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食事マナー指導に関する手引き

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食事マナー指導に関する手引き
食事マナー指導に関する手引
平 成 2 4 年 3 月
宇都宮市教育委員会
は じ
め に
宇都宮市教育委員会では,学校教育における食育の推進を図るため,平成21
年10月に「宮っこ,食べっこ,元気っこプラン(宇都宮市学校教育食育推進
行動計画)」を策定し,「食を通して,自らの健康を考え,判断し,実践できる
たくましい宮っこ」の育成を目指して,学校・家庭・地域・企業の連携のもと
に,全小中学校で総合的かつ計画的に食育推進事業を展開しております。
こうした取組の結果,
「毎日朝食を食べてくる子どもの割合」や「好き嫌いを
しない子どもの割合」は年々高まってきているなど,生きる上での基本となる
正しい食習慣が子どもたちに定着しつつあります。
しかしながら,その一方では,
「食事マナーへの関心」や「行事食・郷土料理
への関心」など,重点的に取り組むべき課題も明らかとなっており,とりわけ,
子どもたちの社会性を育んでいくための「食事マナー指導」は,子どもたちが,
豊かな社会生活を営んでいく上で必要不可欠なものであるとともに,箸使いを
はじめとする日本古来の食事作法等を身に付けさせることは,食文化の継承や
国際社会に生きる日本人のたしなみという観点からも,大変重要であると考え
ております。
本来,
「食事マナー」をはじめとする食習慣は,生活の基盤となる家庭で,幼
少期からしっかりと身に付けていくべきものではありますが,食生活をはじめ
とするライフスタイルが多様化している今日においては,国の「第2次食育推
進基本計画(平成23年3月策定)
」でも,改めて学校教育における「食事マナ
ー指導の充実」が求められているところでもあります。
このため,宇都宮市教育委員会では,全小中学校において,
「食事マナー指導
の充実」が図られるよう,全教職員が,児童生徒の発達段階に応じて,系統的
かつ計画的に食事マナー指導を実施していくために本手引を作成したものであ
り,この中には,学校教育だけでなく,家庭で躾けて欲しい内容や保育所・幼
稚園等で幼少期に身に付けさせて欲しい内容も明記するなど,学校が家庭や地
域と手を携えて実践していける内容を掲載しております。
本手引の作成に際して,今後,子どもたちにとって身近な存在である保護者
や教職員等の大人たちが,子どもたちとの「共食」を通じて,繰り返し「望ま
しい食事マナー」を伝えていくことで,次代を担う全ての宮っこが,マナーを
守って食事ができるようになることを期待するものであります。
終わりに,本手引の編纂にご尽力いただきました調査研究委員の皆様及び関
係各位に対し,厚くお礼申し上げます。
平成24年3月
目
次
はじめに
Ⅰ
食事マナー指導の必要性と指導の観点
------------
1~
4
1 国における食事マナー指導の目標 ---------------------------
1
2 本市における食事マナー指導の位置付け ---------------------
1
3 本市における食事マナー指導の基本的な考え方 ---------------
2
4
本市における食事マナー指導の現状と課題 -------------------
2
5
手引作成の考え方 -----------------------------------------
3
6 食事マナー指導で目指す子どもの姿 -------------------------
4
Ⅱ
指導資料
--------------------------------------
5~50
1 給食時間における食事マナー指導 ---------------------------
2
低学年
「食事のあいさつ」
「正しいしせい」
「おはしの使い方」
中学年
「食事中の話題」
「食事中の話し方」
「きれいに片付けましょう」
高学年
「残さず食べましょう」
「バイキングのマナー」
中学生
「食べる速さ」
「おかわりの仕方」
5
学級活動等における食事マナー指導 ------------------------ 26
小学校 低学年 「じょうずなはしのつかいかたについてかんがえよう!」
「しょくじのマナー」
中学年 「感謝して食べよう」
高学年 「残さず食べよう」
中学校 1学年 「楽しく美味しくバイキング」
2学年 「我が国の食文化を見つめよう」
3学年 「身に付いたかな 食事のマナー」
振り返り表
3
家庭への啓発 --------------------------------------------- 48
4 保育所・幼稚園等との連携 --------------------------------- 50
参 考 ------------------------------------------ 51~65
○
学校給食担当者の意識調査 --------------------------------- 52
○
保育所・幼稚園等の指導状況調査 --------------------------- 56
○
「食に関する指導の手引(文部科学省)
」抜粋 ---------------- 58
○
「平成22年度 食育白書(内閣府食育推進室)」抜粋 -------- 63
◆
別添CD-R版:動画資料「お箸の持ち方・使い方」
製作:宇都宮市学校給食研究会 中学校栄養士班3・4班
Ⅰ
1
食事マナー指導の必要性と指導の観点
国における食事マナー指導の目標
○
文部科学省の「食に関する指導の手引(平成22年3月改定)」には,児童
生徒の社会性を育むため,食事のマナーや食事を通じた人間関係形成能力を身
に付けていくことを指導目標の一つに掲げ,次の指導内容例を示している。
◆
社会性(食事のマナーや食事を通じた人間関係形成能力を身に付ける。)
・
協力して食事の準備や後片付けをすること。
・ はしの使い方,食器の並べ方,話題の選び方などの食事マナーを身に付けるこ
と。
・ 協力したりマナーを考えたりすることは,相手を思いやることであり,楽しい
食事につながること。
・
マナーを考え,会話を楽しみながら気持ちよく会食すること。
・ 自然界の中で動植物と共に生きている自分の存在について考え,環境や資源に
配慮した食生活を実践しようとすること。
2
本市における食事マナー指導の位置付け
○
本市では,平成21年10月に,学校教育における食育の基本的な考え方や
具体的な目標などを示した「宮っこ,食べっこ,元気っこプラン(宇都宮市学
校教育食育推進行動計画)」を策定し,学校・家庭・地域・企業との連携によ
る食育推進事業を総合的かつ計画的に推進しており,その重点事業の一つに
「食事マナーの指導」を位置付け,指導の充実を図っている。
【基本目標】
社会性:食事マナーを身に付け楽しく食事をすることができます。
【目標値】※「宇都宮市学習と生活についてのアンケート」
食事は,人と食べることにより,心を豊かにすることを知り,そのための食
事マナーや食事を通じた人間関係形成能力を育成していきます。
現状値(%)
目標値(%)
(平成22年度)
(平成27年度)
正しいお箸の使い方がで
小学校 6 年 86.1
小学校 6 年 100
きますか?
中学校 3 年 84.3
中学校 3 年 100
食事マナーについて関心
小学校 6 年 81.2
小学校 6 年 100
がありますか?
中学校 3 年 71.5
中学校 3 年 100
指標
1
3
本市における食事マナー指導の基本的な考え方
○
「食に関する指導の手引(文部科学省)
」及び「宮っこ,食べっこ,元気っ
こプラン(宇都宮市学校教育食育推進行動計画)」で定める6つの基本目標の
うち,食事マナー指導は子どもの「社会性」を育むものであり,第 1 節の指導
内容例に示されるように,思いやりや気遣いなどが楽しい食事につながるもの
として捉え,指導を展開していくものとする。
○
同プランに掲げる目指す子ども像「食を通して自らの健康を考え,判断し,
実践できるたくましい宮っこ」の達成を踏まえ,「残さず食べること」や「き
れいに片付けること」については,基本目標の「心身の健康」,
「感謝の気持ち」
と,
「正しく箸や食器を使うこと」については,
「食文化」と関連付けて伝えて
いくものとする。
○
平成24年度より小中一貫教育制度が完全実施となることから,小中9年間
の子どもの発達段階に応じた「ねらい」や「指導内容」の目安を設定し,全校
で系統的な指導を効果的に展開できるようにする。
4
本市における食事マナー指導の現状と課題(「食事マナーに関するアンケート
調査結果」P.54~P.55)
○
各学校の食事マナー指導は,給食の時間などを通して,
「挨拶」,
「姿勢」,
「食
器の持ち方」
,
「お箸の持ち方・使い方」,
「配膳の仕方」,
「食べ方」,
「食事中の
話題・話し方」などの指導が実践されているが,小学校と中学校間及び学校栄
養士と給食主任(担任)との間において,重点と考える「食事マナー指導の内
容」には相違が見られることから,学校栄養士だけでなく,全学級担任の意識
を高めるとともに,小中学校における指導内容を系統的に整理することで,効
果的な指導方法を構築していく必要がある。
○
家庭への働きかけの方法として,
「給食だより」が多用されているが,望ま
しい食習慣を身に付けるには,基本的な生活の場である家庭での幼少期からの
躾が重要であり,保護者へのより積極的な啓発活動を行っていく必要がある。
○
幼少期の食育を担う幼稚園・保育園との連携についても,推進していく必要
がある。
2
5 手引作成の考え方
「3
本市における食事マナー指導の基本的な考え方」
,
「4 本市における食
事マナー指導の現状と課題」を踏まえて,以下の考えで本書を作成した。
「食事マナー指導で目指す子どもの姿」の一覧
○
本書では「学校の食事の場」や「食に関する授業」において,子どもたち
に伝えるべき望ましい食事マナーを取り上げているが,
「お盆を使った配膳」
や「統一食器の使用」など,家庭との違いを鑑み,学校の給食時間を中心と
して考える「目指す子どもの姿」を想定している。
○
各学年(低学年・中学年・高学年・中学生)における目指す姿は,目安で
あり,各学校の子どもの実態や地域の特性などに合わせて重点的に取り組む
べき内容を精査し,指導にあたることが望ましい。
○ 「食事マナー指導で目指す子どもの姿」では,系統性を示すために表記の
重複を避けているが,食事マナーについては,継続的な指導が必要であり,
発達段階に応じて繰り返し指導していくものとする。
食事マナー指導の進め方
○
子どもたちと一緒に食事をする学級担任が,年間190回程度実施される
学校給食の場を生かして,「配膳」,「姿勢」,「食べ方」などについて,幅広
い内容を取り上げて,繰り返し指導するとともに,ランチルームの活用時な
どに,学級担任と学校栄養士が連携して「箸の持ち方」などの指導を行う。
