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として - 筑波大学
編集責任 月に開学 周年を迎える筑波大学の永田恭介学長と筑波研究学園都市︻ ︼ 周年を迎えるつくば市の市原健一市長は本紙の取材に応じ、研究学園都市の未 E-mail 発 行 所 ᭶䚷 䚷 ห 筑波大学 フリー﹄になるべきだ﹂と のさまざまな点が﹃バリア 一方、永田学長は﹁教育 や医療、言語などつくば市 指摘している。 ることが課題の一つ﹂とも ンスの取れたつくば市にな 地域が一体となって、バラ ような、古い地域と新しい 研究学園地区と周辺地区の shinbun@ un.tsukuba.ac.jp 境を作るべきだ﹂と指摘。これに対し永田学長は﹁科学を基礎力に、人種や言語、 市原市長は今後の町づくりについて、﹁留学生や外国人研究者が活動しやすい環 来像や、それを踏まえた大学と市の協力の在り方などについて語った。この中で も語り、一例として市内 教育制度を作っている﹂と 他の自治体のモデルになる ル、インターナショナルバ ンターナショナルスクー また﹁教育日本一を目指し、 けられる施設の増加や、イ カロレア︵国際的な大学受 性差を超え、誰もが快適に過ごせるボーダーレス化した町﹂である﹁グローバル 作ったという。 同制度は筑波大と協働して 験資格︶の整備など﹁国際 適合性を持つ教育システ は﹁今後、筑波大が持つノ た。この点に関し永田学長 実 施 し て い る、 と 述 べ た。 ム﹂を整えるべきだと話し ら、小・中一貫教育制度を の小・中校全てで2年前か だ。大学と連携しインター に成功した。 水泳 ロボットで平泳ぎの仕組み解明 2 には学生のマンパワーを貸 ランティアなどで、災害時 をしてほしい﹂と発言。﹁ボ 害に対するさまざまな指導 頼りになる。日ごろから災 チーム︶もあり、災害時に D M A T︵ 災 害 派 遣 医 療 波大には病院などの施設や 策について、市原市長は﹁筑 竜巻などを踏まえた防災対 じだが、同市自体は 年に 地理的範囲はつくば市と同 の学術・研究都市になった。 業などが移転し、世界有数 ど約300の研究機関、企 年、建設で合意。筑波大な 市=政府が1963 ◆筑波研究学園都 めていくべきだ﹂と語った。 な環境作りを市と一緒に進 ▼世界遺産と聞くと、春 周辺は特需に沸いている も人が押し寄せ、富士山 たという。麓の観光地に 過去最高を記録し 7月の登山者数は 響もあって、今年 や3カ月。その影 富士山が世界遺 産に登録されては 3町1村の合併で誕生。そ 周 われた。 や金の装飾で彩られた中 商店の様子は違った。赤 さに荘厳。だが、周囲の 周年と筑 系のファストフード店だ った。伝統を感じさせる 外観は観光客向けに再整 備されたものだったらし い▼日本各地の古城を訪 ね る と、 趣 あ る 外 観 と、 学した。2002年には図 崎洋一元学長らも祝辞を述 構想大学﹂として新たに開 のために本来の伝統が犠 城も同様。これらは観光 内との差に違和感を覚え が整備された近代的な城 空調設備やエレベーター 特別企画では山口香准教 書館情報大学と統合。今年 授︵体育系︶や江崎玲於奈 4 月 に は 永 田 教 授︵ 当 時 ︶ まうことは避けたい。 日本の文化が壊されてし 識するあまり、誇るべき ろう。ただ、観光客を意 来と施設の改修も進むだ 各所の観光地では千客万 同 じ く、 特 需 は 必 至 だ。 かれる。世界遺産効果と オリンピックが東京で開 は悲しい▼2020年に 来の参道や神社が廃れて だ。観光地化が進み、古 られたのは日本の文化 なった経緯がある。認め 世絵や文学作品の題材と 日本独自の山岳信仰、浮 な山の美しさだけでなく 登録された要因は、端整 ない▼富士山も他人事で われた伝統は二度と戻ら 牲にされた例だろう。失 ることがある。万里の長 元学長︵1973年ノーベ が 第 9 代 学 長 に 就 任 し た。 はない。世界文化遺産に べた。 ル物理学賞受賞︶ら著名人 現 在、﹁ I M A G I N E による鼎談が行われた。 T H E F U T U R E.﹂ 式典終了後、 時半から をスローガンに大学の国際 オークラフロンティアホテ 化などに取り組んでいる。 続いて下村博文文部科学 本学は、東京教育大学の 大臣の祝辞が代読され、岩 移転を契機に 年 月、﹁新 した。 城を思い出す。見渡す限 に訪れた中国・万里の長 ら﹁グローバルシティつく してほしい﹂とも話した。 ば﹂への転換の必要性を強 り城壁が連なる景色はま ◆おことわり こ れ に 対 し 永 田 学 長 は の後も2町を編入した。 調。﹁町を歩いていても﹃あ の人はどこの国の人だ﹄と ﹁ 防 災 は 筑 波 大 の 得 意 分 野 月1日、開学 国風の商店の一部は外資 周年を記 念した学長と市長の対談掲 筑波大学開学 境を整えていけないかと 波研究学園都市 整備を行うことで、災害そ 思っている。町全体の環境 思 わ ず に、 ﹃ 地 球 に 住 む 人 だが、市と協働して防災環 だ﹄と思うような感覚﹂を 共有できるエリアを目指す べきだと語った。 類の油研究の中心である本 影響が懸念されている。同 学﹂が 学や先進国では、油を生む 教授が円石藻を培養して得 年、また前身となる﹁師範 藻類の研究が盛んに行われ たデータを使って、今後北 学校﹂創立から141周年 時から大学会 ているが、大抵の場合、暖 極海の氷が融ける場合の円 を迎えた︱︱。その記念式 かい場所でよく増殖する藻 石藻の増減を予測し、北極 典が同日、 類を利用するため、温暖地 海 の 海 洋 生 態 系 の 変 化 や、 館講堂で行われた。式典に を油の生産拠点に見据える 漁業資源の予測に生かして は招待者、学内関係者合わ せて約750人が参加。 地でも油生産を行える可能 て 実 験 を 続 け る な ど し て、 選手やノーベル賞受賞者を の構想大学を目指す﹂と話 ルつくばで記念祝賀会が行 一 方、 東 日 本 大 震 災 や、 のものを少なくできるだろ 載 の た め、﹁ 記 者 の 声 ﹂ は つくば市北条地区を襲った う ﹂ と 指 摘。﹁ 安 心 で 安 全 休載させていただきます。 國廣 銅メダルに貢献9 震災時の資料搬入 つくば駅でプレゼン 管弦楽団定期演奏会 開学 周年記念開催3 高橋 世界選手権総合優勝8 ラート アルティメット世界大会 つくば院生ネットワーク 双葉町 れる環境を作る責任がある この上で永田学長は﹁サ イエンスシティつくば﹂か と思う﹂と語った。 学長・市長紙上対談 円石藻は光合成の過程で 現在増殖し始めている藻類 塩 濃 度 が 海 水 よ り 2・8 % 筑波研究学園都市の中核 油を生み出すことが知られ にはケイ藻と円石藻の2種 ている。現在、我が国の藻 類があり、海洋生態系への として設置された﹁筑波大 また、北極海の海氷が融 また、塩濃度の異なる状況 り、それ以外では増殖が抑 下 で の 増 殖 デ ー タ も 解 析。 制されることが分かった。 けることによって北極海で 能 で あ る こ と を 発 見 し た。 付近で増殖が最も活発にな 待できる。 こ の 他 市 原 市 長 は、﹁ 外 ウハウを市に提供し︵外国 重 要 性 を 指 摘。﹁ 外 国 人 研 は、子弟の教育施設の充実 国 人 と 日 本 人 だ け で な く、 人の子弟が︶教育を受けら 究者からの一番多い要望 シティつくば﹂の建設を提唱した。 ︵6、 7面に関連ミニ特集︶ や支援をしたい﹂と話した。 指摘。英語で日常診療を受 ナショナルスクールの開設 ﹁教育日本一を目指す﹂ ﹁世界都市つくばへ﹂ 筑波大学新聞 更に分析の結果、世界中 の円石藻のうち北極産のみ ミニ特集 しての強みを活かして未来 10 第309号 4度という低温でも増殖可 11 10 学長式辞では、永田恭介 北極産円石藻を使えば、燃 同教授は今後も温度や塩 料の大量消費地である寒冷 濃度と増殖との関係につい 学長が﹁オリンピック出場 ケ ー ス が 多 か っ た。 だ が、 いく。 50 40 73 40 性があり、将来的に運送費 円石藻の正確な性質を明ら 輩出するなど、総合大学と 17 紙面から などを低く抑えることも期 かにする方針だ。 式典での下村文部科学大臣の祝辞代読 今後の町づくりについ て、市原市長は﹁教育﹂の は化学物質であるセレンを 6,7 40・50周年記念 江崎元学長ら対談 40 低温でも増殖可能 寒冷地での油の生産も 全世界の海に大量に生息する藻類の一種、円石藻を用いて燃料用の油生産など を行う白岩善博教授︵生環系︶の研究が進展している。同教授は世界で初めて、 北極海から採取した円石藻の培養に成功し、その特性を解明。低温でも増殖する ことが分かり、将来的には寒冷地での油生産にもメドがつきそうだ。また、円石 藻は海での食物連鎖の﹁出発点﹂をなす生物であるため、温暖化の影響で北極の 氷が融けた場合の数の増減を研究することで、海洋生態系の変化やそれに伴う漁 加えることで、北極産円石 87 大学研究の信頼回復へ 40 年の歩み振り返る 14 編集代表 福原直樹 TEL: 4,5 特集 開学 40 周年記念式典 029(853)2040・6699 15 相次ぐ不正 10 市原 永田 40 茨城県つくば市 天王台1−1−1 油を生む藻類、円石藻 40・50 周年記念 10 50 油を生む藻類 業資源の変化を予測することも可能だ。︵中島佳奈=人文学類3年︶ 同教授によると、円石藻 は生息地ごとにその遺伝情 藻の完全人工培地での培養 培養が不可欠だが、同教授 報が違い、その海域に適応 白岩善博 している。研究のためには 教授 第 309 号 筑 波 大 学 新 聞 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) (1) 成果を指導に生かす るとされていたが、実証す る方法がなかった。 で、その働きを遮断する薬 前立腺がんの転移巣でその が、心不全や高血圧の治療 縮 小 に 効 果 が あ る と い う。 に結びつくことが分かって また糖尿病に伴う腎臓疾患 いた。だが近年、その遮断 では、エンドセリンの遮断 薬は糖尿病やがんの治療に 薬を使うことで、腎臓の血 カ国 の改善効果があることも分 効果があることも分かり始 管細胞の増殖を抑え、病気 めている。学会には 350人︵日本人約150 か り つ つ あ る。 学 会 で は、 本学で 年前に発見され 学 の 眞 崎 知 生 名 誉 教 授 と、 米、英、スイスなどが世界 を生み出していることが分 かった。この結果から、トッ た 血 管 を 収 縮 さ せ る 物 質 柳沢正史教授︵当時・大学 のトップレベル。現在、エ ︱8日にかけて本学で開催 2013﹂の本戦が8月5 コンテスト物理チャレンジ プレベルの水泳選手は、水 ﹁ エ ン ド セ リ ン ﹂ に 関 す る 院生︶らが発見。各国で研 ンドセリンの遮断薬は、肺 学東京キャンパス︵東京都 他、細胞増殖を促す働きが 界中で実用化され、患者の あることが判明。体内でそ 命を救っている。 の 働 き を 遮 断 す る こ と で、 宮内教授は﹁今回の学会 で、エンドセリン研究が多 くの病気の治療に役立つと いう研究成果が多数発表さ 施設の見学の機会が設けら 線の研究者との対談や研究 れた。 ら集まった高校生1460 ストがそれぞれ5時間かけ 人が本 を競った。 人が出場。6月に行われた て実施され、参加者は点数 予選を勝ち抜いた 銅賞 人、優秀賞 ま た こ の コ ン テ ス ト は、 最終日には授賞式が行わ 戦に進み、本学での3泊4 日の合宿に参加した。合宿 参加者の物理に対する関心 れ、 金 賞 6 人、 銀 賞 人、 期間中には筆記試験の理論 を高め、視野を広げてもら 人が表 グを積み、そのうち5人が 参加者は研修やトレーニン 受賞した高校2年生以下の 問題コンテストと、実験器 う こ と も 狙 い と し て お り、 彰された。金、銀、銅賞を 具を用いた実験問題コンテ コンテストの合間には第一 乳 酸 菌H 6 1 の ヨ ー グ ル ト 老化防止を検証 回国際物理オ 来年7月にカザフスタンで 行われる第 リンピックに日本代表とし て出場する。 流できて楽しかった。研究 参加した男子高校生は ﹁物理が好きな人たちと交 者との対談で、将来研究者 になるのもいいかなと思っ た﹂と語った。 者の年齢が高すぎたことな 数が少なすぎたこと、被験 験期間が短すぎたことや人 なかった。原因としては治 だが今回の治験でははっ も効果は変わらないことか きりとした効果は実証でき ら、化粧品など食品以外へ の利用も期待される。 人を集 ∼ 今回は人間への効果を調 べる目的で、川口教授が依 頼を受けた。治験は 歳代のつくば市民 H61で作られたヨーグル め、1カ月の間毎日乳酸菌 が期待される乳酸菌H61 て商品化。パッケージのデ トを食べるグループと普通 茨城郡︶がヨーグルトとし 城県工業技術センター︵東 条件改め再治験へ れ、世界での研究が進むだ 川口孝泰教授︵医学医療 系︶は老化を抑制する効果 の第一人者の一人、英・ケ ザインは島川知里さん︵芸 どが挙げられるという。高 齢になると血管の機能回復 が難しくなるため、川口教 ∼ 歳代くらい 授は被験者の年齢に関して 専 4 年 ︶ が 手 掛 け て お り、 の ヨ ー グ ル ト を 食 べ る グ ﹁ 対 象 を を使ったヨーグルトの治験 現在インターネット上で販 ル ー プ に 分 け て 行 わ れ た。 にしぼるべきだった﹂と語 ポート教授は本紙の取材に ︵ 臨 床 研 究 ︶ を 行 っ た。 こ 齢を推定。その推定年齢が で若返った例もあるがこの 歳にま 歳の女性が測定年齢 治験後どれだけ変化するか ようなものは少数で、実証 歳から治験後は 同教授は事前に被験者の指 る。 乳酸菌H61には皮膚の し、美野里ふるさと食品公 老化と骨密度の低下を抑制 先の血流を検査し、血管年 する効果があることが、マ 社︵茨城県小美玉市︶と茨 によって、老化抑制効果を のためには再度治験を行う ると思う﹂と話している。 測った。 スがあったと発表した。 の英語の試験問題に記述ミ は試験終了後の採点時に教 を﹁帯電気﹂と誤記。ミス 理学類、化学類の計4学類 うち地球学類、数学類、物 e d g as ﹂の注釈に﹁帯 防止に努めたい﹂とコメン 電気体﹂と記述するところ トした。 生命環境学群と理工学群の 4学類合わせて計 人が たという。 本学は7月 日、 日に 本学は﹁試験問題の確認 実施した学群編入学試験で 受験した英語で、文章中の 単語﹁e lec tr ifi 体制をさらに強化し、再発 利にならないように配慮し でも正解とし、受験者に不 どちらの言葉を使った場合 員が発見した。同学群では 必要があるそうだ。 