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目次 - 日本ゴルフトーナメント振興協会

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目次 - 日本ゴルフトーナメント振興協会
目次
はじめに 2
ゴルフトーナメントにおける災害事例とその対策例 5
【 雷 】
【 台風 】
【 暴風雨 】
【 局地的豪雨 】
【 テロ 】
【 食中毒 】
【 テロ・異物混入 】
災害への対策 15
【 台風 】
【 竜巻 】
【 雷 】
【 地震 】
【 水害 】
【 テロ対策 】
災害への対応 27
【 台風 】
【 雷 】
【 地震 】
【 火災 】
【 水害 】
【 テロ 】
組織編 33
危機管理の目的
危機管理のプロセス
緊急対策本部の構成
事件・事故発生時の緊急対応フロチャート
トーナメントトラブル事例集(実例と想定) 41
トラブル事例 1 ゴルフ場進入路において、駐車場チェック中に
車両 2 台の接触事故
トラブル事例 2 ペットに関するクレーム
トラブル事例 3 観戦中のギャラリーがスタンド内で意識不明に
なる
トラブル事例 4 搬入業者が場内で作業中に倒れる
トラブル事例 5 アルバイトの稼動中の発病
トラブル事例 6 プレハブの床が崩れおちる
トラブル事例 7 預かった携帯電話が見つからない
トラブル事例 8 挙動不審なギャラリーの出現
トラブル事例 9 周辺イベントでの事故
トラブル事例 10 救急車手配の行き違い
トラブル事例 11 ギャラリー駐車場で車上荒らし発生
トラブル事例 12 ギャラリーの違法駐車
トラブル事例 13 雨によりギャラリー駐車場が使用不要となる
トラブル事例 14 夜間ギャラリープラザで盗難
トラブル事例 15 試合中にキャディーが骨折
トラブル事例 16 ギャラリーがスズメバチに刺される
トラブル事例 17 真夏の駐車場で係員が熱射病になる
トラブル事例 18 バス回転所のアスファルトが割れる
想定事例 1 ギャラリーゲートに強盗
想定事例 2 報道を装った不審者がクラブハウスに侵入
想定事例 3 ロッカーでの盗難発生
想定事例 4 将棋倒しによる負傷者
想定事例 5 脅迫
想定事例 6 ギャラリー同士の喧嘩
想定事例 7 事故の補償に関するトラブル
想定事例 8 当日券の売上金計算が合わない
想定事例 9 フィールド内でギャラリーが転倒し負傷した
想定事例 10 フィールド内で高齢の女性が転倒して骨折した
想定事例 11 ギャラリーに打球が直撃する
はじめに
3. 近年の大規模災害
平成 3 年 5/15
雲仙普賢岳噴火災害
死者・行方不明者 44 人
1. さまざまな災害
災害といってもさまざまなタイプがあり、台風・雷といった気
象現象による災害、地震・津波による災害、さらにテロのよう
な特定の人物 ( 複数の場 合も ) による意図的な災害、と大
きく3 種類に分類できるでしょう。気象災害はある程度予測
が可能ですが、落雷は時には突発的に発生することがあり、
その場合は予測は不可能に近いこともあるでしょう。地震災
害は現状では予測不可能といってよいのではないでしょうか。
またテロ災害も、状況にもよりますが概ね予測不可能といっ
てよいと思います。
平成 3 年 7/12
平成 7 年 1/17
自然の中でプレーするゴルフにおいて、
災害が時にはプレー
ヤーの死を招くこともあります。特に落雷事故は過去に何件
も発生しており、ゴルフトーナメント振興協会でも雷対策セミ
ナーを開催して広く関係者に対する啓蒙活動を重ねて参り
阪神・淡路大震災
死者 6,433 人、行方不明 3 人、負傷者 43,792 人
平成 13 年 9/11
アメリカ同時多発テロ
死者・行方不明者 3,044 人
平成 16 年 10/23
2. 災害対策の必要性
北海道南西沖地震
死者・行方不明者 219 人
新潟県中越地震
死者 23 名、負傷者 2000 名以上
平成 17 年 1/6
スマトラ沖地震・津波
死者約 13 万 9,000 人、行方不明約 1 万 8,000 人
ました。台風については各トーナメントでそれぞれ対策を施し
ており、ノウハウも蓄積されてきております。
しかし、雷・台風以外の災害に対してはどうでしょうか ?
近年、国内・海 外で大きな災害が発生し、多くの方々が死
傷しています。
ゴルフトーナメント会場では未だかつてそのような災害に遭
遇していないため、具体的な対策がなされていないのが実
態ではないでしょうか。
大きな災害がトーナメント会場で多数のギャラリーがいる時
に発生したことを想定すると、その被害は想像を超えた大き
なものになり、安全管理の上でも、その責任の所在が問わ
れることは否めません。
これを機に、
トーナメント関係者の皆様にも災害に対する認
識をお持ちいただき、対策をご検討いただくようお願い申し
上げます。
2
3
ゴルフトーナメントにおける
災害事例とその対策例
4
5
【 雷 】
【対策】
1 競技を中止しギャラリーを安全な場所に避難させるべく誘導。
事例 1
避難場所としてクラブハウスなど通常関係者しか入れない建
物をギャラリーに開放。
1997 年 9 月千葉県
2 避難場所に入りきらないギャラリーを本人の車に避難させる
【状況】
マンデートーナメント開催中に関東南部に雷雲が発生、それ以
降大会本部にて雷雲の動きを雷探知機で監視していたが、雷
雲が接近する様子も落雷情報も無く通常に競技を継続してい
た。
しかし、外の状況は風雨が激しさを増し周囲も薄暗くなるなど
悪化する一方で、コース内スタッフからも無線で雷鳴が接近して
きている旨報告が入ってきていた。
そのうちにクラブハウス内の大会本部でも分かるほどの雷鳴が
頻繁に聞こえるような状況となり、疑問を感じた本部スタッフが
雷情報専門会社に問合せをしたところ、雷情報が 1 時間程度
更新されてなかった事が判明した。
即座に情報を更新した結果、雷雲がコース上空付近まで接近
していた。
( この雷雲はコースを通過後、茨城県桜川村のゴルフ場で死者
べく、ギャラリー駐車場送迎バスをフル稼働して輸送。
3 駅からのバス送迎をストップし、係員による状況説明をバス乗
り場にて実施。
4 コースに散って競技中であった選手や関係者をピックアップす
るため、マイクロバスやワゴン車をかきあつめてクラブハウスま
で輸送。
5 避難したギャラリーに対して天候状況や試合再開のめどなど
の情報を流した。
6 地域的に雷の多い土地柄であり、季節もそのシーズンであっ
た為翌年から雷研究の専門家を会場に招いて常駐していた
だき安全に関わる指導を仰ぐことになった。
7 翌年にはさらに簡易避雷設備の設置や避難場所の拡張、さ
らに安全対策について書かれたチラシをギャラリーに配るこ
とで、いざというときの注意を促した。
3 名負傷者 2 名を出す落雷事故を起こした )
【対策】
