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長野県ウイルス肝炎 診療ネットワークのあゆみ

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長野県ウイルス肝炎 診療ネットワークのあゆみ
長 野県
長野県ウイルス肝炎診療ネットワ ークのあゆみ
vol.2
http://www.shinshu-liver.jp/
長野県ウイルス肝炎
診療ネットワークのあゆみ vol.2
2010.4-2015.3
Contents
1. ごあいさつ …………………………………………………………………………………… 2
2. 長野県の肝炎対策について ……………………………………………………………… 6
3. 肝疾患診療連携拠点病院とウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ…………… 10
4. 肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割 … 18
5. 肝疾患診療相談センターについて ……………………………………………………… 28
6. 肝炎医療従事者等研修会 ………………………………………………………………… 40
7. 肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会 ………………………………………………… 52
8. 市民公開講座 ………………………………………………………………………………… 60
9. 肝炎関係の新聞記事や文章 ……………………………………………………………… 86
10. 寄稿文 ………………………………………………………………………………………… 90
11. 編集後記 …………………………………………………………………………………… 106
乗鞍岳からの風景
1
ごあいさつ
長野県ウイルス肝炎診療ネットワークの
あゆみ第2号の刊行にあたって
阿部 守一
長野県知事 長野県ウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ第2号の刊行にあたり、お祝いを申し上げます。
あわせて、信州大学医学部附属病院及び肝疾患診療相談センターの皆様におかれましては、日頃から長野県内の
肝炎対策に御尽力いただき、心から敬意を表するとともに、厚く御礼申し上げます。
長野県における肝炎対策は、昭和 56 年に開始したB型肝炎患者に対する医療費助成事業をスタートとして、平
成3年にはC型肝炎患者の医療も助成対象に加えるなど、制度を拡充してまいりました。その後も、平成 21 年の
肝炎対策基本法の施行を受けて長野県の肝炎対策推進計画を策定し、現在推進中の長野県総合5か年計画(∼しあ
わせ信州創造プラン∼)にも感染症対策を盛り込み、引き続き肝炎対策に力を注いでおります。
肝炎対策推進計画においては、肝炎対策として大きく3つの柱を掲げております。1つ目は、ウイルス肝炎医療
費の助成、2つ目はウイルス肝炎検査の実施、3つ目が肝疾患診療連携体制の構築です。
特に、3つ目の柱である肝疾患診療連携体制の構築において大きな役割を担っていただいているのが、長野県ウ
イルス肝炎診療ネットワークです。平成 20 年 10 月、ネットワークの中心的役割を担っていただく機関として信
州大学医学部附属病院を肝疾患診療連携拠点病院として指定いたしました。指定と同時に病院内に肝疾患診療相談
センターを開設していただき、患者や医療機関等からの相談に応じていただくとともに、ネットワークの維持・構
築、研修会の開催、研究会や市民公開講座の後援など、多岐に亘る業務に御尽力いただきました。このような活動
の成果として、平成 26 年 12 月現在で、49 の専門医療機関と 139 のかかりつけ医によるネットワークが構築さ
れており、県内どの地域でも適切な肝炎医療を受けられる体制が広がっています。
さて、近年の肝炎治療薬の進歩は目覚ましく、副作用等の理由からこれまで治療を諦めていた患者さんも治療を
受けられるようになってきています。新しい治療法が出れば、それに関する相談が増え、治療可能な患者さんが増
えれば、適切な肝炎医療を受けられる地域の広がりが必要とされ、ますますネットワークの役割が重要になってま
いります。
今後も、関係各位の御尽力により長野県ウイルス肝炎診療ネットワークが更に発展し、一人でも多くの患者さん
が適切な肝炎医療を受けられることを祈念しまして、刊行にあたってのお祝いの言葉とさせていただきます。
2
ごあいさつ
長野県ウイルス肝炎診療
ネットワークの活動に寄せて
本郷 一博
信州大学医学部附属病院長 信州大学医学部附属病院は、平成 20 年 10 月1日に長野県における肝疾患診療連携拠点病院の指定を受け、こ
れに基づく肝疾患診療相談センターを開設し、6年が経過しました。肝疾患診療拠点病院はウイルス肝炎患者に対
して良質な医療を提供するために、長野県内の診療連携体制の中心的な役割を果たすものであります。信大病院は、
以前よりウイルス肝炎や肝移植など、肝疾患の研究・診療には力を入れており、国内はもとより世界的に評価され
ております。当院における肝炎診療および拠点病院として果たす役割の重要性は、年を追うごとに増しております。
厚生労働省は、平成 20 年6月に「肝炎研究7ヵ年戦略」を取りまとめ、平成 22 年1月には「肝炎対策基本法」
が施行され、肝炎に関する基礎、臨床および疫学研究を総合的に推進する必要性を示しました。そして平成 24 年
には、新たに「肝炎研究 10 ヵ年戦略」が取りまとめられ、今後の肝炎研究の方向性を提示しました。
信州大学医学部附属病院は、肝疾患診療連携拠点病院の指定を受けて以降、肝疾患診療ネットワークの構築によ
る肝炎医療の均てん化、患者・キャリア・家族からの相談への対応、そして医療従事者向けの研修会や市民講座に
よる啓発活動などに積極的に取り組んでまいりました。拠点病院の指定を受けた1年半後の平成 22 年には、それ
までの活動報告をまとめた「長野県ウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ」第1号を発刊いたしました。その中
で、各種研修会、講演会の開催、肝炎パスポートの配布などの成果を報告いたしました。その後4年余りが経過い
たしましたが、この間も着実に活動を積み重ね、更に成果を挙げて参りました。本誌は活動報告第2号として、肝
疾患診療相談センター開設6年をひとつの節目としてその間の成果・取り組みを振り返り、さまざまな活動をご紹
介しております。そして本誌が、さらに本ネットワークの今後の展開を考えるよい機会となればと存じます。
信州大学医学部附属病院における肝疾患診療拠点病院としての活動、さらにウイルス肝炎診療ネットワークの活
動は、今後ますます重要性を増すと思います。皆様方のお役に立てるよう、積極的に取り組んで参りますので、引
き続きよろしくお願いいたします。
3
1
ごあいさつ
長野県ウイルス肝炎診療
ネットワークのあゆみ
田中 榮司
長野県肝疾患診療相談センター長 (信州大学医学部内科学第二教室教授)
肝疾患診療相談センターが信大病院に開設されたのが 2008 年 10 月ですので、早いもので、あれから6年以上
が経過しました。開設当初は、ともかく相談業務を開始することや診療ネットワークを組織するのに忙しく、自分
たちの活動を振り返る余裕はありませんでした。それが一段落した 2010 年4月に、これまでの活動をまとめよ
うと「長野県ウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ」の第1版を作成しました。この「あゆみ」は、比較的出来
が良かったこともあり全国のセンターに配布しました。この頃は、全国的にも活動が開始されたばかりで、まだ軌
道に乗っていない県も多く、長野県での活動を紹介した「あゆみ」に対する反響は大きかったと思います。大変参
考になったとのご意見もあり、具体的な内容についての問合せや他県からの当センターへの見学も少なくなかった
と思います。
第一版の「あゆみ」発行から今年で5年となりますが、この間も多くの方々にご協力いただきセンターを運営し
てきました。特に最近は治療法の進歩が速く、毎年と言って良いほど新しい検査法や治療法が登場しました。例え
ば、インターフェロン感受性を決定する宿主の因子として IL28B- SNP が報告された時には、これを高度先進医療
として信大での測定を可能にしました。測定には信大病院への受診が必要でしたが、専門外来を作る事により予約
を簡便にし、来院を1回で済まし、待ち時間も極力短くなるように工夫をしました。また、C型肝炎のDA経口薬
2剤治療では耐性変異の測定を一手に引き受け測定することにしました。検査会社であるBMLと協力することに
より患者さんの信大への来院は必要なくなり、結果も順調にお返しすることが可能でした。また、費用については
第二内科の研究費で全て行う事とし、およそ 1,000 万円の経費を見込みました。同時に、これら新しい検査法や
治療法の情報を長野県内各地に正しく伝えることも重要な仕事でした。年2回、長野市と松本市で開催している医
療従事者等研修会や長野県での肝炎対策を決定する長野県肝疾患診療拠点病院等連絡協議会はこの目的に重要な働
きをしました。また、タイムリーな情報提供のため、センターから「お知らせ」などを発行してきました。
話は変わりますが、日々の相談業務も着実に行っています。相談件数はこの5年間でそれほど伸びたとは言えま
せんが、長野県各地からの相談に加え県外からの相談もあり、相談センターとして信頼されていたことが分かりま
す。相談内容は多岐にわたりますが、最近は治療法に対する相談が多く、最新情報を分かり易く提供するよう心掛
けています。ウイルス肝炎治療の最新情報をどこにいても入手できるのが相談センターの特徴であり、ウイルス肝
4
ごあいさつ
炎診療の均霑化に役立ってきたと考えられます。
国の方針で、ウイルス肝炎診療ネットワークと相談センターが今後いつまで継続されるかは分かりません。しか
し、この活動はウイルス肝炎診療の均霑化に大きく貢献していますので、これからもしっかり運営し、肝炎の患者
さん達に役立つようにしていきたいと思います。そこで、これまでの活動を振り返り「長野県ウイルス肝炎診療ネッ
トワークのあゆみ」の第2版をまとめることを計画しました。これまでの活動を振り返ることにより、次に続く活
動をより充実したものにしたいと考えています。
乗鞍岳と善五郎の滝
5
2
長野県の肝炎対策について
ウイルス肝炎検査について
1 概要
4 検査を実施している場所
肝臓は「沈黙の臓器」とも言われ、肝炎になっても自覚症状
県下 10 か所の保健所及び長野市保健所で検査を実施してい
はほとんどありません。そのため、気づかないまま、およそ
ます。
20 ∼ 30 年で肝硬変や肝がんへと病気が進んでいきます。
原則として予約制となっておりますので、検査を希望される
ただし、肝炎ウイルスの感染は検査でわかることから、感染
場合は、お近くの保健所にお問合せください。
していても適切な健康管理・治療により、肝炎から肝硬変や肝
がんへ悪化することを防ぐことが可能です。
このため、長野県では、ウイルス肝炎(B型及びC型)の感
◆ウイルス肝炎検査を実施している保健所
保健所 担当課
電話番号(直通)
染に不安をお持ちの方を対象に、平成 18 年度から県下 10 か
佐久保健所 健康づくり支援課
0267-63-3164
料検査を実施しています。
上田保健所 健康づくり支援課
0268-25-7149
2 検査対象者について
諏訪保健所 健康づくり支援課
0266-57-2927
伊那保健所 健康づくり支援課
0265-76-6837
対象です。
飯田保健所 健康づくり支援課
0265-53-0444
特に、次のような方々は、感染している可能性が他の方々よ
木曽保健所 健康づくり支援課
0264-25-2233
松本保健所 健康づくり支援課
0263-40-1939
大町保健所 健康づくり支援課
0261-23-6529
長野保健所 健康づくり支援課
026-225-9045
北信保健所 健康づくり支援課
0269-62-6104
長野市保健所 健康課
026-226-9960
所の保健福祉事務所(保健所)(以下「保健所」という。)で無
ウイルス肝炎(B型及びC型)の感染に不安をお持ちの方が
り高いと考えられますので、ウイルス肝炎検査を受けることを
お勧めします。
①平成4年(1992 年)以前に輸血を受けたことがある方(出
産時を含む。)
②大きな手術を受けた方
③フィブリノゲン製剤(フィブリン糊としての使用を含む。)
を投与された方
④血液凝固因子製剤を投与された方
⑤長期に血液透析を受けている方
⑥臓器移植を受けたことがある方
⑦薬物濫用者、入れ墨(タトゥー)をしている方
⑧ボディピアスを施している方
⑨過去に健康診断等で肝機能検査の異常を指摘されているに
もかかわらず、その後、肝炎の検査を実施していない方
3 検査方法について
採血検査により、肝炎ウイルスの感染の有無を判定します。
採血は短時間で済み、検査結果については、1∼2週間でお
知らせすることができます。
なお、感染後3か月ほど経過しないと、陽性にならない場合
もあります。
6
長野県の肝炎対策について
長野県ウイルス肝炎医療費給付制度について
※おことわり
以下の内容は、平成 26 年 12 月時点の制度を記載しています。
制度は変更となる場合がありますので、助成を受ける場合には、お近くの保健所へ御相談ください。
1 制度の概要
B型及びC型肝炎ウイルスに起因した慢性肝炎、肝硬変、ヘ
パトーム(肝がん)の患者さんに対する医療費の自己負担分の
一部を助成する制度です。
本県の制度は昭和 56 年度から実施されており、県独自の手
厚い制度となっています。
平成 20 年度からは、国も肝炎治療への医療費助成を始め、
本県においても国の事業を取り入れて、インターフェロン治療、
核酸アナログ製剤治療、インターフェロンフリー治療を順次助
⑴ 抗ウイルス療法(インターフェロン、インターフェロン
フリー、核酸アナログ製剤による治療)を受けている方
●入院、通院とも給付の対象となりますが、入院時の食事
療養費等は対象外です。
抗ウイルス療法に係る階層区分 (患者世帯による)
患者一部負担
月額限度額
当該年度の市町村民税(所得割)
年額 235,000 円未満の世帯
10,000 円
当該年度の市町村民税(所得割)
年額 235,000 円以上の世帯
20,000 円
成対象としてきました。
本県制度の特徴(県独自部分)は次のとおりです。
⑵ 抗ウイルス療法以外の治療を受けている方
●国の助成対象とならないインターフェロン治療と抗ウイル
●給付の対象となるのは入院のみで、通院は対象とはなり
ス療法以外の入院治療が助成対象であること。
●重症の患者さんについて、自己負担額を軽減する制度があ
ること。
●フィブリノゲン製剤等の使用により感染した患者さんにつ
ません。
●入院時の食事療養費等は対象となります。
入院医療費に係る階層区分
(生計中心者による)
いて、自己負担を軽減する制度があること。
A
当該年度の市町村民税
非課税
B
0円
0円
前年の所得税
非課税
4,500 円
2,250 円
C
前年の所得税課税
年額 5,000 円以下
6,900 円
3,450 円
D
前年の所得税課税
年額 5,001 円以上
15,000 円以下
8,500 円
4,250 円
E
前年の所得税課税
年額 15,001 円以上
40,000 円以下
11,000 円
5,500 円
F
前年の所得税課税
年額 40,001 円以上
70,000 円以下
18,700 円
9,350 円
G
前年の所得税課税
年額 70,001 円以上
23,100 円
11,550 円
2 対象となる方
ウイルス肝炎の患者であって、次の⑴∼⑶の全てに該当する
方が対象となります。
⑴ 長野県内に住所を有すること ⑵ 医療機関においてウイルス肝炎に係る医療を受けている
こと
⑶ 医療保険(国民健康保険、健康保険、後期高齢者医療など)
に加入していること
3 給付の内容
ウイルス肝炎の治療に係る保険診療の患者負担の合計額(月
額)から下記の区分に応じた自己負担限度額(月額)を除いた
額が助成されます。
健康保険証等と一緒に「ウイルス肝炎医療費給付受給者証」
等を医療機関の窓口に提示することにより、患者一部負担月額
限度額まで支払えばよいことになります。
患者一部負担 (注)
月額限度額 1/2 の金額
(注)生計中心者が患者本人の場合、自己負担額は1/ 2
になります。(10 円未満切り捨て)。
なお、受給者証がお手元に届いていない等の理由で、医療機
関の窓口で受給者証を提示できない場合は、一旦、窓口で自己
負担額を支払い、その後、定められた請求書に医療機関や薬局
の証明を受けて保健所に提出し、払い戻しを受けていただくこ
とになります。
⑶ フィブリノゲン製剤、非加熱血液凝固第8・9因子製剤
の使用歴を証明された方
●入院、通院とも給付の対象となり、患者の自己負担額は
上記⑵の表により、入院の場合は「自己負担額」の金額、
7
2
長野県の肝炎対策について
通院の場合はその右側の金額となります。
●抗ウイルス療法での入院についても、食事療養費等は対
象となります。
5 ウイルス肝炎医療費給付事業の経過
時 期
4 申請手続き
住所地を管轄する保健所に申請書類(①∼⑤は必須、⑥∼⑧
は該当する方のみ)を提出してください。詳しくは、お近くの
保健所にお問合せください。
① ウイルス肝炎医療費受給者証交付申請書
② ウイルス肝炎臨床個人票(※インターフェロンフリー治
療の場合は、定められた診断書)
昭和55年
患者会から医療費公費負担の
要望が提出される
56年
B型肝炎に対する医療費給付
制度開始
平成 3年
生計中心者が市町村民税
非課税の場合
準備書類
10年
患者一部負担導入(定額)
4,926 人
16年
患者一部負担改正(国の難病
医療給付制度に準じて、所得
に応じた一部負担を導入)
4,845 人
18年10月
給付対象を入院医療費に限定
3,991 人
19年10月
給付対象に、抗ウイルス療法
に対する通院医療費を追加
3,622 人
(うちC型
3,170 人)
20年 4月
21年10月
国によるインターフェロン治
療医療費助成開始に合わせ
て、給付内容を拡充、自己負
担額変更
3,487 人
(うちC型
3,034 人)
22年 4月
国の制度改正に合わせて、抗
ウイルス療法の自己負担額を
軽減
3,241 人
(うちC型
2,645 人
26年 1月
現物給付化スタート
2,828 人
(うちC型
1,988 人)
26年 9月
給付対象に、インターフェロ
ンフリー療法を追加
市町村が発行する
非課税証明書
源泉徴収票のコピー、
税務署が発行する納税証明書
生計中心者が市町村民税
(その1)、
課税の場合
確定申告書の控のコピーのう
ち該当するもの
⑤ 患者さんの保険証(被保険者証、被扶養者証、組合員証等)
のコピー及び高齢受給者証のコピー(お持ちの方)
以下は、( )内に該当する方のみが必要となります。
⑥ ウイルス肝炎重症患者認定申請書(重症申請する方)
⑦ 患者さんと同一の医療保険に加入している世帯全員分の
市町村が発行する市町村民税課税証明書(非課税の場合
は、非課税証明書)(抗ウイルス療法により治療中または
治療予定の方)
区 分
準備書類
患者さんが
国民健康保険の場合
患者さんと同じ国民健康保険に
加入している被保険者全員分
患者さんが
後期高齢者医療の場合
患者さんと同じ後期高齢者医療
に加入している被保険者全員分
患者さんが
上記以外の健康保険等
の場合
患者さんが被保険者の場合は
患者さんの分、患者さんが被
扶養者の場合は被扶養者証に
記載されている被保険者の方
の分
⑧ 血液製剤使用歴報告書(本医療費給付制度上において、
フィブリノゲン製剤等の使用歴を証明しようとする方)
(※提出前に、保健所又は県庁保健・疾病対策課にお問い
合わせください。)
8
84 人
1,086 人
④ 生計中心者の所得に関する状況を確認することができる
区 分
受給者数
C型肝炎を対象に追加
③ 世帯全員の住民票
書類
内 容
長野県の肝炎対策について
6 ウイルス肝炎受給者数・医療費推移
人
6000
百万円
医療費 500
(棒グラフ)
受給者数
(折線グラフ)
所得に応じた
患者一部負担導入
原則入院医療費
給付に限定
5000
400
4000
患者一部負担
及び重症導入
300
3000
200
2000
抗ウイルス療法
(通院)
を追加
100
1000
25
24
23
22
21
20
19
17
18
16
15
14
13
12
11
10
8
9
7
5
6
4
3
2
元
63
H
62
61
60
59
58
6
S5
0
57
C型導入
0
飯山市 阿弥陀堂
9
3
肝疾患診療連携拠点病院と
ウイルス肝炎診療ネット
ワークのあゆみ
発足後からこれまでのあゆみ
2008
10月
肝疾患診療相談センター開設
長野県における肝疾患診療連携拠点病院の指定を受けました。
2009
1月
35専門医療機関を指定。
2009
平成20年度第1回医療従事者等研修会を開催(長野市・長野赤十字病院)
2月
平成20年度第2回医療従事者等研修会を開催(松本市・信州大学医学部附属病院)
長野県ウイルス肝炎診療ネットワークにおけるかかりつけ医登録申請受付を開始
平成20年度第1回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を松本市で開催。
2009/3月
肝炎パスポートの初版(第1刷)4,000部発行。
2009年3月
肝疾患診療相談センターの第1号機関紙を発行。
2009年度
2009
4月
ホームページ開設!
