Comments
Description
Transcript
切り花品質保持期間を延長する小型溶液浄化装置の開発
No. 08-03 切り花品質保持期間を延長する小型溶液浄化装置の開発 切り花を長い期間観賞するために、生産・出荷から花屋さん等での販売まで、様々な対策がとられる ようになってきました。これらの対策は、切り花の吸水を妨げないことや、開花に必要な糖などのエネ ルギー源の供給などがあげられます。 当所では酸化チタン光触媒の有機物分解能と糖処理を組み合わせた切り花の品質保持方法を考案 しました。さらに、これを実用化するために小型溶液浄化装置(特願2007-217988)を開発し、切り花 の開花促進や品質保持期間の延長を可能にしました。 側面には水 が通る穴を 開けている UV-LED 光触媒担持体 図1 小型溶液浄化装置(特願2007-217988) 酸化チタン光触媒を固定したメッシュ状の担持体 と紫外線発光ダイオード(UV-LED)を一つの容器 内に収めました。容器には水が出入り可能なよう に穴を開けています 実際に1%のショ糖液などに 花を生け、装置を入れ、開花 の状態や花持ち日数、切り花 の重さを調査しました。 10 1 30 鑑賞期間終了 (=花持ち日数) 1 20 切り花重量比 開花指数 9 8 7 装置あり 装置なし 装置なし(水生け) 6 装置あ り 装置なし 装置なし (水生け) 1 10 1 00 90 80 5 0 5 10 試験開始後日数 図2 バラ切り花の開花状況の推移 15 0 5 10 試験開始後日数 15 図 3 バ ラ切り花重量比の推移 (初期値を100としたとき の割合)% *本装置は、花瓶や直売所等で販売される切り花を入れる容器、 切り花出荷のバケット輸送などでの適用が期待されます。 神奈川県農業技術センター(2008.10.1)