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一般演題P1-1 第一種高気圧酸素治療装置と医療機器の使用

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一般演題P1-1 第一種高気圧酸素治療装置と医療機器の使用
日本高気圧環境・潜水医学会雑誌
一般演題P1-1
第一種高気圧酸素治療装置と医療機器の使用
Vol.48( 4 ), Dec, 2013
医療機器を推奨することにより,現場のスタッフは安
心して使用できると思われる。
【結語】
1)
1)
2)
3)
春田良雄 野掘耕祐 味岡正純 三竹重久
高気圧酸素治療装置での火災事故等を起こさないよ
1)公立陶生病院 臨床工学部
うに厳密に治療に関して医療機器の使用の監視を行
2)公立陶生病院 循環器科
っていきたい。
3)公立陶生病院 神経内科
【はじめに】
高気圧酸素治療装置の内部で発火,スパークによ
り火災の発生で大惨事を引き起こした過去の経験よ
り,関係学会,安全協会から高気圧酸素治療装置で
治療を開始する前の厳重なボディーチェックを行う事
と医療機器に関しても使用を制限されている。当院は
2001年より高気圧酸素治療を開始してから安全を意識
して治療を行ってきた。今回,当院での高気圧酸素
治療装置と医療機器の使用状況について報告する。
【治療装置】
写真1
表1
当院は第 1種高気圧酸素治療装置 2800J(ゼクリス
ト社製 写真1)1台を使用して年間約 300件(表 1)行
っている。緊急:非緊急の内訳は45.2%:54.8%であっ
た。
【医療機器の使用状況】
当院では安全を第 1に考え基本的には高気圧酸素
治療装置内に医療機器を持ち込むことは許可してい
ない。しかし,意思疎通のはかれない患者,不整脈
のある患者やバイタルの不安定な患者には生体情報モ
ニタ(フクダ電子社製:写真 2)をドア越しに患者の装
着してある電極と接続して使用している。使用してい
る症例はペースメーカー,ICD,CRTD,CRTP埋め込み
患者,虚血性心疾患の既往,糖尿病患者には装置内
で急変する可能性があり安全を考慮して生体情報モニ
ターを装着している。
【考察】
2001年から現在までに輸液ポンプ,シリンジポンプ,
人工呼吸器等の医療機器を使用しながらの治療は行
っていないが,高気圧酸素治療装置の設置台数の減
少により重症患者の受入れにより,今後使用しなけれ
ばいけない場面に遭遇する可能性がある。今後,医
療機器メーカーが高気圧酸素治療装置にも使用できる
医療機器の製造を行っていただき,学会等が安全な
300
写真 2
第 48 回日本高気圧環境・潜水医学会学術総会 プロシーディング
一般演題P1-2
当院の高気圧酸素治療装置
療装置内で使用することの自由度は当然に制限が必
要である。2点目:高気圧酸素治療装置内で使用する
医療機器については施設の医療安全委員会との検討
石井健児 影山晃良 小野周平 廣川 慶
田口彰一
を加えるべきと考える。
【結語】
医療法人社団 田口会 新橋病院 ME管理室
第一種高気圧酸素治療装置では,使用可能な医療
機器・器材が限られてくる。しかし,救急救命のため
【はじめに】
には使用せざるを得ない場面も少なくないと考えられ
当院には第一種高気圧酸素治療装置
(川崎エンジニ
る。さらなる安全・安心を図るためには,各メーカーの
アリング株式会社製KHO-200)が一台設置してあり,
協力・医療機器の選別・安全の確立・使用者の操作法
開院したのは昭和 62年 6月で,現在の装置は平成 1年
など様々あり,今後の検討課題である。
11月に設置した。臨床高気圧酸素治療技師の有資格
者は4名で,ローテーションで治療を行っている。今回,
高気圧酸素治療装置で使用可能な医療機器について
というテーマのもと,当院で現在使用している医療機
器をまとめてみた。
【対象・方法】
1.治療に使用する医療機器:シリンジポンプ,ジェッ
ト式吸引器,ジャクソンリース,排出ガス酸素モニタリ
ング 2.治療法と注意点:
(1)常時,空気加圧法とする。
(2)換気量(25m3/h 2kgf/cm2 G 20℃)。
(3)患者の生
体情報モニタリング。
