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更新日: 2008 年 1 月 22 日 週間情報 2007 年第 16 号 http://www.irc.nl

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更新日: 2008 年 1 月 22 日 週間情報 2007 年第 16 号 http://www.irc.nl
更新日: 2008 年 1 月 22 日
週間情報
2007 年第 16 号
http://www.irc.nl/source
国際
気候変動: 開発途上国で水へのアクセスが危機的状況に
水へのアクセスが、アフリカ、アジアを中心とする貧困国において危機的問題となる見通しである。
2007 年にインドネシアのバリ島で開かれた国連気候変動会議で議論された対応戦略では、予想さ
れる水不足が考慮されていない。
CSD-16: 淡水アクションネットワーク(FAN)、NOG レビューペーパーを作成
2008 年 5 月の国連持続可能な開発委員会第 16 回会合(CSD-16)では、水と衛生に関する
CSD-13 の決定事項の実施状況が見直される。CSD-16 に提出される NGO レビューペーパーで
は、水と衛生部門における 7 つの優先的アプローチおよび戦略を確認する。
アフリカ:サブサハラ地域
ブルキナファソ: ぜいたく品ではない衛生施設に多大な費用
首都ワガドゥグー市内の市場数箇所にトイレ施設が整備された。従来の穴を掘っただけのものは、
特に雨季になると穴から水が溢れていたが、これによって衛生状態が改善した。
アフリカ: ビニール袋に苦悩、使用禁止に着手
アフリカ諸国は、地域の深刻な廃棄物処理問題に対して、ビニール袋の使用禁止または制限とい
う大胆な方策を新たに導入した。
南ア共和国: 水道メーターの導入は違憲?
南ア共和国高等裁判所は、数百万ドルを費やして水道の前払いシステムをソエトに導入しようとす
るヨハネスバーグ市の決定が、住民が水を自由に利用する権利に違反しているかの裁定を下すも
のとみられる。
ケニア: 水・衛生状態の改善にオランダと世界銀行が拠出
オランダは、ケニア政府とユニセフの水・衛生プログラムに対して 4,100 万米ドルを拠出した。また
世界銀行理事会は、安全な水と衛生サービスへのアクセス拡大に向けて、ケニアに対する 1 億
5,000 万米ドルの信用貸しを承認した。
中東・北アフリカ
ガザ: 上下水道問題浮上
ガザからの様々な報道によると、ハマス支配地域にある上下水道処理施設は、燃料に加えパイプ
やポンプをはじめとするスペアパーツの搬入に対してイスラエルが安全保障上の懸念を示している
ため、大きな打撃を受けている。
イエメン: SWAP 開始に向け、農村部の水供給に対する新たな融資を要請
イエメン政府は世界銀行に対し、2007 年 12 月 31 日に終了する農村部水供給・衛生プロジェクト
からセクター・ワイド・アプローチ(SWAP)開始までのつなぎの融資を要請した。
アジア・太平洋地域
アジア・太平洋: 水サミットの焦点は水ガバナンス、気候変動、知識活用
2007 年 12 月 3 日、4 日の両日、大分県別府市で開かれた第 1 回アジア・太平洋水サミットに 36
を超える国の首脳らが参加した。「別府からのメッセージ」の中で参加者は、水供給と衛生に関する
ミレニアム開発目標(MDG)の達成に協力することを再確認した。
インドネシア: 水資金プログラム会議、課題と資金について協議
2007 年 11 月 7 日~9 日+、アジア開発銀行(ADB)は、2008 年から 2010 年にかけて ADB が支
援するパイプラインプロジェクトのさらなる進展を目指して、水資金プログラム(Water Financing
Programme: WFP)会議をインドネシアで開催した。会議では主に、農村および都市部の水供給、
灌漑設備、流域管理に必要な資金について協議が行われた。
ラテンアメリカおよびカリブ海地域
ペルー: マンタロ川流域が有害物質のゴミ捨て場に
マンタロ川流域の汚染を防ぐため、対策の早急な実施が求められている。独自の学術調査から、
ペルーの中央アンデス山脈の主水源の一つであるマンタロ川流域が、有害物質の廃棄場と化して
いることが明らかになっている。
パナマ: 難民認定と清潔な水がコロンビア先住民の「すべてを変える」
数カ月にわたり困難と恐怖を経験したコロンビア先住民・ウーナン民族の 11 家族の状況が好転し
た。難民認定と清潔な水がすべての状況を変えた。
ボリビア: IDB、水供給プログラムに対する 2,100 万米ドルの融資を承認
米州開発銀行(IDB)は、ボリビアの小規模自治体における水供給プログラムに対し、2,100 万米ド
ルの融資を行うことを承認した。
著名人関連
ウォーターエイド: Stephen Turner 氏引退
Stephen Turner 氏が、1990 年以来携わってきた英国の NGO 団体ウォーターエイドから引退する。
現在ウォーターエイドは、水と衛生(WASH)の問題が保健状態の改善および疾病抑制にとって極
めて重要な要素であるという事実を強調し、英国医師会とともに保健専門家の獲得に努めている。
Johan Kuylenstierna 氏: UN Water 代表の主任技術アドバイザーに就任
Johan Kuylenstierna 氏が、国連水関連機関調整委員会(UN Water)代表の主任技術アドバイザ
ーに任命された。
世界銀行: アルメニアの水プロジェクトで汚職疑惑
世界銀行の元コンサルタント Bruce Tasker 氏は、世銀が出資するアルメニアの水関連プロジェクト
において汚職、詐欺、横領が行われていると主張し世銀と衝突している。
タイ: アジア・太平洋水博物館、着工へ
ユネスコ、タイ国立科学博物館、日本水フォーラムは、タイパトゥムタニ県に建設予定のアジア・太
