...

「在日外国人の日本滞在中の旅行に関する意識調査」報告書[PDF

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

「在日外国人の日本滞在中の旅行に関する意識調査」報告書[PDF
「在日外国人の日本滞在中の旅行に関する意識調査」
報告書
2005年3月
訪日ツーリズム委員会
はじめに
日本を訪れる外国人観光客に対するアンケート調査、およびその結果報告書は過去
にもいくつか存在しているが、本調査は日本駐在の外国人にスポットをあて、在日外国人
として「自分で行きたい日本、他の外国人に見せたい日本はどこか?」を彼らの視点で答
えてもらった報告書である。
調査は2004年10月から11月にかけて、在日外国人会員組織 Kudos の協力を得て、
その会報、E メール、ウェブサイト、個人・法人ネットワークを通し、約1万人の会員を対象
として実施され、710会員からの回答に基づき分析されている。また、24人の特定グル
ープを会員の中から抽出し、在日外国人の色々な体験談やコメントをも収集した。そして、
報告書の末尾には日本旅館に宿泊した在日外国人のアンケート調査も付加されている。
日本の素晴らしい魅力を直に体験出来る在日外国人は、日本はもっと評価されるべき
国だと強く主張しており、日本に滞在したことで80%以上の外国人が日本をより肯定的
に捉えている。しかしながら、我々が注目しなければならない点は、この好意的評価は日
本滞在期間中の彼らの体験によって形成されたという点で、来日前にはほとんど無かっ
たと言っても過言ではない。
つまり、海外に住んでいる人々は日本の情報や印象にほとんど接する機会がないとい
うことであり、今後、外国人の日本に対する認識改善を目的としてより効果的に宣伝を展
開する際に、検討すべき重要な課題となるであろう。
このアンケート調査が今後の訪日外国人増加一考の手助けとなれば幸いである。最
後に、本調査にご協力いただいたKudos、及びその会員諸兄に感謝の意を表す。
2005年3月
(社)日本ツーリズム産業団体連合会
訪日ツーリズム委員会
委員長 岡崎 俊城 (株式会社ジャルセールス代表取締役社長)
1
調査の概要
調査期間: 2004年10月1日∼11月30日
回答者数: 710人
調査方法: 会員会報、ホームページに掲載した質問に対する回答回収、
及び、特定グループのインタビューによる聞き取り調査。
調査実施・分析: Kudos
日本の在日外国人に対し、英語による各種サービス(旅行、生活必需
品等の案内)を提供するマーケティング会社。会員総数約10,000人。
Ⅰ. 回答者プロフィール
回答者は総数で710となり、出身国別に見ると英語圏からの回答者が516人で73%を占める。
また、ほぼ半数が日本に1∼5年滞在しており、3分の1強が6∼15年の滞在。6割弱が既婚で、男
性、女性の割合はほぼ半々である。年令では6割強が(63%)が26∼45歳の層に入っている。
① 国籍
アメリカ
246
35%
イギリス
114
16%
98
14%
その他ヨーロッパ
アメリカ
2%
イギリス
3%
8%
オーストラリア/
ニュージーランド
88
カナダ
68
10%
アジア
60
8%
ラテン・アメリカ
24
3%
その他
12
2%
710
100%
合計
国籍
その他ヨーロッパ
12%
35%
10%
オーストラリア/ニュ
ージーランド
カナダ
アジア
12%
ラテン・アメリカ
14%
2
16%
その他
② 既婚/未婚
未婚
既婚
298
412
42%
58%
既婚/未婚
未婚
42%
既婚
58%
③ 年齢
25 歳以下
26∼35 歳
36∼45 歳
46 歳以上
78
198
249
185
11%
28%
35%
26%
年齢
25歳以下
26∼35歳
11%
26%
36∼45歳
28%
46歳以上
35%
④ 性別
男性
女性
334
376
47%
53%
性別
男性
女性
47%
53%
3
⑤ 在日年数
1 年以下
1∼5 年
6∼10 年
11∼15 年
16∼20 年
21 年以上
36
298
170
85
57
64
5%
42%
24%
12%
8%
9%
在日年数
9%
5%
1年以下
8%
1∼5年
6∼10年
12%
42%
11∼15年
16∼20年
21年以上
24%
⑥ 年収
1∼300 万円
4∼600 万円
7∼1000 万円
1000 万円以上
合計
140
138
157
275
710
20%
19%
22%
39%
100%
年収
20%
1∼300万円
4∼600万円
39%
7∼1000万円
1000万円以上
19%
22%
4
Ⅱ. 調査結果
問1. 1年に何回、アジア方面の海外旅行に出かけますか?
0回
1∼3回
4∼6回
7 回以上
165
485
52
8
710
23.3%
68.3%
7.3%
1.1%
100%
問1
7% 1%
23%
0
1∼3
4∼6
7以上
69%
問2. 1年に何回、日本国内旅行へ出かけますか?
0回
1∼ 3 回
4 ∼6 回
7回以上
87
442
114
67
710
12.2%
62.2%
16.0%
9.5%
100%
問2
9%
12%
16%
0
1∼ 3
4 ∼6
7以上
63%
旅行回数は1∼3回が一番多く、日本人の平均的な国内旅行回数と比較してもさほど、大きな違い
は無い。
5
問3. 海外旅行手配はどう行っていますか?
