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古代インダス文明からの学び と 日本伝統文化との比較研究
古代インダス文明からの学び と 日本伝統文化との比較研究 日時:2014年7月25日(金)18:30 場所:小石川後楽園涵徳亭 発表者:小野瀬由一 目次 1.古代文明史の概観 2.古代インダス史からの学び 3.古代インダス文化の特徴 4.古代インダス文明と日本伝統文化・芸術の比較分析及び現代企業 経営への展開考察 【参考資料】 ・アニタ・ダラル著『ナショナル・ジオグラフィック考古学の探検 古代インド』BL出版(2014) ・長田俊樹著『インダス文明の謎』京都大学学術出版会(2013) ・近藤英夫編著『NHKスペシャル四代文明インダス』日本放送出版協会(2000) ・ウィラー著『インダス文明』みすず書房(1966) ・Wikipediaフリー百科事典『インダス文明』( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%B9%E6%96%87%E6%98%8E) 1.古代文明史の概観 年代 BC4000 エジプト文明 メソポタミア文明 インダス文明 中国文明 BC6000頃農耕・牧畜のはじまり BC8500頃農耕・牧畜のはじまり BC7000頃農耕・牧畜のはじまり BC6000~5000頃農耕・牧畜のはじまり 先王朝時代(ナカーダ文化) ウバイド文化 バローチスターン農耕諸文化 新石器時代 文字の発明 シュメール人都市国家 BC3000 BC2000 BC AD AD1000 良渚・龍山文化 アッカド王朝 ウル第3王朝 ハラッパー諸文化 インダス文明成立、モヘンジョダロ、 ハラッパー、ドーラ―ビーラなど バビロン第1王朝 ハンムラビ法典 高度な計画都市→湾岸との交易活 発→文化衰退へ 城壁出現 夏王朝(二里頭文化) 初期王朝(ウル、ウルク、キッシュ等) 古王国時代サッカラ、ギザのピラミッド 中王国時代文芸振興「シヌへの物語」 ヒクソス侵入 新王朝時代王家の谷トトメス3世遠征 アマルナ時代 ラムセス2世 BC1000 初期 初期王朝時代 ナルメル王 上下エジプト統一首都メンフィス 青銅器 鉄器 プスセンネス1世 末期王朝時代 アッシリア帝国 新バビロニア王朝 ペルシャによる征服 アレクサンドロス大王による征服 プトレマイオス朝時代 クレオパトラ ローマによる征服 ペルシャによる征服 アレクサンドロス大王による征服 イスラム時代のはじまり イスラム時代のはじまり インド・アーリヤ語族来往 ガンジス平原開発 「リグ・ベーダ」成立 仏教成立 BC326年アレクサンドロス大王の侵略 マウリヤ王朝 クシャーナ朝 グプタ朝⇒ グプタ朝⇒ヴァルダナ朝 ヒンドゥ教確立 青銅器 殷 甲殻文字 殷周革命 三星堆 春秋五覇 戦国七覇 秦の始皇帝による統一(中国帝国形成) 漢帝国の繁栄 儒教 紙 鉄器 ローマとの交流 仏教の伝来 三国時代 魏晋南北時代 隋による再統一 唐帝国の繁栄 2.古代インダス史からの学び① 年代 BC7000年 バローチスターン丘陵麓 インダス流域 ・農耕・ 牧畜の始まり ・メヘルガルⅠ期 ガンジス流域 備考 ・細石器文化 ・メⅠ期:土器を伴わない新石器時代 BC6000年 ・新石器文化 BC5000年 ・バローチスターン農耕文化 ・メヘルガルⅡ期 ・バ:土器・土偶の所見(BC4500) ⇒メⅡ期:土器を伴う新石器時代 BC4000年 ・メヘルガルⅢ期 ・メヘルガルⅣ期 ・メⅢ期:銅器時代後期 ・バ:土偶の生産さかんになる(BC3500) ・メⅣ期:集落放棄 