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一般社団法人留学生支援ネットワーク - 独立行政法人日本学生支援機構
平成27年度全国キャリア・就職ガイダンス 「外国人留学生のキャリア教育・就職支援についてのセッション」 ■ 2013年度の留学生の日本での就職者数は11,647名。リーマンショック前の水準まで回復 ■ 留学生の日本での就職希望者は約6割 = 就職希望の留学生の就職率は48% ■ 中堅・中小企業への就職が約6割。その内従業員100名以下の中小企業への就職は約5割 ■ 就業ビザの発行は「人文知識・国際業務」が7割と文系学生が多い ■ 出身地別構成比では中国は6割、ここ数年は特に東南アジアのニーズが高まっている ■ 業種については非製造業が約8割と多く、①商業・貿易、③コンピューター、③教育関連の順に多い 【図1】留学生の卒業者数・就業者数 【図2】従業員数別許可人員の構成比 ( 就職率 /%) (就職者数 / 人) 40000 36,271 36,133 33,634 35000 32,864 32,862 30.5% 30.4% 28,903 37,343 39,650 37,898 39,295 35 29.5% 30000 30 27.9% 26.5% 25000 25.2% 20000 25 21.0% 22.6% 15000 10000 18.2% 17.9% 5,264 5,878 10,262 11,040 8,274 9,584 11,647 10,969 7,831 8,586 20 5000 0 2004 2005 2006 2007 2008 留学生の卒業者 ( 修了 ) 者 2009 2010 2011 就職者数 2012 15 2013 ( 年度 ) 就職率 ■法務省入国管理局「平成25年における留学生等の日本企業等への就職状況について」 (独)日本学生支援機構「外国人留学生進路状況・学位授与状況調査」 Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. ■ 2013年度に留学生の採用活動をした企業は80.5% ■ 2013年度に留学生を採用した企業は52.3% ■ 7割の企業が新卒者採用数全体の5%以下しか外国人留学生採用をしていない ■ 内需から外需へ。特に非製造業(サービス業)などが積極的に海外展開 ■ 中小企業の海外進出が活発化。特に製造業の中小企業が積極的に海外展開 ■ これまでの国内採用から、海外での現地採用⇒本社勤務の採用活動も拡大 【図3】留学生採用状況 採用した 採用活動を行ったが 採用には至っていない 【図4】全新卒採用数における留学生採用割合 採用活動を行っていない 5%以下 6~10% 11%~15% 16%~20% 21%以上 2014年経済同友会「企業の採用と教育に関するアンケート調査」結果 (経済同友会会員所属企業810社のうち228社が回答) Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. 【図5】就職活動で苦労したこと ■ 就職活動に対する理解不足 ■ 就職活動に関する情報量が少ない ■ ビジネスシーンでの日本語能力の不足 ■ 留学生向けの求人情報が少ない ■ 日本人学生以上に大企業・有名企業志向が強い ■ 企業の将来性と自身が活躍できる環境のマッチン 苦労した・ 苦労しな 計 かった・計 グを求める(キャリア意識が高い) ■ グローバル展開を行っている企業志向が強い ■株式会社クオリティ・オブ・ライフ「アジア人財資金構想受講生・修了生調査」(2012年) Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. 【図6】情報収集能力と就職意欲の関係図 進学・帰国 ■ ■ ■ 日本人学生と留学生の就職支援は別々に実施するべきか 留学生に限定して就職支援を行うのは負荷が大きい 情報収集能力 高い 就職意欲 低い 情報収集能力 高い 就職意欲 高い 情報収集能力 低い 就職意欲 低い 情報収集能力 低い 就職意欲 高い 企業側の採用活動においては、8割以上の企業が留学生と日本人において 情報収集能力 採用プロセスを分けていない。⇒日本人学生と同じ支援 就職意欲 ■ 日本の就職活動は世界的に見て独特の慣習がある=日本人学生と留学生の 就職活動に対する知識量の違いは大きい ⇒日本人学生と違う支援 ■ 留学生に特化したスタートアップガイダンスは最低限必要⇒日本人学生向けプログラムへ参加 ■ 日本人学生や留学生の上級生との情報交換ができるコミュニティ形成サポートを行い、自律的に就職活動を 行なえる環境を構築する事で大学側の負荷を軽減 【Point】 ■ 文化や商慣習の違いから、日本人向けの就職支援よりレベルを落とした留学生のためのセミナーは必須 ■ 留学生の学内行事の参加率を考えたときに入学当初の認知が重要となる ■ 入学当初の説明後も定期的(2年~3年次)に地道な啓蒙活動が必要 ■ 良い取り組み(留学生が認める)をしていれば口コミで参加率は上がる ■ 手取り足取りの支援は必要なく基本的には留学生本人が自律的に就職活動ができるように後押しするフォローを ■ 就職活動を行う日本人学生とのコミュニティ形成を行うことで留学生に不足する情報量の底上げ ⇒日本人学生もグローバルコミュニケーション力の育成というメリットも享受(文化の違いや考え方の違いの理解) ■ 内定獲得をした卒業年次学生とのコミュニティ形成を行うことでモチベーションの維持、ノウハウの伝授 ⇒先輩から後輩の支援を行う流れをうまく利用して留学生の大学への帰属意識の向上を行う Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. 