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様式第三
認定事業再構築計画の内容の公表
1.認定年月日
2.認定事業所名
平成12年7月28日
株式会社ソニー・エナジー・テック
ソニー本宮株式会社
3.認定事業再構築の目標
(1)事業再構築の目標
株式会社ソニー・エナジー・テックは、昭和50年に米国のユニオン・カーバイド社と
ソニー株式会社との合弁企業として設立された。平成2年には、世界初のリチウムイオン
二次電池の開発・製造に成功した。リチウムイオン電池は、ビデオカメラ・ノートパソコ
ン・携帯電話等のモバイル機器の電源として 、市場の急成長を促した 。しかし、発売当初 、
当社で世界市場の約70%を占めていたリチウムイオン電池も、相次ぐ競合他社の参入に
より、現在では、マーケットシェア20%までの低下を余儀なくされている。
一方、ソニー本宮株式会社は、昭和48年に本宮電子株式会社としてTV受像機の電子
銃や偏向ヨークの製造会社として設立された。近年、TV用CRTは、各社海外展開を主
力とし、国内生産は減少の一途を辿っている。また、コンピュータ用CRTは、韓国・台
湾メーカーの低価格攻勢により、各メーカー共に収益悪化が続いている。さらに、CRT
から液晶などの薄型デバイスへの転換が続き、今後は漸減傾向が予想される。
こうした両社の経営環境を考慮し、経営基盤の再構築をはかるため両社は合併し、設計
力、流通経路、製造マネジメント、管理システム等両者の優れた経験・ノウハウ等を相互
補完しながらバッテリー事業を中心に業績の立て直しをはかる。その中心となるリチウム
イオン電池のマーケットは、金額で毎年10%前後の伸びが期待されるが、そのマーケッ
トの要求に対応するため、㈱ソニー・エナジー・テックのこれまでの電池生産の経験をも
とに、ソニー本宮㈱のレーザー溶接技術等を電池生産、バッテリーパックの電子制御回路
制作過程に応用し、より高度で精度の高い溶接・組立技術の開発を行いながら新生産方式
を導入し、歩留りや生産性の改善を推し進め、業績の向上に向けて取り組む。また、バッ
テリー使用機器は、更に小型化・軽量化・長時間使用が進むため、これらのニーズにあわ
せ、高容量の品質・小型化・軽量化を追求すると同時に、更に納期短縮を実現し、他社と
の差別化をはかり、マーケットシェアのアップを目指す。同時に、バッテリーの原価低減
をはかり、従業員一人当たりの付加価値を向上させる。
-1-
(2)生産性の向上を示す数値目標
平成14年度には、平成11年度と比べて従業員一人当たりの付加価値額(営業利益、
人件費及び減価償却費の和)を35%向上させる。
4.認定事業再構築計画の内容
(1)事業再構築の内容
① 中核的事業名
リチウムイオン二次電池を中心とするバッテリー事業
② 選定理由
バッテリーは、ビデオカメラ・ノートパソコン・携帯電話等の情報端末機器の急速な
小型化・軽量化・高機能化にともない長時間の安定した高容量の電源供給デバイスとし
て高度なスペックが求められている 。また、リチウムイオン電池に代表されるバッテリー
マーケットは、毎年 、数量で30%以上 、金額でも10%前後の伸びを示しており 、マー
ケットの要求に対応することが企業としても生き残りの最善策と認識している。そのた
め、新生産方式を導入し、歩留りや生産性の改善を更に推し進め、製造原価の低減を
実現して 、性能・品質に低価格・短納期をプラスして他社との差別化をはかるべく 、
バッテリー事業を選定した。
③ 事業再構築に係る事業の内容
バッテリー業界は、近年海外生産へのシフトが加速され毎年、マーケットプライス
の下落が続いている。また、技術革新・新製品の開発競争も熾烈を極めていることから
両社の合併と以下に掲げる措置を講じることにより、経営基盤の強化を図るとともに製
造原価を引き下げ、価格競争力を高める。
イ)合併の内容
株式会社ソニー・エナジー・テックとソニー本宮株式会社は合併し、リチウムイ
オン二次電池を中心にバッテリー事業の更なる強化を図る。
合併後会社: ソニー福島株式会社(合併後商号変更予定)
資本金:
17億5千万円
事業目的:
1.電池の開発・設計・製造及び販売
電池部品・材料の製造及び販売
電池応用商品の開発・設計及び販売
2.電子銃、偏向ヨーク等の映像機器の製造及び販売
電子回路の開発・設計、電子部品の製造及び販売
本店所在地:福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地
役
員:代表取締役社長
三樹
亜夫
合併スケジュール:
平成12年8月1日
合併期日
平成12年8月7日
合併登記
-2-
ロ)リチウムイオン二次電池を中心とするバッテリー事業での生産性向上
バッテリー事業において、(株)ソニー・エナジー・テックが世界に先駆けて開
発したリチウムイオン二次電池のバッテリー開発・技術力とソニー本宮(株)が長
年培ってきた電子映像デバイス技術と電子銃での組立技術を、合併を機に補完・
融合する。
従来 、(株)ソニー・エナジー・テックにおいて、単セルと呼ばれる電池の生産
を行い、外注委託の形でバッテリーパックの生産を行ってきたが、合併後は、単
セルからバッテリーパックまで、両社の技術を補完融合し、ソニー福島(株)に
おいて、一貫して生産を行う。
具体的には、郡山事業所では、従来の単セル生産過程、特に各電池部品の溶接・
結合の工程において、従来の抵抗溶接では溶接不良が発生しやすいため、これに
代わり、ソニー本宮(株)が電子銃製造で培った技術を応用・開発し、より精緻
な溶接等が可能となる微細抵抗溶接技術や高精度組立技術を単セル生産ラインに
新たに導入する。
さらに 、従来、外注により対応していたバッテリーパックの電子制御回路とパッ
ク組立について 、今回新たに、本宮事業所へ保護回路(制御回路)の生産からバッ
テリーパックの組立まで一貫して行う組立生産ラインを設置する 。特にバッテリー
パックの組立及び保護回路の生産には、より精緻な溶接が可能となるレーザーに
よる微細溶接設備等を導入し、電子制御回路端子等の溶接不良を削減する。
これらの新生産方式の導入により、リチウムイオンバッテリーの歩留まりや生
産性の向上を図るとともに、開発から単セルの生産及びバッテリーパックまでの
一貫生産を導入することにより、モデルチェンジの激しいリチウムイオン電池の
ニーズへの即時な対応と納期短縮が可能となり、競争力の強化を図る
以上のような取組により 、バッテリー事業の効率化及び生産性の向上等を行い、
製造原価の5%以上の低減を図る。
(2)事業再構築を行う場所の住所
(合併前)
株式会社ソニー・エナジー・テック
福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地の1
ソニー本宮株式会社
福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地
(合併後) (株式会社ソニー・エナジー・テックを存続会社として商号を変更)
ソニー福島株式会社
福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地
-3-
本宮事業所
福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地
郡山事業所
福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地の1
(3)事業再構築を実施するための措置
別表のとおり。
(4)事業再構築の開始時期及び終了時期
開始時期
平成12年8月
終了時期
平成15年3月
(5)事業再構築に伴なう労務に関する事項
①事業再構築の開始時期の従業員数
1,793名(平成12年8月初)
②事業再構築の終了時期の従業員数
1,500名(平成15年3月末)
③事業再構築に充てる予定の従業員数
1,000名
④
③中、新規採用される従業員数
20名
⑤事業再構築に伴ない出向又は解雇される従業員数
なし
-4-
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