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ミランコビッチサイクル
気候変動:過去300万年間‥氷期ー間氷期変動 酸素同位対比の変化:過去80万年間 底生有孔虫(北大西洋中緯度:深海底コア)(Raymo, 1994; Kump et al., 1999) ◆約300万年前から増加 ◆約250万年前から振幅の増大 ◆約70万年前から 周期の変化:約10万年周期 非対称の変動:ノコギリ歯状 寒冷化:北半球氷床出現 - 2.8 Ma (浮遊性有孔虫ー5つの深海底コア) 周期的な変動 氷期-間氷期サイクル ゆっくりとした氷床成長(寒冷化) 急激な氷床衰退(温暖化) 氷期-間氷期サイクル 周期的変動 41万年,10万年,4.1万年,2.3万年,1.9万年 氷期ー間氷期サイクルの周期 ◆卓越する周期:41万年,10万年,4.1万年, 2.3万年,1.9万年 地球の軌道要素 = ミランコビッチ・サイクル(日射量の周期的変動) ミランコビッチ(M. Milankovitch) 氷期の原因に関する天文学説(1926) 気候変動の天文学理論と氷河時代(1941) ★地球の軌道要素の変化に伴う 日射量の周期的な変動 - 北半球高緯度地域・夏期 ‒ → 氷床の盛衰 地球の軌道要素の変化 (1) 離心率の変化 (2) 歳差運動: 自転軸のゆらぎ・黄道面の回転 (3) 自転軸の傾きの変化 公転軌道 [離心率] [現在] 41万年, 10万年 自転軸 自転軸 公転面 2.3万年, 1.9万年 [歳差運動] 4.1万年 [自転軸傾斜] 最長:1.521 108km 最短:1.471 108km 地球の軌道要素の変動 (1)離心率 年間日射量の変化(約0.2%) 地球の軌道要素の変動 (3)歳差運動:日射量の季節変動 (2)自転軸の傾き 日射量の季節変動を助長 ◆自転軸のゆらぎ(歳差) ◆近日点の移動(歳差) 春分点に対して近日点が一周するには,平均約21,700年 秋分点 季節変化の最大幅が 北・南半球で入れ替わる (Hot Summer / Cold Winter) 冬至 離心率 = 0 半径:1.496 108km 離心率 = 0.06 最長:1.586 108km 最短:1.406 108km 夏至 春分点 2.3万年,1.9万年周期 ミランコヴィッチ・サイクル (SPEC) δ18Od18-O (SPECMAP) -3 -2 -1 0 1 2 3 100 SPECMAP 0 過去40万年間の日射量の変化 (北緯60 6月中旬) 200 日射量変動への 各周期帯の寄与 300 400 age (ka) δ18O変動への 各周期帯の寄与 500 600 過去40万年間のδ18Oの変化 (浮遊性有孔虫:SPECMAP) 700 500 480 460 440 420 400 日射量 北緯65 6月中旬 at 65N for mid- July (W/m ) 2 Extraterrestirial Insolation 近日点の黄経 (歳差運動) 380 自転軸の傾き Insolation 800 離心率 日射量変動とδ18O の変動との相関 (岩波講座地球惑星科学11, 1996) ◆4万年・2万年周期帯の応答 18 ‥高緯度の日射量変動→ δ O の変動(氷床の盛衰) ◆δ18O の変動で卓越する10万年周期(離心率) ‥この周期性を強調する相互作用(フィードバック・ループ)の存在を示唆 近畿の鮮新・更新統(鮮新世・更新世の堆積物)の分布 図1. KD-0/KD-1/KD-2コアの掘削地点と対比(京都市 2003) (市原, 1984) I'@ED-@/% 2(0@/ 2(@)6 A 大阪層群 大阪湾・播磨灘周辺 京都盆地・奈良盆地 KD-2! G KD-2 H 京都駅 KD-1! KD-1 G3*H 古琵琶湖層群 KD-0 KD-0! G#&H 伊賀∼琵琶湖 B 2km 本研究での分析層準 大阪層群 火山灰層準・重鉱物多産層準 (京都市 2000, 2001, 2003; 木谷・加茂 2010) 湖沼成・河成の粘土・シルト・砂・礫層で構成されて、 海成粘土層(Ma: 15層)や火山灰層を含む。 130-30万年前 ‥氷期-間氷期変動による海水準変動に伴った堆積物 (東灘コア:田中累層, 都島累層‥最下部約3Ma) 海成粘土層 Ma5 Ma5 図1. KD-0/KD-1/KD-2コアの掘削地点と対比(京都市 2003) 海成粘土層の再点検 (木谷・加茂, 2010) 海成粘土層:14枚 Ma0, 0.5, 1, 1.3, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 12 5� Ma 12� 4� KD-1!0 � KD-1 10� KD-0! KD-0 G#&H � B 8 � KD-0� KD-2 G3*H 京都駅 巨椋池 干拓地 A 京都駅 3� KD-1� I'@ED-@/% KD-2! 9 京大 [KD-0, KD-1, KD-2の地質柱状図:京都市(2000, 2001, 2003)] 2(@)6 G H 海成層の証拠 有孔虫, 渦鞭毛層,石膏, 硫化物臭 KD-2� 0.5� 木谷・加茂(2010) 本研究(電気伝導度による) The Association for the Geological Collaboration in Japan (AGCJ) 2(0@/ 2(@! 5! G"#$H 京都市(2000, 2001, 2003) J:=2(@$1?4>C."! G287;99<HAB,F+K (京都府レッドデータブック, 2002) 京都盆地コア:KD-0 2km 2� 7� 6� 1.3� 1� ○:京都市(2003) ●:KD0 木谷・加茂(2010) ●:KD1, 2 石川ほか(2015) 2(@! 5! G"#$H J:=2(@$1?4>C."! G287;99<HAB,F+K [京都市, 2003]