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HP Customer Experience Assurance ソリューション概要
ソリューション概要 HP Customer Experience Assurance ソリューション はじめに 通信業界は、再び大きな変革の時代に入ろうとしています。こ のポスト PC の時代の特徴は、ユーザー、デバイス、アプリケー ション、データトラフィックの大幅な増加に加え、シームレス かつユビキタスな接続性と言えるでしょう。この新しいインテ リジェントエコノミーの構成要素は、クラウドサービス、ビッ グデータ分析、モバイルデバイスとアプリケーション、ソーシャ ルメディアであり、またシームレス接続性の時代の到来により、 通信事業者はこの新しい変化の真っただ中にいます。 Over The Top (OTT) 事業者との激しい競争に直面し、成長を 模索する通信事業者は、差別化のために新しい市場に目を向 け、そして何より、なぜ顧客はサービスプロバイダーを変更 するのかあるいはしないのか、何が新規顧客を引き付けるの かについて、きちんと理解しなければなりません。Customer Experience Management (CEM) は、サービスプロバイダーと 顧客の間で交わされるさまざまなやり取りに焦点をあてます。 多様な側面での顧客体感品質こそが、顧客が通信事業者に対し て感じる全体的な印象となります。これには、価格と製品の組 み合わせ、コールセンターやセルフサービス Web サイトでの やり取りの品質、通信事業者のブランド、製品、およびサービ スへの愛着などがあり、また当然ながら、通信事業者が提供す るサービスを利用する際の顧客体感品質もあります。 一般にカスタマーロイヤリティを確かなものにする決定的要因 は、多くの場合、顧客がサービスを利用する際の品質、可用性、 信頼性です。すべてが期待通りであれば、顧客はカスタマーサ ポートセンターへ電話したり、通信事業者 Web サイトのサポー トページに問い合わせすることはありません。 最高の顧客体感品質をユーザーひとりひとりに提供するには、 膨大なデータの収集と分析が必要になります。そして、こうし たデータは、通信事業者組織内の多数の関係者に、計り知れな い価値をもたらします。たとえば、サービス品質の低下と加入 者への影響の情報を、加入者プロファイルと利用サービスに関 連付けることで、プロモーションや解約防止に使うことができ ます。 顧 客 に 対 し て サ ー ビ ス に 最 適 な 体 感 品 質 (QoE: Quality of Experience) を 保 証 す る こ と は、CEA (Customer Experience Assurance) と呼ばれます。CEA ソリューションは、通信事業 者が個々の顧客の体感品質をリアルタイムで把握し、カスタ マーサポート、マーケティング、サービスオペレーション、ネッ トワークオペレーション、ネットワークエンジニアリングやプ ランニングといった複数部門に利益をもたらすソリューション であることが理想です。そのため、携帯電話ユーザーであれば、 携帯電話端末のタイプ、位置情報、サービスとネットワークイ ンフラの状態や性能、サービスプラン、利用状況、トラフィック、 容量など複数の面から、エンドユーザーの体感品質を継続的に 可視化できることが必要です。こうした機能により、通信事業 者は既存ソリューションでは特定できない、デバイス設定不良 による制御トラフィックの過負荷状態などの問題を検出し、顧 客体感品質に悪影響を及ぼす前に、サービス品質の問題を予知 し解決できるようになります。 2 Customer Experience Assurance に 対する HP のアプローチ HP は、CEA を OSS/BSS ソリューションのキーコンポーネント と位置付け、完成度の高い統合ソリューションをワンストップ で提供します。このソリューションには、エンドツーエンドで のビジネス変革とガバナンス、ビジネスプロセスモデル最適化、 ソフトウェアソリューションの設計、導入、およびサポートな どがあります。個別のモジュールとして提供することも、また OSS/BSS 変革のために一体化して提供することも可能です。 このアプローチにより、通信事業者は、より顧客体感品質を意 識した運用を目指す過程で遭遇する特有の問題をきちんと解決 することができます。通信事業者は以下の恩恵を得ることがで きます。 • ネットワークエンジニアリング、オペレーション、カスタマー サポート、マーケティング、品質の各部門にわたる顧客体感 品質に関連したビジネスプロセスとその役割を改善します。 • 技術とユーザーの体感品質の両面で、ネットワーク、サービ ス、および加入者を管理する煩雑さを軽減します。 • ネットワークトラフィック、サービス利用状況、ユーザーの 体感品質の情報について、さまざまな関係者に対し意思決定 に役立つ情報を提供し、異常発生時に素早く対応することが できます。 • プローブの代替えとして、あるいはそれに加えてログや xDR など、現在有効活用できていないものも含めさまざまなデー タソースから価値を創造します。 • 膨大なデータから、個々のユーザーの体感品質、サービス、 ネットワークの状況を一元的に可視化し、必要に応じ詳細レ ベルまで容易にドリルダウンすることができます。 • トラフィックの増加とポリシーに基づきネットワーク容量を 管理し、ネットワーク障害の事前検知を行います。 • 複数のネットワークテクノロジーにまたがるトラフィックお よびブロードバンドサービスの利用量の増加に対応するよう 拡張することができます。 Customer Experience Assurance ソリューションについて、HP は以下のものを提供します。 HP Solution Consulting Service HP は、CEA により、通信事業者の多数のビジネスプロセス を、顧客中心に対応するよう変革します。HP SCS (Solution Consulting Service) は、経営目標を通信事業者の全関係部署に わたるビジネスプロセスモデルとソリューションに対応させる よう CEA に取り組みます。またこれは、ビジネスベンチマー キングから複雑な技術的問題解決と推奨案の提言にまで及ぶ、 コンサルティング指向のサービスです。 HP Communications & Media Solutions ソフトウェア ポートフォリオ HP Communications & Media Solutions (CMS) が 推 進 す る HP OSS Transformation ソリューションは、CEA を含めモジュー ル化された幅広い OSS ソフトウェアソリューションポートフォ リオを提供しています。さらに HP CEA ソフトウェアソリュー ションは、他の CMS ソフトウェアポートフォリオと連携する これら 3 つの分野はそれぞれ、以下で説明する HP CEA ソリュー ションコンポーネント、すなわちアプリケーションに対応します。 HP CEA ソリューションは、リアルタイム性、拡張性、分散性 に優れた Massively Parallel Processing (MPP:分散型並列処理 ) ™ プラットフォームを備えています。この MPP は、Google や Yahoo! などのインターネット参入企業大手のキーとなる枠組み を取り入れ、通信事業者向けに適用したものです。大容量の構 造化データと非構造化データをリアルタイムで処理し、顧客体 感品質に加え、ネットワークとサービスの正確な利用状況を把 握します。ソリューションの対象は主に、携帯音声サービスと ブロードバンドサービスを提供する Tier 1、2、3 の通信サービ スプロバイダーです。またトリプルプレイサービスやクワッド プレイサービスを提供し、同じように顧客体感品質の課題を抱 えている固定回線サービスプロバイダーの要求にも対応します。 図 1. HP Customer Experience Assurance ソリューション 1つのソリューションで、複数の関係者に3つのビューを提供 ことで、通信事業者全組織で顧客中心の考え方に取り組むこと ができるようになります。 カスタマー ケア ソリューションライフサイクル全体をカバーする HP Communications & Media Solutions サービス HP CMS サービスは、スケジュールと予算に基づき CEA を導入、 統合します。経験豊富なデリバリーチームが全世界で提供可能 であり、 これにより OSS/BSS の価値を向上することができます。 HP Customer Experience Assurance カスタマーエクスペリエンス ユーザーはどのような対価を得ているか? ユーザーが通信事業者サービスをどのように 感じているかを理解する 顧客選好度と ロイヤリティを高めるために、顧客の視点で アクションを起こす $ オペレーション カスタマーインテリジェンス サービスとアプリケーションは どのように利用されているか? サービスとアプリケーションの利用状況 を把握 適切なプロモーションの提供、 販売促進機会の発見、適切な提案、 狙いを定めた製品と価格の組み合わせ ソフトウェアソリューション 様々なニーズに 1 つのソリューションで対応 HP CEA ソリューションは、ネットワークと加入者のデータを収 集、処理、分析し、通信事業者組織のさまざまな主要関係者に 適切な情報を提供します。的確な情報をタイムリに提供するこ とで、各組織で適切な意思決定を行うことができます。 ( 図 1 を参照 ) • カスタマーエクスペリエンス − 通信事業者サービスの顧客 体感品質を把握し、ユーザーが支払った対価に見合うサービ スを受けているか検証することで、顧客満足度向上、顧客離 れ防止、収益増加に寄与します。 • ネットワークインテリジェンス − 加入者がネットワークを どのように使用しているかを理解し、トラフィックと使用状 況を把握し、問題やボトルネックを特定することで、ネット ワーク利用率の最適化、ネットワークポリシーの調整、容量 追加の計画、ネットワーク投資の最適化に寄与します。 ネットワーク エンジニアリング マーケティング ネットワークインテリジェンス ネットワークはどのように 利用されているか? トラフィックと利用状況のデータにより、 問題とボトルネックを特定 ネットワーク 利用率の最適化、ネットワークポリシーの 調整、容量追加の計画、ネットワーク投資 の調整 HP CEA は次のニーズを持つ Tier 1 モバイルサービスプロバイ ダーへの提供を進めています。 • モバイルブロードバンドサービスの顧客体感品質の指標を収 集して、下記のものを分析したい。 − Web ブラウジング、モバイルアプリケーション、DNS、電 子メール、ファイル共有、ビデオ / 音声ストリーミングな どのアプリケーションレベルのサービス品質 (QoS: Quality of Service) を測定したい ( 例 エラー、遅延、スループッ トなど )。 − 問題の根本原因がネットワークにあるのか、顧客側にある のか、さらに重要な点として OTT プロバイダーにあるのか を判定したい。 • ネットワークノード、プローブ、DPI (Deep Packet Inspection) のツールなど、既存のネットワーク環境に合わせて容易に組 み込みたい。 • カスタマーインテリジェンス − ユーザーがサービスやアプ リケーションおよびサービスプランをどのように使用してい るかを複合的に把握することで、販売促進の機会や、より適 切なプロモーションの提供、狙いを定めた製品と価格の組み 合わせを提案することに寄与します。 3 HP CEA ソリューションの概要 HP CEA ソリューションのコンポーネント HP CEA では、個々の顧客の体感品質や、個人またはグループ HP CEA ソリューション機能を図 2 のコンポーネント概要図で がどのようにサービスとアプリケーションを使用しているか ( 地域、ネットワークリソース、利用デバイスなど ) をリアル タイムに把握することができます。また、ネットワークリソー ス、使用中のサービス、顧客体感品質の継続的な監視機能も用 意されています。ユーザー影響がある問題とその発生場所を検 出し、問題の技術的原因を調査することができます。問題をド リルダウンし、個々の加入者のトランザクション、ネットワー クリソースの動作、アプリケーションの利用状況まで調べるこ とができます。 示します。 やサービスバージョンを扱うことが可能であり、トラフィック の増大に対応するとともに、多彩なデバイスと多様な製品提供 をサポートします。 HP CEA により、オペレーション部門は、どの問題がどのユー ザーに影響を与えるかを知り、根本原因を即座に診断し、修復 作業の優先度を決めることができます。またこの情報はカスタ マーサポート担当者にも送られ、顧客体感品質向上のための追 加情報として、よりきめ細かいカスタマーサービスの提供につ ながります。 ネットワークリソース動作状況、トラフィックの傾向、サービ ス利用状況、ユーザーの挙動を完全に把握することで、ネット ワークエンジニアリング部門は、ネットワーク装置の問題を修 正し、ネットワーク利用ポリシーの変更を適切に判断できます。 また、容量不足のリスクが軽減され、適切なキャパシティプラ ンニングと狙いを絞った投資が可能となります。 さらに、顧客の加入状況、サービス利用状況、リソース消費を 把握することで、顧客の挙動を総合的に見ることができます。 こうした機能によって、マーケティング部門は既存のサービス プランを変更したり、新しいオファーを作成できます。販売情 報や顧客プロファイリングに関する貴重な情報が提供されます。 4 他のOSS アプリケーション CRM/ Front Desk NOC & SOC Marketing HP Customer Experience Assurance ソリューション ネットワーク インテリジェンス カスタマー エクスペリエンス カスタマー インテリジェンス KPIs & KQIs APIs & SDK アプリケーションパッケージ 加入者 プロファイル リアルタイム集計および ルールエンジン アクチュエーション メディエーション 自己管理 分散型MPPフレームワーク およびデータベース SGSN RAN GGSN Mobile Core OCS APN DNS Data plan LDAP DPI ログ SNMP マッピング ファイル EMS xDRs Probes リアルタイム トランザクション EMS xDRs パフォーマンス カウンター コレクター HP CEA は、その拡張性と柔軟性により、複数のネットワーク Network Engineering コアプラットフォーム 強力な Google 形式の検索エンジンにより、複数のソースから 得られる複雑で散在する様々な大容量データを処理できます。 