英語教育大論争：世界で戦える英語教育を

「教育再生」から
「日本再生」へ
い二一二ここ
通巻 平成25年11月
旨鍼号
恒剋監ほ扮
英語教育大論争
公用化への道は
‘‘亡国’’かご必然”か
【反対論】
税政大学人文社会系教授
豪ず大学教育で日本語を必修にせよ津田幸男
こんなに変わった！ 那珂即牝測喝
①縄文人は何を食べていた？
②稲作は、どうやづて始まった？
⑨邪馬台国や大和朝廷は？
私は主張する
1−「ユ1■￣1■−−11■￣￣￣■■■
いじめ、体罰をなくすのは、鬼教師蒜蒜等乳
美しい日本の心を伝える
ための教育輔生瓢塵その
‘lいよいよ出版
＠戸
『はじめての道徳教科畳』（育鵬社）帥姦蛮誌朋
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G・アキタほか﹃﹁日本の朝鮮統治﹂を
検証する1910−1945﹄
坑汝大学大学院教授
古田博司
日本軟膏蕗嫌煙抑m印邪に
︵聞き手︰八木秀次︶
世界で戦える英語教育を渥美育子
早わかり
〝日本の朝鮮統治″研究
【推進論】 （株）グロ一パル教育代表取締役
8英語教育大論争公用化へ竃はピ国〃かク疾クか
ル教育代表取締役︶
わりつつある。これまで各国が進めてきた国
グローバル時代になり、敦青の大前提が変
た。日本の英語教育についても、教え方やカ
は、民族や宗教の違いを理由に敵対し、国
際間艦も解決できない状況を生み出してしま
う。これからは、どの国にも、国単位の教育
に加えて、﹁世界共通教育﹂が必要だとする
大前提からの転換とは、各国が自国を前提
私は誰よりも早くこのことに気伺き、﹁グ
広大な宇宙に浮かぶ一つの小さな天球である
なく、もっとグローバルな視点、つまりこの
として世界を﹁理解しょう﹂という教育では
ローハル教育﹂というジャンルを開発してき
考えが、いま台頭しているのだ。
日本のDNAを持ち、世界を変革する
リキュラムといった小手先の改革ではなく、
近著に 世界で戦える人材の条
大前提からの転換という視点で全員が一刻も
続き、企業と学校を対象にクロー
ハル轍青による人材育成に尽力。
家主導で自国民族のアイデンティティを青く
ポンなど世界のトップ企業を顧
客に持つ．平成19年矧乳引き
早く合意し、行動を始めるよう姥唱したい。
あっみ いくこ 青山学院大学
助教授からハーハード大学研究
員へ。対米アジアで25年間、「ク
ローハル教育」というジャンル
をハイオニアとして開拓し、タ
む教育はきわめて重要であるが、それだけで
イム誌で紹介された。IBM、デュ
件＿（PHPヒジネス新書）なと。
今殿も重要なのは、日本のDFAを持ち、
まった。
グローバル化につまずく結果をもたらしてし
区別もつかない人を多く生み出し、回が真の
際化︵l三ernat−Ona−一回と回の間の関わり二 の
パル化︵GFbaL世界全体、地球まるごと︶と一国
語習得にかけてきたにも関わらず、﹁クロー
事実、日本はこれまで多大な労力とお金を英
やカリキュラム偏重だと言わざるを得ない。
語教育論争は、あまりにも自国中心でスキル
後目指すへき真の教育だとすると、日本の英
このグローバルな視野の取り込みこそが今
た民族固有のDNAがあるからだ。
いて、もう一つの軸には強固に伝統に根ざし
ンは規則的な構造 ︵マトリックス︶ で考えて
必要はない。グローバル時代の教育のデザイ
ンティティが弱まるのではないかと心配する
る、ということである。しかし、国のアイデ
ていけるかという視点に立った教育へと変え
されることなくもっと素晴らしい環境を作っ
どのようにコミュニケートし、生活を脅か
地球に今生命を受けた祁憶の多様な人間が、
いよいよ決断のときが来たようだ。開国以来、日本人を長らく悩ませてきたク英語教育〃 の論争。日本のTPP参加表明から、
ユニクロ、楽天といった英語社内公用化の企業が現れる一方で、英語による〃日本植民地化″ た、日本の教育史上、英語強化が成
功した例はないなどとする批判の声も根強い。だが、小学校 ﹁英語教科化﹂ は、すでに教育再生会議や文科省により決定された。