ウスを使った実験で実証さ のを見て刺激を受けた﹂と 振り返った。 再発防止に努める 編入試験で記述ミス れている。また乾燥させて 新しい分野だが、その治療 ︵ つ く ば 市 池 の 台 ︶ が 開 発 売されている。 ﹁ が ん 治 療 に 向 け た 研 究 は の乳酸菌は畜産草地研究所 ンブリッジ大学のダーベン ろう﹂と発言。また、研究 12 今 回 同 研 究 グ ル ー プ は、 平泳ぎの腕の動きを再現す センサーを使って、腕の周 定した。 を使った実験の研究成果な 人︶が参加。最新の研究成 宮内教授が糖尿病のマウス 果が報告された。 同学会は2年に一度、各 どを報告。また国外の研究 国で開催されており、今回 者らががん治療への応用研 は宮内卓教授︵医学医療系︶ 究などについて報告した。 物理への関心高める 全国の高校生が物理の知 宮内教授によると、エン が主催者を務めた。エンド セリンは、1988年に本 ド セ リ ン 研 究 で は 本 学 や 識を競う﹁第9回全国物理 70人の高校生が参加 で大変だったが、海外の人 薬は数年以内に実用化され 17 る ロ ボ ッ ト を 初 め て 開 発。 高 木 英 樹 教 授︵ 体 育 系 ︶ た。 これまでは理論上、手が らの研究グループがロボッ 水をかくときに発生する力 トを使った実験で、平泳ぎ 前進する力を生み出してい りで発生する水の動きを測 の泳法で前に進むメカニズ ムを世界で初めて解明し まず体の正面から両側に 向かって水をかくと、小指 側から水流と渦が生じ、そ の影響で手の甲近くに逆回 転の渦が発生。この二つの 渦の間にできた水の流れに 手を乗せることで、推進力 全国物理コンテスト開催 の血管にダメージが起こり された。 を押す力に加え、渦を利用 ﹁ 第 回 国 際 エ ン ド セ リ ン 究されている。 同コンテストには全国か これらの研究の結果、エ 呼吸困難で死亡する﹁肺高 して高い推進力を生み出し 学会﹂が9月8│ 日、本 ンドセリンには血圧上昇の 血圧症﹂の治療薬として世 ていると推測できる。 今後はクロールなど、さ 文京区︶で開催された。エ まざまな泳法に関して研究 ンドセリンは心臓病患者の を進めていく予定で、高木 心筋細胞などで増える物質 教授は﹁泳ぐ時の複雑なメ カニズムの解明を進め、研 究成果に基づいた指導法の 提案につなげたい﹂と話し た。 とにつながるかもしれな 英語で行われた。 45 50 と、その時発生した水流が 糖尿病診断アクセス い﹂と話す。 今後は参加薬局の数を増 やし、測定機器を全国に普 及させる予定だ。 米軍子弟教育高大連携プロジェクト 最 終 日 の プ レ ゼ ン テ ー たちが積極的に意見を言う ションでは、各グループが ループは自作のゲームを披 12 58 3 割の人が糖尿病の疑い 薬局での検査可能に 内の血液の平均的な血糖値 矢作直也准教授︵医学医 病、あるいは糖尿病予備群 ロビンに糖分がどれくらい 療系︶が代表を務め、地域 の可能性があるとの診断を 結合しているかを調べ、体 の薬局と連携して糖尿病診 受けた。 高校生が研究を体験 趣向を凝らした発表を行っ た。ゲームのプログラミン 成果を英語でプレゼン 尿病予備群の人はほとんど 変化するが、この検査法を 露し、環境マネジメントを グと人工知能を学んだグ の場合病気を発症してしま 使えばその影響を受けるこ 駐留米軍の子弟が本学で 計 人が参加した。 高校生はプログラミング うという。今回の受診者の となく血糖値の高さを算出 研究を体験する﹁2013 うち4割は定期的な検診を す る こ と が 可 能 だ と い う。 米軍子弟教育高大連携プロ やスポーツ科学などの分野 矢作准教授によれば、糖 を測定。食事をとることな 断を行うプロジェクト﹁糖 尿病診断アクセス革命﹂の 尿病は自覚症状がなく、糖 どで血糖値そのものは常に 検査結果が7月 日、同プ ロジェクトのホームページ 上で公開された。 学んだグループは快適に過 ご せ る 環 境 作 り に つ い て、 実験問題コンテストに挑む高校生 70 25 本学の石の広場を題材にC プレゼンを行う参加者 57 研究成果を説明する宮内教授 に分かれ、各研究室で本学 ︱ 教員の指導の下研究を体験 受 け て い な か っ た こ と か 異常が出た場合、速やかに ジェクト︵STMinar ら、検査機会を提供し、病 連帯する医療機関の受診を s 2 0 1 3︶﹂ が 9 月 このプロジェクトでは東 京都内と徳島県内の参加薬 局に、指先の血液を採取す 日に行われ、アジア地域 し、最終日はプレゼンテー 気を早期発見することの重 勧める。 83 がん治療の応用へ 11 な最新機器を設置し、検査 要性が示された。 矢作准教授は﹁身近な薬 に駐留する米軍の家族の高 ションで成果を発表。米国 Gを用いて解説した。 有馬雅恕さん︵茗渓学園 検査では、指先から採取 局で検査できるようになれ 校 生 と 茗 溪 学 園 高 等 学 校 人 の 高 校 生 が 参 加 す る た した血液に含まれるヘモグ ば、糖尿病患者を減らすこ ︵ つ く ば 市 稲 荷 前 ︶ の 生 徒 め、実習、プレゼンは全て 高校1年︶は﹁全てが英語 を実施。2514人の受診 者のうち約3割の人が糖尿 40 50 最新の研究成果を報告 25 国際エンドセリン学会 13 95 40 38 実験で使われた腕型のロボット 70 13 16 るだけで糖尿病診断が可能 24 16 日米 27 (2) 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) 学内総合 筑 波 大 学 新 聞 第 309 号 つくばウェルネスリサーチ にアップロード。集められ たデータの分析は本学とつ くばウェルネスリサーチが 担当する。 分析結果は自治体が住民 の 健 康 状 態 を 把 握 し た り、 体の健康政策立案を手助け 析結果を基にした評価指数 東大とスパコン共同管理へ ム時に本学の看板が掲げら 2015年4月以降の稼働 ゲリラ豪雨、気象温暖化な で、自動車の安全性評価や 設 置 す る と 発 表 し た。 ス を決めた。 考慮して共同管理すること 計算能力の向上や管理コ スト低減などのメリットを みだ。 性能のスパコンになる見込 いう。完成すれば国内最高 どの予測に役立てられると を目指している。 パコンを共同管理する組 国内初の試み 利用し、結果を鹿島アント 本学の計算科学研究セン れることも発表された。大 澤義明教授︵シス情系︶は ターと東京大学情報基盤セ 連携の内容は、同社側が だという。 協定締結の際には、鹿島 持つサポーター数などの アントラーズのホームゲー データを本学が統計分析に ラーズにフィードバックす ることで双方がメリットを し、諸分野の研究に役立て 得る、というもの。まずは ﹁ 本 学 は 国 際 連 携 を 進 め る ン タ ー は 7 月 佐藤教授は﹁将来、より 同施設の施設長を務める 日、 次 期 織 の 設 置 は 国 内 で 初 め て 佐 藤 三 久 教 授︵ シ ス 情 系 ︶ 高 性 能 の ス パ コ ン を 開 発 の 試 み。 同 施 設 は、 東 京 イメージが強いが、今回の スーパーコンピュータシス が活発になり、それ以外の 鹿島アントラーズの地域別 場合は変化が見られなかっ たい﹂と話した。 をサルに記憶させ、その後 たという。 によると、次期スパコンは に表示される複数の棒の中 大学柏キャンパスの東京大 類研究所の高田昌彦教授は から同じ角度のものを選ば 松本教授は﹁ドーパミン が認知機能に関わっている の サ ポ ー タ ー 分 布 の 検 証 協定を通じて地域を大切に テムを設計し、共同管理す サルを使った実験で、意欲 せるというもので、正解し ことを証明するため、更に 100倍の性能になる予定 を高める物質ドーパミン た場合にリンゴジュースを 研究を進めていきたい﹂と 現在本学にあるスパコンの は、物事の記憶にも関わっ 与えた。サルの脳に刺した 学情報基盤センター内に設 ている可能性があることを 電極でドーパミンを出す細 置予定で、次期スパコンは る﹂と話した。 明らかにした。研究の成果 胞 の 活 動 を 観 察 し た 結 果、 語った。 端共同HPC基盤施設﹂を 年の圏央道延伸によ は9月4日、アメリカの科 る。 ながるとして期待されてい ソン病発症の原因解明につ の症状が見られるパーキン 意欲の低下や認知障害など 経験を糧に、今後も制作に 不思議な現象を観察 かして教授や部署の活動を こともある。同室の加藤英 月に設置された。 いる分野の資金を請求する す る﹁ U R A 研 究 支 援 室 ﹂ 自主的に調査し、不足して が、昨年 之さんは﹁研究者が一人で た ら 研 究 に 集 中 で き な い。 にアメーバの一つが見慣れ 年の間で大きな成果を挙げ 報伝達の研究だが、実験中 が決まるなど、設置から1 省などをつなぐことだ﹂と 予算の計画書を作成してい 私たちの役目は彼らと文科 今年8月には文部科学省 が進める﹁研究大学強化促 年間支給されること メーバの体内で、多くの細 山准教授の専門は細胞内情 円が 胞が集まって波打つ動きに ぬ動きをしていることに偶 ている。 同室では研究者の要請に 然、気づき、それが今回の があることを確認した。 応じて研究プロジェクトの ソリトン波とは、波同士 研究につながった。 ソリトン現象はヒトを含 企画や予算の確保などを行 が衝突した後でもお互いが めた生物の形成に関し何ら い、彼らが研究に専念でき 加藤さんによれば、同室 の仕事は大学全体に関わる ものであるため、幅広い分 野の人と話せることがやり がいにつながっているとい い水路を進むボートのへ先 能性があるという。桑山准 る。 だ。加藤さんは﹁大学の各 な支援を進めていく予定 う。 の波の観察から発見され、 例えば、資金調達の仕事 教授はこれを視野に、更に 研 究 を 進 め る 方 針 で、﹁ ヒ では、教授や大学の部署か 部署と連携しながら、大学 かの役割を果たしている可 る 環 境 作 り を 目 指 し て い 水面に落ちた水滴が描く同 トの臓器や器官形成の仕組 ら要請を受け、共同で予算 の研究力を伸ばすサポート 世紀に浅 形と速度を維持したまま通 心円状の波や津波などにも みの解明につなげたい﹂と の計画書を作成して文科省 をしていきたい﹂と語った。 今後は各系、センターに も支援室を設置し、個別的 見られる。これまで数学や などに資金を請求する。同 語った。 られてきたが、生物の体内 物理学の分野で研究が進め 室職員の多くは研究者を務 り抜ける現象。 話す。 ソリトン波と呼ばれる現象 子にある変異を起こしたア 桑山秀一准教授︵生環系︶ でも見られるということは 進事業﹂の支援対象機関に らの研究グループは、遺伝 予想されていなかった。桑 本学が選出され、年間3億 生物の形成に関わる めた経験があり、それを生 企画・予算の確保行う 研究者を支援 URA研究支援室 発表された。今回の結果は、 線分を記憶する時には活動 学雑誌﹁Neuron ﹂で す る 姿 勢 も ア ピ ー ル で き るための施設として﹁最先 と、 る集客効果を分析する予定 難病原因の解明へ う 画 家 の 気 持 ち を 感 じ た ﹂ 本学の松本正幸教授︵医 実験はモニター上に表示 研究の動向調査や資金調 と感想を語った。 学医療系︶と京都大学霊長 されたさまざまな棒の角度 達を手伝い、研究者を支援 藤田教授は﹁ 年間の作 品を一堂に展示できたこの ドーパミンが記憶に関与 するクラウドシステム﹁健 ﹁ 健 康 都 市 イ ン デ ッ ク ス ﹂ に制作した作品を展示す る﹁藤田志朗展﹂が7月 松本教授らの実験 幸クラウド﹂を開発した。 も作成され、政策を星1∼ クラウドシステムはイン 3つで評価される。 同システムを利用するこ ターネット上でデータを保 管する仕組みで、利用者は とで、管理可能な情報量は 場所や端末の種類を問わず 住民の約3割から約7割分 本学と株式会社鹿島アン アクセスし、データの編集・ へと増加する上、他の参加 ト ラ ー ズ F C は 8 月 3 日、 保存をすることが可能。身 自治体のデータを利用でき 地域連携・活性化に向けた 近な例では、インターネッ たり、運用コストを抑える 連携協力に関する協定を締 今後は、同システムを活 年以降、社会工学類開設の 用した施策の検証を進めな 総合科目などで同社の経営 ト上のメールサービスなど ことも可能になるという。 結した。本学では2009 にもこのシステムが使われ ている。 参加自治体は、NTT東 がら、データ分析の手法を 者や職員による講義を実施 日本の変換技術を使って保 改良し、5年以内に 自治 しており、今回の協定締結 険の利用状況などのデータ 体程度にまで普及させるこ で相互の協力体制はより強 化される見込みだ。 藤田志朗展 過去の作品展示 幻想的な絵画楽しむ 25 勇壮なオーケストラの響き 藤 田 志 朗 教 授︵ 芸 術 系 ︶﹁ 独 特 の 画 風 が 面 白 い と 感 励みたい﹂と抱負を話した。 が 1 9 8 8 年 か ら 今 ま で じた。何かを伝えたいとい ︵ 面に関連写真︶ が会場を感動に包んだ。 クニックと、それを支える 川さんの素晴らしい演奏テ がチェロの独奏を披露。羽 ア首席奏者の羽川真介さん 京芸術大学フィルハーモニ を匿名化し﹁健幸クラウド﹂ とを目指す。 全3 曲 を 披 露 開学 周年を記念して筑 之さんを迎えた。 公演は山田耕筰作曲の 波大学管弦楽団の第 回定 期演奏会が9月 日、ノバ ﹁ 序 曲 ニ 長 調 ﹂ で 晴 れ や かに開幕した。2曲目のド ホール︵つくば市吾妻︶で 開催された。指揮者にはプ 3曲目は、4楽章から成 ヴォルザーク作曲﹁チェロ 協奏曲 ロ長調﹂では、東 る チ ャ イ コ フ ス キ ー 作 曲 年までに制 に、壊れかけた金色の鳥の 10 クラウドシステムの仕組み ロとして活躍する小田野宏 一環で、制作年代別に学内 +101周年記念事業の ﹁ 交 響 曲 第 4 番 ヘ 短 調 ﹂。 日から9月 日まで開かれ 分間にわたる演奏が終 た。 こ れ は 筑 波 大 学 開 学 約 ボー!﹂の声が響いた。オー の4会場で催された。 わ る と、 客 席 か ら﹁ ブ ラ ケストラがアンコールに応 年から 作 さ れ た 作 品 8 点 を 展 示。 後の えた後も、会場では数分間 このうち、大学会館アー トスペースでは大学赴任直 千葉県流山市から来場し た女性は﹁素晴らしい演奏 弦楽器の弦を指ではじく奏 模型がいくつも並ぶ幻想的 会 だ っ た。 3 曲 目 で 見 た、 訪れた人々は暗い廃墟の中 法︵ピッツィカート︶が珍 た。 し く て 印 象 に 残 っ て い る。 な絵画の数々に見入ってい また機会があったらぜひ来 10 地域の活性化へ 学会の帰りに立ち寄った という静岡県在住の男性は 12 50 たい﹂と感想を語った。 