ログファイル、xDR や既存のプローブをうまく利用して、通信 事業者ネットワークにある膨大な多種多様なデータソースから データを収集することができます。 他のBSS アプリケーション アプリケーション 顧客体感品質、サービス利用状況、ネットワーク品質をレポー トすることで、顧客体感品質の向上、技術リソースの利用と投 資の最適化、提供サービスの差別化に向けて短期および長期の 意思決定が可能となります。 図 2. HP Customer Experience Assurance ソリューションの コンポ―ネント Video Optimizer • カスタマーエクスペリエンスアプリケーション − このアプリ ケーションは、各顧客に対しサービスがどのように機能した かを可視化することで、個々の加入者 / グループ別のサービ スに焦点をあてます。可用性、接続性、遅延、スループット、 エラーコードなど、ユーザーに影響する指標を、複数の側面 で ( たとえば、サービス別、エラーコード別、場所別、デバ イス別、企業別など ) 分けることができます。この情報は、 問題の事前検知と解決のために (OSS アシュアランス )、また 顧客に合ったポリシーを適用するために (BSS) 利用すること ができます。 • ネットワークインテリジェンスアプリケーション − このア プリケーションは、ネットワーク、トラフィック、ユーザー トランザクションに焦点をあてます。複数のネットワーク およびサービスのデータソースから得たデータを継続的に 監視、集計、関連付けします。また、ノードレベル KPI (Key Performance Indicator)、およびサービスレベルの KQI (Key Quality Indicator) と統計情報を提供します。これらのデータ は、サービス別、ネットワーク別、サブネット別、ネットワー ク要素別、さらにはユーザーのサービスが経由した通信業者 ネットワーク経路別に分類できます。これらの情報は、オペ レーション部門、ネットワークエンジニアリングおよびプラ ンニング部門を意図したものです。また、重要なこととして、 顧客から受付窓口に報告された問題調査のために、顧客担当 者もこの情報を活用するこができます。 • カスタマーインテリジェンスアプリケーション − このアプリ ケーションは、加入者のサービス利用状況に焦点をあてます。 加入者の興味と挙動、ネットワークの利用状況、OTT サービ スやアプリケーションなどをいつどのように利用しているか の情報を提供します。こうした顧客の可視化により、複合的 な多次元パターン ( 例 : 挙動、興味、位置情報 ) で定義された 小さなグループにさらに分類することができます。これらの 情報は、例えば販売情報、きめ細かなプロファイル、販売促 進キャンペーン、広告宣伝などに活用することができます。 • アプリケーションパッケージ − 固定またはモバイルブロー ドバンドのトラフィック分析、モバイルブロードバンドの品 質、音声サービス、Web/ ビデオ最適化について、あらかじ め定義された QoS や QoE とこれに対応するレポートやダッ シュボードが用意されています。 • コアプラットフォーム − HP CEA コアプラットフォームは、 複数ソースから収集した顧客のサービス利用状況に関連する 大量データをリアルタイムに処理します。MPP はデータスト アを備えており、顧客データを抽出し、この情報を Google 形式の Web GUI レポートを通じてユーザーに提供します。 HP CEA は独自のデータストアを備えているため、他社のデー タベースライセンスは必要ありません。トラフィックまたは 顧客体感品質の傾向がベースラインから逸脱したときに、し きい値越えのアラートが送出されます。また、さらに別シス テムのアクションを起動することで、追加アクションを自動 起動することができます。集計データとそのサマリーを、エ ンタープライズ規模のビジネスインテリジェンスシステムな どの外部アプリケーションにエクスポートすることもできま す。コアプラットフォームは、自己管理機能、ソフトウェア 開発キット、OSS/BSS 連携用の API を備えています。 • コレクターライブラリ − コレクターライブラリは、多様な データソースからデータを収集するための標準コンポーネン トを用意しています。ライブラリには、最も一般的な IT ソー スに対応する IT コレクターや任意のフォーマットで多数の データソースに対応する通信事業者向けコレクターなどがあ ります。