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「勘定科目体系」を統一

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「勘定科目体系」を統一
事例
海外に進出する
中堅・中小企業
向け
基幹システム
構築ガイド
“失敗しない” 海外進出企業の基幹システム構築の進め方
リコーITソリューションズ株式会社
事例
製造業A社
海外拠点の経営情報可視化の実現
「リアルタイム・グローバルPDCA」
の実現による、 グローバル環境の変化に
対応した経営管理のマネジメント変革を実現
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2
CompanyProfile
(導入企業のご紹介)
 親会社:自動車部品メーカー
 導入企業:上記自動車部品メーカーの子会社
・製造関連会社4社
※国内及び海外の4法人
 年商:各社
約10億円~130億円
 業種:自動車部品製造業
 投資金額(導入金額):全体で80百万円
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3
3つの重要事項
 グローバル展開での経営情報可視化にて
重要な事は、下記の3つです
1. 会計データ(勘定科目)、原価管理の仕組みなど、
経営情報がリアルタイムで把握可能な仕組みに
変えること
2. 進出国でのローカルな会計制度/法制度/税制/
商習慣などを、システムにて対応させること
(これをローカライゼーションと呼びます)
※可能な限りシステムの中核部分は、
各国共通にすること
3. 上記、1,2を実現できるのはグローバルにて対応する
ERPを利用する事が効率的であること
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4
製造業A社
グローバル経営情報可視化 AsIs ToBe
【導入前】
【導入後】
日本・インドにHelpDesk設置
多言語・現地時間でのサポート
国内拠点
AS400など
VPN
DBサーバー
Xenapp
海外拠点
本社からは容易に海外拠点
の情報取得が可能に。
同一事業セグメント(4拠点)でバラバラのシステムが稼働
全拠点をGlobal Template for SAP Solutionsで統一
【課題】
・事業全体での情報把握がリアルタイムにできない
・現地法人ごとに異なる個別最適のオペレーションやシステム
を導入しており、全社/グループとしての標準化や効率化が
進まない
・子会社から親会社への報告資料作成に時間がかかる
・各法人に対する経営・IT統制がきかない
【効果】
・勘定科目・組織体系見直しを含めた
業務プロセスの標準化・IT統制の実現
・統合データベースとBIツール活用による
タイムリーな経営情報(有効な財務指標/KPI)把握の実現
・データベースサーバーを国内に配置し
各法人のシステム管理負荷を軽減
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5
採用した導入パターン
近年の導入パターン
3つの導入パターン
②SAPERP(又は既存基幹システム)と
①全社でSAPERPの展開
SAPBusinessOneのハイブリット展開
SAP ERP or 既存の基幹システム
SAP ERP
本社
国内
法人
海外
法人
SBO
本社
本社
生産
拠点
全社で1つのERPシステム
メ
リ
ッ
ト
・
デ
メ
リ
ッ
ト
③SAPBusinessOneによる展開
国内
法人
海外
法人
生産
拠点
国内
法人
海外
法人
生産
拠点
SBO
SBO
SBO
SBO
SBO
SBO
・本社のみ異なるシステムを利用
・子会社/海外法人はSAPBusinessOne ・各社同じSAPBusinessOneにて連携
グループ全体で業務標準化
リアルタイムの連結会計処理
連結会計処理は専用の連結システムと連携
本社システムとの連携が必要
システム間の連携が不要
システム間の連携開発が複雑
システム間の連携開発が容易
コスト(導入費/運用保守費など)が
莫大にかかる
子会社機能に絞ってテンプレートを
構築する事でコストを抑制
本社機能が複雑な為、テンプレートの
機能が 過剰になりコスト増加の可能性
 従来は予算に余裕があるケースでは①、余裕が無いケースでは③と両極端に分かれていたが、
 近年の経済情勢、待ったなしの国際化という背景から、②のケースが増加してきている。
 また、同時に、業績の可視化を実現するためにDWHを同時に導入するケースが増えてきている。
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グローバル展開における3つのステップ
マネジメント
グローバル
人材
Global Template for
SAP Solutions
 Step1
海外拠点の会計データを管理・統一する

海外の経営状況・施策状況が日本に居ながらにして見える

「見える」ことによって素早い指摘・経営判断ができる
フェーズ1

成功要因例

戦略展開とモニタリング
経営指標は戦略や組織のミッションに基づいて設計され、PDCAサイクルに従って、戦略の推進を
モニタリングすることが重要。

体系化された結果指標・プロセス指標設計
変化の速い環境では結果指標だけでは、対応が後手に回ってしまうリスクがある。
したがって、施策をモニタリングし、迅速な意思決定を行うためにプロセス指標の活用が重要。

組織ミッションと管理軸の明確化
組織単位のみならず、管理セグメント別に実行・結果責任者の明確化が重要。
 Step2 グローバルでの業務の標準化

業務プロセス、ITプラットフォームが統一される(ITガバナンス強化・運用コストの削減)フェーズ2

全ての法人(事業所)で同じ手順で仕事ができる(異動しても持っているスキルが活用できる)
②①
ログ
ーロ
ルー
アバ
ウル
トテ
ン
プ
レ
ー
ト
の
作
成
 Step3 グローバルでの人材マネジメント(人材活用)

