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ハルビン医科大学付属第四医院ニュース

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ハルビン医科大学付属第四医院ニュース
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日中の心血管疾患のスペシャリスト、共同で複雑慢性完全閉塞病変(CTO)へのチャレンジに成
功
2015-05-19 ハルビン医科大学付属第四医院
心臓学のスペシャリスト、共同で複雑慢性完全閉塞病変(CTO)へのチャレンジに成功
2015 年 5 月 13 日、当院副院長、心臓内科主任李学奇教授の招請を受け、筑波記念病院つくば
ハートセンター長である我妻賢司博士が来院し、学術交流を行うとともに、冠動脈インターベン
ションのライブデモンストレーションと技術指導を行った。我妻賢司博士は、米国冠動脈造影イ
ンターベンション学会正会員(FSCAI)
、欧州心臓病学会特別正会員(FESC)
、アジア太平洋心臓
病学会特別正会員(FAPSC)
、米国心臓病学会特別正会員(FACC)であり、国際的に著名な心臓イ
ンターベンションのスペシャリストとして、冠動脈複雑病変のインターベンション治療に造詣が
深い。
1 日の交流の中で、我妻賢司博士は、当院の李学奇教授、金恩沢教授と共同で、複雑慢性完全閉
塞病変(CTO)患者 3 名の閉塞した血管の開通に成功し、患者の苦痛を速やかに解消した。
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3 名の冠動脈性心疾患患者は、いずれも複数の血管に重篤な病変があり、複数の病院で外科バイ
パス手術を勧められ、評判を聞いて当院で受診した。このうちの 1 名は、3 本の血管に病変があ
る患者で、冠動脈インターベンションが対象とするほぼ全ての複雑病変の類型が含まれており、
冠動脈の造影では左主幹部遠位端の 80%に狭窄、前下行枝近位部と中央部にびまん性の石灰化病
変、重度の狭窄、対角枝開口部に 80%の狭窄、回旋枝の近位部と中央部に 90%の狭窄、右冠動脈
中央部閉塞及び血流なしという、慢性閉塞病変が認められた。同患者は、初回の PCI 治療で閉塞
した右冠動脈の開通に成功した後、再度入院して左冠動脈のインターベンション治療が行われ
た。我妻賢司博士と心臓内科第五病室主任の金恩沢教授は、造影の結果を入念に検証した後、左
冠動脈の重篤な狭窄は重度の石灰化を伴っており、バルーンが通過できないか、病変拡張が困難
である可能性があると判断した。このため、アテレクトミー技術を選択して石灰化病変を削り
取った後、ダブル Mini-Crash 分岐技術を用いることにより、左主幹部、前下行枝、対角枝及び
回旋枝に 4 つのステントを挿入し、完全な血流の再建実現に成功した。この手術で使用されたア
テレクトミー技術とは、先端にダイヤモンド粒子がついたオリーブ型のドリルを使用し、
「差別
切削」又は「選択的切除」の原理に従って繊維化又は石灰化した動脈硬化プラークを選択的に取
り除くもので、現時点では先進的な冠動脈インターベンション支援ツールである。ただしその操
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作は難しく、高いリスクを伴うことから、経験豊富な術者による操作を必要とする。この症例で
は、患者は重篤な石灰化があっただけでなく、これが左主幹部にも及んでいたため、手術による
リスクは極めて高かった。さらに、前下行枝-対角枝、前下行枝-回旋枝の 2 ヵ所に分岐部病変
があったことから、極めて挑戦的な症例であったと言えよう。2 例目の患者は、右冠動脈の慢性
閉塞病変で、閉塞部の長さは 30mm に達していた。4 時間近くに及ぶ手術により、正方向、逆方
向から複数回トライした結果、右冠動脈が開通し、2 つのステント挿入に成功した。3 例目の患
者は、非常に稀な回旋枝開口部の閉塞病変であり、造影では残部は一切認められず、逆行にも良
好な側副血行路はなかった。こうした困難な状況にあって、医師は両側造影と血管内超音波
(IVUS)による回旋枝開口部の探査に成功し、回旋枝は開口部からの閉塞部が極度に湾曲してい
ることが判明した。確実なガイドワイヤー操作技術により、閉塞病変の通過、回旋枝の開通、ス
テント 3 つの挿入に成功した。
慢性完全閉塞病変(CTO)は、冠動脈インターベンション治療最後の砦と言われている。CTO 患
者の治療を薬物のみに頼れば、臨床症状を緩和できるが、長期的な心機能、生存率の改善には決
して理想的ではない。CTO 病変の開通の成功により、遠位端の冠動脈血液供給部位の心筋血流不
足を改善し、冬眠状態の心筋を回復させ、患者の心臓の激しい痛みを軽減し、心機能を改善する
ことで、外科バイパス手術を 50%減少させることができ、患者の長期的な生存にとっても意義が
ある。
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この 3 例の複雑冠動脈病変の開通を成功させたことは、当院心臓内科でインターベンションに従
事する医師が CTO 病変に対するインターベンション治療の方針、技術及び医療機器を選択する際
に新たな構想を与え、さらなる成功率の向上に資するところとなった。
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