サポートされるファイルとインターフェイスには、 CSV、XML、ASN1 の各ファイル、JDBC および ODBC データ ベ ー ス、Web サ ー ビ ス、LDAP、xDR、3GPP S-CDR お よ び G-CDR、RADIUS、DNS、および Diameter の各ログファイル、 IP トラフィックキャプチャー (PCAP) ファイル、UDR および EDR コレクターなどがあります。通信事業者が独自のコレク ターを必要とする場合、コアプラットフォーム SDK を使って、 新しいコレクターを開発することも可能です。 他のソリューションとの連携 CEA ソリューションは、通信事業者各組織のさまざまなニーズ に対応します。HP や他社が提供するその他の OSS および BSS アプリケーションと連携し、NOC、SOC、CRM チームでの顧客 中心のプロセスに向けた変革をサポートします。 • OSS との連携 −− 顧客影響分析と根本原因分析、問題解決やレポートを自動 化するとともに、顧客、サービス、およびネットワークの トラブルチケットをリンクし、顧客中心のオペレーション へと移行します。 • BSS との連携 − 問題がネットワーク、携帯電話、またはアプリケーション に関連する場合、個々のユーザーのトランザクションのト レースや初回コールにおける適切な情報提供が可能であ り、カスタマーサービス担当者は受付窓口の顧客サービス を向上できます。 − カスタマーインテリジェンスアプリケーションは、ビジネ ス判断に必要な情報をマーケティング部門やビジネスグ ループに提供します。たとえば、新たな収益確保のために、 特定加入者の利用状況に基づいてその加入者にどのような プロモーションや製品 / 価格の提供が有効かを判断するこ とに活用できます。 −− CEM を最大限に活用して、サービス利用時の顧客体感品質 情報を使って、ビジネスインテリジェンス (BI) 領域を強化 します。 • ネットワークエンジニアリングツールとの連携 − ネットワーク内でユーザートラフィックが辿った実際の経 路と特定アプリケーションの利用状況を組み合わせた情報 を提供することで、問題の修正、トラフィックルートの最 適化、新たな投資の指針を提示することができます。 − ネットワークトラフィックと容量を把握し、ネットワーク 容量の計画と管理を向上します。 −− 利用パターンを理解し、トラフィック管理ポリシーを調整 します。これにより、例えば、特定のネットワーク装置の オフロードを可能とします。 5 図 3 に、HP CEA とその他の OSS アシュアランスとの統合の様 子を示します。また、他の通信事業者の機能とのインターフェ イスも示します。 図 3. OSS アシュアランスにおける HP CEA ビジネス サポート 機能 マーケティング および 製品管理 CRM/ 受付窓口 共通の データ管理 HP Unified Topology Manager 別の BSS機能 OSSアシュアランス サービス品質管理 HP Service Quality Manager HP TeMIP Service Console 障害管理 HP UCMDB 顧客分析および カスタマー インテリジェンス HP Unified Correlation Analyzer カスタマー エクスペリエンス SLA管理 HP Customer Experience Assurance HP Universal SLA Manager トラブルチケット パフォーマンス管理 HP Service Manager HP partner • ネットワークエンジニアリングおよびプランニング : HP CEA では、ネットワーク使用容量とネットワーク利用状況パター ンを把握し、ネットワークおよびリソースの動作異常やトラ フィック傾向を観察し、不足する可能性のあるリソースを特 定できます。これにより、追加リソースと投資の計画、新規 ネットワークの挙動予測、ピークトラフィック状態でのネッ トワークポリシーの調整が可能です。 • マーケティング : HP CEA では、顧客がサービスをどのよ うに利用しているか ( 顧客の挙動、ネットワーク利用状況、 OTT サービスや OTT アプリケーションなどの各サービスを いつどのように利用しているか ) を正確に把握できます。こ の情報によりビジネス戦略の決定が可能となり、例えば販売 情報、顧客の詳細プロファイル、販売促進キャンペーンや広 告宣伝などにも使用可能です。その結果、顧客選好度が向上 し、ユーザーあたりの平均売上が上昇します。 通信事業者の現行投資の活用 HP CEA ソリューションのもうひとつの重要な特長は、通信事 ソリューションの特長 業者の既存資産を有効利用し統合可能であること、そしてプ ローブの代替または追加としてログや xDR など多様なデータ ソースをサポートできることです。これにより、過去の投資を 保護し、OSS/BSS ソリューションコスト全体の削減が可能です。 