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あなたは高価で尊い
2008 年 377 号 あなたは高価で尊い 6 神の創造のゆえに それはまず、私たちが神によって創造された 牧師 小川 宗五郎 からです。聖書はこう言っています。 「神はこのように、人をご自身のかたちに創 「あなたを造り出 した方、主はこう仰 造された。神のかたちに彼を創造し、男と女と せられる。『わたし に彼らを創造された。 」 の目には、あなたは 高価で尊い。わたし はあなたを愛してい る。 』 」 イザヤ書 43 章 1、4 節 創世記 1 章 27 節 私たちは、偶然に生まれてきたのではなく、 神によって「神のかたち」に創造されました。 ですから、たとい肉体的に弱くても、また、 この世的な力がなくても、一人の人格のある、 あなたは、今までご自分が価値のない人間だ と思われたことがないでしょうか。 「私のような人間は生まれてこなくてもよ かったのに。 」とか、 「生きていても仕方がな い。 」というようなことを思われたことはない でしょうか。 私はキリストに出会うまで、そう思ったこと がありました。しかし、神は私たちにこう言わ また霊的な存在として尊いのです。 キリストはこう言われました。 「人は、たとい全世界を得ても、いのちを損 じたら、何の得がありましょう。自分のいのち を買い戻すために、人はいったい何を差し出す ことができるでしょう。 」 マルコの福音書 8 章 36∼37 節 れるのです。 私たちのたましいは永遠で、何をもってして 「わたしの目には、あなたは高価で尊い。 わたしはあなたを愛している。 」 も買い戻すことができないほどの価値があり ます。私たちは、神に造られた永遠の存在です から尊いのです。 私たちは、自分がこの世で役に立たない人間 だと思っていても、神の前では、 「高価で尊い」 のです。かけがえのない存在なのです。 なぜでしょうか。 神の御子の犠牲のゆえに また、私たちが尊いのはキリストが私たちを 救うために大きな代価を払われたからです。 キリストは、私たちのためにどんな代価を払 われたのでしょうか。それは、十字架の死とい 神は創造者として、私たちの人生にご計画を もっておられますから私たちは尊いのです。 う代価です。聖書はこう言っています。 しかし多くの人は、私がかつてそうであった 「キリストは、私たちの罪のために死なれた。 」 コリント人への手紙第一 15 章 3 節 ように、自分の存在価値を見失っておられるの ではないでしょうか。それは、自分を人と比較 しておられるからではないでしょうか。私たち 私たちが罪から救われるために、神の御子で あるキリストが犠牲となって下さったのです。 は、自分を人と比較すると、優越感にひたる時 もあるでしょうが、たいていの場合は劣等感に この世には、不幸にも人に嫌われたり、忘れ おちいります。なぜなら、自分よりすぐれた人 られたりしている人がおられるかも知れませ が必ずいるからです。 んが、神に忘れられたり、見捨てられたりして いる人はひとりもありません。神はすべての人 人を意識し、人と自分を比べる生き方は、自 を愛し、また救うためにキリストを十字架の上 分をダメにするのではないでしょうか。人との で犠牲にしてくださいました。ですから、私た ちは尊いのです。 比較ではなく、自分の存在価値を認めて、自分 らしく生きること。ナンバーワンの人生ではな く、オンリーワンの人生を生きることが、聖書 神のご計画のゆえに の人生観です。 私たちが一番になりたいのは、自分が価値あ また私たちが尊いのは、神が私たちの人生に る存在であることを、認めてもらいたいからで ご計画をもっておられるからです。 はないでしょうか。しかし、聖書はこう言って 神は、ひとりひとりに個性を与え、違った能 力を与えて、ご自分の栄光を現わそうとされて います。 います。あなたは、もしかすると自分が劣等生 だと思い込んでおられるかも知れません。 しかし、神はあなたに目的をもっておられま 「わたしの目には、あなたは高価で尊い。 わたしはあなたを愛している。 」 す。あなたには、特別な使命が与えられている 神は私たちを価値ある者と認めて下さって のです。