○
日常的な指導に加え,重点的に食事マナー指導を実施する週間を 6 月(国
の「第 2 次食育推進基本計画」で定める「食育月間」)や10月(とちぎ食
育月間)に設定し,給食(食育)主任と学校栄養士が中心となって計画を立
てて,全校一斉にマナー指導が展開できるようにする。
○
食事マナーの重点指導週間(月間)においては,「お箸の持ち方」や「姿
勢」など,学年を問わず繰り返しの指導が必要となる必須項目については,
全校一斉に指導を実施する。
また,発達段階に応じた指導が必要となる場合には,児童生徒の実態に合
わせて,学年ごとに異なる内容を指導するなど,工夫して実施する。
3
学年
低学年
中学年
高学年
4
中学生
目指す姿
周りの人を
意識した内
容
給食に携わ
る人の思い
や苦労から
感謝の心を
育てる内容
友達と楽し
く食べるた
めの内容
本人のマナ
ー習得を目
指した内容
ねらい
勢
○消化のよさ
や周囲の人へ与
える印象などを
知り,正しい姿
勢で食べること
ができる。
・足を組んで食
べない。
・足をばたばた
しない。
・背筋を伸ばす。
・ひじをつかな
い。
・正面を向いて
食べる。
・ご飯茶碗と汁
碗を持って食べ
る。
・左手を添えて
食べる。
姿
膳
○食器を正しく
並べることが姿
勢のよさや食べ
やすさにつなが
ることを知り,
正しく食器を並
べることができ
る。
・自分で正しく
食器を並べる。
・盛り付け図ど
おりに食器を並
べる。
・御飯茶碗と汁
椀,箸を正しい
位置に置く。
配
箸
・口にものが入
っているとき
に話さない。
会 話
・音を立てずに
食べる。
・食べ物をこぼ ・食事時にふさ
さずに食べる。 わ し い 話 題 で
話す。
・適切な声の大
きさで話す。
・口いっぱいに
ほおばらない
で食べる。
・食べ物をかき
込まないで食
べる。
食べ方
楽しい会食
・ごはん,おか
ず,汁物をバラ
ンスよく食べ
る。
・ごはん,おか
ず,汁物をバラ
ンスよく食べ
進める。
交互食べ
・あいさつの意
味が分かる。
・心を込めて適
切な声の大き
さであいさつ
する。
あいさつ
○日本の食文化
の大切さやよさ
を知り,箸を正
しく持ち使うこ
とができる。
○一緒に食べ
る人に不快感
を与えないよ
うな食べ方を
知り,実践する
ことができる。
○ 一 緒に 食 べ
る人に不快感
を与えないよ
うに,会話や話
し方に配慮す
ることができ
る。
○日本型食習
慣のよさを知
り,すべての料
理をバランス
よく食べ進め
ることができ
る。
○あいさつの
意味を知り,心
をこめて,適切
な声の大きさ
であいさつす
ることができ
る。
子どもの実態に沿った繰り返しの指導
・昔から嫌がら
れている箸の使
い方(刺し箸・
寄せ箸等)をし
ない。
・箸の正しい持
ち方が分かる。
・箸が正しく持
てる。
自分の正しい姿勢
6 食事マナー指導で目指す子どもの姿
・おぼんがよご
れたら,拭いて
戻す。
・おぼんや食器
の間にごみ等
を残さない。
片付け
○食材や作っ
てくれた人へ
の感謝の気持
ちをもって,残
さず食べるこ
とができる。
・好き嫌いせ
ず,残さず食べ
る。
○作る人,片付
ける人へ感謝
の気持ちをも
って,わずかな
食材も無駄に
しないように
食べたり,きれ
いに片付けた
りすることが
できる。
・食器などに汁
や食べ残しが
ついていない
ように戻す。
・自分の食べら ・食器などの向
れる量に合わ きを合わせて
せて配膳する。 重ねる。
・ごはん粒など
も残さず食べ
る。
・嫌いなものも
少しずつ食べ
る。
残さず
感謝の心
度
○周りの人や
片付ける人の
ことを考えて,
こぼさずに盛
り付けたり,お
かわりの量を
調整したりす
ることができ
る。
・周りの人のこ
とを考えてお
かわりする。
・時間や人に合
わせてほどよ
い速さで食べ
る。
○一緒に食べ
ている人との
会話を楽しみ
ながら,適度な
速さで食べる
ことができる。
・周りにこぼさ
ずに盛る。
・自分でよそっ
て,こぼしたら
始末する。
おかわり
・会話を自分で
加減し,時間内
に食べる。
・時間内に食べ
る。
速
周囲への気遣い
Ⅱ
1
指導資料
給食時間における食事マナー指導
「食に関する指導の手引(文部科学省)」に基づく指導
○ 食に関する指導の目標は,一度の実践や指導で達成されるものではなく,
少しずつ時間をかけながら繰り返し行うことで理解が深まり,習慣化され
るものである。
○
毎日繰り返し行われる給食の時間における食に関する指導は,食育を推
進する上で極めて重要であるとされており,その指導内容は,下図のよう
に2つに大別される。
○
「給食指導」は,食に関する指導の目標を達成するため,学級担任が,
給食時間に行う「食に関する指導」であり,食育における「給食指導」の
重要性を十分に認識し,日々指導するものである。
給食の時間における食に関する指導
○教科等で取り上げられた食品や学習したことを学校給食を通して確認させる。
○献立等を通して,食品の産地や栄養的な特徴等を学習させる。
給食指導
○給食の準備から片付けまでの一連の指導の中で,正しい手洗い,配膳方法,食
器の並べ方,はしの使い方,食事マナーなどを習得させる。
本市の給食時間における食事マナー指導
○
食事マナー指導は,子どもたちに日常的に指導できる学級担任が中心と
なって行うべきものであり,本節に掲載する指導資料は,学級担任が各ク
ラスで指導を実施する際に活用できるよう作成したものである。
○
給食主任(食育主任)と学校栄養士が,各校の子どもの実態に合わせて
重点指導週間等を計画する際にも,指導資料として活用する。
○
各資料の表面を子どもたちに提示,あるいは配付し,裏面の原稿をもと
に子どもの発達段階に応じて,指導を進める。
5
【低学年 食事のあいさつ 】
一口メモ
ひと
たべものやつくってくれた人にかんしゃのきもちをこめて
「いただきます」
「ごちそうさま」とあいさつをしましょう。
6
指導資料原稿
食事の時のあいさつ「いただきます」や「ごちそうさ
までした」とは,命のある食べ物をいただくことや,収
穫や調理をしてくれた人に感謝の気持ちをこめていう
言葉です。
人間は自然界の動物や植物の命を頂いて食べること
で生きています。
また,農家の人が農作物を育てて収穫したり漁業にか
かわる人が魚介をとったり,畜産業や食品加工業,運送
業など私たちに食品が届くまで多くの人たちが関わっ
ています。それから,学校や家庭で食事を作ってくれて
いる人たちもいます。
それらのたくさんの命とたくさんの人たちに感謝の
気持ちを忘れずに,心をこめて食事のあいさつをしまし
ょう。
7
【低学年 正しいしせい】
一口メモ
ただ
た
み
せすじをのばして,正しいしせいで食べると,見ためもうつ
た
なか
くしく,食べものがからだの中で,きちんとはたらいてくれま
ただ
ただ
た
す。ちゃわんやおはしを正しくもって,正しいしせいで食べま
しょう。
8
指導資料原稿
頭・ひざ・腰を結ぶ線とひざの裏・かかと・腰を結ぶ線が直
角三角形になるようにイメージします。体と机の間は,こぶし
1つ分くらいを開けます。茶碗やおわんを持たずに背中を丸め
て食べると胃が圧迫されて食べ物の消化が悪くなります。
9
【低学年 おはしの使い方】
一口メモ
ただ
つか
み
め
おはしを正しくもって,使うことができると,見た目もうつ
た
くしく,りょうりもおいしく食べられます。
ただ
かた
つか
おはしの正しいもち方をおぼえ,使えるようにれんしゅうし
ましょう。
10
指導資料原稿
日本人の食事作法は「はしにはじまり,はしにおわる」とい
うほど,はしは重要な食事道具です。中国が発祥の地で日本に
伝えられたという諸説があり,古くから毎日はしを使う食生活
のおかげで日本人の手先が器用になったとも言われています。
はしの使い方やもち方ができないと食べ物をこぼしてしま
い,他の人に悪い印象を与えてしまいます。逆に,はしの使い
方がきちんとしていると料理が食べやすく,周囲にも好印象を
与えます。
間違った持ち方や使い方に慣れてしまうと,正しい持ち方や
使い方に直すには大変苦労します。大人になった時に恥ずかし
い思いをしないためにも,毎日の食事で正しい持ち方や使い方
を身につけましょう。
11
【中学年 食事中の話題】
一口メモ
しょく じ
たの
はなし
食 事にあった楽しい話 をしましょう。
はなし
はなし
はなし
みんながいやがる 話 やこわい話 ,きたない話 はしないよう
にしましょう。
12
指導資料原稿
会話を楽しみながら食事をするのはよいことですが,食事中
の話題には気をつけましょう。
こわい話や汚い話,気持ち悪くなる話などは,一緒に食べて
いる人に嫌な感じを与えますので,しないようにしましょう。
また,
「おいしくない」
「これ,嫌い」などと言うと,一緒に
食べている人も同じ気分になってしまいます。「苦手な味だな
ぁ」と思っても,口に出さないように心がけましょう。
楽しい気分で食事をすることは,食べ物の消化吸収を良くし
ます。みんなで楽しい雰囲気で食事ができるように,食事中の
話題に気をつけましょう。
13
【中学年 食事中の話し方】
一口メモ
たの
しょく じ
しょく じ ちゅう
はな
かた
き
楽しく食 事ができるように,食 事 中 の話し方に気をつけま
しょう。
おお
こえ
はな
くち
た
もの
い
はな
大きな声で話したり,口に食べ物を入れたまま話したりしな
いようにしましょう。
14
指導資料原稿
会話を楽しみながら食事をするのはよいのですが,大声でし
ゃべるのはマナー違反です。周りの人の迷惑になるので気をつ
けましょう。
また,おいしいからといって,一度にたくさんの食べ物を口
に入れるのはよくないことです。また,口に食べ物をいれたま
まおしゃべりするのも,一緒に食べている人に嫌な感じを与え
ます。
みんなと楽しい雰囲気で食事をすることは,食べ物の消化吸
収をよくしますので,食事中の話し方に気をつけましょう。
15
【中学年
きれいに片付けましょう】
一口メモ
あとかたづ
きょうりょく
後片付けは「ごちそうさま」をしてから,みんなで 協 力 し
おこな
かたづ
さいご
て 行 いましょう。きれいに片付けができたか,最後はきちん
かくにん
と確認しましょう。
16
指導者用資料原稿
作ってくれた調理員さんに感謝の気持ちをもって,「ごちそ
うさま」をした後は,みんなで協力して,きれいに片付けるよ
うにしましょう。
【給食当番】
・同じ食器が,きちんと重ねてあるか確認しましょう。
・配膳台は,台ふきでよごれをきれいにふきとってから,片づ
けましょう。
【給食当番以外の児童】
・食べ残したものは,食缶などにもどしましょう。
・ 食器の中に食べ物の残りがついたまま,重ねないように気を
つけましょう。
・ おぼんに,ジャムの袋やストローなどがのったまま,重ねな
いようにしましょう。
・ はしやスプーン,フォークは,向きをそろえて返しましょう。
17
【高学年 残さず食べましょう】
一口メモ
きゅうしょく
だて
えいよう
かんが
つく
