Comments
Description
Transcript
やんばるしいくるプロジェクト協議会
やんばるしいくるプロジェクト協議会【沖縄県】 事業期間中の具体的な取組と結果 1.温度管理型によるしいたけ栽培は当初の予測どおり順調に栽培できた。今回沖縄では大 型の台風が3度直撃したにも関わらず、温度管理型室内栽培は全く被害がないことが確 認された。また9月中旬以降沖縄では常温での栽培が可能で、 本土の冬季温度管理型 (暖 房)栽培に比べると燃料経費が全く掛からないことが確認された。 応募事業名:遊休資産を活用した菌床椎茸栽培・リサイクル事業 2.収穫量は1菌床あたり平均561g(10,000菌床あたり5.61t)と当初の計画を達成した。こ の結果により沖縄県内でのしいたけ栽培は100gあたり110円で出荷したと仮定すると50 事業分野:リフォーム/環境/林業 連携体団体【事業管理者名】 (構成員名) : 【 (株)ゆがふバイオテクノ】 ( (株)仲嶺造園土木、名護林業生産加工販 売事業協同組合、NA-BA生産企業組合) 坪・10,000菌床あたり671万円の売上となり他の農業と比較すると効率が良い。 3.しいたけ栽培を行う上での栽培棟リフォーム及び機材等の製作は技術的に県内で施工可 菌床培養状況 能で事業を拡大した場合、断熱工事、しいたけ栽培ラック製作、空調工事、散水施設工 事等、鉄工業・電気水道工事業への波及効果は大きいものと考えられる。 4.11月10日現在、使用済の菌床は5,000個程度発生し、堆肥化作業を進めているが、廃菌 床にはしいたけ菌や米ぬか等が含まれており65 ℃から70 ℃の堆肥化熱が発生しており 順調に堆肥化が進行している。このことから良質な堆肥が製造できるものと考えてお り、赤土流出防止剤等への活用は可能と思われる。 取組の背景 苦労したところ 連携体が協力する事により木質資源の高度再利用をめざし、各社のノウハウを用いる とコスト軽減ができる。事業メインであるしいたけ生産を連携して県内で生産供給がで 1.当初、温度・湿度管理が難しくしいたけ菌床が極端に乾燥することがありしいたけの発 き、一貫した体制で行う事によりトレーサビリティーがしっかり構築できる。 生に悪影響を与えた。 2.しいたけ栽培には適度な湿度がなければならないが、夏季の栽培の場合、クーラーによ る温度管理が必要になるが、クーラーを利用すると湿度が下がり乾燥する為湿度の調整 事業の概要 沖縄県北部に潤沢に存在するが利用率の低いハンノキを主原料とし、沖縄初の温度管 理型菌床椎茸栽培を行い県内へ流通させるとともに、廃菌床を破砕し畜産用敷材、特殊 が困難であった。解決策として超音波加湿器の導入で問題が解決した。 栽培棟断熱工事状況 肥料等を製造し再利用する循環型農林業を行なう。 今後の課題 1.本事業で得られた1菌床あたりの収穫量は561gであり収支シミュレーションによる沖縄 での事業化は可能であると考えるが、本土の1菌床あたりの平均収穫量650gから700gと 当初期待した成果(効果) 比べると、今後は菌床の原料であるおが粉の樹種の選定や、より沖縄にあったシイタケ 菌の実験、栽培環境の研究を行うことにより収穫量の増加を図りより収入を確保できる 1.沖縄県内で初となる温度管理型の菌床しいたけ栽培技術を確立するため、事業期間内 温度管理型しいたけ栽培を確立したい。 に、10,000個の菌床を導入し県内で栽培が可能であるか実験を行う。 2.栽培棟の建設コストをより軽減するため、異業種と連携し断熱材を廃材等で代用できる 2.収穫量を正確に調査し、 県内での温度管理型しいたけ栽培の事業化が可能か否か検証を システムを構築したい。 行う。 3.事業を遂行する上で、しいたけ栽培棟のリフォーム工事、その他関連資機材の製作等建 設関連企業への波及効果を検証する。 4.収穫後の廃菌床を活用し赤土流出防止剤や堆肥への活用(バイオマス活用)が可能か実 験を行う。 しいたけ栽培用ラック 今後の事業展開 1.沖縄県内の年間しいたけ消費量約800tの半分にあたる400tの生産を目指す。 2.県内の廃校、空き店舗等を活用し遊休資産の活用を図るとともに、初心者等でも参入可 能なしいたけビジネスモデルを確立し過疎地域での雇用の確保や、高齢者、障害者の 方々の事業への参画を図る。 3.廃菌床の利活用の研究を行い、特殊肥料、ペット敷材等の商品開発を促進する。 4.しいたけのブランディングを行い、中国、台湾などの富裕層をターゲットとした外国進 出を行う。 所在地、地図、URL、問い合わせ先 しいたけ発生状況