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マレーシア2017 年度予算案について(その1)

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マレーシア2017 年度予算案について(その1)
りそな銀行アジアニュース
2016 年 11 月 1 日
りそな銀行 国際事業部
【シンガポール駐在員事務所】
「マレーシア 2017 年度予算案について(その 1)」
10 月 21 日、ナジブ首相兼財務相は、2017 年度(2017 年 1-12 月)政府予算案を国会に提出するとともに、税制改
正案を発表した。2018 年までに予定される次期総選挙をにらんで、日本の消費税に相当する物品・サービス税(GST)
の引き上げには踏み切らず、低所得者向け補助金や公務員の福利厚生を充実するほかに、法人税の引き下げなども
盛り込まれた。
企業活動に関する主な施策は下記の通り。
内
容
① 【法人税の特別減税】
I. 企業の負担を軽減する支援策として、課税所得額が前賦課年度比に増加した法人を
対象に、法人税率を 1~4%軽減する。課税所得額の前賦課年度比の増加率が 5%以上
10%未満であれば増加分の課税率を 23%、10%以上 15%未満の場合は 22%、15%以上
20%未満の場合は 21%、20%以上の場合は 20%にそれぞれ軽減する。5%未満の場合
は、現行の法人税率 24%が課される。
II. 一方、払込資本金が 250 万リンギ(約 6,200 万円)以下の中堅・中小企業(SME)は、課
税所得のうち、初めの 50 万リンギに対しては税率を増加率に係わらず従来の 19%から
18%へ引き下げる。それを超える残りの課税対象所得については上記軽減税率が適用
される。
施 行 日
2017 賦課年度
~
2018 賦課年度
2017 賦課年度
② 【観光産業の支援】
持続的な観光産業の促進手段として、新規で 4 つ星又はは 5 つ星ホテル開発をする事業
者に適用している下記優遇税制を 2 年間延長する。
・ パイオニア・ステータス認定企業は、5 年間にわたり課税所得の 70%(半島マレーシア)
2017 年 1 月 1 日
または 100%(東マレーシアのサバ州及びサラワク州)が課税免除となる。
~
・ もしくは、投資税額控除(ITA)認定企業は支出された適格資本支出(Qualifying Capital 2018 年 12 月 31 日
Expenditure)の 60%(半島マレーシア)または 100%(東マレーシアのサバ州及びサラワク
州)について投資税額控除が得られる。ただし、各年度の控除限度額は、それぞれ課
税所得の 70%または 100%を限度とする。
③ 【保税地域(FZ)での GST 課税見直し】
I. 保税商業地域(FCZ)と保税工業地域(FIZ)の会社から別の FCZ 又は FIZ の会社への
売買取引にかかる GST を免除する。具体的に以下の取引が GST 免除の対象とされ
る。
・ FCZ 内及び FCZ 間の物品供給、移動に際しての GST 免除。
・ FIZ に輸入される物品に関しての GST 免除。
・ FIZ 内及び FIZ 間の物品供給、移動に際しての GST 免除。
・ FCZ/FIZ 間の物品供給、移動に際しての GST 免除。
・ 保税地域から免税区のランカウイ島、ラブアン島、ティオマン島への物品移動に際し
ての GST 納付猶予。
・ 保税地域から保税倉庫への物品移動に際して GST の納付猶予。
II. 指定保税倉庫から FIZ もしくは、FIZ から指定保税倉庫に納入・保管される輸入品に
ついては GST の納付が猶予される。
2017 年 1 月 1 日
(保税倉庫制度は、マレーシアの FZ 以外の主関税地域(Principle Customs Area:PCA)に
事業所を設置する輸出品製造業者に対する、輸入税に関する保税措置である。)
(その 2 に続く)
【出 所:“The 2017 Budget Speech” Ministry of Finance Malaysia】
照会先:国際事業部 (東京)電話 03‐6704‐2723
(大阪)電話 06‐6268‐6357
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