2009
平成21年度 肝がん撲滅運動 市民公開講座を開催(安曇野市・安曇野赤十字病院)
5月
ウイルス肝炎財団主催 市民公開講座を開催(松本市・長野県松本文化会館)
2009/7月
患者向けちらし「長野県ウイルス肝炎診療ネットワークのご案内」を作成。
2009
7月
平成21年度第1回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会開催(松本市)
2009
9月
市民公開講座「ウイルス肝炎と肝がんを克服する」を開催(諏訪市)
2009
10月
平成21年度肝炎医療従事者等研修会開催(長野市・ホクト文化ホール)
2009/11月
肝炎パスポート第2版完成、1,000部発行。
2009年11月
肝炎対策基本法が衆院本会議で可決、成立。
2009
11月
10
平成21年度第2回医療従事者等研修会開催(松本市・信州大学医学部附属病院)
平成21年度第2回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会開催(松本市)
肝疾患診療連携拠点病院とウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ
2009年12月
肝疾患診療相談センターの第2号機関紙を発行。
2010年度
2010/4/1
B型肝炎に対する核酸アナログ製剤治療が助成対象となる。
2010
4/15 フィブリノーゲン製剤Q&Aをネットワーク医療機関等に発送。
2010
4/22 肝炎パスポート使用状況について、ネットワーク医療機関へアンケート調査を実施。
2010/5/24
長野県ウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ(2008.10-2010.3)800部発行。
2010
6/8
肝疾患診療相談センター信濃毎日新聞に広告掲載
毎月1回予定
2010
6/21
肝疾患診療相談センター市民タイムス(松本市)に広告掲載
毎月1回予定
2010/7/14
肝疾患診療相談センターの第3号機関紙を発行。
2010
7/25
平成22年度 肝がん撲滅運動 市民公開講座を開催
「肝炎と肝がんを撲滅するために」
主催:日本肝臓学会(長野県責任者:田中榮司)
会場:飯田市 文化センター
2010/7/31
平成22年度第1回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を長野市で開催。
2010
9/24
平成22年度第1回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:松本市 信州大学医学部附属病院
参加者:99名
2010
10/22 平成22年度第2回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:長野市 ホクト文化ホール
参加者:95名
2010/11/10
肝疾患診療相談センターのポスター作成。
2010/11/20
平成22年度第2回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を松本市で開催。
2010
11/26 ホームページのトップページデザイン リニューアル。
2010/12/13
肝疾患診療相談センターの第4号機関紙を発行。
2011
3/7
「IL28B遺伝子多型測定について」のお知らせ文書をネットワーク医療機関に発送した。
〈新聞広告掲載を中止する。〉
2010年度末時点 ネットワーク医療機関数
専門医療機関45、かかりつけ医登録91
11
3
肝疾患診療連携拠点病院とウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ
2011年度
2011/4/1
C型肝炎治療のペグインターフェロン+リバビリン+テラプレビル治療が助成の対象となる。
2011
6/11 平成23年度 肝がん撲滅運動 市民公開講座を開催
「肝がんから身を守るために!今最新の治療は」
主催:日本肝臓学会(長野県責任者:田中榮司)
会場:上田市 信州上田医療センター
2011/9/10
平成23年度第1回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を松本市で開催。
2011
9/30 平成23年度第1回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:長野市 ホクト文化ホール
参加者:87名
2011
10/28 平成23年度第2回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:松本市 信州大学医学部附属病院
参加者:100名
2011/11/25
肝疾患診療相談センターの第5号機関紙を発行。
2011/12/9
「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金に関する特別措置法」成立。
集団予防接種等によりB型肝炎ウイルスに感染された方に給付金が支給されることになりました。
2011
12/20 厚生労働省からの「B型肝炎訴訟の手引き」をネットワーク医療機関に発送。
2012/1/13
「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金に関する特別措置法」施行。
2012
3/6
ネットワーク未加入の医療機関にネットワーク入会のご案内状を252医療機関に発送した。
かかりつけ医として新たに23施設が登録。
2012
3/12
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会の各協議委員の先生方の任期が終了となり、更新手続きを行った。
新任期は2012.4.1∼2015.3.31
2012/3/28
肝疾患診療相談センター案内カード(名刺サイズ、二つ折り)作成。3万枚印刷。
2012年度
2011年度末時点 ネットワーク医療機関数
専門医療機関46、かかりつけ医登録114
2012/4/10
肝疾患診療相談センターの第6号機関紙を発行。
2012
4/10 センター案内カード(名刺サイズ)をネットワーク医療機関に発送。
2012
7/8
12
平成24年度 肝がん撲滅運動 市民公開講座を開催。 主催:日本肝臓学会(長野県責任者:田中榮司)
「進歩するウイルス肝炎の治療」
会場:松本市 信州大学医学部附属病院
肝疾患診療連携拠点病院とウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ
2012/7/20
肝炎パスポート第3版発行(800部)
C型肝炎に3剤併用療法、B型肝炎にインターフェロン治療が認可されたのに伴い改訂。
2012/9/8
平成24年度第1回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を松本市で開催。
2012
9/14 平成24年度第1回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:松本市 信州大学医学部附属病院
参加者:101名
2012/9/25
肝疾患診療相談センターの第7号機関紙を発行。
2012
10/5 平成24年度第2回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:長野市 ホクト文化ホール
参加者:122名
2013/2/21
肝疾患診療相談センターの第8号機関紙を発行。
2013
2/28 ネットワーク未加入の医療機関にネットワーク入会のご案内状を301医療機関に発送した。
かかりつけ医として新たに25施設が登録。
2013年度
2013/3/26
2012年度末時点 ネットワーク医療機関数
専門医療機関46、かかりつけ医登録139
2013
5/26 平成25年度 肝がん撲滅運動 市民公開講座を開催。
「肝がん撲滅を目指してー進歩するウイルス肝炎と肝がんの治療ー」
主催:日本肝臓学会(長野県責任者:田中榮司)
会場:木曽郡木曽町 長野県立木曽病院
2013/7/20
平成25年度第1回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を松本市で開催。
2013
7/28 平成25年度 甲信越地区 市民公開講座 開催
主催:日本肝臓学会(甲信越地区責任者:田中榮司)
「ウイルス肝炎を克服し肝がん撲滅を目指す」 会場:長野市 JA長野県ビル・アクテイホール
2013
9/13 平成25年度第1回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:長野市 ホクト文化ホール
参加者:109名
2013/9/26
肝疾患診療相談センターの第9号機関紙を発行。
2013
10/25 平成25年度第2回肝炎医療従事者等研修会を開催。 会 場:松本市 信州大学医学部附属病院
参加者:82名
2013/11/1
C型肝炎治療のペグインターフェロン+リバビリン+シメプレビル治療が助成の対象となる。
2013/12/10
肝疾患診療相談センターの第10号機関紙を発行。
13
3
肝疾患診療連携拠点病院とウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ
2014/1/1
長野県ウイルス肝炎医療費給付事業において現物給付化スタート。
2014
松本市の「まちかど健康相談」が3/14、3/15にローソン石芝店で開催されるため、
3/12 松本市健康福祉部健康づくり課にセンターのリーフレット及びセンター案内カードを各30枚郵送。
2013年度末時点 ネットワーク医療機関数
専門医療機関46、かかりつけ医登録139
2014年度
2014
4/1
ホームページのトップページデザイン リニューアル。
2014/4/30
肝疾患診療相談センターの第11号機関紙を発行。
2014
5/14 長野県及び厚生労働省からの「手術前に行われる肝炎検査の結果の説明について」の通知を
ネットワーク医療機関へ発送。
2014
6/5
長野県及び厚生労働省からの「ウイルス肝炎医療費給付事業におけるテノゼット錠の取り扱いについて」
の通知をネットワーク医療機関に発送。
2014
6/22 平成26年度 肝がん撲滅運動 市民公開講座を開催
「肝がん撲滅を目指してーウイルス肝炎と肝がんの最新治療ー」
主催:日本肝臓病学会(長野県責任者:松本晶博)
会場:諏訪市 諏訪赤十字病院
2014/7/14
肝炎パスポート第4版発行(1,000部)
C型肝炎のインターフェロンフリー治療に対応。
2014/9/1
C型肝炎治療のインターフェロンフリー治療(ダクラタスビル+アスナプレビル)が助成の対象となる。
2014
9/5
平成26年度第1回肝炎医療従事者等研修会を開催。
会 場:長野市 ホクト文化ホール
参加者:94名
2014/9/20
平成26年度第1回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を松本市で開催。
2014
9/26 平成26年度第2回肝炎医療従事者等研修会を開催。 会 場:松本市 信州大学医学部附属病院
参加者:109名
2014/11/7
肝疾患診療相談センターの第12号機関紙を発行。
2014年度末時点 ネットワーク医療機関数
専門医療機関49、かかりつけ医登録139
14
冬の御嶽山 開田村木曽馬の里
15
3
肝疾患診療連携拠点病院とウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ
都道府県連携拠点病院
平成27年3月末現在 計47都道府県・70拠点病院
国立国際医療センター肝炎情報センター
独立行政法人国立国際研究センター国府台病院 〒 272-8561 千葉県市川市国府台 1-7-1
都道府県名
郵便番号
所在地
■ 国立大学法人 北海道大学病院
060-8648
札幌市北区北 14 条西 5 丁目
■ 国立大学法人 旭川医科大学病院
078-8510
旭川市緑が丘東 2 条 1 丁目 1 番 1 号
■ 札幌医科大学病院
060-8543
札幌市中央区南 1 条西 16 丁目 291 番地
2 ■ 青森県
■ 国立大学法人 弘前大学医学部附属病院
036-8563
青森県弘前市本町 53
3 ■ 岩手県
■ 岩手医科大学附属病院
020-8505
盛岡市内丸 19-1
4 ■ 宮城県
■ 国立大学法人 東北大学病院
980-8574
仙台市青葉区星陵町 1-1
■ 国立大学法人 秋田大学医学部附属病院
010-8543
秋田市広面蓮沼 44-2
■ 市立秋田総合病院
010-0933
秋田市川元松丘町 4-30
6 ■ 山形県
■ 国立大学法人 山形大学医学部附属病院
990-9585
山形県飯田西 2-2-2
7 ■ 福島県
■ 公立大学法人 福島県立医科大学附属病院
960-1295
福島県福島市光が丘 1 番地
■ 株式会社 日立製作所 日立総合病院
317-0077
日立市城南町二丁目 1 番 1 号
■ 東京医科大学茨城医療センター
300-0395
稲敷郡阿見町中央三丁目 20 番 1 号
■ 自治医科大学附属病院
329-0498
下野市薬師寺 3311-1
■ 獨協医科大学病院
321-0293
下都賀郡壬生町北小林 880
10 ■ 群馬県
■ 国立大学法人 群馬大学医学部附属病院
371-8511
前橋市昭和町 3-39-15
11 ■ 埼玉県
■ 埼玉医科大学病院
350-0495
入間郡毛呂山町毛呂本郷 38
12 ■ 千葉県
■ 国立大学法人 千葉大学医学部附属病院
260-8677
千葉市中央区亥鼻 1-8-1
■ 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院
105-8470
東京都港区虎ノ門 2-2-2
■ 武蔵野赤十字病院
180-8610
東京都武蔵野市境南町 1-26-1
■ 横浜市立大学附属市民総合医療センター
232-0024
神奈川県横浜市南区浦舟町 4-57
■ 聖マリアンナ医科大学病院
216-8511
神奈川県川崎市宮前区菅生 2-16-1
■ 北里大学東病院
228-8520
神奈川県相模原市麻溝台 2-1-1
■ 東海大学医学部付属病院
259-1193
神奈川県伊勢原市下糟屋 143
■ 国立大学法人 新潟大学医歯学総合病院
951-8520
新潟市中央区旭町通一番町 754 番地
■ 富山県立中央病院
930-8550
富山市西長江 2-2-78
■ 市立砺波総合病院
939-1395
砺波市新富町 1-61
17 ■ 石川県
■ 国立大学法人 金沢大学附属病院
920-8641
金沢市宝町 13-1
18 ■ 福井県
■ 社会福祉法人 恩賜財団 福井県済生会病院
918-8503
福井市和田中町舟橋 7-1
19 ■ 山梨県
■ 国立大学法人 山梨大学医学部附属病院
409-3898
中央市下河東 1110
20 ■ 長野県
■ 国立大学法人 信州大学医学部附属病院
390-8621
松本市旭 3-1-1
21 ■ 岐阜県
■ 国立大学法人 岐阜大学医学部附属病院
501-1194
岐阜市柳戸 1-1
■ 順天堂大学医学部附属静岡病院
410-2295
伊豆の国市長岡 1129
■ 浜松医科大学医学部附属病院
431-3192
浜松市東区半田山 1-20-1
1 ■ 北海道
5 ■ 秋田県
8 ■ 茨城県
9 ■ 栃木県
13 ■ 東京都
14 ■ 神奈川県
15 ■ 新潟県
16 ■ 富山県
22 ■ 静岡県
16
施設名
肝疾患診療連携拠点病院とウイルス肝炎診療ネットワークのあゆみ
都道府県名
施設名
郵便番号
所在地
■ 名古屋大学医学部附属病院
466-8560
名古屋市昭和区鶴舞町 65
■ 名古屋市立大学病院
467-8602
名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄 1
■ 藤田保健衛生大学病院
470-1192
愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪 1 番地 98
■ 愛知医科大学病院
480-1195
愛知県愛知郡長久手町大字岩作字雁又 21
■ 国立大学法人 三重大学医学部附属病院
514-8507
三重県津市江戸橋 2-174
■ 国立大学法人 滋賀医科大学医学部附属病院
520-2192
滋賀県大津市瀬田月輪町
■ 大津赤十字病院
520-8511
滋賀県大津市長等一丁目 1-35
■ 国立大学法人 京都大学医学部附属病院
606-8507
京都市左京区聖護院川原町 54
■ 京都府立医科大学附属病院
602-8566
京都市上京区河原町通広小路上る梶井町 465
■ 関西医科大学附属滝井病院
570-8507
守口市文園町 10 番 15 号
■ 近畿大学医学部附属病院
589-8511
大阪狭山市大野東 377-2
■ 国立大学法人 大阪大学医学部附属病院
565-0871
吹田市山田丘 2 番 15 号
■ 大阪市立大学医学部附属病院
545-8586
大阪市阿倍野区旭町 1-5-7
■ 大阪医科大学附属病院
569-8686
高槻市大学町 2 番 7 号
28 ■ 兵庫県
■ 兵庫医科大学病院
663-8501
西宮市武庫川町 1 番 1 号
29 ■ 奈良県
■ 公立大学法人奈良県立医科大学附属病院
634-8522
橿原市四条町 840
■ 独立行政法人国立病院機構南和歌山医療センター
646-8558
田辺市たきない町 27-1
■ 公立大学法人 和歌山県立医科大学附属病院
641-8510
和歌山市紀三井寺 811 − 1
31 ■ 鳥取県
■ 国立大学法人 鳥取大学医学部附属病院
683-8504
米子市西町 36 番地 1
32 ■ 島根県
■ 国立大学法人 島根大学医学部附属病院
693-8501
出雲市塩治町 89-1
33 ■ 岡山県
■ 国立大学法人 岡山大学病院
700-8558
岡山市鹿田町 2-5-1
■ 国立大学法人 広島大学病院
734-8551
広島市南区霞 1-2-3
■ 福山市民病院
721-8511
福山市蔵王町 5-23-1
35 ■ 山口県
■ 国立大学法人 山口大学医学部附属病院
755-8505
山口県宇部市南小串 1-1-1
36 ■ 徳島県
■ 国立大学法人 徳島大学病院
770-8503
徳島市蔵本町 2-50-1
■ 香川県立中央病院
760-8557
高松市番町 5-4-16
■ 香川大学医学部附属病院
761-0793
木田郡三木町大字池戸 1750-1
38 ■ 愛媛県
■ 国立大学法人 愛媛大学医学部附属病院
791-0295
東温市志津川
39 ■ 高知県
■ 国立大学法人 高知大学医学部附属病院
783-8505
南国市岡豊町小蓮 185-1
40 ■ 福岡県
■ 久留米大学病院
830-0011
福岡県久留米市旭町 67
41 ■ 佐賀県
■ 国立大学法人 佐賀大学医学部附属病院
849-8501
佐賀市鍋島 5-1-1
42 ■ 長崎県
■ 独立行政法人 国立病院機構 長崎医療センター
856-8562
長崎県大村市久原 2 丁目 1001-1
43 ■ 熊本県
■ 国立大学法人 熊本大学医学部附属病院
860-8556
熊本市本荘 1-1-1
44 ■ 大分県
■ 国立大学法人 大分大学医学部附属病院
879-5593
由布市挟間町医大ヶ丘 1-1
45 ■ 宮崎県
■ 国立大学法人 宮崎大学医学部附属病院
889-1692
宮崎県宮崎郡清武町木原 5200
46 ■ 鹿児島県 ■ 国立大学法人 鹿児島大学病院
890-8520
鹿児島市桜ヶ丘 8-35-1
47 ■ 沖縄県
903-0215
中頭郡西原町字上原 207 番地
23 ■ 愛知県
24 ■ 三重県
25 ■ 滋賀県
26 ■ 京都府
27 ■ 大阪府
30 ■ 和歌山県
34 ■ 広島県
37 ■ 香川県
■ 国立大学法人琉球大学医学部附属病院
17
4
肝疾患診療連携拠点病院
およびウイルス肝炎診療
ネットワークの組織と役割
肝炎診療ネットワークとは
インターフェロン治療や抗ウイルス剤など専門的な知識を必
や情報提供を行い、長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議
要とする治療法を行う際に、患者さんを診ておられる、かかり
会を中心にクリニカルパスを作成し、さらに、医療機関および
つけ医の先生と高度な治療を行う専門医療機関との連携をサ