給 食 のこん立は,栄養のバランスを 考 えて作られていま
て
た
のこ
「食べきれないから」といって残してしま
す。
「にが手だから」
えいよう
わる
うと,栄養バランスが悪くなってしまいます。
た
も の
ひと
こま
くに
また,食べ物がなくて,たくさんの人が困っている国もあり
た
も の
たいせつ
こころ
かんしゃ
き も
のこ
ます。食べ物を大切にする 心 や,感謝する気持ちをもって,残
た
さず食べるようにしましょう。
18
指導者用資料原稿
給食の献立は,栄養バランスを考えて作られています。なぜ
なら,健康を保つためには,栄養バランスのよい食事をしっか
りとることが大切だからです。バランスの悪い食事を続けてい
ると,健康を害することにもつながります。きらいなものでも,
何年後かに食べられるようになることもあるので,食べずぎら
いにならず,少しずつでも食べる努力をしましょう。
給食の量が多いと残してしまう人は,食事以外の間食などで
食べすぎていませんか?一日の食事バランスについて,考えて
みましょう。
食べ物がなくて,たくさんの人が困っている国もあります。
食べ物を大切にする心や,感謝する気持ちをもって,残さず食
べるようにしましょう。
19
【高学年 バイキングのマナー】
一口メモ
おおざら
りょうり
じぶん
えら
バイキングは,大皿によそられたいろいろな料理を自分で選
た
んで食べます。
えいよう
かんが
じぶん
た
りょう
と
わ
栄養 のバランスを 考 えて,自分 が食べられる 量 を取 り分
と
りょうり
のこ
た
け,取ってきた料理は残さず食べるようにしましょう。
あと
ひと
かんが
と
す
き
また,後の人のことを 考 えて,取り過ぎないように気をつ
けましょう。
20
指導資料原稿
「バイキング」とは,もともと北ヨーロッパの海賊のことを
いいました。その海賊の宴会のときには,丸焼きの肉や魚やそ
のほか様々な料理を大皿に盛り,自分の好きな物を自分で好き
なだけ食べたり飲んだりしました。「バイキング」は,それに
ちなんで名前がついた料理の形式で,自分で料理を選んで食べ
ます。
「バイキング」は,自分で好きなように料理が取れますので,
ついつい取りすぎてしまいがちです。栄養バランスや自分が食
べられる分量を考えて取り,取り過ぎや食べ過ぎに気をつけま
しょう。また,料理は後に取る人のことを考えて,端からきれ
いに取り,取ってきた料理は残さず食べるようにしましょう。
おかわりは,最初に持ってきた料理がすべて食べ終わってか
ら,皿を持って静かに取りに行くようにしましょう。
「バイキング」のマナーを守り,楽しく会食しましょう。
21
【中学生 食べる速さ】
一口メモ
時間やいっしょに食べる人に合わせて,会話を楽しみながら
ほどよい速さで食べましょう。
速く食べると,かむことがおろそかになりがちです。ゆっく
り,よくかんで食べると「消化吸収がよくなる」「あごや歯が
丈夫になる」
「脳の働きがよくなる」
「食べすぎを防ぐ」など,
からだによいこともたくさんあります。
22
指導資料原稿
給食の時間の中でも,食べる時間は15分程度です。
速すぎたり,遅すぎたりせず,時間やいっしょに食事をして
いる周りの人のペースに合わせて,会話を楽しみながら食べま
しょう。
また,速く食べると,かむことがおろそかになりがちです。
ゆっくり,よくかんで食べると
・消化吸収がよくなる
・あごの筋肉が発達して歯並びがよくなる
・脳に刺激が伝わり,脳の働きがよくなる
・食べ過ぎを防ぐ効果がある
(文部科学省「食に関する指導の手引」より)
など,からだによいことがたくさんあります。
23
【中学生 おかわりの仕方】
一口メモ
給食では,どうしても配りきれなかったものは「おかわり」
になりますが,栄養バランスや周りの人のことを考えてできる
ようにしましょう。
24
指導資料原稿
給食はみなさんの年齢から量を考えて作られていますので,
クラスに分けられたものはクラスで配りきるのが理想です。ど
うしても配りきれなかったものは「おかわり」になりますが,
自分の分が食べ終わってからおかわりするようにしましょう。
また,おかわりをするときは栄養バランスやおかわりをした
い友達のことも考えましょう。こぼさないように気をつけるこ
とも大切です。もし,こぼしてしまったら自分できれいにしま
しょう。
25
2
学級活動等における食事マナー指導
学級活動の内容に示される食に関する指導
○
小学校学習指導要領では学級活動2内容
は学級活動2内容
キに,中学校学習指導要領で
ケに,「食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食
習慣の形成」が例示されている。
○
学校給食に関する内容は,給食の時間を中心に指導するが,学校給食を
教材として活用するなど,多様に指導方法を工夫するとともに,学級活動
等の時間でも取り上げ,その指導の特質を踏まえて,計画的に指導する必
要があるとしている。
○
活動内容「
学級や学校の生活づくり」で,食に関する指導を取り上げ
る場合は,「友達と楽しく和やかに食べるためのグループ作り」や「食事
中の楽しい話題や過ごし方」などについて,学級の全員で話し合い,望ま
しい人間関係を築くとともに,児童生徒自らが主体的に楽しい給食の時間
を作ろうとする自主的・実践的な態度を育成することが求められている。
本市における学級活動における食事マナー指導
○
望ましい食事マナーについては,行動や態度を身に付けさせるだけでな
く,その意味を考えることなどを通して,一緒に食べる人や料理を作って
くれた人のことを気遣う「心の育成」や「食文化の理解」が必要であるこ
とから,学級担任等が,学級活動において食事マナーに関する授業を展開
する際には,各校の特別活動の年間指導計画と実情に合わせて,指導を計
画的に進めるものとする。
振り返り表の活用
○
子ども自身が自分の食事マナーについて振り返ることができるよう,
「食事マナー指導で目指す子どもの姿」の一覧表の内容に重ねた「振り返
り表」を掲載している。
○
活用にあたっては,年度末や重点指導週間終了後の「朝の会」や「帰り
の会」などの時間を使って,給食時間や学習内容を想起させながら振り返
りを行い,食事マナーの意識を継続的に高めるようにする。
26
小学校 第○学年(低学年)
学級活動 学習指導案
1
題材名
2
題材について
最近,食事内容の変化,家族環境の変化に伴い,食に関わる様々な問題が見られる
ようになってきた。それに伴い,学校給食においても,姿勢,作法,好き嫌いなど,
食事のマナー指導についてもう一度見直す必要があると考えられている。
日本の食文化であるはしの使い方についても例外ではない。正しいはしの持ち方や
使い方,はしに関する正しいマナーについて知らない大人もいる。はしを正しく使え
ていなくても何とか食事をすることができるため,改善しようとする意識が低いよう
に思われる。
本題材では,はしを正しく使って食事をすることが日本の文化の大切なマナーの一
つであるという認識を持たせ,はしを正しく持つ方法を指導していきたい。また,正
しくはしを使えるようになるための練習も行い,実践につなげていきたい。
3
ねらい
○ はしを使う日本の文化やマナー,正しいはしの持ち方について知るとともに,これ
からの生活において正しくはしを使おうとする態度を育てる。
4
じょうずなはしのつかいかたについてかんがえよう!
展開
主な学習内容と活動
自分のはしの持ち方を確認し,正し
いはしの持ち方について学習すること
を知る。
事前
○
本時
1
世界の食事と日本の食事の様子を比
較することにより,はしは日本の文化
であることを知る。
・ はしを使わない国もある。
・ 国によって食事の仕方が違う。
・ 昔からはしを使って食事をしてい
た。
2
自分のはしの持ち方や使い方につい
て考える。
・ 正しく持つと上手に食べ物を持て
ると教えてもらった。
・ 上手だと言われたことがある。
・ 食べ物を刺してはいけないと言わ
れた。
27
指導上の留意点
給食時の児童のはしの持ち方の写
真を撮り,はしの持ち方の実態を把握
する。
○ 正しいはしの持ち方の学習をする
ことを児童に知らせる。
○ 写真などを使って,世界の国々の食
事の仕方について紹介することによ
り,食事を手で食べたり,ナイフやフ
ォーク,はしを使って食べたり,国に
よって食べ方が違うことに気付かせ
る。
○ 世界の国々と日本の食事の違いに
ついて考えさせることにより,はしが
日本の文化であることに気付かせる。
○ 幼稚園や保育園,家庭でよく言われ
ていることを発表させ,はしを正しく
使うことのよさや気をつけることを
明らかにする。
○ はしを使うときのマナーについて
も意識させるようにする。
○ 絵(「食に関する指導の手引」等を
活用)や写真を見せながら説明するこ
とにより,以前写真を撮った自分のは
しの持ち方使い方が正しいどうか確
認させる。
○
本時
3
本時の活動のねらいを知る。
じょうずなはしのつかいかたについてかんがえよう!
4
正しいはしの使い方について知る。
・ はしを正しく持つことができた。
・ 上の方のはしがうまく動かない。
・ 下の方のはしは動かさなくてもよ
いのか。
・ いつも食べているときの持ち方と
違った。
○
拡大図を見せながら,まず,上のは
しの持ち方や動かし方,下のはしの持
ち方を実際にはしを使いながら確認
し,上のはしを動かし,下のはしは固
定しておくことを意識させる。
○ 実物投影機などを使ってはしの握
り方や動かし方を映し出すことによ
り,それを見ながら一人一人の子ども
が練習できるようにする。
○ 適宜,上手に持てる子やうまく使え
るようになった子にこつ等を尋ねた
り,うまく使うことのよさを質問した
りするようにする。
5 正しいはしの使い方の練習をする。 ○ 小豆が入っている一方の皿からは
しを使って小豆をつまみ,もう一方の
・ 小豆をあまり運ぶことができなか
皿に移させる練習をさせる。
った。
・ 何秒で何粒運べるかやってみたい。 ○ 日本一の記録が10粒7秒である
ことを知らせ,豆運びゲームをするこ
・ もっと上手におはしを使えるよう
とによって,楽しみながら正しいはし
になりたい。
の使い方ができるようにする。
○ 正しいはしの使い方ができると,速
く確実に運ぶことができることに気
付かせる。
6 練習の結果を発表し合うなどして, ○ 学んだことを振り返り,目標を考え
させることにより,食事の時は,正し
本時を振り返るとともに,はしの持ち
いはしの持ち方や使い方を意識して
方や使い方,マナーについて,これか
食べようという意欲を高める。
らの自分の目標を立てる。
・ はしを上手に使って食べたい。
・ 家に帰って家族にも教えよう。
事後
○
正しいはしの持ち方や使い方を身に
付けるため,給食時や家庭での食事中
に進んで実践する。
28
○
通信等(ワークシート)により家庭に
協力を依頼したり,給食時間に個別に
指導したりしながら,正しいはしの持
ち方や使い方,マナーについての定着
を図るようにする。
(ワークシート)
おはし めい人になろう!
