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分娩豚舎の問題点が 見えていますか?

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分娩豚舎の問題点が 見えていますか?
分娩豚舎の問題点が
見えていますか?
㈲豊浦獣医科クリニック
中村 高志
古市 朋大
<はじめに>
育種改良が進み、農場の設備も整ってきたことで、現場では繁殖成績の大幅な向上が見られてきています。
離乳頭数では1腹当たり 10 頭を超える農場が多くなりました。一昔前では考えられなかったことです。ベ
ンチマーキングのデータを詳しく見ていると、上位農場と平均的な農場では総産子数や離乳頭数といった成
績の伸び率に大きな違いがあることが分かります。その違いが何に由来するのか、原因は数多く考えられま
すが、今回は分娩豚舎の管理から考えてみたいと思います。
分娩豚舎での一般的な問題点を事例に、その解決方法を探っていきましょう。
<分娩豚舎の管理に求められること>
分娩豚舎の管理では大きく2つのことが求められます。1つ目は母豚管理です。分娩豚舎での母豚の体調
を整え、哺乳子豚に十分量の母乳を供給させ、離乳時の母豚を次の繁殖サイクルにスムーズに移行できるよ
うにする必要があります。
2つ目は哺乳子豚の健康状態・活力を良好にして離乳させるための管理です。この目的は離乳頭数を1頭
でも多くすることと、離乳後の子豚を順調に発育させることですので、そのための準備を分娩豚舎でしてお
くことが大切になります。
これらを加味しながら分娩豚舎の管理に当たる必要があるわけですが、母豚と子豚の両方の立ち場に立っ
た管理ができているかどうかで、生産成績が大きく左右されるのです。もし、離乳期以降のステージで問題
があるようであれば、分娩豚舎の問題として受け止め、解決していかなければなりません。
<自農場の問題点は?>
では、あなたの農場の「問題点」は何なのか、把握されていますか? 問題点を把握するためには、農場
のデータを取ることと、分析することが重要です。図1に示すような台帳を使って記帳し、集計してくださ
い。これらのデータを元に農場の問題点を探していきます。
図2に、3農場の1年間の哺乳中死亡原因を示しました。比べてみると、各農場で死亡原因が全く異なる
ことが分かります。衰弱死が多いA農場、衰弱死に次いで下痢が多いB農場、C農場の一番の死亡原因は圧
死…といったように、その原因は農場によってさまざまです。
原因によって対策が異なるため、死亡要因をきちんとつかんだ上で、検討する必要があります。ちなみに、
C農場では生後1週間以内の死亡が 67.3%と大半を占めていました。このことからも分娩前後の管理が大
切になることが分かります。
また、問題点を探る際のポイントとして、自社の過去データや他社のデータと比べることも大切です。
Pig Info ベンチマーク[(一社)日本養豚開業獣医師協会(JASV)と動物衛生研究所(動衛研)の共同事
業]を使えば全国の生産者のデータと比較でき、自分の農場の良い点や改善が必要な点が明確になってきま
す。ぜひ、ご利用ください。
○○畜産 分娩・離乳台帳 平成 年 月 日∼ 月 日 第 週
{総産子数}
=
{生存産子数}+【黒子】+【白子】+【奇形】+【他死】{平均体重}
=
{合計体重}/{生存産子数}
{生存産子数}
=
{哺乳}+{虚弱} {合計体重}=
{平均体重}×{生存産子数}
黒子:ミイラ 融解が始まっているもの 白子:膜かぶり 胎子の形態 {他死}
:弱死 窒息死{死}:かみ付き 圧死 不明
分
娩
N 豚
o 舎
N
o
母
豚
分
娩
日
産
次
生存数
死産数
総
里
産 正
子
子 常 虚 黒 白 奇 ほ
数 哺 弱 子 子 形 か +
乳
里
子
−
合
計
W
t
離
乳
日
頭
数
合
計
W
t
哺
乳 圧 下 衰 ほ
期 死 痢 弱 か
間
備
考
1
2
3
4
5
図1
分娩豚舎で利用する台帳の例
A 農場
2%
B 農場
10%
圧死
図2
13%
17%
47%
25%
48%
98%
C 農場
下痢
衰弱
40%