国内旅行会社
海外旅行会社
インターネット
ホテル、航空会社
へ直接手配
計
363
38
192
51.1%
5.3%
27.1%
問3
16%
117
710
国内旅行会社
16.4%
100.0%
海外旅行会社
52%
インターネット
27%
ホテル、航空会社
へ直接手配
5%
問4. 国内旅行手配はどう行っていますか?
問4
国内旅行会社
海外旅行会社
インターネット
ホテル、航空会社
へ直接手配
計
347
3
187
48.9%
0.4%
26.3%
173
710
24.4%
100.0%
国内旅行会社
24%
海外旅行会社
50%
インターネット
26%
0%
6
ホテル、航空会社
へ直接手配
問5. 国内旅行の際、どのように情報を入手しますか?
旅行ガイドブック
インターネット
旅行会社
JNTO
友人
その他
173
358
22
19
122
16
710
24.4%
50.4%
3.1%
2.7%
17.2%
2.3%
100.0%
問5
2%
17%
24%
3%
3%
旅行ガイドブック
インターネット
旅行会社
JNTO
友人
その他
51%
50%がインターネットで、また注目すべき点では17%が友人を頼っている。海外駐在者に共通する
情報手段として、口コミ情報は非常に強力で、大きな影響があると言える。
問6.他のアジア諸国と比べ、日本は物価が高いと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
537 75.6%
143 20.2%
27
3.8%
3
0.4%
0
0.0%
710 100.0%
問6
0%
4%
0%
20%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
76%
多くの在日外国人は、日本は諸外国に比べ物価が非常に高いと認識している。(96%が同意、また
は強く同意している。) しかしながら、日本の魅力は他の国との比較でも優位性を持っており、問7
の回答にもある様に、過半数が日本には数多くの見るべき観光地があると回答している。
7
問7.他のアジア諸国と比べ、日本は旅行するのにあまり魅力を感じないと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
54
104
165
295
92
710
7.6%
14.5%
23.3%
41.6%
13.0%
100.0%
問7
8%
13%
15%
23%
41%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
問8.値段が適正、もしくは安い店を見つけやすいと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
97
219
206
155
33
710
13.7%
30.9%
29.0%
21.8%
4.6%
100.0%
問8
5%
14%
22%
30%
29%
8
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
問9.日本には沢山の情報があるため住みやすいと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
130
239
171
146
24
710
18.3%
33.6%
24.1%
20.6%
3.4%
100.0%
問9
3%
18%
21%
34%
24%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
在日外国人は徐々にではあるが、自分なりの手法で、各種情報にアクセスして日本の側面
を知ることとなる。この結果は宣伝展開の手法を考える上で大きな参考となるであろう。
問10.日本の交通システムは大変便利で満足していますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
450
225
21
14
0
710
63.4%
31.7%
3.0%
1.9%
0.0%
100.0%
問10
2%
3%
0%
32%
63%
9
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
問11.日本国内旅行は手ごろで満足していますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
27
76
146
288
173
710
3.8%
10.7%
20.6%
40.5%
24.4%
100.0%
問11
4%
11%
24%
21%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
40%
日本の交通システムは高く評価されており、ほぼ全面的な満足が得られている。95%以上の回答
者が肯定的評価をしているが、65%の回答者は交通費も含め、国内旅行経費が高いと考えている。
問12.日本の海外 PR は不足していると思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
246
265
163
36
0
710
問12
34.7%
37.4%
22.9%
5.0%
0%
100.0%
5%
23%
0%
35%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
37%
7割以上の回答者が海外地区における日本の PR は不足していると認識しており、従来の PR 手法
が相手側に認知されてないとすると、今後の PR 活動の手法を再検討する必要ありと判断される。
10
問13.ビジット・ジャパン・キャンペーンは在日外国人によく知られていると思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
190
258
92
130
40
710
26.7%
36.3%
13.0%
18.3%
5.7%
100.0%
問13
6%
27%
18%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
13%
36%
問14.日本のイメージは訪れるたびによくなっていると思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
317
252
114
19
8
710
44.7%
35.5%
16.0%
2.7%
1.1%
100.0%
問14
1%
3%
16%
44%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
36%
訪日外客数を増加させるためには、日本はもっと海外において積極的な宣伝をすべきだと多くの在
日外国人(72%)が回答している。「ビジット・ジャパン・キャンペーン」については高い認知が得られ
ているが、いくつかの興味深い事例の意見もあった。8割の外国人が日本での滞在を通して日本に
対する肯定的イメージを持ってくれる。この結果は特定グループのコメントによっても強く裏づけされ
ている。
11
問15.温泉を訪れるのは楽しいと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
404
162
92
38
13
710
56.9%
22.9%
13.0%
5.3%
1.9%
100.0%
問15
5% 2%
13%
57%
23%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
日本の温泉は外国人にとっても魅力的なものの一つとしてとらえられている。
問16.日本旅館を訪れるのは楽しいと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
328
201
116
54
11
710
46.2%
28.3%
16.4%
7.6%
1.5%
100.0%
問16
8%
2%
16%
46%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
28%
日本の温泉や旅館は非常に好意的に受け取られている。80%の回答者が温泉を、75%が旅館を
楽しんでいる。
12
問17.国内モニターツアーがあれば参加したいと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
395
187
52
49
27
710
55.7%
26.3%
7.3%
6.9%
3.8%
100.0%
問17
7%
4%
7%
56%
26%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
問18.日本の国内パッケージツアーには参加したくないと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
141
133
157
182
97
710
19.9%
18.7%
22.1%
25.6%
13.7%
100.0%
問18
14%
20%
25%
19%
22%
13
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
問19.国内旅行ではフリーボランティア(通訳ガイド)を使いたいと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
244
252
130
68
16
710
34.4%
35.5%
18.3%
9.5%
2.3%
100.0%
問19
2%
10%
34%
18%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
36%
問20.GPS を旅行中、利用したいと思いますか?