平洋水博物館の設立への協力を表明した。
IWA、オランダに運営事務所を開設
国際水協会(IWA)はオランダのハーグに運営事務所を開設し、水部門における国際パートナーと
のさらなる協力関係を推進する。
欠員募集
水と衛生コーディネーター、パレスチナ占領のヨルダン川西岸地区
組織: Action Against Hunger (AAH), スペイン、マドリード市
応募は 2008 年 2 月 15 日(金)前日まで。
農村部水供給プログラムのプログラムマネージャー、ニジェール、ケイタ
組織: Action Against Hunger (AAH), スペイン、マドリード市
応募は 2008 年 1 月 31 日(木)前日まで。
研修
開発および緊急時のための水と衛生
中国、香港市、2008 年 3 月 3 日~15 日
BushProof によるこの研修では、様々なオプションやアプローチを取り上げる。
研究
費用効果、費用便益研究
水・保健学会誌(Journal of Water and Health)最新号に、費用効果および費用便益分析に関す
る論文が 3 本発表された。
難民キャンプにおいて提供される水・衛生環境と、関連する保健・栄養指標に関する調査
難民キャンプにおける水・衛生状況の基本指標を世界的レベルでまとめた初の資料が作成され
(2003 年から 2006 年のデータを使用)、関連する一部の保健・栄養指標との比較が行われてい
る。
資金調達
開発目標: 水供給と衛生に関する MDG 達成のための新たな費用を推計
WHO の新たな研究では、「水供給と衛生に関するミレニアム開発目標(MDG)の達成に必要とし
て従来示されていた費用よりもさらに新しい包括的な数値」が明らかにされている。2005 年から
2014 年の間に水供給と衛生に関して必要な資金は年間 700 億米ドルと推計され、そのうち 180
億米ドルを新規設備の建設に、520 億米ドル(358 億ユーロ)を既存の設備の維持管理に充当する
としている。
資料・新規刊行物
The sanitation scandal
(衛生に関する悪評)
本レポートの目的は、一般に開発途上国で衛生問題への関心が低いことについて、その背景にあ
る理由を探ることである。
Assessing partnership effectiveness (パートナーシップの有効性評価)
本資料は、パートナーシップの推進に関わる人が、ある目的の達成において協力体制を取ること、
またはそれが最善の方法であったかを判断する際に、その答えを得るための手助けを目指すもの
である。
Water monitoring (水のモニタリング): mapping existing global systems and initiatives (既存
の世界システムおよびイニシアティブの図式化)
本レポートでは、水のモニタリングに重点を置いている。政府とドナーに対して、統一的で一貫した
システムによって水関連のイニシアティブの影響をモニタリングすることが強く求められている。
Rethinking governance in water services (水供給サービスにおけるガバナンスの再考)
本資料は、水のガバナンスにおけるいわゆる「危機」の概要を示し、まとまりに欠ける最近の政策
協議、首尾一貫した枠組みや行動に向けたアジェンダの欠如を浮き彫りにしたものである。
The last taboo(最後のタブー) : opening the door on the global sanitation crisis(世界の衛生危
機の扉を開ける)
本書は、今日の衛生危機をとりまく多くの沈黙を打ち破るものである。本書は、「水と衛生」のつな
がりを分離し、この問題を真に進展させるためには、我々が考え方を完全に変える必要があると主
張する。
新着ネット情報
Pooing in public – caught on camera (人前でのトイレ – カメラが捉える)
ウォーターエイドは、世界人口の 4 割がトイレをする安全な場所がないという事実を浮き彫りにする
ため、ロンドンにおける屋外での排泄の様子を捉えた 4 本のバイラルフィルムを公表した。
OpenWater Wiki
水質学者、研究者、活動家が、「試されているが、正しくないかもしれない」分析手法について協議
するプラットフォーム。
Software tool for groundwater budgeting (地下水に対する予算配分のためのソフトウェアツール)
世界団結センター(Center for World Solidarity)の R.V. Rama Mohan 氏は、一定地域における地
下水の採取と涵養を計算できる無料ソフトウェア(Excel による表計算)を開発した。
Water and Education (水と教育)
このサイトは、水と教育の間の二つの関係について情報を提供している。一つは水に関係する問
題および水の管理に関する教育であり、もう一つは教育を受けるための水へのアクセスについて
である。
Sanitation in the News (衛生関係ニュース) – 国際衛生年(IYS) 2008
衛生に関するニュースや記事を特集した米国国際開発庁(USAID)環境衛生部門によるブログ。
Water, Land & People (水、土地、人): Learning initiative in Bolivia, India and Mali (ボリビア、
インド、マリでの研修イニシアティブ)
2005 年から 2006 年にかけて、ボリビア、インド、マリの研修グループが、ストーリーテリングなどの
画期的な研修方法を用いて、水の管理に関する具体的なテーマについてメンバーの経験を基に確
認し分析する作業を行った。
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