そのほか
哺乳子豚死亡原因の農場による違い
原因が異なれば対策も変わってくる
<離乳頭数の確保と離乳体重の増加>
分娩豚舎は言わずもがな、離乳前の小さな子豚を育てるところです。離乳頭数は多い方が良いのは誰でも
分かると思います。では、離乳体重は果たしてどうでしょうか? 離乳時の体重別に離乳後2週間(初期増
体)の平均増体と離乳から 13 週間(期間増体)の平均増体をグラフに示しました(図3)。ここから、離
乳体重が大きい方が初期増体、期間増体ともに良いことが分かります。
この調査では、体重8㎏と9㎏を境に増体に明確な差が認められました。また、離乳後の増体に関しては、
分娩豚舎での餌付けの良しあしが大きくかかわってくることはご存じの通りです。
1 日増体(㎏)
0.7
0.543
0.553
0.5
0.4
0.635
0.623
0.6
0.339
0.338
0.389
0.425
0.3
0.2
0.1
0
7kg
8kg
9kg
開始体重
図3
離乳体重の違いによる増体の違い
10kg
初期増体
期間増体
<母豚のメンテナンス>
では離乳頭数を増やし、離乳体重を上げるにはどうすれば良いでしょうか。これこそが、母豚管理の必要
性につながります。子豚を産み、母乳を製造する母豚のメンテナンスが分娩豚舎の成績を左右するのです。
母豚はお腹いっぱいに子豚を抱え、長時間にわたるお産後も泌乳という大変重要な仕事をしなければなり
ません。分娩豚舎の仕事は母豚の世話が優先事項と考えてください。母豚の体調を良好に保つためには、母
豚にあった環境づくりと毎日のメンテナンス(保守管理)が大切です。正常に分娩が終了したか? 後産
は? 体温は?
えさ食いは? 水は飲めているか? など…母豚の点検(観察)を十分に行いましょう。
トラブルが見られたら、状況に応じた処置を早急に施してください。この早さが母豚の体調を崩させない
ための近道です。分娩豚舎の母豚にはたくさんのえさを食べてもらわなければなりませんし、そのためには
十分な飲水量の確保が必要です。飼料の給餌回数を増やし、食下量を確保する方法が一般的ですが、最近で
は機械を使って不断給餌する農場も増えています。
<初乳を確実に摂取させる>
次に、子豚管理のポイントを考えてみましょう。子豚にとって初乳の摂取が一番重要であることは、皆さ
んお分かりだと思います。分割授乳も一般的に普及していますが、すべての子豚が十分に母乳を飲めている
かというと不安なところです。
先ほど示した生後1週齢以内の死亡は、母乳を飲めていないことが一番大きな原因だと考えられます。初
乳を飲む時間が早ければ早いほど免疫グロブリン量を多く摂取できます。分割授乳時に子豚の大きさだけで
なく、生まれた順番(初乳を飲めたか否か)で分けてあげることもポイントとなります。
また、虚弱豚には中鎖脂肪酸を給与すると吸飲力が良くなりますので、試してみる価値はあります。この
ほか哺乳頭数が母豚の乳房より多い場合は、子豚たちが共倒れになってしまうことがあります。管理の手が
足りなければ、虚弱豚の淘汰を考える必要があります。
<里子の注意点>
近年里子の技術が浸透し、より多くの子豚を離乳させるために実施されている農場も多いかと思います。
農場の疾病状況によりますが、免疫系に障害がある疾病[豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)、サーコウイ
ルス2型(PCV2)感染症など]が活発に動いている農場では、疾病がまん延する危険がありますので、里
子は極力避けてください。
一般的に、里子を行う場合は分割授乳をして十分に初乳を飲んだ子豚で生後3日齢以内の大きめの子豚を
里子に出します。くれぐれも戻し里子や部屋間を移動するような里子は実施しないでください。
廃用予定の母豚やもう一度再哺乳させることのできる母豚(ナースサウ)は一度離乳してから、発育の芳
しくない子豚を里子として集めることも有効です。ただし、これらの集めた子豚たちは離乳後に正常なロッ
トの子豚と同じ豚房に入れないようにしましょう。
また最近では、自動的に人工乳をお湯と混合して定時的に給与できる機械もありますので、その活用も検討
