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マレーシア2014年度予算案について

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マレーシア2014年度予算案について
りそな銀行アジアニュース
平成 25 年 11 月 22 日
りそな銀行 国際事業部
【シンガポール駐在員事務所】
「マレーシア 2014 年度予算案について」
10 月 25 日、ナジブ首相兼財務相は、2014 年度(2014 年 1-12 月)政府予算案を国会に提出するとともに、税制改正案を発表した。
注目の物品・サービス税(GST)は、税率 6%で 2015 年 4 月 1 日より導入すると表明した。一方、増税の影響を和らげるため、法人税率や
個人所得税率を引き下げる。また、GST の導入により、売上税とサービス税を廃止することが盛り込まれた。その他、加熱する不動産投
資を抑制するため、外国人が取得可能な不動産価格の最低額をこれまでの 50 万リンギから 100 万リンギに引き上げると同時に不動産
譲渡益税(RPGT)の強化も発表した。
予算案に含まれた主な税制改正内容は以下の通り。
内
容
施 行 日
① 【法人税の引き下げ】
GST 導入に伴い、現行の法人税率を 25%から 24%へ引き下げる。
ただし、払込資本金が 250 万リンギ以下の中堅・中小企業は、課税所得のうち、初めの 50 万リンギ
に対しては税率 19%(従来は 20%)、残りの課税対象所得は 24%で課税される。
② 【観光業の支援】
新規で高級ホテル(4~5 つ星)開発をする事業者に適用している下記優遇税制を 3 年間延長する。
企
業
活
動
関
連
・パイオニア・ステータス認定企業は、5 年間にわたり課税所得の 70%(半島マレーシア)または 100%(東マレーシ
ア)が免税となる。
・もしくは、投資税額控除(ITA)認定企業は支出された適格資本支出(Qualifying Capital Expenditure)の 60%(半
島マレーシア)または 100%(東マレーシア)について投資税額控除が得られる。ただし、各年度の控除限度額
は、それぞれ課税所得の 70%または 100%を限度とする。
③ 【中小企業の負担軽減】
最低賃金制度導入を促進する為、中小企業における最低賃金導入後の支払った給与のうち増額分
について、税務上の追加損金算入の対象とする。(より高い損金算入割合を適用)
(2014 年 1 月から、製造業の場合、年間売上高 5,000 万リンギ未満か従業員数 200 人未満の企業を、サービス
業の場合、年間売上高 2,000 万リンギ未満か従業員数 75 人未満の企業を、中小企業と規定する。)
企
業
・
個
人
共
通
個
人
④ 【情報機器使用の促進】
償却期間を 1 年間に短縮しているコンピューターやソフトウェアなど情報通信機器(ICT: Information,
technology and communication)の加速償却優遇策の適用期間を 3 年間延長する。
① 【税収基盤の拡大】
財政再建のため、日本の消費税に相当する「物品・サービス税」(GST)を導入する。税率は 6%。ただ
し、料理用油、コメ、小麦粉、砂糖、塩などの生活必需品にはゼロ税率が適用される。また、一般の
水道代、電気料金(最初の 200kWh 分のみ)、公共交通サービス(空港タクシー、高級タクシーを除
く)、政府が提供するパスポートや免許の発行などの行政サービスには適用されない。金融サービ
ス、保険医療、教育、住宅用地・農地や住宅の購入などにも適用されない。
GST 導入に伴い、現行の工業品やぜいたく品を対象にした売上税(Sales Tax、税率 5%または 10%、
ほとんどの物品について 10%)や、レストランやホテルなどのサービス税(Service Tax、税率 6%)を廃止
する。
② 【不動産加熱防止策の強化】
不動産売買における不動産譲渡益税(RPGT)に関しては現行の 0~15%から次の通りに引き上げる。
法人
国民/永住権保持者
外国人
a. 購入後 3 年以内に物件を売却する場合
30%
30%
30%
b. 購入後 4 年以内に物件を売却する場合
20%
20%
30%
c. 購入後 5 年以内に物件を売却する場合
15%
15%
30%
d. 購入後 6 年以上に物件を売却する場合
5%
0%
5%
また、外国人による最低不動産購入額を、従来の 50 万リンギから 100 万リンギに引き上げる。
① 【個人所得税納付手続きの簡略化】
企業の従業員で給与所得外の収入が発生しない場合、本人からの確定申告は免除される。雇用主
が月次で行う源泉徴収手続にて完結とする。
(マレーシアでは個人所得税の課税基準期間は暦年(1 月~12 月)であり、この間の所得を翌年 4 月 30 日までに
確定申告・納付する。一方、雇用主は従業員の毎月の給与から所得税を源泉徴収することが義務付けられ、翌
月 10 日までに内国歳入庁へ納付する。)
② 【個人所得税の引き下げ】
現行 26%の個人所得税の最高税率(累進課税)を 25%へ引き下げる。また、累進税率を税率区分に
応じて 1~3%引き下げるとともに、税率区分を 6 段階から 8 段階に増やし、最高税率を適用する課税
所得を現行の 10 万リンギ超から 40 万リンギ超に引き上げる。
2016 賦課年度
2014 年 1 月 1 日
~
2016 年 12 月 31 日
2014 年 1 月 1 日
~
2014 年 12 月 31 日
2014 賦課年度
~
2016 賦課年度
2015 年 4 月 1 日
2014 年 1 月 1 日
2014 賦課年度
2015 賦課年度
以上
【出 所:”The 2014 Budget Speech” Ministry of Finance Malaysia、新聞記事等】
照会先:国際事業部 (東京)電話 03‐6704‐2723
(大阪)電話 06‐6268‐6357
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