1クラブハウスのサイレンとコース内の運営スタッフで選手競技
中断の通知と共にコース内売店や避雷小屋などへの避難誘
導を実施。
事例 3
2000 年 4 月茨城県
2 避難用車輌をコース内に緊急配備。
3 車輌にてコース内を巡回し、非難出来ていない選手を収容。
【状況】
試合中、雷雲が発生した。雷 探知機によると、近くでの落雷は
ないはずであったが、( 情報更新されていなかった ) 突然落雷
が発生した。雹、強雨もあり。
事例 2
【対策】
1 競技を中断し、選手はクラブハウス、避雷小屋、またピックアッ
2000 年6月栃木県
プの為にコース内に入ったワゴン車などに避難した。
【状況】
試合中突 然落雷が発生し、会場内の多くのギャラリーや関係
者が危険にさらされた。
その後天候は回復せず試合は中止となった。
6
2 ギャラリー駐車場がコース内にあったので、ギャラリーへは自
分の車に避難するよう誘導した。
3 ギャラリープラザ大テントの鉄骨の足部分は落雷時に通電の
可能性があるということで、折りたたみイスを足の周辺に積み
7
上げ、ギャラリーが近づかないようにした。
事例 2
2004 年 6 月兵庫県
事例 4
【状況】
事前準備日 ( 大会集の月曜日 ) に台風が接近
2002 年 12 月沖縄県
【対策】
【状況】
大会初日 9:49 雷雨により中断後、サスペンデッド
安全面を考慮して設営全てを台風通過後とした。
No9 グリーンサイドのカメラ用イントレに落雷。
クラブハウスから100 メートル程の距離であったが、けが人等は
無し。
【対策】
1 大会関係者の車両により、コース内の選手・ギャラリーをクラ
ブハウスに送迎。
2 初日ということもあり、ギャラリーが少なかった為クラブハウスを
ギャラリーの避難場所として開放した。
3 設営物については、移動・撤去等は特に行わなかった。
事例 3
2004 年 8 月神奈川県
【状況】
開催期間中の夜会場のある地域に台風が接近
【対策】
1 沿道の誘導看板は日中のうちに全部撤去。テント類撤去。
2 ギャラリー受付テントも撤去の必要性からギャラリー入場口を
変更して運営。
3 会場内にあるギャラリープラザ施設が飛散し、隣接の民家に
【 台風 】
当たる恐れが出たため当該住民を近くのホテルに避難してい
ただく。
事例 1
4 夜間大会本部にスタッフが常駐し、倒木や施設物の破損状
況を巡回監視。
1994 年 9 月三重県
5 未明に台風通過を確認ののち、誘導看板の再設置を実施し
【状況】
開催直前の夜間に会場付近を台風が通過
【対策】
たが、作業量の関係で
主要交差点など必要最小限の設置にとどめざるを得なかった。
1 台風が通 過する夜の前に、ゴルフ場周辺沿道に設 置した誘
導看板をすべて撤去。
2 テント類については足を折りたたみ、低く地面に寝かせる作
業を実施。
事例 4
3 夜間大会本部にスタッフが常駐し、看板・テント以外の施 設
2004 年 9 月千葉県
物の状況を監視。
【状況】
4 翌、未明に台風通過を待って看板・テント類の再設置作業を
実施。
大会開催前夜に台風がコースに接近し強風による施設や設備
物への被害が予測された。
【対策】
8
9
1 ギャラリー駐車場誘導看板の撤去。台風の進路がはっきりし
ラスに設置予定のテント等を撤去し、ガーデンテラスでの催
ないので、まず台風通過 2 日前に沿道の遠い場所の看板を
し物は中止した。
撤去 ( 約 40%)。1 日前に台風進路確認の上残りを撤去。未
2 コース内の設営物
明に風雨の収まりを待って、必要最小限の誘導看板を設置。
・テント・・・撤去 ( ギャラプラ大テントはスペースの関係で設置
方面別に設置チーム 3 班を編成して実施。翌日残りの看板
なし )
・案内板・ゴミ箱等・・・撤去
を設置して完全復旧。
2 場内にあるテントを全てたたむ。復旧は翌日の午前中台風が
通解してからセッティング開始。
テント内に設備や物品がある場合は、
天幕、
横幕を外しフレー
ムは建てた状態とし、設備、物品をビニールシートで養生、ま
・ホスピタリティーテント・・・プレハブタイプの 2 階建て構造。2
階部分のテントを撤去
3 未明に台風が通過した為、プロアマに必要な設営物より順次
再設置した。
たテント内に何もない場 合は天 幕は現状のまま脚をたたみ
地面に下ろした状態で養生
3 会場周辺及び場内に設置している装飾物・看板類で台風の
影響を受けそうなものは撤去、撤去が難しい設備類は補強
を施して対処。
4 ギャラリープラザの大テント 45m × 35m はテントをたたむこ
とができなかったので横幕および天井幕を外して対処した。
5 大会本部スタッフ及び設営業者が夜間ゴルフ場に待機して、
【 暴風雨 】
事例 1
1998 年 5 月高知県
【状況】
施設や設備の見廻りを行うなどの監視体制で不測の事態に
夜間局地的な暴風雨となり、幹線道路が土砂崩れのために深
備えた。
夜通行止めとなる。
6 翌日は 7 時からギャラリーが入場したが、安全面重視を前提
ギャラリー駐車場付近には河川があり上流にダムがあり、放流
の可能性があった。
に運営面での優先
順位を基に 10 時を目処に復旧作業にあたった。
7 会場内のゴミ箱 ( 約 200 個 ) を台風通過前日に撤去。翌日
の開場と同時に競技と同時進行にて再設置。
【対策】
1 状況を大会本部に連絡するとともに、所轄警察に復旧のめど
について確認。
復旧は翌早朝であるが、当面片側交互通行となるが大会実
施に影響ない旨確認。
2 ダムの水位と放流の可能性を確認。( 国土交通省 )
事例 5
3 コース内の仮設物の状況を巡回点検実施。
2004 年 9 月栃木県
【状況】
大会開催前夜に台風がコースに接近し強風による施設や設備
物への被害が予測された。
【対策】
1 当日は近隣ホテルにて前夜祭が行われ、ホテルガーデンテ
10
【 局地的豪雨 】
事例 1
11
【対策】
2000 年
1 当事者のゴルフ場が夜間警備員を雇用し警戒にあたるととも
【状況】
大会週の月曜日に集中豪雨があり、高速道路の通行止めや新
に、日中は私服警官に巡回してもらい警戒した。また会場内
幹線が不通となりスタッフや関係者及び機材 類の移動に影 響
に特別警戒本部を設置した。
が出た。
【対策】
1 各スタッフとの連絡を密にし、交通状況を確認しつつ移動手
段を個々に指 示。移動途中の宿 泊手配や移動不能のアル
バイトなどを別の方面からのアルバイトに差換えるなどの対策
を講じる。
【 食中毒 】
事例 1
1994 年 5 月静岡県
【状況】
大会スタッフに配布された昼食弁当の一部が傷んでおり、アル
【 テロ 】
バイトやスタッフが腹痛や嘔吐などの症状を訴えた。
【対策】
事例 1
1 重症者がいなかったことと、まったく症状の出なかったスタッフ
もあったため、大会として食中毒という判断は下さず、ここのセ
1995 年 4 月茨城県
クションで個別に対応。比較的重い症状の人を宿舎で休憩
【状況】
一連のオウム事件に関連して、