の余地があると思います。
(文責:中村)
<新生子豚処置時の注意点>
続いて、新生子豚の扱い方に目を向けてみたいと思います。先にも述べた通り、分娩豚舎の仕事の大きな
目的は、1頭でも多く生存子豚を生ませ、離乳させることと、離乳する子豚の体重を大きくさせ、その後の
発育をスムーズにさせることです。
そのため、管理者はさまざまな処置を施します。鉄剤の投与や切歯・断尾などがそれに当たります。一連
の新生子豚の処置は、肥育豚を順調に発育させるため、そして商品としての豚肉の価値を下げないことが目
的です。
処置をする際の注意点を以下にまとめました。
①何よりも初乳摂取を優先
子豚に初乳を飲ませることが一番重要です。分娩終了後(最後の子豚が生まれてから)24 時間は初乳摂
取を最優先します。分割授乳を行い、子豚への処置はその翌日以降に行いましょう。分娩後 24 時間以内に
確実に初乳を飲ませるためには、分娩の終了時間をカードに記入し、24 時間が経過したのを確認してから
処置をしましょう。
②衛生的に処置を行う
器具機材や処置する部位などは衛生的な状態を保ち、感染症などを予防することが大切です。
子豚の皮膚や口、鼻には生体のバリア(物理的・免疫的バリア)があり、微生物の侵入を防いでいます。
しかし、微生物が直接血液に侵入すると容易に感染が起こります。処置の実施時は病原微生物(ストレプト
コッカス・スイス、クロストリジウム、PRRS ウイルスなど)の感染予防のため、以下に注意しましょう。
1.豚舎、豚房の洗浄・消毒・乾燥を十分に行い、離乳時以外は不用意に分娩豚房に入らないようにします
2.処置に使用する器具(メス、ニッパーなど)は2つ以上用意して、消毒薬に浸けて1腹ごとにローテー
ションで使用します
3.注射針は1腹1針、薬瓶に刺すごとに交換します。使用後は煮沸してほこりがかぶらないように保管し、
持ち運びは専用コンテナに入れ衛生的に取り扱います(写真1)
4.断尾や去勢の傷口を大きくし過ぎず、処置後はしっかり消毒します。下痢の発生時や虚弱豚は実施を遅
らせます
5.子豚に触れるため、処置をする作業者の手指はきれいにし、使い捨てグローブを付けるなどして衛生的
な作業を心掛けます
毎日行う作業ですので、手間を惜しまずに確実に消毒することや器具・注射針を決められたルール通りに
交換することが大切です。処置後に感染症によって子豚が死亡する場合や、離乳後の連鎖球菌症がみられる
場合などは、衛生的な処置が行われているか改めて確認する必要があります。
③ストレスをかけない
ストレスは子豚の活力や消化吸収能力、発育に影響します。子豚を扱う際は乱暴にしないように注意しま
しょう。豚は鎖骨がないため必ず後肢を持ち、投げたりせず丁寧に扱います。何回も分けて処置するより、
できるだけ一度に行う方が子豚のストレス軽減になります。
ストレスをかけないためには、処置に使用する器具の点検もかかわってきます。カミソリやニッパーは切
れなくなってきたら早めに交換して切れ味のよい状態を維持し、作業時の子豚のストレス軽減を考えましょ
う。
加えて処置の間は、子豚の体温を低下させないようにすることも重要です。カゴに集めた子豚が冷えない
ように、ヒーターや風除けをしましょう(写真2)。特に冬場は注意してください。
子豚処置は流れ作業で行うのではなく、子豚の状態を観察することも忘れないでください。生時体重にか
かわらず子豚のお腹がパンパン(太鼓腹)なら母乳をよく飲んでいます。しかし、そうでなければ、母豚の
乳量不足の可能性もあるため母豚の状態を確認するきっかけになります。
母豚の状態が悪ければ必ず体温を計り、発熱の有無を確認します。症状に応じた処置を素早く対応するこ
とが大切です。
写真1
分娩処置の道具は清潔に管理する
写真2
処置のときに子豚にストレスを与えない保温と風よけ
<子豚処置の手順>
それでは生まれてからの時系列に沿って子豚処置を見ていきましょう(図4)。
①分割授乳:初乳を確実に摂取させる。前述の通り
②へその緒の消毒:へその緒は自然に乾燥して脱落しますが、乾燥する前のへその緒を引きずることによる
ウイルスや細菌の感染に注意します。イソジンなどで消毒しましょう。また乾燥剤(消毒効果のある環境改