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
計
368
163
106
54
19
710
51.9%
22.9%
14.9%
7.6%
2.7%
100.0%
問20
8%
3%
15%
51%
全くその通り。
そう思う。
どちらとも
そう思わない。
全くそうではない。
23%
携帯電話が普及している日本では、GPS 利用も可能な携帯端末が販売されており、英語標記モード
の機能が搭載されれば、在日外国人による利用拡大も見込める。75%近くの回答者が利用したい
と回答している背景には、英語情報による案内が不足しているという一面をまた証明しているもので
あろう。
14
註:ここからの回答は複数回答を可としたため、合計数は必ずしも一致しない。
問21.日本での生活でさらに必要な情報は何でしょうか?
スポーツ
食事
エンターテイメント
国際電話
警察
文化
レジャー
ATM
宿泊、ホテル
医療、救急
151
154
189
210
241
252
280
357
392
504
Sports
Food & Drink
Entertainment
Telephone & IT
Police & Security
Cultural
Leisure
ATM & Banking
Accommodation & Housing
Medical & Emergency
0
100
200
300
400
500
医療や緊急事態対応は当然、注目度が高く、宿泊施設、住居等がそれに続いた。
問22. 日本の国内旅行で一番良い所は何ですか?
ナイトライフ
娯楽
ダイニング&
ショッピング
自然&郊外
文化行事
文化、建築サイト
42
105
Nightlife
Enterntainment & Leisure
196
406
437
483
Dining and Shopping
Nature & Country Side
Cultural festivals & Activities
Cultural Sites & Architecture
0
15
100
200
300
400
500
600
600
問23. 国内旅行の際、どのような英語情報がもっとあったらさらに役立ちますか ?
ナイトライフ
ダイニング&
ショッピング
娯楽
交通手段
文化、建築
サイト
文化行事
自然&郊外
42
98
151
259
Nightlife
Dining and Shopping
Enterntainment & Leisure
361
431
476
Transportation
Cultural Sites & Architecture
Cultural festivals & Activities
Nature & Country Side
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
500
文化・建築サイト、文化行事、自然と郊外はベスト3としてランキングされた。在日外国人はこれら3
つに関する英語による情報がもっと欲しいと強調している。また、特定グループも強調しているが、
日本の自然、文化、歴史的な魅力は大変貴重なものとしてもっとプロモーションされるべきであろう。
ナイトライフはカテゴリーの中でもっともスコアが低かった。ダイニングやショッピングは魅力的なもの
としてランキングされるが、そのスポットに行くまでの英語によるアクセス情報がもっと欲しいとの指
摘も多かった。
16
問24. 日本で行ってみたい場所はどこですか? 3つ選んでください。
これから行ってみたい、もしくは人に勧めたい所。
今までに行った所。
雪祭り
四国
佐渡
長崎
ディズニーランド
東北
鎌倉
伊豆 / 下田
沖縄
箱根
日本アルプス
九州 / 宮崎
富士山
広島
奈良
大阪 / 神戸
北海道 / 札幌 / 小樽
日光
京都
0
100
200
300
400
500
過去に訪れた場所としては京都がトップランキングとなっている。また、これから訪れてみたい場所と
しては、北海道/札幌、沖縄に人気が集中している。また、過去に訪れた場所として多くの都市や場
所があげられたが、これは日本に魅力的な場所が沢山あることを証明している。
17
問25.日本の出入国管理で改善すべきものは何ですか?
迅速なサービス
英語力
親切さ
仕組みそのもの
371
371
269
227
Structre
Friendliness
English Language Capabilities
Speed of Service
0
100
200
300
400
出入国管理における審査のスピードアップと担当官の語学力改善は、在日外国人が非常に注目し
ている部分である。
問26.日本の宿泊施設の種類についてご存知ですか?
お寺での宿泊
231
民宿
249
Temple Stay
ペンション
312
Minshuku
ユースホテル
タイムシェアー
マンション
412
カプセルホテル
492
ラブホテル
565
リゾートホテル
579
Capsule Hotel
ビジネスホテル
585
Love Hotel
旅館
649
ホテル
708
448
Pension
Youth Hostel
Serviced Apartment
Resort Hotel
Business Hotel
Ryokan
Hotel
0
18
200
400
600
800
問27.興味のある宿泊施設は何ですか?