患者さんからの相談を通じて診療をバックアップします。
ポートする体制です。肝疾患診療連携拠点病院や長野県が研修
専門医療機関の
登録又は取消
肝疾患診療連携拠点病院
肝疾患診療
連携拠点病院等連絡協議会
治療分野
肝疾患診療相談センター
(診療ネットワークの事務局)
診療相談
研修・
情報提供
紹介
かかりつけ医
(登録制)
診療相談
研修・
情報提供
お返事
専門医療機関
(二次医療圏に
1箇所以上設置)
相談
受診・診療
受診・診療
患 者
情報交換
(患者家族、キャリア
患者団体を含む)
検診
受診
保健
指導
検診実施者
(行政・事業者)
検査・保健指導分野
「長野県ウイルス肝炎診療ネットワーク」(イメージ図)
18
情報交換
長野県ウイルス肝炎
診療協議会
(事務局:保健・疾病対策課)
・ウイルス肝炎対策全般、
ネットワークの基本的枠組み
について協議
・専門医、医師会、患者代表等
で構成
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
ネットワークの
構成員
かかりつけ医
求められる役割及び要件(※)
登録手続き等
●患者にとって最も身近な存在
(県内全域の肝疾患 ●内服処方・注射・定期的な検査等、日常的な処置を実施
を 診 療 す る 医 療 機 ●専門医療機関との診療連携 関)
●肝疾患に関する研修会等への参加
●ウイルス肝炎の患者を診療している医師から
の届出制(平成 27 年3月末 139 医療機関)
●肝疾患に関する専門知識を有する医師による、診断(活動 ●平成 27 年3月末までに 49 医療機関を指定
度及び病気を含む)と治療方針の決定
(二次医療圏(県下
●インターフェロンなどの抗ウイルス療法の適切な実施
10 圏 域 ) に 各 1 ヶ
●肝がんの高危険度群の同定と早期診断の適切な実施
所以上設置)
●肝疾患に関する研修会等への積極的な参加
専門医療機関
肝疾患診療連携拠
点病院
(信州大学医学部
附属病院)
●医療情報の提供
●信州大学医学部附属病院を平成 20 年 10 月に
●県内の専門医療機関等に関する情報の収集や提供
指定
●医療従事者や地域住民を対象とした研修会・講習会の開催、
相談支援
●専門医療機関との、ネットワーク運営に関する協議の場の設定
●肝がんに対する集学的治療が実施可能
(※)求められる役割及び要件については、厚生労働省の「都道府県における肝炎検査後肝疾患診療体制に関するガイドライン」をもとに作成
※かかりつけ医としての登録のメリット
・肝疾患診療連携拠点病院からの、治療に関する最新情報の提供及び研修会の案内
・保健所及び市町村が実施する肝炎検診において、要診療者とされた者に対して受診勧奨先として周知
・「長野医療情報Net」(長野県広域災害・救急医療情報システム)に登録
診療ネットワークにおけるそれぞれの役割
●長野県
ウイルス肝炎診療協議会
・肝炎対策全般、ネットワークの基本的枠組みに関する事項
について協議
・ネットワークの専門医療機関の登録・取消の決定
長野県ウイルス肝炎診療ネットワーク規約
(目的)
第1 ウイルス肝炎の治療に際して、治療分野におけるかかり
つけ医と専門医療機関との連携をすすめ、以って患者の期待に
応えられる医療を提供するために、長野県ウイルス肝炎診療
ネットワーク(以下「診療ネットワーク」という。)を構築する。
ネットワークの構築支援
・かかりつけ医への周知
・医療従事者を対象とした研修会の開催(肝疾患診療連携拠
点病院との共催)
●肝疾患診療連携拠点病院(信州大学医学部附属病院)
ネットワークの構築
・かかりつけ医の登録申請の受付
・肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会の設置(ネットワー
クの運営に関する事項を協議)
肝疾患診療相談センターの設置(ネットワークの事務局)
(事業内容)
第2 前条の目的を達成するために、診療ネットワークでは以
下の事業を行う。
(1) かかりつけ医と専門医療機関の患者紹介(逆紹介も含
む)、治療経過の情報及び治療方針の提供
(2) 患者の治療に関して、かかりつけ医と専門医療機関と
の情報の共有化を図るために、診療連携パスの使用
(3) 治療に係る最新情報の提供
(4) 医療機関を対象とした研修会等の開催
・患者、家族、医療機関からの相談対応
(5) 県民を対象とした啓発活動の実施
・肝炎に関する情報収集
(6) その他、ウイルス肝炎の診療連携に関する事項
・かかりつけ医、専門医療機関からのネットワークへの登録
申請の受付・審査
医療従事者を対象とした肝疾患研修会の開催
(構成員)
第3 診療ネットワークは、かかりつけ医、専門医療機関及び
19
4
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
肝疾患診療連携拠点病院から構成される。
る。事務局は、肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会の審査を
経て、長野県ウイルス肝炎診療協議会に報告を行う。
(かかりつけ医)
第4 かかりつけ医は、患者にもっとも身近な存在であり、次
4 診療ネットワークの事務局から、専門医療機関の登録又は
に定める役割を果たすものとする。
辞退の報告を受けた長野県ウイルス肝炎診療協議会は、登録又
(1) 患者に対して、内服処方・注射・定期的な検査等日常
は取消を行い、診療ネットワークの事務局を経由して当該医療
的な処置を行うこと。
機関へ通知する。
(2) 患者に病状の変化等がある場合には、適宜専門医療機
関を紹介すること。また、状態が安定している場合に
(肝疾患診療連携拠点病院)
おいても、少なくとも1年に1度は専門医療機関に診
第6 肝疾患診療連携拠点病院は、第5に定める専門医療機関
察を依頼することによって病態及び治療方針を確認す
のうち、長野県内の肝疾患に関する診療ネットワークの中心的
ることが重要である。
な役割を果たしている信州大学医学部附属病院とし、次に定め
(3) 肝疾患に関する研修会等に参加できること。
ることを実施する。
(1) 診療ネットワークに関する事項等の検討を行うために、
3 診療ネットワークに登録を希望するかかりつけ医は、所定
かかりつけ医と専門医療機関の代表者から構成される
の入会申込書を事務局に提出する。また、退会については退会
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を設置する。
届を事務局に提出することで完了する。
(2)
肝疾患診療相談センターを設置し、患者、キャリア、
家族等からの相談等に対応するとともに肝炎に関する
情報の収集を行う。
(専門医療機関)
第5 専門医療機関は、次の要件を満たす医療機関とし、長野
(3)
地域における肝疾患診療のレベルアップを図るため
に、医療機関を対象とした研修会を実施する。
県ウイルス肝炎診療協議会が指定する。なお、県下 10 圏域の
二次医療圏ごとに少なくとも1箇所は設置することとする。
(1) 肝疾患に関する専門的な知識を有する医師(日本肝臓
(事務局)
学会又は日本消化器病学会専門医、又はこれら専門医
第7 診療ネットワークの事務局は、肝疾患診療連携拠点病院
と同等の知識を有すると認められる者)による診断(活
である信州大学医学部附属病院に設置される肝疾患診療相談セ
動度及び病気を含む)と治療方針の決定が行われてい
ンターに置く。
ること。
(2) インターフェロンなどの抗ウイルス療法を適切に実施
できること。
(3) 肝がんの高危険度群の同定と早期診断を適切に実施で
きること。
(会費)
第8 原則として会費は徴収しないこととする。ただし、第2
(4)における研修会等の開催に際して、必要に応じて会費を
徴収できることとする。
(4) 肝疾患に関する研修会等に積極的に参加できること。
(補則)
20
2 専門医療機関として診療ネットワークに登録を希望する医
第9 この規約の変更は、肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議
療機関は、所定の入会申込書を診療ネットワークの事務局に提
会において協議する。また、この規約に定めるもののほか、診
出する。事務局は、肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会の審
療ネットワークの運営に必要な事項は、肝疾患診療連携拠点病
査を経て、長野県ウイルス肝炎診療協議会に報告を行う。
院等連絡協議会において協議する。
3 第1項に定める条件を満たすことができなくなった専門医
附 則
療機関は、所定の辞退届を診療ネットワークの事務局に提出す
1 この規約は、平成 21 年2年 28 日から施行する。
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
専門医療機関の指定審査に関する基準
「長野県ウイルス肝炎診療ネットワーク」に
おける専門医療機関の基準
②インターフェロン治療などの抗ウイルス療法を適切に実施で
きること
③肝がんの高危険度群の同定と早期診断を適切に実施できること
以下に定める4条件を満たす医療機関を専門医療機関とする
④肝疾患に関する研修会等に積極的に参加できること
①肝疾患に関する専門的な知識を有する医師(※)による、診
現在長野県内では、49 医療機関が専門医療機関として選定
断(活動度及び病気を含む)と治療方針の決定が行われてい
されています。(平成 27 年3月現在)
ること
登録受付については随時行っており、ネットワークに参加し
(※)日本肝臓学会又は日本消化器病学会の専門医、又はこれ
ら専門医と同等の知識を有すると認められる者
てもらう為、市民公開講座・研修会などを通し、活動に関する
周知運動を行っています。
木曽医療圏
上伊那医療圏
21
4
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
肝疾患に関する専門医療機関
二次
医療圏
佐久
上小
諏訪
上伊那
飯伊
木曽
医療機関名
平成27年3月末現在
ウイルス肝炎治療の
診療科名(注)
郵便番号
所在地
厚生連 佐久総合病院
内科
384-0301 佐久市臼田197
0267-82-3131
医療法人三世会 金沢病院
内科
385-0022 佐久市岩村田804
0267-67-2048
髙柳クリニック
消化器内科
385-0053 佐久市野沢236-1
0267-63-1201
佐久平ファミリークリニック
内科・消化器科
内科、消化器科
385-0022 佐久市岩村田1315-1
0267-88-7200
佐久市立国保浅間総合病院
内科
385-8558 佐久市岩村田1862-1
0267-67-2295
独立行政法人 国立病院機構
信州上田医療センター
消化器科
上田市緑が丘一丁目
386-8610
27番21号
0268-22-1890
国保依田窪病院
肝臓内科
386-0603 小県郡長和町古町2857
0268-68-2036
沖山医院
肝臓内科
386-0407 上田市長瀬2826-1
0268-42-3451
諏訪赤十字病院
消化器科
392-8510 諏訪市湖岸通り五丁目11番50号 0266-52-6111
厚生連 富士見高原病院
内科
399-0214 諏訪郡富士見町落合11100番地 0266-62-3030
市立岡谷病院
肝臓内科
394-8512 岡谷市本町四丁目11番33号
伊那中央病院
消化器科
396-8555
医療法人慈心会 北原内科
内科
396-0211 伊那市高遠町西高遠301
昭和伊南総合病院
肝臓内科(消化器内科) 399-4191 駒ヶ根市赤穂3230
0265-82-2121
こまちや東内科クリニック
消化器科
399-4108 駒ヶ根市下市場32-1
0265-81-7780
町立辰野病院
内科
399-0421 上伊那郡辰野町大字辰野1445-5 0266-41-0238
飯田市立病院
肝臓内科
395-8502 飯田市八幡町438
0265-21-1255
健和会病院
消化器内科
395-8522 飯田市鼎中平1936
0265-23-3116
かやの木診療所
内科
395-0156 飯田市中村76-1
0265-25-8112
大北
0265-94-2255
地方独立行政法人長野県立病院機構
内科
長野県立阿南病院
399-1501 下伊那郡阿南町北条2009-1 0260-22-2121
医療法人栗山会 飯田病院
395-8505 飯田市大通り1-15
内科
0265-22-5150
地方独立行政法人 長野県立病院機構
内科
397-8555 木曽郡木曽町福島6613-4
0264-22-2703
長野県立木曽病院
独立行政法人国立病院機構
内科、外科、消化器科 399-8701 松本市村井町南2丁目20−30 0263-58-4567
まつもと医療センター松本病院
0263-33-8600
(代表)
宜保内科 消化器・肝臓内科クリニック 内科消化器科
399-0036 松本市村井町南1-34-20
0263-57-6060
中野内科消化器科医院
消化器内科
399-0036 松本市村井町南4-13-5
0263-59-7011
安曇野赤十字病院
肝臓内科
399-8292 安曇野市豊科5685番地
0263-72-3170
中信勤労者医療協会 松本協立病院 消化器内科
390-8505 松本市巾上9番26号
0263-35-5300
医療法人抱生会 丸の内病院
390-8601 松本市渚一丁目7番45号
0263-28-3003
社会医療法人城西医療財団 城西病
消化器内科
院
390-8648 松本市城西1-5-16
0263-33-6400
折井クリニック
消化器内科
390-0863 松本市白板1-3-7
0263-32-0305
松本市立病院
肝臓内科
390-1401 松本市波田4417番地180
0263-92-3027
医療法人藤森医療財団 藤森病院
肝臓内科
390-0811 松本市中央2丁目9-8
0263-33-3672
市立大町総合病院
消化器内科
内科
398-0002 大町市大町3130番地
0261-22-0415
肝臓外来
399-8695 北安曇郡池田町大字池田3207-1 0261-62-3166
厚生連 安曇総合病院
(平成 27 年4月1日より「北アルプス医療
センター あづみ病院」に名称変更)
22
0266-23-8000
伊那市小四郎久保1313番地
0265-72-3121
1
社会医療法人財団慈泉会 相澤病院 内科、消化器病センター 390-8510 松本市本庄2-5-1
松本
電話番号
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
二次
医療圏
長野
北信
県外
医療機関名
ウイルス肝炎治療の
診療科名(注)
郵便番号
所在地
電話番号
026-226-4131
(代表)
長野赤十字病院
消化器内科
380-8582 長野市若里5丁目22番1号
長野市民病院
消化器科
381-8551 長野市富竹1333-1
026-295-1199
厚生連 長野松代総合病院
内科
381-1231 長野市松代町松代183
026-278-2031
長野医療生活協同組合 長野中央病院 消化器内科
380-0814 長野市西鶴賀町1570
026-234-3211
厚生連 篠ノ井総合病院
内科
388-8004 長野市篠ノ井会666-1
026-292-2261
医療法人 川中島クリニック
内科
026-284-3811
381-2221 長野市川中島町御厨1942-25 026-254-6166
(電話予約)
高須医院
内科・消化器内科
388-8014 長野市篠ノ井塩崎6667-2
026-292-1451
医療法人財団大西会 千曲中央病院 内科(肝臓外来)
387-8512 千曲市大字杭瀬下58
026-273-1212
表参道内科クリニック
消化器科
380-0832 長野市東後町21番地108号
026-237-2260
飯綱町立飯綱病院
外科・消化器科
389-1211 上水内郡飯綱町大字牟礼2220 026-253-2248
地方独立行政法人長野県立病院機構
外科・消化器科
長野県立須坂病院
382-0091 須坂市大字須坂1332
026-245-1650
厚生連 北信総合病院
消化器内科
383-8505 中野市西1丁目5番63号
0269-22-2151
飯山赤十字病院
内科
389-2295 飯山市大字飯山226-1
0269-62-4195
国民健康保険 坂下病院
内科
509-9232 岐阜県中津川市坂下722-1
0573-75-3118
(注)「ウイルス肝炎治療の診療科名」については、各医療機関から回答のあった診療科名を記載しました。
上川河川敷の春
23
4
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
かかりつけ医
かかりつけ医は、患者にもっとも身近な存在であり、次に定
望する医療機関は、申請書を事務局(信州大学医学部附属病院
める役割を果たすものとする。
の肝疾患診療相談センター)へ提出する。
(1)患者に対して、内服処方・注射・定期的な検査等日常的
・事務局は、原則として届出のあった医療機関を登録し、登録
した医療機関について、肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
な処置を行うこと。
(2)患者に病状の変化等がある場合には、適宜専門医療機関
を紹介すること。また、状態が安定している場合におい
及び長野県に報告するとともに、すでに登録している医療機関
(かかりつけ医、専門医療機関)に周知する。
ても、少なくとも1年に1度は専門医療機関に診察を依
頼することによって病態及び治療方針を確認することが
なお、事情により診療ネットワークからの退会を希望する医
療機関については、退会届を事務局へ提出する。139 医療機関
重要である。
より現在かかりつけ医のご登録を頂いております。
(3)肝疾患に関する研修会等に参加できること。
・医療機関からの届出制とし、診療ネットワークへの登録を希
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(平成 27 年3月末現在)
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「長野県ウイルス肝炎診療ネットワーク」(イメージ図)
24
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肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
長野県ウイルス肝炎診療ネットワーク登録医療機関
二次医療圏
郡市名
佐久市
小諸市
佐久
病院名
平成27年3月末現在
二次医療圏
北佐久郡
佐久長土呂クリニック
医療法人社団 山力会 菅沼病院
医療法人 秀成会 波多野医院
長野県厚生農業共同組合連合会
小諸厚生総合病院
医療法人 社団文友会 曽我医院
飯田市
八千穂クリニック
飯伊
木下クリニック
下伊那郡
東御市
木曽
木曽郡
医療法人 隆生会 本原医院
医療法人 品川内科医院
医療法人 ほしやま内科
前澤医院
医療法人社団 英駿会
大久保クリニック
杉山外科医院
医療法人 研成会 諏訪湖畔病院
医療法人心泉会 上條記念病院
祐愛病院
野村医院
今井内科・胃腸科クリニック
中村内科小児科医院
医療法人 清水医院
山岡内科医院
医療法人 松本医院
松沢内科医院
清水クリニック
医療法人 松田内科医院
医療法人清風会 宮坂医院
諏訪
宮下内科循環器クリニック
小島クリニック
上條医院
組合立 諏訪中央病院
茅野市
あざみ胃腸科クリニック
伊那市
上伊那
駒ヶ根市
上伊那郡
医療法人 花里内科医院
浅川クリニック 内科・循環器科
矢嶋内科医院
諏訪郡
古根医院
医療法人 原内科医院
酒井医院
諏訪市
三浦医院
医療法人 小林会 小林医院
小県郡
岡谷市
後藤医院
木曽ひよし診療所
はらだ内科クリニック
大久保医院
荒木医院
医療法人 のむら内科医院
軽井沢町国民健康保険 軽井沢病院
医療法人 あすなろ会
諏訪形クリニック
上小
医療法人 輝山会記念病院
すきがら医院
南牧村出張診療所
ついじ内科消化器科クリニック
上田市
病院名
東小諸クリニック
医療法人社団 髙橋内科医院
南佐久郡
郡市名
医療法人(社団) 南信勤労者医療協会
諏訪共立病院
唐沢内科小児科医院
松本
松本市
小林内科医院
南天診療所
