通課題として、同じ地域に住む人
同士の豊かな人間関係を、地域でのPTA活動の中で生かしたいものです。
・ 共通な基盤に立って活動できる。
・ 年齢を超えたふれあい活動ができる。
・ 気やすく(場所・時間・精神的に)出席できる。
・ 話し合いが活発になり、内容が深まる。
- 8 -
(2)年間の地域活動(例)
学び合い活動
子どもたちの成長とともに会員も成長するように、相互学習の中で伸びる活動をすすめる。
地区別懇談会 子ども会育成講習会 親子読書会等
ふれあい活動
多くの人とともに活動することを通してふれあいを深め豊かな心を育てる。
新入生を迎える会 ラジオ体操 おじいさん、おばあさんと昔の遊びをする会
保育園のみんなと遊ぶ会 6年生をおくる会 等
ふるさと活動
それぞれの郷土には、脈々と生き続けてきた先人の業績と恵まれた自然がある。これに親しみながら活
動する。
花祭り 七夕祭り 郷土の歴史探訪 とんど 節分等
奉仕活動
みんなのために働くことが自分の喜びであるような奉仕活動を積極的にする。
通学路の点検 資源回収 遊び場の整備作業 通学路除雪 公園・史跡の整備作業等
地域活動の実施状況
*回答PTA数
具体的な活動内容
小学校
校(園)内研修への地域住民参加
校(園)外研修
美化運動
リサイクル・資源回収に関する活動
奉仕・ボランティア活動
文化財の保護活動
交通安全のための活動
文化・スポーツ施設、遊び場等の設置に関する活動
非行防止のためのパトロール、有害図書への対策
河川・池等の生活排水の調査活動
動植物の生態調査等
子ども会活動への協力
公民館への協力
地域の他団体等への協力
スポーツ・レクリエーション活動
その他
57
80
58
96
41
2
89
4
57
3
4
71
92
45
26
10
中学校 高等学校
24
34
26
23
22
0
32
0
42
1
2
1
10
8
5
0
8
11
8
2
4
0
16
0
12
0
0
0
0
2
1
4
特別支援
幼稚園
学校
0
5
4
2
2
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
13
10
2
16
8
0
10
0
0
0
3
1
12
9
1
0
奉仕・ボランティア活動の詳細
小学校
中学校
地域の清掃活動
校地内外の環境整備
地域の祭りへの参加
除草作業
除草作業
地域の清掃活動
学校安全ボランティア
公民館清掃
交通安全教室
あいさつ運動
読み聞かせ・図書修理ボラン 見回り活動
ティア
防犯活動(地域の警察主催)
地区敬老会設営のボランティア
車椅子の寄贈
交通手段の確保(お年寄りが
行事に参加できるように)
高等学校
特別支援学校
幼稚園
利用駅等の清掃
アダプト・プログラムへの参加 除草
コスモスの種まき、草刈
クリーンクリーン活動
教育フォーラムへの参加
PTA 街頭交通指導
人権啓発講座への参加
PTA 列車巡視指導
公民館祭への参加
アダプト・プログラムへの参加
地域の清掃活動
※アダプト(ADOPT)とは、養子にすることです。
道路や河川など一定区画が、住民や企業によって、愛情と
責任を持って清掃美化されることから、「アダプト(養子にす
る)」に例えられ、「アダプト・プログラム」と呼ばれています。
その他の地域活動
小学校
中学校
地域パトロール会への参加 交通安全運動
子どもかけこみ110番の増 あいさつ運動
人権フェスティバル
設活動
講演の植樹活動
校区内安全マップの作成
高等学校
マナーアップ運動
懇親会(地元自治体代表者・
PTA 役員・学校関係者)
交通安全週間立ち番
特別支援学校
幼稚園
地域の祭への参加
あいさつ運動
※ 22年度PTA調査より
- 9 -
4
PTAと人権教育
(1)人権尊重の社会づくりの担い手に
「人間の尊厳に基づいて各人が持っている固有の権利であり、社会を構成するすべての人々が個
人として生存と自由を確保し社会において幸福な生活を営むために欠かすことのできない権利」
(「人権教育・啓発に関する基本計画」)のことを人権といいます。1948年に世界人権宣言が国
際連合総会で採択されて以来、今日までに国際的にも国内的にも様々な取り組みが行われています。
鳥取県でも平成8年に「鳥取県人権尊重の社会づくり条例」が施行され、人権尊重の社会づくりの
ために行政等の取組が行われています。
私たち県民一人一人も権利や人権問題について学び、人権尊重社会の担い手として自覚を深め、
人権尊重社会の実現をめざしていくことが大切です。
(2)鳥取県の人権教育
鳥取県教育委員会は、平成16年11月に「鳥取県人権教育基本方針」を策定しました。人権教
育基本方針は、鳥取県の人権教育のめざすもの、人権教育で大切にすべきこと、(人権教育を進め
ていく上で大切にしたいこと、学ぶ内容で大切にしたいこと)、各人権問題に関わる教育の推進指
針等を示しています。
■鳥取県の人権教育のめざすもの
人権を尊重する人間を育てる
本来持っている個人の能力を発揮し、自己実現を図る
人と人とが豊かにつながり、共に生きる
■人権教育を進めていく上で大切にしたいこと
①行動(解決)を志向する
学ぶだけでとどまらず、学んだことを実際の社会の中で実現しようとする意欲や行動力を高め
ることが大切です。
②エンパワメントの重視
エンパワメントとは、自らが権利の主体者であるという意識を確立することによって、自分の
人生を自分で決めていくことができる力、自己決定の幅を広げることを意味します。個人の自己
実現を果たすだけにとどまらず、自己実現が可能な社会を実現することも重視しています。
③「参加型」の重視
「参加型学習」とは、協力的な人間関係をつくり、異なる立場・意見を有する人々と合意を形
成し、問題解決を方向付け、共に行動することを促す包括的な学習プロセスのことです。
※「参加型学習」を行うときは、次のようなことへの配慮が必要です。
・人権が尊重された、自分の意見を自由に発言できる学習の場づくり
・司会、進行役(ファシリテーター)は、自分が正しいと思う答えを教えるのではなく、参加者
同士の学びあいを援助すること
・楽しく「学習に参加」したことではなく、あくまで社会の現実、問題解決につながっていたか
(「社会への参加」につながっていたか)で評価すること
- 10 -
■学ぶ内容で大切にすべきこと
①権利を基礎にすえること~自分の権利に気づく
自らがどんな権利を持っているのかを知ることをとおして、
「権利の主体」意識を確立します。
②具体的な問題を基礎にすえること
身の回りで起こっている問題に目を向け、具体的に誰のどのような権利が侵害され、
なぜそうなったかを捉え、問題を解決する力をつけます。
※①、②の両方をバランスよく行うことが大切です。
(3)効果的な取組を進めるために
① PTA会員同士の仲間づくりを進めること
保護者同士がお互いに知り合い、声をかけ合うような人間関係をつくりましょう。学校行事を
はじめPTA活動、子ども会活動など、児童生徒にかかわる活動は、輪を広げるよい機会です。
② 学級・学年懇談会の充実を図ること
「児童生徒にかかわる具体的な問題」や「保護者の不安や悩み」を把握しやすいのは学級・学
年懇談会です。PTA会員同士で解決に向けた意見を交換し合い、具体的な取組を進めていきま
しょう。
③ 児童生徒の学習にかかわっていくこと
保護者が児童生徒と一緒に学び合う、自分の体験や思いを話す、学習内容について家庭でも話
題にする、話し合ったことを児童生徒とともに実践するなど、児童生徒の学習に積極的にかかわ
ることはとても大切です。
④ 地域の取組との連携を図ること
地域において、さまざまな人権問題に関する研修会や勉強会が開催されています。部会研修と
兼ねて、それらの研修会に参加するのも有効です。また、地域で行われている小地域懇談会では、
地域の人権課題をさまざまな年齢層の方と話し合うことができます。小地域懇談会への参加をP
TA会員に呼びかけ、地域と連携して企画運営することも大切です。
(4)PTA人権教育推進部として
PTA活動での人権研修会は保護者の学習機会として大きな役割を担っています。自校のPTA
活動の実態をふまえながら、講義型の研修とともに、「参加型」の手法を取り入れ、参加者同士の
話し合いの中から、新しい気づきや知識、考え方を身につけると同時に保護者同士のつながりを強
め、人権が尊重された学校づくりを支える保護者であるという意識を高めましょう。
人権研修を行う際は各市町村の教育委員会や人権教育関連団体、人権教育推進員等に相
談されてもよいでしょう。その他、県の施設として「鳥取県立人権ひろば21ふらっと」
があります。ここでは資料の閲覧や貸し出し、研修会等へのアドバイス、講師、参加型学
習を行うファシリテーター派遣の相談ができます。
鳥取県立人権ひろば21
〒680-0846
ふらっと
鳥取市扇町21番地
URL http://www.jinkentottori.com/
TEL 0857-27-2010
平成23年3月には「人権学習プログラム集(仮)」を発行する予定です。こちらの活用もお願い
します。(鳥取県人権教育調査研究委員会発行)
【問合せ:鳥取県教育委員会人権教育課 ℡ 0857-26-7534)】
- 11 -
5
PTAと広報活動
(1)広報活動を進めるためには
広報活動は、
「広く知らせる」活動ですから、まず各種のPTA行事や会合の内容、学校の様子
などを知らせることがその中心になります。その際、終わったことを報告するだけにとどまらず、
今後実施することについての情報も知らせ、PTA活動に対する意識啓発も行いたいものです。
広報活動の方法としては、広報紙が中心になっていますが、最近ではホームページ、Eメール
などを利用した方法もとられています。
広報紙は、会員に適切な情報を提供するものです。これをもとに、会員相互の意見や感想など
を交換し、お互いに学習し合う資料でもあります。そのためには、年2~4回程度の機関紙発行
だけでは十分に目的を果たすことができないこともありますので、各専門部独自の広報活動も考
えていく必要があります。
広報紙は、学校と家庭・地域社会とを結ぶパイプ役となりますので、会員以外への広報も実践
したいものです。
(2)よい広報とは、こんな広報
1 保護者と教職員が、お互いの立場を十分に理解し、協力し合い作成する。
2 学校や子ども、PTAの動きや、その様子がよくわかる。
3 会員の声や総意が反映されている。
4 PTAや地域社会の特色が生かされている。
5 読みやすく、見やすく、わかりやすい。
6 記録として残しておきたい内容。
7 会員の一人ひとりに役立つ内容。
8 写真が効果的に活用されている。
9 見出しがうまくつけられている。
(3)広報紙作成の手順とポイント
1
企画
• 企画会議で、載せる記事や特集などを決めます。
• 会員が、「今、何を知りたがっているか」「今、何が話題になっているか」を的確に
判断して企画をたてます。
• 作業を分担します。
• 発行日までの日程を決めます。
↓
2
仮レイアウト(仮割付)
• 割付用紙に完成予想図を描きます。
• 読みやすく、ゆとりのある紙面を作るために、本文や見出しや写真などのスペース
を仮に決めます。
↓
- 12 -
3
取材、撮影、原稿依頼、執筆、資料の収集
• 依頼原稿を少なくし、担当者が自ら執筆、取材、撮影をします。
• 取材は、又聞きや他人に依頼したりしないで、自分の目で確かめてから記事にしま
す。
• 記事を書くときは、書こうとする目的を決めて、わかりやすい言葉を使います。長
い文章はやめて無駄な言葉をカットし、文体を統一します。
• 原稿依頼をするときには、字数、締め切り日、集稿方法、担当者、資料や写真の提
出等のお願いをします。
↓
4
レイアウト(割付)
• 集まった原稿、写真、資料(表、グラフ等)を仮レイアウトに基づいて、本レイア
ウトを行います。
• 素読みをして文章を点検します。
• 見出しをつけます。
• 行数(見出し、本文等)を数えます。
• 写真の処理をして、写真の説明をつけます。
• イラストやカットを挿入します。
• 見出しの配列をして、見出しの書体を決めます。
• 最終割付をします。印刷所にわかりやすいように、各原稿や写真、資料の一つひと
つに割付用紙と同じ符号をつけます。
↓
5
出稿(印刷へ)
• 発行日より逆算し、ゆとりをもって出稿します。
• 印刷所と初稿の出る日を打ち合わせします。
↓
6
校正
• 校正刷りと原稿とを照らし合わせ、校正刷りの誤りと不備を正しく整えます。
↓
7
発行
(4)ホームページを使った広報
近年、ホームページによるPTA広報も盛んになってきましたが、そ
の運用にあたってはいくつかの注意すべき点があります。
・個人情報の保護および肖像権
・ガイドライン(運用規定)の作成
・短い期間での定期的な更新
ネット上への情報発信は、細心の注意を払いつつ、迅速に更新するこ
とが重要です。
- 13 -
Ⅳ 各種課題とPTA活動
「心とからだ いきいきキャンペーン」を展開中です。
<H20年度版チラシ>
鳥取県では、各種調査の結果などか
ら、生活習慣と学力・体力との間に相関
関係があることが明らかになったため、
平成17年度から「心とからだ いきい
きキャンペーン」により、幼稚園・保育
所、学校、家庭・地域と協力して、望ま
しい生活習慣の大切さについての働きか
けを行っています。
幼児期に望ましい基本的生活習慣を定
着させることは、学力の向上にもつなが
ることから、平成20年度に幼児向けチ
ラシを作成し、啓発に努めてきました。
このたび、このチラシをリニューアル
し、幼児と保護者を対象にしたリーフ
レットを作成しました。
ぜひ、各種説明会・研修等でご活用く
ださい。
心とからだ いきいきキャンペーン 検索
<リーフレット裏面>
<リーフレット表面>
幼児期に特に大切にしたい生活習慣
しっかり朝ごはんを食べよう
本(絵本)を読もう
あいさつをしよう
長い時間のテレビ・ゲームの視聴はやめよう
体を動かして遊ぼう
たっぷり寝よう
- 14 -
基本的生活習慣と学力の
間には、相関関係があること
がわかっています。
家の人と学校での出来事
について話をしている児童・
生徒ほど正答率が高い傾
向があります。
小学校以降の生活や学習の基盤となる生活習慣の定着
は、幼児期から少しずつ身に付けていくことが必要です。
家族みんなで、我が家の生活習慣について見直し、幼
児の健やかな成長を支えていきましょう。
- 15 -
ジャンケンチャンピオン
《人数》 何人でも
《場所》 どこでもよし
《用意するもの》なし
《要領》
・ 簡単な説明と軽い運動と握手ができるの
で、最初のゲームに適しています。開始の合図で身近な人と握手をして
からジャンケンをします。
・ 勝っても負けても相手を替えて、別な人と握手をしてから、ジャンケン
をして、合計で3回勝ったら空いている席(または自分の席など)に戻
ります。
・ 勝つばかりではなく、
「負けた人から」や「あいこになった人」などいろ
いろ変えてもおもしろいです。
方向ジャンケン
《人数》 何人でも
《場所》 どこでもよし
《用意するもの》なし
《要領》
・ リーダーとジャンケンをして勝ったら90度回転する。
・ あいこと負けはそのままでいます。
・ ジャンケンを繰り返し、勝つごとに90度ずつ回転する。
・ はじめの向きに戻ったらその場に座ります。
- 16 -
肩たたき
《人数》 何人でも
《場所》 どこでもよし
《用意するもの》なし
《要領》
・ 会の途中などに入れると気分転換になります。
・ 自分の肩や他の参加者の肩をたたいてコリをほぐそう。
・ みんなで数を数えながら・・・・どちらの肩から始めても良いが交互に
なるように!(右手で左肩、左手で右肩)
(1,2,3,4,5,6,7,8,)毎回手を反対に→(1,2,3,4,5,6,7,8,)→(1,2,3,4)→
(1,2,3,4)→(1,2,)→(1,2,)→(1)→(1) 最後に前を向いて拍手
ポン!