ビジネスホテル
カプセルホテル
タイムシェアー
マンション
ユースホテル
ラブホテル
ペンション
民宿
お寺での宿泊
リゾートホテル
ホテル
旅館
14
42
73
101
109
175
221
231
378
395
459
Business Hotel
Capsule Hotel
Serviced Apartment
Youth Hostel
Love Hotel
Pension
Minshuku
Temple Stay
Resort Hotel
Hotel
Ryokan
0
100
200
300
400
500
多くの回答者はで全ての宿泊施設のタイプを認識しているが、お寺での宿泊、民宿はあまり認知さ
れていない。旅館、ホテル、リゾート地はこれから滞在してみたいところとして高いランキングとなって
いる。
問28. 旅館・温泉でさらに改善してもらいたい点は何ですか?
風呂施設
食事
施設・サービス
英語でのサービス
料金
63
129
129
353
473
Bathing Facilities
Room Facilities/Service
Food & Drink
Service in English
Pricing
0
50
19
100
150
200
250
300
350
400
450
500
料金の改善、及び英語によるサービスは、温泉地におけるサービス改善の中でもっとも高いランキ
ングとなった。
Ⅲ. 在日外国人からの改善に向けた要望
多種多彩なアトラクションを直に体験出来る在日外国人は日本を賞賛し、その良さを楽しんでいる。
8割以上の回答者が彼らの体験の結果として日本を肯定的に評価している。
日本の文化、歴史、自然の財産が最も高い人気を示しており、食事やショッピングがこれに続いてい
る。公共交通システムは高く評価されているが、料金も高いと感じられている。
温泉、旅館も高く評価され、楽しまれているが(それぞれ80%、75%)、旅館はまた値段が高いとみ
なされている。特定グループは日本人の親切、機能的サービス、効率的なインフラ、一般的に安全
な環境にも着目している。
調査結果からの課題と同時に皮肉な点は、これらの認知や楽しみが到着後の滞在経験によって得
られているということ。従って、認識度や訪問客数を増やすために、日本の良い点を外国人の出発
地点である海外市場でどのようにアピールするかが重要な課題として残る。
特定グループでとの面談で出てきたいくつかの要望・提言は、
1. JR パスの基本的なコンセプトとプログラムを拡大、及び改良して日本到着後でも利用出来るよう
にして、外国人居住者による旅行を促進するようなパスの構造と価格設定を検討する。
2. 日本人の英語能力を向上させる構造的なプログラムを再検討、及び考察し、情報を英語で提供
する。現時点でも情報は提供されているが、適切に整理されておらず利用しにくい。JNTO 情報
施設の認識度と知名度を向上させる。
3. 海外の居住者を日本の親善大使に指名し、規模が大きく有効な人材を活用した費用対効果の
高いプログラムを創設する。在日外国人というコミュニティ内では口コミ効果が非常に強力なので
日本に一度滞在した人材の存在は極めて貴重。
4. 本調査の結果で分かった生活スタイルや評価を PR、シンポジウム、セミナーに活用する。
5. 海外におけるプロモーションを、ビジターの実体験やコメントをベースとしたキャンペーンに中心
に展開し、日本の文化、歴史、自然に関するアトラクションや穴場的なスポットを強調し、お値打
ち感をアピールする。
6. 他の旅先と差別化し競争力を持たせるために、「旅先としての日本」のはっきりとした個性を海外
で創りあげる。
以
20
上
《付録1》
註:下記、特定グループインタビューで得られた情報は、アジア人以外の英語を母国語とする
在日外国人のみに焦点を当てていることに留意されたい。
特定グループインタビュー
11月4日から10日までの間、参加者を横断的に代表する 3 つの特定グループのミーティングが
東京で開かれた。
活動領域と滞在期間の異なる在日外国人から、女性のみのグループを 1 つ、ビジネス関係者グ
ループとして2つを選んだ。参加者の国籍は、アメリカ、オーストラリア、イギリス、ドイツ、ニュージ
ーランド。参加者は総計で24名となった。
会議は、形式的なものでなく自由な情報の交換が行われるよう昼食会として開催された。参加者
は日本での体験を語り合い、また体験を共有することに非常に積極的であり、活発な意見交換
が行われた。また、フォローアップの電子メールを送ってきた人も多かった。
多くの参加者は、日本滞在期間中に日本に対する先入観を超えた見識を得て、短期の訪問者で
は得ることの出来ない体験を味わっている。日本訪問者が直面する最も一般的な問題としてコメ
ントされたものは、言葉と文化、情報の取得方法、コストの認識(多くの場合は実際のコスト)とい
うものであった。
以下はカテゴリー別に分類された主なコメントである。
1. 日本で最も気に入っていることは?