集落放棄 BC3000年 ・メヘルガルⅤ~Ⅶ期 ・ラフマーン・デーリ、アムリ ・ナウシャロー BC2000年 ・メヘルガルⅧ ・ピラク BC1500年 ・ガンダーラ墓葬文化 ガンダーラ墓葬文化 (BC1500) イン ダ ス 文 明 ・初期ハラッパー諸文化 ハラッパー諸文化 ・インダス文明成立( インダス文明成立(BC2600) ) インダス文明成立( ・高度な都市設計 都市設計(BC2500 ) 都市設計 ・湾岸との交易活発化 ・インダス文明衰退へ( インダス文明衰退へ(BC1800 ) インダス文明衰退へ( ・イ:インダス文明揺籃期( イ:インダス文明揺籃期(BC3000) ) イ:インダス文明揺籃期( ・イ:インダス文字萌芽・角信仰の確立 角信仰の確立 ・イ:文字・印章使用メソポタミア粘土板 ベー ダ ・赫色土器文化 文 ・埋蔵銅器文化 化 ・「リグベーダ リグベーダ」成立(BC1200) リグベーダ BC1000年 BC322 ~AD185年 AD320~497年 ・鉄器の使用 ・BC326 マウリア朝 グプタ朝 グプタ朝 ・アショーカ王仏教改宗により社会福祉を広める ・ヒンドゥー教王朝 ・交易盛んな黄金期、彫刻、建築、絵画、文学、科学に功績 年アレクサンドロス大王南アジア到達 ・仏教はBC6~5世紀に成立 2.古代インダス史からの学び② 古代インダス文明 特徴 ・インダス文明は、BC2600年からBC1800年頃まで、インダス川流域に栄えた文 明。 ・現在南インドに暮らしているドラヴィダ人 ドラヴィダ人(Dravidian)の文明と推測。 ドラヴィダ人 ・現在パキスタンシンド州のモヘンジョダロ モヘンジョダロ(Mohenjo-daro)とパンジャブ地方の モヘンジョダロ ハラッパー(Harappa)が2大遺跡。 ハラッパー ・1989年以降、カッチ湿原カディール島の新遺跡城塞都市ドーラビーラ ドーラビーラ―を発掘。 ドーラビーラ ・インダス文字という象形文字 象形文字を残しているが、この文字は解読されていない。 象形文字 ・インダス文明は、BC1800年頃の洪水や気象変動によって急速に衰えた。 ・BC1500年頃、中央アジアに住んでいたアーリア人 アーリア人(Aryan)がインドのパンジャブ アーリア人 地方に押し寄せ先住民を支配。 ・アーリア人は部族単位に村落に住み、農耕と牧畜を行った。牛を神聖視する 風習やカースト制度 カースト制度(caste)はこの頃に始まり現在も続く。 カースト制度 ・アーリア人の王権が強化されカースト(caste)制が成立。カーストは、バラモン バラモン (司祭 司祭)、クシャトリア(士族)、ヴァイシャ(庶民)、シュードラ(隷民)の4つの身分制 司祭 度。 ・カースト間の移動や結婚は認められず、カーストは親から子へ受け継がれた。 現在は、憲法でカーストが全面禁止されているが、実際はインド社会に深く根付 いている。 ・彼らは自然現象を崇拝し、神である雷や太陽に供物と賛歌をささげた。この賛 歌と儀礼をまとめたものがヴェーダで、最古のものがリグヴェーダ リグヴェーダ(Rigveda)で リグヴェーダ ある。 P5~P9出典:「インダス文明」http://www.vivonet.co.jp/rekisi/c01_indus/indus.html 2.古代インダス史からの学び③ 古代インダスの宗教史 エローラのジャイナ教遺跡(Ellora 32窟 インド) ゾロアスター教の神アフラ・マズダ(Ahura Mazda) 特徴 ・アーリア人の宗教(ゾロアスター教 ゾロアスター教)と先住民の宗教が融合してバラモン教 バラモン教(ブ ゾロアスター教 バラモン教 ラフマン教:Brahmanism)がうまれた。 ・ゾロアスター教の開祖ザラスシュトラ ザラスシュトラ(Zarathustra 英語名:ゾロアスター ゾロアスター ザラスシュトラ Zoroaster)はアーリア人の部族の祭司だった。彼が30歳の時、天使ウォフ・マナ フ (Vohu Manah) に導かれて正義の神 正義の神アフラ・マズダ Mazda)に出会い啓 正義の神アフラ・マズダ(Ahura アフラ・マズダ 示を受けた。アーリア人は多くの神を信じていたが、ザラスシュトラは、アフラ・マ ズダこそが唯一の神であると説き、その言葉を人々に伝え始めた。彼は世界最 古の預言者 預言者といわれている。 預言者 ・ゾロアスター教 ゾロアスター教の一神教や天国と地獄、最後の審判などの教えは、ユダヤ教、 ゾロアスター教 キリスト教、イスラム教あるいは仏教にも大きな影響を与えた。 ・バラモン教 バラモン教はヴェーダ 天・地・太陽・風・火などの自然神を崇拝し バラモン教 ヴェーダを聖典とし、天・地・太陽・風・火 ヴェーダ 天・地・太陽・風・火 た。また、この世で行った行為(カルマ) 行為(カルマ)によって、次の世の生まれ変わりが決ま 行為(カルマ) る(輪廻)と説いた。そのため、人々は良い状態に生まれ変われるように、解脱 解脱 の道を求めよと教えた。 ・BC500年頃にバラモン教は衰え、新しい思想としてジャイナ教 ジャイナ教と仏教 ジャイナ教 仏教がおこった。 仏教 ジャイナ教(Jainism)は、ヴァルダマーナ(Vardhamana)が開いた宗教で、バラモン ジャイナ教 の権威を否定し、人間は苦行によって救済されると説いた。不殺生主義を徹底 させた厳しい戒律が定められている。 ・仏教 仏教は、ネパールのシャカ族の王子釈迦(ガウタマ・シッダールタ:Gautama 仏教 siddhaartha)が開いた。全ての人間は平等で、正しい道 正しい道(八正道 正しい道 八正道)を行うことに 八正道 よって苦しみから逃れられる 苦しみから逃れられると説いた。 苦しみから逃れられる ・ 1世紀頃になるとジャイナ教や仏教は、地域の民族宗教と結びついてヒン ヒン ドゥー教へと発展していった。 ドゥー教 2.古代インダス史からの学び④ 古代統一国家の成立 特徴 ・仏教のおこったBC5世紀頃、北インドではいくつかの小王国が対立していたが、 ガンジス川中流域のコーサラ国 コーサラ国(Kosala)とマガタ国 マガタ国(Magadha)が有力となった。 コーサラ国 マガタ国 その後、マガタ国がコーサラ国を破ってガンジス川中流域の大部分を支配した。 ・BC317年、チャンドラグプタ チャンドラグプタがマガタ国 マウリヤ チャンドラグプタ マガタ国を倒して北インド全体を統一し、マウリヤ マガタ国 朝(Maurya:BC317~BC180)をひらいた。首都はパータリプトラ(現在のパトナ)。 チャンドラグプタは、アレクサンドロス大王 アレクサンドロス大王のインド侵入を迎え撃ち、その後ギリ チャンドラグプタ アレクサンドロス大王 シア人勢力をインダス川流域から追い払った。 ・マウリヤ朝の最盛期は3代目のアショーカ王 アショーカ王(Ashoka:BC268~BC232頃)で、南 アショーカ王 端を除くインド全土を統一した。彼は仏教を厚く信仰し、仏教に基づく徳治政治 徳治政治 を行った。また、全国に石柱碑 石柱碑や磨崖碑 石柱碑 磨崖碑(まがいひ・崖に刻んだ碑文)を作り、 磨崖碑 仏典結集(仏典の編纂)を行った。この時代にスリランカにも仏教が伝わった。 