・ みんなでリズムを合わせると楽しいです。
・ 自分の肩ではなく、両隣の人の肩を交互にたたくこともできます。
・ 歌に合わせながらたたくこともできます。(もしもしカメよ♪)
- 17 -
「子どもの健やかな成長を願い ~家庭、学校、そして地域とともに~」
鳥取市立用瀬小学校PTA
1 はじめに
現代の子どもたちを取り巻く環境は、年々めまぐるしく変化し、子どもたちを含め私たち
の生活スタイルも変化しています。そんな中でも、子どもたちの健やかな成長は保護者や家
族をはじめ、先生、地域の方々の願いであり、変わらないものであると信じています。
この願いを基本とし、
用瀬小学校PTAは様々な活動に取り組んできました。
その中でも、
とても身近で毎日関わる生活スタイルに着目し、日常生活の振り返りや環境改善等に関する
取り組みを活動の中心として家庭、学校、地域とともに取り組んでいます。
2 生活リズム調査の実施から見えた課題
以前から子どもたちの家庭状況について保護者を対象としたアンケート実施していました
が、子どもたち自身へ生活リズムの意識付けのため児童対象のアンケートに切り替え、年1
回、生活スタイルの振り返りも含めて実施しています。
このアンケートを集計してみると、就寝時間の遅れ、朝食を食べない、排便をしない等、
様々な課題が見え、生活リズムの乱れにより食生活への悪影響や授業に集中できない等の問
題が出ていたことがわかりました。
3 食育への取り組み
アンケート結果から見えてきた課題や問題の解決に向けた取り組みとして、学校給食家庭
連携事業を実施し、早寝早起きの実践と朝ご飯をしっかり食べる食育への取り組みが始まり
ました。それと同時に、
「朝コップ一杯の水を飲む」
「朝うんち」を積極的に推進し、規則正
しい生活リズムの中で落ち着いて学習に取り組めるよう働きかけました。
この取り組みにより、
朝食を食べない子どもの割合と朝の排便の割合に大きな改善があり、
目に見えて子どもたちも日中の活動が活発になってきました。その影響を受けて、給食の残
食が以前に比べ圧倒的に少なくなりました。
4 新たな取り組み
朝食摂取状況が安定し、生活リズムが改善され、この取り組みを継続するとともに更なる
ステップアップを考えられました。小学校・中学校が連携して共通の取り組みを実施するこ
ととなり、子どもを含め私たちの生活に欠かせないマスメディアについて考えていくことと
なりました。
小・中で共通の話題で取り組んだものの、成長の違いや生活リズムの違いから、
「子どもを
メディアから遠ざけ、家庭の時間をつくりだそう」をテーマに、各家庭でできることから取
り組むこととしました。
このため、家庭での取り組みが重要であり、会員や家族への意識付けの取り組みとして、
「ノーテレビチェックシート」の実施や、
「メディアが及ぼす脳への影響」と題し、教育講演
会を実施しました。
- 18 -
5 継続した取り組み
ノーテレビの取り組みは、具体的な取り組む方向性が決まらなかったことや家庭環境の違
い等で子どもや保護者、家庭内での意識にばらつきがあったことなどから、取り組む意欲と
は裏腹に、実施・継続の難しさが浮き彫りとなりました。
しかし、家族の時間が出来た等の良い意見もあり、これまで取り組んできた生活リズム改
善の1つとして継続して取り組むこととしました。
《ハッピー貯金の実施》
毎月1週間、生活に関する項目をチェックし、ク
リアすればポイントが加算されるものです。
(1ポイント=1ハッピー)
生活リズムの再チェックとともに、沢山ハッピー
を貯めて、ハッピー(幸せ)になろう。
また、この取り組みは家族の理解も必要であるため、
地域の青少年育成用瀬地区協議会の協力をいただき、地
域を巻き込んだ全町的な取り組みとなるよう、
「ノーテレ
ビカレンダー」を全戸へ配布しました。
《ノーテレビカレンダーの実施》
毎月ノーテレビの日を10日、20日、30日に
決め、家庭で選んだ項目(ステップ1~5)に取り
組み、できたらシールを貼る。
(ハッピー貯金)
6 これから
継続した取り組みが、家庭、地域へと広がり、定着し
てきました。子どもの健やかな成長を願い取り組んでき
た活動も、子どもを通して私たち大人の成長にもつなが
っている事を実感させられました。子どもの生活を見直
すと同時に自分の生活はどうか、忙しさを口実に子ども
との時間を削減していないだろうか等、活動から学ぶ事
の多さにびっくりしています。これからも、子どもに負
けないかっこいい父・母親を目指し活動していきたいと
思います。
(ノーテレビカレンダー)
- 19 -
「一人一役、みんなでつくるPTA」
北栄町立大栄中学校PTA
1
はじめに
本校は、鳥取県中部の大自然に恵まれた農村地域にあります。平成22年度は生徒数
191名、9学級からなる小規模な学校です。近年生徒数の減少が大きな課題となって
おり、PTA会員173名が一人一役を担い、みんなで力を合わせて子どもたちの学校
生活を支えながら有意義なPTA活動を展開しようと頑張っています。
2
一人一役で活動する組織の見直し
本会は、学年部、人権同和教育推進部、生活指導部、保健体育部、広報部の5つの専
門部と地域評議員会、そして本部役員会で構成されています。会員は一人一役必ずどこ
かの専門部に所属し、「みんなでつくるPTA」を目指して活動しています。
<学年部の活動>
4月~5月・・・ 1年船上山宿泊研修、2年野外研修、3年修学旅行のビデオを見
ながら子どもたちの成長と仲間づくりの様子を確認し、子どもと
共に保護者も教員も仲よくなるよう懇親会を企画運営します。
5月参観日・・・ 保護者が最も興味・関心のあるテーマについて学年部企画の講演
会を行います。タイムリーな保護者研修を目指しています。
夏休み
・・・ 保護者の視点から学校施設点検を行い、子どもたちがよりよい環
境で学校生活を送ることができるよう、いろいろな提言を学校に
行います。
<人権同和教育推進部の活動>
研修会参加・・・ 部員全員が分担して、各種研修
会や講演会に参加し、地域や家
庭から人権意識を高める取り
組みを行っています。
人権同和教育参観日学年・学級懇談会の企画・運営
・・・ 毎年秋に行われる人権同和教育
参観日に、部員が中心になって
学年・学級懇談会の企画運営を
行います。会員への参加呼びか
けからテーマの設定、司会・記録全て部員が分担して運営し、人
権同和教育の推進を行っています。
人権同和教育推進部だよりの発行
・・・ これらの活動の様子や意見を「人権同和教育推進部だより」とし
て発行し、人権意識を向上させるために全PTA会員に発信して
います。
<生活指導部の活動>
通学路の安全点検
・・・ 地区評議員が生活指導部員を兼務し、各地域で地道に活動をして
います。春、通学路の安全点検をし、危険箇所をなくす取り組み
をしています。この活動により通学路にLED街灯が設置された
り、通学路の変更が検討されたりしています。
- 20 -
交通安全街頭指導
・・・ 6月には交通安全街頭指導をしています。通学路のうち特に危険
な3箇所を重点的に行っています。生徒の通学の様子を見て、家
庭から安全意識を向上させる取り組みをしています。
あいさつ運動
・・・ 更生保護女性会や青少年育成北栄町民会議会員の方々、町教育委
員会と協力して「あいさつ運動」を実施しています。あいさつを
交わすところから地域の人々との人間関係を築き、子どもたちを
取り巻く良好な人間関係づくりに努力しています。
地域行事参加
・・・ 各校外生徒会で地域行事(運動会、村祭り等)への参加体制を整
え、地域の将来の担い手としての人材育成にも貢献しています。
こうして築いた人的ネットワークを生かし、さまざまな情報をい
ち早く学校やPTA役員に知らせてもらい、学校の生徒指導担当
とも連携を取り、迅速な対応ができるよう努めています。
<保健体育部の活動>
運動会参加・・・学年PTA対抗綱引き大会を企画・運営しています。スポーツを
とおして学年の保護者の連帯を深めています。
東伯郡PTAスポーツ大会参加
・・・ 参加の呼びかけや練習会の設定をし、会員の健康増進と親睦を図
っています。昨年は、綱引き大会で優勝を果たしました。今年会
員が減少した中でも健闘し、3位入賞を果たしました。
学校保健委員会
・・・ 子どもたちの健やかな成長を願い、親の立場で改善意見を述べ、
学校保健への協力体制を整えています。
<広報部の活動>
会報発行・・・ 各学級から5~6名委員を選出し、40数名のメンバーで年3回
の広報誌を発行しています。部員で担当号を決定し、企画・編集
を分担しています。
<みんなで取り組む活動>
除草作業・・・ 今まで一部の会員がボランティアでやっていた除草作業を、今年
から会員全員ですることにしました。刈った草は、後日生徒が運
んで片付けました。みんなの力を感じた瞬間です。
3
おわりに
生徒数の減少と共にPTA会員の減少という厳しい情勢の中、PTA会員の置かれ
ている社会的経済的状況も厳しさを増し、なかなかPTA活動優先の取り組みをする
のが難しくなってきました。そんな中でも、
「一人一役、みんなでつくるPTA」を合
言葉に、“小さな取り組みから”“無理なくできる取り組みから”を心がけ、少しずつ
こつこつと取り組んできました。
このたび、その活動が認められ、栄誉ある文部科学大臣表彰をいただきましたこと、
会員一同心から喜んでいるところです。これからも、
「みんなでつくるPTA」を合言
葉に大栄中学校ならではの地域色を大切にした活動を進めていきたいと思います。
- 21 -
「保護者・学校が一体となったPTA活動の取り組み」
鳥取県立皆生養護学校PTA
1
はじめに
本校は、昭和38年に県立米子皆生学園として開校し47年目になります。その
間全国肢体不自由養護学校PTA連合会総会およびPTA・校長会合同研究会等を
開催するなど、県内の肢体不自由教育を牽引してきました。この度平成22年度日
本PTA全国協議・優良PTA文部科学大臣表彰を受賞できたことは大変栄誉なこ
とであります。会員の取り組みの一端を紹介いたします。
2
日々の主な活動
月1回の参観日に専門部会と役員会を定例会として開催し、協議をしています。
中でも役員会の出席率は約85パーセントと意識の高さが伺えます。また、互いの
情報交換や意見交換の場として校内に保護者控室があるのも大きな特徴です。以下、
日々の主な活動を紹介いたします。
(1) 鳥 取 県 特 別 支 援 学 校 P T A 連 合 会 を 通 じ て 鳥 取 県 教 育 委 員 会 、 鳥 取 県 福 祉 保
健部、
鳥取県商工労働部へ会員の意見をまとめ要望書として提出
「なぜなの?どうしたらいいの?」といった会員の疑問や要望を県へ伝えてその
回答を会員へ返しています。
(2) 県立米子養護学校と共催で就労促進セミナーの開催
今年度で3回目となる就労促進セミナーを開催し、保護者自ら企業を回り、参加
をお願いすることで、一般の方への啓発にも努めています。
(3) 各種広報活動
「PT Aだより」「執行部だより」「幼
・小学部だより」「人権教育部だより」
「 進 路 指 導 だ よ り 」 と手 作 り の広 報 誌
が 4 つ あ り 、 そ れ ぞ れが 年 2 ~4 回 発
行しています。
「 P T A だ よ り 」 で は各 学 部 の取 り 組
み を 紹 介 し 、 縦 の つ なが り ( 幼稚 部 ・
小 学 部 ・ 中 学 部 ・ 高 等部 ) に 役立 て て
います。
「執行部だより」では外部の研修会に参加された方の情報や全国の動向などを全
会員へ紹介しています。
- 22 -
(4) バーベキュー大会、秋祭り、クリスマス会の開催
地域行事になかなか参加することが難しい家庭もありますが、PTA学部行事と
してお楽しみ会を計画し、親子一緒に楽しんでいます。その中には、保護者の手
作り品を販売し、子どもたちへの手作りプレゼントの材料代を自分たちで捻出す
る活動もおこなっています。
(5)茶話会の開催
子どものこと、学校のことを先生方とも気
軽におしゃべりしながら、情報交換を行っ
ています。
(6)県内特別支援学校PTA(県立米子養護
学校、県立鳥取養護学校)との交流
学校公開を利用し、互いに学校を訪問し
昼食をとりながら保護者同士でそれぞれ
のPTAの現状や問題点、地域との関わり合いなど情報を交換しました。時間が
足りないくらい盛り上がり有意義な時間を過ごすことができました。
3
おわりに
来年、第44回中国・四国地区肢体不自由特別支援学校PTA連合会総会および
PTA・校長会合同研究会を米子で開催するために現在準備をしています。いろい
ろ大変なこともありますが、情報交換を深め会員の親睦をはかり今後も気軽におし
ゃべりできるPTA、やるなら楽しんで参加するPTA活動でありたいと思ってい
ます。
- 23 -
「幼稚園の活動で喜びを共有」~「竹馬」の取り組みを通して~
北栄町立北条幼稚園
1
PTA
はじめに
北条幼稚園といえば「竹!」年間を通じて地域の素材
「竹」を使った特色ある活動が展開されています。
現在は、5歳児のみの1年保育ですが、保護者・地域・
幼稚園との連携で、豊かな経験を積み重ねています。
