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事業戦略説明会資料
事業戦略説明会資料 2010年3月30日 1. 事業環境 1 不動産市場における基礎的要因 オフィスの賃料及び空室率は依然として悪化を続けておりますが、景況感の改善や前向き なオフィス需要が一部見られることなどから、東京オフィスの空室率は2010年中に、賃料 は2011年中に底を打つとの意見が複数のマーケット参加者から聞こえつつあります。 東京オフィスビルの空室率の推移 東京オフィスビルの賃料の推移 (円/坪) 50,000 9% 8% 実績 楽観シナリオ 標準シナリオ 悲観シナリオ 45,000 7% 40,000 6% 35,000 予測値 5% 30,000 予測値 4% 25,000 , 3% 20,000 2% 15,000 1% 10,000 0% 98 99 00 01 02 03 04 注:東京都心5区基準階面積100坪以上のオフィスビル 出所:三鬼商事データよりケネディクス作成 05 06 07 08 09 10 11 12 90 92 94 96 98 注:東京都心3区大規模オフィスビル 出所:ニッセイ基礎研究所 00 02 04 06 08 10 12 14 2 J REIT及び海外投資家の動向 J-REIT及び海外投資家の動向 不動産市場における基礎的要因の悪化に反転の見通しが立ち始めたことで、投資家は不 動産に対する投資スタンスを改善させてきております。また、海外の新規投資家層の参入 やJ-REITによる物件取得の再開など、投資家の買い需要は徐々に改善傾向にあり、投資 リスクを意識した極端な好利回りを求める動きは終息しております。 リスクを意識した極端な好利回りを求める動きは終息しております 海外プレイヤーによる物件取得事例 取引時期 国名 会社名 概要 規模 2009年6月 韓国 韓国国民年金基金 KDX豊洲グランスクエア(カーライル・グループと共同出資) KDX豊洲グランスク ア(カ ライル グル プと共同出資) 2009年11月 シンガポール Parkway Life REIT 老人ホーム8物件 2009年12月 ドイツ SEB Asset Management (SEB) イオンモール千葉ニュータウン 2009年12月 シンガポール Mapletree Logistics Trust 千葉の物流施設 44億円 2010年1月 ドイツ REEFFの不動産ファンド フロンティア恵比寿ビル 47億円 NA 約50億円 約120億円 J-REITによる物件取得事例 公表日 物件種別 平均キャップレート(1) 取得物件 (件) (億円) (%) オリックス不動産投資法人 2010/3/3 商業 3 108 6.1% DAオフィス投資法人 2010/3/3 オフィス 1 42 5.3% 森ヒルズリート投資法人 2010/3/5 オフィス 2 102 4.1% 産業ファンド投資法人 2010/3/9 底地 1 45 NA 東急リアル・エステート投資法人 2010/3/15 オフィス 1 90 4.7% 日本リテールファンド投資法人 2010/3/19 商業・底地 7 244 5.2%(*2) 注:(1) キャップレート=鑑定NCF/取得価格、(2) 底地を除く 出所:各REITプレスリリースより、ケネディクス作成 3 不動産取引の動向 これまで減少傾向にあった不動産売買件数は、2009年第3四半期以降増加傾向に転じて おり、2009年第4四半期以降からJ-REITや海外投資家による買い越しが目立ってきており ます。 不動産売買件数の推移 250 プレイヤータイプ別 不動産売買動向(件数ベース) (件) 50% 40 取引件数(左軸) 前年同期比(右軸) (件) 外資 個人 金融 電鉄 事業会社 不動産会社 ファンド 200 買 越 し 30 25% 20 150 0% REIT 10 0 -25% 50 -50% -10 売 越 し 100 -20 -30 -75% -40 0 08Q1 08Q2 08Q3 08Q4 09Q1 09Q2 注:事務所、住宅、商業施設、物流施設の合計件数。引渡または売決ベース 出所:日経不動産マーケット情報よりケネディクス作成 09Q3 09Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 4 借入金の調達動向 不動産セクタ 不動産セクターに対する金融機関の貸出態度は2009年3月以降改善傾向にあり、またJに対する金融機関の貸出態度は2009年3月以降改善傾向にあり、またJ REITの投資法人債の発行も再開されるなど、不動産投資市場に対する借入金の供給は 改善傾向にあります。 