30 74 本学と鹿島アントラーズFCの締結式の様子 3メートルを超す大作に見入る来場者 29 99 25 14 ﹁ 健幸クラウド﹂ 開発 健康政策を手助け 開学 周年記念開催 40 久 野 譜 也 教 授︵ 体 育 系 ︶ 企業・つくばウェルネスリ は、NTT東日本や全国の 医療費の抑制政策を立案す が社長を務めるベンチャー サーチ︵つくば市研究学園︶ 7自治体と協力して、自治 る際に活用される。また分 筑波大学管弦楽団定期演奏会 22 19 40 42 拍手が鳴り止まなかった。 ノバホールで行われた定期演奏会 40 鹿島と連携締結 88 第 309 号 筑 波 大 学 新 聞 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) (3)学芸・学内総合 学部の元教授が 年から てしまうのか。本学の教員や職員に現状を聞くと共に、不正を防止するための対 研究者による、相次ぐ研究費の不正受給や不正論文などの問題。東京大学や京 都大学の教授が逮捕されたことが記憶に新しいが、なぜこのような問題が起こっ していたとして、国に返還 8790万円を不正に受給 本学では論文はどう チェックされているのだろ 文の不正は、雑誌の読者に は、論文の執筆者に報告さ 調査を求めることができる よって指摘される場合がほ れる。研究者は一度だけ再 とんどだ。 だが、もし本学の研究者 が、再調査後も不正と判断 の論文に不正があると気づ された場合は公表され、学 いた場合、読者は研究企画 長に報告される。 うか。研究推進部研究企画 に科学的、合理的根拠があ 報告されると懲戒審査委員 課の長谷川康成さんに聞い ればこれを受理。予備調査 会が発足し、研究者の処分 不正を犯した研究者への 課に調査を申し立てること ができる。同課は申し立て 処罰は重い。不正が学長に 論文を審査するのは大学 ではなく、論文を掲載する 委員会を発足させ、論文の が検討されるが、ほとんど た。 昨年には東大の加藤茂明元 本学の研究者の研究費 契約を結び、大学から研究 教授らが発表した論文の多 は、主に研究推進部と財務 雑誌の出版社だ。研究者が のあり方を問い直す。 ︵中島佳奈=人文学類、井口彩、原啓一郎、平嶋健人=社 会学類︶ 費として約2180万円を 数 に、 改 ざ ん や ね つ 造 が 部 に よ っ て 管 理 さ れ て い 内容や執筆者の発言を元に が懲戒免職という、退職金 務制度企画課 て、 財 務 部 財 ルールに関し これらの会計 研究者からの申し出は特に 審査を通過すれば交付され 管理が可能だ。本学ではま 研 究 者 に 支 給 す る も の で、 認できるため、正確な資金 る。運営費交付金は大学が た、FAIRの使用方法や 用状況や限度額を自分で確 ムでは研究者が研究費の使 研 究 計 画 や 規 模 を 提 出 し、 ムを使っている。同システ ケースも多い。そのため論 査が甘く、不正を見落とす があると判断された場合 ように非常に重いものに 本調査では実験の記録や く、不正が起こると信用が 関 連 資 料 を 調 査 し、 不 正 失墜してしまうため、この 調査を行うかを判断する。 研 究 は 社 会 的 影 響 が 大 き 不正の可能性を調査し、本 無しの即刻解雇だ。大学の 研究者による研究費の不 正受給が後を絶たない。東 うシステムだ。 読し、ねつ造など問題が無 提出した論文を出版社が査 種類。競争的資金は文部科 かに意図的な改ざん・ねつ 分の方針を決定し、その方 ﹁ 企 業 か ら の 寄 付 金 ﹂ の 3 に物品の代金を払う、とい 指摘を受け、同教授は昨年 の石黒隆之副 必要がない。 るしかないのが実情だ。 は研究者のモラルを信頼す を行っているが、最終的に 不正防止を啓発する説明会 止するために研究企画課は ることも可能だ。それを防 が、お互いに不正を黙認す チェックすることもできる る。論文の共同執筆者間で 完全ではない﹂と指摘す た め、 ︵チェック体制は︶ による査定は行われない だが、長谷川さんは﹁論 文が完成されるまで外部 んど報告されていない。 場合、これまで不正はほと なっている。ただ、本学の 課 長 と、 倉 持 する説明会なども行ってい 監査のガイドライン﹂に関 会計のルール、文科省が定 めた﹁公的研究費の管理・ 他にも本学では﹁FAI 題がある場合は研究者に返 に 関 す る 会 計 学省など8つの府省が研究 ル ー ル を 作 る。 者 個 人 に 支 給 す る も の で、 R﹂という財務会計システ 却する。しかし出版社の審 た。また、北里大学は、医 造 ﹂﹁ 悪 質 ﹂ な ど と 厳 し い 針に基づき、財務部が予算 発 覚、 同 教 授 は 逮 捕 さ れ だ ま し 取 っ て い た こ と が あ っ た こ と が 発 覚。﹁ 明 ら る。研究推進部が予算の配 年にかけて、秋山昌範教 授が企業と架空の事業委託 これらの不正は大学の信 頼を大きく損ねる。その代 表例が、東大医学部附属病 院の森口尚史元特任研究員 の 例 だ。﹁ i P S 細 胞 を 世 界で初めて臨床の場に応用 した﹂として発表した心筋 研究者はこれらを使っ 光男さんに聞 て、研究に必要な実験器具 いた。 研 究 費 は、 や文献などを購入する。一 国 が 研 究 者 に 度の購入では、 万円未満 る。 の物品を、総額100万円 ず、研究者が業者に物品を 誤った手続きが行われる場 交 付 す る﹁ 競 大学が研究者 発注すると、物品検収所に 争的資金﹂と に交付する﹁運 合も多いという。石黒さん 未満までしか買えない。ま しかしこれらのルール を 知 ら な い 研 究 者 も 多 く、 営 費 交 付 金 ﹂ 届けられる。検収所の事務 あ る 教 員 は、﹁ 日 本 で も 研 題 が あ る ﹂ と す る 意 見 が 研 究 者 に 物 品 が 渡 さ れ る。 ドラインをきちんと読んで 職 員 が 現 物 を チ ェ ッ ク し、 は﹁まずは学内規則とガイ か な く、﹁ 5 年 前 と 比 べ て のため、研究費の無駄使い ほしい﹂と話すが、過去に たケースはないという。 本学で大きな不正が起こっ を専門とする研究者に審査 で報告すると、大学が業者 究者の実情に合った柔軟な あ っ た。 論 文 審 査 の 際 は、 その後物品検収所が、系の いか﹂と話した。 5 分 の 1 程 度 に 減 少 し た ﹂ が生ずるという。 更に、研究費使用につい て﹁大学の不正管理システ 年度からJSTでは研究の 執行停止が検討される。昨 JSTは、アメリカで使 イラストや文章で日本の法 われる研修教材に日本の法 律や罰則例、不正の事例を 1を配分する独立行政法人 ﹁科学技術振興機構﹂︵JS 分程度倫理講習を行 との共同研究での研究費の その場合は不正を見逃して 代表者や共同研究者に直 場合、申請書を通常より詳 しまうこともある﹂という。 い方▽利益相反▽盗用⋮⋮ 文献が挙がっている。1項 接、 則が存在するが、欧米諸国 究費や論文発表の現状につ ﹁ 実 際 の 研 究 費 の 使 用 に 研究費を接待に使うことを も問題がある﹂という意見 禁止するなど、数多くの規 正や研究費の不正使用をど 相次ぐ研究者の不正問題を JSTは、昨年論文ねつ 一 方、 論 文 の 審 査 員 は、 研 究 開 発 資 金 を 配 分 す る 際的に重要な研究への資金 る 研 究 行 為 ▽ 共 同 研 究 の に関する指針﹂など、国の しく書く必要があり、面倒 に感じることも多い﹂とい 多くの場合がボランティア 国などの機関は、論文の不 提供を行っている。しかし、 ルール▽データの公正な扱 さまざまな機関が作成した 造が発覚した元東大教授の 律や文化、思想などを反映 学習する。また参考文献に では研究の過程よりも結果 う。本学では物品購入の時 だ。だが、手間のかかる審 T︶は、ノーベル賞を受賞 を重視する傾向にあり、研 さ せ た 日 本 版 の 教 材 を 採 は、経済産業省の﹁公的研 まず、研究費については もあった。研究費を一定期 ﹁ 教 員 の 金 銭 的 な 負 担 が 大 間内に使わなくてはならな 究費の用途や上限に関する 用。これを使って▽責任あ 究費の不正な使用等の対応 き い ﹂ こ と が 指 摘 さ れ た。 いので、研究が順調に進ま した京都大学の山中伸弥教 大学から直接支給される研 なくても予算は計画通り消 う場も設けている。 グループに対しても資金を 当者は﹁不正防止のために 分 程 度。 提供していた。JSTの担 認知してもらい、地道に不 いる。研究者に研究倫理を さまざまな取り組みをして が、﹁ 少 額 の 備 品 に も こ の く、﹁ 論 文 審 査 が 単 に﹃ 面 例えば、公的研究費の取 るが、受講が遅れるとJS 国の年間の研究開発資金 理研修を義務付けた。対象 手続きが必要で不便だ﹂と 倒な作業﹄となってしまい、 4千億円のうち、約4分の 者は数千人にのぼる。 り 扱 い 方 を 学 ぶ 項 目 で は、 Tが勧告する。また、期限 正根絶を訴えていきたい﹂ ずさんになることもある﹂ 一方、論文発表に関して という。 は、﹁ 論 文 の 審 査 体 制 に 問 いう教員もいた。 研究者の倫理研修義務化 が過ぎてもテストを受けて 項目ごとにテストを実施す 項 目 を 学 ぶ も の で、 目 を 学 ぶ 時 間 は 30 と話した。 に参画する研究者全員に倫 ネットを通じ受講できる。 30 いない場合や、点数が基準 いるのだろうか。 10 に達しない場合は研究費の 援室で検品手続きを行う で評価されることは少な など 申 請・使 用 の 規 則 厳 し い ﹁ 研 究 費 が 減 少 した﹂ のように防止しようとして 受け、今年度から研究開発 授の研究グループなど、国 研究者個人のモラル頼り 規 則 は あ ま り 無 い と い う。 に、納品検収所や各系の支 査をしてもそれが学会など する場合や、複数の研究者 究 者 が い な い 場 合 も あ り、 また、研究費申請の煩雑 を 依 頼 す る。 だ が、﹁ 新 し 者から順に傾斜配分される ムが研究者の負担になって 人文社会・生命環境・体 た め、 獲 得 競 争 も 激 し い ﹂ いる﹂という指摘もあった。 さ を 多 く の 教 員 が 指 摘 し い分野の論文を審査する時 日 本 で は 不 正 防 止 の た め、 た。﹁ 高 額 な 研 究 費 を 申 請 には、その分野に詳しい研 育・芸術各系の教員に、研 という教員もいる。 の獲得も﹁評価の高い研究 という声もあった。研究費 システムを作るべきではな 自分の研究に関連する分野 支援室に購入の事実を書類 ている。 正確な管理が可能 究費は必要最小限の金額し 費しなければならない。こ いて聞いた。 50 移植手術が、虚偽だったこ とが発覚し、世界的に大き な批判を受けた。 本に内容の改ざんや虚偽 本学では昨年 月、藤井 善 隆 元 講 師 の 論 文 の う ち、 12 記載があったとが確認され 60 い場合はそのまま掲載、問 京大学では2010年から 不正受給だけでなく、論 文 ね つ 造 も 頻 発 し て い る。 することを発表した。 年 に か け て、 国 か ら 約 07 応・対策を国の機関に尋ねた。大学研究の信頼が失われつつある今、本来の研究 10 3月に同大を辞職した。 度重なる教員の不正 大学研究の信頼損ねる 11 (4) 特集 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) 筑 波 大 学 新 聞 第 309 号 論文や研究費をめぐる不 正はなぜ起こるのか。問題 を長く取材してきた毎日新 聞科学環境部の八田浩輔さ め大学教員は競って論文に 格・昇給に関わる。そのた 学 教 員 の 実 績 と な り、 昇 が掲載されることなどが大 影響力のある学術誌に論文 筆者として名前を連ねる慣 いないのに、論文の共同執 には、論文に直接貢献して い﹂と話す。大学教員の間 が実際にはそうなっていな る最初の機能が共著者。だ 費集めが重要になったこと 以前より少なくなり、研究 大学を含め、大学の資金が 摘。これは法人化した国立 員が評価されるため﹂と指 達︵の実績︶によっても教 えられていた。だが同准 が受信し、脳と脂肪細胞 交換神経からの信号を脳 更に実験を進めると、副 て、脂肪分解を促す治療 感神経を電気で刺激し 今回の発見を応用すれ ば、肝臓と脳を結ぶ副交 によっては迅速に調査・発 正の疑惑が発覚しても大学 研究が遅れて研究費が しているのは間違いない。 れ ば な ら な い ⋮⋮。 そ う 表 が 行 わ れ な い こ と が あ 残っている。だが使わなけ る﹂と指摘する。不正が公 筑波大学新聞で読む 筑波大学の 年 編著 あまり編集が﹁事なかれ 主義﹂に陥り、面白味の ない新聞になることを自 戒したのである。 このためか各記事に は、世相を敏感に反映し 福原直樹・伊藤純郎 たものも多い。学園紛争 いった場合、不必要だった 歴代の筑波大学新聞編集 や、 学 内 外 の 国 際 化 と 表されなければ、研究者の には第309号を発行し 部員や編集代表、大学教 科 学 万 博。 同 時 多 発 テ た。本書は﹁筑波大学新 員らが当時を振り返っ ロ。そして東日本大震災 り、私用の物品を購入して ﹁新聞の自由とは批判 の自由﹂。この言葉をモッ 聞﹂創刊号∼第300号 て、その﹁思い﹂を執筆 しまうという不正を招きや 月 ︵2012年5月発行︶ トーに、1974年 創刊された﹁筑波大学新 や、つくばを襲った竜巻 限を決める背景の一つに 相次ぐ不正に揺らぐ大学 間に﹁不正をしてもこの程 研究だが、失われた信頼を 度の罰則で済むのか﹂とい 可能性がある。 本書によると、発刊当 したものだ。 の中から100の特筆す べ き 記 事・ 紙 面 を 選 び、 方で﹁一般の社会 きた。だがその一 ることを目指して とれた紙面﹂を作 ない﹁バランスの 生どちらにも偏し を持ち、大学、学 4 変 形 判、 約 2 2 0 頁。 筑 波 大 人 社 系 教 授。 A 授、 同 新 聞 編 集 代 表 / 容だ。編著者は筑波大教 関係者以外も楽しめる内 読み解いており、筑波大 の間の世相もわかり易く その歴史だけではなくそ 18 0 0 円 + 税。 装 幀・ 人も読みたくなる り、〝筑波をめぐる冒険〟 宗田真悠︵本学芸術専門 をするように、写真を撮 新聞﹂であること じめて、僕の見る〝つく 学群卒業︶ 写真家になる決意をしま ば〟は一変したのです。 も心がけたとい した︵経緯は﹁僕は写真 う。公正を期する の楽しさを全力で伝えた カメラ片手につくば の街や学内を歩いてい 月 年を迎えたが、本書は 聞﹂は、その後順調に号 に期限を定めない柔軟な制 り戻すために、取り組むべ ⋮⋮。