パワフルな協力体制と活動が、実を結ぶ1年です。
2
活動の方法
幼稚園行事には、PTA役員を中心に全保護者が希望
をもとに、役割分担をして参加し、幼稚園の活動を支援
します。保護者は、園行事ごとに担当を決め、その方を
中心に協力します。また、子どもたちと一緒に活動に参
加することを通して、子育ての喜びを体験していきます。
「竹馬に使う竹は、保護者が総出で切り出す」
①
園行事への参加を通して
PTA総会、親子遠足、竹の切り出し、竹馬参加日、七夕の集い、子育て講座、
第1回奉仕作業、プール参観、第2回奉仕作業、個人懇談(年2回)、秋季運動会、
幼稚園秋祭り、もちつき大会、幼稚園発表会、文集作り
② 希望による参加を通して
お誕生会(毎月)、お茶会(年3回)、ちまきづくり、同日公開参観日(年2回)、
さつま芋植え、さつま芋掘り、焼き芋大会、入学にあたってのお話と懇談会、
伝承遊び等
③ 大切な日常的なつながりを通して
送迎時の保護者と幼稚園の先生との連携(連絡ノート、お便りの活用)等、
幼稚園・保護者が連携、専門機関との連携
3
保護者と「竹馬の取り組み」
今回は、竹馬の取り組みを通してPTA
の活動の様子をご紹介します。
地域の方のご協力で、竹をいただきます。
作り方は、地域のゲストティーチャーに教
えていただきます。親子で、力を合わせて
作ります。教え合ったり、手伝い合ったり
しながら楽しく作ります。仕上がると早速
園庭へ出て親子で竹馬乗りをやってみます。
おうちの人と一緒に作った竹馬に、「運
動会までには乗れるようになりたい。」と、
子どもたちの挑戦が始まります。
「竹馬の作り方をゲストティーチャーに教えていただく」
- 24 -
4
みんなで「竹馬のり」に挑戦
プールでの頑張りが、竹馬乗りへのエネルギ
ーになりました。「竹馬に乗りたい」「転ぶとこ
わい」「○○さんみたいに乗りたいなあ」竹馬乗
りは、子どもたちにとって少しハードルが高いの
です。乗りたい気持ちはあっても集中して取り
組めない子どももいました。さあ、出番です!
運動会を目標に、保護者も一緒に応援しまし
「乗れるようになったなあ」
た。お迎えの時に根気強く練習をしたり、お休み
にも練習をしたりしました。先生の教え方を参考に、保護者の方も何とか乗ってほしいと
頑張りました。足にまめができたことは、子どもたちの誇りでした。台風の翌日には、な
んと、茶臼山の「竹仙人」から、パ ワーの出
る ピカピカシールも届きました。
保護者は、友だちも乗れるようにと、本気
で応援をしていました。園庭では、おじいさ
んが、乗れない子どもや保護者に「こつ」を
教えてくださるなど交流も広がりました。竹
馬に乗れた時は、親子だけでなく、そばにい
た方も一緒に喜 んでくださいました。嬉しい
光 景でした。
子どもたちは、友だち、保護者、先生に励
まされ、次々と乗れるようになりました。運
動会で一斉に竹馬に乗る姿は圧巻でした。
「わ
が子が、乗れるようになってうれしい!」
「運動会で、竹馬乗りを発表」 北栄町町報より
保護者の共通の喜びになりました。
5
おわりに
・
・
・
・
・
・
・
・
・
(園行事に参加した保護者の感想より)
親子でいろいろな体験が一緒にできてよかった。
子どもの力ってすごいなあ。我が子を見直してしまいました。
子育てって、こんなに楽しいとは思いませんでした。
お誕生会に参加し、メッセージを読む時にドキドキしました。
この 1 年で、頑張ってできることが増えて喜んでいます。
本当は、休みを取るのが大変だった。でも、子どもと一緒に楽しめてよかった。
家族が応援してくれ、行事にも参加してくれてよかった。
秋祭りの時、お父さんのライブが胸にしみた。自作の曲は、ジーンときた。
発表会で、全保護者が出演し、子どもたちが喜んでくれた。発表できてよかった。
「たかが 1 年、されど 1 年」
私は、この1年間の目標を「親同士のつながり、連携、味方作り」とし、常にこの
事を心がけています。このような姿を子どもたちに見せることにより、自然と子ども
たちもそれを学び、そして自分のすべきことが、分かるようになってくれると願って
います。親も子も、ともに育ち、ともに歩み、より良い学びの場となるよう、これか
らも、PTA活動に力を入れていきたいと考えております。(PTA会長)
- 25 -
「リサイクル活動の取り組み」
翔英学園みずほ幼稚園保護者会
1
はじめに
近年、自然環境保護について、色々とさけばれています。みずほ幼稚園では、園
の近くにリサイクルセンターができたのを機に、平成3年 10 月より子どもたちと一
緒に身近な所から自然環境保護に参加できたらと考え、リサイクル活動を実施して
います。この教育活動を通して、子どもたちが身をもって物や自然の大切さを感じ
取り、心豊かに育ってくれることを願っています。
2
家庭への依頼
“月一回、第3金曜日に『リサイクルDAY』を設けました。古新聞、牛乳パッ
ク(洗って解体)、書きつぶした紙、コピー用紙、アルミ缶、雑誌の収集を一週間前
より開始します。降園バスに載せていただくか、直接園に持参していただいて、リ
サイクル品を入れるリサイクルハウスに自分で入れてもらいます。”という内容の手
紙を新入園児の保護者に配布しました。また、毎月の生活予定表で『リサイクルD
AY』の日を知らせています。
(リサイクルハウス)
3
活動の様子
○絵本・ペープサートなどを使い、子どもたちにリサイクルの大切さやリサイクル
することにより物が生まれ変わること、リサイクル活動の仕方などについて知ら
せます。
○家庭より届いたリサイクル品をリサイクルDAYの日に、古紙リサイクルセンタ
ーに子どもたちが運びます。
○保護者会発行の『たんぽぽ通信』にリサイクル協力の記事(リサイクル品の絡み
方、牛乳パック、アルミ缶はきれいに洗ってもらう等)を載せます。
cc
(荷物を持って出発)
(近くのリサイクルセンターまで荷物を運ぶ)
- 26 -
(リサイクルハウスよりリサイクル品を出しトラックへ積み込む)
4
おわりに
リサイクル品をゴミと言ったりする子どもたちもいました。リサイクルすること
により、物が生まれ変わること、リサイクル品は大切な資源の一つであること等を、
絵本やペープサートなどを使って知らせていった結果、少しずつ、子どもたちの意
識も変化してきているように思います。
物を大切にする気持ちは目には見えません。日々の生活の中での取り組みが大切
であり、子どもたちを取り囲む大人の意識も重要です。また、ゴミを分別して捨て
ることについても、知らせていくことが大切だと思います。
我が園のリサイクル活動は、実際に道路を歩いてセンターまでリサイクル品を運
ぶので、道路の渡り方や歩き方などを学ぶことにもつながります。
リサイクル活動の収益金は、保護者会の会計へ繰り入れて子どもたちの教育活動に
還元しており、動物小屋の建設、子どもたちの遊ぶポプラハウスの建設、リサイクル品を
入れるリサイクルハウスの建設に当てられています。
- 27 -
「校庭芝生化一周年を迎えて」~芝リンピックの取り組み~
鳥取市立美保小学校育友会
1
はじめに
鳥取市立美保小学校は平成21年6月に、2,000㎡の校庭を全面芝生化しました。
この1年前の平成20年(安価な「鳥取方式」という芝生がマスコミ等で話題になり
始めた頃 )、新しく就任された岸本会長は、野球場としては使えないやや小さめの校庭
に着目し 、「成長過程にある子どもたちが使用する校庭を草芝などで緑化することによ
り、積極的に体を動かせる環境で運動能力の向上や心の豊かさなど心身両面でのメリッ
トがある 。」と全面芝生化に踏み切りました。
当初は、理解し協力していただける保護者も少なく苦労もありましたが、一足先に前
任校で芝生化を経験された校長先生が本校に着任され、そのノウハウや助言をいただき
ながら計画を進めていきました。さらに、本校は美保地区自治会との関係が深かったこ
ともあり、自治会長の一言で、物資・設備・予算等の問題を解決することができ、実現
に至りました。
立派な芝生が校庭を覆ったことで、校長先生をはじめ先生たちから 、「始業前に校庭
で遊んでいる子どもが多い。休み時間、教室に残っている子はほとんどいなくなった。
すすんで裸足になり芝生の上を走っている。芝の上に座り込んでいる女の子達はスキン
シップ系の遊びが見られるようになった。」と聞くようになりました。
次に自治会、育友会役員と連携したユニークな行事を紹介します。
2
校庭芝生化一周年記念行事
(1)
芝リンピックのスタート
校庭を全面芝生化して1周年。芝生もボラン
ティアの方々のご協力のおかげですくすくと生
長しました。芝生の良さを保護者や地域の方々
にも広く知ってもらえるような記念事業をしたいとの思い
から、芝リンピックが実現しました 。”芝生とふれ合い、
芝生の上で思い切り体を動かそう!”というのが大きな目
的です。内容は「ミニ運動会」とし、役員、先生方と相談
して、スポーツの秋真っ只中の平成22年10月3日(日)に開催
することにしました。
初めての試みで手探り状態でしたが、主催する保護者が楽しくなければ子どもたちも
楽しくないと思い、無理をせず周りの皆さんに助けてもらいながらのスタートとなりま
した。
夏休み最終日、美保地区の公民館に公民館長さん、教頭先生、育友会役員(2名)が集
まり、当日までの大まかな流れと役割分担の確認をしました。公民館長さん、教頭先生
からも「やりましょう! 」「そこはこうしてみませんか!」と、アドバイスと心強い言葉
をいただき、不安も負担も軽くなっていくのを感じました。
- 28 -
(2)
内容
<ミニ運動会>
子どもから大人まで誰でも参加しやすいような種目を考えました。
・トラック競技(育友会担当)・・ キャタピラ競走・パン食い競走・飴食い競走など
・50m走(緑化委員会担当)・・・芝生化した学校の児童の50m走の記録が伸びて
いるそうで、美保小学校でも記録を取ってみたいと
の校長先生の強い希望で種目に加えました。
・体験コーナー・・・グランドゴルフ(地区のグランドゴルフ同好会のメンバー)
・サッカーシュートコーナー ・・・( サッカー少年だった先生と、サッカークラブ
のコーチ(保護者)に依頼)
<学用品バザー>
各家庭で不要となった学用品を回収し、安価で販売しました。在学
中の家庭だけではなく、地域の皆さんにも声かけをしました。
回収したもの
算数セット、体操服、鍵盤ハーモニカ、裁縫セット、絵の具セット、
習字セット、ノート、鉛筆、消しゴム、ズック、水着など
< ちびっこコーナー>
鳥取あいあい子育て支援センター(美保地区)にご協力いただき、
小さいお子さんが過ごせるスペースを作りました。
(3)
芝リンピック当日
子どもたち、保護者、地域の方、芝生緑化委員会のメンバー、
地域のグランドゴルフのメンバー、そして先生方の総勢約300
人が参加して、盛大に開催されました。
青々とした芝生の上で、元気に駆け
回る子どもたちの表情はとてもいきいきとしており、大人も
子どもも心から楽しみました。
~一番人気のパン食い競走~
好みのパンをねらって一生懸命走りました。
緑化委員会企画の「50m走」も体験コーナーと同時
に実施しました。50m走に参加した子どもたちには”
記録証”を発行。走っている姿を撮り、記録と一緒にそ
の場でプリントアウトしてプレゼント。これはとっても
いい記念になったと思います。
- 29 -
小学校の芝生化一周年記念を期に、地域の方・先生・保護者が「芝リンピック」とい
う一つの行事に取り組む良いきっかけになりました。
「芝リンピック」を通じて、地域の力を改めて感じられ、感謝の気持ちでいっぱいに
なりました。今後もこの活動が定着していき、育友会活動が活発になっていけば嬉しい
です。
3
おわりに
手入れの行き届いたきれいな芝の領域には、立ち入り禁止や使用を制限されているこ
とが多く、子どもが子どもらしく遊ぶ場としては程遠いイメージがあるかと思います。
鳥取方式で雑草も芝も共存させ、そして全て同じ高さに刈る。この美保小学校グラウン
ドは、スパイクを履きサッカーの練習をしています。怪我をする心配がないので、子ど
もたちは思い切りスライディングを楽しんでいます。
暑い夏に開催される美保地区納涼祭では、ひん
やりとした芝の上でレクリエーションを楽しみま
した。焼きいか、焼きとうもろこしの香りがただ
よいます。各団体のテントでは炭をおこし、次々
と来場者をもてなしていました。もちろん芝生の
上で。傷んでも、すぐ雑草や芝が生えてくるから
遠慮なく使えるのもこの芝生の特徴。大人もそう
いう雰囲気の中、思う存分リラックスしていまし
た。
ヒートアイランド現象の影響が少ないうえ、風が
吹いても砂ぼこりがたたないので窓を開けられる。
まさに「エコ」という観点からもメリットを感じて
います。
芝生の校庭では、朝の光で芝の露がキラキラと輝
きます。トンボや鳥たちも飛んできます 。「休憩時
間には、虫取りをする子どもが増えてきた。よく遊
ぶのでお腹が空き給食の残りが少なくなった。また 、
子どもが仲良く遊んでいる姿が多く見られるようになった 。」
と校長先生や先生方から聞いています。子どもにとってもス
トレス社会と言われている昨今ですが、運動量の増加がスト