ねん
くみ
なまえ
/
/
/
/
/
/
/
ゆびをのばして,1の
字をかく。
上のはしだけ,うごか
す。
おまめを 1つぶはさ
む。
お こ め を 1つぶ はさ
む。
おはしをつかって,き
れいにたべることが
できる。
よくできた◎
もうすこし○
★ これから,がんばりたいことを,かきましょう。
★ おうちのひとから
29
がんばろう△
小学校 第○学年(低学年) 学級活動 学習指導案
題材名
しょくじのマナー
題材について
児童は当番を中心に協力して準備し会食を楽しんでいる。マナーについては,まず給
食に慣れていくことを優先し,食事中における会話や姿勢,立ち歩き等,場面に応じて
個別に指導してきた。
しかし,学校生活に慣れてきたこの時期に,みんなが気持ちよく食べるための約束と
してマナーを指導することは,学級集団にとって必要であると考える。
本時では,まず本学級の給食の様子をビデオで振り返り,食事中の会話,姿勢,立ち
歩き等の視点から問題に気付かせる。次に,みんなが気持ちよく食べるための改善方法
を話し合い,学級全体でマナーへの意識を高めていく。さらに,自分の改善すべき点に
気づかせ,実践していくめあてを具体的に考えさせることにより,食事のマナーを身に
付けていく意識を高めていきたい。
指導にあたっては,ビデオが個人への指摘とならないよう,学級の賑やかな雰囲気を
伝える短時間の内容とし,みんなが考えていく問題提起とする。
3 ねらい
○ 食事のマナーはみんなで楽しく食べるために大切であることを理解し,マナーを身に
つけ友だちと楽しく食事をしようとする態度を育てる。
4 本時の展開
主な学習内容と活動
指導上の留意点
事前 ○ 家の食事の様子についてのアンケ ○各家庭での食事の様子を把握するた
ートに答える。
め,アンケート調査を行う。
1
2
本時 1
給食時のビデオを視聴して,食事の ○ 食事の様子を見せ,もっと給食の時
様子から課題に気付く。
間が楽しくなる方法を考えさせる。
2 本時のめあてを知る。
しょくじのマナーを考えよう
3
みんなが気持ちよく食事をするた ○ みんなが気持ちよく食べるための
めに改善するところを話し合う。
約束が「マナー」であるということを
確認する。
4 みんなが気持ちよく食事をするた ○ 食事の様子から,大声で会話した
めの,食事中の話し方,行動,姿勢に
り,立ち歩いたりしていること(各ク
ついて,身に付けていくことを考え
ラスの課題)に気付かせる。
る。
○ 児童の発表を,学級のマナーとして
示していくことにより,身に付けてい
くべきことを知らせる。
①大きな声でおしゃべりしない。
②グループで聞こえる声で話す。
③給食の前にトイレに行く。
④食事の時は席を立たない。
⑤よい姿勢で食べる。
5 これから実践していく食事のマナ ○ 事前にとった家の食事の様子アン
ーを決めて,ワークシートに記入し発
ケートの結果を知らせ,守るべきマナ
表する。
ーを考え発表させることにより,意識
を高める。
事後 ○
自己決定したことを給食時に実践 ○
し,振り返る。
30
一人一人の頑張りを賞賛する。
しょくじのマナーをかんがえよう
ねん くみ(
)
☆ みんながきもちよくしょくじをするためにたいせつなこと
①
おおきなこえでおしゃべりしない。
②
グループにきこえるこえではなす。
③
きゅうしょくのまえにトイレにいく。
④
⑤
きゅうしょくのときにせきをたたない。
しせいをよくしてたべる。
☆ わたし(ぼく)にたいせつなことは,
ばんです。
だからです。
☆ がんばりチェック!(まもれたら○,もうすこしなら△をつけようね。)
にち
にち
にち
(げつようび) (かようび)
にち
にち
にち
(すいようび) (もくようび) (きんようび)
チェック
☆ せんせいから
☆ おともだちから
31
小学校 第○学年(中学年) 学級活動 学習指導案
1
題材名 感謝して食べよう
2
題材について
食事内容の変化に伴い,家族環境の変化で核家族化が進むと共に,家族が一緒に食事
をとる機会が少なくなり、食事をするときのマナーにはどのようなものがあるのか,それ
にはどのような意味があるのかなどが教えられることが少なくなってきている傾向にあ
る。それに伴い,学校給食においても,あいさつ,姿勢,作法,好き嫌いなど,食事のマ
ナー指導についてもう一度見直す必要があると考えられている。
本題材では,普段何気なく食べている食べ物がどのようにしてできているのか,食事
の挨拶である「いただきます」「ごちそうさま」にはどのような意味が込められているの
かを考え,食事ができるまでに関わっている人々に,感謝の気持ちをもって食事をとるこ
との大切さに気付き,自分なりの目標を立てることができるよう指導していきたい。
3
ねらい
○
食事ができるまでに関わっている人々に,感謝の気持ちをもって食事をとることの大
切さに気付き,食事のあいさつをすることができるようにする。
4
展開
主な学習内容と活動
事前
○
指導上の留意点
家の食事の様子についてのアンケ ○
ートに答える。
各家庭の食事の様子を把握するため,
アンケート調査を行う。(学習と生活の
アンケート結果を使うこともできる)
本時
1
アンケート結果から「いただきま ○
アンケート結果から,あいさつをせず
す」「ごちそうさま」をどうして言
に食べてしまうことがあるという回答
うのか考える。
に着目させ,本時はなぜあいさつが必要
なのかを考える時間であることを知ら
せる。
2
本時の活動のねらいを知る。
食事のあいさつについて考えよう。
3
「いただきます」にはどんな意味 ○
カレーの食材を例にし,それぞれの食
があるのかグループで話し合う。
材がみんなの口に入るまでにどのよう
・ どんな意味なのかな。
な経路をたどってくるかグループで考
・ 「ありがとう」の意味が込めら
え図に表すことができるようにする。
○ 「いただく」はもらうを丁寧に言った
れていることが分かった。
言葉であり,カレーの食材を通し自分た
ちは何をもらっているか考えさせる。
32
主な学習内容と活動
指導上の留意点
○ 「いただきます」は食べ物の命に対し
て「ありがとう」の気持ちが込められた
言葉であることに気付くようにする。
4
「ごちそうさま」の意味について ○
活動3で作成したカレーを食べるま
グループで話し合う。
での図をもとにカレー等給食が出来上
・ 食べるまでにいろんな人が関わ
がるまでにどんな人が関わっているか
(農家,酪農家,漁師,お店の人,作る
っていることが分かった。
・ たくさんの人がいて,初めて食
人など)を考えさせる。
○ 「ごちそうさま」は料理やその材料を
事ができることが分かった。
作ってくれた人々,その他にも肥料を作
・ 「ごちそうさま」の意味が分か
る人,その機械器具を作る人など,多く
った。
・ 食事ができるまでにかかわって
の人に対しての感謝の気持ちであるこ
くれたすべての人への感謝の気持
とを知らせる。(資料イラスト「食に関
ちを表すことばだと思った。
する指導の手引」P.212)
※資料
昔の人は,季節の食べ物を工夫し
て料理にしていました。お客様をも
てなすとき,野や山を「かけ走って」
材料を見つけてきたところから,
「ご
馳走様」といい,そのことに感謝し
て「ごちそうさま」と言うのです。
5
「いただきます」「ごちそうさま」 ○
お弁当の日や給食の時間を振り返ら
をどのように言ったらよいか話し
せることで,家族や調理員さんへの感謝
合う。
の気持ちを持つことができるようにす
・ 大きな声で言う。
る。
・ 姿勢を正して言う。
○
・ ていねいに言う。
今後どのようにあいさつすればよい
のかを考えるようにする。
・ 一人で食べるときも,あいさ ○
つをする。
食事のあいさつをすることで感謝の
気持ちを表すことに気付くことができ
るようにする。
事後
○
感謝の気持ちを込めて「いただき ○
通信等により家庭に協力を依頼した
ます」
「ごちそうさま」が言えるよう
り,給食時間に個別に指導したりしなが
になるため,給食時や家庭の食事で
ら,食事のあいさつの定着を図るように
進んで実践する。
する。
33
食事のあいさつについて考えよう
年
組 氏名
「いただきます」
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさま」について
昔の人は,季節の食べ物を工夫して料理にしていました。お客様をもてなす
とき,野や山を「かけ走って」材料を見つけてきたところから,「ご馳走様」
といい,そのことに感謝して「ごちそうさま」と言うのです。
○
これから,食事のときに「いただきます」
「ごちそうさま」をどのように言
っていこうと思いましたか。
34
小学校 第○学年(高学年) 学級活動 学習指導案
1
題材名
残さず食べよう
2
題材について
児童はこれまでに,家庭科の学習で「食べ物の3つのはたらき」について学んでおり,
「栄養バランスのよい食事が大切であること」について理解している。しかし,給食時
の様子を見ていると,残したり減らしたりする児童が多く,特に魚や和え物などの和風
料理や野菜を使った料理を残す傾向にある。
栄養バランスだけでなく,食事を作ってくれる人やそれに携わっている人の気持ちか
ら残さず食べることの大切さを考えていくことで,食事のとり方について見つめなおせ
るようにしていきたい。
3
ねらい
○
食事を作ってくれる人やそれに携わっている人の気持ちから残さず食べることの大
切さを考えていくことで,残さず食事をとろうとすることができるようにする。
4
本時の展開
主な学習内容と活動
事前 ○
指導上の留意点
食事のとり方に関するアンケート ○
に答える。
本時 1
アンケート調査と給食の残量調査
を行う。
アンケート結果を見て,気付いたこ ○
アンケート結果から,クラス全体の
とを話し合う。
食べ物の好き嫌いの傾向をとらえさ
・ 好き嫌いのない人もいる。
せる。
・ 嫌いなものは食べない人が多い。
2
本時のめあてを確認する。
残さず食べよう
3
食事を作ってくれる人の気持ちに 〇
どんな気持ちで作っているかを考
ついて話し合う。
えさせることで,感謝の気持ちをもつ
・ 残さず食べてほしい。
ことができるようにする。
・ たくさん残っていると悲しい。
○
給食の残菜の入った食缶の写真を
・ いっぱい食べてほしいと考えて作
示し,作った人がそれを受け取った時
っていると思うので,残念な気持ち
の気持ちについて考えることで,食事
だと思う。
を作ってくれている人の気持ちを想
像させる。
35
〇
食事は,その料理を作る人ばかりで
はなく,その材料を作る人,肥料を作
る人など多くの人が携わっているこ
とにも触れ,感謝の気持ちをはぐくむ
ようにする。
○
給食調理員や給食食材の生産者の
思いをビデオや手紙等で児童に伝え,
望ましい食事のとり方について考え
られるようにする。
4
残さず食べるために,できることを ○
嫌いなものを克服した経験談など
グループで話し合う。
を紹介し,好き嫌いや食べ残しをなく
・ 嫌いなものも食べるようにする。
す方法をグループで話し合わせ,自分
・ 嫌いなものをなくすために,家で
でも試してみようという意欲をもた
も少しずつ食べるようにする。
せる。
・ おやつを食べ過ぎて,食事を残し
てしまうことがあるので,おやつの
量を減らすようにする。
5
本時を振り返り,今後の食生活につ ○
これからの食事のとり方について,
実践していきたいことを書かせる。
いて考える。
・ 食事はかんたんに残してはいけな
いと思った。
・ きらいなものも,食べられるよう
にしていきたい。
・ 作っている人のためにも,自分の
ためにも,残さず食べるようにして
いきたい。
事後 ○
実践できたことを,帰りの会などで ○
発表し合う。
一人一人の頑張りを賞賛し,継続で
きるように実践意欲を高める。
36
残さず食べよう
年
○
組
氏名
食事を作ってくれている人は,どのような気持ちで作っているのか,考
えてみましょう。
○
あなたがしている「残さず食べるための工夫」は?