(4)チャンバ内酸素濃度のモニタ
リング。
(5)機器,薬剤の入念な確認。
(6)バッテリー
使用可能時間の把握。
(7)同時にスタッフが搬入する
場合もある。3.安全対策:スプリンクラー敷設,医療
保安装置(Medical gas system monitor),免震装置
敷設(マグニクレードル),可搬用医療ガス,放電器
4.チャンバ内で医療機器を使用した過去の症例:CO
中毒(火災による,調理中,自殺など),低酸素症(マ
ンホールへ落下,首つり自殺,入水自殺),心肺蘇生
後(不整脈)5.Alert Operator:人工換気&高流量
酸素投与する場合,空気加圧法を用い最大換気量を
行ってもチャンバ内酸素濃度は徐々に上昇する。
(1)理
由:呼気排出ガス&余剰ガスがチャンバ内に充満(2)
対策:排出ガス酸素濃度モニタリング(3)危惧:同時に
他の医療機器を用いる危険性
【考察】
1点目:
(1)当院では空気加圧法を用いている。
(2)
使用治療圧を2.0ATA~3.0ATAで行っているが酸素
分圧は 2~3倍に増加し空気加圧法にあっても火災事
故の危険性は否めない。
(3)医療機器を高気圧酸素治
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日本高気圧環境・潜水医学会雑誌
一般演題P1-3
当院における第1種高気圧酸素治療で併用し
ているME機器とその運用
Vol.48( 4 ), Dec, 2013
取り付けて血圧計や患者モニタを装置上に設置,小型
の液晶テレビも設置台を加工し取り付けている。
(図1)
【結語】
高気圧酸素治療専用のME機器が極めて少ない中,
1)
1)
2)
2)
1)
小川 駿 平井 誠 加藤晃典
村田純一 齊藤久壽
1) 医療法人 札幌麻生脳神経外科病院 臨床工学科
2) 医療法人 札幌麻生脳神経外科病院 脳神経外科
当院では様々なME機器を併用し治療を施行してい
る。今後さらなる安全性を確立するため,多種多様な
専用機器の開発・販売を望む。
表 1 直近 3 年の輸液ポンプ併用回数
【はじめに】
当 院 で は, 第 一 種 高 気 圧 酸 素 治 療 装 置 を 6台
(SECHRIST社製MODEL2800Jを4台,
MODEL2500B
を2台)所有し,2012年の実 績は,治療人数 615人,
治療回数 7782回である。治療の際には患者モニタ,
NIBP,輸液ポンプを併用しているが,安全にかつ積
極的に治療を施行するためには,ME機器との併用は
不可欠であり,今回はその運用について報告する。
【方法】
患者モニタは,日本光電社製の医用テレメーター
WEP-5204を使用している。送信機用電極リード線と
専用19ピンケーブルアセンブリ(外部用)をハンダ付け
し,内側は日本光電社製の高圧タンク専用電極リード
BR-417Uと専用19ピンケーブルアセンブリ(内部用)を
ハンダ付けして使用。BR-417Uは,一般的な電極リー
ド線よりも細く,折れ曲がりやすいため,その部分の
断線が多い。
NIBPはCASメディカルシステム社 製オシロメイト,
図1
モデル1630を使用している。この血圧計は高気圧酸
素治療装置専用だが現在販売中止となっており,カフ
等に劣化や破損があっても,新規購入できない点が懸
念事項となっている。
輸 液 ポンプ はTOP社 製TOP-2300,3100,3300,
3300Sを使用している。2010年~2012年の直近 3年
の実績は 290人,1179回である。
(表 1)
主な使用薬剤は,ヘパリンナトリウム,アルガトロバ
ン水和物などである。また,治療中のインシデントは
この直近 3年で 0件と安全に治療を施行している。
【考察】
患者モニタ,NIBPは常時使用しているが,これら複
数のME機器を設置する際,配置場所に工夫を必要と
する。当院では自作の設置台を作成し,タイロッドに
302
【参考文献】
1 )加 藤 晃 典 ,他:TOP-2300と第 1種 高気 圧 酸 素 治 療 装
置の併用について.日本高気圧環境・潜水医学会雑誌 2012;4:222.
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