レス発散につながり、芝生がリラクゼーション効果をもたら
します。芝生は子どもたちを外へ誘う力があるといえるでし
ょう。
「私も子ども時代に芝生の校庭が欲しかった 。」と、水遣り
をしながら育友会会長さんはしみじみとおっしゃっていました。
- 30 -
「三朝西小『みんなのPTA活動』の取り組み」
三朝町立西小学校PTA
1 はじめに
PTA活動を行うにあたり、役員が一番苦慮し力を傾けている課題の一つに「保護者の参
加が少ない」ということが挙げられると思います。その原因はいくつかあると思いますが、
「PTA活動に参加する時間がない」、「誰かがやってくれる」であったり、そもそも「P
TAって何?」と思っている保護者がいるかもしれません。
PTAの意義とは、先生と保護者がコミュニケーションを取り合い、子どもたちが学校や
家庭また地域でより健やかに育まれていく活動の母体となることではないかと思っていま
す。ですから、一人でも多くの保護者に参加してほしいのですが、初めから「PTA活動に
参加してください」ではなかなか参加者は増えません。
そこで、三朝西小PTAでは、次のような取り組みを行い「みんなのPTA活動」の一歩
を踏み出しました。
2 一人一役の拡大
三朝西小PTAでは、従来は、クラスや地域の子ども会から総務委員や学級運営委委員な
どを選出し、その委員が一人一役となり、その年度のPTA活動を行ってきましたが、今年
度から「西小音楽会でのPTAコーラス」や「西小まつりでの料理王」・「郡P連スポーツ大会
参加」なども一人一役の対象とし、委員以外の保護者にも活躍の場を広げました。
3 その成果
(1)PTAコーラス
毎年10月に行われる「西小音楽会」では、従来に増して多くの保護者が参加し、「君
を乗せて」と「エール」を子どもたちに負けないくらい熱唱しました。当日は多くの方か
らも絶賛され、PTAにとって大きな思い出となりました。
このことは指導していただいた先生やコーラスに参加された先生方と保護者の心が一
つになった瞬間であり、それ以降、先生と保護者との距離が近くなった出来事でした。
♪総勢 60 人が参加したPTAコーラス♪
- 31 -
(2)
「我が家の料理王」
「我が家の料理王」も今年から模様替えして、従来
は応募した保護者だけで料理を作って食べていました
が、今年からは「パパッと美味しい朝ごはん」と名前
も一新して、「忙しい朝にパパッとできて栄養満点の
美味しい朝ごはん」のアイデアを募集し、優秀賞の作
品は
「西小まつり」
で保護者に試食してもらいました。
また他の優れた作品もレシピを紹介しました。
この活動は、人前に出るのはち
ょっと苦手という保護者や忙し
くてなかなかPTA活動に参加
できないという保護者にも好評
でした。
(3)その他
町Pの「ソフトバレーボール大会」や郡Pの「綱引き大会」も今まで以上に多くの保
護者に参加を呼びかけ、運動自慢、力自慢の保護者が活躍しました。
【男女アベック優勝をした町Pソフトバレーボール大会】
【郡Pスポーツ交流会-綱引きでも見事優勝】
4 おわりに
どんなことでもPTA活動に参加することにより、いままでPTA活動は「PTA役員が
行うもの」と思っていた保護者が、「PTA活動は自分のもの」と思っていただける入り口
になるのだと思います。今年度実施した「三朝西小『みんなのPTA活動』の取り組み」はス
タートしたばかりですので、子どもたちの健やかな育成のため、来年度以降この取り組みを
継続していきたいと思います。
- 32 -
「親子料理教室の取り組み」~ぱぱっと手軽に、元気の出る朝ごはん~
日吉津村立日吉津小学校PTA
1
はじめに
本校では、平成19年度、21年度にPTA総務部主催、鳥取県学校栄養士協議会、
(財)学校給食研究改善協会共催による親子料理教室を開催しました。平成19年度は、
「根っこ野菜の料理で、体も心もあたたまろう!」と題し、根っこ野菜を始めとする地
域の食材をたくさん使用した調理を行いました。平成21年度は、「日吉津の素材で楽し
くクッキング!」と題し、日吉津村や鳥取県西部地域の素材を使いつつ、豆腐の手の上
切りと、手綱結びこんにゃくの2つのチャレンジを取り入れた調理を行いました。
いずれの料理教室も、親子や友だち同士のふれあいの中で楽しく料理ができると大変
好評でした。そのため平成22年度も新たなテーマを設定し、料理教室を計画しました。
2
生活アンケートによる朝ごはんの摂取状況
本校では9月に生活アンケートを行い、その中に朝ごはんに関する調査も行いました。
アンケート調査の結果、朝ごはんを毎日食べている子が94%、週に3~4回食べて
いる子は2%、週に1~2回しか食べない子は1%、休みの日は食べない子は2%、ほ
とんど食べないという子は1%でした。
毎日食べている子は多くいたのですが、主食に加えて主菜や副菜をそろえて食べてき
ている子は少ない傾向にありました。特に副菜や汁物などの野菜を使った料理は少ない
傾向にありました。
野菜は成長期の子どもたちには欠かせないものです。しかし、朝はどの家庭も忙しく、
なかなか野菜を取り入れにくいという実態が見えてきました。そのため、今回の料理教
室では、“簡単に”、“手軽に”野菜を中心としたおかずも取り入れることができる朝ごは
んを盛り込んでいきたいと考えました。
3
親子料理教室
親子料理教室は、平成22年12月4日(土)に日吉
津村中央公民館で開催しました。前年度より参加人数も
増え、親子14組34名が集まり、公民館の調理室が満
員になる状況でした。
料理は、1つのお皿に野菜
炒め、ごはん、目玉焼きが
のった、ボリュームがありつつもかわいらしい盛りつけの
「もり盛りごはん」、朝ごはんによく使われる食材の納豆を
使った「スタミナなっとう丼」、日吉津村の食材を具だくさ
んのみそ汁にした「さつまいものみそ汁」、そして、お楽し
みのデザートに「黒ごまプリン」とくだものを取り入れま
した。子どもたちが積極的に料理を行い、保護者は見守っ
たり、見本を見せたりと、楽しくなごやかに料理ができあ
がっていきました。
- 33 -
4
紙芝居「朝ごはんたべた?~みんなの金メダル~」
料理を食べ終わった頃、栄養教諭による紙芝居
を行いました。
内容は、朝から元気のよい翼君、朝から元気の
ない翔太君とさやかちゃんのそれぞれが食べてき
た朝ごはんを通じて、登場人物自身が朝ごはんの
大切さに気づいていくというものです。夜更かし
しないで朝ごはんを食べてくること、そして、体
をつくる「赤のグループの食べもの 」、体を動か
すエネルギーのもとになる「黄色のグループの食
べもの 」、体の調子を整える「緑のグループの食
べもの」の3つがそろった「金メダルの朝ごはん」
を食べてくることが大切であり、元気な学校生活
を送ることができるというものでした。
調理実習のテーマとからめた紙芝居により、朝
ごはんの重要性を参加者全員で考える機会となり
ました。
5
親子料理教室を終えて
調理実習の後のアンケートによると、子どもたちからは、「親子みんなで楽しく作るこ
とができてよかったです。」「朝ごはんがとても重要だとわかりました。」等の感想があり
ました。保護者からは「ほんのちょっとの手間がすばらしい体作りをするんだと紙芝居
でもよくわかった 。」「他のお母さんとも料理について話すこともできた。」「親が思うよ
りも子どもたちの手つきが良かった。」等の料理教室に参加して良かったという感想がた
くさん寄せられました。
また 、「おいしかったから、家でも作ってみたいと思った 。」と、今後の生活にもいか
していけそうな感想を持った子どもや、実
際に後日 、「昨日、家で作ってみたよ 。」と
いう子どももありました。
料理教室を通じて、朝ごはんの大切さを
考えたり、朝ごはんに野菜を取り入れるき
っかけ作りができたりしたのではないかと
思います。
今後もできる限り継続して料理教室を行
っていき、料理をすることの楽しさや、食
の大切さを親子で一緒に深めていくことが
できたらと考えています。
- 34 -
「PTA父親委員会の果たす役割」
鳥取市立国府中学校PTA
1
はじめに
国府中学校は 、全校生徒180名ほどの鳥取市東部に位置する小規模な中学校です 。
こ の 地 は 古 く か ら 、「 万 葉 の 里 」 と 呼 ば れ 、 歴 史 的 に 由 緒 あ る 場 所 で あ り 、 中 学 校
も大変素晴らしい恵まれた環境にあります。
本 校 の P T A 父 親 委 員 会 は 3 年 前 に 、「 父 親 と し て 学 校 や 子 ど も た ち の た め に 何
かできることはないか」という強い思いのもと、PTA活動の組織として位置づけ
られました。全家庭が、7つあるPTA活動のどれか一つに所属するため、部員数
としては十数名ほどのメンバーで構成されています。今年は発足3年目で、初めは
何をするか手探りの状態からのスタートでしたが、過去2年間の活動の反省をもと
に、今回紹介する活動に至っています。
2
3年目を迎えた活動の紹介
父親委員会の活動は、年に2回(夏と秋)計画します。
第1回目は 、7月に環境整備作業をしました 。
中学校としては恵まれた大きさのグランドや中
庭、前庭など敷地が広い半面、夏場はうっそう
と草木が生い茂り、深緑に取り囲まれます。こ
れらを何とかするためには、たくさんの草刈り
機の導入や枝打ちなど大人の力が不可欠であり 、
軽トラックを使っての運搬を含め、とても大が
かりな作業となります。
ペンキ塗り
父親委員会では、メンバーに加え、全家庭に
協力文書を配布し、休日参加できるお父さんに
来校してもらい、総勢30名前後のお父さん方
で作業を行いました。午前中2時間の作業です
が、草刈り機が十数台フル稼働し、庭木の剪定
や枝打ちなど全員で分担して作業を進めたら、
見違えるほど校舎周辺が整備されてきれいにな
り、まるで専門の業者に頼んでしてもらったか
のようでした。この日は、父親の力の偉大さや
存在感の大きさを示すことがしっかりできまし
生徒も共に
た。また、生徒も生徒会執行部や整美委員会、いくつかの部活のボランティア生徒
等40名が応援に加わり、草木の運搬、はき掃除、片付けなどを分担して手伝って
くれ、父子合体パワーで学校美化に貢献しました。
- 35 -
第2回目は初めての取り組みとなりましたが 、
親子レクリエーションを企画しました。昨年度
までは2回とも環境整備作業でしたが、親子の
ふれあいが持て、何か楽しく手軽に出来る活動
はないかと部会で話し合った結果、親子グラン
ドゴルフ大会に決まり 、10月に実施しました 。
全校に案内を配布したところ、14組の参加申
し込みがあり、中学校のグランドを使い、道具
親子でスポーツを
を町より借りて、総勢30人ほどでグランドゴ
ルフに汗を流しました。個人戦の後、親子ペアでの対抗戦も取り入れたところ、終
了 後 の 生 徒 か ら は 「 と て も 楽 し か っ た 。 お も し ろ か っ た の で 、 ま た し た い 。」 と い
う感想が多く聞かれました。この活動は来年度も継続し、参加者を増やして実施し
ていく方向でいます。
3
おわりに
PTA組織としてなかったこの父親委員会も、今ではだんだんと軌道にのり、活
動が充実してきました。親子の関係が希薄になり、家庭を取り巻くたくさんの事件
が起こるなど、社会問題化している昨今、保護者が中学校で出来る取り組みの一つ
として、このような活動が子どもたちに良い影響を与えると確信しています。お父
さん方は、日曜日であっても多忙で、仕事があったり予定が詰まっていたりで思う
ように参加者が集まらないという課題もありますが、父親委員会では今後も知恵を
絞りながら、新しい取り組みも含めて、実施できるよう頑張っていきたいと考えて
います。
- 36 -
「人権コンサートの取り組み」
伯耆町立溝口中学校PTA
1
はじめに
「私たちの町からあたたかい人権メッセージを発信!! 響け!あなたの心へ」
のスローガンのもと、第8回人権コンサートを12月4日(土)に行い、今年も多
くの仲間とつながっていると実感できる温かい時間を過ごすことができました。こ
のコンサートは溝口中学校PTA人権教育部が企画し、部員活動の一つとして始め
たものですが、今では中学校区の枠をこえて伯耆町内の様々な団体の参加する取り
組みとなりました。
ここまでの8年間には様々な出会いやつながりがあり、それら一つひとつが私た
ちの大切な財産となっています。今回の「みんなのPTA」で、溝口中学校PTA
の人権コンサートの取り組みについて発表する場をいただいたことを機に、これま
での歩みを振り返り、今後の活動のあり方を考えてみたいと思います。
2
楽しい活動だから伝えられる
第8回を数えるに至った人権コンサートですが、その始まりは「多くの人に参加
し て も ら い た い ! 」「 講 演 会 と は 違 う 形 で 何 か で き な い か ? 」 と い う 当 時 の 部 員 さ
んの発案でした。その精神は今でも受け継がれていて、人権コンサートではバンド
演奏やコーラス・合唱以外にも、詩の朗読や群読、絵本の読み聞かせなど様々なス