銀行貸出姿勢の変化 (%ポイント) J-REITの投資法人債発行事例 (2010年1月以降) 投資法人名 40 30 20 10 公表日 発行額 利率 (億円) (%) 期間 格付(1) 日本ビルファンド投資法人 2010/1/22 100 1.23 5年 AA オリックス不動産投資法人 2010/2/18 120 2.08 3年 A+ ジャパンエクセレント投資法人 2010/3/5 120 1.52 4年 AA- 日本プライムリアルティ投資法人 本プ イム 投資法人 2010/3/5 60 1.68 5年 年 AA- 野村不動産オフィスファンド投資法人 2010/3/11 20 - 3ヶ月 a-1+ 0 -10 10 不動産市場安定化ファンドの融資事例 投資法人名 -20 -30 30 不動産/大企業 不動産/中堅企業 不動産/中小企業 全規模/全産業 プロスペクト・リート投資法人 プロスペクト リ ト投資法人 公表日 2010/3/11 借入金額 利率 (億円) (%) 100 5 43% 5.43% 期間 2 5年 2.5年 -40 04/03 04/09 05/03 05/09 06/03 06/09 07/03 07/09 08/03 08/09 09/03 09/09 出所:日銀短観 「金融機関の貸出態度判断DI」 (「緩い」-「厳しい」) 、四半期ベース、2009年12月現在 注: (1) 格付投資情報センターによる格付け 5 不動産の流動性 不動産投資マ 不動産投資マーケットに参加している投資家・レンダーが落ち着きを取り戻すことにより、 ケットに参加している投資家 レンダ が落ち着きを取り戻すことにより、 不動産投資の生命線である“流動性”は今後改善していくことが期待されます。 J-REITによるオフィス取引 10% 売買CapRate (1) 9% 8% 7% 6% 5% 4% 3% 2% 07/01 07/04 07/07 07/10 08/01 08/04 08/07 08/10 注: (1) 売却時Cap Rate=直前期NOI/売却価格、取得時Cap Rate=鑑定NCF/鑑定価格 (対象はJ-REITが売買した東京23区のオフィス) 09/01 09/04 09/07 09/10 10/01 6 2. 中期経営計画のアップデート 7 中期経営計画の方針 ケネディクスは、事業環境の変化に合わせてビジネスモデルを再構築すべく、2009年12 月期を初年度とする5年間に渡る中期経営計画を、昨年2月に発表しております。 アセットマネジメントビジネスへの回帰 1 2 3 受託資産残高(AUM)成長 バランスシートのスリム化 安定的な収益構造 8 中期経営計画の見直し 昨年2月の発表以降、当社グル 昨年2月の発表以降、当社グループ及び事業環境が変化していることから、本年2月に プ及び事業環境が変化していることから、本年2月に 中期経営計画の戦略の確認と計画数値を含めた見直しを行いました。 見直しの理由 市場環境の見通しに一部明るさ (最悪期は脱出、流動性に改善の兆し) 財務安定性の改善 (CBの繰上償還問題の解決等) 競争環境の変化 (同業他社の撤退・破綻等) 見直しの内容 「アセットマネジメントビジネスへの回帰」に向けた取り組みを引き続き実施 財務安定化施策を反映、物件売却のスピードに余裕を持たせ、市場環境に柔軟に対応 AM受託環境の変化に伴い、AUMの獲得目標を上方修正 9 見直し前後の主要指標比較 2009年12月期 実績値 2013年12月期 計画値 <2009年2月発表> AUM <2010年2月見直し> 受託資産残高 9,399億円 1.2兆円 見直し 1.4兆円 DEレシオ(1) 3 3x 3.3x 0 9x 0.9x 見直し 1 0x 1.0x 純利益 △184億円 35億円 見直し 46億円 BS PL 注: (1) 「DEレシオ」=「有利子負債」 / 「自己資本」であり、Net DE Ratioとは異なります。 10 1 中期経営計画実現に向けた方策①: AUMの積極的な拡大 積極的な拡大 足下でAUMの流動化が進む中では、将来の収益源泉たるAUMの水平的拡大を推し進 め、業界内のシェア向上に注力します。 