マ 仏典結集 ウリヤ朝はアショーカ王が死ぬと急速に衰えた。 が した アショーカ王 建立 ダメーク・ス トゥーパ(サールナート インド 2.古代インダス史からの学び⑤ クシャーナ朝⇒グプタ朝 群 アジャンター石窟 取 込 れた 神 天井 支え 仏教遺跡に り ま ギリシア のアトラス遺跡の を るア トラス(アジャンタ石窟16窟 インド) 話 特徴 【クシャーナ朝】 ・北インドはギリシア人 ギリシア人(バクトリア)やイラン人の侵入が相次いだが、1世紀にア ギリシア人 フガニスタンにクシャーナ朝 クシャーナ朝がおこり西北インドに侵入した。首都はプルシャプラ クシャーナ朝 (現在のペシャワール)。 ・クシャーナ朝はカニシカ王 カニシカ王(Kanishka:130~170頃)の時が最盛期で、中央アジ カニシカ王 アからガンジス川流域を支配した。カニシカ王も厚く仏教 仏教を信じ、仏教は大いに 仏教 栄えた。 ・このころヘレニズム文化の影響を受けて仏像が作られるようになり、ガンダー ガンダー ラ美術と呼ばれる仏教美術が開花した。また、従来の個人救済と異なって、済 済 ラ美術 菩薩信仰による万人の救済を目的とした大乗仏教 菩薩信仰 大乗仏教がうまれた。これらは中央ア 大乗仏教 ジアを経て、中国、朝鮮、日本に伝えられた。 【グプタ朝】 ・3世紀に入るとクシャーナ朝は衰え、北インドは分裂した。4世紀前半、チャンド チャンド ラグプタ1世 グプタ朝をひらいた。グプタ朝は、次のチャンドラ チャンドラ ラグプタ 世がこれを統一してグプタ朝 グプタ朝 グプタ2世 法顕が訪れている。このこ グプタ 世(超日王)の時が最盛期で、この頃中国から法顕 法顕 ろ仏教美術は頂点に達し、グプタ様式という純インド風の美術が完成した。ア ア ジャンター石窟寺院の壁画はその代表例である。その後ヒンドゥー教 ヒンドゥー教が徐々に ジャンター石窟寺院 ヒンドゥー教 仏教を圧倒していった。 ・グプタ朝はインド古典文化の黄金時代で、サンスクリット文学 サンスクリット文学が栄え、宮廷詩 サンスクリット文学 人カーリダーサ カーリダーサは、戯曲シャクンタラーをはじめ多くの傑作を残した。ヒンドゥー カーリダーサ 教の経典マハーバーラタ マハーバーラタやラーマーヤナ マハーバーラタ ラーマーヤナもこの頃に作られた。医学や数学、暦 ラーマーヤナ の発達も著しく、10進法 進法やゼロの概念 進法 ゼロの概念はイスラム世界に伝えられ、自然科学発 ゼロの概念 展の基礎となった。 2.古代インダス史からの学び⑥ ヴァルダナ朝 特徴 ・グプタ王朝は5世紀後半から中央アジアの遊牧民エフタル 遊牧民エフタルの侵入をうけ急速に 遊牧民エフタル 衰退していった。 ・グプタ朝の崩壊後北インドは分裂し地方政権が成立した。606年、ハルシャ・ ハルシャ・ ヴァルダナ(中国では戒日王)が北インドを統一しヴァルダナ朝 ヴァルダナ朝(606~647)を建 ヴァルダナ ヴァルダナ朝 国した。 ・ヴァルダナ朝の時代に、唐の玄奘 玄奘が仏教を学びにナーランダー僧院 ナーランダー僧院(Nalanda) 玄奘 ナーランダー僧院 を訪れた。玄奘は西遊記に出てくる三蔵法師 三蔵法師のことである。ハルシャ・ヴァルダ 三蔵法師 ナの死後、国内は分裂し数世紀にわたって地方政権が乱立した。やがてイスラ ム教徒の侵入が始まった。 エローラ石窟のヒンドゥ教遺跡(Ellora 32窟 インド) 【マハーバーラタ】 マハーは「偉大な」、バーラタ バーラタは「バラタ族の物語」という意味。