タイルで発表をしています。どの発表も真剣さの中にも笑顔があり、中には手製の
アンパンマンの衣装で会場を盛り上げる方もおられたりして…。人権コンサートを
経験された部員さんは口々に「ステージに立つまでは緊張したけど、やってよかっ
た 。」と言われます。
また、コンサートには溝口中保護者・溝口中教職員・元溝口中PTA会員・元溝
口中教職員で編成された「M-ファミリー」というバンドが参加しています。一昨
年よりは町内の岸本中学校の教職員も参加するなど、人権コンサートを通しての輪
はますます広がりを見せています。各行事に率先して参加・活動される歴代PTA
会長さんの「PTA活動は会員自身が楽しんですることが大切」という言葉は、こ
の人権コンサートの活動にも脈々と受け継がれています。
- 37 -
3
伝えたい気持ちは学ぶことから
人権コンサートには溝口中学校PTA以外にも町内小中学校PTAや有志生徒、
人権サークルなどの参加があることは先にも述べましたが、毎回ラストソングには
「世界に一つだけの花」を演奏し、コンサート参加者の多くがステージ上で手話ソ
ングに取り組んでいます 。普段から知っているようで実はよく知らなかった「 手話 」
ですが、この手話ソングに取り組むようになり、多くのことを学びました。動作の
一つひとつにきちんと意味があること、私たちが様々な表現をするように一つの言
葉にも何通りも表現の仕方があること、そして、手話ソングという私たちの取り組
みが好ましく思われないこともあることなど…。それらを受けて私たちは、なぜ手
話ソングをするのか 、手話ソングで何を伝えようとしていたのかということを考え 、
そして手話を実際に使用している人の思いの一端を知ることができました。
このような人権教育部での研修から人権コンサートへというサイクルは、着実に
その輪を広げており、来年度以降の活動への意欲の源ともなっています。
4
おわりに
~つながりあうって素晴らしい~
人権コンサートを通して、PTA活動にもつながりが生まれてきました。今年度
の人権コンサートには、新たに岸本小学校のPTAの参加があったわけですが、こ
こにもしっかりとつながりがありました。昨年度参加された岸本中学校PTAの方
の「とてもよかった 。」というお話を聞かれた人権教育部長さんが 、「ぜひ今年度の
部 員 研 修 の 一 つ と し て 取 り 組 ん で み た い 。」 と 決 断 さ れ た そ う で す 。 人 権 コ ン サ ー
トの取り組みをしていて気づいたことですが、人と人とが出会いつながっていくこ
と に 、 私 た ち 大 人 は 普 段 臆 病 に な っ て い は し な い で し ょ う か 。「 人 と 人 と の つ な が
り が 大 切 だ よ 。」 と 口 で は 言 い な が ら も 、 な か な か そ れ を 実 践 し て い な い 大 人 の 姿
を見て、子どもたちは何を感じるのでしょうか。人権コンサートの取り組みやPT
A活動には、そういった私たちが踏み出せなくなった一歩を後押ししてくれる力が
あるように思うのです。私たちは今後も人権コンサートの取り組みを続けながら、
「 つ な が り あ う っ て こ ん な に 素 晴 ら し い こ と な ん だ よ 。」 と い う メ ッ セ ー ジ を 子 ど
もたちに、地域に、そして全PTA会員さんに発信していきたいと思っています。
- 38 -
駅の清掃活動の取り組み
鳥取県立境総合技術高等学校PTA
1
はじめに
境港総合技術高等学校PTAは生徒会執行部や、福祉科ボランティア同好会、生徒指導部の
生徒、学校職員の方々と共に、毎月第1水曜日と第3水曜日の8時30分~9時、16時15
分~17時に駅の清掃活動を行っています。
この運動は、平成18年より本校が独自に取り組んでおり、余子駅とその周辺の環境美化、
あいさつ運動は今年で5年目を迎えます。
本年度の駅の清掃・あいさつ・マナーアップ運動計画
5月19日
9月15日
12月
2
1日
6月16日
10月
6日
6月30日
7月14日
10月20日
11月17日
12月15日
清掃・あいさつ運動の実績と感想(保護者)
私は初めて参加させて頂きましたが、保護者の方も何名か来ておられました。中には、ご夫
婦で来てくださった方もあり、本校のあいさつ運動もだんだん盛り上がってきていることを感
じました。沢山の保護者がこの清掃・あいさつ運動に参加された時、駅の中だけでなく、駅周
辺に草が生えていたので、
「草取りをしたら・・・」という事になり、急きょその日の15時か
らPTAでの除草作業を行いました。(その話を聞いて、JR職員の方も参加されました。すご
い !!)
最後に、初日の感想を一言。今年は暑かったせいかペットボトルが沢山回収されました。飲
んだ人がきちんとゴミ箱に入れるようにしなければ、この状態は保てないのでは・・・と思い
ました。境総合の生徒さんも慣れない手つきでホウキとチリ取りを使って、頑張っていました。
次回はもっと上手になっていることでしょう!!
参加された皆さん、朝の忙しい時間に沢山来ていただきありがとうございました。また、お
疲れ様でした。
- 39 -
3
清掃・あいさつ運動の実績と感想(生徒会)
この活動は、
『自分たちの利用する駅をきれいにしよう』という生徒会の声から始まり、毎月、
第1・第3水曜日にPTAの方や先生方と一緒に清掃・あいさつ運動を行っています。
駅周辺を清掃し、境線で通学して来る生徒たちに声掛けをする運動は、朝が早いので冬はと
ても寒く、また雨が降るととても大変な活動です。しかし、あいさつや掃除をする事で心が洗
われ、豊かになると私は思っています。
生徒会のメンバーが変わっていく中、この活動は引き継がれてきました。PTAの方々や福
祉科の生徒、生徒会で清掃を続けてきたところ、駅員の方からも「始めた当初はまだゴミが多
かったのですが、最近ではゴミが減ってきているようですね。」と言われています。
すご~いゴミでしたが、とてもきれいになりました。
やっぱり総合生がしている、ボランティアはすばらし
いですね!
これからも、いきいきとした活動として、続いていく
よう頑張ります。
また地域の皆様のためになるよう保護者側からも応
援していきたいと思います。
- 40 -
「子どもたちの心と体の健全な育成を願って」
~子どもの基本的な生活習慣の確立をめざして~
智頭町立智頭小学校PTA
1
はじめに
智頭小学校は、自然に囲まれ、かつ交通の要所に位置し、歴史と豊かな文化に恵
まれた中で教育活動が行われています。昨今の人口減少により児童数が減少し、平
成24年度に、智頭町内6校全ての小学校が統合されて1校となります。現在、統
合後を見据えて学校教育、PTA活動等について盛んに話し合いが行われています。
本校PTAは、本部役員、学年部、教養部、保健体育部、広報部、同推部、母親
委員会(兼務)で協力して種々の活動を行っています。その中で子どもたちの基本
的な生活習慣の確立をめざした活動をご紹介します。
2
活動の概要
(1)ノーテレビデーの取り組み
ア 町全体で「毎月19日は家族みんなでノーテレビデー」
イ 学校で「毎週木曜日は午後8時以降ノーテレビ」
取り 組みのレ ベルを各 家庭で話 し合い目標を決めてがんばっています。
(2)教養部の取り組み
ア 教育講演会(パネルディスカッション)開催
「くらべてみよう!子育て事情
~アメリカ・ブラジル・日本~」
パネラー ブラジルのアリアンサ鳥取村か
ら帰国された先生
学校ALTの先生
コーディネーター PTA会員
外国の子育て事情を聞き、子育てや生活習
慣、メディアとのつきあい方などについて
も考えました。新たな気づきがありました。
イ
日本語の上手なALTの先生
家族読書
1 年 に 3 回 、 1 0 日 程 度 の 期 間 に 「 家 族 が 児 童 に 読 み 聞 か せ を す る 」、「 児
童の読み 聞かせを 聞く」、「 家族で同 じ本を読 んで感想を話し合う」、「時間を
決 め て 同 じ 時 間 に そ れ ぞ れ が 好 き な 本 を 読 む 」 な ど 、 各 家 庭 に あ っ た方 法 で
取り組んでいます。ノーテレビデーの取り組みにつなげることができます。
ウ
家族読書の3回のうち1回はおすすめ図書
智頭図書 館の職員 の助言を うけて各 学年児童 向けや 保護者向 けの図書 を選
書 します。その学年ごとに選書リストを作成し、各家庭に配布します。保護
者 は読みたい本をリストから選んで学校に届けると、その本が家庭に学校を
通 じて届きます。家族読書で「どんな本を読んだらいいのか分からない」と
いう声があったので、これが参考になることでしょう。
- 41 -
エ
給食試食会
全 保 護 者 対 象 。 1 月 の 参観 日 を 利用 し て 希望 者 が 給食 の 試食 と 「 栄養 、 食
の大切さ」について学校栄養主任の話を聞きます。人気の企画です。
(3)校外部の取り組み
杉の子板(すぎのこばん)作成。
「生
活 習 慣 の 向 上 」、「 交 通 安 全 」、 そ の 他
のテーマの中から親子で話し合い、そ
れにそったポスターを児童が作成しま
す。紙でできたポスターをラミネート
して強くします。それを特別の掲示板
を使って地域の随所に掲示していま
す。地域の方々の協力を得るとともに
保護者・児童の意識を高めることがで
きます。
← 拡大図
早起き・早寝 杉の子板
(4)保健体育部の取り組み
「 早 起 き ・ 早 寝 ・ 朝 ご 飯 」 を 中 心 に 家 庭 に 呼 び か け て い ま す 。 生 活 習慣 ア ン
ケ ー ト を 年 に 2 回 実 施 し 、 家 庭 で の 取 り 組 み の 様 子 を 把 握 し て い ま す。 結 果
は 保 体 部 だ よ り で お 知 ら せ し て 各 家 庭 で の 指 導 、 協 力 を お 願 い し て い ま す。
年々アンケートの数値が良くなってきています。
(5)母親委員会の取り組み
講演会と調理実習を開催
「からだの勉強会」~知ろう!作ろう!食べちゃおう!!!~
PTA会員全員と5・6年生児童が対象です。保護者のみ、児童のみの参加
も 可 能 で す 。 親 子 で 参 加 さ れ る 方 が 多 い で す 。 講 師 に よ る 「 か ら だ につ い て
の お 話 」 を 聞 い た 後 、 学 校 栄 養 主 任 の 指 導 に よ る 調 理 実 習 で す 。 給 食メ ニ ュ
ー で 人 気 の も の を 手 分 け し て 作 り ま す 。 作 っ た も の を 食 べ な が ら 、 食習 慣 や
朝 ご 飯 の 大 切 さ な ど 「 食 」 の お 話 を 聞 き ま し た 。 お 話 を 聞 い た あ と です ぐ 実
践 で き る の で 評 判 で し た 。 レ シ ピ も 家 庭 に 持 っ て か え っ て 分 か り や すく 簡 単
に作れるようにしてあります。
3
成果と今後の課題
各部会でアイデアをだして、早起き、朝食摂取、食育、読書、ノーテレビ等種々
の活動に取り組むことで、生活習慣の確立の基盤作りを行うことができました。ま
た、取り組みの結果や足跡を各部が広報することで、会員に活動やねらいを思い出
してもらうきっかけとなり、再び意識を高めていただく機会につながりました。
児童のアンケートを見ると、テレビを見なくてもゲームやインターネットをして
過ごす時間が長くなる傾向の児童がいます。学校と家庭と協力して今後の取り組み
を考えていく予定です。
- 42 -
基本的生活習慣の定着等による学力向上促進事業の取り組み
倉吉市立明倫小学校保護者と教職員の会
1
はじめに
本校は、西は河原町・八幡町から、東は瀬崎町
・東岩倉町にいたる旧倉吉の西部の市街地を形成
しており、今年で創立101年の歴史を持ってい
ます。市発展の過程は、鍛冶・越殿などの町名が
残っているように、城下町として本校区が中心で
したが、交通の発達、周辺町村との合併、官公署
の移転などにより、往時のにぎわいはなくなり、
住宅化しています。
また、本校区には、福祉関係の施設が多く、近くには因伯子供学園があり、入所児童
が通学している他、皆成学園・希望の家もあり、交流学習にも力を入れています。
昨年の創立百周年記念事業も地域の方・PTAの協力により大盛況でした。このよう
に、地域の方・PTAの方からの期待と絶大な支援に支えられています。
2
基本的生活習慣の定着等による学力向上促進事業の取り組み
本年度と来年度の2カ年鳥取県教育委員会委託事業「基本的生活習慣の定着等による
学力向上促進事業」を受けました。今年度は、主に「実態把握」と「早寝・早起き・朝
ご飯」を中心とした啓発活動を行いました。
(1)実態把握アンケート調査の実施(学校保健委員会で今年度の取り組みを検討)
○6月と11月に生活実態調査を実施
(学校保健委員会より)
①登校班の集合時刻から考えると、起床時刻が遅すぎるように思われる。集合時刻の
1時間前には起床し、余裕をもって朝の支度をしてほしい。
②学習の準備ができていないと、学習が集中できない。登校前にあわててするのでは