日本人のフレンドリーさ、親切さ
交通システム、特に鉄道網の効率性
食べ物(種類、品質、手に入れ易さ)
温泉
丁寧さとサービス文化
特に子供に対する安全性
チップが不必要
強い文化的なアイデンティティと歴史(相撲、着物、寺院、神社、歌舞伎等)
穴場的な体験
山々
桜の季節
宅急便
上記の回答はランク付けされていないが、全グループに共通したコメントとなっている。
21
2.不満に感じるものはなんですか?
英語情報へのアクセス
旅行経費(週末の娯楽に約20万円もかかった。)
JR パス(広く評価されておりお買い得だが、居住者は利用できず、入国以降に入手でき
ない上、制限や追加料金もある)
標識の英語表記が限られている(東京以外は特に)
成田とのアクセス(距離、スピード、費用)
クレジットカード利用への対応性(近年顕著に向上してはいるが)
外貨為替施設の簡易性と利便性(銀行は営業時間が短く手続きも複雑)
東京以外の地域における、重要な観光施設(旅館、観光ホテル、神社など)での英語汎用
性。
非居住者向け入国審査の待ち行列
高速道路料金が非常に高い
興味深いことに多くの参加者は、日本は物価が高いと合意しているにもかかわらず、日本での生
活は、サービスや手段に対する費用対効果が高いとも理解している。一番の例として取り上げら
れたものは、1,000円以下で提供されるランチ。
3.観光地と観光希望地
最も多く言及された観光地としては、箱根、日光、鎌倉、京都、神戸、広島、宮島、高山、静岡、
鹿児島、高尾山、富士山・富士五湖、札幌雪祭り、スキーリゾートがあげられている。東京では、
ディズニーランド、六本木ヒルズ、明治神宮、お台場、秋葉原など。
これから訪れたい観光地としては、沖縄、佐渡島、北海道、日本海沿岸(新潟)、伊豆半島、四国、
伊豆・小笠原諸島、スキーリゾートなどがあげられた。
これらは、有名な観光地なので特筆には価しないが、各々のグループでは、多くの参加者が偶然
知った、紹介されたなどで個人的に知り得た好みの場所を挙げている。
多くの人は東京、特定の神社、庭園などを挙げたが、遠い場所を挙げる参加者もいた。このよう
な場所は、ビジターが簡単にはアクセスできないと同時に、紹介や観光の対象となることもなく、
パッケージ化や市場化が難しい「穴場的な体験」に分類できるかもしれない。
しかし、このような穴場的体験を求める在日外国人の声は貴重な意見であり、将来的には真剣
にその実用化を検討するべきであろう。
4.日本が海外からのビジターを惹きつけやすくするためのアイデア
より目立つ英語情報センターが必要(JNTO サービスは、大部分の人が認知しており、そ
の評判もいいが、東京と成田においてはその TIC オフィスの所在地すら知られていなか
った。また、羽田に英語情報がなく、英語で航空会社の情報を探すのも難しい。)
商店、観光地、交通の拠点などで、英語を話せるスタッフにバッジを付ける。
22
利用が簡単なウェブサイト情報の提供(多くのウェブサイトを見つけてはいるが、多くの場
合試行錯誤や友人からのアドバイス、口コミなどに頼っている。もっとシステム化したもの
にすべき。)
ネイティブのガイド
スタンプカードのさらに広範囲な活用(神社などで、コレクターズ・アイテムやお土産として、
訪問を動機付けるものとして)
現金を得るための ATM へのアクセスを改良および拡大する。(デビッド・カードの広範囲
な利用に関する言及が最も多い。ヨーロッパやオーストラリアでデビッド・カードは、スーパ
ーマーケットなどでの現金への簡単なアクセス手段として使われている:キャッシュディス
ペンサーなど)
ビジターが利用できる地下鉄1週間パス(ビジター用の地下鉄と鉄道両方での特別料金)
JR パス・システムの改良。知名度が高く、評価されていると同時に、お得なものでもある
が、打開すべき大きな障害がある。(先述のコメント参照)
運転する旅行者に対してレンタカーの手配や料金を改善
日本の習慣に関する簡単なガイド・手引き:温泉の利用法、旅館の利用法など
美術館、ギャラリーのパス
英語でのリゾート・パッケージ
お薦めのレストランメニューを翻訳およびパッケージ化
英語ヘルプ・ライン(JR には以前あったが、どうなったのでしょう?)の設置
5.その他のコメント、アドバイス
在日外国人が抱く日本に対する疑問としては、なぜ日本は海外からの訪問者数を増やしたいの
か? 諸施設はどのように英語やその他の言語に対応するのか? 現在の実際のビジター数
は? などとなっている。(大部分の外客は、会議などのビジネス、英語の指導、日本語の勉強、
友人・知人の訪問、オーストラリアやアジアへの途中での立ち寄りなど、それぞれ訪日に際して
のあらかじめ決まっていた理由がある。)
また、日本ブランドの確立、海外での日本のイメージ、海外での日本のプロモーション、観光競合
国と日本との関係についても興味深い討議も行われたが、その概要は以下の通りである。
海外からの航空運賃パッケージ化 (例えばカンタス航空の北海道チャーター便運航や特
定観光地のプロモーションなど)
日本訪問理由のより強い特定化: スキー、文化、武術、現代ビジネス、ゲーム業界、山、
マンガ、電子機器、カラオケなど(対象グループに応じてカテゴリーを特定しプロモーション
を展開する。)
在日外国人の日本体験を活用して民間親善大使の役割を果たしてもらう。在日外国人を
訪れる訪問者は必ず存在し、この訪問者数を拡大する。