イベントなど群集が集まる場所な
させ、その後改善しなかった人を自宅まで送迎した。
どでテロが発生する恐れがあるとして警察より十分注意するよ
うに指導が入った。
【対策】
1 大会本部から各セクションに対し不審者などに十分気をつけ
るようにと指示を伝達。
2 開場時間から試合終了時間まで、数名の私服警官が会場内
【 テロ・異物混入 】
事例 1
1998 年 9 月千葉県
を巡回警備。
【状況】
和歌山のカレー毒 物混入に始まる一 連の騒ぎの中で、ウーロ
ン茶への青酸化合物混入という異物混入事件が発生した。
事例 2
【対策】
1 大会事務局と飲食プロジェクトで緊急合同会議を開き対策を
1995 年 11 月鹿児島県
協議。
【状況】
ゴルフ場の土地買収にかかわる話がこじれ、いやがらせやいた
ずらの可能 性が懸 念されていて、大会の妨 害やコースの破壊
行為の心配があった。
12
2 夜間は飲食ブース関連施設に警備員を配備して警戒。
3 地元警察への夜間パトロール強化を開催コースを通して要
請。
13
4 飲料製品の管理・保管体制を強化
・クラブハウス内に設置するフリードリンク用クーラー扉に夜間
は施錠
・コース内ティーグランド等の選手用飲料 (どぶずけ ) 設置場
所に係員を配置
・飲料販売の際には紙コップに移すことを徹底 ( 瓶・缶では
渡さない )
・飲料の保管や販売をするところは無人にしない。
5 有事に備えて対応マニュアルを作成、事前に各部署に配布・
説明して徹底。
災害への対策
14
15
【台風】
その他仮設物については、ここの状況を検討し、設置時期
◆興行に関する事前の取り決めをしておく
予想情報により大会の開催、中止、延期、中断、再開を災
害対策組織チームにより判断する。
チケットの払い戻し、繰越、無効を主催者、大会運営と話し
合い判断する。
場内イベントの開催、中止、延期、中断、再開を災害対 策
組織チームにより判断する。
上記の確認事項を各関係団体・業者に連絡し、一般のお
客様にも告知できる体制・
方法を事前に協議する。
※ 興行については、一般のお客様の安全を最優先に考え
対策を検討する。
の検討、設置状況の確認、一部・全撤去する。
※ 仮設物については総合的にまず安全面を第一優先とし、
台風の接近が予想される場合は、人的代用がきく場合、設
置の重要性を考慮して対策を考える。
◆ギャラリー・スタッフの避難誘導の確立
台風接近時の避 難体制 ( 誘導、案内、救 護、等 ) の確 認
をする。
予想状況により入場の規制、禁止、退避、避難を行う。
ボランティアについては、連絡網を充実し、情報をいち早く
伝えられる体制を構築し、
中止の連絡、再開の連絡等を迅速に伝え必要最低限の人
的確保を出来るように準備する。
◆設置物に関する対応方法をあらかじめ決めておく
テント類は、設置時期の検討、横幕をはずす、足を折りたた
む、天幕をはずす、一部・全撤去する。
プレハブ類は、設 置時期の検 討、設 置状況の確 認、窓の
離散防止。
看板類は、設置の検討、看板の補強、一部・全撤去する。
スタンド類は、設置時期の検討、設置状況の確認。
ゴミ箱は、設置時期の検討、設置状況の確認、一部・全撤
去する。
イントレ類は、設置時期の検討、設置状況の確認、放送機
材等の一部・全撤去、一部・全撤去する。
仮設トイレは、設置時期の検討、設置状況の確認、横幕の
一部・全撤去する。
持ち込みカートについては、再開に向けての大事な必要物
なので、必要最低限の数を残し、安全な箇所に移動する。
関係者に対しては、状況により必要最小限の人員の割り出
しを事前に行い。危険率の回避に努める。
状況により車の移動が困難になることを想定し案内するが、
実際 移動が困難になった場 合を考え、人的、機械的準 備
を検討する。
※ 人、車に関しては、ゴルフトーナメントの場合、全体の割合
で事前の対策も一体化して考えるほうが望ましい。
◆状況確認および関連情報の収集
情報を収集し、河川の氾濫、土砂崩れ、ダムの放水、高波
等の影響を事前に災害対策組織チームにより判断する。
公共交 通機関の影 響がでた場 合を想定して、事前に災害
対策組織チームにより対応を判断する。
※ 周りからの影響は事前に予想しづらいがある程度最悪の
ケースまで想定して対応策を検討しておく必要がある。
状況により放置を余儀なくされる場合は、その位置を
担当責任者に連絡する。台風による停電等も考えガソリン・
バッテリーの配置区分を考えておく。
幕類は、設 置時期の検討、設 置状況の確 認、一部・全撤
去する。
16
17
【竜巻】
【雷】
◆気象状況の把握
◆情報伝達体制の事前確認
積乱雲が現れると竜巻発生の可能性が出てくる。積乱雲発
『選手第一優先』の見直し 〜ギャラリーは自主移動するし
生の場 合もそうだが、気象機器において雲の動きや大きさ、
かない〜
進路を常に注意しておくことが必要である。とにかくいち早く
通常、
雷接近に伴う中断の決定は、
ワゴン車などで選手をピッ
気象変化を察知することが重要となってくる。
クアップする前提で判断している。しかし、ギャラリーが徒歩
で最寄りの避難場所まで移動できる時間は考慮されていな
◆竜巻発生時の対応を事前に協議
い場合が多い。ギャラリーが安全に避難できるよう、時間的
競技中断はもちろんのこと、場内にいるギャラリーや関係者
に余裕をもって中断決定、避難指示を出すことが必要とな
の避難、内外に設置した仮設物や看板等、飛散が予測さ
る。( ゴルフ場の立地 条件、大会の規模、避難先までの距
れるものは出来る限り撤去する。日本の場合、ほとんどの竜
離などを考慮 ) さらに、いきなり中断・避難指示をだすので
巻は F0 か F1 レベル (3 項参 照 ) なのだが、テントなどは
はなく「
、 現在○○ km 離れた場所で雷が発生しており、今
風に対する耐久度が弱いので撤去が望ましい。
後避難指示が出るかもしれないのでご注意ください」といっ
ギャラリーや関係者 ( 人間 ) の避難はテント等の仮設物で
た事前情報を流すことで、ギャラリーに心の準備をさせてお
はなくクラブハウスなどの非常に強固な建物 ( コンクリート建
くことが可能になる
築物 ) への避難が必要。建物へ避難した場 合は窓ガラス
付近の人の滞留は避ける。日本の竜巻のレベルだと建物自
◆情報伝達システムの構築
体への影響はほとんどないが、窓ガラス破損等の被害はあ
現状、直接ギャラリーに情報伝達できる設備がない。
りうるのでその点も考慮に入れての避難を心がけたい。
サイレン・エアーホーンを聞いてすぐ判断できるのは関係者
雷の場合は自動車などは身近な避難場所として挙げられる
だけであり、また正確な情報を持った関係者が近くにいな
が、竜巻の場合は F1レベルの横風で横転や吹き飛ばされ
いギャラリーはどうしてよいか判断できないことがある。状況、
る危険性があるので好ましくない。
指示内容といった正確な情報を一度にたくさんのギャラリー
に伝達する必要があるため、場内全域をカバーできる緊急
