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高齢者の肺炎球菌感染症予防接種について

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高齢者の肺炎球菌感染症予防接種について
高齢者の肺炎球菌感染症予防接種について
光市健康増進課
<肺炎球菌感染症とは>
肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道
の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染します。日本人の約3~5%の高齢者には鼻やのど
の奥に菌が常在しているとされます。これらの菌が何らかのきっかけで進展することで、気管支炎、肺
炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。
<肺炎球菌ワクチンとは>
肺炎球菌には93種類の血清型があり、定期接種で使用される「ニューモバックスNP(23価肺炎球
菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」はそのうちの23種類の血清型に効果があります。また、この23種類
の血清型は、成人の重症の肺炎球菌感染症の原因の約7割を占めるという研究結果があります。
定期接種では、このワクチンを1回接種します。健康な人は、少なくとも接種後5年間は効果が
持続するとされており、インフルエンザのように毎年接種する必要はありません。
これまでに肺炎になったり、肺炎球菌感染症にかかったことがある方も、肺炎の原因は様々であり、
肺炎球菌には多くの血清型がありますので、定期接種の対象となります。
但し、すでに「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」
を接種したことがある方は、定期予防接種の対象とはなりません。特に、過去5年以内に「ニュ
ーモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」の接種歴のある方が誤って再接種さ
れた場合、注射部位の疼痛、紅斑、硬結等の副反応が、初回接種よりも頻度が高く、程度が強く発現
するとの報告がありますので、過去の接種歴を必ず確認して接種を受けて下さい。
※「プレベナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)」を接種したことがある方は、定
期接種の対象となります。
<予防接種を受ける前に>
必要性や副反応についてよく理解しましょう。気にかかることや分からないことがあれば、受ける前
に担当医師や市健康増進課にお尋ねください。
インフルエンザの予防接種を受けた方は、接種した日の翌日から6日以上の間隔をおいて肺炎球
菌感染症予防接種を受けて下さい。また、肺炎球菌感染症予防接種を受けた日の翌日から6日以上
の間隔をおいてインフルエンザの予防接種を受けて下さい。ただし、医師が必要と認めた場合には、
同時接種が可能です。
(1)予防接種を受けることができない人
① 明らかに発熱(体温が37.5℃以上)がある人
② 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人
③ 予防接種液に含まれる成分によって、アナフィラキシーを起こしたことがあることが明らかな人。
(「アナフィラキシー」というのは通常接種約30分以内に起こるひどい全身性アレルギー反応の
ことです。)
④ 予防接種で、2日以内に発熱のみられた人及び全身性発疹等のアレルギーを疑う異常がみられ
た人
⑤ その他、医師が不適当な状態と判断した場合
(2)予防接種を受けるに際し、担当医師とよく相談しなくてはならない人
① 心臓、じん臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に制限される程度の障害を有
する人
② ヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する人
③ 過去にけいれんの既往のある人
④ 過去に免疫不全の診断がされている方及び近親者に先天性免疫不全症の方がいる人
⑤ 間質性肺炎、気管支喘息等の呼吸器系疾患を有する人
⑥ 接種しようとする接種液の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある人
<予防接種を受けた後の一般的注意事項>
① 予防接種を受けた後30分間は、急な副反応が起こることがあります。医師(医療機関)とすぐに
連絡を取れるようにしておきましょう。
② 副反応の多くは24時間以内に出現しますので、特にこの間は体調に注意しましょう。
③ 入浴は差し支えありませんが、注射した部位を強くこすらないでください。
④ 接種当日はいつも通りの生活をしてもかまいませんが、激しい運動や大量の飲酒は避けましょ
う。
⑤ 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受け
ましょう。その場合には市健康増進課(下記)へも連絡してください。
⑥ 医療機関で本日の予防接種の記録を、高齢者予防接種手帳や健康手帳に記入してもらい、
他の医療機関を受診した時やインフルエンザ等他の予防接種を受ける時に提示できるように
保管しておきましょう。
<肺炎球菌感染症予防接種の副反応>
予防接種の注射部位が、赤みを帯びたり、はれたり、痛んだりすること、また、ときに軽い発熱がみ
られることもありますが、通常1~2日のうちに治ります。
非常にまれですが、アナフィラキシーショックや血小板減少、ギランバレー症候群、蜂巣炎様反応
などがあらわれることがあります。
予防接種を受けた後、接種した部位が痛みや熱をもってひどくはれたり、繰り返す嘔吐、顔色の悪
さ、低血圧、高熱などが現れたら、医師の診療を受けてください。その他、分からないことがある時は
下記へお問い合わせください。
<予防接種健康被害救済制度について>
予防接種による健康被害者からの健康被害救済に関する請求について、該当予防接種と因果関
係がある旨を厚生労働大臣が認定した場合、市長が健康被害に対する給付を行うものです。詳しくは
下記へお問い合わせください。
光市光井二丁目 2 番 1 号 (あいぱーく光)
光市健康増進課 電話 0833-74―3007
(月~金曜日 8:30~17:15)
H28.4.1 現在
参考資料:予防接種ガイドライン、インフルエンザ予防接種ガイドライン2015年度版・厚生労働省資料
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