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手作りマルチタッチディスプレイの制作プロセス

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手作りマルチタッチディスプレイの制作プロセス
山下プロジェクトでは参考文献を基にマルチタッチディスプレイ
を制作しました。これは、実際の制作プロセスをまとめたもので
す。原理などに関しましては、参考文献を参照してください。
手作りマルチタッチディスプレイの制作プロセス
参考文献:「赤外線を用いたマルチタッチシステムの製作」永野 直ら(2009)
1.タッチパネルの作成方法簡易説明
マルチタッチパネルの作成は大きく3つの工程に分けられる
1 FTIR 方式のタッチパネルの作成
2 touch lib( タッチリブ ) を使用して座標データの受信
3 multi touch vista( マルチタッチビスタ ) を介して、座標データをタッチパネルのデータとして扱う
2.材料
・アクリル板 (使用したサイズ :650mm 545mm 3mm)
②設定をし OK を押すと 6 つのウィンドウが出てくる。
・赤外線 LED リボン 1m
・やすり #1000 #800 #400 #200
・研磨剤
・ウェブカメラ
・赤外線透過フィルター
・アクリル板を支える支柱となる木材など
・縁
3.制作1 FTIR 方式タッチパネルをつくる
③タッチすると触れた部分だけ赤外線が乱反射し、赤外線カメラ
を通すと白いポイントとなる
1.Web カメラのレンズの中にある赤外線除去フィルターを外して、赤
外線透過フィルターを取り付ける。これで赤外線が見えるようになる。
2.アクリル板の両側面をやすりと研磨剤を使用してつるつるにする。
3.赤外線を照射したときにきれいに通るようにつるつるにした部分に
赤外線 LED リボンをテープなどで張り付ける。
4.LED リボンに乾電池などから電気を通すと、赤外線がアクリル板内
に照射されるカメラや設定によってはこの状態で赤外線がアクリル板か
ら出ているのがわかる。
5.アクリル板の下にカメラを設置し、アクリル板をカメラの反対側か
らタッチすると、カメラでタッチしたところが白くなることが確認でき
る
Brightness、contrast の 2 つの値をうまく調節し、level で白
黒の具合を調整することでタッチした時にうまく白いポイントで拾
うことができる。むしろ、この調節をしないとうまくいかない。ディ
スプレイのサイズを測るためにキャリブレーションという設定が必
要不可欠である。画面上の 20 点をタッチするだけでプログラムが
ディスプレイのサイズを計測してくれる。
4.制作2 パソコンに値を読みこむ(Touch lib)
キャリブレーションの設定方法は 1 度 Enter キーを押して画面が
タッチした値を検出するモードになるので、その状態で C を押
必要なもの
すとキャリブレーションを行うことができる。
公式サイト http://nuigroup.com/touchlib/
キャリブレーションを間違えた場合は R を押すことで 1 つ前
サイトから touch lib をダウンロード
に戻ることができる。値を検出するモードになるとバツボタンなど
が消えてしまい閉じることができないので、Esc ボタンで終了する。
Touch lib は先ほど説明したタッチパネルの白いポイントとなった部分
を座標上のデータとして取得する。
白くなったポインタは X、Y、Area の
値として取得される
①Config.bat を起動する
山下プロジェクトでは参考文献を基にマルチタッチディスプレイ
手作りマルチタッチディスプレイの制作プロセス
5.制作3 座標データをタッチパネルのデータとして扱う
(Multi touch Vista)
必要なもの
を制作しました。これは、実際の制作プロセスをまとめたもので
す。原理などに関しましては、参考文献を参照してください。
④この設定画面が表示されたら、
[Configure Device]をクリッ
クすると、さらに小さなウィンドウが表示される。
公式サイト :http://multitouchvista.codeplex.com/
サイトから Multi touch vista をダウンロード
① 疑似的なドライバを実行する特殊な操作のため、「Multi-Touch
Vista」を起動する過程で、一時的にマウス操作ができない瞬間がある。
そのときにはキーボードを使用した画面操作が必要になる。[Alt]+
[Tab]によるウィンドウ切り替え、
[Tab]キー、矢印キー、
[Enter]キー
によるアプリの基本的な操作ができることを確認のうえ、以下を参照し
てください。
以後の説明は参考サイトから引用したものである
⑤[Block native windows mouse…]のチェックボックスに
チェックをして、[OK]ボタンをクリックする。
参考サイト
http://www.atmarkit.co.jp/fsmart/articles/multitouch01/02.html
以上で設定は完了。この状態でマウスクリックすると、赤い丸
のカーソルに、以下のような波紋が表示される。これはタブレッ
② 「Driver」フォルダには使用 OS が 32 ビットもしくは 64 ビットに
応じて「x32」「x64」フォルダがあるので、環境にあったフォルダの
「Install driver.cmd」を管理者権限で実行すると、ドライバのインストー
ト PC やタッチパネルで画面をクリックしたときと同じ挙動な
ので、Windows 7 がタッチ入力として認識をしていることが
分かる。
ル行われる。
Windows 7 がタッチデバイスの接続を認識すると、タスクバーの右
端の「デスクトップの表示」ボタンが通常よりも幅が広くなります。
インストール前
6.おわりに
FTIR 方式のタッチパネル作成、タッチリブの使用、マルチタッ
インストール後
チビスタの使用、以上 3 点を行うことで基本的にはタッチパネ
ルとして動作することになる。
このやり方でタッチパネルが動作しない場合の問題点は特定で
きないが、私たちが発見した問題点を挙げていく
③次にサービスコンソール、ドライバコンソールの順に起動する
「Multitouch.Service.Console.exe」「Multitouch.Driver.Console.exe」
の 2 つを起動すると、カーソルの他に赤い丸のカーソルが現れる。この状
態では、赤い丸のカーソルは独立して操作できない。ここからさらに
「Multitouch.Configuration.WPF.exe」を実行する。
■赤外線漏れ
タッチする前から袖や腕に赤外線が反射してしまう。この場
合はアルミ箔など赤外線を遮断する薄いものを縁に巻きつける
白くなったポインタは X、Y、Area の
ことにより、赤外線漏れを抑えることができた。
値として取得される
■キャリブレートミス
うまくキャリブレーションができていない時は、再設定しす
る。周囲が暗すぎる、明るすぎる。
■周囲が蛍光灯など赤外線発光するものによって明るすぎる
と、袖などが赤外線に反射してしまいうまくいかないことがあ
る。
逆に暗すぎると、brightness 値を最小まで低くして暗くし
ても、赤外線が多すぎて白い所が多くなってしまうことがある。
専修大学 ネットワーク情報学部 2012山下プロジェクト
これは、参考文献を基に「プロジェクト」の授業の中で作成したものの制作過程をまとめたものです。何かございまさいたら以下のアドレスにご連絡ださい。
プロジェクトマネージャー:西森 剛 ([email protected])
システムチームマネージャー:佐々木 翔(執筆)
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