また、CEA ソリューションそのものが将来に備えた投資となり ます。将来の劇的なデータ増加に対応可能な最先端のテクノロ ジーと優れた拡張性を備えているからです。 カスタマーロイヤリティと顧客選好度の向上 コスト構造の改善 顧客満足度は、サービスプロバイダーに対する顧客の見方に直 接影響を与えるものです。HP CEA により、通信事業者の各組 織はさまざまな方法で顧客満足度を高めることができます。 • 運用の効率化 : HP CEA では、顧客が体感するサービス品質 HP TeMIP HP Partner メディエーションおよび収集 サービスおよび リソース インベントリ HP Operations Manager i HP Network Node Manager i HP CEA collectors Access layer & HP Open Mediation • オペレーション : 実際のエンドユーザーの体感品質に合わせ てオペレーションプロセスを実行および変更し、重要サービ ス問題の優先度を上げることで、顧客中心のオペレーション を可能とします。これは、ユーザー体感品質指標のリアルタ イム表示と継続的トラッキング、予測指標からの逸脱の自動 検出、根本原因切り分けのための詳細情報ドリルダウンに よって実現されます。ユーザーが体感するサービス品質に基 づいてアクションを起こし、サービス品質を向上するには、 これらの機能は非常に重要です。 • 顧客受付窓口 : HP CEA では、苦情受け付けの前に、どの問 題がどのユーザーに影響を与えているかわかるため、顧客 サービス担当者は、顧客に合ったきめ細かいサポートとサー ビスを提供できます。オペレーション部門との綿密な連携に より、顧客の実際の苦情件数が減少し、問題解決までの時間 を短縮します。 6 に影響する事象を収集して判定することが可能であり、また ドリルダウンにより、根本原因が顧客のデバイス、ネット ワーク、OTT プロバイダーのどこにあるかを特定することが 可能です。そしてこれまでは、顧客のデバイスの問題に関連 する障害の特定は非常に複雑でしたが、今後は容易に解決で きるようになります。解決に要する時間の粒度が明確になり、 顧客への影響と根本原因を特定するプロセス全体を加速しま す。その結果、運用効率、全体的な問題解決時間、顧客満足 度が大幅に向上します。 • ネットワークコストの最適化 : HP CEA では、サービスがエ ンドツーエンドのネットワークでどのように使用されている かを可視化することができます。トラフィック統計情報を、 ネットワーク装置別、サービス別、加入者別に表示でき、そ れらを組み合わせることも可能です。この情報を使って、 「ト ラフィックバリュープランニング」を実行することができま す。つまり、過負荷状態の経路およびノードから加入者を移 行し、必要に応じ新しいネットワークリソースに効果的な投 資を行うことができます。その結果、ネットワーク利用率の 向上と、最終的にはコスト削減へとつながります。 • 管理の必要性を最小化し、新規の問題検出に対し管理が不要 な予防的検出 • 多次元での顧客体感品質指標 (CEI) および KQI の標準パター ン逸脱をリアルタイムで問題検出 • アプリケーションレベルズーム • 柔軟性のあるコレクターライブラリ • オープンプラットフォーム、および独自アプリケーション開 発のための SDK • パッケージの特長 − 独自のデータストアを内蔵するため、他社のデータベース ライセンスに依存しない ソリューションの差別化要因 • 包括的コンセプト − プローブだけでなく、新しいデータソースはもちろん、既 存のデータを有効活用するさまざまなデータソースを提供 します。xDR ( プローブ、DPI)、CDR (3GPP、課金 )、ログ (IT、 フルフィルメント )、トレース (LTE) などのコレクターがあ ります。 • 洗練されたアーキテクチャーと最先端のソフトウェア − MPP − 見えないコストが発生することのないエキスパー トシステム − 使いやすさ − 最先端のインターネット検索分析技術を利用 し、通信事業者に適用した使いやすい UI • 優れた拡張性と高可用性 − 分散型の MPP プラットフォーム − 内蔵データストア • 柔軟性とモジュラー性を兼ね備えたソリューション − 通信事業者はソリューションを容易にカスタマイズ可能 − スモールスタートで開始し、必要に応じ拡張可能な「アラ カルト」ソリューション • 粒度 − プローブ使用の場合、必要に応じ、ユーザートランザクショ ンのトレースを秒単位まで縮小可能 ( 従来のパフォーマン スコレクターの場合は 15 分 ) −− 安価な HW (Intel® x86 ベースサーバー ) で動作し、汎用 SAS/SATA ディスクを利用 HP の特長 OSS 変革を進めるにあたり、信頼できるパートナーとして、 HP は世界各国で実施した小規模から超大規模まで複雑な OSS Transformation プロジェクトを通して培った長年のコンサル ティング経験、業界トップレベルのソリューション、実績のあ る実装方法論、経験豊富なデリバリチームを兼ね備えています。 