筑波大は今年開学 を重ね、2013年 務なのは間違いな 公平で透明性のある調査を 度作りを考える時期に来て 不正の疑惑が完全 まっている場合があること き課題は多い。大学研究の 初から同新聞は は、年度単位で繰り越しで すくなる。研究費の使用期 方策があるのだろうか。 多 く の 研 究 者 は、﹁ 不 正 ここで考えられるの は 研 究 者 個 人 の 倫 理 観 の が、不正の調査・処罰を研 欠 如 が 原 因 だ ﹂ と 主 張 す 究 界 全 体 で 行 え る よ う な という。使途さえしっかり く、国の機関は研 行い、それを踏まえた厳重 いるのかもしれない。 る。研究者の意識改革が急 ﹁チェック機関﹂の設立だ。 していれば、研究費の使用 究者の倫理教育に な処罰が行われれば、不正 本腰を入れ始めて 撲滅に大きな効果が期待で 社会的影響の大きい大学 研究がこれ以上信頼を失う いる。だがいくら きる。 になくなる保証は にも疑問を覚える。多くの 在り方が今、問われている。 研究者の﹁倫理教 一方で、研究費の﹁使用 こ と は 許 さ れ な い は ず だ。 育 ﹂ を 進 め て も、 期 限 ﹂ が 1 年 間 な ど と 決 研究機関としての信頼を取 教員は﹁授業・研究以外に ない。 不正発覚後、調 やらなければならないこと ︵中島佳奈=人文学類3年︶ 査を行うのは基本 が 多 い ﹂ と 話 す。 教 員 が、 今は電車も走ってい て、商業施設も豊富にな い!﹂という本にまとめ と話す。今後の研究の進 雰囲気でした。そんな孤 矢作准教授は﹁今後は 肝臓のグリコーゲン量を い。︵ 原 啓 一 郎 = 社 会 学 法が見つかるかもしれな てゆけば チャーワールドに変わり る と、 孤 島 が ア ド ベ ン 制作しています。 リーマン﹂という作品を 撮り続けて、今は﹁ソラ ジャンプしている写真を たように、皆さんも学生 僕が写真と出会って ﹁世界の見え方﹂が変わっ 宮に見えた り、 ち ょ っ ました。大学が広大な迷 とした茂み であっても、遊び場に変 とない場所 て、 何 て こ ものころっ いえば子ど し た。 そ う えたりしま の入口に見 ル が、 謎 へ やマンホー 頑張ってください。そし 続けますので、皆さんも として全力で写真を撮り からも僕は、筑波のOB には整っています。これ る ︶〟 環 境 が、 筑 波 大 学 き る︵ 学 び、 生 き ら れ ります。全力で〝学生で えてくる世界﹂が必ずあ でみることによって、﹁見 いいので全力で取り組ん 生活のなかで、何事でも いいのか﹂ えてしまう感受性があっ て、いつか社会の現場で と同じで か ︶。 僕 し ょ う です︵現役・浪人共に一 も、 き っ の皆さん た︵ 学 生 ていまし ないように感じるかもし たよな、なんて思い出し 悩み続け り続けました。当時から 科学環境部の八田 いるのは事実で、その分研 りましたが、当時はまさ ば、肥満治療に新たな道 島のなかで、僕は﹁何を 検知する仕組みをより詳 類3年︶ して生き 展次第では、より軽い負 しく解明し、肥満の治療 担で済むダイエットの手 が開ける。 機関だ。毎日新聞 業など多くの仕事を抱えて 浩 輔 さ ん は、﹁ 不 究や実験に割く時間が減少 ています︶。 うです。 ﹁旺盛な批評精神﹂ きない国の予算制度がある 取り戻すためには、どんな う安易な気持ちが生まれる 教員が不正に向かうメカニズム 法開発を後押ししたい﹂ は、大学時代に自転車で れません。入学したての たりしながら。 はないで 僕は筑波大学が、つく ばという土地が、大好き 日本を縦断する中で、写 ころの僕は、とても鬱屈 り、万博記念公園だった 成 年度人間学類卒業︶ お 会 い し ま し ょ う。 ︵平 としていて、ずっと宿舎 しかし、写真を撮りは 僕は友達と、宿舎だっ た り、 虹 の 広 場 だ っ た 真 を 撮 り は じ め ま し た。 た。 に引きこもっていまし 更 に 世 界 を 旅 す る 中 で、 本受験でした︶。今でも、 写真集の撮影の際に、よ くロケ地として通ってい ます︵今年の夏も行きま し た ︶。 筑 波 大 学 新 聞 に 寄稿する機会をいただけ レンズ越しに見る世界 るなんて、まるで夢のよ つ く ば と い う 土 地 は、 都心に比べると刺激が少 に〝陸の孤島〟といった 的に各大学や研究 研究以外にも会議や事務作 10 10 んに話を聞いた。 八田さんは論文の不正が 起こる背景について﹁大学 教員の評価が論文で主に決 まることが大きな原因﹂と 独自性のあるものを書きた 例︵ギフトオーサーシップ︶ が主な原因だ。また国から 指 摘 す る。 論 文 の 本 数 や、﹁ 論 文 の 不 正 を チ ェ ッ ク す さんは﹁外部からの資金調 がり、不正を招くきっかけ も、一定期限以内に使い切 支給される研究の補助金 もあり、これも問題だとい ることが条件である場合が 多く、年度末に予算消化の ために不必要だったり、私 的なものを購入してしまう 不正もあるという。 教授の研究で肝臓が自ら を結ぶ交感神経を通し 写真家 になってしまうという。 また﹁共著者が論文のチ う。 また研究費の不正受給の ェック機能を果たしていな い ﹂ と も 八 田 さ ん は 指 摘。 問題の背景について、八田 昇格の仕組みが原因 は肝臓内のグリコーゲン たに、肝臓のグリコーゲ うに見えるが、今回は新 握っていると推測。実験 ン量が一定量以下になっ ここまでは神経の動き だけで脂肪分解が進むよ で、同神経を切断したマ た場合に、肝臓が自らそ なぐ副交感神経が鍵を て使うことが分かってい ウスは通常のマウスより の情報を副交感神経を通 同准教授はこれまでの 研究から、肝臓と脳をつ た。 も、体内の脂肪分解が進 して脳に送ることも分 が減少。その際は体内の これらのことから、こ れまで肝臓は単なるグリ ま な い こ と を 発 見 し た。 学医療系︶の脂肪燃焼に 神経を通して脳に作用 て、脂肪細胞の分解を促 厳格な調査機関の設立を 40 青山さんの作品「ソラリーマン」 さん 青山裕企 脂肪をエネルギー源とし 糖尿病や高血圧などの 病気を引き起こす肥満 コーゲンの貯蔵庫だと考 効率よく脂肪燃焼を 促 す 新たな神経経路を発見 は、医学的にも社会的に も大きな問題になってい る。 ﹁楽にやせたい﹂と 願う人は多く、ダイエッ トへの関心も高まってい 関する研究成果は、そん し、グリコーゲン低下を かったのだ。 な現代人への処方箋とな 知らせる作用があること も可能だ。また、肝臓が 脳に伝える薬を開発すれ 進する経路があることが ここで肝臓の登場だ。 が判明した。 ﹁グリコーゲン減少﹂を そのメカニズムは、複 雑だった。 判明した。 るかもしれない発見だ。 る。矢作直也准教授︵医 肥満治療 40 17 人間が動くためのエネ ルギーは主にグリコーゲ ンと脂肪の2種類が蓄え られているが、空腹時に 肝臓が脳に作用し脂肪燃焼を促進 第 309 号 筑 波 大 学 新 聞 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) 特集 (5) 周年を迎えたつくば市の市原市長の﹁紙面対談﹂では、研究学園都市 ﹁筑波大の人材とブランド性が町づくりに大きく貢献している﹂︵市原健一・つくば市長︶﹁まずは﹃夢﹄ を市と語り合い、実現に向け一緒に進めたい﹂︵永田恭介・筑波大学長︶。 月に開学 周年を迎えた筑波 括 協 定 を 結 び、 1953 年生まれ。東京大学薬学研究科博士課程 修了。専門分野は分子生物学。国立遺伝学研 究所助手、東京工業大学助教授を経て、2001 年本学教授に。昨年から学長特別補佐を務め、 今年学長に就任。 住む全員で考えるべき問題 の町づくりに大きな貢献を とブランド性が、つくば市 て社会にいかに貢献できる バル化とは何か﹂を一緒に であるため、それを利用し ある。つくば市と﹁グロー した。よくここまできたと 思う。 を走ることができる。市と 元をスムーズに行うために 市のブランド力を高める大 に活用されるかが、つくば 生や研究所の方が活動しや お互いに連携を取り、留学 を 充 実 さ せ て い く。 更 に、 つけるなどのインフラ整備 た初の試みだ。 きな原動力になる。 すい環境作りを進めていく 一体になったからこそでき 作られた。今後これがいか ■研究学園都市が ■大学が地域に ことが重要だ。優れた研究 抱える問題点は? 貢献できる 秀な研究者を招く必要があ のためには、世界中から優 いるが、何か生み出せたか﹂ の生活の利便性や、子ども 国際化とは? りや教育の中で非常に有意 の教育環境などが重要だ。 る。そのためには来た人々 義だ。また省エネなど、環 と問い続けられてきた。つ 永田 世界には食糧不足 くば市は研究学園都市とし やエネルギー資源問題、労 が多くいることで、町づく 永田 これまで﹁産学官 など、その分野で秀でた人 の研究所と大学が集まって 者やスポーツのメダリスト 力が高まる。最先端の研究 筑波大があることで、つ くばという地域のブランド 徐々に醸成されてきた。 かが課題となっている。今 考えることで、新しい施策 市 原 ﹁ 特 区 ﹂ な ど の 取 していると思う。 永 田 一 例 を 挙 げ れ ば、 回の特区構想は、基礎研究 り組みを通して、大学と連 が 生 ま れる。 携し、お互いの共通課題に つくばではロボットが公道 の実用化や社会に対する還 市原 市の国際化につい ては、標識に外国語表示を 取り組もうという風潮が 市原 つくば市は科学技 だ。そのために人々の意識 構想﹂︻ ︼をつくば市、 の学生や先生に協力しても 茨城県と共同提案し、採択 らっている。筑波大の人材 術、特に基礎研究のメッカ をグローバル化する必要が 求められている。 何かを生み出すことを強く 題がある。これらは地球に 永田 恭介 年 に は ﹁まつりつくば﹂、北条地区 筑波大学長 めました。井口彩、原啓一郎、平嶋健人=社会学類、姉崎信=心理学類、市原ひかり=社会工学類︶ ■これまでの両者 の協力関係は? 永田 開学当初の 年間 は︵筑波大は︶大学として の骨格を整えるのに精一杯 だ っ た。﹁ 開 か れ た 大 学 ﹂ という建学の理念は素晴ら しいが、その実現に何も無 い所から切り開く必要が あった。つくば市も﹁研究 学園都市を作る﹂という目 的はあったが、何も無い所 から町づくりを行う必要が あったと思う。 ようやくここ 年ほど で、 研 究 学 園 都 市 を ど う 作っていくかという議論 2003年につくば市と包 さん の推進役としての筑波大の立場が大きくクローズアップされた。︵個別のインタビューを対談形式にまと 大学の永田学長と、研究学園都市 40 境維持に対する取り組みで テーマを、自分な れば、自分が選び取った え方さえしっかりしてい ティを持って、方法と考 たい、という姿勢の大切 ら自分も何かを学び取り しいことに取り組む人か い取り組みを奨励し、新 生が見せてくれた、新し 方法、適切な分析を導く り に 調 べ、 考 え、 さです。最初に研究発表 思考を伝えたいのです。 まとめることがで をした時の、好奇心旺盛 ことを強く求められまし きると指導されま な先生方の姿を今でも覚 た。第3に、自由に研究 した。先生方の研 えています。真摯に現実 宅 純 二 郎 先 生 の ゼ ミ で、 究対象とは違うI と向き合って、真剣に考 をすることです。リアリ T分野を研究し始 え抜き、新しいことに前 IT分野の実証研究を進 め た 時 に も、﹁ よ 向きな先生がいるゼミの めました。 ゼミで学んだ多くのこ との中で、大事なことは く分からないが面 光景が、自分の原点なの でも、それ以上に伝え たいのは、ゼミの時に先 3つあったように思い 白い﹂と力強く後 だと思います。 経 済 学 部 に 入 学 し て、 現実に起こっている、新 学 院 の ゼ ミ に あ り ま す。 研究の原点は、大学、大 を研究しています。この 社会が変化していく現象 み出し、活用することで、 してきました。技術を生 これまで、経営学の技 術経営という分野を研究 念、 提 示 さ れ われている概 例を聞くこと 中 心 で す。 事 聞いたことが 企業の方から 実 際 に 観 察 し、 現 場 に 赴 い て、 生方が企業の さ れ ま す。 先 の事例が紹介 ではたくさん と で す。 ゼ ミ 大事にするこ リアリティを ま す。 一 つ は、 押 し さ れ ま し た。 しい変化を理解したいと て い る 仮 説、 究を続ける一つの きっかけになった システム情報系社会工 学 域 准 教 授︵ イ ノ ベ ー ことは当然で、大事なこ 方法や、考え方を伝える 究を進めるための 士︵経済学︶。 賞著書部門︶がある。博 平成 マ﹄︵2012年、有斐閣・ ﹃開発生産性のディレン シ ョ ン 研 究 室 ︶。 コ ン テ 際の企業活動と対応して とだと考えています。講 ンツ、We bサービスの いるのかを考えるように 義やゼミを通じて、簡単 このような指導 を受けてきたので 究していた藤本隆宏先生 なりました。もう一つは、 な﹁調査﹂や底の浅い﹁分 実証研究が専門。著書に のゼミに入りました。藤 確かな方法論と思考法を 析﹂ではなく、経営学の す か ら、 リ ア リ 本先生の研究対象は自動 守ることです。特に、新 良い研究、確かな調査の ティのある実証研 と思います。 いくいね・ふみひこ その後押しが、研 思いました。そこで、企 主張されてい 車産業でしたが、研究の しいテーマで研究をする る 結 論 が、 実 方法と考え方は普遍性が 時には、基本に立ち戻る 年度組織学会高宮 あると思いました。そこ お店に行って食べるような 味の領域である。趣味だか ものを、自分の手で、あれ ら こ そ お 金 も か け ら れ る 一品ということで選んだ る。一石二鳥である。おそ の は ビ ー フ シ チ ュ ー だ が、 ら く 食 費 削 減 の た め と か、 においしいご飯がついてく これやって作る、その過程 し、何より楽しい。おまけ これを作るのに6時間ほど ご飯を作らないと生活でき がたまらなく楽しい。 ものに過ぎないからであ かかった。肉と野菜を延々 ないとか、そういうのを第 くそれらしい形をしている る。それでもやっていて楽 作って、裏ごししたトマト がりな人にとっての家事と と煮込み続けて、ベースを 一にした途端に、面倒くさ しいのが料理だと思うので ある。 頼を受けて、承諾をしたも 稿を書いてくれ﹂という依 を作ったり、はさみやのり にいると思う。