英語教師コミュニティーの拡大
非公式使節として海外にいる日本人や旅行している日本人を使う。
エンターテイメントやメディア進出に資本を提供する:CD/DVD セールスの販売促進のた
め来日するあらゆる種類の大規模な活動。フジ・ロック・フェスティバルなど。
映画産業の利用を検討する(ラスト・サムライ、ロスト・イン・トランスレーションなど)。日本
での映画撮影をもっと簡単にかつ、廉価で行える様にする。
大規模なスポーツイベントの活用:ワールドカップサッカー、冬季オリンピック、ラグビーワ
ールドカップ招致、野球ワールドシリーズの開催等。
23
大規模なエキシビション、会議の活用(愛・地球博など)
国際的に訴求力のあるメジャーなブランドと一体になった活動: ソニー、パナソニック、
シャープ、東芝、トヨタ、ホンダ、日産など
カジノの導入検討
携帯 GPS テクノロジーで個人がどこにでも、 特にアトラクションやサービスに辿りつける
ようにする。
パッケージツアーの造成促進、及び料金の引き下げ
本当の日本や、人と人との出会いの場の創出
6.誘致拡大に向けての問題点、及び具体的プラン
600万人を超える様になった外客の中で純粋な観光客はまだ少ない。大部分は、ビジネ
ス、研修、勉強、友人・知人の訪問という理由が先行して来日している。しかしながら、彼
らから得られるコメントは、今後の訪日外客数を増加させるためのアドバイスとして示唆に
富んでいる。
日本以外のデスティネーションも沢山あり、かつ旅行計画を簡単に選択できるビジターの
多くは、日本は高くて足を踏み入れられないものと捉えている。
日本は旅行先として独自で明確なポジションを占めていない。香港=ショッピング、シンガ
ポール=立ち寄り、オーストラリア=太陽・浜辺・奥地、マレーシア=本当のアジア、タイ・
インドネシア=リゾート、ベトナム=安い、と各々の国に対する枕言葉が直ぐ出てくるが、
日本の特徴は掴みきれていないのが現状。
日本には長い海岸線や、見事な山並み、魅力的な歴史や文化、フレンドリーで親切な
人々、独特の優れた食べ物、数々の国際化企業があり、近代的、かつハイテクで活気の
ある国である。また、博物館やギャラリー、フジ・ロック・フェスティバル、歌舞伎や能の伝
統芸能、渋谷のクラブなど最新スポットまで、ありとあらゆるものを体験出きる訪問国であ
る。
在日外国人は、生の日本を体験していることに魅せられ、興奮し、特別なことだとも感じて
いるが、彼らのそうした体験がまさに、日本をビジターにとってアクセスしづらい難しい国
にしている。
以上の指摘から、旅やツーリズムの目的地としての日本の競争力を強化するために焦点をあて
るべき分野は以下の3点に絞り込まれるであろう。
① 海外の主要なマーケットで直ちに受け入れられるブランド、パーソナリティ、ポジションを
戦略的に創造し、世界中に展開している日本の国際企業群をも巻き込み、あらゆるメディ
アやチャネルを利用して一貫して日本の宣伝を継続する。
② インフラストラクチャに関する問題を戦術的に向上させる。例えば、英語能力の改善、英
語情報へのアクセス、ツーリストに応じた多言語でのパッケージツアー化、ツーリストに親
しみのあるアトラクションやお値打ち商品の展開、交通機関やアトラクションの特別料金
設定や割引などにより、日本をさらに手軽で近付きやすいものとする。
③ 来日前の固定観念を覆す実際の体験で日本の虜になってしまった在日外国人や日本滞
在経験者の積極性や善意をより活用する。
以 上
24
《付録2》
「日本旅館」宿泊体験アンケート 報告
はじめに
2004年10月から11月の期間中、旅館やホテルに宿泊した経験を持つ在日外国人から70通
のアンケートを回収し、分析した。
この調査の目的は、在日外国人の日本旅館の印象を知り、日本のホスピタリテイーサービスの
向上に役立てることにある。
回答者の構成は以下の表 1.1 から 1.6 にまとめられている。
表 1.1 - 国籍
表 1.2 - 性別
アメリカ
その他ヨーロッパ
オーストラリア/
ニュージーランド
ドイツ
フランス
イギリス
アジア
カナダ
ラテン・アメリカ
不明
合計
13
12
18.6%
17.1%
12
10
7
5
5
4
1
1
70
17.1%
14.3%
10.0%
7.1%
7.1%
5.7%
1.4%
1.4%
100.0%
表 1.4 ‐ 既婚/未婚
未婚
既婚
不明
合計
45
24
1
70
64.3%
34.3%
1.4%
100.0%
男性
女性
不明
合計
29
36
5
70
表 1.3 - 年齢
41.4%
51.4%
7.1%
100.0%
24 歳以下
25∼34 歳
35∼44 歳
45∼54 歳
55 歳以上
不明
合計
表 1.5 ‐ 年収
6
24
17
12
4
7
70
8.6%
34.3%
24.3%
17.1%
5.7%
10.0%
100.0%
表 1.6 ‐ 日本に居住
1∼300 万円
4∼600 万円
7∼1000 万円
1000 万円以上
不明
合計
25
11
14
6
6
33
70
15.7%
20.0%
8.6%
8.6%
47.1%
100.0%
はい
いいえ
合計
3
67
70
4.3%
95.7%
100.0%
質問
1.日本を何度訪問しましたか(日本訪問者対象)、または、日本国内を何度旅行しましたか(在
日外国人対象)?