井口内科医院
高浜医院
医療法人信英会 奥平医院
富士見やまびこクリニック
小口内科クリニック
たかはし医院
医療法人喜生会 塩ノ﨑医院
田畑内科医院
なかむらクリニック
木村内科医院
はたクリニック
野沢医院
医療法人 降旗ハートクリニック
医療法人 公仁会 前澤病院
伊藤内科医院
早田医院
唐沢内科医院
まえやま内科胃腸科クリニック
医療法人 村のふくろう 小見山医院
長田内科循環器科医院
平林内科クリニック
のどかクリニック
原内科医院
医療法人 福島医院
赤羽医院
25
4
二次医療圏
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
郡市名
病院名
二次医療圏
郡市名
医療法人元政会 今井医院
塩尻市
医療法人清水会 更水医院
社会福祉法人 恵和会
こまくさ野村クリニック
医療法人 竹内医院
長野市
塩尻協立病院
西沢内科胃腸科医院
医療法人 金剛 柏原クリニック
松本
長野
おひさまクリニック
大町市
野村クリニック
医療法人 柿下クリニック
大北
若林医院
吉村医院
北安曇郡
医療法人ふじかわ はーぶの里診療所
小谷村国民健康保険 小谷村診療所
医療法人 三浦医院
徳広会 小谷医院
医療法人 芦沢胃腸科外科医院
医療法人 社団 ひよし会 東口病院
医療法人 いしぐろクリニック
医療法人信愛会 田中病院
医療法人 中島医院
医療法人 白寿会 高橋内科
医療法人 立岩医院
宮島医院
長野市
医療法人 高見沢医院
平野内科小児科医院
轟医院
医療法人公生会 竹重病院
医療法人金木医院 金木内科クリニック
神楽橋医院
清水内科クリニック
峯村医院
長野県厚生農業協同組合連合会 新町病院
長野市国民健康保険 大岡診療所
上高井郡
栗の木診療所
上水内郡
信濃町立 信越病院
中野市
医療法人社団玉井会 玉井医院
医療法人社団厚生会 横沢内科医院
兒玉医院
埴科郡
追分クリニック
26
小池医院
千曲市
根津内科医院
東筑摩郡
医療法人聖和会 旭町医院
医療法人あさと 安里医院
塔の原内川医院
中村内科医院
長野
須坂市
土屋クリニック
安曇野市
医療法人 石黒内科医院
田中小児科医院
高橋医院
楢本内科医院
病院名
北信
飯山市
下高井郡
下水内郡
油井内科医院
肝疾患診療連携拠点病院およびウイルス肝炎診療ネットワークの組織と役割
ネットワーク構築の経緯
2014年度末
2013年度末
49
45
2012年度末
45
2011年度末
45
2010年度末
45
2009年度末
139
39
専門医療機関
139
139
114
91
80
かかりつけ医
山頂からの眺望(槍ヶ岳山頂)
27
5
肝疾患診療相談センターに
ついて
相談業務の流れ
一般・医療関係者からのウイルス肝炎(B型肝炎・C型肝炎)を対象とした相談センター
看護師と社会福祉士が電話・FAX・E-mail で病気や治療の相談を受ける。
所定の用紙に相談内容をまとめる。
肝疾患診療相談センターの担当医に相談内容をまとめた相談用紙を渡す。
月∼金 担当医
担当医師から相談者へ希望に応じた方法で、1週間以内に連絡し回答する。
月∼金 相談者
担当医は相談者への回答内容を相談用紙に記入し相談員に相談用紙を戻す。
相談員は相談内容を紙媒体及び電子ファイルで保管する。
28
肝疾患診療相談センターについて
相談用紙
相談依頼者からの
相談をまとめます
回答内容を
記載します
一般・患者さん用
医療関係者用
相談事例
一般・患者さんからの相談例
医療関係者からの相談例
29
5
肝疾患診療相談センターについて
肝疾患診療相談センターの相談統計について
400
※ 2014 年度は 12 月末時点の集計です。
2008 年 10 月 1 日の肝疾患診療相談センター
医療関係者
患者・一般
開設後、3 ∼ 5 年目は相談件数が 300 件を超え
ていましたが、6 年目に入ると 50 件ほど減少
しています。特に医療関係者からの相談が減少
300
しました。患者さん及び一般からの相談件数は
2011 年度におよそ半減し、その後横ばい状態
です。
200
100
0
2010 年度
2011 年度
2012 年度
2013 年度
2014 年度
2010.4 ∼ 2014.12 相談件数の推移
■患者・一般からの相談について
2014 年度
相談センター開設当初より女性からの相談が多
かったですが、2011 年度頃より男性からの相
2013 年度
談が増加し、2013 年度は男性からの相談が女
2012 年度
性からの相談を僅かに超えました。
2011 年度
2010 年度
0
20
40
男性
60
女性
不明
80
100
(%)
2010.4 ∼ 2014.12 性別件数割合の推移
疾患別では、どの年度も C 型肝炎に関する相談
2014 年度
が B 型肝炎に関する相談より多く、これは罹患
者数の違いによるものと思われますが、近年 B
2013 年度
型肝炎に関する相談が増加しています。これは
2011 年 12 月に「特定 B 型肝炎ウイルス感染
2012 年度
者給付金に関する特別措置法」が制定されたこ
とにより、訴訟に関する相談が増加したことが
2011 年度
要因と思われます。
2010 年度
0
20
B型肝炎
40
C型肝炎
60
その他の疾患
80
不明
2010.4 ∼ 2014.12 疾患別件数割合の推移
30
100
(%)
肝疾患診療相談センターについて
相談者を年代別に見ますと、2010 ∼ 2011 年
2014 年度
度では 60 歳代からの相談が最も多く、次いで
50 歳代、70 歳代でした。2012 ∼ 2013 年度
2013 年度
では 60 歳代が最も多く、次いで 70 歳代、50
歳代でした。2014 年度は 70 歳代からの相談が
2012 年度
最も多く、80 歳代からの相談も増加しています。
これは 2014 年 9 月に、C 型肝炎治療において、
2011 年度
副作用の少ない内服薬 2 剤によるインターフェ
ロンフリー治療が認可されたことに起因してい
2010 年度
ると思われます。
0
20
40
60
29 歳以下
30 歳代
40 歳代
70 歳代
80 歳以上
不明
80
50 歳代
100(%)
60 歳代
2010.4 ∼ 2014.12 年代別件数割合の推移
相談内容については、どの年度(2011 年度を
2014 年度
除く)も治療に関する相談が多く、近年は C 型
肝炎に関する新しい治療法の適応に関するもの
2013 年度
が多くありました。2010 年度は「医療費の助成」
や「話を聞いてほしい」が「治療について」に
2012 年度
次いで多かったのですが、近年は減少していま
す。2011 年度は「B 型肝炎訴訟」に関する相談
2011 年度
が法の制定に伴って出始め、近年も持続して相
談があります。
「検査について」の相談は 2011
2010 年度
年度頃より増加していますが、これは C 型肝炎
0
治療に伴う IL28B の遺伝子多型検査や耐性検査
20
治療について
が受けられるようになったことによるものと考
検査について
主治医を変えたい
えられます。
40
60
医療費助成
(B型)肝炎訴訟
80
話を聞いて
日常生活の注意
100(%)
情報がほしい
その他
2010.4 ∼ 2014.12 相談内容別件数割合の推移
2014 年度
相談センターを知ったきっかけについて、セン
ター開設当初はテレビ・新聞や講演会で紹介さ
2013 年度
れたのを見聞きして、相談のお電話を下さった
方が多くありました。2011 年度辺りからは、イ
2012 年度
ンターネットを通して情報を得て、お電話やメー
ルで相談される方が増加傾向にあります。また、
一度相談をされた方が、間をおいて再度ご相談
2011 年度
下さるなど、リピーターの方が増加しています。
このことは、相談者の方が当相談センターに良
2010 年度
い印象を持っていて下さっているからなのでは
0
テレビ・新聞
主治医等
20
講演会
リピーター
40
60
ホームページなど
その他
県・福祉事務所
80
100(%)
センター及び発行物
と、嬉しく思っています。
不明
31
5
肝疾患診療相談センターについて
北信
県外
大北
長野
上小
佐久
松本
諏訪
木曽
上伊那
相談者を居住地域別にみますと、5年間
の統計では肝疾患相談センターがある松
飯伊
本医療圏に居住している方からの相談が
最も多く、次いで人口の最も多い長野医
療圏の方からの相談が多かったです。ま
た、市民公開講座が開催された地域では
その年、相談件数が増える傾向にありま
した。県外からの相談も多くありました。
2010.4 ∼ 2014.12 地域別割合
32
肝疾患診療相談センターについて
肝炎パスポートについて
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初版第一刷発行 2009 年 3 月 31 日
発 行 者 田中 榮司
信州大学医学部附属病院消化器内科 教授
肝疾患診療相談センター長
作 成 長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
発行部数 4,000 部 第 2 版 2009 年 11 月
発行部数 1,000 部
33
5
肝疾患診療相談センターについて
第 3 版 2012 年7月
発行部数 800 部
ᓇ࿘˧ˏ˳̎˞
「ウイルス性慢性肝炎・肝硬変のクリニカルパス」のページでは、インターフェ
ロンや核酸アナログ薬等の抗ウイルス療法について記入できるようにしました。
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患 者 氏 名
性 ૺʼʺ́ˏᅸຫᶨʺ̉˕̎˫ʽ̃̉Ɋ഑᧦ʸˠ̃ˆɊጇᶩ
初診日
別
年 月 日
生年月日
M ・ F
種
類
期 間
年 月 日
結
果
年 月 日 ∼ 年 月 日
著効 / 非著効
年 月 日 ∼ 年 月 日
著効 / 非著効
年 月 日 ∼ 年 月 日
著効 / 非著効
年 月 日 ∼ 年 月 日
著効 / 非著効
年 月 日 ∼ 年 月 日
著効 / 非著効
年 月 日 ∼ 年 月 日
著効 / 非著効
ID
(専門医療機関)
主
治
医
(かかりつけ医)
医 療 機 関
専
門
電
話
医
医 療 機 関
電
話
‫׹‬Їᅖ
HBV / HCV
活
動
慢性肝炎 / 肝硬変
性
0
/
1
/
2
/
3
線
ウイルス型
肝生検
維
化
0
/
1
年
/
2
/
3
/
4
ウイルス量
ヘ パ ト ー ム
+/−
治 療 歴
食 道 静 脈 瘤
+/−
出 血 歴
手術 / TAE / RFA / 他
+/−
治 療 歴
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+/−
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ψ
IL28B-SNP
飲
酒
歴
既
往
症
3 合 / 日
特 記 事 項
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7
6
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患
者
名
性
かかりつけ医
専 門 病 院
C型肝炎の新規治療薬である 3 剤併用に
対応できるようにしました。
別
男・女
ID( ) 生 年 月 日
/ /
IL28B-SNP 前回治療法と効果
ID( ) 身長(㎝)
H C V
型
1 ・ 1 b ・ 2 ・ 2 a ・ 2 b ・( )
輸
血
歴
あり・なし
手
術
歴
あり・なし
飲 酒 歴 あり・なし
糖
尿
病
あり・なし
高
血
圧
あり・なし
う つ 病 あり・なし
肝 線 維 化
慢性肝炎・肝硬変
体重(㎏)
インターフェロン治療歴
あり・なし
特殊項目(信大研究用:信大にて測定)
ISDR
変異数( )Wild・Int・Mutant
コアaa70
Mutant ・Wild
IL28B
GG/ TG/ TT
Ⱦɫ‫ױ‬ʊ‫ݼ‬ɣʚʈຟʩʣɸɣ
ຟᅸᏀᦋᜟ
また、IL28B SNP の検査結果も記入でき
るようになりました。
治療週数
0週
1週
2週
3週
4週
日 付
/ /
/ /
/ /
/ /
/ /
ペグイントロン(μg) 80/100
( ) 80/100
( ) 80/100
( ) 80/100
( ) 80/100
( )
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¹᥻
²³ ᥻
²· ᥻
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ᶯɉɉᶯ
ᶯɉɉᶯ
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ᶨɉᶩ ¹±°²±±
ᶨɉᶩ ¹±°²±±
ᶨɉᶩ ¹±°²±±
ᶨɉᶩ ¹±°²±±
ᶨɉᶩ
ペガシス(μg) 90/180
( ) 90/180
( ) 90/180
( ) 90/180
( ) 90/180
( )
º±°²¹±
ᶨɉᶩ º±°²¹±
ᶨɉᶩ º±°²¹±
ᶨɉᶩ º±°²¹±
ᶨɉᶩ º±°²¹±
ᶨɉᶩ º±°²¹±
ᶨɉᶩ
( )
( )
( )
( )( )
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ᶨɉɉɉɉɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩᶨɉɉɉɉ¡ᶩ
リバビリン(㎎) 600/800
( ) 600/800
( ) 600/800
( ) 600/800
( )600/800
( )
·±±°¹±±
ᶨɉᶩ ·±±°¹±±
ᶨɉᶩ ·±±°¹±±
ᶨɉᶩ ·±±°¹±±
ᶨɉᶩ ·±±°¹±±
ᶨɉᶩ ·±±°¹±±
ᶨɉᶩ
テラビック(mg) 2250/1500/
( ) 2250/1500/
( ) 2250/1500/
( ) 2250/1500/
( ) 2250/1500/
( )
³³¶±°²¶±±°ᶨɉᶩ ³³¶±°²¶±±°
ᶨɉᶩ ³³¶±°²¶±±°ᶨɉᶩ ³³¶±°²¶±±°ᶨɉᶩ ³³¶±°²¶±±°
ᶨɉᶩ
他のIFN
ALT(IU/L)
HCV RNA
(log IU/mL)
WBC(/mm3)
Hb(g/dL)
PIt(万/mm3)
好中球(/mm3)
HCV RNA≧
通信用コメント
5.0logIU/mlは
記入欄
高ウイルス量
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14
15
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患
者
名
性
かかりつけ医
別
ID( ) 生 年 月 日
専 門 病 院
男・女
/ /
核酸アナログ中止前に、核酸定量、HB コア関連抗原、HBs 抗原測定のセットで採血してください。
ID( ) 身長(㎝)
A, B, C, D, その他
HBs 抗原 (IU/mL)
H B V
型
輸
血
歴
あり・なし
手
術
歴
あり・なし
飲 酒 歴 あり・なし
糖
尿
病
あり・なし
高
血
圧
あり・なし
う つ 病 あり・なし
肝 線 維 化
慢性肝炎・肝硬変
体重(㎏)
インターフェロン治療歴
あり・なし
HBcrAg (log copies/mL)
80未満
0点
3.0 未満
0点
80以上800未満
1点
3.0 以上 4.0 未満
1点
800以上
2点
4.0 以上
2点
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( )mg
年 月 日 ∼ 年 月 日
( )mg
年 月 日 ∼ 年 月 日
( )mg
年 月 日 ∼ 年 月 日
( )mg
年 月 日 ∼ 年 月 日
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ᶳᑳ
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また、今回新たに「B型慢性肝炎インター
ຟᅸᏀᦋᜟ
治療週数 核酸アナログ投与前 核酸アナログ中止時 PegIFN 開始時
4週
8週
/ /
/ /
/ /
/ /
/ /
日 付
ペガシス(μg) 90/180
( ) 90/180( ) 90/180( ) 90/180( ) 90/180( )
他のIFN
( )
( )
( )
( )( )
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³µ ᥻
³¹ ᥻
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ᶯɉɉᶯ
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ᶨɉᶩ º±°²¹±
ᶨɉᶩ º±°²¹±
ᶨɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩ
ᶨɉɉɉɉɉᶩᶨɉɉɉɉ¡ᶩ
ALT(IU/L)
HBV DNA
(log copies/mL)
HBコア関連抗原 採血用セット
(U/mL)
HBs抗原(定量)採血用セット
(IU/mL)
WBC(/mm3)
Hb(g/dL)
PIt(万/mm3)
好中球(/mm3)
通信用コメント
記入欄
18
34
19
フェロン治療用クリニカルパス」のペー
ジを追加しました。
肝疾患診療相談センターについて
第 4 版 2014 年7月
発行部数 1,000 部
ᓇ࿘˧ˏ˳̎˞
日々進歩しているウイルス肝炎の治療に対応するため、汎用的に使用できる
フォーマットにしました。
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21
20
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今後、新しい治療によりウイルス肝炎が
治る患者さんが多くなりますが、肝炎が
治ってもがんに罹る可能性はあるため、
定期検査が非常に重要であるということ
を、分かりやすく 4 コマ漫画にしてある
のが特徴です。
4
5
35
5
肝疾患診療相談センターについて
センターのポスター・案内カードについて
2010 年 11 月にセンターを広く周知
するためにポスターを制作いたしま
した。各市町村、各保健福祉事務所、
長野県ウイルス肝炎診療ネットワー
クの医療機関の皆様へお配りし、院
内などに貼って頂いています。
相談センター運営開始から 3 年半が経
過した 2012 年 3 月、さらにセンター
を広く周知するためにセンター案内
カード(名刺サイズ、二つ折り)を制
B型肝炎・C型肝炎が気になる方は
肝疾患診療相談センターまで
作いたしました。ネットワーク医療機
お気軽に
ご相談
下さい。
関に設置してもらったり、担当医師か
ら患者さん等へ積極的に配布してもら
※医療関係の方からの相談も受け付けております。
「ヘパトくん」
B型肝炎・C型肝炎の治療についての不安や生活
していく上での心配事など、お気軽にご相談くだ
さい。肝疾患診療相談センターでは、肝臓専門の
医師・看護師・社会福祉士が皆様のご相談にお応
えいたします。
え
ご相談は、電話・FAX・e-mailで受け付けております。
ご
月∼金曜日 午後2時∼5時
いました。お財布などに収まるサイズ
で、ちょっとした不安などでもいつで
e-mail▶[email protected]
メモ
メ
も気軽にご相談できるように工夫しま
した。
ホームページでは、様々な情報をお知らせしております。ぜひご覧下さい。
肝疾患診療相談センター
「リバちゃん」
38
肝疾患診療相談センターについて
ホームページついて
2014 年 4 月にホームページをリニューアルし、最新のお知らせの内容がトップページに表示されるようになりました。また、患者さ
んへのページにある、ウイルス肝炎についての情報も最新の内容に置き換えました。
近年、ホームページを見てお電話下さる相談者の方は増加傾向にあり、今後も増えて行くと考えられます。
ホームページの果たす役割もさらに重要となってくると思いますので、役立つ情報をできるだけ早く皆さんにお知らせしていくことが
大切だと考えています。
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ました!