○
お友達の「残さず食べるための工夫」で,自分でもできそうなことは?
○
これからの食事で心がけようと思ったことは?
37
中学校 第 1 学年 学級活動 学習指導案
1
2
題材名
楽しく美味しくバイキング
題材について
冒険活動教室でバイキング形式の食事をとることにおいて,バランスよく料理を選ぶ
ことの大切さを再確認する。たくさん並んでいる中から,自分の体に見合う量を,栄養の
バランスを考えて選ぶことができるようにする。また,他の人のことを考え配膳の量を考
えたり盛り付けを工夫したりすることで,バイキングでの食事マナーの在り方を理解させ,
食事のマナーを守って,楽しい雰囲気で食べようとする意欲を持たせたい。
3 ねらい
○ バイキングの料理の盛り付け方やお代わりの仕方を理解し,みんなで楽しく和やか
に食事をする態度を育てる。
4 本時の展開
過程
主な学習内容と活動
事前
○
冒険活動センターのビデオ
を視聴して,食事の様子や5
年生での経験を想起し,バイ
キング食での課題に気づく。
○ バイキングの内容を知る。
本時
1
食事中に気をつけているマ
ナーについて発表し合う。
・ 食べる速さ
・ 食べ方
・ 会話の内容
2
バイキングでの食事を楽し
い会食にするために,心がけ
ることについて話合い,発表
する。
・ 栄養バランスや彩りを考え
て盛り付ける。
・ こぼさないように盛り付け
る。
・ 他の人のことを考えてと
る。
3 冒険活動において自分が心
がける食事マナーをまとめ,発
表する。
事後
4
自分の改善策やクラスの目
標を意識して,冒険活動での
バイキングやこれからの食事
の場において,実践する。
指導上の留意点
○
バイキング食の様子を見せ,問題点につ
いて話し合うことで,もっとバイキング食
のよさや会食が楽しくなる方法を考えさせ
る。
○ 問題のある配膳例を示すことによって,
みんなが考えていく問題提起となるように
する。
○ これまでの問題点や改善点について,対
策が明確になるよう,具体的な項目ごとに
まとめられるようにする。
○ 給食は会食の場であることを意識させ
て,共に食事をする友達を思いやる心を持
って考えるよう支援する。
○ 食事中の話題についてもマナーの一つで
あることに気づき,話し合えるように助言
する。
○ 栄養面や盛り付け方等の問題点に気付
き,改善点をまとめられるように写真や絵
で場面を表示できるようにする。
○ グループで自分達の課題としてまとめら
れるようボードに記入し,発表できるよう
にする。
○
生徒の発表を学級のマナーとして示すこ
とにより,学級で互いに協力しながら改善
する必要性に気付くようにする。
○ みんなが気持ちよく会食をするためのマ
ナーを項目ごとにボードに掲示し,改善策
を確認できるようにする。
○ 各自の食事の様子を振り返らせ,改善す
べきマナーを考えさせる。
○ ワークシートに記入させ,発表させるこ
とにより,意識を高められるようにする。
38
楽しくおいしくバイキング
年
組 氏名
○
食事中に気を付けているマナー
○
バイキングでの食事で気を付けること
○
冒険活動の食事を楽しくおいしく食べるための目標を書きましょう。
○
冒険活動での食事はどうでしたか。
39
中学校 第2学年 学級活動 学習指導案
1
2
題材名
我が国の食文化を見つめよう
題材について
食文化はその地方・風土にあわせて発展しており,気候によって産物が異なったり,
文化や風習などにより食材の扱い方も変わってきたりと,食を通してものの感じ方や考え
方,生活習慣などの違いが見えてくる。また,その土地に生活する人にあったものが食べ
られ,その土地で発展してきた様々な食文化がある。
また,学校給食も多様化し,和食・洋食・中華・世界の料理など,様々な献立が登場
するようになった。日本の食文化に目を向け,日本人にあった食文化のよさや食事のマナ
ーを見直させたい。
3 ねらい
○ 和食のよさに気づき,自らも伝統を継承しようとする態度を養う。
○ 食事のマナーや食事を通じた人間関係形成能力を高める。
4
本時の展開
過程
事前
本時
事後
主な学習内容と活動
○ これまでの学習を想起しな
がら,世界の料理や日本の伝統
食・行事食について,特徴を考
えておく。
1 食 生 活 学 習 教 材 ( P.22 ~
23)を読み,本時の学習のめ
あてをつかむ。
指導上の留意点
○ 給食週間の内容や家庭科の伝統食の学習
を想起して,食文化に関心を高めて本時に
臨めるよう,伝統食や世界の料理などの資
料を掲示する。
○ 給食の献立表などから,普段から様々な
国の料理を口にしていることに気づかせる。
○ 気候や宗教による違いなど,食文化から
見えてくる世界の国々の特徴に気づかせる。
2 洋風料理のテーブルマナー ○ 食事を誰かとすることは,人との交流を
の仕方について調べてきたこ
深める場となることに気付くようにする。
とを発表し合い,気付いたこと
自分だけでなく相手のことを思った言動が
を話し合う。
できるよう支援する。
・ いろいろなマナーがある。 ○ 世界の国々の食文化を知り国際理解を深
・ どの国のマナーも一緒に食
めることで,改めて日本の食文化(和食)の
べる人のことを考えたもの
よさを見直し,伝統の継承やマナーの実践に
だと思った。
努めようとする心情をもてるようにする。
3 世界の料理と日本食の相違 ○ 日本でも日本の気候や風土,人種にあっ
点から,日本の食文化のよさに
た和食が発展してきたことを捉えさせる。
ついて話し合う。
○ 箸の使い方の動画を活用し,様々な箸の
・ 気候・風土・文化
使い方のマナーについて確認できるように
・ 箸の様々な使い方
する。
4 今後の自分の食事マナーに ○ 食事のマナーの大切さを理解し,食事の
ついて考える。
マナーを守って,楽しく会食する方法をまと
・ 日本の食事では,箸だけで
めさせる。
なく,いろいろな食器具を使
うので,上手に使えるように
する。
5 食事のマナーについて,学習 ○ 食事マナーを守って食べることは,集団
したことを給食など,日頃の生
で食事をする場合とても大切であることを
活に生かし,互いに気持ちよく
理解させ,食事のマナーを守って,楽しい
会食できるようにする。
雰囲気で食べようとする意欲をもてるよう
にする。
40
我が国の食文化を考えよう
年
組 氏名
○
洋風料理のテーブルマナーについて,調べて分かったことをまとめよう。
○
洋食と和食の食事マナーの共通点を考えてみよう。
○
日本の食事や食文化の特徴やよさを考えてみよう。
○
これからの自分の食事で心がけていこうと思ったことをまとめてみよう。
41
中学校 第3学年 学級活動 学習指導案
1
題材名
身に付いたかな 食事のマナー
2
題材について
食事のマナーを守ることは,みんなで楽しく食べるために大切であること,また自然の恵
みである食べ物への感謝,食事を作ってくださる人への感謝を表すことであるということを
確認し,小学校からの9年間で学んだことを振り返り,日常生活でどれだけ自分が実行して
いるか,改善すべき点は何かに気づかせたい。
3
ねらい
○
食事マナーを守ることの大切さに気付き,誰とでも楽しく和やかに食事をすることのできる
態度を育てる。
4
本時の展開
過程
事前
主な学習内容と活動
○
指導上の留意点
食事のマナーについて日頃自分 ○
で気をつけていることや改善すべ
きことを書き出す。
アンケートを項目ごとに集計し,クラス
の傾向を把握しておく。
○
各自の食事で改善すべきマナーについて
も考えさせる。
本時
自分が実践していることを発表 ○
1
を知らせる。
する。
・ あいさつを必ずしている。
アンケート結果を発表し,クラスの様子
○
姿勢やはしの持ち方,会話などについて
写真や絵で具体的に確認し,これまでの学
・ こぼさないようにしている。
習を想起できるようにする。
自分が実践しているマナーの理 ○
2
マナーは「一緒に食事をする相手に不快
由について話し合う。
な思いをさせない」,「みんなで楽しくおい
・
食事のあいさつでは,感謝の
しく食事ができるようにするために大切で
気持ちを表すのに,姿勢を正し
ある」,「マナーを守ることが作ってくれた
てから言うようにしている。
人への感謝にもつながる」ことを確認でき
・ 作ってくれた人のことを考え
るように,意見を分類して板書するように
する。
て残さないように食べている。
マナーを守った食事のよさにつ ○
3
一緒に食べる人みんなが気持ちよく,和
いて話し合う。
やかな雰囲気になることを,これまでの食
・
事の経験やアンケートの結果などから考え
みんなが気持ちよく食事をす
られるようにする。
ることができる。
・ おいしく楽しく食べられる。
4
事後
○
これからの実践において心がけ ○
身に付けてきたマナーとこれから身に付
ていく食事のマナーについてまと
けたいマナーから,今後どのようなことに
め,発表する。
気を付けて食事をしていくか考えさせる。
自分で確認した改善点を家庭や ○
給食の時間にマナーに気をつけながら食
給食の時間に意識して実践してい
事をするよう声をかけ,マナーを意識させ
く。
る。
42
身に付いたかな 食事のマナー
年
○
組
氏名
みんなで楽しく食べるために心がけていることとその理由は?
○
⇒ 理由:
○
⇒ 理由:
○
⇒ 理由:
○
マナーを守った食事のよさは?
○
これからの食事場面で心がけていく食事マナーは?
43
しょく
がくねん
食 じのマナーについて ふりかえってみましょう。 【てい学年】
ねん
(
まえ
せすじをのばして,前を
1
くみ
)年(
)組
)
あし
ち ゃ
3
ひじをついたり,足をば
2
た
なまえ
名前(
た
お茶 わん,おわん,
ただ
むいて,食べることができ
たばたしたりしないで,食
おはしを,おぼんの正 し
ましたか?
べることができましたか?
いところにおいて,食 べ
た
ましたか?
ただ
4
食 べものを,ほおばった 6
5
た
食べましたか?
はなし
た
心をこめて,ちょうどよい 8
こえ
おお
口 にものが入っている
ときは, 話 をしないで,
り,かきこんだりしないで,
た
食べられましたか?
7
くち
た
おはしを正しくもって
食べましたか?