粘土で恐竜 かったという人はそれなり のだが、それでも楽しいの れずに、これからもおいし 代もばかにならないはずな こと自体を楽しむことを忘 作 っ た 方 が 安 上 が り だ し、 だから、いつまでも子ど 煮込む時間を考えるとガス も心というか、料理をする う 考 え て も ル ー を 使 っ て ろう。 と合わせて、また煮る。ど 同じになってしまうのであ のの困ってしまったのであ を使って工作したり。そう し い。 料 理 も 同 じ な の だ。 でやってしまう。完全に趣 いご飯を作ろうと思う。 る。料理以外に僕が何かを 普段やっているのも何とな 作 る と い う こ と は な い し、 やって何かを作る行程が楽 実際のところ、僕は﹁自 小学生のころ、図工の時 慢の一品というテーマで原 間 に 何 か を 作 る の が 楽 し 前田仁︵知識2年︶ 作るおいしさ 楽しみながら で、藤本先生のゼミと新 で、 研 究 で 使 業の実地調査に基づい 生稲史彦 て、新製品開発活動を研 自ら取り組むことの大切さ 10 が 始 ま っ た。 筑 波 大 は ﹁ つ く ば 国 際 戦 略 総 合 特 区 の活性化などでも、筑波大 10 ある﹁3Eフォーラム﹂や、 て作られたので、町全体で 働力不足などさまざまな問 ゼミでの学びを指導に活かす 50 ﹁若者は武者修行を﹂ 25 15 開学のころの航空写真 当時の学園祭の様子 20 (6) ミニ特集・ オピニオン 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) 筑 波 大 学 新 聞 第 309 号 ところから始めたい。 るつくば市になっているか 与えられたプログラムをこ ﹁ 〝オールつくば〟 で協力を﹂ 法もあると思う。そういう イエンスシティつくば﹂か 区﹂構想を筑波大と協力し 市が、環境モデル都市や﹁特 波大と研究学園都市ができ 大きい。 なすのではなく、自分で目 市原 誰もが興味を持つ が問われる。 ﹁心﹂を町全体で育てるた 市原 科学技術の振興と 標を設定し、挑戦していく。 め に 市 と 協 力 し た い。﹁ サ 課題はあるはずだ。つくば 高等教育の充実を掲げ、筑 失敗は当然だが得るものも らサイエンスを基礎力とし に日本や世界のために役立 た﹁グローバルシティつく が多くの人の関心事だから てるかが問われる。 フィルムが生む 美しさ求めて 村上侑︵社学1年︶ 例えば、あなたが旅に出 て美しい景色に出会ったと したら、何をするだろうか。 多くの人はスマートフォン 年前のフィルムカメラ 会へ出展したこともあっ た。現在では本学の写真部 に所属しており、今後も学 園祭などの機会を通じて積 極的に作品を披露していく つもりだ。 され、フィルムの現像を行 の製造中止が相次いで発表 フィルムカメラを取り巻 く環境は厳しい。関連商品 撮った写真を消去すること 自慢の一品 今月のテーマ 約 以前は父親が使用していた 多くない。しかし、そのこ 写真を撮れることは決して などに﹁○○なう﹂という 私がこのカメラを使い始 る 枚 数 は 必 然 的 に 限 ら れ 言 葉 と 共 に 写 真 を ア ッ プ め た の は 高 校 1 年 の こ ろ。 る。そのため、納得のいく しか表現することのできな 廃れないのは、フィルムで もフィルムカメラが完全に きく減らしている。それで う写真屋も、その軒数を大 ができないため、撮影でき ると色々と見えてくると思 ロードすることだろう。も が、 私 が 高 校 で 写 真 部 に である。 う。﹁ つ く ば が 好 き だ か ら ちろん、それも写真の楽し で写真を撮り、ツイッター つくばで活動したい。その 入 っ た こ と を き っ か け に、 とがかえって一枚の写真の 務めたのち、2004 年つくば市長に当選、現 光時間などの設定は全て自 は茨城県代表として全国大 心が高まり、高校3年時に しかしかつては、フィル 譲ってもらった。 価値を高めてくれると言え ムを用いて長い時間をかけ 古 い カ メ ラ で あ る た め、 るだろう。 て 枚の写真を作り上げる 現在のデジタルカメラのよ このカメラとの出会いを 機に私の写真への興味・関 たばかりだ。 写真家人生は、まだ始まっ けていきたいと思う。私の い美しさが存在するからで み方の一つである。 以降4期連続当選) 。茨城県監査委員などを が多くなり、心ここにあら スパイスをかけ忘れること を重ねるごとに段々と心の 感情が勝ってしまう。自炊 りも面倒くさいという負の めて、このカメラを使い続 ず、おいしくない料理にな ちをひしひしと感じる。私 りがちだ。食事とは心を休 にもそんな心のこもった料 める行為でもある。ゆえに 理が作れるのか。胸を張っ 日々の食事がおいしくない て﹁食べてくれ﹂と言える 勢で料理をつくるのが﹁つ 食べてほしいという心も詰 ものを作ろうという気力よ 味わってほしいという気持 ぐキッチンに立とう。 味気ないもので、おいしい らしい自慢の一品で、皆に うしてはいられない、今す 自分で食べるのはいささか るばかりだ。それぞれ素晴 る舞ってもみたい。⋮⋮こ 一人である。自分で作って 皆の料理の腕に私は脱帽す た い し、﹁ つ く っ く ﹂ で 振 のだが、一人暮らしでそれ 料理を会員の家で披露する 今一度あのパスタを再現 を食べるのはもちろん自分 というものだ。この活動で したい。おいしく食事をし ない。私はよく自炊をする ある。これはおのおのの手 たように思う。 ところが私に最近の食事 くっく﹂で、その活動の一 まっていたし自慢の一品と でおいしいと思うことが少 つに手料理を持ち寄る会が して見劣りしない料理だっ さの源はこの心だ。 大切な人のために。美味し あいとした雰囲気の下、大 と、あのパスタはおいしく られている。家族のために、 調理実習のように和気あい いたこともある。思い出す というスパイスが振りかけ うど小・中学校の家庭科の いしい﹂という声をいただ い く ら い に﹁ 心 を 込 め る ﹂ うサークルのことだ。ちょ る出店で、お客さんから﹁お があるが、必ずと言ってい を 磨 く、﹁ つ く っ く ﹂ と い かり祭の時にもパスタを売 あまたのシチュエーション で一緒に料理を作りその腕 手作りしている。実はやど 結論から言おう。料理と ろう。 私が得意なのはパスタ いう行為は﹁心﹂が伴って そこで私が所属するサー だ。 和 風、 ミ ー ト ソ ー ス、 初めて完成する。料理には クルについて話したい。皆 クリームなど毎回ソースを 斎藤龍平︵生物1年︶ と心身共に参ってしまうだ 料理が。 最高の料理を ある。その美しさを追い求 えるのが、私の自慢の一品、 分で行う必要がある。一度 と い う 楽 し み 方 が あ っ た。 うな便利な機能はなく、露 合特区=国や自治 医を経て、93 年茨城県議員に当選(初当選 心をこめて 事を吸収したいという思い カーが走っているんだろう め、科学技術を一つの柱と る。世界のブランド﹁つく 体からの財政支援などを受 ◆つくば国際戦略総 ば﹂が誕生していると信じ 竜巻の被害を受けた北条地区 その楽しみを現在でも味わ 戦する。貪欲になって、物 る。そして多くの物事に挑 い﹂という気持ちにつなが ためにここを充実させた 市 原 ま ず は﹁ つ く ば ﹂ て進めているのは、﹁環境﹂ た。今後はその技術をいか を好きになってほしい。す ば﹂へ変わるために必要な だ。環境への取り組みに無 トワークを作り、つくば市 35 を持ってほしい。 な﹂と本気で思った。それ す る べ き だ が、 そ こ で も け、産学官の連携や産業の 振興などを目指す国際戦略 が研究学園都市だから、と。﹁ 人 ﹂ が 中 心 で あ る こ と を ている。 問 題 は﹁ 夢 ﹂ の 持 ち 方 だ。 忘れてはならない。技術だ 総合特区の一つ。2011 年に指定された。つくば市 ■若い世代への メッセージは? 全 域 の 他 、 独 立 行 政 法 人・ けを前面に押し出すと﹁人 走 ら せ る 計 画 が あ れ ば 今、 が感じられない町﹂になっ などが認定されている。自 年前にエアカーを本気で 永田 今の自分の状況 本当に走っていたのではな てしまう。 年後には、グローバル を、自分が目指す次のレベ い か。﹁ 今 で き る も の を や シティとして次の問題に向 ルから見てほしい。そうす 治 体 と 連 携 し て、﹁ 藻 類 バ ニーズに先導して対応でき もう一つは﹁武者修行﹂だ。 トが進められている。 さん 在3期目。 ていくか。そういう世界の ん て こ と な い ﹂ と 思 え る。 化﹂など4つのプロジェク に人と地球の幸せを実現し だ め だ ﹂﹁ こ ん な 失 敗、 な イオマスエネルギーの実用 日本原子力開発機構の区域 き合っているだろう。いか れば﹁この程度の成功では 機会を作り、一緒に進める 市原 健一 1 ことだ。 50 50 つくば市長 1951 年生まれ。北里大学医学部卒業。勤務 る﹂から、﹁夢を実現する﹂ ■つくば市は ﹁住みやすい町﹂ という発想に変わらないと いけない。 を目指して いますが? まずは﹁夢﹂を市と語る 市原 快適な生活のため のインフラや商業施設の整 備はもちろんだが、一番大 切なのは教育だ。市の小・ 中一貫教育制は、文部科学 省がそれを特別に認め、市 独自のカリキュラムもあ る。環境、道徳、国際理解 など、市が持つさまざまな 特徴を盛り込んだ、他には 無いものだ。 永田 ﹁グローバル化﹂ と言っても英語が話せなけ ればならないということで はなく、英語が話せなくて も、 日 本 人 に し か で き な い︵国際社会への︶対応方 50 ■研究学園都市や 関心な人はいない。同じ課 行政や大学、企業や市民 グローバルシティ 題に向かって連携し、協力 が連携をとり﹁オールつく として、 することで、結果を社会に ば﹂で協力するシステムが 示すことができると思う。 必要になる。つくば市に住 魅力を高める む人や、その関係者がネッ 方策は? ■ 年後の 12 つくば市は? を発展させる。それによっ 永田 年前につくば セ ン タ ー に 降 り 立 っ た 時、 永田 今後 年間は、グ て日本のさまざまな問題が 年 後 に は こ こ で エ ア ロ ー バ ル シ テ ィ に 育 つ た 解決し、世界にも発信でき ﹁ 10 10 第 309 号 筑 波 大 学 新 聞 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) (7)ミニ特集・ オピニオン 強力な2トップが大きな力 プレー。赤崎はゴールとい という僅差 敗、3敗で敗戦をとどめ上 シーソーゲームの末、第5 │ 昨年同様、上位入賞を狙 うためには、男女共に残り の試合は負けられない。 に勝ち上がった。 大を4︱1で下し、決勝戦 厳しい展開に苦しむ 団体戦で準優勝 関東甲信越体育大会 で落とした。 位に食い込んだ。だが今年 セットを はすでに敗戦が続き、苦し い滑り出しといえそうだ。 男子は初戦で明治大と対 戦し、0│3で敗北。だが 続く中央大戦、順天堂大戦 では粘り強いプレーを見せ そ れ ぞ れ 3 │ 1、3 │ 0 で 快勝した。勢いを維持した い本学だが、早稲田大戦で 15 唇を噛んだ。 チームは春のリーグ戦で になっている。 柏戦で、若杉はゴールこ も不調。とにかく勝たなく ては、と夏の練習では〝原 そ決められなかったものの 記者の目 点回帰〟を掲げた。4年生 チャンスを作り、相手DF 茨城県予選、本戦1回戦 つないだ若杉拓哉︵同2年︶ を勝ち上がった本学は、2 がシュートを放つもゴール れた。相手は天皇杯で戦っ 8月 日、神奈川県横浜 回 戦 で J 1 の 壁 に 挑 ん だ。 上に外れ、赤崎秀平︵同4 市で本学の練習試合が行わ う形でその動きに応えた。 F陣にも期待が持てる。 13 第 回 天 皇 杯 全 日 本 サ ッ カー選手権大会 2回戦で柏と対戦 シュートがGKに弾かれる 相手は前大会の王者、柏レ 年 ︶ の ゴ ー ル 正 面 か ら の 1に所属する横浜Fマリノ ん で き た パ ス サ ッ カ ー と イソルだ。 スだ。天皇杯も見据えて組 い う ス タ イ ル に 戻 っ た の がそれまでの3年間取り組 に競り勝つなど体を張って た柏レイソルと同じく、J 分。柏にコーナーキックか にし、4点目を決める。 第 回天皇杯全日本サッカー選手権大会の2回戦 が各地で行われ、蹴球部は9月4日、日立柏サッカー 攻撃的なチーム同士、試 など決めきれない。すると 合では攻め合った。前半 分、柏がチャンスをもの 4で敗れた。同大会茨城県予選決勝では流通経済大 試合は、自分たちの実力が でチャンスを作るサッカー 場︵千葉県柏市︶でJ1・柏レイソルと対戦し2│ に5│1、本戦1回戦では浦安SCに4│1と勝ち どれだけプロに通用するか だ。 4失点したものの、プロ まれたプロチームとの練習 だ。とにかくパスをつない 相手に積極的に飛び込むD らディフェンスラインを崩 それでも本学はあきらめ されてヘディングで先制さ ず、集中力を保った。4点 21 11 れるも、4分後には中野嘉 目を決められてからは、﹁自 チームの進化 証明 進んでいたが、プロチームの壁に阻まれた。︵油布 残りの試合で挽回へ 11 秋季関東大学バレーボールリーグ戦 男女共に苦戦 その後キャプテンの谷口 ゴールに突き刺した。しか 彰悟︵同4年︶やけがから し 反 撃 も こ こ ま で と な り、 復帰した守備の要・車屋紳 無情にも終了のホイッスル 太郎︵同3年︶を中心に守 が吹かれた。 分、高さに勝る 足も出なかったが、今年は り、パスカットからボール だが山本は﹁一昨年、昨 を つ な ぎ 柏 ゴ ー ル に 迫 る。 年はJリーグチームに手も ところが 柏にまたも空中戦で負ける 違 っ た。 チ ー ム は 確 実 に と追加点を許し、1│3で 進 化 し て い る ﹂ と 前 を 向 前半終了。上村は﹁失点を く。2つのゴールがその証 球部はまた一回り強いチー 抑 え な く て は い け な か っ 明だ。この敗戦を糧に、蹴 た﹂と振り返る。 だ け。 逆 に 横 浜 流通経済大に5│1で圧勝 とダブルス2組の全てが1 臨んだものの、0︱2で敗 0と快勝。シングルス3人 けてシングルス3の試合に 学サッカー選手権大会の出 学総合体育館︵川崎市多摩 場権を与えられる4位以内 区︶などで開催されている。 の後は青山学院大、東京女 セ ッ ト も 落 と さ な い と い れて結果は準優勝。優勝に は 試 合 終 了 直 前 した。 に競り勝つなど前線で体を 森脇慎=同1年︶ 昨年は男女がそれぞれ2 第9回全日本ラート競技選手権大会 勝。その後の嘉悦大戦では せた。続く準決勝でも信州 無失点の投球を見せ、6回 その後は3回から登板し た山田和也︵体専4年︶が 2でリードされた。 