最新のお知らせの
内容がトップペー
ジに表示されるよ
うになりました。
次から次へ新しい治療法が出てくるため、
ホームページでもできるだけ早く新しい情報
を載せるように心がけています。
39
6
肝炎医療従事者等研修会
平成 22 年度 肝炎医療従事者等研修会
開催日時・場所 松本会場
日時:平成22年9月24日
(金)
19:00∼20:30
場所:信州大学医学部附属病院 大会議室
長野会場
日時:平成22年10月22日
(金)
19:00∼20:30
場所:ホクト文化ホール 小ホール
参加人数
両会場合計 194名
写真:吉澤要 先生
【制度説明】
『ウイルス肝炎医療費給付制度について』小林 良清(長野県衛生部健康づくり支援課長)
【講 演】
(座長)
田中 榮司(信州大学医学部 内科学第二講座 教授)
清澤 研道(長野赤十字病院 病院長)
(講演1)『C型肝炎と鉄について』
吉澤 要(信州大学医学部 内科学第二講座 助教授)
(講演2)『肝不全』
松本会場:永木 正仁(岐阜大学大学院医学系研究科 消化器病態学(第一内科)
長野会場:吉澤 要(信州大学医学部 内科学第二講座 助教授)
(講演3)『肝炎パスポートについて』
松本 晶博(信州大学医学部 内科学第二講座 講師)
【最新情報の提供】 田中 榮司(信州大学医学部 内科学第二講座 教授)
40
肝炎医療従事者等研修会
職種別参加者数
松本
長野
0
20
医師
看護師
薬剤師
40
社会福祉士
60
臨床検査技師
管理栄養士
80
保健師
事務職
100
その他
研修内容の理解
医師
看護師
薬剤師
社会福祉士
管理栄養士
事務職
保健福祉事務所職員
市町村職員
その他
0%
20%
わかり易い
普通
40%
難しい
60%
80%
100%
無回答
研修会についての意見(アンケートの回答より)
・医療費給付制度についてもう少し詳しく聞きたかった。患者さんからの質問が多い事項なので…。
・現在償還払いですが、現物給付にする予定はありますか。他県では現物給付が多いのですが。
・自分が勉強不足の事もあり全体的に難しかったので、また今後も積極的に参加し、学んでいきたいと思います。
・ウイルス肝炎治療の最新情報について、大変興味深く聞かせていただきました。次回を楽しみにしています。
・肝炎についての情報はなかなか手に入れづらく、大変勉強になりました。
・行政と肝炎の学問が一緒に勉強できてよかった。アルブミンの動態には興味がある。
松本会場
長野会場
41
6
肝炎医療従事者等研修会
平成 23 年度 肝炎医療従事者等研修会
開催日時・場所 長野会場
日時:平成23年9月30日
(金)
19:00∼20:30
場所:ホクト文化ホール 小ホール
松本会場
日時:平成23年10月28日
(金)
19:00∼20:30
場所:信州大学医学部附属病院 大会議室
参加人数
両会場合計 187名
写真:梅村武司 先生
【制度説明】
『ウイルス肝炎医療費給付制度について』小林 良清(長野県健康福祉部健康長寿課長)
【講 演】
(座長)
田中 榮司(信州大学医学部 内科学第二講座 教授)
清澤 研道(長野赤十字病院 病院長)
(講演1)『C型肝炎の新しい治療 DAAs について』
梅村 武司(信州大学医学部 内科学第二講座 講師)
(講演2)『肝疾患と栄養・日常生活』
吉澤 要(信州上田医療センター地域医療教育センター部長 信州大学 特任教授)
(講演3)『ウイルス肝炎診療ネットワークについて』
松本 晶博(信州大学医学部 内科学第二講座 講師)
42
肝炎医療従事者等研修会
職種別参加者数
松本
長野
0
20
医師
看護師
薬剤師
40
社会福祉士
60
臨床検査技師
管理栄養士
80
保健師
事務職
100
その他
研修内容の理解
医師
看護師
薬剤師
社会福祉士
管理栄養士
事務職
保健福祉事務所職員
市町村職員
その他
0%
20%
わかり易い
普通
40%
難しい
60%
80%
100%
無回答
研修会についての意見(アンケートの回答より)
・市民講座もありますが、B型・C型肝炎は新薬で治るんだということを、一般の人にも良く説明することが大切だ
と思いました。
・新しい治療法が聞けて良かったです。
「肝疾患と栄養・日常生活について」は自分の中でも間違った認識があり気付い
てよかったです。
・テラビックの有効性と副作用(皮膚疾患と貧血)を理解しました。非常に有効性の高いプロテアーゼ阻害薬である
ことがよく分かりました。
・食事の事だけでなく、何で・どうして・そういうことが必要であるかという説明の部分がわかり易かったので、聞いてい
て楽しかったです。
・医師や医療従事者、双方にとって良い内容で研修会が構成されておりありがたいです。いろんな関係者で課題が共
有できる研究会、今後もお願いします。
・当院も積極的にネットワークに参加していきたいと思います。
・立場としてですが、栄養の部分をさらに深めた内容を希望します。
長野会場
松本会場
43
6
肝炎医療従事者等研修会
平成 24 年度 肝炎医療従事者等研修会
開催日時・場所 松本会場
日時:平成24年9月14日
(金)
19:00∼20:30
場所:信州大学医学部附属病院 大会議室
長野会場
日時:平成24年10月5日
(金)
19:00∼20:30
場所:ホクト文化ホール 小ホール
参加人数
両会場合計 223名
写真:松本晶博 先生
【制度説明】
『ウイルス肝炎医療費給付制度について』小林 良清(長野県健康福祉部 健康長寿課長)
【講 演】
(座長)
田中 榮司(信州大学医学部 内科学第二講座 教授)
清澤 研道(長野赤十字病院 病院長)
(講演1)『C型肝炎の新しい治療 DAAs について』
梅村 武司(信州大学医学部 内科学第二講座 講師)
(講演2)『核酸アナログ薬の中止について』
松本 晶博(信州大学医学部 内科学第二講座 講師)
(講演3)『地域連携/上小地域の取り組み』
吉澤 要(信州上田医療センター地域医療教育センター部長 信州大学 特任教授)
44
肝炎医療従事者等研修会
職種別参加者数
松本
長野
0
20
医師
看護師
薬剤師
40
社会福祉士
60
臨床検査技師
管理栄養士
80
保健師
事務職
100
その他
研修内容の理解
医師
看護師
薬剤師
社会福祉士
管理栄養士
事務職
保健福祉事務所職員
市町村職員
その他
0%
20%
わかり易い
普通
40%
難しい
60%
80%
100%
無回答
研修会についての意見(アンケートの回答より)
・難しいですが、新しい情報を聞くことができ、次回が楽しみです。発表のほか座長の先生方のコメントがおもしろく、
分かりやすかったです。
・難しい内容でしたが、患者さんが安心して治療できるように、スタッフ間で勉強していきたいと思います。
・肝障害があり、HBs抗原陽性、HCV抗体陽性の患者は、肝臓専門医に紹介したいと思います。
・今年度、B・C肝炎検診の担当になり、事務作業に追われていました。治療の話しは難しかったですが、治療内容
が昔と比べて変化していることは何となく分かりました。検診し、陽性者に対して適切な医療機関に紹介すること
が大切だと分かりました。今後の業務に活かしていきたいです。
・肝炎ウイルスの検査が最初の一歩。
検査していない患者さんがたくさんいますから、
是非お勧めしたいと思いました。
長野会場
松本会場
45
6
肝炎医療従事者等研修会
平成 25 年度 肝炎医療従事者等研修会
開催日時・場所 長野会場
日時:平成25年9月13日
(金)
19:00∼20:30
場所:ホクト文化ホール 小ホール
松本会場
日時:平成25年10月25日
(金)
19:00∼20:30
場所:信州大学医学部附属病院 大会議室
参加人数
両会場合計 191名
写真:小松通治 先生
【制度説明】
『ウイルス肝炎医療費給付制度について』小林 良清(長野県健康福祉部 健康長寿課長)
【講 演】
(座長)
田中 榮司(信州大学医学部 内科学第二講座 教授)
清澤 研道(城西病院 病院長)
(講演1)『肝疾患と栄養』
長野会場:吉澤 要(信州上田医療センター)
松本会場:小松 通治(信州大学医学部内科学第二講座)
(講演2)『C型肝炎の肝庇護療法』
長野会場/松本会場:松本 晶博(信州大学医学部 内科学第二講座 講師)
(講演3)『C型肝炎の最新治療』
長野会場:和田 秀一(長野赤十字病院)
松本会場:梅村 武司(信州大学医学部内科学第二講座)
46
肝炎医療従事者等研修会
職種別参加者数
松本
長野
0
20
医師
看護師
薬剤師
40
社会福祉士
60
臨床検査技師
管理栄養士
80
保健師
100
事務職
その他
研修内容の理解
医師
看護師
薬剤師
社会福祉士
管理栄養士
事務職
保健福祉事務所職員
市町村職員
その他
0%
20%
わかり易い
普通
40%
難しい
60%
80%
100%
無回答
研修会についての意見(アンケートの回答より)
・肝疾患の治療も進歩していることがよく分かった。(3剤併用で 80%ウイルス消失する)
・食事と運動についての考え方を切り替える必要性がわかった。(高蛋白、安静の考え方は古い)
・肝炎ウイルス検査を受けることを勧めて、治療に結びつくよう努めたいと思った。
・最新の治療、除鉄療法、運動療法など大変わかりやすく良かった。
・瀉血療法+鉄制限食は効果があると思いますが、上手に鉄制限をしないと低栄養になってしまいます。是非管理栄
養士をご活用いただけるようお願いします。
・肝疾患についてまだまだ勉強不足で、患者さんとの対応で戸惑うこともあり、もっと勉強会があったら参加したい
です。
・ウイルス肝炎医療費の給付について知れてよかったです。H 26.1 より現物給付になると言うことで、窓口患者負
担が軽減され、 償還払いの手続きも不要になっていくので、患者さんのメリットが大きいと思いました。
長野会場
松本会場
47
6
肝炎医療従事者等研修会
平成 26 年度 肝炎医療従事者等研修会
開催日時・場所 長野会場
日時:平成26年9月5日
(金)
19:00∼20:30
場所:ホクト文化ホール 小ホール
松本会場
日時:平成26年9月26日
(金)
19:00∼20:30
場所:信州大学医学部附属病院 大会議室
参加人数
両会場合計 203名
写真:和田秀一 先生
【制度説明】
『ウイルス肝炎医療費給付制度について』塚田 昌大(長野県健康福祉部 保健・疾病対策課長)
【講 演】
(座長)
田中 榮司(信州大学医学部附属病院 教授)
清澤 研道(城西病院 病院長)
(講演1)『肝疾患と栄養』
長野会場:吉澤 要(信州上田医療センター)
松本会場:小松 通治(信州大学医学部附属病院)
(講演2)『B型肝炎の新しい治療(テノホビルとペグインターフェロン)』
長野会場/松本会場:松本 晶博(信州大学医学部附属病院)
(講演3)『C型肝炎の新しい治療(シメプレビルの 3 者併用と経口 2 剤)』
長野会場:和田 秀一(長野赤十字病院)
松本会場:梅村 武司(信州大学医学部附属病院)
48
肝炎医療従事者等研修会
職種別参加者数
松本
長野
0
20
看護師
医師
薬剤師
40
社会福祉士
60
臨床検査技師
管理栄養士
80
保健師
事務職
100
その他
研修内容の理解
医師
看護師
薬剤師
社会福祉士
管理栄養士
事務職
保健福祉事務所職員
市町村職員
その他
0%
20%
わかり易い
普通
40%
難しい
60%
80%
100%
無回答
研修会についての意見(アンケートの回答より)
・薬の種類についてはなかなか難しい点も多く、理解できない部分もありましたが、B型またはC型肝炎について最
新治療について知る機会があってよかったです。
・良い治療法が開発され素晴らしいことです。今後の成績に期待します。
・経口薬がどんなものか写真やスライドが見たかったです。
・骨格筋を増やすことは難しいと実感しています。参考図書を読んでみたいと思いました。
・専門分野に精通していない未熟な知識で聴講させていただきましたので、難しかったという印象でしたが、今後、
来年にも内服薬での肝炎治療がスタートするというお話が聞けてとても感激です。今後も更なる研究に期待してお
ります。
長野会場
松本会場
49
6
肝炎医療従事者等研修会
研修会で使用したスライド(抜粋)
『C型肝炎の新しい治療
(シメプレビルの3者併用と経口2剤)』
(平成26年9月26日 松本会場 梅村武司 先生
(信州大学医学部附属病院)
)
50
肝炎医療従事者等研修会
5年間のまとめ
参加者数
長野会場
平成26年度
松本会場
94
平成25年度
109
109
平成24年度
82
122
平成23年度
87
平成22年度
肝炎医療従事者研修会の参加人数は毎
101
年 200 人前後である。平成 24 年度は
100
95
B型肝炎治療に関する演題が加わった
ためか、若干参加者が多かった。
99
職種別参加者数
ネットワーク関連団体別参加者数
平成26年度
平成25年度
平成24年度
平成23年度
平成22年度
平成26年度
平成25年度
平成24年度
平成23年度
平成22年度
0
医師
50
看護師
臨床検査技師
100
薬剤師
150
200
250
ソーシャルワーカー
管理栄養士
保健師
事務職
0
50
拠点病院
その他
100
専門医療機関
保健福祉事務所職員
150
かかりつけ医
自治体職員
製薬企業
200
250
未加入医療機関
その他
参加者を職種別で見ると、医師・看護師
専門医療機関やかかりつけ医などネット
で約半数を占めているが、その他、社会
ワークに加入している医療機関からの参
福祉士や管理栄養士など多職種の方の参
加者が約 75%を占めているが、未加入医
加があった。
療機関や、自治体、保健福祉事務所職員
の参加もあった。
アンケート回答率
研修内容の理解
平成26年度
平成25年度
平成24年度
平成23年度
平成22年度
平成26年度
平成25年度
平成24年度
平成23年度
平成22年度
0
10
20
30
40
50
60
70
80
0%
回答率(%)
20%
わかり易い
40%
普通
60%
80%
難しい
無回答
100%
研修会で座長を務めて頂いている先生方
田中 榮司先生
清澤 研道先生
51
7
肝疾患診療連携拠点病院等
連絡協議会
平成 22 年度 第 1 回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会議事録(要旨)
日 時 平成 22 年 7 月 31 日(土)15:15 ∼ 16:15
場 所 長野市 ホテルメトロポリタン長野 「志賀」
出席者 (敬称略) 会長:田中榮司
委員:清澤研道、宜保行雄、宮林千春、小池ゆり子、古田清、高松正人、塚平俊久、杉山敦、
橋倉泰彦、有坂登、吉澤要、松本晶博(欠席:山浦高裕、市川斎)
長野県健康福祉部 :小林良清
肝疾患診療相談センター:浅川、百瀬
(以下、1. 長野県健康福祉部健康長寿課 小林課長より、2. 以
降は田中会長より説明)
1 ウイルス肝炎医療費給付制度の改正
併用療法の国庫補助など、制度改正により診断書等が変更され
ているため、最新の様式をご使用されたい。
身体障害者福祉法において肝機能障害が追加され、ウイルス
肝炎の患者さんが身体障害者手帳の交付を受けることが可能に
ウイルス肝炎医療費給付制度の改正が平成 22 年 4 月 1 日
なった。配布資料に等級とその該当者について具体的に書かれ
施行された。県の制度は以前から進められおり、国の制度がそ
ているのでご参照頂きたい。また、この件に関する質問と回答
れに少しずつ追いつく形で来ている。結果的に制度が少し複雑
についても載っているため、適切に運用にあたって頂きたい。
に見えるような部分もあるかもしれないが、基本的にこれまで
県で行ってきた制度は継続的に利用できる。
今回の改正により、患者さんの自己負担区分が 1、3、5 万
2 新聞広告開始、あゆみ発行の報告
円の 3 区分から 1、2 万円の 2 区分になり、患者さんの負担
相談件数増加と活動の周知を目的としてこの 6 月から新聞
が減る。先生方に特別な手続きをとっていただく必要はないが、
広告(市民タイムスと信濃毎日新聞)を開始した。効果がどれ
ご承知おき頂きたい。また、抗ウイルス療法以外の医療費助成
くらいあるか予測は難しいが、相談件数は増えてきている。
については県独自のものであるが、こちらの自己負担区分は変
剤治療についても、国の制度に従いこの4月より医療費助成対
3 肝疾患診療相談センターの
活動状況について
象となっている。他にもペグインターフェロン + リバビリン
次に平成 20 年 10 月∼ 22 年 6 月までの相談状況について。
更せず、引き続き 7 区分でいきたい。また、核酸アナログ製
患者さんからの相談は 60 代の女性からが多くなっている。地
域別では松本、長野、上田が多いが、全県から広く相談が来て
いる。疾患別では、患者さん、医療関係者共に「C 型肝炎につ
いて」が圧倒的に多い。「その他」は NASH やアルコールであ
る。患者さんからの相談内容は、「治療について」が最も多く、
「医療費制度について」が続く。「話を聞いて欲しい」も多い。
安心して頂くためにできるだけ対応している。また、患者さん
の情報源については半数以上が「テレビ・新聞」であった。
ネットワーク医療機関の登録状況は、専門医療機関 41、か
かりつけ医 91 となっている。専門医療機関は地域的な問題も
あり、今後も増やしていきたい。
肝炎パスポートのアンケート結果について。「患者さんに渡
52
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
したことがある」50%、「使いやすい」60%、「検査日記録に
さんを集めることがいかに難しいかということを実感した。
(こ
記載をする」45%であった。詳しく見てみると、記入事項に
れに対し、時期的な関係もあるが、保健所からの受給者証更新
ついては「充分である」が 60%、
「不十分である」というのは
案内送付の際に、市民公開講座の案内も一緒に同封できれば集
ほとんどない。治療経過表については「使いやすい」が 70%
客が見込めるのではないかとの提案があった。)
と高い。使ってみなければわからないため、是非使って頂きた
今年の肝炎医療従事者等研修会について。昨年は鉄制限食と
い。患者さんとしてもこのようなものがあると、自分のデータ
いうことで行ったが、今年は“肝不全の治療と看護”というテー
が書かれているため安心感が持てるのではないか。
マで行う。具体的には、腹水や黄疸、脳症を防ぐにはどうすべ
きか、という内容になる。松本市では岐阜大学の肝不全に詳し
4 平成 22 年度の活動計画
い永木先生に、長野市では吉澤先生に講演頂く。最新の抗ウイ
ルス療法の話はまだ保険適用にならないため、来年行いたいと
7 月に飯田の鼎文化センターで市民公開講座を開催した。今
考えている。第 2 回の拠点病院等連絡協議会は、11 月 20 日
回の市民公開講座は出席者が少なく、このような講演会で患者
松本市のホテルブエナビスタで開催予定である。 以上
平成 22 年度 第 2 回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会議事録(要旨)
日 時 平成 22 年 11 月 20 日(土)14:30 ∼ 15:30
場 所 松本市 ホテルブエナビスタ 「レガロ」
出席者 (敬称略) 会長:田中榮司
委員:清澤研道、宜保行雄、宮林千春、小池ゆり子、古田清、高松正人、塚平俊久、杉山敦、
橋倉泰彦、有坂登、市川斎、吉澤要、松本晶博(欠席:山浦高裕)
長野県健康福祉部 :小林良清、武内裕幸
肝疾患診療相談センター:浅川、百瀬
(以下、5. は 長野県健康福祉部 健康長寿課 小林課長より、
それ以外は田中会長より説明)
ルス因子、治療因子、宿主因子があり、遺伝子型等のウイルス
因子が重要視されている。治療因子も重要で、薬剤の投与量が
確保されないと良い治療成績は得られない。宿主因子はこれま
1 肝疾患診療相談センターの活動状況に
ついて
で十分に解析されていなかったが、IL28B-SNP を測定するこ
平成 20 年 10 月センター開設後約 2 年間の相談状況につい
効果が違うため、今後、この SNP 解析が臨床応用されてくる
て。地域別では松本市からの相談が多く、これに長野市、上小
だろう。
とでこれが分かるようになった。SNP の違いで 36 倍も治療
地区が続く。男女別では女性が多く、年代は 60 歳代が多い。
疾患別では、意外に「がんについて」の相談は少ない。情報源
では「ホームページ」の割合が増えてきた。医療関係者からの
3 今後の抗ウイルス療法の進歩について
相談は、各地域からほぼ均等にある。疾患別の「その他」には
インターフェロンと併用する新規治療薬として、プロテアー
診断のつかない患者さんが多いことから、困った時にセンター
ゼ阻害薬やポリメラーゼ阻害薬等が開発されている。プロテ
が役に立っているということであろう。
アーゼ阻害薬のテラプレビルは来年には使用できるだろう。
現在、専門医療機関 42、かかりつけ医は 92 である。本日は、
TMC435 は第三相試験に入る。関心が高いのは、プロテアー
城西病院の専門医療機関指定の審査をお願いしたい。
ゼ阻害薬とポリメラーゼ阻害薬の併用療法で、飲み薬だけで治
療する治験も計画されている。
2 IL28B-SNP 測定の高度先進医療申請に
ついて
最近、テラプレビルの第三相試験結果が公表された。著
信大病院では、IL28B-SNP の測定を高度先進医療として申
49.2%であったのに対し、テラプレビルを加えた 3 者併用 24
請中であり、研究にご協力頂ける場合は無料で測定することも
週治療では 73%であった。治療期間半分で著効率は 23.4%
可能となる。インターフェロン治療効果の予測因子には、ウイ
上がった。
効率は、ペグインターフェロンとリバビリンの 48 週治療で
53
7
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
最後に、前回の協議会で指摘された点について。一つは上伊
4 平成 23 年度の活動計画
那辺りで専門医療機関に追加できるところはないかとのことで
来年度は、講演会を 2 回予定している。一つは 6 月に上田市
調べた結果、上伊那生協病院が加わって頂ける可能性がある。
で市民公開講座を開催する。もう一つは、企業が後援する講演
(ここで委員より、かかりつけ医も増やすべきとの意見が出た。
会になるだろう。研修会では、テラプレビルについて副作用や
肝炎がいかに自覚症状のない病気で、気づいたときには手遅れ
看護を絡めて話をする。
のケースもあるなど、もっと啓発していく必要がある。病気を
持っていても治療に至らない患者さんを早く治療に繋げるに
5 長野県健康福祉部 健康長寿課
からの説明事項
は、かかりつけ医の存在が不可欠とのこと。)
資料に、受給者証の申請件数を年度別に示してあるが、今年
という指摘があったが、年金事務所によると国民年金の認定基
度はかなり増える見通しである。4 月より自己負担額の区分が
準に変更はないとの確認が取れた。
もう 1 点、障害者年金の認定基準が変わったのではないか
変更され、今まで制度を利用してもあまり意味のなかった層
の患者さん、特に B 型の申請が増加している。2 ページ目は、
身体障害者手帳について。申請者 114 人中これまでの認定者
6 その他
は 102 人。12 人は重症度が基準に達しておらず非該当となっ
B 型肝炎の核酸アナログ薬治療の中止基準が厚労省の班会議
た。
で検討されており、その中で、コア関連抗原と HBs 抗原がマー
3 ページからは、肝炎対策基本法の具体的な対策を進めるた
カーとして使用されている。可能であれば、年1回、核酸アナ
めの指針(案)がある。決定され次第、県としての具体的な取
ログ薬使用中の患者さんについて測定して頂き、結果を更新の
組みについて検討する。15 ページ以降には 23 年度厚生労働
書類に記載するよう変更できないか考えている。測定の意義は、
省の概算要求についてある。国が概算要求を出しても細かい内
中止可能な患者さんを見つけ出すことである。(この後、質疑