すこ
にがてなものでも,少し
9
おぼんやおさらは,き
た
声の大きさで,あいさつがで
は食 べるように,がんばり
れいにして,かたづけま
きましたか?
ましたか?
したか?
(いただきます・ごちそうさ
までした)
☆
なか
しょく
□の中に○か×をつけて, 食 じのマナーについて,ふりかえってみましょう。
かず
○の数が
ひと
ぜんぶ○だった人・・・・・たいへんよくできました。
ひと
8~6こだった人・・・・・よくできました。
ひと
5~3こだった人・・・・・もうひといきです。
ひと
2~0こだった人・・・・・もっとがんばりましょう。
44
し ょ く じ
食事のマナーについてふりかえってみましょう。 【中学年】
(
た だ
1
)年(
つ か
)組
ひょう
お茶 わんやおわんをきち 3
2
も
た
)
ち ゃ
おはしの正しい使い方が
できましたか?
4
名前(
し ょ っ き
食器とおはしを並べられ
か?
ましたか?
し ょ く じ
わ
だ
い
食事にふさわしい話題で
5
た の
しゅしょく
6
し る も の
おかず,汁物をバランス
きれいに
食べま
しょう!
た
よく食べましたか?
か ん し ゃ
7
つ ぶ
感謝をこめてあいさつが
主食(ごはん・パン),
た
楽しく食べましたか?
られましたか?
な ら
んと持 って食 べられました
た
食べ物をこぼさずに食べ
た
もりつけ表のとおりに
8
の こ
ごはん粒なども残さずに
た
さ ら
9
お な
おわんやお皿は,同じ
む
できましたか?
きれいに食べられました
向きにしてかたづけられ
(いただきます・ごちそうさ
か?
ましたか?
までした)
☆
□の中に○か×をつけて,食事のマナーについてふりかえってみましょう。
○の数が
全部○だった人・・・・・たいへんよくできました。
8~6個だった人・・・・よくできました。
5~3個だった人・・・・もうひといきです。
2~0個だった人・・・・もっとがんばりましょう。
45
し ょ く じ
食事のマナーについてふりかえってみましょう。 【高学年】
(
1
)年(
足を組まずに,きちんとし 2
)組
名前(
盛り付け表やサンプルケ 3
)
たたきばし,よせばし,
た姿勢で食事ができました
ースを見て,食器やはしを
さしばしなど昔から嫌が
か?
正しい位置に置くことがで
られているはしの使い方
きましたか?
をしないで食事ができま
したか?
か ん し ゃ
4
大きな声で話したり,食器 5 「ばっかり食べ」をせず, 6
の音をたてたりしないで食
ごはん・おかず・汁物を交
事ができましたか?
互に食べることができまし (いただきます・ごちそう
☆
好き嫌いをしないで,バラ 8
ができましたか?
さまでした)
たか?
7
感謝 をこめてあいさつ
汁や食べ残しがついてい 9
話をしてばかりいない
ンスよく何でも食べること
ないように,後片付けがき
で,時間内に食事をしっ
ができましたか?
ちんとできましたか?
かりできましたか?
□の中に○か×をつけて,食事のマナーについてふりかえってみましょう。
○の数が
全部○だった人・・・・・たいへんよくできました。
8~6個だった人・・・・よくできました。
5~3個だった人・・・・もうひといきです。
2~0個だった人・・・・もっとがんばりましょう。
46
食事のマナーについてふり返ってみましょう。 【中学生】
(
1
)年(
おはしを正しく使うことが 2
できましたか?
)組
名前(
盛り付け表のように
)
3
食器を並べられましたか?
「いただきます」
「ごち
そうさま」のあいさつが
できましたか?
4
背中を曲げたり,ひじをつ 5
いたり,足を組んだりせずに
食事中に立ち歩くことは 6
ありませんでしたか?
食べられましたか?
7
☆
会話を楽しみながら,適度 8
食事中にふさわしい話
題で会話ができました
か?
作る人,片付ける人への 9
な速さで食べることができ
感謝の気持ちをもってきれ
ましたか?
いに片付けられましたか?
おかわりはルールに従
ってできましたか?
□の中に○か×をつけて,食事のマナーについてふりかえってみましょう。
○の数が
全部○だった人・・・・・ Perfect!!!!
8~6個だった人・・・・ Very Good!!!
5~3個だった人・・・・ Good!!
2~0個だった人・・・・ Fight!
47
3 家庭への啓発
学校と家庭との連携の必要性
○
国の「第2次食育推進基本計画(平成23年3月策定)」の重点課題の一
つには,
「家庭における共食を通じた子どもへの食育の推進」が掲げられ,
「家
族が食卓を囲んで共に食事をとりながらコミュニケーションを図る共食は,
食育の原点であり,子どもへの食育を推進していく大切な時間と場であると
考えられることから,家族との共食を可能な限り推進する」ことが明記され
ている。
○
子どもの食育を推進する第一義的な役割が家庭にあることは,明らかであ
るが,食生活の多様化が進む中,家庭において十分な知識に基づく指導を行
うことが困難となりつつあるばかりか,保護者自身が望ましい食生活を実践
できていない場合があることも指摘されている。
○
学校には,学校から家庭に対する啓発活動や食育に関する情報提供等を積
極的に行うことにより,家庭での食育を促していくことが求められている。
家庭と連携した食事マナー指導の在り方
○
内閣府食育推進室の「食事に関する習慣と規範意識に関する調査報告書
(平成22年1月)」では,
「食事マナーを習得した場所は,家族での食卓が
9割を超えており,幼少期に家族の食卓で教えられた食事のマナーは,親に
なった場合にも子どもに教える割合が高い」,
「食事のマナーを身につけてい
る者ほど,家族全員で夕食を食べる頻度が高く,朝食の摂取頻度も高く,ま
た栄養バランスの意識も高くなるとともに,食育への関心も高い」ことなど
が,指摘されている。
○
豊かな人間形成に資するための食に関する基本所作として重要な食事マ
ナーであるにもかかわらず,そのことに関心が薄い若い世代が広がりを見せ
ていることも指摘されている。
内閣府食育推進室「食事に関する習慣と規範意識に関するインターネット調査」
http://www8.cao.go.jp/syokuiku/more/research/h21/netchosa/index.html
子どもたちへの食事マナー指導を効果的に展開していくためには,保護者
の食事マナーへの関心も高めていくことが必要である。
家庭への啓発
○
保護者への啓発については,本書の「家庭で心がけたい食事のマナー(P
49)」を参考に,
「食育だより」等の配布,食育講演会の開催,授業で使用
するワークシート等に保護者からのメッセージ欄を設けるなど,あらゆる媒
体や機会を通じて,啓発活動を展開していくものとする。
48
ねらい
会
話
交互食べ
○一緒に食べる人に不快感を与えないような食
べ方を知り,実践することができる。
○一緒に食べる人に不快感を与えないように,
会話や話し方に配慮することができる。
○日本型食習慣のよさを知り,すべての料理を
バランスよく食べ進めることができる。
食べ方
○消化のよさや周囲の人へ与える印象な
どを知り,正しい姿勢で食べることが
できる。
○食器を正しく並べることが姿勢のよさ
や食べやすさにつながることを知り,
正しく食器を並べることができる。
○日本の食文化の大切さやよさを知り,
箸を正しく持ち使うことができる。
箸
・口いっぱいにほおばらないで食べる。
・食べ物をかき込まないで食べる。
・食べ物をこぼさずに食べる。
・音を立てずによくかんで食べる。
・家族で会話を楽しみながら食事をする。
・食事時にふさわしい話題や適切な声の大きさ
で話す。
・ごはん,おかず,汁物をバランスよく食べる。
膳
・背筋を伸ばす。
・ひじをつかない。
・箸の正しい持ち方が分かる。
・足をばたばたしたり,組んだりして食
べない。
・ご飯茶碗と汁碗を持って食べる。
・自分で正しく食器を並べる。
・昔から嫌がられている箸の使い方(刺
し箸・寄せ箸等)をしない。
配
・口にものが入っているときに話さない。
・口いっぱいにほおばらないで食べる。
・食べ物をかき込まないで食べる。
勢
楽しい会食
・座って食べる。
・正面を向いて正しい姿勢で食べる。
・箸が使える。
・左手を添えて食べる。
姿
自分の正しい姿勢
※ 幼稚園・保育園については,入学前の欄を参照
家庭で心がけたい食事のマナー
学年
入学前
小・中学生
○家族と楽しく食べるための内容
○周りの人を意識した内容
○食事を作る人の苦労等から感謝の心を育てる内容
○本人のマナー習得を目指した内容
49
目指す姿
残さず
片付け
度
おかわり
・こぼしたら,始末する。
・会話を自分で加減し,時間内に食べる。
・周りにこぼさずに盛る。
・一緒に食べている人のことを考えておか
わりする。
・時間や一緒に食べている人に合わせてほ
どよい速さで食べる。
・時間を決めて食べる。
速
周囲への気遣い
○あいさつの意味を知り,心をこめて,適切な ○一緒に食べている人との会話を楽しみな
声の大きさであいさつすることができる。
がら,
適度な速さで食べることができる。
○食材や作ってくれた人への感謝の気持ちをも ○周りの人や片付ける人のことを考えて,
って,残さず食べることができる。
こぼさずに盛り付けたり,おかわりの量
○作る人,片付ける人へ感謝の気持ちをもって,
を調整したりすることができる。
わずかな食材も無駄にしないように食べた ○作った人や洗う人のことを考えて,食べ
り,きれいに片付けたりすることができる。
残しやごみの始末,食器の片付けができ
る。
・食器を食卓から下ろす。
・あいさつの意味が分かり,感謝を込めてあい
さつをする。
・ご飯粒なども残さず食べる。
・好き嫌いせず,残さず食べる。
・汁や食べ残しがついていないように食べる。
・使った食器はきれいにして自分で片付ける。
・心(ありがとう気持ち)をこめてあいさつを
する。
・嫌いなものも少しずつ食べる。
あいさつ
感謝の心
4
保育所・幼稚園等との連携
保育所・幼稚園等との連携の必要性
○
子どもの食育について,特に「箸の持ち方」や「姿勢」などの食事
マナーは,乳幼児期から青少年期までの発達段階に応じて適切に行わ
れることで最大限の効果が得られるものと考えられる。
○
地域学校園において,保育所・幼稚園や小中学校との間で連携を図
り,各発達段階で指導内容等を関連付け,一貫した指導を行っていく
ことが望まれる。
宇都宮市内の保育所・幼稚園等での食事マナー指導の実態(「幼稚園・
保育園における食事マナー指導状況に関するアンケート調査結果」(P.