国内のみではなく、海外の人材が日本に居ながらにして見える

「見える」ことによって、グローバルレベルでの人材の最適配置ができる

現地人材の採用、リテンション、評価制度、人材育成など企業全体での推進ができる
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フェーズ3
7
実際の導入フェーズ概要
要件定義
グランドデザイン

全社的な業務プロセス
の標準化を目標とした

各拠点のキーマンに
参加していただき、

PJを推進
※マレーシアのキーマ
ンに対しては英語での 
コミュニケーションを
実施

ローカライゼーション
の要件を標準化



勘定科目・原価管理の

仕組みを4社で統一
ToBe業務フロー・
プロトタイプレビュー
は、各法人毎に実施
※マレーシアはTV
会議にて実施
導入
コアテンプレートを
作成し各法人毎に設定
国内拠点は専用線にて
接続

マレーシアではレスポ
ンス確保の為、
XenAppを導入し、
IP-VPNで接続

マレーシア向けの操作
マニュアルは英語にて
作成
運用テスト
要件定義を実施した
メンバーと、ヘルプデ
スク要員が拠点に赴き
運用テストを実施する
マレーシアにも訪問し
導入
これにより、
上流工程の後戻りが
なくなる
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運用/保守

海外拠点向けのヘルプ
デスクを提供

各法人向けサポート報
告については、和訳・
英訳を実施し、社内情
報共有を実現

お客様に稼働時間帯に
合わせたサポート体制
8
を構築
要件定義/導入での成功ポイント
海外を含む、全ての法人の「勘定科目体系」を統一
 財務会計システムとしてのSBO導入に伴い、各社別に異なる勘定科目体系の統一
実施。
 1) 各法人の不要勘定の削除と、使用する勘定を統合。
 2) 統合した勘定を、親会社の勘定体系に合わせる形で再編成。
①
②
全
社
会
共
計
通
側
勘
R
定
/
科
3
目
表
④
R/3
⑤
⑥
国内法人A
勘定科目表
R/3
国内法人B
勘定科目表
R/3
海外法人
勘定科目表
③
全
社
共
通
勘
定
科
目
表
全
社
共
新
通
S
勘
B
定
O
科
目
表
AS400
国内法人C
勘定科目表
⑦
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連
結
用
親
勘
会
定
社
科
目
表
現
行
勘親
定会
科社
目
表
9
要件定義/導入での成功ポイント
海外を含む、全ての法人の「原価管理の仕組み」を統一
 原価管理共通フォーマット+組織体系
下記フォーマットは,実際に検討したパターンの原価管理共通フォーマットです。
SBOでは会計上の組織体系にて自在設定が可能です。
今回の構想では,製品+工程 で会計上の組織コード体系を構築することを前提としました。
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事例のまとめ
グローバル経営情報可視化
国内拠点3
インドにHelpDesk設置
多言語・現地時間でのサポート
※クライアントのみ
海外拠点
IP-VPN
◆事例概要
お
客
様
社
内
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
※クライアントのみ
国内から容易に海外拠点
の情報取得が可能に。
※クライアントのみ
国内拠点2
▼導入概要
■1次フェーズ
国内拠点1
海外拠点のシステム化が国内に比べて遅れており、
かつ国内3社を含めシステムが分かれていた。
運用コストが割高の為、グローバルで会計を統一
(SAP Business Oneの導入)
→勘定科目統一/原価管理手法の統一により、
経営情報の可視化に成功
SBO
XenApp
■2次フェーズ
(会計管理)
(アプリ仮想化)
国内での生産管理システムを統一し、
サーバー
サーバー
4法人で工程別の原価管理を実施予定Copyright © Ricoh IT Solutions Co., Ltd. All Rights Reserved.
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R-PiCS
(生産管理)
サーバー
国内拠点にて一元管理 11
終わりに
リアルタイムな
グローバルPDCAサイクルを構築するには?
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解決策である
経営情報可視化とはそもそも何か?
 経営の見える化がなぜ必要なのか?


各国現地では“迅速な意思決定”を求められており、現地での意思決定体制や責任者の配置が必要
現地での状況把握と意思決定の支援を行うため、本社側からの最適な経営管理情報の把握が必要
 何が見たいのか?