今後﹁世界で勝てる日本﹂となれるのかどうか？ ︽推進﹀︿反対︾双方の代表的論者のお二人に﹁誌上対論﹂に挑んでいただいた。
渥美育子
世界で戦える英語教育を
《推進論》
英語教育㊥㊥㊥
正しく外国を理解し、正しく日本的価
れること、が求められる。
リジナルな発想などを英語でも正しく伝えら
把拇すること、と︵2︶日本固有の価値やオ
てきたことの総体を日本語と英語の両言語で
い。具体的には ︵1︶ 世界全体、人類がやっ
ちとの意思疎通には、やはり英語が欠かせな
語でできるが、歴史や文化を共有しない人た
教育なのである。気づき ︵意識変革︶ は日本
きる日本人を多く育てていくのに役立つ英語
向き合い、何が問題なのかを見通し、発信で
PrO、css−∋a−S﹁ つまり、世界全体としっかり
世界を変革するために戦える人材︵G−Oba−
もっとうまく対応できるだろう。
る外国人の出身文化コードがわかれば彼らと
ではいけないことがわかる。さらに日本にい
かるので、日本的価値を説明する時には直訳
準︵リーガルコード︶ では価値観が真逆だとわ
米国のようなルールやノウハウ中心の法的基
人間関係中心の道徳規準︵モラルコード︶ と
NAが一層よく理解できるし、日本が属す
た、主要民族のDNAを学べば日本人のD
有できるレヘルに至ることができるのだ。ま
すくさま様々な国の人たちと世界の理解を共
も役立つ。これを英語学習の教材にすれば、
いて世界市場戦略を立てる際のへースとして
ラルアーツ︶ の学習や、ビジネスの現場にお
きつく時間軸もあるので、幅広い教養︵リベ
界共通の体験プログラム ︵地球村への10のス
在の知識断片教育に横申しをさすような世
することを強く推奨している。このため、現
して創ってきたものの総体をハイライト体験
しながら人間が行ってきたことのすべて、そ
の助けをかり、空間軸と時間軸で情報を確認
から高校1．2年の間に ︵文化の世界地図︶
ベストだろうと思うからだ。
わった経験から、私もこの方法が日本人には
ショナルとして働き、孫の英語教育にも関
テスト︶を受けさせる。米国で長年プロフェッ
国のNPOが主催する英語の適応能力を測定する
目指す。中学・高校では、TOEFL ︵※米
学習法︶ から始め、英検3線程度の基礎力を
グローハル教育については、私は中学3年
値を伝える
ンガル︶ で制作した。これを使えば70億の人
ゲーター︶を他国語と日本語の双方向︵バイリ
の世界地図︶とその基盤となる案内図︵ナビ
このツールとして、私は6年かけて ︵文化
か？ これについては私は大阪府教育長の中
実際に英語の基礎をどう教えていけばよい
なるはずだ。では、そこまで行くのに学校で
論している多くの問題があまり重要ではなく
体させれば、理想的な成果につながり、今議
ない日本人の英語教師全員に、ぜひともグ
のは当然だ。すると仕事が半減するかもしれ
英語の基礎を数えるのはネイティブが良い
族の人たちとも味わってほしい。
こういう感動的な体験を英語でもまた違う民
ながら公教育に導入するよう尽力している。
テップ︶ を作成した。現在認定講師を養成し
たちの心の構図︵価値観︶を大枠三つの文化
原徹氏のアイディアに賛成だ。
このように英語教育とグローバル教育を合
コードとそのミックスに分類し、罰ヶ国の主
りと発音の関係を学ぶと、知らない単語も推測し
わせて覚えるフオニックス法︵※英語のつづ
小学校では英語のアルファベットと昔を合
抜け出し、確実に次の次元に行けるだろう。
ば日本の英語教育は、世界の英語教育界から
教師をめざしてほしいと思うのだ。そうなれ
ローバル教育をうけ、﹁世界共通教育﹂担当
要民族のDNAを容易に比較することができ
地図の背後には、各文化コードのルーツで
て概ね正しく発音や理解ができるとする英語圏の
。
る
ある世界宗教や東洋思想︵儒教︶ の原点に行
歴史や文化を共有しない人との意思疎通には、やはり英語は欠かせない。︵渥美︶
9 「教育再生」平成25年11月号