フォー相模原球場︵神奈川 表には9番の野田直樹︵同 県相模原市︶で東海大と対 守備乱れ低迷 首都大学野球秋季リーグ ター前ヒットを許し、0│ う、順調な立ち上がりを見 は一歩及ばなかった。 子体育大を相手に連敗を喫 を目指し、筑波らしいパス 9月 日時点で男子は3 サ ッ カ ー を 磨 い て ほ し い。 勝3敗で6位、女子は3勝 するもその後の宇都宮大 好調を支えるのは﹁次期 に1点を追加す る な ど チ ャ ン ス エース﹂とも評される若杉 本学は1│3 張 れ る ﹂︵ 山 本 大 輔 = 同 4 を確実に生かし、 拓 哉︵ 同 2 年 ︶ だ。﹁ D F ︵新田萌夏=社会学類1年、 4敗で3位につけている。 戦、日本女子体育大戦で連 で 負 け た。 こ の 日 多 く の 得 点 の 年︶ことで、エース赤崎秀 団体でも差をつける 安髙が2連覇 、松浦も優勝 チ ャ ン ス が 回 っ 平︵同4年︶に集中してい る。また宮田真之︵同4年︶ てきた曽山慶太 た敵のマークが分散され ︵体専4年︶は ﹁チャンスを生か は、﹁ 何 よ り も シ ュ ー ト が る と、 3 番 の 國 井 伸 二 朗 トで出塁しチャンスを広げ 3年︶が2塁打。ノーアウ ものの、最後の直転で、ラー まで、平塚球場︵神奈川県 ンター前にヒットを打ち出 せ な か っ た ﹂ と う ま い ﹂ と 若 杉 を 評 す る。 トを回転させすぎたため落 平塚市︶などで行われてい 塁すると、続く7番常道が 日 現 在、 レ フ ト 前 に ヒ ッ ト を 打 っ ︵同2年︶がヒットを打ち、 第9回全日本学生ラート 競技選手権大会が、松本大 日と9月1 下するという大きなミスを る。 本 学 は 9 月 しその裏、3番田中と6番 ようやく1点を返す。しか 男女の両部門で本学勢が1 位、2位に輝いた。 チームが、2位に 点以上 の大差をつけて優勝。安髙 ど、個人、団体共に圧倒的 な力を見せつけた。 日にはサーティー れた。更に9番鈴木にセン 3回から1失点に抑える 好投を見せた山田は﹁自分 で試合が終了。 回まで得点できず、1│3 で広げられた。その後は9 ち、1│3で再び2点差ま 大城が相次いでヒットを打 してしまう。だが持ち前の 3勝5敗という結果になっ た。この打球をレフトが後 刻んだ。田村は斜転で優勝、 国の人にも優勝を祝福され は﹁決勝に行きたいという 日に行われた。男子の部で イトルを獲得し、総合優勝 市︶で、8月 学第一体育館︵長野県松本 首都大学野球秋季リーグ 戦。2回裏、1アウトの場 と斜転で高得点を記録する 戦が9月7日から 月 日 面で東海大の6番大城がセ 20 逸、その間に1点を先制さ 総合で2位を獲得し、本学 て、優勝したという実感が 思 い が 一 番 強 か っ た の で、 は 安 髙 啓 貴︵ 工 シ ス 4 年 ︶ 安 定 し た 演 技 で 立 て 直 し、 ている。 回目となる につなげた。日本人が世界 は初めてで、 快挙を達成した。 大会で総合優勝を果たすの で、良い結果が出せた。他 リベンジを果たした。堀口 高橋は﹁演技中は自分の 賞。2年前の世界大会では 世 界 に 入 り 込 め て い た の 予選敗退だったが、見事に 後半はチャンスが徐々に ム に 成 長 す る こ と だ ろ う。 増えた。だが左サイドから ︵ 面に関連写真︶ 筑波らしいパス磨け 個人でメダルが取れたこと が、女子の部では松浦佑希 最終的には合計 ・ 点で 9月 勢から二人が世界大会の表 湧いた﹂と語った。 女子の部では堀口が直転 は、信じられないくらいに ︵体専3年︶が、跳躍、斜転、 優勝した。2位には小出奈 彰台に上るという、歴史的 で3位に、跳躍で5位に入 うれしい。2年後の世界大 直転、個人総合で優勝した。 実︵ 体 専 4 年 ︶ が 入 賞 し、 世界大会で、新たな歴史を 計で ま た 団 体 戦 で は、 安 髙、 躍と直転で9点台、斜転で 相原、松浦、小出の4人の 連覇を達成した。また、相 7点台の高得点を記録。合 会 で は 金 メ ダ ル を 目 指 す ﹂ 男子の部では、安髙が出 場選手の中でただ一人、跳 と意欲を見せた。 10 30 22 田 村・堀 口 も 好 成 績 残 す 日に行わ 世界ラート競技選手権大 会2013がアメリカのシ カゴで7月9│ 年度体育修了︶ れた。男子総合では高橋靖 彦︵ 平 成 が優勝、田村元延︵コーチ また、高橋、田村、堀口 の3人は団体戦にも出場 25 ・ と松浦は5冠を達成するな 点を獲得し、2 し、2位に入賞。1位のド ・ イ ツ に 0・2 点 差 ま で 詰 め 原 奨 之︵ 体 専 3 年 ︶ が の差をつけて2位に入賞し 女子の部では松浦が跳躍 なく、日本代表の全員で勝 たい﹂と語った。 服し、リーグ戦を勝ち抜き た。今後は守備の課題を克 ︵チームにとって︶痛かっ が、 エ ラ ー か ら の 失 点 は の投球は調子が良かった 好投する山田 26 20 1 年 ︶ が 2 位 に 入 賞 し た。 女子では堀口文︵体育1年︶ 寄る結果となった。高橋は 45 点と、3位から3点以上 26 た。 ﹁チームのメンバーだけで 23 が直転で3位、跳躍で5位 22 ち取った銀メダルだ﹂と振 り返った。 22 31 39 10 50 に入賞するなど、本学の活 躍が目立った。 男子の部では高橋が跳躍 で優勝、斜転で3位、直転 で5位と、3部門で上位タ 華麗な技を決める高橋 14 10 体 操 24 22 93 93 前年の王者から2ゴール 知夏=人文学類1年、森脇慎=社会学類1年︶ 13 再 開 し た リ ー グ 戦 で は、 結果が出始めた。8月 決勝戦では千葉大と対 は大差を付けられストレー 関東甲信越体育大会の硬 大︵同3年︶がGKを冷静 分たちの時間が作れた﹂︵山 を 確 か め る 絶 好 の 機 会 と 月3日現在、3勝1分け 日の天皇杯茨城県大会の準 ト負け。日本体育大にも2 式テニス部門が、8月 │ 戦。ダブルス1とダブルス ﹁ や っ ぱ り プ ロ で す ね、 にかわしてゴール。同点に 本 大 輔 = 同 4 年 ︶。 上 村 も なった。 日に、横浜三ツ沢公園︵横 2が立て続けに0︱2で敗 内容は悪くなかった。パ 決 勝 で は、 関 東 サ ッ カ ー と負けなしだ。 │3で惜敗するが、駒沢大 強 か っ た ﹂。 こ の 日 け が で 追いついた。だが 分、左 ﹁ 最 後 ま で 筑 波 ら し い パ ス 同 リ ー グ の 順 位 は 現 在、 戦では相手の猛攻に耐え3 浜 市 神 奈 川 区 ︶ で 開 催 さ れるという厳しい展開。し 欠場した上村岬︵体専4年︶ サイドからのパスを再びヘ サッカーができた﹂と話す。 スはよく回り、幾度となく リーグ所属のクラブドラゴ れ、本学が団体戦で準優勝 かしシングルス1、シング チ ャ ン ス を 作 っ ン ズ 相 手 に 5 │ 0 で 快 勝。 6位。プロチームと互角に は、ピッチにいる仲間を悔 ディングで決められ勝ち越 分、エースの赤崎が右中 秋季関東大学バレーボー │0で勝利した。 ル ス 2 が そ れ ぞ れ 2 ︱ 0、 た。 だ が も の に 決 勝 は 同 じ 関 東 大 学 サ ッ 渡り合った経験は確かに生 ルリーグ戦が9月1日から 女子は東海大との初戦で した。 された。 しそうに見つめた。 間からミドルシュートを柏 で き た の は 一 度 カー1部リーグに所属する きている。まずは全日本大 月3日にかけて、専修大 2│3と惜敗するも、日体 本学勢は2回戦から出場 2︱1で勝利し、勝負を振 大戦では3│0で快勝。そ し、埼玉大と対戦し、5︱ り出しに戻した。優勝を賭 20 70 87 12 強烈なシュートを放つ赤崎(中央) (8) 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) スポーツ 筑 波 大 学 新 聞 第 309 号 日に 方からのパスを受け取ると 得点できる。試合に応じて 決められた点数を先に得点 したチームが勝利する。円 盤を地面に落としてはいけ どころだ。 やダイビングキャッチが見 ないため、空中戦での攻防 ぞれ攻撃側と守備側に分か 勝ではカナダに │ で敗 を2位で通過すると、準決 つ な ぎ な が ら 得 点 を 競 う。 日本代表チームは第1次 予選を1位で、第2次予選 ㍍はエ 縦100㍍、横 ㍍のコー れ、円盤を飛ばしてパスを アルティメットは、各7 人からなる2チームがそれ 銅メダルを獲得した。 チームの後方支える アルティメットの世界大 会﹁WFDF2013世界 │ U︱ アルティメット選手 権大会﹂が7月 カナダのヨーク大学で開催 され、本学から日本代表メ ンバーとして國廣尭之︵数 の国・ トのうち両端から ンドゾーンと呼ばれ、相手 │ で勝 れたものの、3位決定戦で ベネズエラに に、第2戦・早稲田大戦が 日に秩父宮ラグビー場 学は昨年度明治大、帝京大 ㌔超級で藤 イ。続いて松下真七郎︵同 3年︶のキックも決まり7 で 分に立て続けにト で折り返した。 ライを奪われると、前半を 3︱ 分、内田の前進が突破口と 決め、 ︱ 分 なるにはまだまだこのまま で同点に持ち い点もあったが、日本一に なり、そこから本学らしい 込んだ。しかし直後の 分には で相手を振り切りトライを に苦しい状況が続いた。 で 追 い つ い た。 じく負けず嫌いな仲間 そ、自身も成長できた。 いが激しかったからこ 思 っ た ﹂。 レ ギ ュ ラ ー 争 この背景には過酷な が、板﨑直人︵体専2年︶ 倍、240本の 練習試合の後、失点の 常に高いレベルの所に身 アしていけば成長できる﹂ と厳しい表情で語った。 オリンピック東京開催を祝う会 で 歴 史 の あ る 大 学 な の で、 た。永田恭介学長や阿江通 一エリア食堂で開催され では参加者が談笑した。 が乾杯の音頭をとり、会場 た。その後清水一彦副学長 て力を尽くしたい﹂と話し オリンピックの成功に向け 良副学長をはじめ、日本ス 人が集まった。 躍を見ると、自分もやっ に な っ て い る。﹁ 皆 の 活 と祝意を表明。また、﹁︵本 練習に打ち込んだ。 に 貢 献 で き る の か 考 え、 た ﹂。 ど う す れ ば チ ー ム 整えていきたい﹂と話した。 失 わ れ て い き、 だ。出場機会は 高さに苦しん 野球のレベルの ず、何より大学 バットに慣れ かった。木製の りにはいかな 場。だが思い通 開幕戦に先発出 生で春季リーグ 高校の恩師の母校であ る 本 学 に 入 学 し、 1 年 出場だった。 あったからこそつかんだ くれた。仲間の後押しが を求めると丁寧に教えて 仲間に支えられた。助言 は苦しんだが、この時も いショートの守備に最初 い は な か っ た ﹂。 慣 れ な 試合に出たかったので迷 提 案 だ っ た。﹁ と に か く た。コンバートは監督の してスタメンに返り咲い ドではなく、ショートと そして今年の春季リー グ。慣れ親しんだセカン 同年の秋季リー る﹂。 てやろうという気にな は 非 常 に 喜 ば し い こ と だ ﹂ 門家がサポートする環境を なく、さまざまな分野の専 手には︶現場の教員だけで 体育系長の中川昭教授 一郎理事長など、関係者約 ︵体育系︶は﹁︵出場する選 ポーツ振興センターの河野 日、第 学は︶スポーツ教育の分野 分間にも及ぶ猛攻 永田学長ら 五輪開催祝う ﹁五輪成功に尽力したい﹂ ︱ の末、内田が執念のトライ。 再び そのまま引き分けで終わる と思われた た ち。﹁ つ ら い 練 習 を 共 開会のあいさつで永田学 長は﹁オリンピックの開催 と し て 甲 子 園 に 出 場 し、 に 乗 り 越 え た か ら こ そ、 9月7日に開幕した首 都大学野球一部秋季リー 練習があった。1試合目 だ。1年生の春季リーグ シュをしたこともあっ 持ち、努力を重ねてきた。 を置き、勝利のために必 催を祝う会が9月 2020年オリンピッ 分、本学のミ ク・パラリンピック東京開 スでペナルティーキックの チャンスを得た相手が得点 を決め、本学はサヨナラ負 けを喫した。 早稲田戦について、内田 主将は﹁絶対落としたくな い試合で負けてしまい本当 に 悔 し い。︵ 大 学 選 手 権 で の︶日本一という目標を達 成するために練習していき たい﹂と語った。古川拓生 ベスト4まで勝ち上がっ もちろん練習だけで 監督︵体育系・講師︶は﹁良 た。高校3年の時にはU 勝った時一緒に喜べる﹂。 は な い。﹁ 練 習 後 に 皆 で グ。堅実な守備と巧みな に 0 ︱ 8、2 試 合 目 に 3 分、 ワ ー ク や パ ワ ー に 押 さ れ、 歳以下︶日本代 高校時代には﹁練習後の 笑い話をして盛り上がる ︵ 表に選出されるなど常に 自主練で誰が最後までや バットコントロールで ︱ からスタメン出場を果た た。﹁ と に か く 悔 し か っ の大量失点で負けた チームを支えているの てきた。 │ 世代のトップを駆け抜け だのは本学だった。前半8 後半は均衡した立ち上が パス回しを展開。福岡堅樹 にまたもトライを許し、そ ではいけない。課題をクリ ︱0で先制するが、その後 りだったが、流れをつかん ︵ 情 科 2 年 ︶ が 自 慢 の 俊 足 の後は相手の堅い守備を前 2トライを許して7︱ 前半を終えた。 分にようや 逆 転 を 狙 う も 後 半 分、 トライを奪われ更に点差を 広げられる。 く本学らしいプレーを取り 戻し村川浩喜︵同4年︶が 1トライを返すが、その後 は無得点で試合終了。重要 な場面でのミスが多く、課 題が見つかる開幕戦となっ 1年︶がペナルティーキッ 関東大学対抗戦の初戦・ た。 利。國廣は攻撃時にチーム 続く第2戦の早稲田戦で 慶應義塾大戦が9月 日 は、開始5分に山沢拓也︵同 の後方を支える重要なポジ ションを務め、勝利に貢献 した。 國廣は8月 日、永田恭 ︵ 東 京 都 港 区 ︶ で 行 わ れ、 クを決め3︱0と先制。し かしその後は相手のパス 介学長を表敬訪問。永田学 本学はそれぞれ ︱ 、 が、 若 い 今 の う ち に ア ル と共に初優勝の快挙を成し と2連敗を喫した。本 ティメットを頑張ってほし 遂げているが、今年度は苦 ︱ い﹂と激励した。國廣は﹁学 しい幕開けとなった。 長 は﹁ 勉 強 も も ち ろ ん だ 長からの励ましを受けてよ ︵体専2年︶、 田啓介︵体専4年︶がトラ チャンスを得て、主将の内 初戦の慶應義塾大戦では り気合いが入った。自信を 持 っ て 頑 張 っ て い き た い ﹂ 前半 分、相手のミスから と話した。 本を取られた。 古 屋 は 決 勝 で 新 井 千 鶴 原恵美︵同1年︶がそれぞ ︵ 三 井 住 友 海 上 ︶ と 対 戦。 れ3位に入賞した。 序盤の組み手で競り負ける 安は決勝で中村一那︵帝 京科学大︶と対戦。初めに と、開始2分で大内刈と小 した、本学期待の選手だ。 