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PSライニング工法
下水道防食被覆工法 PSライニング工法 1 PSライニング工法とは PSライニング工法は、新設時はもちろんのこと、補修時に おいても施工可能な防食被覆工法として開発した工法で す。特殊吹付けシステムを採用することによって、省力化な らびに急速施工が図られ、材料が速硬化材料であるため、 施設を短期間で供用できます。耐酸性能は抜群で、その性 能はEPMA(電子線マイクロアナライザー)で検証されてい ます。 2 主な特長 PSライニング工法は以下の特長を有しています。 1.日本下水道事業団「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術指針・同マニュアル」で定めら れたC種、D1種の品質規格に適合します。 2.卓越した耐酸性を有しています。 3.特殊吹付けシステムを採用し、短期間施工と省力化が可能です。 4.防食性能の発現が早く、施設を短期間で供用できます。 5.湿潤状態のコンクリートとの接着性に優れており、高湿度の環境でも硬化物性能が変化しません。 6.低臭化が図られており、密閉空間でも安全施工ができます。 3 施工方法 施工は以下の手順を基本とします。 ①施工前 ②下地処理工 ③断面修復工(天井面) ④断面修復完了 ⑤表面処理 (NS-01の塗布) ⑥プライマー塗布状況 (NSUプライマー) ⑦NS-400の吹付 ⑧完成 4 試験結果など PSライニング工法に使用する材料(アクリル樹脂:NS-400)の耐酸性をEPMAを用いて確認しています。40℃、 10%硫酸に6ヶ月間浸漬した後の硫酸の侵入深さを、耐酸エポキシ樹脂と比較分析しています。左図がエポキシ 樹脂の結果であり、660μm まで侵入しているのに対して、右図のNS-400は30μm と、極めて耐酸性が高いこ とが確認されています。 耐酸エポキシ樹脂の酸浸入状況 NS-400の酸浸入状況 5 使用材料 PSライニング工法の基本仕様を以下に示します。 工 程 用 途 大断面 断面修復 材料名 製品名 目標 膜厚 繊維入り特殊 セメントモルタル - - 表面処理材 下地処理工* 小断面 プライマー工 防食被覆工 素地調整 プライマー C種 D1種 エポキシ樹脂系 ポリマーセメント モルタル 1液型ポリウレ タン樹脂 アクリロイル変 性アクリル樹脂 標準使 用量 (kg/㎡) 下地に よる 塗装方法 塗装間隔 (20℃) 機械吹付 ・コテ 1~7 日間 0.1 機械噴霧 1~3 日間 機械吹付 ・コテ 1~7 日間 ハケ・ ローラー 1~24 時間 機械吹付 ・コテ - NS-01 - NS モルタル - 下地に よる NSU プライマー - 0.15 1.0mm 1.7 1.5mm 2.5 NS-400 * 劣化断面の厚みによって、断面修復と素地調整を使い分けます。 素地調整は、新設時または劣化断面の小さい場合にのみ施工し、断面修復施工時には行いません。 6 写真など PSライニング工法の施工例とその後の追跡調査の写真を紹介します。左が施工前の状況写真で7年前にター ルエポキシ樹脂ライニングが施工されていましたが、著しい変状が出たため、PSライニングで再塗装を実施しま した。中央が当時の施工完了写真です。その後6年経過時に、追跡調査を行いました(右の写真)。タールエポキ シ樹脂では、対応できなかった腐食環境でしたが、PSライニングによって長期耐久性が確保されていることが確 認されています。 7 お問い合わせ 日本下水道事業団との共同研究の成果の1つとして生まれた防食被覆工法です。 PSライニング工法に関するお問い合わせは、最寄の各営業所までお願いします。