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メディア・スポーツ情報とスポーツ文化 2C
メディア社会専攻・ 「文化とメディア」領域 2C メディア・スポーツ情報とスポーツ文化 川 口 晋 一 専門分野はスポーツ社会学、レクリエーション史。研究テーマは、19 世紀末から 20 世紀初頭、アメリカ合衆国におけるレクリエーションの発達について。特に、中西部の 都市、シカゴにおける移民コミュニティと公園・レクリエーション施設の問題について 歴史社会学的に研究している。また、産業やメディアの発達によってスポーツという文 化、特に観覧型のスポーツやレクリエーションがどの様に変化・変質したかを重要なテ ーマとして考えている。 1.専門演習の目標 3.授業の進め方・内容 メディアとスポーツが結び付くことによって起こる文 3 回生前期:文献学習(歴史・理論など)、事例の紹介 化の変容に着目し、それをもたらすメディアの特質やス と議論、テーマおよび研究対象の絞り込み ポーツ文化の意味およびその在り方に研究の端緒を見出 3 回生後期:各自あるいはグループでの研究と他大学と し、各自が文献資料や著作物を読み込み、映像・コンテ の合同ゼミ合宿研究会での報告 ンツを分析し、その成果の発表や議論を通じて互いの考 4 回生前期:卒業論文の構想発表と討論 えを深めていくことを目標とする。 4 回生後期:卒業論文指導(中間発表と討論) 2.専門演習で扱う課題と内容 4.必要とする知識 メディアは、現場で行われているスポーツをそのまま 必要とする知識は特にないが、現状のスポーツ番組の の形で伝えているのではなく、情報を処理し、できるだ コンテンツ、その構成や内容、あるいはスポーツ雑誌や け多くの人に受け入れられるものに加工し、発信してい 小説などの編集や表現、また主題について何らかの問題 る。つまり、商業メディアがスポーツ文化をビジネスに 意識・批判精神が必要である。 変え、その過程でスポーツ文化の中身が変化・変質させ られていると言える。それは逆に、連盟や競技会の主催 5.関連する分野・科目・知識 者たち、そしてチームやクラブのオーナーたちがビジネ ス的成功を歓迎し、進んでビジネスに伴う変化を受け入 社会学、歴史学、経済学、政治学、社会福祉学などの 社会・人文諸科学全般。 れたからに他ならない。 私たちはこういった背景を持ち、 そして常に需要と供給のバランスのなかで加工されたス 6.テキスト ・ 参考書・機材(受講生が標準的に持つもの) テキストや参考書などは、集まったメンバーと相談し ポーツ情報を日常的に、そして無意識に消費していると 言える。この演習では、この様な問題意識のもとに、私 決めていく。 たちに提供されるテレビのスポーツ、スポーツ雑誌など の内容・構成に分析を加え、そこでスポーツ文化がどの 7.受講生に望むこと ゼミでは教員や仲間との人間的な繋がりを大切にし、 様に捉えられているかを探り、そしてスポーツ文化を支 え、発展させるメディアはどうあるべきかについて考え レクリエーション的な行事への参加も含めたゼミの諸活 ることを課題とする。 動、そして言うまでもなく研究・学習に惜しみなく時間・ 労力を割くこと。 ̶ 33 ̶