放送設備を設置すべき。
他の災害時にも有効
◆避難先のわかり易い標示
各ホールのティグランド・グリーン付近に、最寄りの避難場所、
方向、距離のを表示し、どこへ避難したらよいか視覚的にわ
かり易く案内できる設備を用意する。
プログラム・ペアリングで避 難先だけでなく、避けるべき危
険個所の場所を明記する。
18
19
◆関係者への知識の啓蒙
アルバイト、ボランティアを含む関係者が雷に関する正しい
知識を持つことが重要であるため、事前の説明会などで必
【地震】
◆架設物の強度を事前確認する
耐震性のある架設物を設置する
要な知識を教育する必要がある。
地震による倒壊がないような対策を施す
◆医療系の充実
大会関係者は積極的に救命講習を受講し、応急処置・人
工呼吸・心臓マッサージなどを身につける。
救急箱とは別に、防災用応急手当セット等を常備する。また、
AED( 自動体外式除細動器 ) を常備する。
◆プレハブ等の防火管理者の設定、消火器の用意
防火管理者による地震による出火を防ぐ
◆避難場所および避難経路の事前確認
避難ホールの事前確認
看護婦だけでなく、医師が必ず常駐する。
他の災害時にも有効
避難方法の確立
◆情報伝達方法の確立
◆設備物への防護
雷サージ・ノイズ防 護機器等を設置し、電 話、コンピュータ
ギャラリーへの避難指示を伝達する方法を考える
関係を防護する
クラブハウスに自家発電設備を設置する
◆外部情報入手手段の確立
地震に伴い停電が予想されます。大会本部で情報を取って
いるウェザーニュースやフランクリンは停電のため使用できな
◆樹木への落雷の対策
コース課だけでなく、各本部にも消火器を配置
落雷の可能性の高い樹木の洗い出し
い可能性が高い。そのため電池式ラジオなどを用意してお
く必要があります。
危険個所には、
「ここは落雷の危険があります」の標示を掲
◆情報の入手
示する
開催場所を管轄している警察署・消防署への事前挨拶時
に自治体として考えている災害対策等の情報を入手する。
ま
た有事の際は問合せ等で自治体を活用できるように準備を
しておく必要があります。その際に広域避難場所などを把握
する。( ゴルフ場自体が広域避難場所の可能性もある )
◆組織を作る
地 震 ( 災害 ) 時の決め事をあらかじめ決める。また、実際
災害 発 生時の緊 急 対 策 委員会のメンバーおよび責任者
( 決定権のある人物 ) 等を決めておき、どの規模の地震が
おきたときにプレーをとめるのか ? ギャラリーを避難させるタ
イミングはどの時期かなどをあらかじめ想定しておく。
20
21
【火災】
【水害】
◆トーナメント会場で火災が発生する可能性の高い場所を検証
する
1クラブハウス屋内での発生
2 仮設プレハブ
I 周辺道路の水害による通行止め
◆迂回ルートの確認
事前の作業において、ゴルフ場及び駐車場に至るルートを
複数選定しておく。
3 ギャラリープラザ
4 仮設ゴミ箱
II ギャラリー駐車場の水没
5 コース内売店
6 ゴミ集積所
◆駐車場決定時に周辺状況の確認
7 サービスカー
駐車場選定の際、河川敷など突発的な増水等で駐車場に
8 不審者 ( →放火 )
9 燃料の保管 ( ガソリン、軽油、灯油、プロパンガス等 )
◆火災発生時の対応方法を協議しておく
1 所轄消防署への事前届出と、連絡先の事前確認
2 クラブハウス、仮設プレハブ、ギャラリープラザ等への消火
器の設置
3 灰缶で吸殻処理の徹底、コース内での吸殻入れの設置
4 仮設物、常設ゴミ箱の対策 ( →吸殻入れの併設 )
5 不審者 ( →放火 ) を対策とした警備強化
被害がでそうな場所については、事前に把握しておく。
◆地域気象情報の把握
河川の近くが会場 ( 駐車場 ) の場合、会場の天気のみでな
く、河川の上流の雨量なども情報を取るようにする。
◆情報の収集・掌握・告知
気 象庁や各自治体の発する注 意 報や警 報が速やかに手
に入る体制を確立しておく。
6 燃料 ( ガソリン、軽油、灯油、プロパンガス ) の保管体制
の確認
22
23
【テロ対策】
◆挙動不審人物をマークする
会場で不審人物や、刃物や木刀その他危険物を持った人
I 爆弾予告
を見かけたスタッフは大会本部に連 絡するともに、挙 動 如
何によっては警 備員を遠目に張り付けて警 戒にあたる。不
◆対処方法の確立
いつ何時発生する可能性のあることを本部員が認識し、電
審な行動にうつりそうな場合には警察に通報する。
話を受けた際の対応方法を頭に入れておく。
◆ギャラリー等への告知 ( 注意喚起 )
あらかじめギャラリーゲート付近やギャラプラなどに不審 物
を見たら係員に知らせていただく旨の表示を出しておくととも
にペアリングなどにその内容を入れておく。
II 毒物混入
◆食材・飲料の保管強化
ギャラプラ内に夜間食 材を保管する場 合は鍵のかかる場
所にすべて収 納する。また、食 材や 飲料の数を常に把 握
管理し、保管場所には夜間警備員を巡回させるなどして不
審者の侵入を防御する。
◆厨房の管理
ギャラリープラザ、クラブハウスともに厨房に関係者以外を入
れないようにすることはもとより、調理場が一時的であっても
無人とならぬように注意する。また、ストックヤードは必ず施
錠できるようにし、日中も必要時以外は施錠する。
III 不審者乱入
◆凶器を会場に持ち込ませない
ギャラリーゲートにて持ち物検査を実施し、刃物や凶器にな
りうる品を預かる。そのためにはチケット等に危険物や刃物
の持ち込み禁止の一文を入れるとともに、手荷物検査を実
施する場合がある旨明記する。
24
25
災害への対応
26
27
【台風】
【雷】
I 興行
◆迅速な案内、誘導
◆開催、中止、延期、中断、再開の決定。
選 手だけでなくギャラリーに避 難場所を案内し、危険個所
◆チケットの払い戻し、繰越、無効を決定。
に退避していないか、あるいは逃げ遅れている人がいない
◆場内イベントの開催、中止、延期、中断、再開を決定。
かの確認をとる。その際滞留人数を掌握する。
◆上記の決定事項を各関係団体・業者に連絡し、一般の
お客様にも告知する。
◆危険個所の対策
ギャラリープラザの大テントなどは脚にバリケードを築き、近
◆興行については、一般のお客様の安全を最優先に考え
づかないようにする。
対応する
II 仮設物
◆テント類は、必要最小限の箇所から設置開始
◆プレハブ類は、損傷がないかどうか点検する。
◆看板類は、必要最小限の看板の設置、看板対応が出来
ない箇所はスタッフにより人的対応により案内。
◆スタンド類は、安全の確認、スタッフ・警備員の配置完了
【地震】
◆状況の把握
フィールドスタッフ・場外スタッフなど事前に決めておいた情
報伝達組織を使いけが人や、倒壊などの被害状況を即座
に把握する。
◆情報の入手
後案内を開始。
◆ゴミ箱は、開場にあわせ必要箇所に順次設置、ただし台
風通過後も風は強いケースが多いので、ゴミの散乱が懸
念される箇所への設置は控える。
