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笑う門(かど)には福来たる
朝会の話 笑う門(かど)には福来たる 280307 村松 みなさんのクラスで、よく笑う人はいますか。思い浮かべてください。 笑いの中で、人をバカにするような笑いは、絶対ダメです。 これはわかりますよね。でも、楽しいことやおもしろいこと があったときに、声を出して笑うのはとてもいいことなので す。 笑うことがなぜいいいのか、それを研究した人がいます。 その研究によると、笑うことで、まず脳が刺激されます。脳 にビビビッと電波のようなものが流れるのです。その刺激で、 「エンドルフィン」という、 人を幸せな気分にしてくれるクスリのようなものが、脳の中に出るのです。 笑いで、幸せな気分にしてくれるクスリ「エンドルフィン」が出るとどうなるでしょう。 いいことはいっぱいあるのですが、その中から2つだけ紹介しましょう。 まずは、「かぜ」などの病気になりにくくなります。人間には、身体の中に入ってくる 病気のもとをやっつける力があるのですが、その力がすごく強くなって病気になりにくく なるのです。笑うということは、健康にとてもいいのです。アレルギーなどにも効くと言 われています。 次は、笑うことでがんばろうという気持ちになることです。幸せな気分になるといやな ことを忘れて、これをやろう、あれをやろうと積極的な気持ちになっていくのです。こう なれば、毎日がとても楽しくなります。笑うことや笑顔には、健康に良くてそしてがんば る気持ちになれる、そんな効果があるのですね。 そうそう、こんなことわざがあります。「笑う門(かど)には福来たる」です。「門」は 家とか家族ということです。学校で言うと、クラスのことですね。笑いがある家やクラス には、幸せが来るという意味です。 今の学年は残り13日です。5・6年は14日です。その13・14日間を笑いがいっ ぱいの幸せなクラスにしていきましょう。そしてその幸せな気分のまま、次の学年に進ん でいきましょう。これで朝会の話を終わります。 <裏面に「先生方へ」があります> <先生方へ> 1月の学校だよりに「笑い」ということを書きました。45分の授業で1回くらいは笑 いがあるようにしていこう、こんなことも書きました。 先生方どうでしょうか。うまくできていますか。まだできていない、少し自信がないと いう先生は、せめて笑顔で授業できるように日々努力していきましょう。 授業に行く前に、笑顔のチェックを忘れずに実行するのがオススメです。一昨年亡くな られた社会科授業の名人「有田 和正 先生」は、若いころ笑顔がつくれなかったので、 教室へ行く前に必ず鏡で笑顔の練習をしたそうです。名人と呼ばれた先生でさえそうなの ですから、私たちは言うまでもありませんね。 さて朝会では、笑いの効用について2つだけ言いました。免疫力のアップが最大の効用 ですが、他にも効用はたくさんあって、血圧を下げる、血糖値を下げると言われています。 その他では、笑っている人(=笑顔の人)の楽しげな様子を見ることで、人は反射的に笑 顔になってしまう傾向が高いのですが、このような「つられ笑い つられ笑顔」は、集団 全体のストレスを少なくし、雰囲気がとても良いものになっていきます。私たちの仕事で 言うと、「いい学級経営には笑いと笑顔がある」ということです。管理職としては、「職員 室にも笑いと笑顔がある」ように心がけることです。 また、笑い・笑顔は「成功を呼び寄せる効果」もあります。人は知らず知らずのうちに、 笑顔の人に心ひかれるようになっています。 これを証明する次のような実験があります。 被験者をランダムにAとBのグループに分けます。Aグループには、同一人物の「笑顔 の写真」のみを見せます。Bグループには同一人物の「無表情の写真」のみを見せます。 そして、その写真の人物が魅力的か否かを判定してもらいました。その結果はおわかりだ と思いますが、笑顔の写真を見せられたAグループの方が、圧倒的に魅力的だと判定した そうです。 ところで、今回「エンドルフィン」という専門用語を使いました。幸せにしてくれるク スリのようなものと子どもたちには説明しました。その他にも、ドーパミン、セロトニン といった神経伝達物質があります。ドーパミンは、ヤル気やモチベーション維持に欠かせ ないもので、セロトニンは、心を平安な状態にし 心地よさや穏やかさを生み出してくれ るものです。これらの用語は、特別支援教育とも深い関わりがあるので、どこかで学びの 機会をつくりたいと思っています。