回答者の60%は初めて日本を訪問している。
表2
1回
2回
3回
4 回以上
不明
合計
43
9
2
15
1
70
61.4%
12.9%
2.9%
21.4%
1.4%
100.0%
2.今回の旅の主要な目的は何ですか?
回答者の74%は観光や休暇で訪れており、ビジネスとレジャーを兼ねるケースがそれに次いで
いる。
表3
観光/休暇
ビジネスと観光
会議/催し
ビジネス
友人/知人を訪ねて
文化的イベント
その他
鉄道/スポーツイベント
54
7
4
3
2
2
1
0
74.0%
9.6%
5.5%
4.1%
2.7%
2.7%
1.4%
0.0%
3.何人で旅行していますか?
回答者の過半数(57%)は2人で旅行しており、16%が1人で旅行している。
表4
1人
他に 1 名
他に 2 名
他に 3 名
他に 4 名
11
40
12
2
5
15.7%
57.1%
17.1%
2.9%
7.1%
26
4.今回の旅程を以下から選んでください。(観光地を訪問し、宿泊施設に滞在するツアー)
左下の表は回答者が答えたツアー訪問地の上位10位までを示し、右の表はその旅で宿泊した
施設のタイプを挙げている。数値からは、訪問地として東京と京都が最も人気があり、大部分の
回答者が旅程中、旅館とホテルに宿泊していることがわかる。
表 5.1 ‐ 最も人気のある観光地
東京
京都
長崎
大阪
広島
奈良
日光
福岡
箱根
高山
表 5.2 ‐ 宿泊のタイプ
56
33
12
11
10
8
7
5
4
4
旅館
ホテル
民宿
ゲストハウス
ビジネスホテル
ユースホテル
友人と
22
16
1
1
1
1
1
5.あなたの旅行形態を教えてください。(選択肢:個人旅行、パッケージツアー、招待)
回答者70人中70人(100%)が個人旅行と答えている。次の質問6がこの背景にある理由を説
明している。
6.旅行を計画する時どのようにして予約しましたか?
下の表では、回答者が航空機、鉄道、宿泊の手配のために使った予約の方法をまとめている。
航空機を予約するためには、51%以上がインターネットで予約、または航空会社に直接予約し
たと答えているのに対して、旅行代理店を利用したと答えているのは48%。鉄道でも約半数が
鉄道会社で直接予約している。宿泊では、50%がインターネットで予約、39%がホテルや宿に
直接予約した。これらの数字は在日外国人が代理店を利用せずに、またはすることを好まずに
予約することを強く現しており、このことは回答者の100%が個人旅行で、パックツアーの参加者
はいなかった(質問5)ことを反映している。
表 6.1 ‐ 航空便予約
現地の旅行代理店
海外の旅行代理店
インターネット
航空会社に直接
表 6.2 ‐ 鉄道予約
23
11
22
14
32.9%
15.7%
31.4%
20.0%
現地の旅行代理店
海外の旅行代理店
インターネット
鉄道会社に直接
27
表 6.1 ‐ 宿泊予約
15
10
7
29
24.6%
16.4%
11.5%
47.5%
現地の旅行代理店
海外の旅行代理店
インターネット
ホテル/旅館ディレクト
リー
5
2
35
7.2%
2.9%
50.7%
27
39.1%
7.「JR パス」を利用しましたか?