王子アルジェナ アルジェナ マハー バーラタ は部族内の争いを憂いていたが、いとこのクリシュナ クリシュナの助言により争いに勝利 クリシュナ するという話。アルジェナ アルジェナはインドラ クリシュナはヴィシュヌ アルジェナ インドラの化身で、クリシュナ インドラ クリシュナ ヴィシュヌの化身 ヴィシュヌ だった。 【ラーマーヤナ】 コーサラ国の王子ラーマ ラーマは、魔王にさらわれた妻のジータを猿王(ハヌマーン) ラーマ の力を得て救い出すという話。桃太郎 桃太郎の原型。ラーマ ラーマはヴィシュヌ 桃太郎 ラーマ ヴィシュヌの化身だった。 ヴィシュヌ 3.古代インダス文化の特徴 社会構造 古 代 イ ン ダ ス 文 化 の 特 徴 食糧 領土 統治 宗教 文化 技術と芸術 ・遺跡分布 遺跡分布:インダス 遺跡分布 川流域のインダス平 インダス平 原(モヘンジョダロ遺 跡・ハラッパー遺跡) +ガッカル・ハーク ガッカル・ハーク ラー川流域(ウェリ ラー川流域 ワーラー遺跡・ラー キーガ―リー遺跡)+ グジャラート州カッチ カッチ 湿原(ドーラ―ヴィーラ 湿原 ―遺跡)+マクラーン マクラーン 海岸 ・農業 農業:インダス川流 農業 域のインダス平原 インダス平原(パ インダス平原 ンジャープ州・シンド 州)では灌漑農業 灌漑農業によ 灌漑農業 る冬作物 冬作物(コムギ・オ 冬作物 オムギ・レンズ豆等) 栽培+カッチ湿原 カッチ湿原(ク カッチ湿原 ジャラート州)ではモン モン スーン農業による、夏 スーン農業 作物(イネ・キビ・アワ 等)が多くあり ・面積 面積:インダス(インド 面積 +パキスタン+アフガ ニスタン)は東西 1500Km×南北1800Km =約270万㎢ 約270万㎢で日本 約270万㎢ の約7倍 約7倍。 約7倍 ・ドラヴィダ人 ドラヴィダ人:BC2600 ドラヴィダ人 年からBC1800年頃先 住民インダス川流域を 支配 ・アーリア人 アーリア人:BC1500年 アーリア人 頃中央アジアから押し 寄せインド先住民を支 配し、部族単位に村落 に住み、農耕と牧畜を 行う ・マウリア朝 マウリア朝:BC317年、 マウリア朝 チャンドラグプタがマガ チャンドラグプタ マガ タ国を倒して北インド全 タ国 体を統一 ・クシャーナ朝 クシャーナ朝:AD1世 クシャーナ朝 紀に、ギリシャ人がアフ ガニスタンに侵入し王 朝建設 統治システム:世襲のエ ・統治システム 統治システム 世襲のエ リート・中央集権的国家・ 戦争を欠いた統治。ラン 戦争 デル・ローの博士論文で は、ハラッパー遺跡のアク セラリー類の原石の産地 同定によりインダスの流 流 動性の高い地域共同体 地域共同体 動性 ネットワーク社会を指摘⇒ ネットワーク社会 多様な価値観と多様な文 化が共存する権力競争が 生じにくい社会⇒インダス インダス 文明社会 国家指導者:アーリア人 ・国家指導者 国家指導者 の王権が強化されカース ト(caste)制が成立。カー ストは、バラモン バラモン(司祭 バラモン 司祭)、ク 司祭 シャトリア(士族)、ヴァイ シャ(庶民)、シュードラ(隷 民)の4つの身分制度⇒王 王 権への権力集中なし ・武器開発 武器開発:遺跡発掘物に 武器開発 銅製武器はあるが、実戦 向きでないもの多い ・宗教変遷 宗教変遷:アー 宗教変遷 リア人の宗教(ゾ ゾ ロアスター教)+ ロアスター教 先住民の宗教⇒ バラモン教(ブラフ バラモン教 マン 教:Brahmanism) =天・地・太陽・ 天・地・太陽・ 風・火などの自然 風・火 神を崇拝⇒ジャイ ジャイ ナ教(不殺生主義 ナ教 を徹底させた厳し い戒律)+仏教 仏教 (正しい道(八正 道)を行うことに よって苦しみから 逃れられる)⇒ヒ ヒ ンドゥー教(多神 ンドゥー教 教、三神一体= ブラウマ―神(宇 宙創造)+ビシュ ヌ神(宇宙維持) +シバ神(宇宙寿 命後の世界破 壊)) ・世界初文字出 世界初文字出 現:ハラッパー 遺跡でBC3300 年~BC2800年 頃インダス文字 インダス文字 祖型発見 祖型 ・印章 印章:インダス 印章 インダス 式印章(凍石 式印章 製・3~4㎝方 形・インダス文 字+動物陰刻) ⇒商取引用 ・彫像・マスク 彫像・マスク: 彫像・マスク 神官王像(17㎝ 胸像・凍石製) +小型ミニュ チュアの土制マ スク(信仰儀礼 用?) ・装身具 装身具:紅玉 装身具 髄制ビーズ⇒輸 出品 数学発展:度量衡・ ・数学発展 数学発展 規格品⇒物指発掘 (基本単位33㎝・52 ㎝・道幅1.8m)⇒分 銅発掘(基本単位 13.63g)⇒二進法+ 十進法⇒0概念 概念の確 概念 立 遊具:サイコロ+世 ・遊具 遊具 界最古チェス盤、土 笛・ガラガラ・土製小 型動物像・青銅製踊 り子像 ・世界最初の都市建 世界最初の都市建 設:BC2600年頃から 800年程度続いたモ ヘンジョ・ダロの都市 計画と排水設備(井 戸+排水溜+排水 溝) ・建築材 建築材:焼成煉瓦 建築材 (規格化)の大量製造 4.古代インダス文化と日本伝統文化・芸術の比較分析及び現代企業経営への展開考察 文化比較 食文化 政治文化 ・農業:インダス川 ・統治システム:世襲のエリート・ 古 流 域のインダス平 中央集権的国家・戦争を欠いた 代 原(パンジャープ州・ 統治。ランデル・ローは博士論 シンド州)では灌漑 文で、ハラッパー遺跡のアクセラ イ 農業による冬作物 リー類原石の産地同定によりイ コムギ・オオムギ・ ンダスの流動性の高い地域共 ン (レン ズ豆等)栽培、 同体ネットワーク社会を指摘⇒ ダ カッチ湿原(クジャ 多様な価値観と多様な文化が共 ラート州)ではモン 存する権力競争が生じにくい社 ス スーン農業 会⇒インダス文明社会 による、 作物(イネ・キビ・ ・国家指導者:アーリア人の王権 文 夏 アワ等)が多くあり が強化されカースト(caste)制が 化 ・食事:ファールマー 成立。カーストは、バラモン(司 日 本 伝 統 文 化 芸 術 ナー遺跡の人骨歯 石分析で、ターメ リック とジンジャー 検出 ・古くから、主食は 米+魚介類+大 根・ねぎなど野菜類 +みかんなど果実 類が食材+弥生時 代の魏志倭人伝で は肉食禁止+古代 国家天武天皇4 (675)年に肉食禁止 令 ・古代国家公家「大 饗料理」⇒平安・鎌 倉時代僧侶「精進 料理」+武家「本膳 料理」」⇒茶会「懐石 料理 祭)、クシャトリア(士族)、ヴァイ シャ(庶民)、シュードラ(隷民)の4 つの身分制度⇒王権への権力 集中なし ・AD681飛鳥時代 飛鳥時代に天武天皇 「大宝律令 宝律令」⇒律令政治 時代に班田制+・ 奈良 班田制+・租庸調 +・租庸調 制・奈良時代 ・軍団兵 軍団兵士制 ・平安時代に「王朝国家体制 王朝国家体制」成 立⇒受領(づりょう)による地方 支配+戸籍 による人頭税から土 地課税へ ・鎌倉時代 に「公家政権」「武家 鎌倉」並時代 立→南北朝時代 政権 ・江戸時代 時代に武家諸法度 武家諸法度+参勤 交江戸 代 に富国強兵+殖産興 富国強兵+殖産興 業・明治時代 へ 戦争文化 現代企業経営へ の展開考察 宗教文化 武器開発:遺跡発 ・一神教から多神 ・ 文字文化 世界初文字出 芸術・科学文化 数学発展:度量衡・規格 食文化:Iの主食ムギ ・ ・ 