◆イントレ類は、基本的な確認はするが、各使用会社が自
社の使用にあわせ再度チェックをした後使用する。
◆仮設トイレは、設置箇所の状況により開放していく。
◆持ち込みカートは、始業点検を怠らず、会場内の安全確
認を行いながら使用する。
◆幕類は、優先順位、台風通過後の吹き返しを考え、完全
に安全が確認されてから設置する。
◆その他仮設物については、優先順位、安全性を検証後
必要物から設置していく。
ラジオ等などで地震の状況や地域 ( 震源地周辺 ) の状況
を入手する。
◆情報の集約
クラブハウス、ギャラプラ、各種プレハブやテントなど会場内
の状況を集約して掌握する。
各種メディアを通じて災害情報を入手する。
◆情報の伝達
地震の震源、震度、周辺状況 ( 地震 概況 ) の情報を取る
と同時に競技の継 続、中止、中断等を速やかにギャラリー
に伝える。また公共交 通機関の状況の把 握 ( 運転見合わ
せ状況など ) についても必要に応じて調査しギャラリーに報
告する。
※ 仮設物については総合的にまず安全面を第一優先とし、
台風による影響が出た場 合は、人的代用がきく場 合、設
置の重要性を考慮して対応を考える。
28
29
【火災】
【テロ】
◆初動措置
I 爆弾予告
消火器などによる初期消火活動を実施する。火災は発生し
◆電話の受け方
てから最初の 15 分が勝負なのでスタッフや関係者は、あら
爆弾予告を受けた人は、なるべく話を長引かせて相手に話
かじめ実施しておいた訓練にそって迅速に対応する。
をさせる。相手 ( 犯人 ) の人物像のわかる情報を聞き出す。
この際、鎮火不能となった場合は無理をせず避難にまわる。
あるいは読みとる。性別、
年齢、
居住地、
爆発物の場所、
種類、
◆通報
爆発時間、その他。また相手 ( 犯人 ) の目的や要求するも
初 期消火と同時進行で消防 (119 番 ) に通 報し消防車の
のを聞き出す。
◆通報
出動を依頼する。
◆避難誘導
警察に爆弾予告があったことを通報し指導を仰ぐ。
あらかじめ設定しておいた避難ルートで所定の避難場所に
ギャラリーを誘導する。
◆危険物捜索
犯人から仕掛けた場所が聞き出せた場合は本部スタッフに
◆避難解除
よる捜索を開始する。この際ギャラリーなど群集がパニック
鎮火が確認できたのち、その旨の放送や係員による案内で
にならないように秘密裏に実施する。
◆競技の中断と避難誘導
通常体制に戻す。
爆発物らしきものが発見された場 合は警察と相談の上、競
技を中断し、実情を観客に告知して安全な場所まで避難さ
【水害】
せる。見つからなかった場 合は、引き続き警 戒しつつも競
技は続行する。
◆ギャラリーの分布を掌握
駐車場内にギャラリーや係員がいた場合、直ちにギャラリー
◆緊急暗号設定
大会本部を中心とした主要スタッフに、あらかじめ緊急の際
を安全な場所に避難誘導し、それとともに駐車場を閉鎖し
の暗号を設定して、いざというとき本部無線で流して集合す
新たな被害を防ぐ。けが人がいる・流された人がいる模様
るというシステムの構築がのぞまれる。これにより、観客に悟
等の事 案については現場の係員の判断により本部報告と
られず ( 不安を煽らず ) 対策を講じることができる。
併せて直接救急・消防・警察への通報をする。救急・消防・
警察の現着後はその指示に従う。
II 毒物混入
◆現場保存
毒物混入が判明した場合は直ちに警察に通報するとともに
毒物やその回りの環境も現物保存する。
◆救急車の手配
中毒症状が出た人がいないかどうか確認し、あった場合に
は救急車を要請する。
30
31
III 不審者乱入
◆観客の避難
警察が到着する前に凶行をはじめた犯人を取り押さえるの
は大変危険であるため、まずは観客を安全に避難させるこ
とに専念する。
◆警察の到着を待つ
凶器を持った犯人に近づくのは非常に危険であるため、極
力警察の到着を待って対処すべき。しかし観客の中でも弱
い婦女子が狙われやすく、それらが切迫して危険にさらされ
た場合は警察を待たず防御しなければならない。
◆犯人を取り押さえる
警察の到着を待てないほど切迫した場合は犯人をスタッフ
や警備員で取り押さえる。
この際必ず複数の人間で立ち向かうこと。また素手で対処す
るのは危険であるため必ずイスや棒などを用いてことにあた
組織編
ることが肝心。民間人であっても現行 犯 逮 捕が可能である
が、捕獲後の尋問などは許されていないため、警察官が来
るまでの一時的な拘留にとどめること。
32
33
危機管理の目的
緊急対策本部の構成
1. 負傷者、関係者の生命を守ること
主催者 ( 事務局長又は実行委員長等 )
2. 負傷者と関係者 ( 主催者 ) の信頼関係を維持し、日常の組
競技の統括責任者 (TD 等 )
織・運営を守ること
競技委員長
3. 関係者 ( 主催者 ) に対する信用や信頼を守ること
テレビ局・広告会社・運営会社の実務責任者
ゴルフ場支配人
危機管理のプロセス
警備責任者等
1. 危機の予知・予測
2. 未然防止に向けた取組
3. 危機発生時の対応
4. 対応の評価と再発防止に向けた取組
1. 危機の予知・予測
過去 発生した事例から、その危機 発生の原因や経 過等を
分析・検討することにより、発生の前兆等を明らかにし、危
機の予知・予測に努めること。
また、社会の現状・変化等を踏まえ、今後発生する可能性
のある危機を想定し、その危機の予知・予測にも努めること。
2. 未然防止に向けた取組
日頃から施設・設備に関する定期的な点検等により、未然
防止に向けた取組を行うこと。
また、日頃から情報収 集に努め、危機を予知・予測し、問
題の早期発見・危機に至る前に解決する取組を行うこと。
3. 危機発生時の対応
危機が発生した場 合、適切な対応により、負傷者、関係者
の生命や身体の安全を守るとともに、被害を最小限度にと
どめること。
4. 対応の評価と再発防止に向けた取組
緊急時の対応を事態収拾後に総括し、再発防止に向けた
取組を実践していくこと。また、未然防止の取組についても、
定期的に評価し改善していく。
34
35
事件・事故発生時の緊急対応フロチャート
1. 事件・事故発生
2. 状況の判断 ( 複数が望ましい )
◇通報内容の大会本部への連絡 ( 情報の収集 )
( いつ、
どこで、
誰が、
誰と、
どのような状況の中で、
どうなったか )
* スタッフの派遣は大会本部の指示が原則だが、緊急時は
スタッフが自分で判断する。
7 緊急対 策本部への状況報告 (1 の判断に応じて追 加支
援を要請 )
6. 関係機関等への連絡
◇関係機関等への連絡の必要性の判断
1 医療 機関 ... 重大なけがや病気等の生命にかかわる危
険性がある場合
2 警察 ... 事態の鎮静化が図れない場合及び事件性が考
えられる場合
* 事件・事故等への対応が困難な場合は○○と相談する。
3. 緊急対策本部の設置
7. 緊急対策会議の開催
4. 緊急対策本部の判断
◇会議招集 ( 可能な限り早期に開催 ) ◇判断の内容・視点