世界中であなたでなければ出来ない務 いるのです。ですからキリストは、私たちを救 めがあるのです。 神はこう言っておられます。 うために、十字架で身代わりとなって死んで下 さいました。 「わたしはあなたがたのために立てている 計画をよく知っているからだ。 「わたしはあなたを愛している。 」 ー 主の御告げ。ー それは、わざわいではな と言われるキリストをご自分の救い主とし くて、平安を与える計画であり、あなたがたに 将来と希望を与えるためのものだ。 」 エレミヤ書 29 章 11 節 て信じて頂きたいと思います。 「地の果てのすべての者よ。わたしを仰ぎ見 て救われよ。わたしが神である。ほかにはいな ですから、自分の無力を嘆いたりする必要は ありません。 い。 」 イザヤ書 45 章 22 節 自然界を支配している宇宙の神様の存在を 意識し始め、いつしか神様の存在を受け入れ信 じるようになった。 イエス・キリストとの出会い 教会へ 初めて教会というところに行ったのは、ミ 古賀紀幸 ッションスクールであった高校一年生の時で ある。｢神は愛である｣というメッセージを妹に 話をすると、笑っていたのが今でも思い出の一 「天は神の栄光を つだ。当時、愛とかいう言葉はおおやけには口 語り告げ、大空は御 手のわざを告げ知ら にしない時世だったからである。 教会には親身にしてくれた神学部の学生が せる。 」 いた。ところが、この神学生、聖書は矛盾する 詩篇 19 篇１節 といって、後に神学部を辞めて社会科の先生に なったことが一つの事件だった。それでも、こ の宇宙の中には神様が存在するに違いないと 初めての経験だった。昨年夏、京都の花背で 行われた教会キャンプでの出来事である。夜空 いう思いはなくならなかった。神の存在を疑う ことはなかったのである。インマヌエル・カン を眺めると山の頂からさほど離れていないと トの説く理性の神だとか、神秘的な神だとか、 ころに北斗七星が斜めに横たわっており、その 今思えば何とも不完全な神概念であったかも 近くにオリオン座が輝いている。周りには無数 の星が輝いている。畏敬の念に駆られた。 しれない。しかし、個人的なキリストに出会う ステップとなった。 神の存在 父の転勤で公立高校に引っ越すようになっ て教会からは遠ざかってしまったが、大学入学 のため上京。下宿生活が始まった。思い出した 思えば 30 年前、中学生だった時、書店で買 ように教会に行ってみようということになり、 い求めた一冊の本が私の人生の転機となった。 ウエルナー・ハイゼンベルグという一人の物理 近くの教会の門を叩いた。1972 年の春の特別 伝道集会で、救いの招きに応じて、イエス・キ 学者の本の講演の本。その中の一節が目に留ま リストを自分の罪からの救い主として信じた。 った。アイザック・ニュートンの言葉である。 「私は真理の大海の前の砂場で遊び戯れてい る子供のようだ」と。 「福音のうちには神の義が啓示されていて、 その義は、信仰に始まり信仰に進ませるからで す。 」 ローマ人への手紙 1 章 17 節 自然界には、人間にはわからない事実の多い ことを海岸の砂の数にたとえていた。偉大な科 福音とは、よき知らせという意味で、キリ 学者が神を信じているとは、意外であり驚きで ストが生まれる前、紀元前８世紀、預言者イザ あった。 ヤを通して語られた預言の言葉に帰すると言 われている。 「良い知らせを伝える者の足は山々の上に あってなんとと美しいことよ。平和を告げ知ら 教会 新 駐車場完成 せ、幸いな知らせを伝え、救いを告げ知らせ、 『あなたの神が王となる』とシオンに言う者の 足は。 」 イザヤ書 52 章７節 一冊の書物との出会いが、自然界を支配し ている神との出会いに導かれ、ミッションスク ールに行ったことで教会に導かれ、教会を通し て聖書の福音に触れることができた。救い主イ エス・キリストとの出会いに導かれたことであ る。自然を通しての主観的な信仰でしたが、最 終的には聖書に啓示されている救い主イエ ス・キリストが「わたしが道であり、真理であ り、いのちなのです」(ヨハネ 14 章 6 節)とい われた唯一の罪からの救い主であるという確 信に至りました。 教会の西側に新しい教会駐車場が完成しました。 ご来会を心より歓迎いたします。