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となりあわせの危険 防府市立佐波中学校 二年 小沢 侑花(おざわ ゆうか

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となりあわせの危険 防府市立佐波中学校 二年 小沢 侑花(おざわ ゆうか
となりあわせの危険
防府市立佐波中学校
二年
小沢
侑花(おざわ
ゆうか)
何これ?
私は、目の前の数字が信じられませんでした。二十七件、これは私の携帯に入った
受信メール件数です。私はしばらくぼうぜんとしてその数字を見つめていました。何
かのまちがいにちがいない。そう思って、その日分のメールだけ消してそのままにし
ていました。ところが次の日は三十七件、またその次の日は四十三件、多いときでは
七十六件とメール受信件数は日を追うごとに多くなっていったのです。怖くなって中
身を見ないまま消してしまいました。
私は、小学校の頃から自分の携帯を持つことが夢でした。中学二年生になり夜、塾
の帰りに何かあったら危ないからと、やっと両親が持たせてくれました。私は嬉しく
て、嬉しくて、少し舞い上がっていました。メールをしたり、音をダウンロードした
りして、手元に携帯があることを心から喜んでいました。しかし、メールにしてもダ
ウンロードにしても、お金がかかります。自分でも、料金のことを頭に入れ、使いす
ぎないように気をつけていました。でも、どうしても気に入った音楽があり、それを
ダウンロードしたいと思っていました。どうしたらいいかなあと考えていた時、ふと
良いことを思いついたのです。それは、無料ダウンロードのサイトに申し込むことで
した。そうすれば、料金のことを気にすることもないし、音楽も好きなだけダウンロ
ードできる、一石二鳥だと思い、さっそく無料ダウンロードのサイトにアクセスしま
した。でも、音楽をダウンロードするには、登録が必要でした。私は、特に深く考え
もせず、そのサイトに登録をしました。そして、好きなだけ音楽をダウンロードし、
とても満足していました。しかし、ここに大きな落とし穴があったのです。軽い気持
ちでした登録により、数えきれないメールが送られてきたのです。私は本当に怖くな
りました。両親に知られることはもちろん、高額の請求書がくるのではないかなどと
毎日、不安で不安で気が気ではありませんでした。ただ幸いなことに心配は杞憂に終
わり、両親に知られることも高額な請求書が届くこともありませんでした。携帯を持
たせてもらう時に、両親と「有害サイトに勝手にアクセスしない」「月の請求が高額
だったらすぐに解約」という約束をしていました。携帯を解約されるのが嫌で、両親
には内緒にしておきたかったのですが、たくさんのメールが届いた時の恐怖が忘れら
れず思いきって打ちあけました。そして、改めて安易にアクセスしたり、登録したり
することの怖さを話し合うことができたのです。
今回、私は危険なところまではいきませんでした。しかし、携帯でのトラブルはち
ょっとしたきっかけから、始まるんだということを痛感しました。今までは、こんな
ことは自分とは全く関係ないことだと思っていましたが、ふとしたことから簡単に巻
きこまれてしまうのです。もし、そんなトラブルに巻きこまれてしまったら、一人で
かかえこまず、まず両親に相談するということが一番重要だと感じました。そして、
一緒にどうすればいいのということを考えて、適切な答えをだすことが大切なんだと
思いました。更に、場合によっては警察に相談することも、大切だと思います。今回
のことで自分の認識の甘さを実感することができました。携帯電話は、とても便利で
楽しいものです。しかし、一度持ってしまったら、常に危険と、となりあわせなんだ
ということも自覚しなくてはいけません。私は、今回この経験を教訓にして、今後の
生活をおくりたいと思っています。
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