この質問に答えた68人のうち38人(56%)が「はい」と答え、「いいえ」と答えたのは30 人
(44%)だった。
8.なぜこの宿泊施設を選んだのか簡単に説明してください。
表は、回答者が選んだもっとも人気のある理由を示している。多くの回答者は、友人やガイドブッ
クで薦められた宿泊施設に滞在することを好んでいる。その他の要因には、立地条件、リーズナ
ブルな価格、日本の伝統的な宿を体験したい、質が高い、以前の体験、といったものがある。
表7
推薦
場所
伝統を体験する
値段
品質
以前の体験
心温まるサービス
24
22
17
13
9
4
4
9.この宿泊施設にあなたはどんな印象を持ったか簡単に説明してください。
以下の表は、滞在した宿泊施設に対する印象の上位10番までを示している。全般的な印象は
非常に好意的である。
表8
清潔
心温まる
地理的条件
気持ちがいい
便利
サービスがいい
値段がいい
部屋が狭すぎる
場所がいい
お風呂がいい
23
20
15
14
10
7
5
5
5
3
10. この訪問または旅行によってあなたの日本についての興味や関心は変化しましたか?「は
い」の場合は、どのように、またなぜ変化したのかを簡単に説明してください。
表9はこの問いに対する結果を示している。「はい」と答えた回答者(30%)は、興味や関心が高
くなったと答えている。こうした人びとは、文化、都市、地理についての理解を深めており、食べ物
がすばらしく、美しい国だと感じている。大部分の人々はもう一度、もっと長期間滞在し、日本の
他の部分を見ることを希望している。約70%は日本への興味関心に変化はないと答えている。
28
「いいえ」と答えた回答者からのコメントの中には、興味や関心は依然として高く、日本を楽しみ、
再訪問を希望していることを示しているものもある。
表9
はい
いいえ
回答数合計
19
44
63
30.2%
69.8%
100.0%
11.今回の旅行では、次の点についてどのぐらいの出費を考えていますか?(交通、宿泊、飲
食、土産やギフト)
図表 A は、交通に関する予想コストを表している。数値は、7,000円から40万円まで幅があり、
日本での滞在期間と同行人数によって変化する。また、回答者が交通費の中に国際線の航空運
賃を含めている場合もあった。
図表 B は宿泊に関する予想コストを表している。数値は、1万円から25万円まで幅があり、日本
での滞在期間と同行人数によって変化する。
図表 C は飲食に関する予想コストを表している。数値は、3,000円から18万円まで幅があり、
この数値もまた、日本での滞在期間と同行人数によって変化する。
図表 D はお土産やギフトに関する予想コストを表している。数値は、1,000円から7万円まで幅
がある。
図表 A (縦軸:支払額、横軸:旅行日数)
交通費予算
450,000
400,000
350,000
300,000
250,000
200,000
150,000
100,000
50,000
-
29
図表 B (縦軸:支払額、横軸:旅行日数)
宿泊費予算
300,000
250,000
200,000
150,000
100,000
50,000
-
図表 C (縦軸:支払額、横軸:旅行日数)
食費予算
200,000
180,000
160,000
140,000
120,000
100,000
80,000
60,000
40,000
20,000
-
図表 D (縦軸:支払額、横軸:旅行日数)
土産物代予算
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
-
30
12.日本の宿、ホテルの次の点についてどう考えますか?
下の表は、宿泊施設の様々な点についての評価を示している。浴衣が最高点を取っており、客
室、浴室が続くという結果になった。一般的に、回答者の過半数はすべての分類に関して優良ま
たは良好と評価している。宿泊施設について不満を示すようなものはなにもない。
表 10
優良
客室
浴室
布団
浴衣
食事
その他
23
23
20
31
18
6
32.9%
32.9%
28.6%
44.3%
25.7%
8.6%
良好
33
34
32
21
20
6
47.1%
48.6%
45.7%
30.0%
28.6%
8.6%
満足
8
7
5
5
4
2
11.4%
10.0%
7.1%
7.1%
5.7%
2.9%
良くない とても貧弱
0
0
0
0
0
0
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0
0
0
0
0
0
0%
0%
0%
0%
0%
0%
回答なし
6
6
13
13
28
56
8.6%
8.6%
18.6%
18.6%
40.0%
80.0%
13.旅行中に何か問題は発生しましたか?
42人は旅行中に問題は特段発生しなかったと回答している。「はい」と答えた18人は、場所を見
つけるのが難しかった、道の標識や名前がない、言葉の障害、台風による嫌な体験、クレジットカ
ード利用の問題、健康の問題、交通機関の遅れ、チェックイン時間が遅くチェックアウトが早い、
などの問題が発生したと答えている。
14.あなたの旅で何が一番良かったですか? またそれはなぜですか?
下の表は回答者が挙げた上位の回答を示している。多くの回答者は人々がフレンドリーで、文化
がとても魅力的だと答えている。
表 11
日本人
文化
食事
名所
交通機関
都市
買い物
寺院
19
10
9
8
5
4
3
3
15.あなたの旅についてあまり好ましくなかった点は何ですか?
上位の回答は、台風や雨といった天候による不快感と言葉の問題だった。その他の回答には、
文化的な難しさ、真夜中を過ぎると電車がなくなってしまうこと、荷物を持って駅の階段をあがる
こと、場所を探す問題、商店やレストランが早く閉まってしまう、入国管理での長い待ち行列、クレ
ジットカード利用の問題、浴室が小さすぎる、煙草を吸う人が多すぎる等が含まれている。
31
16.その他、コメントがあれば自由に記入してください。
以下は回答者からのコメントの一部:
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
フレンドリーなスタッフ
チェックイン・チェックアウト時間の融通がきかない
旅館の朝食料金が高すぎる
道に名前がない
浴室がとてもおもしろい
日本は予想していたよりも居心地がよく平和
学校での英語教育の強化を勧める
室内に十分な収納場所がない
室内と浴室は徹底的に掃除すべき
旅館の閉館時間がビジターには早すぎる
二ヶ国語放送がない
伝統的なお店や食事のお薦め情報が必要
日本は楽しかった、また来ます。
以
32
上
Fly UP