なく、時間にゆとりを持って準備をしてほしい。
③テレビやゲームの時間が平日3~4時間の児童がおり、就寝時刻にひびいている。
朝すっきり起床し学習に集中できる体制づくりが必要だと考える。
④家庭学習は、学年×10分は確保してほしい。
今年度は 、「朝起きる時間」と「朝ご飯を食べる」に重点をおいて取り組む
(2)あいさつ運動
・年間を通して、児童・教諭が校門に立ち毎日あいさつ運動を行っています。
(3)家庭学習の取り組みについて
①基本的生活習慣の改善と共に、子どもたちの家庭
学習を習慣づけるため 、「学校と家庭で学力をつ
ける」と各学年部毎の「学習の手引き」をPTA
と作成し、カラー印刷し全家庭に配布しました。
【学校と家庭で学力をつける】
- 43 -
【家庭学習の手引き】
低学年用
中学年用
②夏休み前の「地区懇談会」で「早寝・ 早起
き・朝ご飯 」、「家庭学習の取り組み 」、「簡
単朝食レシピ」の取り組みについての説明
と啓発を行い、各家庭での取り組みをお願
いしました。
(4 )「簡単朝食レシピ」の作成・全戸配布
①「簡単に作れて栄養満点の朝食」は、誰
もが知りたいと思っています。そこで、
PTA理事会と児童育成部が中心となり、
PTAのみなさんから公募した自信作の
朝食を取りまとめた「簡単朝食レシピ」を
作成しました。
②レシピ作成に当たっては、校医さん、給食
センター栄養教諭さんとも連携しました。
③「簡単朝食レシピ」を1月に全戸配布
し、朝食の充実に努めました。
3
今後の取り組み
(1)実態把握のアンケート調査の継続
生活実態把握のアンケート調査を継続
して行い、課題と重点的に取り組む内容
を決定し、充実を目指します。
(2 )「早寝・早起き・朝ご飯」強化週間設置
全家庭に配布した「簡単朝食レシピ」の活
用奨励と共に、朝すっきり起床し学習に集中
できる生活のリズムづくりの定着を目指し
て、年間に何回かの強化週間を設置し、生活
習慣の改善を目指します。
(3)「学校と家庭で学力をつける」強化週間
保護者に家庭学習の取り組みについて関心を持っ
ていただくと共に、学校との連携を図りながら「家
庭学習のてびき」について、家庭で実践をしていた
だき、家庭学習の定着を図ります。
- 44 -
高学年用
【「簡単朝食レシピ」】
【「 簡単朝食レシピ」の内容】
「元気 やる気 友だち大好き 学校大好き 上灘の子」
~基本的生活習慣の定着を目指した取り組み~
倉吉市立上灘小学校PTA
1
はじめに
事業委託1年目の本年度は、何か新しい取り組みを考えるのではなく、本校の、
これまでのPTA活動の中の、本事業の趣旨につながるものを明確にし、児童のア
ンケート結果をもとに、これまでの取り組みの成果を検証することにしました。
2
事業に関わる取り組み例
① 親子料理講習会
県栄養士会の杉本栄養士さんをお迎えし
「パッと作れるバランス朝食」に挑戦。一日
の元気の源はバランスのよい朝食が大切なこ
と、忙しい朝に手早く作れるポイントなどを
教えていただきました。
【感想紹介】
・簡単に調理でき、しかも、とてもおいしかっ
たです。野菜の苦手な子どもも残さず食べま
した。ぜひ、家でも作りたいと思います。
・家でもいろいろ作ってみたいです。朝にこん
なに食べたら、おなかいっぱいで小学校に行
けそう。
② ノーメディアチャレンジ
「ノーメディア挑戦中」の標示を児童が持
ち帰り、テレビの上や居間などに置いて意識
を盛り上げる。期間は 1 週間で、6 コースの中
から、一つを選んでチャレンジします。実施
後アンケートに記入し、後日、その結果をお
知らせしました。
【感想紹介】
・がんばらなくてもできるコースを選んだよう
です。TVを消すとかえって集中できないと
いい、そんな状態を作ったのは親の責任だと
反省。
③ 子育て講演会
「成長していく子どもたちへの親の接し方」
をテーマに、倉吉市主任児童委員の吉田武章
さんに講演をしていただきました。
【感想紹介】
・まずは家庭のしつけが大切。子どもに命令口
調でしつけるのではなく、大人がやっている
姿を見て、子どもがまねて身につくようにな
る。あいさつすること、くつをそろえること
など、大人が意識してやっていかなければな
らないなと反省しました。
- 45 -
④ 8020歯みがき大作戦
「カラーテスターによる歯垢の染め出しとブ
ラ ッ シ ン グ 」「 歯 み が き カ レ ン ダ ー へ の 記 入 」 を
通して、親子で歯口の健康意識を高め、生涯を
通した健康づくりに取り組みました。
【感想紹介】
・毎日歯みがきカレンダーを気にしながら歯みが
きを楽しんでいました。最後のテスターで締め
くくりましたが、服が汚れさんざんでした。で
も、毎日歯みがきを楽しんでくれて、歯の汚れ
はなくなってピカピカです。
⑤ 給食試食会と食育講演会
給食試食会実施後、倉吉市学校栄養職員の伊藤
美 和 子 さ ん か ら 、「 給 食 が で き る ま で 」「 給 食 の
疑 問 」「 学 校 給 食 セ ン タ ー の 役 割 」「 給 食 と 家 庭
の食事」について講演していただきました。
【感想紹介】
・家では、アゴの料理やらっきょうのサラダなど
作ることがないので、工夫しだいで、子どもは
いろいろな食材を喜んで食べるものだなと感心
しました。たっぷりの地元の食材をおいしく調
理されていて勉強になりました。野菜も多く摂
らなければと思いました。
⑥ P T A 広 報 「 う わ な だ 」 No179号
「食育」の観点から子どもたちの朝食
に 関 し て 調 査 を し 、上 灘 小 学 校 の 実 態 と 、
基本的な知識と最適なメニューを紹介し
ま し た 。 ア ン ケ ー ト 項 目 は 、「 主 食 は 食
べましたか」
「おかずは食べましたか」
「汁
物 ・ 飲 み 物 は あ り ま し た か 」「 デ ザ ー ト
はありましたか」の4項目。分析結果を
もとに、次の3点を保護者に紹介し、朝
食の大切さを伝えました。
・朝食が、充実した1日を過ごすための
エンジンスタートとなる大切なもので
あること。
・脳の働きや健康に深い関係があり、朝
食抜きの習慣が続くと様々な体の不調
や生活習慣病をまねくようになるこ
と。
・毎朝、朝食をしっかりとるためには、
早寝・早起きと、寝る2時間前からは
何も食べない習慣をつけること。
次 号 ( No180 号 ) で は 「 睡 眠 」 を 取 り 上
げました。
- 46 -
⑦
児童のアンケートについて
テ レビをみる時間やゲームをする時間などのルールを決めていますか
朝ご飯を毎日食べていますか
6年
6年
52
3 10
5年
52
3 10
9
5年
4年
42
3年
2
31
2年
6
49
1年
35
0%
20%
①食べている
40%
②だいたい
12
60%
③あまり
80%
16
14
4年
3 0
01
3年
2 10
2年
0
10
17
14
9
9
12
29
0%
20%
10
11
7
31
①決めている
④食べない
19
15
14
1年
100%
15
6
11
3
40%
②だいたい
60%
③あまり
5
13
80%
0
100%
④決めてない
アンケートは、12項目について実施し、その中の4項目の結果をPTA広報紙で
保護者に伝えました。4項目は、倉吉市の「子育て十か条」の中の「早寝早起き朝ご
飯 」「 テ レ ビ ゲ ー ム は 時 間 を 決 め て 」「 笑 顔 で あ い さ つ 心 が 通 う 」「 家 庭 学 習 」「 習 っ
たことの再確認」の4項目と関連させました。
⑧ PTA広報特別号「基本的生活習慣の定着を目指した上灘小PTAの活動紹介」
◎本事業の趣旨とそれに関わるPTAの取り組みを紹介し
ました。また、児童のアンケート結果から見えてきたも
のを伝えました。
【保護者の皆様へ~ここが大切です~】
・朝食について
「最近お母さんが朝ご飯を作ってくれるから、元気が出る
っ て い う か 、 体 調 が い い 。」 こ の 子 は 、 以 前 は 、 家 に あ
るパン等、ある物を食べてきていたそうです。最近、顔
色もよく、体格もしっかりしてきました。朝食をほぼ1
00%の子が摂取していますが、その質や量を見直して
みることが必要です。
・ノーメディアについて
ルールを決めてメディアを使う児童は、視聴時間も短い
という結果が出ています。メディアが長くなればなるほ
ど、生活リズムが崩れ、学校生活にも影響が出ます。し
かし、4年間の「ノーメディア」の取り組みの中で、変
わろうとしている家庭が増えてきています。
・あいさつについて
地域や学校で、進んで元気のよいあいさつをする子が年々増えてきています。しかし、
まだまだ、十分とはいえません。あいさつを通して、思いやりや感謝の気持ちが育ち
ます。まず、大人が率先してあいさつをして、子どもの心を育てましょう。
・家庭での学習習慣について
家庭での学習習慣が身についてきているようです。子どもたちのがんばりを認め励ま
し、生活リズムを整え、学習に集中できる環境づくりを進めていきましょう。
3
おわりに
本事業に関わるPTA各部の取り組みを整理してみると、改めて、本事業と関わりの
深い活動に取り組んできたことが分かりました。また、これまでのPTA活動の取り組
みの成果を、児童のアンケート結果に見ることもできました。しかし、メディアの利用
に関わることなどには、課題もあります。
次年度の取り組みとして、本年度、課題として浮かび上がってきた児童の姿に焦点を
当て、学校・家庭・地域と連携した重点的な取り組みをしていきたいと思います。
- 47 -
〜基本的生活習慣の定着等による学力向上促進事業の取り組み〜
「いきいき
さわやか
いさいっ子」
琴浦町立以西小学校PTA
1
取り組みの経過
本PTA は、昨年度より県委託事業「基本的生活習慣の定着等による学力向上促進 事
業」のモデル事業実施PTAとして、取り組みを推進してきました。
昨年度は、運営委員会のメンバーが中心となって、陰山英男先生の著書や県教委から出
されている様々な資料を活用して研修し、学力と生活習慣がいかにつながっているかとい
うことについて理解を深めました。また、基本的生活習慣に関する保護者アンケートの作
成過程や分析結果を通して、浮き彫りとなった課題の解決に向け、焦点化した取り組みが
できました。例えば、アンケートの結果をテレビ視聴時間の視点で分析し、それを、PT
Aの会報誌で広報したり、全体研修をしたりして、テレビ視聴についての関心を高めるこ
とができました。また、親子のテレビ視聴研修会を開催し、テレビの長時間視聴の見直し
や親子の触れ合いの時間の確保などにつなぐことができたと思います。
このような活動を通し、学校の役割、家庭の役割を明確にし、家庭の責任として、基本
的生活習慣の定着に向けて努力することの大切さを理解することができました。
そこで、本年度は、昨年度のアンケートでも課題
としてあがってきた「朝ごはん」の摂取について、
具体的な取り組みをすることにしました。
2
教育懇談会で
毎年7月下旬に、町教育委員会・学校・保護者が
一同に会して、子どもたちの抱えるさまざまな課題
について話し合う教育懇談会を実施しています。
今年のテーマは、「我が家の“早寝・早起き・朝
ごはん”」です。学校からは、生活習慣調査・
教育懇談会「そう言えば、一緒に食べてないなあ。」
朝ごはん調査から見えてきた朝ごはんの課題が提示されました。
•
朝ごはんはほぼ全員が食べてきているが、主食だけなど偏りのある食事の子が2割強
•
一人で、または子どもだけで朝ごはんを食べている子が3割
そして、①バランスのとれた食事(赤、黄、緑の食材がそろうように)
②家族といっしょに朝ごはんを
の2点について提起がなされました。
その後、分散会で、家庭で取り組むことや基本的生活習慣の定着ということについて、
ざっくばらんに懇談しました。その中で、起床の時刻が食事の内容に影響していること、
家族一緒に食卓を囲むことの良さ、父親の意識を高めることなどが話されました。
3
「朝ごはんカルタ」作り
前述の分散会の最後に、話し合いで感じたこと、実践したいこと、決意などを短い文でまと
めた「朝ごはん」にちなんだカルタの読み札作りをしました。その後、運営委員が中心となっ
て、読み札の整理と補充を行い、46枚の読み札全てを整えました。2学期に入ってから、児
- 48 -
童全員による「朝ごはんカルタ」の絵札づくりを行い、運営委員、教職員らの手により、ジャ
ンボカルタ1セット、普通サイズカルタ2セットを作成しました。そして、10月の参観日で、
全校が体育館に集まり6年生のリードのもと、なかよし班対抗「朝ごはんカルタ大会」を楽し
みました。
その後も、絵札・読み札の校内掲示、学級でのお楽しみ会や休憩時のほかに、親子会や子ど
も会でのカルタ大会などと、活用の場が広がっています。そうした遊び体験をしながら、子ど
もも大人も朝ごはんに対する意識を高めるとともに、親子・子ども会の関わりやコミュニケー
ションを深めてきています。
子どもたち、保護者、学校とみんなの手で完成させたカルタは、味わい深く、関心も高いも
のです。