容が県にはなかなか示されないため、具体的になった段階で、
応答あり) 以上
県として取り組むべき部分があれば対応していく。
平成 23 年度 第 1 回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会議事録(要旨)
日 時 平成 23 年 9 月 10 日(土)15:00 ∼ 16:10
場 所 長野市 ホテル国際 21 「葵」
出席者 (敬称略) 会長:田中榮司
委員:清澤研道、宜保行雄、宮林千春、小池ゆり子、古田清、高松正人、塚平俊久、漆原昭彦、
市川斎、吉澤要、松本晶博(欠席:杉山敦、有坂登、橋倉泰彦)
長野県健康福祉部 :小山次男、正村信一
肝疾患診療相談センター:浅川、百瀬
※議事に先立ち、委員になられた漆原先生のご紹介があった。
(以下、5. は 長野県健康福祉部 小山様より、それ以外は田中
会長より説明)
いる。情報源については、広告を中止したため「TV や新聞」
が減り、代わりに「ホームページ」が増えている。最近、相談
件数が減ってきているため、様々なメディアをなるべく費用の
54
1 肝疾患診療相談センター活動状況に
ついて
かからない形で利用していきたいと考えている。医療関係者か
現在、専門医療機関は 46、かかりつけ医は 93 医療機関と
ている。
なり、かかりつけ医は目標の 100 まで後少しである。
今年度の行事について。6 月に信州上田医療センターで市
今年 4 月∼ 7 月までの相談状況について。これまでの傾向
民公開講座を開催した。吉澤先生のご尽力により、出席者は
と大きく変わったものはない。男女比はほぼ半々で 60 代から
133 名もあり広い講堂が一杯になった。吉澤先生が上田地区
の相談が最も多く、次に 50 代、70 代が続く。相談内容では
に赴任され、患者の方々も安心しているとのことである。今後
これまでなかった「B 型肝炎訴訟について」が 13% を占めて
は、医療従事者等研修会を 9 月に長野市で 10 月に松本市で開
らは、治療や検査などの直接医療に関する相談が 3/4 を占め
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
は IL28B-SNP がメジャーの方である。その他に、入院が必要
であり肝臓専門医でなければならず、皮膚科との連携が必須で
あるなどの条件がある。まさに病診連携が役に立つ。今後、研
究会を開きデータを集め、前回の共同研究同様、信州から情報
発信していきたい。
(患者さんの選択の際のヘモグロビンについて委員から質問
があり、田中会長からは、ヘモグロビンは 13 以上が望ましい、
貧血になりやすく血小板も低下傾向になるので注意が必要との
回答であった。)
4 B 型肝炎におけるペグインターフェロン
治療について
催する。C 型肝炎の新治療薬 DAAs の他、栄養や日常生活の
B 型肝炎におけるペグインターフェロン治療も補助対象にな
話も加え、コメディカルの方々にも興味を持って頂けるように
るだろう。対象はこれまで同様、DNA 陽性の慢性活動性肝炎
した。
の方で、肝がんを併発している人は除外される。助成期間は 1
年以内 48 週。国の制度では助成回数 1 回までとあるが、長野
2 高度先進医療による IL28B の SNP 検査
について
県でその縛りはない。これまで HBe 抗原陽性といという条件
この検査はインターフェロン治療が効くか否かの体質をみる
要ない。
がついていたが、今回は DNA 陽性であれば良い。肝生検も必
ものであり、現在、長野県内では高度先進医療で信大病院だけ
で行っている。検査費用は自費で、その他諸検査含め 22,000
円 程 度 か か る。 今 後 の DAAs の 時 代 に お い て も、IL28B の
SNP 検査は治療効果の予測において大変重要となるであろう。
5 B 型肝炎訴訟について
B 型肝炎訴訟に係る「基本合意書」の調印が 6 月 28 日に
行われ、今後 5 年の間に、救済を希望する人は各地方裁判所
3 C 型肝炎治療における新規の
抗ウイルス薬について
に対して国を相手とする B 型肝炎訴訟を提起する必要があり、
今後、新薬テラプレビルは認可され、使用開始は 10 月下旬
う。医療機関の皆様には BCG 等の接種痕などの意見書と B 型
から 11 月初旬頃になるだろう。国は新薬の認可と共に医療費
肝炎ウイルス持続感染者の病態に係る診断書について記入頂く
助成ができる体制を取って行く方針である。
ことになる。
(この後、B 型肝炎訴訟の様々なケースについて
新規抗ウイルス薬について。DAAs の併用療法は、副作用
議論がなされたが、医療関係者としては、依頼されたら訴訟に
の強さ、著効率の低さ、耐性株出現の可能性など、様々な問
必要な書類を用意するのみで、後は司法に任せることが適切で
題が残されており、今後検討していかなければならない。現
あるという結論であった。) 以上
合意書に合致する方について国は和解金という形でお金を支払
在、新規治療が推奨されるのは 65 才以下で、前回 TR あるい
阿智村 花桃の里 月川温泉
55
7
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
平成 24 年度 第 1 回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会議事録(要旨)
日 時 平成 24 年 9 月 8 日(土)15:00 ∼ 16:00
場 所 松本市 ホテルブエナビスタ 「レガロ」
出席者 (敬称略) 会長:田中榮司
委員:清澤研道、宜保行雄、宮林千春、小池ゆり子、古田清、高松正人、塚平俊久、漆原昭彦、
杉山敦、有坂登、市川斎、松本晶博(欠席:吉澤要、橋倉泰彦)
長野県健康福祉部 :小林良清、小山次男、正村信一
肝疾患診療相談センター:浅川、伴野
(以下、5. 長野県健康福祉部 小林課長より、それ以外は田中
会長より説明)
的な集計によると、65 歳以上で行ったケースが 4 分の 1 ある。
長野日赤では 79 歳で始めたケースもあった。テラビックもき
ちんと減量さえ行えば、それほど危険ではなさそうだが、やは
1 肝疾患診療相談センター活動状況に
ついて
り専門医が使用しなければならない薬である。TMC535(新薬)
現在、専門医療機関は 46、かかりつけ医は 119 医療機関
いに使用可能になるだろう。
もだいぶ治験が進んでおり、早ければ来年終わりか再来年くら
となり、当初かかりつけ医の目標であった 100 は達成された。
なっている。「C 型肝炎について」の相談が最も多く、内容は「治
3 B 型肝炎治療における
ペグインターフェロン治療について
療について」が約半分を占めている。医療関係者からも治療に
昨年から B 型でペグインターフェロン(48 週)が使えるよ
関する相談が増えており、これは新しい治療法によるものと思
うになった。大学では核酸アナログ薬を長期に使用している方
われる。センターをどのように知ったかについては、かかりつ
で止められそうな方に、ペグインターフェロンを併用して止め
け医や主治医から紹介されたという人が 12% もおり、これは
るというシークエンシャル治療を行っている。C 型と違いウイ
大変素晴らしいことである。
ルスが消失するということはないが、非活動性になる割合がこ
今年の市民公開講座は 7 月に信大病院で行い、多くの方に
れまでは 5 ∼ 10% くらいであったのが、ペグインターフェロ
ご参加頂いた。医療従事者等研修会は松本で 9/14、長野で
ンだと 10 ∼ 20% くらいになってきている。また、最近は効
10/5 に予定している。上小地区をモデルとした地域医療連携
く人効かない人の予測がある程度できるようになってきた。
相談状況については、従来と傾向が変わり男性の比率が多く
の取り組みが実を結びつつあるということで吉澤先生にお話頂
く他、新しい治療薬である DAAs や、核酸アナログ薬を中止
にできるかについての講演がある。
4 B 型肝炎訴訟について
肝炎パスポート第三版を発行した。新しい治療法に則して改
(各委員より訴訟の現状について報告がなされた。)B 型肝炎
良されている。
の感染経路は母子感染が多いが、若者の間では小さく入れる刺
青なども流行っており、それが感染原因の場合もあるが通常の
2 C 型肝炎治療における新規の
抗ウイルス薬について
診察では分からない。敗訴したら弁護士費用は全額患者さん負
担になってしまうという。
現在、長野県では 60 数名が新規治療を行っている。治療で
般的な治療になってきた。最も心配されていた皮疹について
5 長野県健康福祉部 健康長寿課
からの説明事項
は、重症が一例だけあったが、テラビックを止めてステロイド
現在、県で策定を進めているは第 6 次医療計画の素案につ
を使用したところすぐ良くなったためあまり問題にはなってい
いて。肝疾患対策については、第 6 編疾病対策の中で、癌対
ない。高尿酸血症に伴う腎不全についてもザイロック等できち
策や脳卒中対策と並ぶ形で盛り込んでいく予定である。急性肝
んと対処できているようだ。減量で始めるケースも 3 分の1
炎の発生状況、男女別 5 年毎の肝疾患による年齢調整死亡率、
くらいある。副作用が一番心配されていたが、今のところ無難
医療費給付の流れ、その受給者数や県の予算額、市町村と保健
にスタートしているという状況である。
所が実施するウイルス肝炎検査の 5 年間の受診実績値等を掲
高齢の方など、新薬を待つケースも多いようであるが、全国
載。また、本日の協議会含め信州大学を中心とした長野県ウイ
きる施設はまだ限られているが、患者数も増えてきており、一
56
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
ルス肝炎診療ネットワークの紹介を行う他、今後の課題、めざ
シンドロームによる肝疾患についての記述追加、キャリア把握
す姿について具体的に指標化し、モニタリングしながら全体の
の重要性や市町村への働きかけなどについての意見が出され、
肝炎対策がどのように進んでいくかということを考えていくよ
小林課長からはそれらの内容を盛り込んで作るようにするとの
うな構成にしていく。
回答があった。) 以上
(委員より、最近話題の糖尿病関係の肝疾患やメタボリック
平成 25 年度 第 1 回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会議事録(要旨)
日 時 平成 25 年 7 月 20 日(土)15:00 ∼ 16:00
場 所 松本市 ホテルブエナビスタ 「レガロ」
出席者 (敬称略) 会長:田中榮司
委員:清澤研道、宜保行雄、宮林千春、小池ゆり子、古田清、塚平俊久、漆原昭彦、杉山敦、
市川斎、橋倉泰彦、吉澤要、松本晶博(欠席:高松正人、有坂登)
長野県健康福祉部 :小林良清、瀧澤修一、正村信一
肝疾患診療相談センター:伴野、百瀬
傍聴席:東京薬害肝炎原告団および弁護団より 2 名
(以下、1. は 長野県健康福祉部 小林課長より、2. 以下は田中
会長より説明)
が広く活用頂いていることが分かる。
今年度の行事としては、既に 5 月に木曽で市民公開講座を
開催した。7 月には世界肝炎デーに全国 5 か所で一斉開催さ
1 長野県健康福祉部 健康長寿課 からの説
明事項
れる市民公開講座が長野市で予定されている。また、肝炎医療
長野県の肝炎福祉計画について。前回の協議会にてその素案
ンに、肝庇護療法や最新治療の講演を行う。
従事者研修会では、栄養の話を復活させ、C 型肝炎治療をメイ
を示したが、この 3 月に 500 頁ほどの「信州保健医療総合計画」
して盛り込んでおり、医療費給付の流れやその対象数、過去 5
3 C 型肝炎治療における新規の
抗ウイルス薬について
年間の肝炎検査受診状況や診療連携体制の現状、そして今後の
ペグ ・ インターフェロンとリバビリンにテラプレビルを加え
課題と目指すべき姿等について示してある。今回策定された計
た 3 者併用療法が、長野県下で既に 100 例以上使用されおり、
画では目標を数値化しており、状況については順次報告してい
期待された効果が得られている。この治療法が効きにくいと予
く。
測された人でも比較的良い効果が得られた。これは、テラプレ
次にウイルス肝炎医療費給付の現物給付化について。現物給
ビルを最初から減量して使用するなど、治験時にはできなかっ
付になると、患者さんの手間と負担を軽減できる。この仕組み
た、極め細かい投与方法を選択できたことが要因の一つと考え
は来年1月実施予定で準備が進められており、新受給者証の発
られる。但し、副作用の強い治療であることは治験時同様で、
として完成した。ウイルス肝炎に関しては感染症対策の一部と
行および、複数の医療機関にかかる場合に重要となる自己負担
限度額管理表の発行を行なう予定である。(その後、当初7年
計画で始まった国の肝炎対策事業だが、医療費給付も 7 年で
打ち切りになるのかという質問に対し、県は制度を縮小する考
えは今のところないと回答。)
2 肝疾患診療相談センターの活動状況に
ついて
NTT 東日本長野病院が 3 月末で閉鎖のため退会し、現在、
専門医療機関 45、かかりつけ医 139 医療機関である。相談
状況はメールでの問い合わせが増えており、海外に住む日本人
からの相談もある。医療関係者からの相談も多く、相談センター
57
7
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
細心の注意が必要である。今後、副作用の少ないシメプレビル
ログ薬よりもインターフェロンの方が優れているが、インター
という第 2 世代プロテアーゼ阻害剤の上市が予定されている。
フェロンの効果は人によって異なるため、どのような人にイン
その他、経口 2 剤のインターフェロンフリー治療が治験中で
ターフェロンを使い、どのような人に核酸アナログ薬を使えば
ある。ギリアドサイエンス社の治験では、ジェノタイプ 2 型
良いかの区分けが重要な課題となる。
のウイルス排除率が 96% と報告されている。経口 2 剤による
治療は副作用が少なく、高いウイルス排除率が報告されている
ことから、近い将来、経口薬の時代が来るだろう。
5 B 型肝炎訴訟について 6 その他
弁護士に頼らず、患者自身が書類を作成し訴訟を起こすケー
4 B 型肝炎の抗ウイルス療法について
スもまれにあるようだ。
委員より、長野県でも肝炎コーディネーターを育成できない
テノホビルが治験を終え、迅速審査になる予定である。この
かとの意見が出され、会長より検討するとの回答であった。ま
薬の登場によりエンテカビルの耐性対策が容易になり、核酸ア
た、刺青やピアスの穴を開ける器具の使い回しにより、感染が
ナログ薬治療の安全性がさらに向上する。
広がるケースがある。刺青は医療行為でないため免許も届けも
現在、大学では核酸アナログ薬中止時にペグ ・ インターフェ
不要であり、取り締まる法律もない。県では学校等で子供たち
ロンをシークエンシャルに使用する班研究を行っている。近年、
に感染教育を行う際、そのような点についても教えてはいるが
B 型肝炎治療において HBs 抗原量を低下させることの意義が
限界がある、との意見が出た。 以上
明らかになってきた。HBs 抗原量を低下させるには核酸アナ
平成 26 年度 第 1 回長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会議事録(要旨)
日 時 平成 26 年 9 月 20 日(土)15:00 ∼ 16:00
場 所 松本市 ホテルブエナビスタ 「レガロ」
出席者 (敬称略) 会長:田中榮司
委員:清澤研道、宜保行雄、宮林千春、高松正人、古田清、塚平俊久、漆原昭彦、田渕すみ子、
市川斎、吉澤要、松本晶博(欠席:小池ゆり子、杉山敦、橋倉泰彦)
長野県健康福祉部 :塚田昌大、山賀誠
肝疾患診療相談センター:伴野、百瀬
傍聴席:東京薬害肝炎原告団および弁護団より 3 名
※議事に先立ち、これまで委員を務めて頂いた有坂様に代わり新しく委員になられた田渕様のご紹介があった。
(以下、4. は 長野県健康福祉部 山賀様より、それ以外は田中
会長より説明)
1 肝疾患診療相談センターの活動状況
現在、専門医療機関 45、かかりつけ医 141 ということで徐々
に拡充している。相談状況は、例年通り 60 代 70 代がピーク
であるが、一つの特徴として男性の割合が少しずつ増えてきて
いる。これは B 型肝炎訴訟との関係があるようだ。地域別に
みると、概ね長野県全域からの相談があり、県外からも増えて
いる。相談センターについての情報源は、「ホームページ」が
約 40%を占めてきている。今年度は日本公共広告機構が肝炎
検査の CM を放送しているためか、「テレビ・新聞」も増えて
いる。
次に今年度の行事について。6 月に諏訪で肝がん撲滅運動・
58
市民公開講座を開催した。来年は佐久での開催を予定しており、
これでほぼ長野県を 1 周し 2 周目に入ったところである。
肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会
区は 9 月 26 日に開催予定である。毎回新しい治療の話題があ
3 B 型肝炎治療における新規の
抗ウイルス薬について
るため、情報提供として非常に役立っていると思う。
新治療薬であるテノホビルの一番の問題は、腎障害があると
近年、次々と登場する新しい治療に対応するため、肝炎パス
いうことである。しかし、その腎障害はアデホビルよりは少な
ポート第 4 版を発行した。今後、新しい治療によりウイルス
く、テノホビル以外の耐性については全て有効であり、そして
肝炎が治る患者さんが多くなるが、肝炎が治ってもがんに罹る
その意味については要検討ではあるが HBs 抗原が低下しやす
可能性はあるため、定期検査が非常に重要であるということを
くなる傾向にあるということが分かっている。値段はアデホビ
分かりやすく 4 コマ漫画にしてあるのが特徴である。
ルより 500 円ほど安価である。第一選択としてはエンテカビ
次に専門医療機関指定について。高遠町にある北原内科につ
ルが挙がっており、具体的にどのように使い分けるかについて
いて審査をお願いしたい。院長は消化器病専門医であり、病院
は今後の課題であるが、耐性が出た場合にはテノホビルを適応
では超音波検査が可能、抗ウイルス療法の経験も多数ある。
することになる。
2 C 型肝炎治療における新規の
抗ウイルス薬について
4 長野県健康福祉部 保健・疾病対策課
からの説明事項
新規の抗ウイルス薬ということで、ダクラタスビル等の治療
インターフェロンフリー治療のウイルス肝炎医療費給付事業
が始まる。耐性変異の検査については信大を中心に無料で行う
における取扱いについて。助成条件等については国の指針通り
体制を作ったのでそれにご参加頂きたい。
であるが、診断書作成医について長野県は、国が定める日本肝
この度、耐性検査の判定結果に「弱陽性」が追加された。こ
臓学会肝臓専門医の他に、長野県ウイルス肝炎診療ネットワー
れまでは「陽性」
「陰性」だけであったが、そこに「弱陽性」
ク専門医療機関の肝疾患担当医師を追加する。また、診断書に
が加わった。感度の関係で陽性になったり陰性になったりす
ついてはインターフェロンフリー治療用に新しく作成(併せて
る領域があり、BMLでは感度の高い方法で検査を行うため、
臨床個人票も改正)し、新規・更新および変更いずれの場合も
1% でも変異があると「陽性」と判定されてしまう。実際に耐
診断書の提出を求める。その後、診断書の内容について様々な
性検査を行ったところ 8 割の人が「陽性」と判定されたため
意見が出され、それらを反映することとなった。他に、インター
今回の改良となった。これまで既に検査を行った方については、
フェロンフリー治療の申請を既に行った人についても新様式で
主治医の要請によりBMLが改めて新基準で結果を出し直して
の再提出が必要となることや、医療費助成遡及(平成 26 年 9
くれる。また、一覧表には耐性と関係のない変異もあるため、
月 2 日まで)について報告がなされた。 以上
医療従事者等研修会は 9 月 5 日に長野市で開催し、松本地
注意深く判断しなければならない。
長野県肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会 委員一覧
平成 27 年 3 月末現在
委 員
1 田中 榮司
2 松本 晶博
3 吉澤 要
4 清澤 研道
5 小池ゆり子
6 宜保 行雄
7 宮林 千春
8 高松 正人
9 古田 清
10 塚平 俊久
11 漆原 昭彦
12 杉山 敦
13 橋倉 泰彦
14 田渕すみ子
15 市川 齋
所属機関名
信州大学医学部附属病院
信州大学医学部附属病院
信州上田医療センター
城西病院
川中島クリニック
宜保内科 消化器・肝臓内科クリニック
千曲中央病院
佐久総合病院
まつもと医療センター松本病院
健和会病院
町立辰野病院 杉山外科医院
丸子中央病院
長野ウイルス性肝炎友の会
こまくさ会
山浦 高裕(∼ H21) こまちや東内科クリニック
有坂 登(∼ H25) ふきのとう
備 考
肝疾患拠点病院
肝疾患拠点病院
専門医療機関
専門医療機関
専門医療機関
専門医療機関
専門医療機関
専門医療機関
専門医療機関
専門医療機関
専門医療機関
かかりつけ医
患者会
患者会
専門医療機関
患者会
59
8
市民公開講座
平成 22 年度 市民公開講座
60
市民公開講座
開催日時 平成 22 年 7 月 25 日(日)
13:00 ∼ 16:00
開催場所 鼎公民館(飯田市鼎文化センター)
講演タイトル 平成 22 年度 肝がん撲滅運動
市民公開講座
「肝炎と肝がんを撲滅するために」
主 催 社団法人 日本肝臓学会
(長野県責任者:田中榮司
信州大学医学部内科学第二講座)
後 援 飯田市、飯田市立病院、健和会病院、
プログラム
開会挨拶
信州大学医学部内科学第二講座 田中榮司 先生
医療法人 栗山会 飯田病院長 千葉 恭 先生
講演 1「よくわかる B 型肝炎の治療」
信州大学医学部内科学第二講座 城下 智 先生
講演 2「C 型肝炎の最新の診療について」
健和会病院 塚平俊久 先生
講演 3「最新の肝がんの診療」
飯田病院、長野県、松本市、長野
信州大学医学部内科学第二講座 一條哲也 先生
県医師会、飯田医師会、信濃毎日
講演 4「肝疾患診療ネットワーク」
新聞社
信州大学医学部内科学第二講座 吉澤 要 先生
質問コーナー
参加人数 51 人
61
8
市民公開講座
男女別参加者
年代別参加者
70 歳以上 0%
不明
4%
29 歳以下
12%
60 歳代
37%
女性
43%
30 歳代
12%
男性
53%
40 歳代
17%
50 歳代
22%
参加目的
アンケートの回答より
無回答 0%
・最新の治療事情が分かり参考になりました。
・初めてでしたが参考になりました。分からないことなど、
その他
11%
担当の先生にお聞きしながら勉強していきたいと思いま
B 型肝炎
19%
す。
医療関係者
15%
・肝炎の知識が足りないため、詳しい説明をしていただき
大変勉強になりました。
肝がん
7%
C 型肝炎
48%
講演内容の参考度合
過去の講座参加有無
B 型肝炎
B 型肝炎
C 型肝炎
C 型肝炎
肝がん
肝がん
医療関係者
医療関係者
その他
その他
0
62
20
40
60
大いに参考
参考
少し参考
あまりならず
80
まあまあ参考
無回答
100
(%)
0
20
40
有
無
60
80
100
(%)
市民公開講座
平成 23 年度 市民公開講座
63
8
市民公開講座
開催日時 平成 23 年 6 月 11 日(日)
13:30 ∼ 16:00
座長:信州大学医学部内科学第二講座 教授 田中 榮司先生 開催場所 信州上田医療センター 講堂
講演 1「最新の肝がんの診療」
講演タイトル 平成 23 年度 肝がん撲滅運動
信州大学医学部内科学第二講座 一條 哲也先生
市民公開講座
「肝がんから身を守るために!