1 現場に派遣するスタッフの選定と人数の決定 ( 複数が望
ましい )
2 医師 ( 看護婦 ) 派 遣の必要性 ( けが、病気の有無や程
度を予想して判断 )
3 連絡を受けた時点での関係機関への連絡の必要性
( 生命にかかわるものか、重大な事故か、緊急性があるか、
など )
4 緊急対策会議開催の必要性
( 事後の対応の困難さ、対応上の共通理解・意思統一の
必要性等 )
構成 : 前段参照
内容 : 状況を踏まえた今後の対応の在り方の原案検討
1 現段階での状況の把握と整理
2 具体的な対応策の決定
( 負傷者への具体的な指導内容、関係者への協力依頼
の内容等 )
3 今後の方針等の決定
4 役割分担の決定 ( 病院派 遣、警察対応、報 道対応、関
係者対応等 )
※ 状況により、緊急対策会議を待たずにチームを編成して
緊急に対応する。
5. 事故発生現場へのスタッフの急行と具体的な対応
◇スタッフの急行と対応の内容
1 状況判断 ( スタッフの増員による対応、
関係機関への連絡、
医師 ( 看護婦 ) の必要性などを即座に判断 )
2 負傷者の興奮状態の鎮静化
3 けが・病気の負傷者への応急手当 ( 必要に応じ心肺蘇
生も行う)
4 救急車の手配や医療機関への連絡 (( 火 ) の状況による)
5 当該負傷者の関係者への連絡
6 周囲のギャラリーへの指導 ( 現場から離す、別室での活
動の指示など )
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8. 緊急対策会議の開催
◇協議内容
・緊急対策会議における協議結果の伝達等
9. 方針に則った具体的対応
◇留意点
・医療機関、警察等関係機関との連携を踏まえて対応を
進める。
・必要に応じて○○に助言を求める。
* 緊急事態においては人的な支援を得ることも考慮する。
* 会場だけでの対応が困難な場 合にはサポートチームの
37
事件・事故発生時の緊急対応フロチャート
支援を要請する。
10. 対応結果の確認と分析
◇進め方
緊急事態
発見!
スタッフ
・状況を判断しながら緊急対策会議を再度開催する。
→ 具体的な対応の在り方や役 割分担、方針の再 検 討を
実施する。
直接通報
11. 再発防止策の検討と具体的方針の決定
報告
※火災・重体者が
出た場合
◇最終案の決定
大会本部
・累積された結果と今後の見通しをもとに検討し、事件・事
故の再 発 防止 策、具体 的 方針を決 定する。( 結 果を関
110番 警察
係者に説明する )
◇一連の対応の流れを記録し、今後の体制の充実に向け
119番 消防署
活用する。
出通
勤報
要/
請
(緊急会議)
・実行委員長
・事務局長
・トーナメントディレクター
・競技委員長
・特別協賛者
報
告
・協会
・ゴルフ場
・競技運営担当
・場外運営担当
指
示
緊急対策体制組織図
(緊急会議)
統括責任者
(実行委員長)
大会本部
・主催者(事務局長)
・トーナメントディレクター
・競技委員長
・運営会社責任者
・輸送警備責任者
・特別協賛者
・ゴルフ場支配人
避難誘導班
広報・伝達班
事故対策班
救護班
(担当: )
(担当: )
(担当: )
(担当: )
観客の避難誘導を実
施。あらかじめ決めて
ある避難場所、
あるい
は退場の導線を指示
する。
大会本部からの指示
に従って、場内スピー
カーを用いてコース内
の巡回広報活動を実
施する。対象は観客の
みにとどまらず、ボラン
ティアやコンパニオン
などのスタッフも含む。
また、
それぞれのセクシ
ョン担当者に対して情
報伝達を行う。消防署
および警察への連絡
も担当する。
コース内を巡回しなが
ら被害状況を確認し、
立入禁止場所の封
鎖作業、初期対応や
復旧の作業を行う。
各セクションから連絡
を受け、負傷者の応急
処置を実施。
※緊急会議は事前に集合の合図と場所を決めておき、迅速に集結できるようにしておく。
※各班の責任者は本部系の無線機を持ち、大会本部との連絡を密にする。
※各班とも活動用のカートまたは車両、拡声器などの機材を予め割り当てておく。
38
39
トーナメント
トラブル事例集 ( 実例と想定 )
40
41
トラブル事例1
【処理 】
ゴルフ場進入路において、駐車券チェック中に車両 2 台の接
触事故
競技スタッフと警備スタッフがスタンドに駆けつけ、抱きかかえ
て転落防止につとめた。その後下まで安全に降ろせる人数のス
タッフが 到着するのを待って平地の安 全な場所に搬 送。その
2005 年 11 月静岡県
間救護所の看護婦に急行させてすぐに診断。最終的に看護婦
【状況】
駐車券チェック中に 2 台の車が接触。警備員の誘導にも問題
があったため警 備会社を含めた 3 者間で協議し解 決すること
になった。
の判断で救急車を要請した。
トラブル事例 4
搬入業者が場内で作業中に倒れる
【処理 】
被害者 0、加害者 7、警備会社 3 の割合で被害者の修理代
を支払うことで示談解決した。
2005 年 11 月宮崎県
【状況】
ゲートオープン前にギャラプラに搬入する作業者が場内で倒れ
トラブル事例 2
て意識不明となった。
【処理】
ペットに関するクレーム
第一発見者の警備員が本部に無線連絡。状況を確認に駆け
2005 年 6 月茨城県
つけた本部員の判断で直ちに 119 番通報。救急医療班の調
【状況】
犬と一緒に観戦したいというギャラリーが入場を拒否されたこと
に対してクレーム。
【処理 】
会場まで来てしまったギャラリーにお帰りいただくわけにもいかず、
競技中のコース内には入れないことを条件に入場していただい
た。実質的にはギャラリープラザ周辺から犬を出さないというこ
査で血糖値が低下する持病があることが判明し、かかりつけの
病院まで搬送。
トラブル事例 5
アルバイトの稼動中の発病
【状況】
駐車場アルバイトが勤務中に突然具合が悪くなり倒れる。大会
とでご理解をいただいた。
手配の看護士の診断ののち、近くの病院に搬送して診断したと
トラブル事例 3
ころ思わぬ重病であったため対応できる病院に移送し入院させ
観戦中のギャラリーがスタンド内で意識不明になる
2005 年 11 月宮崎県
ることとなった。
【処理 】
病院での手続きや折衝をしながら、当該アルバイトのリストか
【状況】
70 歳以上無料の大会であったためか高齢者が多く、その中で
血圧低下による意識不明の状態に陥った。スタンドの高い位置
であったため転落の恐れもあり、
その意味でも危険な状態であっ
た。
42
ら家族の連絡先を調べて連絡。保護者に病院まで来てもらい
事情説明。その後各種医療手続きを保護者に引継いだ。怪我
ではなく、大会と無関係の発病であったため医療の費用負担
は保護者側で処理することとなった。
43
トラブル事例 6
酒に酔い暴言を吐きながら観戦するギャラリーを発見。競技者
プレハブの床が崩れおちる
た。結果的には問題を起こさなかった。