なかよし班対抗朝ごはんカルタ大会「あっ、あった!!」
4
子ども会で朝ごはんカルタ大会「激しい勝負だ。」
「あそび再発見~親子で楽しむボードゲーム~」
10月の参観日で、「子どもとメディアについて」のミニ
講話のあと、「あそび再発見~親子で楽しむボードゲーム
~」を行いました。昨年度に学習した「テレビと上手につき
あう方法」の第2弾で、テレビを見ないかわりに、親子で楽
しく遊べるゲームを「子ども未来ネットワーク」の方や先生
に教えていただきました。偶然を楽しむもの、記憶系のもの、
素早さが要求されるものなど、たくさんのゲームを紹介して
もらいました。
5
参観日「どこにおこうかな。崩れそうだ。」
学校との連携
学校でも、朝ごはんを本年度の経営重点項目に挙げて、
取り組みを推進しています。学校保健委員会の協議題を
「朝食について」とし、学校における食育の推進、具体
的な取り組みの説明や、具体例をもとにワークショップ
を行いました。学校医さん、栄養士さんなどの専門的な
方から、指導をいただきました。
しかし、11月に2回目の朝ごはん調査を実施した結
果、朝食の栄養バランスに改善が見られないことがわか
りました。学校の健康教育部で、3食そろった食事の
大切さ、緑の食材の紹介などを寸劇風にまとめ、子ど
もたちに訴えました。
- 49 -
学校保健委員会「もう一品、なにを作ろうか?」
6
成果と課題
テレビ視聴については、PTA総務・厚生・育成部
の「親子でやろう いろいろテレビチャレンジ」と学校
健康教育部での「スマイルカード」の取り組みで、会
員、児童の意識が少しずつ高まってきています。また、
本年度は、テレビ視聴を考える第2弾として、「親子
で楽しむボードゲーム」を参観日に組み入れて行い、
遊びを考え直すきっかけとなりました。
朝食の調査を通して、食事は摂ってはいるものの、
ランチルームで食の指導;
元気もりもり隊の「緑の仲間を食べよう」
その内容に問題があること、一人で、また、子どもだ
けで食べる家庭が結構あることがわかりました。そこ
で、教育懇談会での提案や懇談、学校保健委員会でのワークショップで取り上げることにより、
バランスのとれた食事の大切さを学習することができました。さらに、「朝ごはんカルタ」をP
TAと児童、みんなが関わって完成させ、活用を図っていくことで朝食への関心が高まってきて
いますが、引き続き、啓発活動に努めていかなければならないと感じています。
今後も、それぞれ浮き彫りになってきた課題について、共通認識、共通理解の場の設定をし、
全保護者が、そして家庭と学校が、同じ歩調で課題解決に向かって引き続き努力していきたいと
思います。
【 朝ごはんカルタの絵札と読み札(抜粋)】
【保健室前の掲示】
- 50 -
「住吉元気っ子キャンペーンの取り組み」
米子市立住吉小学校PTA
1 はじめに
本校は山陰の商都米子の中心市街地にほど近く、
弓ヶ浜半島の付け根に位置しています。昭和30
年頃までは砂丘と畑地の広がる純農村地帯でした
が、産業の急速な発展は市の人口増をもたらし、
多くの砂丘と畑地はつぎつぎと住宅地となってい
きました。それに伴って児童数も増加し、現在は
全校児童784名(12月1日現在)を数える県
下有数の大規模校となっています。
2
本年度PTA活動方針
本校PTAはここ数年来「みんなで学校に集まろう」をスローガンに掲げ、子どもた
ちの健全な育成を最大の目的として活動しています。4月17日のPTA総会の時には
次のような活動方針を確認しあいました。
○より多くの会員にPTA活動の企画・運営に参画してもらうため、今年度から執行部
及び専門部の体制を一部見直す。
○可能な限り情報提供に努め、わかりやすいPTA活動を目指すとともに、様々な問題
について議論できる機会を作る。
○中学校区との連携を密にし、家庭・学校・地域と子どもたちが協働して積極的に活動
する。
3
基本的生活習慣の定着等による学力向上促進事業の取り組み
本年度 、鳥取県の委託事業である「 基本的生活習慣の定着等による学力向上促進事業」
を受けさせていただきました。本校は6年生が実施している「 全国学力・学習状況調査」
の結果をみると 、毎年「 家庭学習の習慣化 」に関する項目が芳しくない状況です。また 、
基本的な生活習慣と学習意欲・学習成果にも関連性がみられるなど、家庭と学校が協力
して取り組むべき課題を抱えていました。そこでこれを機に、児童の生活習慣の実態調
査と課題解決に向けての具体的な活動を企画することにしました。
(1)生活アンケートの実施
全児童を対象に「生活アンケート」を実施しました。アンケートの内容は、前記「全
国学力・学習状況調査」の児童質問紙を参考にし、本校独自のものも付け加えました。
〈現状と課題〉
A 生活リズム
・寝る時刻が遅い傾向がある。就寝時刻を早くする
ことが必要である。
・起床時刻について、午前7時までに起きる人の割
合を増やすことが必要である。
・食事について、朝食については単品の児童もいる
ため、内容を改善する必要がある。
B メディア接触習慣
・メディア接触時間が多い。メディア接触時間を
2時間以内にする必要がある。
・一部2時間以上ゲームをする人が5~10%お
り、もっと短縮する必要がある。
・携帯電話は毎日使用している人が全体の約3%
いる。利用状況を把握しておくことが必要であ
る。
- 51 -
C 学習習慣
・全国に比べて本校児童の学習時間が少ない傾向に
あることがわかった。家庭学習の習慣化に向けて、
取り組む必要がある。
・せめて宿題だけは100%できるようにしたい。
・読書時間については概ね良好で、本校の読書指導
の成果が表れている。
D 家庭での過ごし方
・学校のことを家で話す、手伝い・あいさつをす
るなど、全国と比べて多い傾向がある。さらに
伸ばしていきたい。
E 規範意識・自尊感情
・学校のきまりを守ろうとする意識、学校での友
達への意識は概ね良好な状況である。
・個別的な支援・対応が望まれると同時に、質的
な部分を向上させていく取り組みが必要であ
る。
(2)学校保健委員会との連携
例年夏季休業中の昼間に行っていた学校保健委員
会を2学期中旬の夜実施し、内容も生活アンケート
から浮かび上がってきた本校の課題をどのように解
決していったらいいかを小グループで検討しあう参
加型の研修も取り入れました。各グループとも熱心
に協議し、KJ法的なまとめ方を行い結果を発表し
あいました。
(3 )「住吉元気っ子キャンペーン」の実施
生活アンケート、学校保健委員会を受けて学校とPTAが協力して子どもたちの生活
習慣を改善し、子どもたちが生き生きと活動していけるように「住吉元気っ子キャンペ
ーン」を実施することを決定しました。まず取り組む課題として 、「メディアとの接触
時間」を中心に 、「早寝早起き 」、「家庭学習の習慣化」を取り上げることとしました。
テレビやゲームの時間を減らすことによって生み出した時間を 、家族との団欒や、読書、
学習、早寝等に当て、より有効に時間を使うようにしようということで「第1弾 ノー
テレビデー週間」を行いました。キャンペーン開始前には保護者に本校の実態と課題に
ついて情報提供し、依頼文書やちらしを配布するなど宣伝・啓発活動に努めました。ま
た、実施期間中は、各家庭が状況に応じてめあてを決
め、その日の評価を1週間カードに記入するなど取り
組みの経過が視覚的にとらえやすいように工夫しまし
た。キャンペーン終了後の感想をみると子ども、保護
者ともその反応は予想以上に好評で、次への意欲が感
じられるものでした。
(子どもの感想から)
・こんなにいつもテレビを見てたなんてびっくりしま
した。1週間ひまでした。
・ノーテレビにすると電気代が節約できるなと思いま
した。それに自分の目もあまり悪くならないという
ことに気づきました。テレビやゲームで遊ぶのも楽
しいけど、外で遊んだり、ピアノを弾いたりして一
日を過ごすのもいいなと思いました。
- 52 -
・テレビがみれなくてもおかあさんたちといろんなはなしができてたのしかった。
・本を読んだり、あみものをする時間ができて
よかったです。
・楽しいことがあるとテレビを見なくてもだい
じょうぶでした。
(保護者の感想から)
○今回のことをきっかけに家族みんなもこの1
週間子どもたちのめあてにそい、ノーテレビ
デーを意識してみましたが、新しい発見もた
くさんあり、これからも家族でつづけていき
たいと思いました。
○テレビを見ない分だけ、ピアノの練習や読書、
頭を使うパズルなど自己研鑽に使える時間が
増えました。大人も相手をしてやる時間が増
え、有意義な1週間でした。
○ノーテレビ週間ということで始める前は「ど
うなることやら…」と思っていたが、実際や
ってみると良いことばかりで、会話もたくさ
んできるし子どももテレビやパソコンに頼ら
ず、何か進んでお手伝いしてみるとか安定した生活を送れた。目からウロコ状態でお
どろいている。
めあての決め方
A コ ー ス … 一 日 を 通 し て 、 テ レ ビ ・ ゲ ー ム ・ ビ デ オ ( DVD ) を つ け な い 。
B コ ー ス … テ レ ビ ・ ゲ ー ム ・ ビ デ オ ( DVD ) の 時 間 を 合 わ せ て 一 日 2 時 間 以 内 に す る 。
C コ ー ス … 夜 9 時 以 降 は テ レ ビ ・ ゲ ー ム ・ ビ デ オ ( DVD ) を つ け な い 。
D コ ー ス … 食 事 中 は テ レ ビ ・ ゲ ー ム ・ ビ デ オ ( DVD ) を つ け な い 。
Eコース…それぞれの家庭でルールを決めて取り組む。
例:☆帰宅後夕食までテレビ等を見ない。
☆家族がそろったらテレビを消す。
☆とにかく一日30分テレビをつけない時間をつくる。
☆ テ レ ビ 番 組 を 選 択 し て 見 る 。( ニ ュ ー ス だ け 、 ○ ○ ド ラ マ だ け と か )
4
など
おわりに
「基本的な生活習慣の定着等による学力向上促進事業」を受けたことをきっかけにし
たこのキャンペーンが、打ち上げ花火のように一瞬輝いて消えてしまうのではなく、家
庭生活を見つめ直すきっかけになり、長く続く取り組みのスタートになっていけるよう
にしたいと考えています。今年度は3学期に「住吉元気っ子キャンペーン第2弾」を計
画しています。今は成果や結果を追い求めるのではなく、学校とPTAが協力して問題
提起をし、活動をリードしていきながら、最終的には各家庭の実践、習慣化へとつなが
っていくことが大切であると思っています。
- 53 -
早寝・早起き・朝ごはん
「みんなの大好き朝ごはん」
1
~家族で簡単に朝ごはんを食べよう~
Part2
南部町立会見小学校PTA
はじめに
本校では、7年くらい前より保育園・小学校・中学校と連携して「早寝・早起き・朝ご
はん」を推進している。現在全校の96%の児童が朝食を食べています。しかし、全く食
べない子どもが4%あり、朝食の食べ方(子どもだけ・一人で)にも課題がみられました。
そこで昨年度より、
『朝食を食べる子100%』を目指し、取り組み当初の「何でも良い
から朝ごはんを食べよう」を第1の目標とし、また、大人(家族)が一緒に食べれば楽し
く自然に食欲もわいてくるのではと「大人(家族)も一緒に食べよう」という2つの目標
をかかげ推進しています。
また、
「子どもに朝ごはんを作ってもらい食べるというのも嬉しいことだね」という思い
から、
「子どもたちにもできる簡単朝ごはん作り」と、なぜ「早寝・早起き・朝ごはん」が
大切なのかを伝えていく啓発活動も引き続き実施しました。
2
食育講演会及び朝食料理教室(調理実習)
今年度は「みんなの大好き朝ごはん~親子で簡単朝ごはんメニュー~」レシピ集にも掲
載出来るようにと、時期を早め実施しました。昨年度はインフルエンザの影響で実施出来
なかったので、今年度こそ作りたいという思いと共に実施できました。
初めに、なぜ「早寝・早起き・朝ごはん」が大切なのかを、管理栄養士の先生に講演し
ていただきました。その後、アンケートに寄せられた「大好き朝ごはん」の中から抜粋し
たメニューに、少し栄養士の先生に栄養のバランスを考えた品を加えてもらって、子ども
たちでも作れる「朝ごはんメニュー」を調理しました。
参加者もとても多く、普段では食べない野菜を食べることができ、和気あいあいとした
雰囲気の中で実施できました。
3
「みんなの大好き朝ごはん~親子で簡単朝ごはん
メュー~」レシピ集
全家庭に対し、昨年度及び今年度「みんなの大好き朝ごは
んメニュー」を募集したところ、レシピと共に沢山のアイデ
アメニューが寄せられました。
そこで、折角なので、
「子どもたちに朝ごはんを作ってほし
いね」という思いを込め、夏休みにむけて「みんなの大好き
朝ごはん~親子で簡単朝ごはんメニュー~」レシピ集を作成
しました。
掲載内容は、家庭より寄せられたメニューレシピと朝食料
理教室(調理実習)で作ったメニューレシピ、学校栄養士推薦
メニューレシピです。また、最後に母親委員からのメッセー
ジも掲載しました。
- 54 -
4
食育の日啓発活動
今年度はなるべく毎月19日の食育の日に、子どもたちになぜ「早寝・早起き・朝ごは