成功モデル 座学で の教育 ■ ■ 教育として行うか支援として行うか どのように就職支援プログラムを構築するか イン ターン シップ 就職支援 ■ 留学生に日本の就職活動の流れと必要な準備を理解させることが必要であるが 参加率を考えると任意参加が基本となる支援より、キャリア教育等の教育として行う検討も必要 ■ 高度な日本語運用能力(ビジネス日本語)を教育として行う事が企業からも求められている ■ 「座学での理解⇒インターンシップでの実証⇒就職支援での実践」を通じたPDCAサイクルで実行することに より内定獲得率の向上が期待できる 【Point】 ■ 重要なのは留学生に日本の就職活動の文化理解と必要な準備、大学における支援内容や窓口を認知させること ■ 定期的なキャリアカウンセリングにより、間違えた就職活動を補正するチェック機能が必要 ⇒就職活動の理解不足や誤解から生まれる精神的ダメージのフォローや間違った就活の軌道修正機能が必要 ■ キャリアカウンセラーに留学生対応の教育が必要 ①留学生の就職活動問題点の把握と企業ニーズの把握、②在留資格についての理解、③異文化理解と出身国 毎の特性把握、④留学生向けガイダンス・会社説明会・求人情報の情報収集 ■ ビジネスシーンで活用できる日本語の教育(ビジネス日本語)、日本文化理解を目的に行う日本ビジネス教育 などで就職活動を題材にすることで最低限の知識の習得・理解が可能になる ■ インターンシップは、たとえ短期間でも留学生のキャリア教育、求人情報の開拓などにも有益に作用する Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. 【図6】BJTビジネス日本語能力テストスコアと内定率の相関関係 ■ なぜ座学での教育が必要か? ・企業は、現在大学で教育している日本語教育より高度な運用能力を求める ・日本の就職活動は留学生にとって異文化であるため理解や準備に時間が かかるため、ガイダンスではなくビジネス日本語教育やキャリア教育として 早期から学習すると効果的 ■経済産業省「アジア人財資金構想受講生分析」 ■ ビジネス日本語教育で育成する能力 1.相手に応じて使い分けるコミュニケーション能力 2.非対面型コミュニケーション能力 3.ビジネス文書の作成・読解能力 ・他の国・文化圏との共通点と共に、独自性・固有性があることを 認知し、理解することが必要 ・「なぜ行うのか」、「なぜ必要なのか」という疑問を解決する ことで適切な行動を取ることが可能となる ・日本企業の社員(留学生OB・OG)による体験談や企業見学 など企業で働くイメージを持たせることが必要 ■ 日本企業文化・風土、ビジネスの進め方、マナーを学習する ■ コミュニケーション能力、日本企業の知識等の現在の自身の 【図7】インターンシップと内定率 能力の検証と就職のために何が必要かを学習する ■ 日本企業への就業のイメージを持つことができ、就職活動や 勉学へのモチベーションが向上する ■ 中小企業への理解促進 ■経済産業省「アジア人財資金構想受講生分析」 Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. 成功モデル ■ ■ ■ キャリアセンターで行うのか、それとも留学生センターが行うのか 留学生のための就職支援を行う機関として内外で認知されているのか 留学生が求める情報の提供ができているか ■ 留学生の就職支援において、最低限キャリアセンターと留学生センター の連携は必須 留学生の就職支援においては、職掌範囲を超えた留学生が利用しやすい 取り組みを行うことも必要 留学生にも活用できるキャリアセンターとは、留学生向け求人(内容)の充実、留学生OB・OGの記録や資料の充実 留学生だけでなく対外的(企業)に対しても留学生の就職支援の窓口として認知 ■ ■ ■ 【Point】 ■ 支援部署間の業務の役割分担より双方の部署間での情報共有が大事 ⇒留学生センターは留学生の特性、キャリアセンターは就職活動等双方の情報を共有 ■ 留学生就職支援は関係部署の担当者向け勉強会等を定期的に開催することで情報・意識共有を行うことが必要 ■ 本格的に留学生の就職支援プログラムを実行するのであれば、大学の意思決定権者に発言できる旗振り役が必要 ■ キャリアセンターは、日本人学生の為の支援機関、敷居が高いと感じる留学生が多い ⇒継続的に相談窓口、支援内容の啓蒙活動を行う事が必要 ■ セミナーは留学生センター、カウンセリング、求人情報はキャリアセンター等の分担も検討 ■ 留学生の就職支援に本格的に取り組むためには、大学としての体制構築が必要 Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. ■ ■ 留学生の求人情報が集まらない 企業から留学生の採用先として認知されているか ■ 日本人学生用の求人表をカスタマイズすることで留学生向けの情報量が充実する ◎留学生に必要な求人票項目(例) ・募集形態(□留学生採用枠を設置 □日本人学生枠に含む)・過去5年間の留学生採用数 ・昨年度の留学生の採用実績 ・今年度の留学生の採用予定数 ・留学生の募集職種と勤務予定地 ・日本語能力 ■ インターンシップを積極的に行うことにより企業への啓蒙活動が可能となる 【Point】 ■ 大学側から積極的に企業へ情報を発信しているか?