地域別、会社別等での予実を把握し、経営状況のヘルスチェック、コスト削減に迅速に対応したい。
事業別、地域別、部門別などでの販売予実を把握し、販売強化やその支援に迅速対応したい。
地域全体の視点での投資判断や製品開発のために最新情報を入手したい。
組織別・個人別の業績を把握し、処遇に反映したい。
最新の受注・生産・在庫状況を把握し、地域全体で機動的に生産計画を変更したい 。
要するに、意思決定に必要な情報が見えること
 経営上の問題点
 事業の遂行状況
 意思決定の実行結果、・・・
最終目標は
グローバル全体で
PDCAを回す事
「経営管理」とは、情報を活用し、経営の管理サイクル(PDCA)をまわす事
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可視化時の基本的な考え方
 今回の事例においても、
可視化については、以下4つの視点から整理しています
①受益者(誰が利用するのか)
③媒体(何を利用するのか)
管理者層
パワーユーザー
実務担当者
分析用(BI)
データベース
更新
SAPシステム
データベース
②対象(何を見るのか)
④鮮度(いつのデータか)
①受益者
②対象
ソース
③媒体
④鮮度
管理者
経営者
KPI
財務報告
分析用
データベー
ス
ダッシュ
ボード
BIツールで
作成された
レポート
日次
週次
月次
パワー
ユーザー
/企画
担当者
不定形な
明細デー
タやサマ
リーデー
タ
分析用
データベー
ス
通常は
Excelなど
簡易ツール
不定期
実務
担当社
通常は
取引
データ
基幹系デー
タベース/
分析用
データベー
ス
クエリや
通常の伝票
やレポート
即時
日次
週次
月次
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製造業における標準的なKPIの選択

以下の標準的なKPIの中から、グループ各社にとって必要なKPIを選別し、さらに必要なKPIをプラスする
共通KPI
事業・会社別
ROA
営業損益
(orEBITDA )
&同/売上
営業領域KPI
部門別
(分析用データ)
会社・部門・用途・製品グループ・品番・顧客別
売上高データ
限界利益データ
棚卸資産回転期間
製品在庫数量
売掛債権回転期間
営業損益&同/売上
限界利益&同/売上
限界利益&同/売上
限界利益/売上
限界利益/売上
売上高&同/予算
売上高・数量&同/予算
売上高・数量&同/予算
売上高・数量&同/予算
営直費/売上
営直費/売上
納期遵守率
マーケットシェア
顧客内シェア
製造原価/売上
販売費/予算
パイプライン
販売予想精度
CSイベント回数
売上原価/売上
販管費/予算
開発領域KPI
未回収債権残高
部門別・用途別
部門別
研究費/予算
新製品売上比率
特許申請・外部発表件数
製造領域KPI
工事損益&同/売上
(分析用データ)
会社・部門・品番別
営業損益データ
(製造固定費実績、販管費実績を品番別
に配賦)
用途・重点顧客別
部門別
部門・費目別
工事損益&同/売上
変動費&同/製造原価
変動費&同/製造原価
製造原価&同/予算
固定費&同/予算
固定費&同/予算
原料・仕掛在庫数量
不良在庫コスト
生産数量
生産数量/直接人員数
限界利益・直接労務費
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設備・ライン別
歩留率・直行率
設備稼働率
製品化達成件数
ステージ別
研究テーマ数
(分析用データ)
会社・部門・品番別
製造変動費データ
(原料購入価格差を
実績ベースで品番別
に反映)
工場損益データ
(製造固定費実績
ベースで品番別に
配賦)
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グローバル環境の変化に対応したマネジメント変革
~リアルタイムなグローバルPDCA~
 グローバル・グループ管理、プロセスマネジメント、部門間の連携など、
自社のバリューチェーンを意識した指標の設定・計画/モニタリング/評価/改善を実施し、
グローバルでマネジメントのPDCAを回す。 事業別、地域別の切り口だけではなく、事業での役割の違いによっても、見るべき指標は異なります。
財務指標だけではなく、様々な非財務指標がパフォーマンスのメトリックスとなりえます。
・非財務的指標を使って、週次/日次の進捗のモニタリング
・部門別の他、製品別、顧客別、チャネルの視点からの情報提供
経営戦略
顧客サービス
部門
営業
部門
生産
部門
・ミッション/ビジョンに基づく経営戦略/
事業戦略の策定
・戦略、リスクに基づく業績評価基準の設定
・非財務的基準も含めた事業戦略の体系化
・予算編成
・戦略実行のための知的資産目標の設定
・事業、組織再編
製品B
資材購買
部門
事
業
戦
略
製品A
事
業
戦
略
研究開発
部門
ビミ
ジッ
ョシ
ンョ
ン
戦略体系の可視化
バリュー
チェーン
研究開発
購買
生産
2000
売上
4000
20000
プ
管ロ
理セ
ス
非財務的指標(プロセス評価指標)
新製品化率等 原価低減率
納期遵守率 リピート件数
クレーム
など
など
など
など
処理時間など
・進捗の評価を踏まえた戦略再構築
・目標達成に向けた対応
6000
販売費等
研究開発費
能知
力財
管管
理理
加工費
アフターサービス
予
算
管
理
4000
材料費
販売
保守費等
2000
非財務的指標(知的資産指標)
特許取得件数、 技術・規格の 技能認定者 商品知識の 最新Q&A知識の習得率、
論文参照率など 標準化率など
数など
習得率など
マニュアル化率など
モニタリング
Copyright © Ricoh IT Solutions Co., Ltd. All Rights Reserved.
・企業価値を指標とした組織の評価
・財務的な予算に加え、非財務的指標を
使った戦略の進捗、成果の評価
16
・知的資産の価値向上の評価 16
CommercialMessage(宣伝)
なぜRICOHなのか?
 リコーグループはグローバルでの経営指標などのコンサルティングから
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