57)
○
市内の保育所・幼稚園では,昼食の形態や食器具の種類などに違い
があり,スプーンや箸の持ち方などの指導については,各施設の考え
方で指導が行われている。
○ 昼食時における日常的な指導は,主に「あいさつ(54.9%)
」,
「姿勢
(50.9%)」,
「好き嫌い(45.6%)
」,
「立ち歩き(36.8%)
」,
「時間内
に食べる(24.6%)」である。
○
在園期間中に身に付けさせたい食事マナーは,
「あいさつ(76.0%)」,
「立ち歩き(61.2%)
」,
「姿勢(60.4%)」,
「好き嫌い(59.5%)」
「こ
ぼさない(40.7%)」である。
○
各園では,たよりの配布や講話などにより,保護者への働きかけも
行われている。
○
「幼少期においては,楽しく食べることを第一に考えている」とい
う回答が多いが,
「小学校入学までに,どのような食事マナーを身に付
けておけば良いのかが分かると指導しやすい」という意見も寄せられ
ている。
保育所・幼稚園等においても,日常的に食事マナー指導が行われてお
り,子どもたちが小学校の学校給食に円滑に移行できるよう,保育
所・幼稚園等と小学校が連携を図り,効果的な指導を展開していく必
要がある。
保育所・幼稚園等との連携方法
○
就学児健康診断時等における食に関する講話の実施
○
年長児の保護者を対象とした小学校の給食時間の参観
○
年長児の保護者を対象とした給食試食会と食育講演会の開催
○
保育所・幼稚園等の保護者参観時を利用した食育講演会の実施
○
保育所・幼稚園等の園児と小中学生との交流給食の実施
○
保育所・幼稚園等の職員への学校給食時の指導に関する説明
50
【参考資料】
○
学校給食担当者の意識調査「食事マナーに関するアンケート」
○
保育所・幼稚園等の指導状況調査「幼稚園・保育園における食事マナ
ー指導状況に関するアンケート」
○
「食に関する指導の手引(文部科学省)」抜粋
○
「平成22年版
食育白書(内閣府食育推進室)
」抜粋
51
質問紙
食事マナー(食に関する指導)に関するアンケート<栄養士用>
「宮っこ,食べっこ,元気っこプラン(宇都宮市学校教育食育推進行動計画)
」の重点事
業に掲げる「食事マナーの指導の充実」を図るため,今後,2ヵ年にわたり,子どもたち
の食事マナーへの関心を高めていくための方策を検討してまいりたいと考えております。
つきましては,各学校の食事マナー指導の取組状況を把握するとともに,日頃学校で子
どもたちの食事の様子を見ている先生方のご意見等をお聞かせいただきたく,以下のアン
ケートにご協力いただきますよう,よろしくお願いいたします。
1
学校で重点的に指導すべき食事マナーの内容はどのようなことだと思いますか。
(3つ
まで)
2
① [
] あいさつ(
「いただきます」「ごちそうさま」
)
② [
] 正しい姿勢や食器の持ち方
③ [
] お箸の正しい持ち方
④ [
] お箸の正しい使い方(箸使いのタブー)
⑤ [
] 正しい配膳の仕方
⑥ [
] 食事の食べ方(出された食事を残さない,三角食べする等)
⑦ [
] 食事中の話題の持ち方
⑧ [
] 食事中の会話(話し方,笑い方,声の大きさに気を付ける等)
⑨ [
] その他
食事マナーに指導をどのような時に実施していますか。また,どのような場面で指導
を行うのが効果的だと思いますか。
(複数回答可)
① [
③ [
3
] 朝の会や帰りの会
] 学級活動等の授業
② [
④ [
] 給食の時間
] その他(
)
これまで,給食の時間において,食事マナーに関する指導で取り扱った内容を教えて
ください。
(複数回答可)
① [
] あいさつ(
「いただきます」「ごちそうさま」
)
② [
] 正しい姿勢や食器の持ち方
③ [
] お箸の正しい持ち方
④ [
] お箸の正しい使い方(箸使いのタブー)
⑤ [
] 正しい配膳の仕方
⑥ [
] 食事の食べ方(出された食事を残さない,三角食べする等)
⑦ [
] 食事中の話題の持ち方
⑧ [
] 食事中の会話(話し方,笑い方,声の大きさに気を付ける等)
⑨ [
] その他
52
4
5
これまでに,給食の時間以外で食事マナーに関する指導にどのように携わりましたか。
① [
] 授業を実践したことがある
② [
] 授業に資料を提供したことがある
③ [
] 食育だよりに資料を載せたり,掲示物を作成したりしたことがある
④ [
] 食事マナーについては取り扱ったことはない
⑤ [
] その他(
)
質問4で①,②と回答した方にお聞きします。どのような内容について指導したり,
資料提供したりしたのか,教えてください。
教科等
対象学年
指導者
概
要
教科等
対象学年
指導者
概
6
要
学校で食事マナーに関する指導を充実させていくにあたり,ご意見がありましたら,
ご記入ください。
7
食に関する指導の一環として,幼稚園や保育園と連携して取り組んだ事例がありまし
たら,ご記入ください。食育講演会や児童生徒との交流給食等,マナー指導以外の例で
も構いません。
※
53
ご協力ありがとうございました。
給食指導担当者(学校栄養職員・給食主任)による「食事マナーに関するアンケート」のまとめ
1.調査の概要
(1) 目的
「宮っこ,食べっこ,元気っこプラン(宇都宮市学校教育食育推進行動計画)」の重点事業に掲げる児童生徒の
社会性を育む食事マナー指導の充実を図るため,各校の指導の現状等を把握する。
(2) 調査対象
全市立小中学校の学校栄養士及び給食主任
(3) 調査人数
学校栄養士 : 小学校 68人 中学校 26人 給食主任 : 小学校 68人 中学校 25人
(4) 調査期間
平成22年8月3日~8月31日
2.調査結果
(1) 栄養士,給食主任が考える学校での食事マナー指導の重点
⑨
そ
の
他
②
食姿
器勢
のと
持
ち
方
③
お
箸
の
持
ち
方
④
お
箸
の
使
い
方
⑤
配
膳
の
仕
方
⑥
食
三残べ
角食方
食・
べ偏
食
小 学校栄養士(%)
学
校 給食主任(%)
48.5
47.1
55.9
16.2
22.1
75.0
2.9
45.6
55.9
22.1
14.7
16.2
72.1
16.2
中 学校栄養士(%)
学
校 給食主任(%)
73.1
38.5
42.3
3.8
30.8
46.2
3.8
80.0
40.0
20.0
16.0
32.0
44.0
24.0
40.0 ・感謝の気持ち
〔
〔
①
あ
い
さ
つ
記
述
)
〕
⑧
食
事
中
の
話
し
方
(
〕
⑦
食
事
中
の
話
題
・他の人が食べているのを邪魔しない
27.9 ・行事食・伝統食について
・配膳,片付け ・偏食指導
47.1 ・食べる量 ・おかわりの仕方
26.9 ・片付け方,準備の仕方
(2) 栄養士,給食主任による指導の実際
⑨
そ
の
他
③
お
箸
の
持
ち
方
④
お
箸
の
使
い
方
⑤
配
膳
の
仕
方
⑥
食
三残べ
角食方
食・
べ偏
食
⑦
食
事
中
の
話
題
⑧
食
事
中
の
話
し
方
小 学校栄養士(%)
学
校
給食主任(%)
52.9
63.2
60.3
20.6
72.1
75.0
16.2
38.2 ・後片付けの仕方 ・バイキングの食べ方
88.2
94.1
55.9
25.0
55.9
91.2
48.5
91.2 ・おかわりの仕方 ・感謝の気持ち
中 学校栄養士(%)
学
校 給食主任(%)
53.8
38.5
38.5
23.1
42.3
50.0
11.5
23.1
92.0
44.0
24.0
16.0
60.0
44.0
48.0
68.0 ・時間配分(周りに合わせ食事)
(
②
食姿
器勢
のと
持
ち
方
〔
〔
①
あ
い
さ
つ
〕
)
〕
記
述
・まめつかみコーナー ・魚の食べ方
・食事中に出歩いたり,トイレに行ったりしない
54
・食事中は出歩かないこと ・自分の適量
・片付けの仕方
(3) 栄養士,給食主任が実施した授業の内容(述べ数)
4.4
11.8
0.0
⑨
そ
の
他
⑧
食
事
中
の
話
し
方
記
述
)
2.9
⑦
食
事
中
の
話
題
(
10.3
⑥
食
三残べ
角食方
食・
べ偏
食
〕
4.4
⑤
配
膳
の
仕
方
④
お
箸
の
使
い
方
〕
③
お
箸
の
持
ち
方
②
食姿
器勢
のと
持
ち
方
〔
〔
①
あ
い
さ
つ
・感謝の気持ち(食器の片付け方)
小 学校栄養士(%)
学
校 給食主任(%)
4.4
1.5 ・バイキングのマナー
4.4
11.8
11.8
7.4
7.4
17.6
5.9
5.9
中 学校栄養士(%)
学
校 給食主任(%)
0.0
0.0
7.7
7.7
3.8
0.0
0.0
0.0 ・バイキングのマナー
0.0
0.0
28.0
28.0
20.0
4.0
0.0
0.0 ・テーブルマナー
・マナー全般
・基本的なマナー ・マナーの大切さ
・フルーツの食べ方 ・バイキングのマナー
・ナイフとフォーク
※ 家庭科での実施が多数
(4) 食事マナー指導の実施時間
①
帰朝
りの
の会
会
③
学
級
活
動
等
②
給
食
の
時
間
④
そ
の
他
小 学校栄養士(%)
学
校 給食主任(%)
2.9
100.0
8.8
98.5
79.4 ・全校集会
中 学校栄養士(%)
学
校 給食主任(%)
3.8
96.2
19.2 ・親子給食
16.0
100.0
48.0 ・学年集会
52.9
・学年集会
・必要に応じて
(5) 栄養士が給食の時間以外で行っている指導
③
掲給
示食
物便
り
④
な
し
(6) 給食主任の授業における指導法
①
自
分
で
授
業
⑤
そ
の
他
②
栄
資養
料士
提か
供ら
T③
T栄
養
士
と
①
授
業
を
実
践
②
資
料
提
供
小学校(%)
25.0
11.8
95.6
5.9
小学校(%)
20.6
5.9
23.5
中学校(%)
23.1
0.0
92.3
3.8
中学校(%)
38.5
11.5
7.7
<食事マナーについての自由記述>より 回答の多いもののみ
○ 家庭での食習慣が大きく影響する内容なので,家庭への啓発や連携が必要である。
○ 教職員の意識の向上が必要である。
○ 短い給食の時間では難しさを感じる。
<幼保との連携についての自由記述>より
○ 学校農園の収穫を園児と児童が一緒に行った。
○ 中学生が食べ物の働きについての紙芝居を見せた。
○ 年長児の学校訪問で児童と交流給食を実施した。
○ シェフを講師として,食と子育てについての講話と簡単な調理方法の実演をしてもらった。
○ 食育講演会や給食試食会を保育園や幼稚園で実施した。
○ 保育園児とその保護者を対象にして,特産物を使用したデザート作りを実施した。