た。これを機に変わるん ㍍ダッ ㌔ 野球を始めたのは小学 死で汗を流してきた自負 がある。 年生の時、友達に誘わ れたことがきっかけだっ だが苦しい練習も仲間 がいたからこそ耐えるこ 27 学 4年︶が出場。 地域が出場したこの大会で 日 本 代 表 は 3 位 に 入 賞 し、 チームのエンドゾーンで味 全 日 本 ジ ュ ニ ア 体 重 別 選 手 権大会 小林 一本勝ちで優勝 昨年のリベンジ果たす 内 刈 の 連 続 技 を 決 め ら れ、 指導を取られ、苦しい立ち 上がりとなるが、指導を取 ㌔超級で藤原 のが何より楽しかった﹂。 身長164㌢、体重 3年︶に一本勝ちして決勝 技ありを取られる。そのま が準優勝、 り続けるかを競い、深夜 中になり、高校時代には、 と が で き た。 自 分 と 同 躍する仲間の存在が刺激 も、六大学野球などで活 ればなれになった今で 苦楽を共にした高校時代 名門作新学院高校の主将 負けず嫌いを努力に変えて た。それからは野球に夢 37 になることもあった。切 だ と 決 意 し た ﹂ と 話 す。 り返して、延長戦へ持ち込 10 17 42 の仲間との絆は固い。離 元 々 負 け ず 嫌 い な 性 格。 に進出。決勝では倉橋功︵東 ま逆転できずに、優勢負け 12 10 10 17 磋琢磨とはこのことだと と決して大きいとは言え 恵美︵同1年︶が3位に入 10 ない体格だが、高い志を 遠藤は7月に肩を負傷 し、出場が危ぶまれていた 1 0 0 ㌔ 超 級 で 黒 岩 貴 信 いきたい﹂と語った。 相手を振り切りトライを狙う村川 13 14 の げで一本を取り、優勝した。 んだ。延長戦では背負い投 全日本学生柔道体重別選手 権 大 会 海大2年︶に大外返しで一 を喫し、準優勝となった。 小林は決勝で、昨年敗北 した大町隆雄︵山梨学院大 安・遠 藤 共 に 優 勝 が、決勝では山 珠美︵山 梨学院大︶に大内刈で技あ りを取るなど、けがの影響 ㌔級で遠藤宏 を 感 じ さ せ な い 戦 い ぶ り 美︵ 同 3 年 ︶ が 共 に 優 勝、 だった。 専 2 年 ︶、 講道館杯へ勢いづく 合わせて背負い投げに入り 日本武道館︵東京都千代田 17 増 地 克 之 監 督 ︵ 体 育 系・ ㌔級で永瀬貴規︵同2年︶ ㌔ 准教授︶は﹁本番は来月の が準優勝を果たした。 10 35 顔 67 80 早稲田・慶應に連敗 級で山本幸紀︵体専1年︶、 講道館杯。気を引き締めて タメン出場0に み重なっていけばいい﹂。 合に勝つこと。それが積 スタメンに定着した今 の 目 標 は、﹁ 目 の 前 の 試 グではついにス 終わった。壁に だ。﹁ 悔 し さ が 練 習 す る ことができるのも長所 込まずすぐに切り替える しい思いをしたが、落ち 社会学類1年︶ 磨 し て い く。 ︵森脇慎= からも仲間と共に切磋琢 その実現に向けて、これ 叶 わ な か っ た 全 国 制 覇。 見据えるのは高校時代に モチベーションになっ 試 合 に 出 ら れ ず、 悔 ぶつかった。 板﨑直人(体専2年) 40 20 70 入学直後からスタメン出場 37 12 78 18 29 20 12 るなど本学勢が活躍した。 埼玉県立武道館︵埼玉県上 1年︶と対戦。昨年は延長 全日本ジュニア体重別選 手権大会が9月7│8日に 尾市︶で開催された。本学 戦の末、背負い投げで有効 を 取 ら れ、 優 勝 を 逃 し た。 か ら は 茨 城 県 予 選・ 関 東 人が ㌔ 級 で 小 林 今回は指導を一つ分リード 予選を勝ち抜いた 出 場。 男 子 ㌔ 48 18 日本一へのトライを 15 15 10 関東大学対抗戦 ラ グ ビ ー 14 17 27 22 23 悠 輔︵ 体 専 2 年 ︶ が 優 勝、 された状態で試合終盤を迎 全日本学生柔道体重別選 1 0 0 ㌔ 超 級 で 橋 高 海 人 えたが、相手の技の戻りに 手権大会が9月 │ 日に ︵ 同 2 年 ︶ が 準 優 勝、 19 81 29 16 円盤をダイビングキャッチする國廣 28 17 37 18 28 10 級で田中崇晃︵同1年︶が 一本勝ち。初優勝に輝いた。 区︶で開催された。本学か 60 橋高は準決勝でウルフア らは関東予選を突破し 人 ㌔ 級 で 古 屋 梓︵ 同 2 年 ︶ ロン︵東海大付属浦安高校 が出場。 ㌔級で安昌林︵体 73 81 90 3位に入賞した。女子では 70 3 78 第 309 号 筑 波 大 学 新 聞 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) スポーツ (9) 山本亜聖 来日してから1年が過 ぎた。この1年間で新し 経験をした。最初は両親 て﹁一人暮らし﹂という 接 し て く れ た。 そ し て、 私を支え、両親のように 焼かせるばかりの自分を 電話をくれたり、世話を の出会いは私の一生の宝 くれた。大切な人たちと 研究者と共に理系の仕事の 1日目に行われたラウン ドテーブルカフェでは女性 究室ではこすって消えるイ 合い、悪いイメージの改善 メージについて意見を出し 然学類卒︶によるトーク ショーを開催。お天気キャ スターの仕事や気象につい ての簡単な講義を行い、集 まった参加者に対しては らと言ってあきらめるので ﹁理系職に女子が少ないか はなく、自分の夢はぜひ実 現させて﹂とエールを送っ ピアノ愛好会デビューコンサート 筑波大学ピアノ愛好会デビューコンサートが 月 日︵金︶にアルスホール︵つくば市吾妻︶で開催される。 デビューコンサートは1年生を中心に演奏を披露す るコンサート。曲目はシューマン作曲、リスト編曲の ﹁献呈﹂、ラヴェル作曲の﹁鏡 第4曲 道化師の朝の 歌﹂、アルベニス作曲の﹁アルメリア﹂。 時 分開場、 時開演。入場無料、入退場は自由。 詳 細 = http://www.stb.tsukuba.ac.jp/~piano/ ︵筑波大学ピアノ愛好会ホームページ︶ 附属図書館特別展 月 日︵月︶から 月 日︵金︶まで、 附 属 図 書 館 特 別 展 が﹁ 知 の 開 拓 者︵ パ イ オ ニ ア ︶ た ち ︱ 筑 波 大 学 開 学 + 1 0 1 周 年 記 念 特 別 展 ︱﹂ をテーマに 中央図書館1階貴重書展示室で開催される。 入 場 料 は 無 料 で 開 室 時 間 は 平 日 9 時 ︱ 時、 土 日 祝日 時︱ 時。ただし、 月 日︵土︶、 日︵日︶ は閉室。 講師は山澤学准教授︵人社系︶。事前申込は不要。 月 4日︵ 月・ 祝 ︶ の 時 分 か ら は、 2 階 集 会 室 で 特 別 講 演 会﹁ 知 の 開 拓 者 た ち ﹂ が 開 催 さ れ る。 た。参加した中学生は﹁普 好 き な 女 子 が い な い の で、 段は周りにこんなに理系が 一緒に活動して刺激を受け た﹂と語った。 ひらめき☆ときめきサイエンス 最先端技術を体験 外科手術の実習も う参加者を前に、准教授が 月 2 日︵ 土 ︶ 詳 細 = 0 2 9 ︱ 8 5 3 ︱ 2 3 7 6︵ 附 属 図 書 館 古 典資料担当︶ 第 回筑波大学学園祭 第 回筑波大学学園祭 雙峰祭が、 ︱4日︵月︶に行われる。 今年度のテーマは﹁つくぱれっと﹂。学園祭を本学 に関わる多くの人々が持つ﹁色﹂が混ざり合う﹁パレッ ト﹂に見立て、本学の魅力や特色を表現する場にした 8月7日は鶴嶋英夫准教 授︵医学医療系︶が﹁未来 学の道に進んで多くの人を 院で働く人たちを見て、医 かと不安にもなったが、病 難しく、自分に向かないの る。 フォーマンスや来場者参加企画などが予定されてい 前夜祭は 月2日︵土︶ 時から第二・三エリアで 開 催 さ れ、 一 般 の 屋 外 企 画 の 他、 有 志 団 体 に よ る パ いという思いが込められている。 と課題に至るまで、さまざ 技術の開発などを目指すナ の外科医へ、最先端脳神経 う工学であるパワーエレク ナ ノ エ レ ク ト ロ ニ ク ス と、 内3カ所で開催された。 まな講義が行われた。また、 ノグリーンという分野を越 トロニクスの歴史から現状 環境に配慮したエネルギー 11 ンクで書かれた文字を熱し に敬遠されがちな理系職の て 消 す 実 験 な ど が 行 わ れ、 法を議論。男性が多く女子 参加者からは驚きの声が上 ば良いのではないか﹂とい の理系分野に対する興味や を持ち続けて、生 魅力とライフスタイルにつ 10 夏休みサイエンス体験合宿 理系女子育成へ 座談会や実験行う 特 徴 を 踏 ま え、﹁ カ ル メ 焼 きを作る実験のように料理 がった。 う新鮮な意見も出された。 と結びつけてアピールすれ が 8 月 5 │ 7 日 の 3 日 間、 女子中高生を対象とした る分野の実験に参加。小林 3日目はグループに分か 夏休みサイエンス体験合宿 正美准教授︵数物系︶の研 れ、 理 系 に 対 し て 持 つ イ 本学で行われた。これはダ 関心を高め、未来の女性研 きて行こうと強く いて語り合う座談会が行わ その後、気象予報士の井 田寛子さん︵平成 年度自 こにいられるのは 具体的にはまだ分 究者を増やすことを目的と イバーシティ推進室主催の からない。しかし、 している。今回は101人 イベントで、女子中・高生 今後どこにいて どのようにお返し も、世のため人の 人の保 の女子中・高生と 思 う。 ︵国際総合学類1 護者が参加した。 年・原文も日本語︶ たいという気持ち 精一杯のことをし ために私ができる したらいいのかは 皆 の お 陰 で あ り、 う。現在、私がこ もありがたく思 との出会いをとて 最後に、先生方や友達 物である。 や先生方が支えとなっ 行 っ た り、 出 か け た り、 いつも支えてくれた。そ た。このような素晴らし パーティをしたり、とて れ以外にも一緒に旅行へ 友達は兄弟のような存在 改めて人生で最も大事な を 持 っ て 来 て く れ た り、 である。私が病気の時薬 からの指示がなく、自由 であることがとてもうれ しかった。しかし時がた つにつれ、病気になった り、お金が足りなくなっ たり、一人暮らしの難し さやつらさを思い知っ た。いつも両親がこなし てくれていた経済管理や 健康管理を、私は完ぺき にこなすことができな かった。その時、血はつ ながっていないが、私に ものに気がついた。それ い学習環境を与えてくれ とって家族と同様、友達 はまさに家族と友達であ た両親の母国、日本にも 部屋まで食事を用意して も楽しい思い出を残して ればうれしい﹂と語った。 た﹂と語った。 つくば西︵つくば市小野川︶ グリーン合同ポスターセッ 8月 │ 日に産業技術 また8月 日には、同セ 総合研究所つくばセンター ンターで﹁ナノエレ・ナノ 多くの参加者が訪れた。 業高等専門学校・企業から の 議 論 の 力 も 印 象 強 か っ 2日目には実際に研究室 り多くの人に知ってもらえ を訪れ、それぞれ興味のあ れた。 見 舞 い に 来 て く れ た り、 全3回のうち初回となる この日は、本学大学院の武 27 17 い 経 験 や 出 会 い が あ り、 る。これから、私がこの 大変感謝している。 先生方は時には厳し く、時には非常に優しく ことに気づいたきっかけ 日本に来てから、初め を述べたいと思う。 ションの場とすることが目 学園都市の魅力を伝える 客やつくば市民を対象に自 分 の 研 究 分 野 を 紹 介 し た。 的だ。 ば市の魅力を一般の人に伝 田 哲 子 さ ん︵ 体 科 3 年 ︶、 慣れた手つきで手本を見せ ると歓声が上がった。 11 つくば院生ネットワーク ︵TGN︶主催の﹁駅前キャ ば駅で開催された。このイ えたり、つくば駅を若手研 26 30 救いたいという気持ちを再 谷雄哉さん︵同2年︶は﹁今 総合研究所つくばセンター と話した。TGN代表の角 催された。本学や産業技術 会だった。また、専門家と ら れ た と 思 う ﹂ と 感 想 を 聞くことができ、貴重な機 のスキルアップにもつなげ 大学や企業の研究者の話を することができ、プレゼン は難しかったが、名だたる ることで幅広い知識を吸収 顕微鏡手術・血管造影の体 堀 原一氏︵ほり・もと 験実習を実施。採血実習で かず=本学名誉教授︶8月 は附属病院の見学や採血・ 月 日死去、 歳。 歳。 回のような取り組みをきっ ︵ つ く ば 市 梅 園 ︶ を 会 場 と わたりあえるだけの参加者 語った。 70 84 16 24 日死去、 かけとして、つくば市で行 して8つのプログラムが行 は初めて触れる機器に戸惑 われている研究についてよ われ、全国各地の大学や工 20 ンパス﹂が8月3日、つく ﹁ 科 学 の 街 ﹂ と し て の つ く ベントでは、大学院生を含 で行われた﹁パワーエレク ション﹂が開催され、全国 小学校高学年から高校生 を対象に最先端の研究を紹 介する﹁ひらめき☆ときめ 人が参加した。主 きサイエンス﹂が7月 トロニクス・サマースクー から約 ル﹂では、本学や東京工業 に大学院生を対象としたプ 11 40 確 認 し た ﹂ と 話 し た。 ︵ 高橋里奈さん︵筑波大学 、 附属高校2年︶は﹁実習は 大学、株式会社東芝などか ロ グ ラ ム で、 物 質 を ナ ノ 19 21 外科手術をシミュレーター 日に学 18 経験してみよう!﹂の企画 日、8月7日、 10 17 12 30 10 23 ら講師が招かれ、電力を扱 メートルの領域で制御する 10 13 本祭は3日︵日︶、 4日︵月︶の 時から学内各所 で行われる。一般企画の他、今年 周年を迎える﹁学 15 国立スポーツ科学センター 29 11 39 39 11 究者の新たなプレゼンテー 多くの参加者訪れる 理系のイメージについて発表する女子中高生 25 む本学の若手研究者が観光 27 質疑応答では多くの学生や えた共同研究のきっかけづ 11 の近藤衣美さんが﹁オリン 24 社会人から質問が寄せられ くりと、広い視野をもつ人 26 ピックで選手を支えた栄養 士と栄養の話をしよう﹂と いうテーマでプレゼンを 行った。プレゼンでは、ス ポーツやトレーニングの目 大学・企業の研究者が講演 22 10 園祭生中継プロジェクト﹂や、つくば市内の研究所の 10 的に適した食事などを紹 は研究者の話に熱心に耳を 40 家族と友達の大切さに気づく サマー・オープン・フェスティバル 詳 細 = http://www.sohosai.tsukuba.ac.jp ︵筑波大学学園祭 雙峰祭公式サイト︶ ブ﹂があり、盛大な花火で締めくくられる。 2013﹂やお笑い芸人を招いての﹁筑波お笑いライ ブースを設置する新企画﹁学内研究連携企画﹂などが 傾けた。 ﹁ T I A 連 携 大 学 院 サ た。 材の育成を目指して行われ を行い、外科医を目指す高 面に関連写真︶ ある。 