今、最新の治療は」
主 催 社団法人 日本肝臓学会
(長野県責任者:田中榮司
信州大学医学部内科学第二講座)
後 援 長野県、上田市、長野県医師会、
上田市医師会、小県医師会、信濃
毎日新聞社
参加人数 131 人
64
プログラム
講演 2「B 型肝炎の最新の治療」
信州大学医学部内科学第二講座 松本 晶博先生
講演 3「C 型肝炎の最新の治療」
信州上田医療センター 吉澤 要先生
講演 4「肝疾患診療ネットワーク」
信州大学医学部内科学第二講座 梅村 武司先生
質疑応答
市民公開講座
男女別参加者
年代別参加者
不明 2%
不明
6%
29 歳以下
6% 30 歳代
7%
70 歳以上
30%
男性
44%
40 歳代
12%
女性
50%
50 歳代
17%
60 歳代
26%
参加目的
アンケートの回答より
無回答 2%
・新しい治療法を聞き、C型肝炎も治ると明るい気分にな
りました。
その他
11%
B 型肝炎
14%
・信大医学部と病院が積極的に取り組み始めたことを知り、
今後の活動に期待が持て、今回参加してよかった。
・C型肝炎の日常生活、食事や体力などの対処についても、
医療関係者
18%
詳しく聞きたく思います。
・食事の摂り方の注意はとても参考になりましたが、水分
の摂り方、肉の摂りすぎなど、簡単な冊子を用意してい
C 型肝炎
49%
肝がん
6%
ただけると嬉しい。
講演内容の参考度合
過去の講座参加有無
B 型肝炎
B 型肝炎
C 型肝炎
C 型肝炎
肝がん
肝がん
医療関係者
医療関係者
その他
その他
0
20
40
60
大いに参考
参考
少し参考
あまりならず
80
まあまあ参考
無回答
100
(%)
0
20
40
有
60
80
100
(%)
無
65
8
市民公開講座
平成 24 年度 市民公開講座
66
市民公開講座
開催日時 平成 24 年 7 月 8 日(日)
13:30 ∼ 16:00
開催場所 信州大学医学附属病院 大会議室
講演タイトル 平成 24 年度 肝がん撲滅運動
市民公開講座
「進歩するウイルス肝炎の治療」
主 催 社団法人 日本肝臓学会
(長野県責任者:田中榮司
信州大学医学部内科学第二講座)
後 援 長野県、松本市、長野県医師会、
松本市医師会、信濃毎日新聞社、
市民タイムス、医療タイムス社
参加人数 58 人
プログラム
座長:信州大学医学部内科学第二講座 教授 田中 榮司先生
講演 1「最新の肝がん診療」
信州大学医学部内科学第二講座 小松 通治先生
講演 2「B 型肝炎の最新の治療」
信州大学医学部内科学第二講座 松本 晶博先生
講演 3「C 型肝炎の最新の治療」
信州大学医学部内科学第二講座 梅村 武司先生
講演 4「肝疾患診療ネットワーク」
信州上田医療センター 吉澤 要先生
質疑応答
67
8
市民公開講座
男女別参加者
年代別参加者
29 歳以下 2%
不明
4%
不明
4%
30 歳代
17%
70 歳以上
26%
男性
41%
40 歳代
17%
女性
55%
60 歳代
22%
参加目的
50 歳代
12%
アンケートの回答より
・治療が早く受けられることを願っています。
その他
7%
無回答
5%
B 型肝炎
10%
・肝がんの事をもう少し詳しく知りたかった。
・パワーポイントでイメージしやすく、理解ができました。
医療関係者
21%
C 型肝炎
42%
肝がん
17%
講演内容の参考度合
過去の講座参加有無
B 型肝炎
B 型肝炎
C 型肝炎
C 型肝炎
肝がん
肝がん
医療関係者
医療関係者
その他
その他
0
68
20
40
60
大いに参考
参考
少し参考
あまりならず
80
まあまあ参考
無回答
100
(%)
0
20
40
有
無
60
80
100
(%)
市民公開講座
平成 25 年度 市民公開講座
69
8
市民公開講座
開催日時 平成 25 年 5 月 26 日(日)
13:00 ∼ 15:30
座長:信州大学医学部内科学第二講座 教授 田中 榮司先生
開催場所 長野県立木曽病院 講堂
講演 1「最新の肝がんの診療」
講演タイトル 平成 25 年度 肝がん撲滅運動
長野県立木曽病院 飯嶌 章博先生
市民公開講座
「肝がん撲滅を目指して
−進歩するウイルス肝炎と肝がんの治療」
主 催 一般社団法人 日本肝臓学会
(長野県責任者:田中榮司
信州大学医学部内科学第二講座)
後 援 長野県、木曽町、長野県医師会、木曽医師会、
長野県立木曽病院、信濃毎日新聞社、市民
タイムス、医療タイムス社
参加人数 39 人
70
プログラム
講演 2「B 型肝炎の最新の治療」
信州大学医学部内科学第二講座 松本 晶博先生
講演 3「C 型肝炎の最新の治療」
信州大学医学部内科学第二講座 梅村 武司先生
講演 4「肝疾患診療ネットワーク」
信州上田医療センター 吉澤 要先生
質疑応答
市民公開講座
男女別参加者
年代別参加者
29 歳以下
13%
70 歳以上
18%
女性
44%
男性
56%
30 歳代
5%
60 歳代
10%
40 歳代
33%
50 歳代
21%
参加目的
アンケートの回答より
無回答 0%
・インターフェロンの治療2回やりました。つらいです。
B 型肝炎
6%
・C型肝炎内服2剤の情報ありがとうございました。希望
を持つことができました。
その他
25%
C 型肝炎
37%
医療関係者
13%
肝がん
19%
講演内容の参考度合
過去の講座参加有無
B 型肝炎
B 型肝炎
C 型肝炎
C 型肝炎
肝がん
肝がん
医療関係者
医療関係者
その他
その他
0
20
40
60
大いに参考
参考
少し参考
あまりならず
80
まあまあ参考
無回答
100
(%)
0
20
40
有
60
80
100
(%)
無
71
8
市民公開講座
平成 25 年度 市民公開講座(甲信越地区)
72
市民公開講座
開催日時 平成 25 年 7 月 28 日(日)13:00 ∼ 15:30
開催場所 JA 長野県ビル アクティホール
講演タイトル 平成 25 年度 甲信越地区 市民公開講座「ウイルス肝炎を克服し肝がん撲滅を目指す」
主 催 一般社団法人 日本肝臓学会(長野県責任者:田中榮司 信州大学医学部内科学第二講座)
後 援 福岡市、北海道医師会、長野県医師会、兵庫県医師会、徳島県医師会、福岡県医師会、長野市医師会、神戸市医師会、
西宮市医師会、尼崎市医師会、徳島市医師会、福岡市医師会、北海道肝炎友の会、徳島県肝炎対策協議会、
長野県肝臓病患、社会協議会、肝炎友の会兵庫支部、大阪肝臓友の会、京都肝炎友の会、九州肝臓友の会、
信濃毎日新聞社、医療タイムス社、市民タイムス、神戸新聞社
参加人数 113 人
プログラム
座長: 信州大学医学部内科学第二講座 教授 田中 榮司先生
講演 1「肝がんを克服するためにできること」 大分大学医学部附属病院 清家 正隆先生
講演 2「B 型肝炎と如何に向き合うか」
北海道厚生連札幌厚生病院 狩野 吉康先生
講演 3「進歩した C 型肝炎の治療」 横浜市立大学附属市民総合医療センター 田中 克明先生
講演 4「肝疾患相談センターについて」 信州大学医学部内科学第二講座 松本 晶博先生
73
8
市民公開講座
講 演 肝がんを克服するためにできること
大分大学医学部附属病院 肝疾患相談センター 診療教授
清家 正隆
肝細胞がんの発生数は頭打ちとなり、最近では減少しています。20 年前に開始された C 型肝炎に対するインター
フェロン導入による治療成果と新規の感染者が大幅に減少したことが要因と考えられます。しかし、一方では B 型
肝炎を背景にした肝がんは相変わらずで、減少傾向はなく、一定数生じています。そして最近では飲酒、肥満・糖尿
病などの生活習慣病を背景にした肝細胞がんも増加してきています(図 1)。
肝炎治療は日進月歩で、肝炎患者の多くの人が適切な治療で治る時代になりました。肝がん治療も進歩していて、
「小さいがん」であれば治せるようになりました。ところが「大きいがん」が減っていません(大きな肝がんの治療は
まだ満足できる状況ではありません)
。
なぜでしょうか? 肝臓病は無症状の事が多い(肝臓は沈黙の臓器)ので、検査をしないとわかりません。そのた
め、肝臓病であること自体を知らないままの人や、肝臓病とわかっているのに自分だけは大丈夫だと信じて放置し
ている人が多いからなのです。検診で指摘されても日常の忙しさの中でそのままにしていることが多いようです。
肝臓病の患者さんはどのように対処したらいいのでしょうか?
①正確で新しい知識を身につけよう。あやふやで、いい加減な情報では、結局振り回されて余計な心配事が増え
てしまいます。正確な情報を手に入れて、不安をなくして、今、何ができるかを考えていきましょう。
②肝がんになりやすい人は ? C 型肝炎や B 型肝炎など肝炎ウイルス感染者(特に肝硬変症)がもっとも肝がん
になりやすいです。また、飲酒、肥満・脂肪肝、糖尿病を合併すると肝がんになりやすく再発もしやすいです。大量
飲酒は避け、生活習慣を是正していくことはとても重要です。ほんの少しの減量でいいのです。
③定期的な検査を受けましょう。肝臓病の方の多くは無症状なので、採血による肝機能検査を定期的に行い、腹
部エコーやCT・MRIなどの画像診断を忘れないようにしましょう。肝硬変症の患者さん、血小板数の低い患者さん、
肝臓の数値(ALT)が高い人は、定期的な画像検査は欠かせません。
それでも肝がんになったら? 肝細胞がんの治療は「肝臓の働き」と「がんの広がり」によって、治療法が決定されます(図 2)。肝臓の働きが悪
いと十分な治療ができません。また「がん」が広がると治療が難しくなりますので、
「がん」が広がる前に発見する
のがもっとも大事なことです。日頃から定期検査を欠かさないようにしましょう。
内科医が行うラジオ波治療は 2000 年前後から急速に我が国で導入され、治療法はほぼ完成されました。この方
法は患者さんの体や肝臓に負担がないので、今多くの肝がんの患者さんに行われています。腫瘍のサイズが 3cm
以下、できれば 2cm 前後で発見できれば、切らずに治せます。一方で外科的な切除も腹腔鏡下での手技が出現し、
患者さんへの負担が減ってきました。従来から行われている血管造影を用いた治療(IVR)の治療も選択肢が増え
てきました。放射線治療も期待されています。以前は治療困難であった、黄疸や腹水などがあるような肝機能の悪
い(肝不全の)患者さんは肝移植により長期に生存することが可能となりました。
たとえ小さい「がん」が出てきても、治療と管理をしながら 10 年、20 年と長生きできればいいですね。その試み
74
市民公開講座
を紹介します。
「がん」になっても元気でいられるにはどうしたらいいでしょうか? ウイルス肝炎は治る時代になっ
ていますので、肝がんになる前に治療を開始するのがベストですが、肝がんになってもがんの治療とともにウイル
ス肝炎の治療も同時に始めます。そうすることにより肝がん(肝細胞がん)は克服できる時代になってきています。
最後に B 型肝炎、C 型肝炎では「もう大丈夫ですよ」という状況はありません。特に B 型肝炎は経過がいい人が多
いのですが、たまに腫瘍が出てきたり、肝炎が急に悪くなったりして、困ることがあります。一生のつきあいが必
要です。一度でいいから肝臓専門医を受診しましょう。そして肝臓専門医と連携している、
「かかりつけ医」と共同
で肝臓病を管理しましょう。思い切って肝臓専門医への受診を考えてみませんか?肝炎・肝がん治療はめざましく
進歩していることを実感し、安心して最新の治療を受けることができます。
図 1 肝細胞がんの患者さんの人数と原因の推移(大分)
図 2 肝がん治療の選択
【略 歴】
1984 年 広島大学医学部卒業
1984 年 大分医大第一内科入局
1992 年 大分医大第一内科助手
2008 年 肝疾患相談センター診療准教授
2012 年 同 診療教授
【所属学会・役職】
日本肝臓学会(指導医、西部会評議員)
、日本消化器病学会(評議員、指導医)、日本内科学会、日本内視
鏡学会(専門医)、日本肥満学会、日本超音波医学会、日本肝臓学会「肝がん撲滅運動」大分県責任者
75
8
市民公開講座
講 演 B型肝炎と如何に向き合うか
北海道厚生連札幌厚生病院 副院長
狩野 吉康
1964 年にオーストラリアの原住民の血液から小さな粒子が発見され、オーストラリア抗原と名付けられました。
これが現在の HBs 抗原です。B 型肝炎ウイルス(HBV)が発見されてから 40 年以上が経過していますが、現在でも
世界中に約 3 億 5 千万人の HBV 感染者が存在し、その約 70%、2 億 2 千万人がアジアに集中しています。日本には
130 万∼150 万人の感染者がいて、そのうちの 10∼15%くらいの方が慢性肝炎を発症します。慢性肝炎の 25∼
30%は肝硬変や肝不全、肝癌といった、最終的には死にもつながる重篤な進行性の肝疾患に移行します。
我が国の HBV 持続感染者(キャリア)の多くは自然経過で一時的な肝炎期を経て成人期までに肝炎が鎮静化しま
すが、約 10%の症例では肝炎が持続し、多くの場合抗ウイルス療法が必要となります。C 型肝炎とは違い B 型肝炎
の場合、治療によりウイルスを完全に体内から排除するのは困難です。そのため B 型肝炎の治療目標は肝炎の鎮静
化、肝硬変・肝癌への進展防止ということになります。B 型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法は、当初は注射薬で
あるインターフェロン(IFN)のみでしたが、その後 2000 年には飲み薬の核酸アナログ製剤ラミブジン(ゼフィッ
クス
)が使用できるようになりました。現在では IFN、ラミブジンに加えアデフォビル(ヘプセラ
ビル(バラクルード
)、エンテカ
)という内服の抗ウイルス薬の使用が可能になっています。B 型慢性肝炎の抗ウイルス療法
では、年齢、ウイルス量、肝炎の進展具合、合併症の有無などにより使用する薬剤が異なります。生殖年齢である
35 歳未満の方では IFN、35 歳以上の方では核酸アナログ製剤を使用する機会が多くなります。B 型肝炎に対する
厚労省班会議のガイドラインでは年齢、HBV DNA 量、HBe 抗原の有無などにより治療方針を決めています。し
かしながらこのガイドラインは患者さんの肝炎の進行度、ライフスタイルなどが考慮されている訳ではありません
ので、個々の患者さんの治療方針については担当医と患者さんが相談して決めることになります。
抗ウイルス療法と同様に大事なのは肝癌の発症の有無を監視していく事です。抗ウイルス療法が有効で肝炎が鎮
静化していても、残念ながら肝癌を完全には予防できません。またウイルスの量が少なく、肝炎が鎮静化していて
抗ウイルス療法を受ける必要の無い方でも肝癌発症のリスクは有り、定期的な血液検査、エコー・CT などの画像検
査が欠かせません。定期的に病院に通院する必要の無い HBV 無症候性キャリアであっても年一回は、肝炎・肝癌
の発症を念頭に検査が必要なのです。
76
市民公開講座
最近問題となっているのは、一度治ったはずの B 型肝炎が再び活動性となる事です。これまでは B 型急性肝炎が
治った後は、HBV 対する免疫が獲得され、HBV は完全に体内から駆逐されると考えられてきました。しかし実際
には健康に対する影響は無いものの、この状態でもごく微量の HBV 肝臓の中に存在し続けることが判りました。
通常の状態では全く健康に影響しない程の微量の HBV なのですが、ある種の抗がん剤、免疫抑制剤、抗リウマチ剤
などの投与を受けた場合には、眠っていたはずの HBV が増殖し急性肝炎を発症することがあるのです(de novo
型肝炎と呼びます)。B 型肝炎が治ったと診断されても、このような特殊な状況下では注意が必要です。
HBV は非常にしぶといウイルスで、長年にわたり治療が必要な場合や、その後の検査が必要な場合もあります
が、近年は治療が進歩しており決して怖い病気ではありません。心配する前に、まずは専門医を受診して下さい。
【略 歴】
1980 年 北海道大学医学部卒業
1980 年 北海道大学医学部内科学第三講座入局
1981 年 釧路労災病院内科勤務
1984 年 北海道大学医学部内科学第三講座勤務
1994 年 札幌厚生病院消化器科
1997 年 札幌厚生病院第三消化器科主任部長
2008 年 札幌厚生病院副院長
【所属学会・役職】
日本内科学会、日本肝臓学会(指導医、評議員)、日本消化器病学会(評議員、指導医)、日本消化器内視
鏡学会(指導医)
、日本門脈圧亢進症学会、日本感染症学会、日本肝癌研究会、日本急性肝不全研究会、
ヨーロッパ肝臓学会
77
8
市民公開講座
講 演 進歩したC型肝炎の治療
横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器内科 教授
臨床研究推進センター 部長
田中 克明
C 型肝炎ウイルス感染による炎症の持続により、慢性肝炎から肝硬変・肝がんへと進展することから、ウイルス
排除を目指した薬剤の開発が急速に進展している。従来からペグインターフェロンとリバビリンの併用療法が C
型肝炎に対する標準的抗ウイルス療法とされてきたが、難治性のジェノタイプ 1b・高ウイルス量症例を除けば、24
週間の治療で 8 割を超える症例でウイルス排除(いわゆる治癒)を達成できている。一方、難治性の場合は 48 週間
の治療を行っても約半数の症例でウイルスが排除できていない。
2011 年 11 月よりウイルスの増殖に必要なプロテアーゼを阻害するテラプレビルが難治性のジェノタイプ 1・高
ウイルス量症例で使えるようになり、C 型肝炎の治療も大きく進歩している。一般的に 3 剤併用療法と呼ばれる新
規治療法は、ペグインターフェロンとリバビリンを組み合わせた 3 剤の 12 週間併用(前半)とテラプレビルを除い
た 2 剤の 12 週間併用(後半)を合わせた 24 週治療として実施しているが、治療に必要な期間が半減するとともに、
抗ウイルス効果も顕著に増加している。国内第Ⅲ相臨床試験(治験)によれば、インターフェロンを使うのが初めて
の場合のウイルス排除率(治癒)は 7 割を超えており、従来の標準治療であるペグインターフェロン/リバビリン併
用療法のウイルス排除率(約 5 割)より高い治療効果が得られるようになった。また、インターフェロン治療歴があ
