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緩和ケア勉強会ニュースNo.10 H19.8.10発行

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緩和ケア勉強会ニュースNo.10 H19.8.10発行
発行者:緩和ケアチーム
H19.8.10
第 10 回緩和ケアチーム勉強会は、
「西 A 病棟の疼痛緩和への取り組み」を 5 階看護師の村上さんに報
告して頂きました。西 A 病棟の緩和ケア勉強会は 4 年目を迎え、その活動の積み上げが着実に日々のケ
アに生かされていることが伝わってくるものでした。
緩和ケア
緩和ケア勉強会
ケア勉強会の
勉強会の取り組み
緩和ケア
緩和ケア勉強会
ケア勉強会の
勉強会の取り組み
<医療用麻薬導入時の
医療用麻薬導入時の薬剤師介入>
薬剤師介入>
2004年
年 医師
医師にて
にて疼痛緩和
にて疼痛緩和への
疼痛緩和への取
への取り組み開始
消化器センター
消化器センターにて
センターにて看護師
にて看護師による
看護師による、
による、
緩和ケア
緩和ケア勉強会発足
ケア勉強会発足
アセスメント・
アセスメント・経過観察シート
経過観察シートの
シートの作成
2005年
年 疼痛緩和
疼痛緩和の
の基礎知識について
基礎知識について勉強会開催
について勉強会開催
アセスメント・
アセスメント・経過観察シート
経過観察シート活用開始
シート活用開始
医療用麻薬副作用の
医療用麻薬副作用の標準看護計画作成
2006年
年 シート
シートの
の活用促進
症例検討会開催
2004 年に消化器外科の医師と薬剤師が疼痛緩和への取り組みを開始し、
「痛みの経過表」
を使い始めました。実際に「痛みの経過表」を取り扱うのは看護師であったため、疼痛緩和
に対する知識を身につけることを目的とし、ホスピスケア認定看護師を中心に緩和ケア勉強
会が発足しました。この時点での看護師は、痛みを訴える患者さんに対して医師が処方する
薬剤がどのくらい効果があるのか、痛みがどのように推移しているのかなどのアセスメントは実施でき
ていませんでした。そこで入院時における痛みの情報収集のための「ペイン初期アセスメントシート」、
痛みの推移を記録する「痛みの経過表」を修正することに取り組み、2005 年からシートを活用するよう
病棟スタッフへ呼びかけました。また、西A病棟全スタッフを対象とした疼痛緩和に対する基礎知識の
勉強会も併せて行いました。知識を身につけていくうちに、医療用麻薬に対する副作用対策が不可欠で
あることがわかり、副作用対策のための標準看護計画を作成し、医療用麻薬開始時には必ず使用するよ
う促しました。2006 年は、
「ペイン初期アセスメントシート」
「痛みの経過表」の活用が広まってきたこ
とから、実際の症例を使った症例検討会を実施しました。疼痛を訴える患者さんについて入院時から薬
剤導入までの看護師の対応を視覚的に理解できるように芝居仕立てのロールプレイにて行い、視覚的な
面からの理解に取り組みました。現在、医療用麻薬使用時には、必ず薬剤師と調整することを推進する
ポスターが貼られ、日々の調整には薬剤師と協働で検討する場面が見られています。
今年度の活動目標は、外来との連携を図り症状緩和に取り組む事、病棟看護師に実施したアンケート
調査の結果より、腹部膨満感や浮腫への対応が問題となる例が多いことから、これらの症状の緩和に取
り組む予定であると報告がありました。
外来棟センター2 階主任代行の中別府さんから、ケアの継続のために外来看護師も西 A 病棟
の緩和ケア勉強会に参加し、病棟からの退院サマリーには受け持ち制で病棟からのケアの継続
を
を図っていると報告があり、その際、サマリーに痛みの経過表が添付されていると治療経過が
分かりやすく、痛みの緩和が図られていない時は主治医と調整し、緩和ケアチームへ連携を図
るようにしていると説明がありました。また、外来では患者さんの病状を把握する難しさはあるとしな
がらも、最近、看護師に「○○の薬を始めたいと思うから患者さんと話をしてほしい」と医師からの依