市内から来た男性は﹁最 マー・オープン・フェスティ プログラムに参加した蓮 た。本学から参加した山川 校生 人が集まった。 学 園 祭 の 最 後 を 飾 る 後 夜 祭 は、 さ ま ざ ま な 団 体 が 先端の研究を知る良い機会 バル2013﹂が、7月中 池玲美さん︵長野工業高等 紘 司 さ ん︵ 化 学 専 攻 2 年 ︶ 午前は脳神経外科や医学 ■訃報 パフォーマンスを披露するオープニングセレモニー になった。また参加したい﹂ 旬から9月初旬にかけて開 専 門 学 校 5 年 ︶ は、﹁ 内 容 は、﹁ 異 分 野 の 人 と 交 流 す の歴史、実習の予備知識な 髙橋 健夫氏︵たかはし・ に 始 ま り、 優 秀 企 画 を 決 め る﹁ 雙 峰 祭 グ ラ ン プ リ どを講義で学び、午後から たけお=本学名誉教授︶7 12 介。改札前に集まった人々 質問が飛び交う駅前 (10) 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) 学生生活 筑 波 大 学 新 聞 第 309 号 ンターに搬入された。 を物語る貴重な資料となっ ている。 製の更衣室や案内板、全国・ 用するアーカイブス学が専 この取り組みは、文書や コミュニティー基盤研究セ 難所に設置された段ボール 記録などの情報を保存・活 震災の記録を分析し公開へ 東京電力福島第一原発事 故の影響で、埼玉県内に町 る市町村の一つ。資料は避 び、当時の過酷な避難生活 始まった。今年6月には本 同町は震災時の資料が福 世界各地から届いた手紙や 門の白井哲哉准教授︵図情 役場を移転している福島県 島県内で多く保存されてい 寄 せ 書 き な ど 数 千 点 に 及 メ系︶が同町に働きかけて 日、春日エリアの知的 学図書館情報メディア系と 同町が﹁震災関係資料の保 全及び調査研究に関する覚 書﹂を締結しており、研究 と被災地復興を連携させる 取り決めが作られている。 コース、入試情報の説明の 他に、学類生による受験体 験談や大学生活についての 紹介もあり、高校生は熱心 に耳を傾けた。 昼食会が開かれた。ここで 昼過ぎには、第三エリア 食堂で応用理工学類主催の は学類生と昼食を食べなが ら受験や大学生活について 話を聞くことができ、多く の高校生でにぎわった。 また、生物学類では研究 施設の見学を行い、抽選で 高 校 生 は、﹁ 筑 波 大 学 の 規 究ができると思った﹂と笑 た。ツアーに参加した女子 ているが、ここなら良い研 く。将来的には同町に資料 は全国から多くの高校生が を回った。実際に遺伝子組 学生生活課では 月7│ 日に、学内で交通指導を 車の間を通り抜けようとし するために信号待ちの車と と 大 き な 事 故 に つ な が る。 理な運転は、一歩間違える 予定。同課の担当者は﹁無 や無灯火運転の注意を行う 行い、自転車のわき見運転 し、左足首を骨折した。 突。女子学生は頭部を打撲 と自動車が出会い頭に衝 学の女子学生が乗る自転車 市桜︶付近の交差点で、本 自転車衝突事故多発 骨折した学生も 本学周辺で自動車と自転 車の衝突事故が続発してい る。 8月 日 時半ごろ、大 学公園南交差点の北で、本 学の男子学生が乗る自転車 と自動車の接触事故が発 たところ、反対車線を走っ 生。男子学生は道路を横断 ていた車と接触し、横転し てほしい﹂と注意を呼びか を心がけ、自分の身を守っ た。男子学生は頭部を切り、 学生一人ひとりが安全運転 首をねんざするなどのけが を負った。 日 の 7 時 分 ご ろ に けた。 は、反町の森公園︵つくば 配られる﹃にじますぐい﹄ と、学園祭など外向けに 画 交 換 会 ﹂ が あ る。﹁ 自 交換して着色をする﹁線 を塗る前の絵をお互いに も多い。その一つに、色 形で同じ趣味を持つ人が 上げる。サークルという 毎回多くの人が名乗りを ど れ も 参 加 は 自 由 だ が、 レ ー 漫 画 な ど さ ま ざ ま。 掲載されないため、徹夜 重要だ。遅れたら冊子に が、皆で冊子を作る時は て描いている分には良い 答えた。一人で趣味とし 顔で語った。 の2種類だ。 分の絵に他の人が色を 模の大きさに驚いた。将来 会誌ができるまでの は生態学を学びたいと考え 流れは、まず全体を取り をしてでも描き上げる。 門的な機器に興味津々だっ 料を残すことで震災の教訓 の説明会では、会場を埋め まった。同学類のカリキュ 集まっているからこそで 楽 し か っ た か ら 2、3 日 目 ンバーがページ順に拾い 並べられたそれらを、メ れていく。机の上一面に けられ、何十枚も量産さ る漫画原稿が印刷機にか メンバーの力作であ その後はそれぞれ自宅な 作 業 の 大 部 分 は 終 わ る。 定した時点で全員で行う て編集者が締め切りを設 テーマを話し合う。そし な ど を 決 め、 そ の 号 の その後表紙を描く担当者 会誌を発行する は年に7∼8回 さ れ て い る。 主 な 活 動 多様なメンバーで構成 ま で、 文 理 問 わ ず 多 種 学類1年生から大学院生 漫 画 研 究 会 は 学 群・ 漫画を描くという行 の形に作り上げる時だ。 成した漫画を印刷し、本 に皆で作業を行うのは完 の、SFなど幅広い。次 メディ、ホラー、恋愛も 画になる。ジャンルはコ から8ページくらいの漫 が、大抵の人は4ページ は以前からも行われてお 語った。このような企画 と発案者は企画の魅力を 漫画を描いていて一 夏=人文学類 い る の だ ろ う。 ︵油布知 て人々はここに集まって 年︶ 番大変なことを聞いてみ ろえて﹁締め切り﹂だと ると、ほぼ全員が口をそ 分かち合える同志を求め 存在だ。産みの苦しみを 激し合える仲間は貴重な 作業が多いからこそ、刺 いうゴールは同じ。個人 が、冊子を作り上げると 表現方法は人それぞれだ 好 み の 漫 画、 描 き 方、 魅力を語った。 ん︵情科3年︶は漫画の あ る ﹂。 会 長 の 杉 本 直 さ れぞれに違った楽しさが 冊子になった時⋮⋮。そ を描いている時、そして リーを考えている時、絵 た く さ ん あ る。 ス ト ー いていると楽しいことが 時はつらいが、漫画を描 ﹁思うように描けない 塗ったらどうなるのかを も参加した﹄という声が多 上げ、丁寧に揃える。そ どで黙々と執筆だ。描く ラ ム の 特 徴 や 各 主 専 攻・ 19 仕切り、冊子の構成を考 く聞かれてうれしかった﹂ の束は、ラミネート加工 漫画の長さは1ページか え る 編 集 者 を 決 定 す る。 面に関連写 されたカラーの表紙に挟 こ と で、 週 に 2 為は、突き詰めると個人 り、イラストの合作やリ ページとさまざまだ 回ミーティング 作業でしかない。しかし、 ら まれ、1冊の立派な本へ と 語 っ た。︵ 22 きる企画だ。 を 行 う。 会 誌 は 大人数だからできること と変わる。 実験室を見学する高校生 見るのは新鮮で楽しい﹂ 明会や模擬授業、キャンパ にも入り、高校生たちは専 まだスタートラインに立っ 日の午前中に大学会館 たばかりだが、被災地の資 ホールで行われた人文学類 同教授は﹁︵分析作業は︶ スツアーに参加した。 開施設を作る予定だ。 を返還し、現地に保存・公 来校し、各学群・学類の説 み換え実験を行う部屋の中 ターネット上に公開してい にかけて開催された。当日 ンターやTARAセンター 今 後 は 電 子 デ ー タ 化 し ﹁ 受 験 生 の た め の 筑 波 大 選ばれた高校生約 人が本 た資料を分析した後、イン 学説明会﹂が8月 ︱ 日 学教員と共に遺伝子実験セ 受験生のための筑波大学説明会 や記憶を伝えられればうれ 尽 く す ほ ど の 来 場 者 が 集 しい﹂と語った。 学生らは、昨年までは赤 住宅被害は約9000件に 前小学校だけを訪れていた ものぼった。 方不明者が続出した。また、 どもたちからは﹃1日目が 真︶ が、 今 年 は 近 隣 の 藤 原 小、 高浜小を訪れた佐賀ゆり 高浜小、津軽石小も訪問し 香さん︵社学3年︶は﹁子 の津波に襲われるなど、壊 約400人が来場した。 11 双葉町の震災時の資料が9 月 僕らの夏休みプロジェクト 大学生 被災地の小学校へ 遊びと勉強で子どもと交流 た。 2年前に立ち上げ、同市赤 滅的な被害を受け、海沿い 東日本大震災では、海に 東日本大震災で被災した の学生が同市立赤前小など どを通し子どもたちと触れ 子どもたちと本学学生らが 同 市 内 の 4 小 学 校 を 訪 問。 合った。8日には同団体が 面 す る 同 市 は 8・5 ㍍ 以 上 交流する﹁僕らの夏休みプ 学習指導やドッヂボールな 前地区の名物行事になった トボトルロケットの実験な 10 1 20 サークル内向け 漫画研究会 55 24 熱心に研究施設を見学 26 子どもと花火を楽しむメンバー 28 70 の﹃ ち く わ ぶ ﹄ 漫画 つらいが楽しい 資料を紹介する白井准教授 全国から高校生集まる 12 17 ロジェクト﹂が8月5│9 どのレクリエーション、﹁僕 人 68 日に岩手県宮古市で行われ 夏自由研究﹂と題したペッ ﹁赤前夏祭り﹂が開催され、 の一部の地区では死者・行 た。本学など 大学・ 22 24 第 309 号 筑 波 大 学 新 聞 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) 学生生活 (11) 藤田志朗展 アミノヴァ・ノディラ さん 学芸 スポーツ 学生生活 学生生活 11 面へ 本学生と交流する被災地の子どもたち 10 面へ 附属病院で体験実習を行う高校生 8 面へ 華麗に相手をかわす本学選手 3 面へ 幻想的な世界を描いた絵画 天皇杯 柏レイソル戦 ひらめき☆ときめきサイエンス 日本の﹁こころ﹂が、遠く離れたウ ズベキスタンの地に届いた︱︱。ウズ たのは初めてだ。 日本語からウズベク語に直接翻訳され 訳 し、 発 表 し た。 日 本 の 文 学 作 品 が、 をさせられていた一人の日本人男性と る中で、旧ソ連の捕虜となり強制労働 父は第二次世界大戦後、建築業に携わ 交友を深めた。初めは互いの言葉も分 からなかったが、二人は少しずつ﹁こ 年度国地・特別研究学 ノディラさんが日本に興味を持った きっかけは、幼いころ、祖父に﹁こころ﹂ ラさん︵平成 生終了︶は、本学在学中に、夏目漱石 ころ﹂を通わせた。祖父は捕虜の待遇 改善を求めて政府に手紙を送り、友人 は 祖 父 が 大 け が を 負 っ た 時 に 見 舞 い、 いつしか二人は民族や立場の違いを越 えて親友となった。しかし友人は心身 を病み、帰国の願い叶わず亡くなった。 祖父は幼いノディラさんに親友との思 い 出 を 語 り、﹁ 友 達 に な る の に 大 切 な のは言葉ではなく﹃こころ﹄だよ﹂と 何 度 も 繰 り 返 し、﹁ お 前 が 日 本 語 を 勉 強して、いつか彼がしてくれたことを、 日本の彼の家族に伝えてほしい﹂と言 い残した。 僕らの夏休みプロジェクト 逸品です。他にもAのイ 関わらず、笑顔が耐えな た。連日の深夜作業にも ラストやMの観戦記な 部員の秋学期は編集期 間で幕を開けるのが我が い編集室。頼れる部員た 編集後記 ﹁ 翻 訳 を 通 し て、 ウ ズ ベ ク 人 に 日 本 人の﹃こころ﹄が伝わり、互いの理解 部の伝統。フランス帰り ちに助けられたなと、い て、雑誌は即日で在庫切れになる程の を助けるのなら、祖父とその友人の魂 のH、オーストラリア帰 つも以上に思いました。 人気だった。 難しかったが、何度も読むうちに﹁誰 も喜んでくれるはず﹂とノディラさん りのSをはじめ、夏休み 会 っ た。﹁ タ イ ト ル を 見 た と き、 祖 父 の﹃こころ﹄を表した作品なのだろう﹂ はほほ笑む。現在は日本の企業に就職 の思い出と旅先のおみや の教えが頭をよぎり、すぐ手にとった﹂ と 考 え た。﹁ 文 学 を 学 ぶ と、 そ の 国 の しており、今後は日本文学を翻訳する 節 目 の 新 聞 を 発 行 し、 気づけば引退までわずか 号の新聞を作りたいとこ 心を思い起こし、残る2 2カ月。編集長である前 1年生が腕を振るいまし 文化や慣習が理解できると気がつい だけでなく、優れたウズベキスタン文 げを抱えて、部員が続々 ど、今回は紙面の各所で た。今は﹃こゝろ﹄が﹃日本人のここ 学を日本語に訳すなど、文学を通した と帰ってきました。 と話す。初めて読んだ時は文章表現が ろ﹄を表した作品だと思う﹂と話す。 両国の文化交流に意欲をみせる。 ﹁ 両 国 の 架 け 橋 と な る な ら ば、 橋 は 両端から渡らなければ意味がない。翻 を作るという大きな使 ろ で す。︵ 編 集 長・ 原 啓 本 の 生 活 様 式 の 解 説 に 苦 労 し つ つ も、 え、ノディラさんに受け継がれた。両 の日本人男性が育んだ友情は時を越 約6000キロ離れた日本とウズベ キスタン。ノディラさんの祖父と親友 月 日︵火︶ に記者として、今一度初 ラさんは、本学の大学院で言語学の観 訳はその第一歩で、将来は両国の友好 命。特に年表は﹁これだ そんな私たちを待って いたのは、 周年記念号 点から﹁こゝろ﹂を研究。同時にウズ 関係に立つ会社を設立したい﹂とノ ベク語への翻訳に挑戦した。漱石の独 一郎=社会学類3年︶ ディラさんは話す。 け は 私 が 完 成 さ せ る!﹂ 特な表現のウズベク語への置き換え 翻訳は1年かけて完成した。作品は今 や、母国ではあまり知られていない日 年5月から母国の著名な文芸誌﹁世界 づ き 始 め て い る。 ︵望月麗=比較文化 国の﹃こころ﹄の距離は今、着実に近 学類2年︶ 文学﹂に連載された。大統領も毎月購 入する雑誌にウズベキスタンで初めて 次号は と張り切った1年生Iの 学、翻訳を中心に勉強していたノディ 帰国後、母国の大学院に進学し、修 士課程の時に本学に留学。言語学や文 日本と母国をつなぐ 「こころ」の架け橋 直訳の日本文学が紹介されるとあっ 発行予定です 5 という日本語を教わった時だった。祖 作品が掲載された雑誌を手にするノディラさん 祖父の言葉を胸に、ノディラさんは 小学生のころから日本語の勉強を始 め、高校では日本語科を専攻した。大 学生になり、2005年に関西の大学 へ留学した際、書店で﹁こゝろ﹂と出 40 11 の代表作﹁こゝろ﹂をウズベク語に翻 提供=湖山径子/グラフィックデザイナー 24 ベキスタン国籍のアミノヴァ・ノディ (平成 24 年度国際地域研究専攻・特別研究学生終了) TSUKUBA PHOTO GALLERY TSUKUBA PHOTO GALLERY TSUKUBA PHOTO GALLERY TSUKUBA PHOTO GALLERY TSUKUBA PHOTO GALL 「こゝろ」をウズベク語に翻訳 2013 年(平成 25 年)10 月 7 日(月) トピックス(12) 筑 波 大 学 新 聞 第 309 号