収益フロンティアの拡大イメージ AUM収益性 2. アセットマネジメントによる付加価値創造 着実なテナントリーシング、物件の潜在的価値を引き出す バリ バリューアップの実施 アップの実施 市場動向を見据えた適正価格での物件取得・売却活動、 インセンティブの獲得 1. AUMの積極的積上げ レスキューAMの獲得 キ 獲得 • 他社AM破綻・更迭の増加に伴うビジネス機会 の拡大 外部プラットフォームの獲得 • 撤退AMの買収等 撤退 買収等 ディストレス案件、会社型案件等への取り組み強化 ケネディクスの • AMとしての高い専門性が問われる案件で優位 収益源泉 性を発揮 提携相手のマックスリアルティーとのシナジー 提携相手 ク リ と シナジ 2 1 AUM残高 11 2 中期経営計画実現に向けた方策②: リストラ案件への取り組みのさらなる強化 案件 取り組 さらなる強化 当社が有する不動産アセットマネジメントのノウハウを活用し、課題を有する不動産プラッ トフォームのリストラクチャリングにおいて収益機会の更なる獲得を目指します。 期待される収益機会(例) 他社AM 概要 事例 J-REIT 会社型案件 CMBS・ノンリコースのリストラ CMBS ノンリコ スのリストラ 案件や破綻・撤退した不動産 AMが運用するファンド等のアセ ットマネジメント契約を、エクイテ ットマネジメント契約を、 クイテ ィ投資家やレンダーからの依頼 により、当社グループに振替 カーライル・グループが投資する 資産規模240億円の不動産ファ ンドのAM受託(2009年8月) CMBSレンダ からの要請により CMBSレンダーからの要請により 資産規模約110億円の不動産フ ァンドのAM受託(2009年6月) 不動産を保有する企業や不動 産アセットマネジメント会社への 出資を外部投資家と協力しなが ら行い、不動産を獲得 当該不動産のアセットマネジメ ントを獲得 更生会社パシフィックホールデ ィングス等のスポンサー就任、 アセットマネジメント獲得 (2010年5月予定) ポートフォリオやファイナンスに ポ トフォリオやファイナンスに 課題を有するJ-REITに対して、 ソリューションを提供 グループ内のJ-REIT資産運用 グル プ内のJ REIT資産運用 会社二社を通じて獲得したJREIT運用ノウハウを活用 オーストラリアの上場不動産投 資信託であったChallenger Kenedix Japan Trustを非上場 化し私募フ ンドとして運用 化し私募ファンドとして運用 (2010年2月) 12 3 中期経営計画実現に向けた方策③: AM力の付加価値拡大に向けた人材強化 力 付加価値拡大 向けた人材強化 アセットマネジメント アセットマネジメント・ビジネスにおける競争力の源泉である人材のさらなる強化を図るべく、 ビジネスにおける競争力の源泉である人材のさらなる強化を図るべく、 社内トレーニング・プログラムの補強等により、当社が有するアセットマネジメント・ノウハ ウを若い世代も含めて全社的に強化、当社グループ全体としてのアセットマネジメント力 の付加価値拡大を目指します。 の付加価値拡大を目指します 1. 提案力 説得力のある物件運用戦略、確かな市場分析、魅力あるプレゼンツールの作成等、投 資家ニーズに対応した営業力 きめ細やかな対応・コミュニケーションを通じ、信頼されるリレーションシップの確立 2. 物件売却力 アセットマネージャー としての競争力の強化 売りにくい環境下、売りにくい物件を売ることによる、付加価値の向上、他のAMとの大 きな差別化 3. 資金調達力 物件キャッシュフローの精査、説得力のある出口戦略、粘り強い交渉等を通じて、金融 機関の信頼を獲得 13 投資パフォーマンスの向上に資する資金調達条件の獲得 見直し後の中期経営計画 2005 PL Data 営業収益 営業総利益 営業利益 経常利益 当期純利益 Segment Data ( 営業総利益 ベース ) 不動産投資事業 賃貸事業収入 不動産売却収入 (1) その他 不動産投資アドバイザリー事業 不動産投資アドバイザリ 事業 フィー収入 匿名組合分配損益 アセットマネジメント事業 アセットマネジメントフィー インセティブフィー 債権投資マネジメント 事業 フィー収入 債権回収収益/匿名組合分配損益 BS Data 総資産 保有不動産 有利子負債 株主資本 DE Ratio (2) AUM AUM 合計 自己勘定投資 J-REIT A-LPT(3) 私募ファンド 2006 2007 2008 2009 52,055 11,749 9,157 8,129 4,773 108,740 22,385 18,670 16,494 9,050 138,025 36,549 30,863 26,120 14,662 137,432 22,413 16,267 5,317 (10,849) 77,831 13,514 8,433 225 (18,438) 3,240 1,086 2,154 0 3,618 2,256 1,361 4,005 1,433 2,572 887 526 361 13,222 2,657 10,565 0 4,166 1,954 2,213 