HP は、TeleManagement Forum (TMF) に積極的に関与してお り、TMF Enhanced Telecom Operations Map (eTOM) 標準の策 定と適用を推進しています。サービス管理で培った 15 年以上 の経験を基に、HP は変化に素早く対応できるようお客様企業 を 支 援 し ま す。HP は Information Technology Infrastructure Library (ITIL) でも同様に活動しており、5 巻の ITIL V3 コアブッ クのうちの 1 つを執筆した唯一のテクノロジーベンダーです。 また、ITIL 用語集の著者であり、新しいライブラリ全体をカバー するプロセスマップの作成者でもあります。こうした豊富な経 験を兼ね備え、HP は、コンサルティングと製品開発の両方に おいてその相乗効果を最大限に発揮します。TMF と ITIL およ びその他の団体に積極的に参加することにより、HP ソリュー ションは業界動向に沿っていること、そして現在の投資が将来 にわたって効果をもたらすことを保証します。 7 HP OSS Transformation ソリューションは、 HP サービス • 20 年以上に及ぶ OSS に対する深い知識と広範な経験に基づ HP サービスは、実績ある手法でお客様の変革を支援します。 いています。 • 世界各国の 400 社以上での導入実績があります。 • 300 件を超えるフィールド実績とベストプラクティスがこれ を証明しています。 • HP およびソリューションパートナーが提供する OSS 機能を 統合します。 また、この HP OSS Transformation を HP が提供することによ り、 • お客様は、全世界 170 ヶ国以上の 69,000 人の HP サービス コンサルティング : HP Solution Consulting Service は、ビジネス変革を定義し、 その戦略を実現するためのソリューションへと結びつけます。 実装 : HP Solution Implementation Service は、設計、開発、カスタマイズ、お よびネットワークとシステムの統合まで、プロジェクトライフサイクルを低リス クで提供します。 管理 : HP Solutions Management Service は、リアクティブ、プロアクティブ、 運用および拡張などのサービスを提供し、お客様がお持ちの既存ソリューション の運用効率を高めます。 アウトソーシング : HP サービスでは、IT とインフラストラクチャのアウトソー シング、アプリケーション管理、ビジネスプロセスアウトソーシングなど、各種 ソーシングオプションを提供しています。これにより、運用費の削減とビジネス アジリティ ( 俊敏性 ) の改善が可能です。 担当者をご利用になれます。 • HP グローバルデリバリインテグレーションチームが、お客 様の既存業務のダウンタイムを最小限に抑えながら迅速に導 入します。また、各国の言語・習慣を深く理解している経験 豊かなエキスパートが参加することで、お客様は安心して導 入を進めることができます。 顧客の状況を把握し、顧客体験品質向上のために、お客様 の OSS に革新をもたらします。詳細は、hp.com/go/oss を ご覧ください。 • HP Enterprise Services により、OSS の包括的な運用管理が 可能となります。 HP はお客様の個々のニーズに応じて、資金と運用の両面から さまざまな方法でお客様の OSS を支援します。 Get connected http://hp.com/go/getconnectedjp テクノロジートレンド、サポート情報、および HP ソリューション情報をメールでお送りします。 配信登録はこちら © Copyright 2012 Hewlett-Packard Development Company, L.P. 本書の内容は、将来予告なしに変更されること があります。HP 製品およびサービスに対する保証については、当該製品およびサービスの保証規定書に記載さ れています。本書の内容が、付随的保障を意味するものではありません。本書の内容につきましては万全を期し ておりますが、本書中の技術的あるいは校正上の誤り、欠落に対して、責任を負いかねますのでご了承ください。 Intel およびインテルは、米国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。Google ™は、Google Inc の商標です。 4AA4-0067JPN、2012 年 5 月作成