1) ダス文字祖型 発 見 ・印章:インダス式 印章(凍石製・3~ 4㎝方形・インダス 文字+動物陰刻) ⇒商取引用 g)⇒二進法+十進法⇒0 概念の確立 ・世界最初の都市建設: BC2600年頃から800年程 度続いたモヘンジョ・ダロ の都市計画と排水設備 (井戸+排水溜+排水 溝) ・遊具:サイコロ+世界最 古チェス盤、土笛・ガラガ ラ・土製小型動物像・青銅 製踊り子像 大陸文化伝来前 文化伝来前 和語」あり+ 時代に唐か 飛鳥 ら飛鳥時代 「漢詩」伝来 ・平安時代まで朝 廷文書は「漢語」 で読 み方は訓読 み ・平安時代に「ま んようがな ⇒AD8世紀「」成立 万葉 集成立」、「⇒ひらがな 」 AD10世 今和歌集古」 +紀「AD古11世紀「 今和歌集」 ・芸道:奈良時代 奈良時代に和歌道 連歌道成る 成る⇒江戸時代 +に俳諧道 江戸時代 ・室町時代 室町時代に茶道・ 茶道・花道・ 花道・ 能 楽道 成る⇒江戸時代に 歌舞伎道成る ・武道:江戸時代 江戸時代に相撲⇒ 明治時代 に柔道⇒昭和時 弓道・合 ・合気道 代に弓道 ・合 気道成る 果実+椀汁中心⇒加工 法・組合せ法開発 2)政治・戦争文化:Iは王 +神官政治だが 、王権へ の権力集中なし→カース ト制による統治⇔日は王 朝国家→武家国家→富 国強兵を経て現在あるが 政治持続可能性は疑問 3)宗教文化:Iの一神教 から多神教への変遷に対 し、日の自然崇拝を基本 とした複数宗教習合化⇒ グローバル経営 景としては有効?の精神背 4)文字・芸術文化:Iの BC3000年代インダス文字 +方形印章に対し、日本 の和語+まんようがな+ ひらがなの遅れ⇒ ひらがなの遅れ⇒世界最 古文学+世界最短句⇒ 古文学+世界最短句⇒ 伝統アートのイノベーショ ン革命発信が重要 5)科学文化:Iの二・十進 法+世界最古都市建設 +現在の核武装に対し、 日本の非核武装⇒非核 +ロボット技術など科学 文化の世界貢献は有効 掘物に銅製武器は 教へ:ゾロアスター 現:ハラッパー遺 品⇒物指発掘(基本単位 +コメ+豆類等野菜+肉 あるが、実戦向きで 教(一神教)+先 跡でBC3300年~ 33㎝・52㎝・道幅1.8m)⇒ =カレー料理に対し、日 ないもの多い 住民の宗教⇒バラ BC2800年頃イン 分銅発掘(基本単位13.63 は主食米+魚+野菜+ ・侵略対抗戦争:マ ウリヤ朝(Maurya: BC317~BC180)を ひらいチャンドラグ プタは、アレクサン ドロス大王のインド 迎え撃ち そ 後 勢 力 川 域から追い払った。 侵入を 、 の ギリシア人 をインダス 流 9 古墳時代 倭国 句麗遠 奈良時代 奈良時代 国家 常備軍 安時代 に荘園 制・平成立 ⇒武家 登場 ・鎌倉時代 時代 に公家 鎌倉 分裂→南北朝時代 ・安土桃山時代 安土桃山時代に 豊臣秀吉⇒ 天下統 一 ・明治時代に日清・ ・ 日露戦争 日露戦争勝利 戦争勝利日清 に大敗 戦・昭⇒和時代 平和憲 平和憲法 ・AD3 1 」高 に「 征 ・ に モン教(ブラフマン 教:Brahmanism)= 天・地・太陽・風・ 火などの自然神を 崇拝⇒ジャイナ教 (不殺生主義を徹 底させた厳しい戒 +仏教)(を正しい 道律()八正道 行う ことによって苦しみ から逃れられ ⇒ヒンドゥー教る) ・AD300(古墳時 代)前方後円墳出 現(奈良) ・皇室の始祖は太 陽神 「アマテラス (天照大神)」 ・奈良時代 奈良時代に仏教 ・平安時代に神仏 習合神道 習合神道 ・鎌倉時代 鎌倉時代に禅宗 ・明治時代に国家 神道 ・昭和時代に国家 道解体 神道解 体 ・ に「