4,034 1,915 2,119 962 581 381 26,492 7,846 18,619 0 4,309 2,835 1,474 4,278 2,223 2,055 1,470 522 948 17,393 11,829 12,328 (6,764) 2,025 1,881 144 2,956 2,611 345 39 161 (122) 9,962 6,450 7,382 (3,870) 1,243 953 290 3,144 3,078 66 (835) 129 (964) 95,594 54,790 59 562 59,562 28,562 2.1x 158,147 86,848 106 629 106,629 37,209 2.9x 338,509 243,895 238 268 238,268 60,764 3.9x 273,150 209,255 202 804 202,804 46,738 4.3x 218,603 164,361 153 038 153,038 46,742 3.3x 385,663 40,194 , 107,027 0 238,442 544,481 72,421 , 220,967 0 251,092 734,981 162,414 , 291,337 49,784 231,446 844,337 172,006 , 322,490 59,334 290,508 939,903 162,331 , 344,773 59,334 373,467 注: (1) 2008年は匿名組合出資金売却価額、2009年は棚卸資産評価損 (2) 「DE Ratio」=「有利子負債」 / 「自己資本」であり、Net DE Ratioとは異なります (3) A-LPTはCKTの私募化に伴い2010Eより私募ファンドに分類 2010E 44,900 12,600 8,600 3,300 400 Projection 2011E 2012E 2013E 64,000 14,100 10,100 6,200 3,200 41,400 14,500 10,300 7,100 3,800 36,700 15,700 11,300 8,500 4,600 7,100 4,900 2,200 0 2,600 1,600 1,000 4,400 4,200 200 0 0 0 5,800 4,100 1,700 0 3,200 1,700 1,500 5,500 4,900 600 0 0 0 5,600 4,000 1,700 0 3,800 1,700 2,000 6,300 5,500 800 0 0 0 184,900 137,800 118 400 118,400 48,100 2.5x 147,800 99,800 78 200 78,200 51,300 1.5x 138,100 89,100 65 100 65,100 54,700 1.2x 134,400 83,800 57 100 57,100 59,000 1.0x 1,035,000 127,000 , 370,000 1,150,000 92,000 , 410,000 1,285,000 82,000 , 465,000 1,425,000 77,000 , 520,000 538,000 648,000 738,000 828,000 7,500 5,800 1,700 0 1,600 1,000 600 3,500 3,500 0 0 100 (100) 14 本資料の取り扱いに関して 本資料の取り扱いに関して 本資料は、ケネディク 本資料は、ケネディクス株式会社(以下、「当社」といいます)及び当社グループの事業概要並 株式会社(以下、 当社」 ます)及び当社グル 事業概要並 びに経営戦略に関する情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘または斡旋を目的とし たものではありません。 本資料に記載された内容については細心の注意を払っておりますが、掲載された情報の内容 の正確性、有用性、また適切性等ついて、当社は一切保証するものではありません。また、本 資料に記載された内容は 事前の通知なくして変更されることがあります 資料に記載された内容は、事前の通知なくして変更されることがあります。 本資料の中の当社の事業における計画、見通し、その将来に関する記述は、現時点で入手 が可能な情報を基に想定される合理的な判断と考えておりますが、さまざまなリスクや不確定 な要素が含まれていることから、実際の業績はさまざまな重要な要素によって大きく異なる場 合があります。 本資料の著作権その他の権利は、特段の断りがない限り、当社に帰属しています。 15