る場合、以前のインターフェロン治療が有効であったものの治療終了後にウイルスが再燃した症例に対する 3 剤併
用療法のウイルス排除率は約 9 割と極めて良好な反面、以前のインターフェロン治療が無効であった場合のウイル
ス排除率は 3 割超と低率であった。しかしながら、実臨床の現場においては投与方法を工夫するなどで治療が完遂
出来れば、ウイルス排除率は極めて良好であることが多くの施設より報告されている。私たちの施設でも 3 剤併用
療法の治療成績を判定できた 48 名の患者さんのうち 45 名でウイルス排除(治癒)に至っており、治療成績は極めて
良好である。
テラプレビルを用いた 3 剤併用療法は、ジェノタイプ 1・高ウイルス量の初回治療例およびジェノタイプ 1 の前治
療再燃例であればウイルス量に係わりなく第一選択と考えられるが、従来のペグインターフェロン / リバビリン併
用療法よりも貧血、皮膚症状、血中クレアチニン増加、高尿酸血症などの副作用が増加するので注意が必要となる。
皮膚症状は特に注意が必要で、体表面積の50%を超えるような皮疹が出現することもあり、中にはスティ−ブンス・
ジョンソン症候群や薬剤性過敏症症候群および粘膜症状を伴う多型紅斑など重篤な皮疹も報告されている。従っ
て、肝臓専門医と皮膚科専門医との連携のもと適切な治療を早期に行う必要がある。
テラプレビルに代表される第一世代の薬剤に続いて、より少ない副作用でより高い治療効果を求めた新規薬剤の
開発が進んでいる。なかでも第二世代のプロテアーゼ阻害薬である TMC435 はテラプレビルに続いて臨床現場に
登場する新規薬剤として期待されているが、同薬を用いた 3 剤併用療法は副作用が少なく、使いやすい抗ウイルス
78
市民公開講座
剤と言えよう。また、より副作用の少ないインターフェロン製剤の開発やインターフェロンを使用せずにウイルス
阻害薬を複数組み合わせた治療法がわが国のジェノタイプ 1b 症例に有効であることが示されており、現在第Ⅲ相
の治験が実施されている。発癌リスクの高い高齢者や線維化進展例においては、これら薬剤に対する忍容性を十分
に検討した上で、肝臓専門医と共に適切な治療方針を選択する必要があろう。
【略 歴】
1979 年 横浜市立大学医学部卒業
1991 年 横浜市立大学内科学第 3 講座講師
1997 年 横浜市立大学内科学第 3 講座助教授
2000 年 横浜市立大学附属市民総合医療センター・消化器病センター 消化器内科学教授
2005 年 同副病院長、2007 ∼ 2010 年 同病院長
2010 年 臨床研究推進センター部長
【所属学会・役職】
日本肝臓学会(指導医、評議員、機関紙「肝臓」編集委員)、日本肝癌研究会(幹事)、日本肥満学会(指導
医・評議員)
79
8
市民公開講座
講 演 肝疾患診療相談センターについて
信州大学医学部附属病院 肝疾患診療相談センター 臨床教授
慈泉会相澤病院 消化器病センター肝臓内科医長
松本 晶博
我が国の国民病であるウイルス肝炎の撲滅と誰でも等しい医療が受けられるようになることを目指して肝疾患診
療相談センターが設立され、5 年が経とうとしています。その間、ウイルス肝炎の研究と治療の進歩にはめざまし
いものがありました。C 型肝炎についてはインターフェロン治療の時代から、経口剤による治療に推移し、まさに
全員治癒の時代に入ろうとしています。B 型肝炎についても、経口抗ウイルス剤に加えて、インターフェロンの長
期治療が保険適用となり、肝炎のコントロールが容易な時代となりました。しかしながら、まだまだ自分が肝炎で
あることを知らないために、また、現代の治療の進歩を知らないために適切な治療が受けられない方が多く存在し
ます。
長野県は、肝臓専門医の数が少なく、現在の専門医数で全ての肝臓病の患者さんを診ることはできません。この
少ない医療資源をいかに効率的に活用し、多くの患者さんを適切な治療に結びつけることができるかが課題です。
我々は、患者さんを中心として、かかりつけ医と専門医療施設並びに行政機関が一体となって情報を共有し、医療
を供給することができるネットワーク作りを目指しております。そのために、肝疾患診療相談センターのホーム
ページを開設し、肝炎パスポートを発行してきました。また、市民公開講座や、医療者向けの説明会等を開催し、情
報の発信を行っています。
肝疾患診療相談センターでは、患者さんや医療者の不安に答えるべく、電話、FAX やメールによる相談を行って
おります。回答には専門の医師が携わっております。高度先進医療の一つである、C 型肝炎のインターフェロン治
療の効果判定に用いるウイルスや人間の遺伝子検査も受けております。是非、肝疾患診療ネットワークおよび肝疾
患診療相談センターをご活用いただき、適切な治療の機会を逃さないことを望んでおります。
【略 歴】
1988 年 滋賀医科大学医学部卒業
1996 年 米国国立衛生学研究所卒後研究員
2001 年 信州大学内科学第 2 講座助手
2005 年 信州大学内科学第 2 講座講師
2010 年 信州大学肝疾患診療相談センター副センター長
2011 年 信州大学肝疾患診療相談センター臨床教授
2013 年 相澤病院消化器病センター肝臓内科医長兼任
【所属学会・役職】
日本内科学会(認定医)、日本消化器病学会(専門医、評議員)
、日本肝臓学会(専門医、東部会評議員)
、
日本癌学会
80
市民公開講座
男女別参加者
年代別参加者
29 歳以下 2%
30 歳代
6%
70 歳以上
27%
女性
50%
40 歳代
13%
男性
50%
50 歳代
24%
60 歳代
28%
参加目的
アンケートの回答より
無回答 0%
・毎日の生活の中でどう過ごすといいのかなども教えてい
ただけると嬉しかったです。
その他
10%
B 型肝炎
15%
医療関係者
8%
・肝臓がんの症例があまりないため情報がほしい。治療法
がなく定期的な検査のみ、心理的に不安な患者を救うべ
く情報の発信を願いたい。
・患者自身の体験発表もあるとインパクトが強い講演にな
肝がん
16%
ると思います。
C 型肝炎
51%
・B、C型肝炎の治療法(薬剤も含めて)等がかなり確立
してきているとの情報が流されているゆえか、この素晴
らしい内容にもかかわらず、聴講者の少ないこと、病を
持つ多くの方がおられ、またその看護にあたる方も多い
はずなのに・・・
講演内容の参考度合
過去の講座参加有無
B 型肝炎
B 型肝炎
C 型肝炎
C 型肝炎
肝がん
肝がん
医療関係者
医療関係者
その他
その他
0
20
40
60
大いに参考
参考
少し参考
あまりならず
80
まあまあ参考
無回答
100
(%)
0
20
40
有
60
80
100
(%)
無
81
8
市民公開講座
平成 26 年度 市民公開講座
82
市民公開講座
開催日時 平成 26 年 6 月 22 日(日)
13:30 ∼ 16:00
プログラム
座長:信州大学医学部内科学第二講座 教授 田中 榮司先生
開催場所 諏訪赤十字病院 研修センター
講演 1「肝癌の診断と治療」
講演タイトル 平成 26 年度 肝がん撲滅運動
諏訪赤十字病院 小林 正和先生
市民公開講座
「肝がん撲滅を目指して
−ウイルス肝炎と肝がんの最新治療」
主 催 一般社団法人 日本肝臓学会
(長野県責任者:松本晶博
信州大学医学部附属病院)
講演 2「B 型肝炎の新しい治療」
信州大学医学部附属病院 松本 晶博先生
講演 3「C 型肝炎の最新の治療」
信州大学医学部内科学第二 梅村 武司先生
講演 4「肝臓病と食事・運動 −安静、高栄養食は大間違い!」
信州上田医療センター 吉澤 要先生
質疑応答
後 援 長野県、諏訪市、岡谷市、長野県医師会、
諏訪市医師会、岡谷市医師会、諏訪郡医師
会、諏訪赤十字病院、信濃毎日新聞社、市
民タイムス、医療タイムス社
参加人数 106 人
83
8
市民公開講座
男女別参加者
年代別参加者
29 歳以下 30 歳代
4%
7%
70 歳以上
29%
女性
59%
40 歳代
12%
男性
41%
50 歳代
14%
60 歳代
34%
参加目的
アンケートの回答より
無回答 0%
・一人ひとりの講演が終わるたびに座長の田中先生が質問
という形で、再確認や踏み込んだ形でフォローがあり良
B 型肝炎
7%
かった。
その他
16%
・興味があるのではなく必死なのです。命の問題です。
・ラジオ波の局所療法後にインターフェロン + 薬2種で治
医療関係者
16%
療中の家族がいます。癌の再発率が高いと聞いていたの
C 型肝炎
49%
ですが、少し希望が持てました。これから過疎地域でも
最新の先端医療に対する今回のような講座をどんどん開
いていただけるとありがたいです。
肝がん
12%
講演内容の参考度合
過去の講座参加有無
B 型肝炎
B 型肝炎
C 型肝炎
C 型肝炎
肝がん
肝がん
医療関係者
医療関係者
その他
その他
0
84
20
40
60
大いに参考
参考
少し参考
あまりならず
80
まあまあ参考
無回答
100
(%)
0
20
40
有
無
60
80
100
(%)
市民公開講座
5年間のまとめ
市民公開講座参加者数
年代別参加者の割合
H26.諏訪市
H26.諏訪市
H25.長野市
H25.長野市
H25.木曽町
H25.木曽町
H24.松本市
H24.松本市
H23.上田市
H23.上田市
H22.飯田市
H22.飯田市
0
20
40
60
80
男性
女性
不明
100
120
140
0
20
40
60
80
29 歳以下
30 歳代
40 歳代
50 歳代
60 歳代
70 歳以上
100
(%)
不明
・長野県は南北に長い県であり、山間地も多いので、開催地により参加者数、参加者の年代に違いがみられた。
・参加者の年代では 50 歳代∼ 70 歳代の参加割合が大きかった。
参加目的
講座内容の参考度合
H26.諏訪市
H26.諏訪市
H25.長野市
H25.長野市
H25.木曽町
H25.木曽町
H24.松本市
H24.松本市
H23.上田市
H23.上田市
H22.飯田市
H22.飯田市
0
20
40
60
80
B型肝炎
C型肝炎
肝がん
医療関係者
その他
無回答
100
(%)
0
20
40
60
大いに参考
参考
少し参考
あまりならず
80
まあまあ参考
100
(%)
無回答
・参加目的ではC型肝炎の方の参加が多かった。
・講演内容の参考度合は、大いに参考、参考と答えた方が毎年 80%だった。
・講演内容にほぼ満足していただけたのではないかと思う。
過去の講座参加有無
H26.諏訪市
H25.長野市
H25.木曽町
H24.松本市
H23.上田市
H22.飯田市
0
20
40
有
無
60
無回答
80
100
(%)
・過去の講座参加状況は 60 ∼ 70%が過去に参加がなかった。
即ち初めて講座を聞きに来た方が 60 ∼ 70%だった。
85
9
肝炎関係の新聞記事や文章
2011 年 1 月 24 日(月)信濃毎日新聞
2012 年 2 月 18 日(土)信濃毎日新聞
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肝炎関係の新聞記事や文章
2011 年 12 月 17 日(土)信濃毎日新聞
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肝炎関係の新聞記事や文章
戸隠バードライン
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寄稿文
上田 2 次医療圏における
肝疾患診療ネットワークの取り組み
信州上田医療センター地域医療教育センター・肝臓内科
吉澤 要
当院の上田 2 次医療圏における肝疾患診療ネットワークの
医からの評価を得ている。しかしながら、当院ですべてを
取り組みを、2013 年に開催された国立病院総合医学会にて発
診てもらいたいと希望する患者も多く、粘り強く患者に説
表した、抄録及び一部データを掲載することによってその活動
明し、かかりつけ医の重要性を理解してもらっている。ま
内容を紹介したいと思います。
た、外来診療時間内では十分ではない日常生活や栄養指導
を多職種で補い、定期的に市民講座(肝臓病教室)を行っ
第 67 回 国立病院総合医学会 (2013 年 11 月 9 日 金沢 )
ている。医療機関に対しては、肝疾患講演会を開催し、さ
肝疾患診療ネットワークにおける
らに、医師会活動にも積極的に参加し、かかりつけ医との
地域中核病院の役割と病診連携
信頼関係を築き、積極的にパスを活用し、日常管理をお願
信州上田医療センター 消化器内科、看護部、栄養管理室、医
いしている。高血圧や糖尿病など他の疾患を持つ患者の約
師診療支援室、地域医療連携室、地域医療教育センター
80%で良好な病診連携が築かれている。また、紹介が核酸
吉澤 要、伊東哲宏、丸山雅史、藤森一也、滋野 俊、堀内尚
アナログ薬やインターフェロンなど専門的な治療に結びつ
美、手島優子、大林美和子、近藤梨佳子、五十嵐一美、中村幸
子、橋本浩子、田中清美
くなどの成果をあげている。
【結論】地域中核病院の専門医が、院内での多職種との連携の
【背景・目的】長野県における肝疾患診療ネットワークは、信
もと、自ら積極的に地域に出てきめ細かく住民、医師会に
州大学医学部附属病院を肝疾患診療連携拠点病院とし、2
働きかけていくことが病診連携を進めるうえでのキーポイ
次医療圏ごとに肝疾患専門医療機関を設置して 2008 年
ントである。
10 月にスタートした。信州上田医療センターは、人口約
21 万人の 2 次医療圏唯一の肝疾患中核病院である。地域
ちなみに、2014 年の国立病院学会では、患者アンケートを
中核病院でのクリニカルパスを用いた、かかりつけ医との
行い、肝疾患患者の置かれている現状と問題点を発表していま
病診連携の現状と課題につき検討した。
す。平成 26 年 4 月からは、新たに肝臓専門医の森田進先生が
【活動内容】県内共通の病診連携パス ( 肝炎パスポート ) が
加わり、肝疾患診療ネットワークが非常にうまく機能しており、
2009 年 4 月に発行され、県内の専門医療機関で活用され
最近は、C 型肝炎の経口 2 剤の治療が可能になったことにより、
ている。当院ではそれを積極的に活用し、患者にはかかり
さらに多くの患者さんをかかりつけ医から紹介されています。
つけ医を必ずもつよう指導している。連携している患者の
以上、当院での活動をご紹介しました。今後、すべての地域に
ほぼ 100%に使用し、情報交換に有用であるとかかりつけ
おいて、益々、地域連携が必要となってくると思われます。
涸沢の紅葉
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寄稿文
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編集後記
あとがき
信州大学医学部附属病院 肝疾患診療相談センター
松 本 晶 博
時代というのは常に移り変わっていくものであります。しか
肝細胞癌が発症して初めて医療機関へ受診する方も多く見られ
しながら、最近は移り変わりの速度が激しくなってきている様
ます。より広く、多くの方に、ウイルス肝炎のことを知って頂
に感じています。私が入局した 1988 年に C 型肝炎ウイルス
く必要があると思っております。
(HCV)が発見され、それから 26 年。現在ではほとんどの C
肝疾患診療相談センターが発足して丸6年が過ぎました。発
型肝炎の患者さんから HCV を駆逐できる治療法が開発されて
足当初のスタッフも入れ替わり、肝炎パスポートも第4版を重
きています。しかも、現在使用されている経口抗ウイルス剤は
ね、あゆみも 2 号を発行する運びとなりました。患者さんか
これまで治療の主体であったインターフェロンに比べて副作用
らの多くの質問にも対応してきましたが、情報がめまぐるしく
が格段に少なく、まさに夢の薬であります。インターフェロン
入れ替わる状況に、これまで以上に、患者さんと医療機関との
の副作用で大変な思いをしている患者さんをなだめつつ治療を
架け橋になることが求められていると思っております。このあ
行っていた頃と比べると隔世の感があります。今後もさらに効
ゆみの原稿を見ながら、これまでの活動を振り返りつつ、今後
果の優れた薬剤が次々と登場する予定になっています。ここ数
さらにどのような活動をして行くべきかを改めて見つめ直して
年、C 型肝炎の標準治療は数ヶ月単位で移り変わっています。
いきたいと思っております。
半年前に医者が言っていたことはもう古い時代になっているの
これまで、センターの活動を支えて下さった多くの方々に深
です。われわれ肝臓医は常に新しい情報を仕入れて、それを正
謝する次第であります。今回のあゆみの作成にあたっても、多
確に発信しなければなりません。
くの方々から御寄稿いただき、皆様の肝炎診療に対する熱い思
B 型肝炎についても、核酸アナログ薬の登場と共に、肝炎の
いをひしひしと感じております。また、スタッフの伴野さん、
コントロールが容易になり、予後は著明に改善されていると思
百瀬さん、浅川さんのご苦労にこの場を借りて感謝したいと思
います。しかしながら、未だに感染していることを知らずに、
います。
旧国鉄篠ノ井線廃線跡 三五山トンネル
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2010.4-2015.3
信州大学医学部附属病院
長野県ウイルス肝炎
診療ネットワークのあゆみ vol.2
2015年3月発行
編集・発行 信州大学医学部附属病院
肝疾患診療相談センター
センター長 田中 榮司
〒390-8621
長野県松本市旭3丁目1番1号
TEL/FAX 0263-37-2922
http://www.shinshu-liver.jp/
印 刷 株式会社プラルト
長野県松本市大字笹賀5985
℡0263-28-8000
長 野県
長野県ウイルス肝炎診療ネットワ ークのあゆみ
vol.2
http://www.shinshu-liver.jp/
長野県ウイルス肝炎
診療ネットワークのあゆみ vol.2
2010.4-2015.3
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