や他のギャラリーに危害や不快感を与えかねない状態であっ
2005 年 9 月千葉県
見た目が不審であったり、泥酔していたりするだけでは退場など
【状況】
本部として使っているプレハブに大量のパンフレットを積み上げ
たところ、
その加重に耐えられず床が抜けてしまった。パンフレッ
トは梱包された状態だったので被害は小さかったが、現場にい
たスタッフが怪我をする恐れがあった。
【処理】
パンフレットを既存の建 物に移し、そこをストック場所にした。
設 営 担当者に重 量強 度を確 認して、以降は予定外の重 量物
を置かないようにした。
の措置をとれないので、運営スタッフが遠巻きに尾行して監視。
何か起こした場 合はすぐに対処できるようにした。さらに常駐の
警察官にも情報を入れて協力を求めた。
トラブル事例 9
周辺イベントでの事故
【状況】
試打会会場が道路 ( 進入路 ) 近い場所にあったため、それた
玉が進入路を走行中のバスに当りフロントガラスが割れた。
トラブル事例 7
【処理】
預かった携帯電話が見つからない
2005 年 11 月静岡県
【状況】
ギャラリーゲートにおいて入場者の携帯電話を預かったが紛失
してしまった。帰りのピーク時には携帯電 話の返却が集中した
ため貴重品袋のゴミが出て、その中に返却前のものがまぎれて
しまった。
大会の保険でバス会社に補償処理するとともに、
その後の試打
会を中止した。
トラブル事例 10
救急車手配の行き違い
【状況】
蜂さされ、崖からの転落、打球事故の 3 件の事故が同時に発
【処理】
生し、それぞれ病院車両を要請したが場所(ゴルフ場)が同じ
すべてのゴミ袋をといて全力で探し結果的に発見できたが、預
けたギャラリーを 1 時間近くも待たせてしまった。それでも結果
だったため重複連絡とみなされ 2 台のうち 1 台が来なかった。
【処理 】
的に発見できたからよかったものの、できない場合は個人情報
119 番の救急車を手配する場合は病人 ( ケガ人 ) の氏名・性
流出も含めた大問題に発展することは必至。
カメラ預かりについ
別などの情報を詳しく求められるが、病院車両はそこまで確認
てもしかり。その後アングル棚を用いて 50 音順 に管理するな
しない場 合があるので通報する側で氏名と性 別くらいは最低
ど再発防止に努めた。
知らせておく必要があった。
トラブル事例 11
トラブル事例 8
ギャラリー駐車場で車上荒らし発生
挙動不審なギャラリーの出現
2005 年 9 月千葉県
2005 年 5 月東京都
【状況】
【状況】
44
45
所有者が車に戻ったところ、鍵を閉めたはずのドアが開けられ
現地で急遽別の土地を探して対応したが、そこまでの誘導サイ
て駐車中にトランク内のキャディーバックと現金が盗まれていた。
ンや係員、さらに輸送のバスを追加手配して実施したが予想外
駐車場には盗難注意と大会側が責任を負わない旨の告知看
のコスト増となった。
板を設置して注意を喚起していた中で起こった。
予めしっかりとした雨対策 ( 整地工事 ) が必要で、
この部分をお
ろそかにすると結果的に思わぬコストとなる恐れがある。
【処理 】
被害者が直接警察に連絡して現場検証を実施。大会スタッフ
がその場に立ち会った。主催者側としては引き続き警戒を強化
するとともに、車に貴重品や現金を置かないように広報を充実
させた。
このケースで主催者側が法的責任を負うことはないが、道義的
視点から係員などの巡回により防止に努める必要がある。
トラブル事例 14
夜間ギャラリープラザで盗難
2005 年 9 月千葉県
【状況】
ギャラリープラザには販売用の商品が多数あり、スタッフが帰っ
た後も鍵の掛からないテントなどにストックしてある状態だった。
トラブル事例 12
夜間警備が 2 名大きなギャラリープラザを巡回していたが、そ
の隙をついた盗 難 が 発 生した。立ち去ろうとする怪しい人 影
ギャラリーの違法駐車
を警備員が追 跡したが捕らえるには至らなかった。結果チャリ
ティー用の物品が盗まれた。
【状況】
遠いギャラリー駐 車 場 への誘 導を拒み、ゴルフ場 近 辺の路
上や民有地に駐車するギャラリーが多発。その結果 住民から
【処理】
至急警察に被害届けを出し、被害の実態を調査した。発生が
110 番が頻発し警察から警 備員の配置と再発拡大防止の要
最終日の未明であったため翌年より巡回警備員を増強するとと
請が出た。
もに高額なチャリティー物品テントには定点の警備員を配置し
た。また各店舗には夜は商品をできるだけ持ち帰るか、鍵の掛
【処理】
警察の要請により係員を配置し路上駐車の拡大を防ぐとともに
かるところに置き換えるなどの指導を行った。
カラーコーンを設置して物理的な対策も併せて実施した。とか
く路上 駐車対 策はイタチごっことなり徹 底した防止は困難であ
るが、事前に警察の巡回も要請した上で自主警備を実施するこ
トラブル事例 15
とが効果的。
試合中にキャディーが骨折
トラブル事例 13
【状況】
雨によりギャラリー駐車場が使用不能となる
選手のボールを捜して崖に登ったキャディーが滑落して骨折し
た。
【処理 】
【状況】
大会前から強い雨が続きギャラリー駐車場予定地の大半が使
用不能となった。
カートにて駆けつけた看護婦が応急処置を実施し、その後病
院へ搬送した。その間競技は別のキャディーを用意して競技は
続けられた。尚、治療については大会の保険がおりてそれにあ
【処理】
46
47
【状況】
てられた。
バス回転所として使用していた土地が、頻繁なバスの乗り入れ
トラブル事例 16
のため地面のアスファルトが割れて壊れてしまった。当初よりアス
ギャラリーがスズメバチに刺される
ファルト保護の目的で鉄板を敷き詰めていたが加重に耐えられ
なかった。
【処理 】
【状況】
ギャラリーが観戦中にスズメバチに刺され倒れた。
【処理】
カートで急行した看護婦が応急処置をした上で病院に搬送した。
地面が割れたがとりあえずの運営には支障がなかったため、そ
のまま運営を続行し、大会終了後に建設会社に依 頼して調査
させ、主催者の費用で修復した。
大事にいたらなかったため救急車は必要なかったが、人によっ
ては重大な状況に陥る可能 性がある。季節によっては大会前
にスズメバチの巣の捜索と駆除を実施すべき。
トラブル事例 17
真夏の駐車場で係員が熱射病になる
2005 年 9 月千葉県
【状況】
早朝から真夏の屋外駐車場で作業中のアルバイトが熱射病に
なり倒れる。その日は朝から晴れて気温が高かった。最終日の
ギャラリー来場のピークで、もっとも忙しい時間に発病した。
【処理】
それほど重症ではないと思われたため、ゴルフ場を介していく
つかの病院をあたったが日曜日のため受付できなかった。その
間アルバイトの症状が悪化したため最終的に救急車を要請し
た。その後の再発防止として係員の水分補 給を十分に実施さ
せ、特にのどが渇く前の十分な補 給を指導した。また、症状が
軽い場合でも大事をとって直ぐに救急車を要請すべきだった。