頼も増え、私たちの日々のケアが認められつつあると実感していると報告がありました。
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*勉強会には、当院看護大学大学院がん看護の下平先生と大学院生の方の参加があり感想を頂きました。
私は都内のホスピス病棟に勤務しています。痛みの評価・アセスメントは関わったナースによって
違うのが現状です。統一するためにも「痛みの経過表・アセスメント表」などの使用は良いアイデ
ィアだと思いました。
病棟での取り組みについて、詳細に説明して頂いたのでイメージがつきました。積極的に勉強会や
新しい取り組みをされていることがとても素晴らしいと思いました。
看護師としての地道な努力をされているのだなと、改めて臨床の看護の力を頼もし
く感じました。と同時に、看護教育も頑張らねばと勇気付けられました。
今回の西 A5 病棟の看護野力をもっとアピールしたほうが良いと思います。
例えば痛みの評価スケールを導入して、看護ケアがどのように変化し、患者の QOL
に貢献できたか?本学看護学会学術集会で発表し、患者・家族にも聞いてもらえる
(下平先生)
ように看護の力を社会にアピールしないと実践の努力が社会的評価として報われる事が少ないのでは
と心配します。もし、研究発表等で何かお手伝いが必要であれば、一緒に勉強させていただければと思
います。学部と看護部のさらなる共同が必要かなと感じました(後日コメントを頂きました)
。
【 感想・
感想・意見 】
西 A 病棟での緩和ケアへの取り組みがよくわかり、積極的に他職種で介入していると感じました。
病棟での実際の取り組みが知ることができて良かったです。知識を持っていたとしてもDr・NS
間での認識の差を日々痛感し、どうやって取り組んで、どのような結果が出るのか興味がありまし
た。またフローシートなどの活用方法を知れて参考になりました。
特に「入院時の情報収集」の項目が勉強になりました。Pain コントロールの目標の段階など、患者
さんと関わる際、役立たせたいと思う。
外来でもアセスメントシート etc を使用して、病棟→外来→病棟へ、今後つながっていければよい
と思いました。外来の人も新人の基礎知識の勉強会の参加が出きれば良いと思いました。
今回は導入期についての勉強会でしたが、Ns・Dr・薬剤師それぞれの視点から何が出来るか(Pt
に対して)
、一緒に考えられるような場があったらいいと思いました。
痛みのアセスメントシートや経過表は使用しているが、副作用チェックシートや標準看護計画はな
いので、他の病棟での取り組みが分かって中-4でも生かしていけたらいいと思いました。
勉強会終了後もアセスメントシートなど各種シートの使い方を実際に
確認する看護師さんの積極的な姿が見られました。
~日本病院薬剤師会
次回勉強会のお
次回勉強会のお知
のお知らせ
9月 28 日(金)
がん専門薬剤師研修事業
研修出向報告
がん専門薬剤師臨床研修のため、東京・築地の聖路加国際病院に行ってきました。聖路加国
際病院といえば、充実した PCU(緩和ケア病棟)などでよく知られていますが、今回はがん薬
18 時~19 時半
「 緩和ケア
緩和 ケアにおける
ケア におけるコミ
における コミ
物療法を中心に研修に行ってきました。なんといっても、病棟で飛び交う言葉の端々に「エビ
デンス」が付くことです。なかなかエビデンスが伴わないこともありますが、現在ガイドライ
ュニケーションスキル」
ュニケーションスキル」
ンの整備など国が中心に進めています。女子医職員全体に EBM マインドが定着しているように
講師:
講師:昭和大学
感じました。緩和ケア領域は、大でも標準化ができればと考えています。最後になりましたが、
樋口比登実先生
樋口比登実先生
一人でも多くのがん治療、がん疼痛緩和のために寄与できるようこれからも頑張ります!
薬剤部
連絡先:ペインクリニック
伊東俊雅
前(内線:34232)、在宅医療室 大堀 (PHS:28933)
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