また企業の情報収集・情報交換はできているか? ⇒インターンシップ・就職等の調査を利用した情報収集や相談窓口の啓蒙活動 ■ インターンシップ・交流会を利用した留学生との接点創出 ⇒自学の留学生を見てもらう機会を創出 ■ 地道な企業訪問によるインターンシップ受け入れ先・就職先の開拓 ⇒中小企業においてはインターンシップから採用につながる ■ 企業に対して何をアピールするか?他校の学生との違いは? ⇒多国籍(ASEAN)、日本語運用能力、教育(カリキュラム)、社会人基礎力 Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. 【 設立趣旨】 近年、経済や企業活動のグローバル化に伴い、先進諸国だけではなく新興国を含めた競争が激化してきています。その ため、各国では優秀な人材の獲得競争が始まっており、我が国においても、企業の国際展開を担う留学生の招聘・活用 や日本人学生のグローバル対応力の育成が急務となっております。 このような背景を踏まえ、平成19年から平成24年度まで経済産業省・文部科学省は優秀な留学生の招聘から日本企 業で活躍するための教育・就職支援を行う「アジア人財資金構想」事業を実施してきました。 この度「アジア人財資金構想」で培ったノウハウ・知見を基に、優秀な留学生の招聘・育成・支援を行う教育機関及 び、海外ビジネス展開を行う日本・日系企業の支援を行うために「一般社団法人 留学生支援ネットワーク」を設立し ました。 【目標】 ・ 優秀な留学生を招聘するための広報体制を確立し日本留学ブームを構築 ・ 留学生が渡日から帰国まで安全・安心な日本留学を送るための支援体制の構築 ・ 日本企業のグローバル人材採用・活用を活性化 【事業内容】 ・ 外国人留学生就職支援ネットワーク運営事業 ・ 外国人留学生OB・OGネットワーク構築事業 ・ 日本留学魅力発信事業 ・ 企業・教育機関向け集合型研修事業 ・ 留学生支援団体ネットワーク構築事業 【主催団体の概要】 名称 : 一般社団法人留学生支援ネットワーク( International Students Support Network) 設立日: 2013年10月2日 代表者: 代表理事 モンテ・カセム (学校法人立命館 立命館大学・立命館アジア太平洋大学 名誉教授) 所在地: 〒101-0046 東京都千代田区神田多町2-2-22 千代田ビル2階 URL : http://www.issn.or.jp Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. ■ ■ ■ 大学における留学生支援のサポートを行う目的で運営することにより、全国の大学が本ネットワークに加入し 留学生支援のツールを共有する、大学をネットワーク化した就職支援システムで現在、国公立大学を中心とした 59大学が加盟しています。 教育的支援のコンテンツについては、就職活動の方法・ノウハウ、ビジネスマナー、ビジネス日本語教育等の e-learning教材を提供しています。 留学生向け求人情報において、業界初(大学の求人情報含む)となる留学生の採用数や採用実績等の情報を 含めた留学生に特化した求人情報の提供を行います。 Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved. ■ ■ ■ 大学内で行う留学生向け就職セミナーや学内職員向け留学生就職支援勉強会、その他教育機関向セミナー企業 向けセミナー等の講師派遣を行います。 留学生に特化した就職活動ウハウ、ビジネスマナー、ビジネス日本語教育等の教材を作成・提供をしています。 大学や自治体における留学生就職支援事業などの効果的なプログラム構築や支援体制の構築等コンサルティング を行います。 ■就職支援セミナー 一橋大学、山口大学、徳島大学 首都大学東京、桃山学院大学 名古屋国際センター等多数 ■企業向け採用・活用セミナー 近畿経済産業局 日本経済新聞社 北陸経済連合会 西京銀行 【今後の講演予定】 7/1 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) 「中堅・中小企業のグローバル展開における 外国人留学生等の活用セミナー」 7/13 広島銀行 「第3回国際業務アドバイザー養成プログラム」 ■教育機関向け留学生就職支援セミナー 経済産業省(アジア人財資金構想事業) 中小企業庁(地域中小企業の海外人材確保・定着支援事業) 私立大学 学内勉強会等多数 【今後の講演予定】 7-8月に弊社団にて開催予定 留学生のための 就職活動HANDBOOK サイズ:B5 64P 言語:日本語(ルビつき) 発行部数:2万部 作成年:2014年10月 留学生のための ビジネス日本語HANDBOOK サイズ:B5 72P 言語:日本語(ルビつき) 発行部数:2万部 作成年:2015年2月 Copyright ©2013 International Students Support Network All Rights Reserved.