○ マイ箸作りを行い,箸や日本文化について話をした。
○ 親子料理教室で試食をする際,配膳に仕方やお箸の持ち方などについて講師の先生にお話してもらった。
55
④
な
し
⑤
そ
の
他
55.9 ・給食委員会
46.2
質問紙
「食事マナーの指導状況に関するアンケート調査」
1
昼食の形態について〔○をつけてください〕
( )給食提供
(
2
( )副食のみ給食で提供
)弁当と給食(曜日によって)
( )弁当持参
( )その他[
]
使用している食器具〔○をつけてください(複数回答可)
〕
( )おはし
(
3
( )スプーン
( )フォーク
)指定していない(家庭より持参)
( )その他[
]
昼食時に日常的に行っている主な指導内容〔主なもの3つに○をつけてください〕
( )立ち歩かない
( )姿勢よく食べる
( )はしを正しく持つ
( )スプーンやフォークを正しく持つ
(
)こぼさず食べる
(
)口いっぱいにほおばらない
(
)食器を正しく置く
( )残さず食べる
( )食べることに集中する
( )口にものが入っている時に話さない
( )決められた時間内で食べる
( )好き嫌いをしないで食べる
4
( )あいさつをする
( )その他[
]
幼稚園・保育園の在園期間中(入園から卒園までの全期間)で身に付けさせたい食事
マナーの優先順位〔1~10 までの番号を入れてください〕
(
)立ち歩かない
( )姿勢よく食べる
( )はしを正しく持つ
( )あいさつをする
( )スプーンやフォークを正しく持つ
(
)こぼさず食べる
( )残さず食べる
(
)口いっぱいにほおばらない
(
)食器を正しく置く
( )食べることに集中する
( )口にものが入っている時に話さない
( )決められた時間内で食べる
( )好き嫌いをしないで食べる
( )その他[
]
5
食事マナーについての保護者への働きかけ〔( )に○をつけてください(複数回答可)
〕
(
)たよりへの掲載
(
)講話・講演
(
)その他 [方法:
6
小学校入学までの食事マナー指導の在り方などについてのご意見がありましたら,ご
[内容:
]
[内容:
]
] [内容:
]
自由にお書きください。
ご協力ありがとうございました。
56
幼稚園・保育園における「食事マナーの指導状況に関するアンケート調査」
1 調査の概要
(1) 目的
① 宇都宮市内の幼稚園と保育園(認可)での食事や食事マナー指導の実態を把握する。
② 小中学校での給食や食事マナー指導への円滑な連携の在り方を探る。
(2) 調査対象及び人数
宇都宮市内の幼稚園・保育園(認可)の食育担当者:119人
(3) 調査時期
平成23年11月下旬~12月上旬
(4) 回収結果
配布数
119
回収数
57
回収率
47.9%
2 回答結果
(1) 昼食の形態[%]
給
食
提
供
副
食
提
供
弁
当
食弁
当
と
給
そ
の
他
38.6
26.3
3.5
31.6
0
(2) 使用している食器具[%] (複数回答可)
ォー
ス
プ
フ
ン
ク
ー
お
箸
指
定
な
し
そ
の
他
47.4 40.4 40.4 57.9 1.8
その他:矯正箸(家庭より持参)
(3) 昼食時に日常的に行っている主な指導内容[%] (主なもの3つまで回答)
姿
勢
あ
い
さ
つ
方
等ス
こ
箸
のプ
ぼ
の
方
い
持
さ
持
ちン
な
ち
ー
立
ち
歩
き
残
さ
な
い
集
食
中
べ
し
る
て
て口
食
ほ
話に べ器
なお
い
さ入 方の
いば
なれ
並
ら
時
食
間
べ
内
る
に
好
き
嫌
い
そ
の
他
36.8 50.9 54.3 21.1 3.5
3.5
8.8
5.3
0
10.5 5.3 24.6 45.6 10.5
その他:楽しく食べる/よく噛んで食べる/決められた場所に片付ける/感謝して食べる
(4) 在園期間中に身に付けさせたい食事マナーの優先順位[%](10番まで回答)
※ 1位→10点⇒10位→1点として出した合計点/570点(満点)×100で算出
姿
勢
あ
い
さ
つ
方
等ス
箸
こ
のプ
の
ぼ
方
い
持
持
さ
ちン
ち
な
ー
立
ち
歩
き
残
さ
な
い
集
食
中
べ
し
る
て
て口
食
ほ
話に べ器
なお
い
さ入 方の
いば
なれ
並
ら
時
食
間
べ
内
る
に
61.2 60.4 76.0 38.9 36.8 40.7 29.1 18.4 14.4 28.4 17.2 20.9
その他:楽しく食べる/よく噛んで食べる/三角食べする/感謝して食べる
好
き
嫌
い
そ
の
他
59.5
8.1
(5) 保護者への働きかけの方法[%](複数回答可)
た
よ
り
講講
演話
・
そ
の
他
68.4 19.3 45.6
その他:給食試食会/親子給食/掲示物/調理体験/保育参観/個別指導
(6) 小学校入学までの食事マナーの在り方(自由記述)
・ 楽しくおいしく食べることを第一に考えているため,食事マナーの指導は控えている。
・ 楽しく食べることから始めて,少しずつ食事マナーの指導を始めるようにしている。
・ 家庭との連携が重要である。
・ 家庭との連携が重要であることは分かっているが,現実的には食への意識の差が大きいため,難しさ
を感じている。
・ 園の生活の中で,年齢に応じて課題を設けて,小学1年生の給食の状況に近づけるようしている。
・ 小学校入学に向け,どのような食事マナーを身に付けておけばよいのかが分かると,指導しやすい。
・ 食事を感謝して食べることを大切にしている。
・ スプーン,フォーク,箸の正しい持ち方は小学校入学までに身に付けさせたい。
・ 決められた時間内で食事を済ませられるようにしている。
・ 姿勢や食器の置き方などを指導しておきたい。
・ 家庭での共食やしつけが大切である。
57
文部科学省「食に関する指導の手引」を参照のうえ作成
食事のマナー
食器を正しく持って食べる。 好き嫌いをしないで食べる。 口に食べ物を入れたまま話
さない。
・茶わんや汁わんは手に持っ
て食べる。
・食器に指を入れたり,わし
づかみにしない。
・健康な体をつくるために一
口でも食べてみる。
・嫌いなものをはじめから取
り除かずに,食べてみよう
とする。
・食べ物が飛び散るなどして,
周りの人に不快感を与え
る。
食べている途中で立ち歩か 食事にふさわしい会話をす 楽しい雰囲気の中で食事を
ない。
・食事の途中に,席を立って
遊んだり,友達とふざけた
りしない。
・自分が食べ終わっても,静
かに自分の席で待つ。
る。
する。
・食事の時に,きたない話や
気持ちの悪くなる話は避け
る。
・大声を出すなど人の迷惑に
ならないように気を付け
る。
58
・楽しい気分で食事をするこ
とは,食べ物の消化・吸収
をよくする。
正しいはしの持ち方
①正しいえんぴつの持ち方 ③もう1本のはしを親指の ④上のはしだけを動かすよ
ではしを1本持つ。
つけ根と薬指の先ではさむ。 うに練習する。
*下のはしは
動かさない。
やめたいはしの使い方
さしばし
よせばし
はしで食べ物をさして,
食べること。
はしで食器をよせる
こと。
まよいばし
もちばし
なみだばし
どれを食べようか,迷っ
てはしを動かすこと。
はしを持ったまま,食器
を同じ手で持つこと。
遠くからはさんで汁を
垂らしながら,はしを動
かすこと。
59
後片付け
・食べ残したものは,給食
のきまりを守って,食缶
等に戻す。
・食器の中に,食べ物の残
りが付いていないよう
に,気を付ける。
・こぼした物を片付け,よ
ごれた時は拭き取る。
・配膳台をきれいにする。
正しい食べ方
よい姿勢で食べる。
主食とおかずは交互に
よくかんで食べる。
食べる。
・背すじをまっすぐに伸ば
して食べることで,胃(お
なか)が圧迫されず,食
べ物の消化がよくなる。
・主食,おかずは交互に食べる。
そうすることで,主食とおかず
のどちらもおいしく食べられ
る。また,同時に食べ終わるこ
とができ,栄養素をバランスよ
くとることができる。マナーと
しても,好ましい食べ方である。
・デザートはなるべく最後に食べ
る。
60
・消化吸収がよくなる。
・あごの筋肉が発達して
歯並びがよくなる。
・脳に刺激が伝わり,脳
の働きがよくなる。
・食べ過ぎを防ぐ効果が
ある。
食事への感謝
感謝を込めて「いただきます」
「ごちそうさま」のあいさつをする。
給食を作ってくれた調
働いてくれる家の人
理員さん
米も野菜,肉,魚も,
みんな生きていたも
のです。
食べ物を育ててくれた
農家の人
食べ物が無くて,たくさんの人が飢えている国もあります。食べ物を大切にす
る心と感謝する気持ちを育てましょう。
あいさつの意味
「いただきます」
私たちは生き物の命をいただき,自分の命を養っています。食べ物を粗末にすること
は,他の命を粗末にすることになります。いつも感謝の気持ちを込めて,食事の前に「い
ただきます」とあいさつします。
「ごちそうさま」
「食事を作るために食材を育てたり,集めたり,料理をしたり,駆け回っていただき
ありがとうございました。
」という意味が含まれています。食事の後には,感謝の気持ち
を込めて「ごちそうさま」とあいさつをします。
61
正しい食器の並べ方
主食,主菜,副菜などを正しく並べ,食事をします。
副菜
野菜を中心にしたお
かずで,主に体の調子
を整える。
主菜
肉,魚,卵,大豆製品などたんぱく質の多
いもので主に体をつくるもとになる。
牛乳
成 長 期 の カ ルシ ウ
主食
ム摂取のため,給食
ごはん,パン,麺類な
に毎回つく。
ど主にエネルギーの
もとになる。
汁もの
食事
先生や友達と一緒に給食を食べ
ながら,会話を楽しむ。
おかわりは食べ終わってからすることが望まし
い。
(おかわりの開始時刻を決めることもよい。
)
62
内閣府食育推進室「平成22年版食育白書」より
63
64
65
「食事マナー指導に関する手引」作成の調査研究委員名簿
氏
川口
名
靜
所
属
宇都宮市立西小学校
石塚 恵美
宇都宮市立石井小学校
田島真由美
宇都宮市立宝木小学校
川出 典子
宇都宮市立横川西小学校
小林 恭子
宇都宮市立姿川第一小学校
上島由理子
宇都宮市立上戸祭小学校
鈴木 桂子
宇都宮市立旭中学校
駒場 啓子
宇都宮市立陽東中学校
佐藤 美雪
宇都宮市立姿川中学校
佐藤 純子
宇都宮市立宝木中学校
◆イラスト協力
宇都宮市立豊郷中央小学校
坂本 治己
宇都宮市教育委員会学校健康課担当
◆別添CD-R版:動画資料「お箸の持ち方・使い方」
製作:宇都宮市学校給食研究会 中学校栄養士班3・4班
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