トラブル事例 18
バス回転所のアスファルトが割れる
2005 年 9 月千葉県
48
49
想定事例 1
入れる ID を使って侵入し犯行に及ん
だものと思われる。
ギャラリーゲートに強盗
【対処】
【状況】
屋 外にテントを設 営しただけのギャラリーゲートに刃物を持っ
た強 盗が 現れ、係員が切りつけられた上に当日券の売 上 金
2,000 万円を奪われる。
【対処 】
屋外仮設のテントにおける当日券販売は非常に危険であるた
め、販売業務を堅牢なボックスかプレハブにしてギャラリーゲー
トから切り離すことが望まれる。
昨今ロッカーにキャディーバッグを置いたままにして帰る出場者
が非常に多い。極力持ち物をロッカーに残さないような指導が
望まれる。警備的に完全な盗難防止は不可能。
想定事例 4
将棋倒しによる負傷者
【状況】
さらに大金の発生する現場においては現金警戒のための制服
人気女子プロの活躍に大勢のギャラリーが入場した最終日最
警 備員を配置し、販 売 終了後の現 金移送の警 備もさせること
終ホール、超満員に膨れあがった大 型のギャラリースタンドの
が理想的。また、販売所の中には緊急連絡用の無線機などの
階段付近で将棋倒しが発生し複数の負傷者が出た。
通信機材は不可欠。
【対処 】
競技を止めて近くのスタッフによる怪我人救出を実施。頭部打
想定事例 2
撲の恐れのある怪我 人はできるだけ動かさないように安 全な
報道を装った不審者がクラブハウスに侵入
【状況】
偽装の報道関係者の名詞を使って ID コントロールをく
ぐりぬけ、
報道受付もクリアした不審者がハウス内の選手に危害を加えた。
【対処 】
昨今は報道の事前登録制が主流になりつつあるが、まだ完全
に事前に ID や駐車券が渡っているケースはほとんどない。事
前登録をしていない報道も現実的には自由に取材できている
場所に移す。救急車が到着するまではできるだけの応急処置
を実施する。スタンド内外に整理員を配置するケースは殆ど例
を見ない。キャパシティーを超える恐れがある場合は警備員等
を配置して定員管理等の事故防止を実施すべき。
想定事例 5
脅迫
【状況】
状況にあるといっても過言ではない。そんな中で悪意を持った
出場者 ( プロ選手 ) が暴力団員に脅迫された。警察には届け
不審者にこの部分をつかれる恐れがある。今後各大会は事前
たものの開催中に本人や車、さらにはゴルフ場に危害を加えら
登録制をさらに推進してゆくべき。
れる恐れがあった。
【対処】
想定事例 3
その出場者の車を警戒しやすい場所に置く。
クラブハウスやロッ
カー警備を増強して警戒を強める。さらに夜間警備の増員によ
ロッカーでの盗難発生
りコース ( 特にグリーン ) への危害を警戒する。
【状況】
選 手のキャディーバッグが盗まれる。ロッカー入口には警 備員
が立って ID コントロールを実施していたが何者かがロッカーに
50
51
想定事例 6
当日券の委託販売については事前に具体的な取り決めを実施
し、事故や盗難、紛失などについての処理方法と責任の所在
ギャラリー同士の喧嘩
を明確にしておくべき。
【状況】
ギャラプラにおいて客同士のトラブルから喧嘩発生。一方が負
傷した。スタッフが駆けつけて止めに入ったが収まらずスタッフも
想定事例 9
フィールド内でギャラリーが転倒し負傷した
危険な状態となる。
【対処 】
【状況】
最寄の警 備員を急行させとめさせる。負傷 者がいる場 合はそ
大勢のギャラリーがつめかけた最終日、人気選手の引き連れ
の程 度を見て救 急車の要請をする。警 備員やスタッフでの制
た群集がホールからホールへ大移動していた中一部のギャラ
圧が危険と思われる場合は警察の出動を要請する。
リーが斜面で転倒し、それに折り重なるようにして将棋倒しが発
生し多くの負傷者がでた。人気選手の身辺警備はつけていた
想定事例 7
が、ギャラリーの安全対策としての雑踏対策が不十分であった
ことから大事故につながってしまった。
事故の補償に関するトラブル
【対処】
【状況】
ギャラリー駐車場内で当て逃げされた車の所有者が係員にク
レームをつけた。その際係員が大会の保険で賠償できると答
えてしまったため、本来保障する必要のない賠償金を払うことに
なった。
特に人気のある選手に身辺警護をつけることはもとより、群集
が大移動することが想定される場合は雑踏警備をしっかり配置
し、安全を図るべきである。
想定事例 10
【対処】
大会側に過失が無い場合は保険がおりず、被害者が自力で警
察に届けるなどして対処せざるを得ない。このことをアルバイト
やスタッフに周知徹底しておかないと大きなトラブルに発展する
恐れがある。
フィールド内で高齢の女性が転倒して骨折した
【状況】
骨折した女性はホールを移動中に近道をしようと正規のルート
でなく斜面を降りようとしたところ転倒してしまった。また靴がハイ
ヒールであったため、もともと転倒しやすい状況だった。斜面に
想定事例 8
はローピングがなされてなく、係員の配置もなかった。
当日券の売上金計算が合わない
【状況】
売上金と当日券の残券の計算が合わず、
売上金の不足 ( 紛失・
盗難 )という結果になった。その日は入場者数が予想を超えて
いた上に当日券購入者が殺到して混乱していた。主催者と運営
会社は委託販売に関して特別の契約を結んでおらず、
トラブル
発生時の処理方法も具体的にされていなかった。
【対処 】
【対処】
ローピングすべきところにそれがなかった。降りられそうにない
場所よりもむしろ簡単に降りられる場所が危険な場 合が多い。
さらに危ないと思われる場 合は看板による禁止対 策あるいは
係員をつけて警戒すべき。
危険性が高い場所にはローピングを二重にすることや、場合に
よりネットを設 置することにより、簡単に乗り越えられないような
対策が必要と思われる。
また、ハイヒールや下駄などは芝を傷めるほか、ゴルフ場内で
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は非常に危険であるため、事前にチラシなどでの禁止告知が
不可欠。
想定事例 11
ギャラリーに打球が直撃する
【状況】
ロープの外側にすわって観戦していたギャラリーにボールが直
撃して負傷した。
【対処】
打球事故はトーナメント中に起こる事故で最も多く、しかも完全
に防ぐことが困難。地形上特に危険と思われる場所には注 意
を喚起する役割のフォアキャディーを配置するなどして安全を図
ることが望ましい。
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発行年月日:2006 年 3 月 10 日発行
発行:社団法人日本ゴルフトーナメント振興協会
編集協力:株式会社ジエブ 代表取締役社長 小牧 鵬永
印刷:グラフ印刷株式会社
無断転載を禁ず
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