ん」なのかわかってもらうために、少しでも親しみやすいやり方でと考え、昨年度購入し
た食育に関するエプロンシアターと大型絵本を、朝活動や昼休憩に実施しています。
また、児童集会で食育の歌に合わせた食育エアロビクスを子どもたちと共に踊り、交流
をしながらの啓発活動にチャレンジをしました。そして、とても楽しかったので学校公開
日にも大型絵本をし、食育エアロビクスを子どもや保護者で踊りました。
昨年度同様、楽しみながら、日々バージョンアップしようと奮闘しています。
エプロンシアター
5
大型絵本
おわりに
昨年度より「何でも良いから朝ごはんを食べよ
う」を第1の目標とし、また、大人(家族)が一
緒に食べれば楽しく自然に食欲もわいてくるので
はと「大人(家族)も一緒に食べよう」を目標と
して推進してきました。
昨年度実施できなかった、
「朝食料理教室」を実
施でき「みんなの大好き朝ごはん~親子で簡単朝
ごはんメニュー~」レシピ集を作成・配布できた事、
児童集会
今年度も「食事のマナー」が食育の大切な1つであると共通認識し、教職員は児童へ、研
修部・母親委員会は保護者へむけたメッセージを伝えることができたこと、共通の思いを
持ち、教職員・栄養士・保護者が協力し合い 1 つ 1 つの活動を実施できたことは、子ども
たちに「早寝・早起き・朝ごはん」を伝えていく上で大切なことの 1 つであったと感じま
す。
また、2年目ということで前年度の反省点を生かし、またやりたい事もパワーアップし
た活動ができたことは1つの成果です。
今年もまたこうしたPTA主催で活動していく過程がとても楽しく、充実しています。
今年度の終わりに「朝ごはん食べたよ。」と皆が笑顔で言え、そして少しでも「早寝・早
起き・朝ごはん」の大切さがわかってもらえればと願いつつ活動中です。
- 55 -
「基本的生活習慣の定着等による学力促進事業の取り組み」
日野町立黒坂小学校PTA
1
はじめに
本校では、数年来、児童の実態をいろいろな角度から分析し、基本的生活習慣の
定着、セルフコントロール力、自尊感情、コミュニケーション力に課題があること
が分かりました。これらは、いわば、生活の基盤、学習の基盤に課題がある児童が
多いということであり、土台作りが必要であるということです。そこで、PTAで
もこの課題に対し家庭でどの様なことができるかについて、執行部・学年研修部が
中心に話し合い、次のような方針で取り組むことにしました。
2
ノーテレビデーからアットホームデー
本校では、平成16年度より黒坂の ○
く (9)と、 ○
ろ (6)を足して15日を「ノ
ーテレビデー」と決め取り組んできました。この「ノーテレビデー」の取り組みは、
テレビの見方を見直し、自分がテレビを見る時間をコントロールするきっかけになる
ことを目指したもので、2004 年に日本小児科医会の「子どもとメディア」の問題に対
する5つの提言をもとに始まりました。
1 2歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう。
2 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう。
3 すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1 日 2 時
間まで(テレビゲームは 1 日 30 分)を目安と考えます。
4 子ども部屋には、テレビ・ビデオ・パソコンを置かないよ うにしましょう。
5 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールを作りましょう 。
一昨年からは、この取り組みを一歩進めようということになり、
「アットホームデー」
に名前を変えました。テレビを消した時間が家族のふれあいの時間になるようにとの
願いがこめられています。テレビやゲームに時間をかけすぎると、①考える力 ②創
造力 ③行動を抑制する力 ④コミュニケーション能力 ⑤集中力 ⑥記憶力 など
が育ちにくくなり、また、コミュニケーションの面でも言葉の後れ等発達が阻害され
る場合もあります。保護者にこのような意味を理解してもらいながら取り組みを進め
ています。
3
すこやか家族会議
学期1回ではありますが、上学年の児童は司会を務め、家族全員がテーマに沿って
話し合うという取り組みを続けています。テーマは、学年研修部で話し合って決め、
本校の児童の課題に少しでも効果のあるようなテーマを選ぶようにしています。例え
ば、
「心・体スッキリいきいき大作戦」というテーマでの話し合いの結果、★は子ども
が、☆は大人がすることとして、このような話し合いも行われました。
心と体すっきり作戦
★元気にからだを動かす。
★大きな声で歌おう。
☆外に出るよう、声をかける。
☆カルシウムの多い食事。
1日1冊本を読もう作戦
★本をじっくりと読む。
★なわとびやマラソンをする。
☆テレビを切って、集中させる。
- 56 -
4
育て指針20の取り組み
本校児童の課題を克服する手立てとして、学校と家庭とが
連携し、学校では、「学びの基礎を育むプログラム」を作成
し、カリキュラムの中に位置づけ、PTAでは左記のような
ポスター「子育て指針20」
「めざせ!やさしく、かしこく、
たくましく生きぬくかわこっ子」を作成し、各家庭で実践し
ています。
4つの課題については、「あいさつ、食事、睡眠、整理整
頓」
「ねばりづよくがんばる子に」
「自分を大切にできる子に」
「人とつながれる子に」という、4~6の項目を設けて取り
組んでいます。これらの取り組みが一部の家庭の取り組みで
はなくて、多くの家庭の取り組みであることの意義は大きい
と思います。こうした家庭に支えられて、本校の児童は落ち
着きが見られ、穏やかな生活を送っており、学校と家庭とが
同じ歩調で取り組むことの大切さを感じています。
5
家庭学習の手引き
本校では、平成20年度から、家庭学習に主体性を持たせるため、
「家庭学習の手引
き」を配布しました。宿題は全員がしますが、各学年の家庭学習の所用時間が決まっ
ており、宿題が終われば、残った時間は、自分で計画して進めるというものです。家
庭との連携がなくてはできないことですが、本校では、結果を家庭でも点検した上で、
教師にも評価してもらい、自信と意欲を持たせるように工夫しています。
例えばこれは、5、6年生の家庭学習の初めのページです。
どの子もそれぞれの能力に応じて力を伸ばしてほしい、自分で考えて学習に取り組
む主体性をもってほしいというのが狙いです。これは、課業日だけではなく、一年間
同じです。課業日は、せ
家庭学習の手引き
5・6年生
黒坂小学校
いぜい20 0日強です が、
☆家に帰ったら、すすんで学習をしましょう。
残りの150日以上もの
・学校からのプリントや連絡を家の人にわたしましたか。
日々を何もせず過ごすの
・はじめに、宿題をやりましょう。
とでは、大きな違いがあ
・次に、自分で決めた学習を計画的にやりましょう。
ります。この取り組みの
☆毎日、5年生は60分、6年生は70分がんばりましょう。
結果、少しずつ学力にも
☆テレビを消して、よい姿勢で机の周りを整頓してしましょう。
効果が出ています。
6
終わりに
以上のように成果も出ていますが、反面課題も残ります。特に、「家庭学習」につ
いては、児童個々に応じた取り組みが求められ、家庭と学校とが連携を取りながら、
個々にどう支援していくのかということが今後の課題です。
また、「アットホームデー」等の家庭での取り組みについては、家庭による温度差
は否めません。いい実践例を広めながら、さらに全体のものになるようにしていきた
いと思っています。
- 57 -
「早寝、早起き、基礎英語!!」
八頭町立船岡中学校PTA
1
はじめに
子どもたちの学力向上のためには規則正しい
生活習慣が基盤となることが広く認識されるよう
になり、県でも「勉強がんばろうキャンペーン」
と併せて「心とからだいきいきキャンペーン」が
展開され、早寝・早起きや朝食をしっかり食べる
ことなどの働きかけがなされています。また、こ
こ八頭町でも「やずっこいきいき学びプラン」が
実施され、家庭、学校、地域、教育委員会が一体
となって子どもたちの健全育成に取り組んできて
います。
本校では、これまで実施された全国学力・学習状況調査の質問紙調査の結果などから、
生徒の生活習慣は比較的良好な状況であることが確かめられていますが、学年ごとの違
いなどより詳しい日常生活の実態を把握して指導に生かすため、年度当初(4月)に
「ライフスタイル自己点検」というアンケートを実施しています。本年度は、年度当初
の実態だけではなく、学校生活に慣れてきた半年後の状況も把握して比較し、指導の効
果分析や修正を図るべきではないかという学校保健安全委員会での協議を経て、11月
にも同様のアンケートを実施しました。これらの結果や本校の学力上の課題等を踏まえ
て、PTAとしてどんな取り組みができるのかを考えることにしました。
2
アンケート結果から見えてくるもの
アンケート項目の中から以下の4点を取り上げ、生徒の実態について考察してみます。
ア 就寝時刻
就寝時刻は各学年
0%
20%
40%
60%
80%
100%
とも4月に比べ11
月は遅くなってきて
10時まで
17
14
1年 4月
11 1
います。受験勉強が
11時まで 14
13
11月 3
3 0
本格化する3年生は
12時まで
9
21
5
別にしても、1・2 2年 4月
10
それ以降
18
5 0
11
11月 2
年生も夜更かしをす
る生徒が大幅に増加 3年 4月 5
15
17
0
16
無回答
しているようです。
15
23
0
7
11月 4
イ
起床時刻
朝7時以降に起き
0%
る生徒が増加の傾向
にあるものの、就寝 1年 4月 3
時刻ほどの大幅な変
11月 3
化はみられません。
就寝時刻は遅くなっ
2年 4月 0
ても起床時刻は変わ
らないという結果
11月 2
は、睡眠時間が少な
くなってきていると 3年 4月 4
いう実態を示してい
9
11月
ます。
20%
40%
60%
14
80%
100%
14
7
2
17
13
4
8
18
15
16
18
9
- 58 -
13
0
6 20
17
8
0
1
16
00
0
20
6時まで
6時半まで
7時まで
7時半まで
それ以降
無回答
ウ
朝食は?
朝食の内容に差
はあるものの、概
ね良好な状況でし
た。パン派よりご
はん派の生徒が多
いようです。
0%
1年 4月 1
6
2年 4月
3
11月
4
40%
60%
10
11月 1 2
1
14
3
80%
8
2
8
9
22
4
100%
20
4
00
0
1
1 3
3 10
1 3
3 10
ご飯のみ
ご飯とみそ汁
ご飯とみそ汁とおかず
パンのみ
パンと飲み物
パンと飲み物とおかず 3年 4月
11月
3
20%
3
5
8
17
5
6
18
9
3
11
8
20
6 10
食べない
無回答
取り組み内容の検討
概ね良好であると捉えていた本校生徒の生活状況でしたが、実際には様々な課題があ
ることが浮き彫りになりました。特に、睡眠時間の不足は注意力、記憶力、学習能率、
体力の低下を生むと言われていることもあって問題です。
ある調査によると、生活習慣が勉強に及ぼす影響の中で「就寝の遅さ」がもっとも悪
い影響を及ぼし 、「朝食の摂取 」「早起き」が良い影響を与えることが示されており、
また「早寝・早起き」に生活を変えた生徒たちの方が、夜遅くまで勉強している生徒よ
り成果が上がっているという報告もあります。
これらのことを踏まえると、家庭での取り組みのポイントとして、子どもの就寝時間
を早くして睡眠時間をしっかり確保すること、朝は比較的よい状況にあるのでこれを維
持すること、などがあがってきます。一方、学校側からは本校生徒の課題として英語の
力がやや弱いということが示されており、毎日短時間でも英語に触れさせるようなこと
ができないだろうかとの意見も出ていました。
そこで、早寝・早起きの励行と英語の学習習慣の定着をめざし、また、家庭と学校が
協力して取り組む学力向上対策として、朝のNHKラジオ番組「基礎英語1 」(6:0
0~6:15)や「基礎英語2 」(6:15~6:30 )、「基礎英語3 」(6:30~
6:45)を聞かせてはどうだろうかと考えました。
4
実現に向けて
この取り組みは上述の通り計画段階であり、現在実現に向けて課題等を探っていると
ころですが、テキストをどうするのか、ラジオが各家庭にあるのかなど、頭の痛い問題
も多いことも確かです。しかし、PTAとしても今年から資源回収を始めるなど、予算
面から少しでも教育活動の支援ができるよう取り組んでいるところです。最終的には各
家庭にご理解いただく必要がありますが、学校と協力しできるところから取りかかりの
一歩を進めたいと考えています。
「 早寝、早起き、基礎英語!!」。これを合言葉に、日々の生活の見直しと英語の学
習習慣、そして家庭学習習慣の定着を図っていきたいと思います。
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