善資材)を使用することで衛生的に乾燥させることができます
③切歯:犬歯は、子豚同士の闘争(けんか)による外傷を減らすため、母豚の乳頭を傷つけない(母豚が子
豚に母乳を飲ませることを嫌がらない)ために削ります。ヤスリなどで4本の犬歯の先端を削る程度を推奨
します。ニッパで深く切ったり、歯を割ってしまうと歯肉炎を起こす可能性があります。口が痛いと母乳摂
取に差し障るので、切歯した後の口の中を確認しましょう。切歯をしなくても問題がなければ切歯をしない
方が良いと思います。切歯しない農場も増えていますが、闘争による傷から滲出性皮膚炎(スス病)が発生
している場合や母豚の嫌乳がある場合は切歯が必要です
④断尾:断尾は尾かじり防止のために行います。熱で焼き切り止血と消毒ができる器具を使うのが一般的で
す。切断部を挫滅して止血を行う挫切鋏を使うこともありますが、いずれにしても切った後の傷口の消毒を
確実にします。深く切り過ぎると治癒に時間がかかり、連鎖球菌症などの感染のリスクが増えます。尾の3
分の2程度まで切る方法のほか、先端2cm のみを切る方法もありますので、尾かじりの発生頻度によって
その切断箇所や実施について判断しましょう
⑤鉄剤:鉄剤の投与は、子豚の造血機能が未熟なため、貧血を防ぐことによって活力低下や発育低下を防ぐ
ために行います。子豚は生まれてすぐに初乳を飲むことで体液量が増し生理的貧血を起こします。体内に貯
蓄した鉄分で赤血球をつくりますが、体内の鉄分が足りなくなると鉄欠乏性貧血になり、この改善のために
鉄剤が必要です。鉄剤投与の投与推奨日齢は1∼3日齢ですが、慌てずに初乳摂取を優先させましょう
⑥去勢:去勢は豚肉の雄臭を防ぎ、商品価値を下げないために実施しなければなりません。去勢は皮膚と精
巣を覆う膜(総鞘膜)を切開し、露出した精巣と精巣上体を軽くひねりながら抜きます。総鞘膜ごと強引に
引っ張ってしまうと腸が出てきたり、陰嚢ヘルニアになってしまう場合もありますので、注意してください。
切皮は傷口を大きくし過ぎず、作業は衛生的に行います。クロストリジウムなどの感染リスクもありますの
で注意しましょう。
去勢について海外では、アニマルウェルフェアの観点から免疫学的去勢方法を採用する国があります。日
本でも認可されていますが、本格的な採用にはもう少し時間がかかりそうです。
この方法の原理は、免疫学的去勢製剤であるインプロバックを頸部皮下へ注射することによるワクチン様
作用が関係しています。性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)に対する抗体産生を促し、精巣における
雄性ホルモン(テストステロン)など雄臭の原因となる化合物の産生と蓄積が抑制されます。
0日(分娩) 分割授乳、へその緒の消毒
1∼3日齢 切歯、断尾、鉄剤の投与
5∼7日齢 去勢
(下痢発生時や虚弱な子豚は去勢や断尾を遅らせる)
図4
処置の例
深鼠径輪
(腹膜下鼠径輪)
鼠径管
浅鼠径輪
(皮下鼠径輪)
状管
精索部
状腔
陰囊
精巣上体
(副睾丸)
精巣
(睾丸)
皮膚
内様膜
図5
固有 膜
陰嚢の詳細図
総 膜
(豚病学<第3版>)
<分娩豚舎のバイオセキュリティは?>
健康的で質の高い離乳子豚を1頭でも多く育てるためには、疾病の伝播防止も重要です。
疾病伝播を防止するための農場バイオセキュリティには2つの原則があります。1つは農場の隔離(豚の
導入、車両、外来者、器具、飼料、野生動物などを他農場と微生物的に隔離する)、もう1つは豚群の隔離
(哺乳、育成、肥育の各ステージの豚群を微生物的に隔離した状態で飼養する)です。
一貫経営農場の飼養頭数のおよそ 80%は離乳豚と肥育豚が占めています。ここから分娩豚舎へ微生物の
感染があると、農場内で疾病のキャッチボールが続くため、同じ農場内であっても豚群の隔離が必要となり
ます。免疫の未熟な哺乳子豚がいる分娩豚舎は特にバイオセキュリティに注意し、最も高い衛生レベルでの
管理が必要です。
<分娩豚舎のバイオセキュリティ構築方法>
分娩豚舎では、ほかのステージの豚群と微生物の伝播を防止するため、専用の長靴や衣服、器具の使用や
交換を心掛けましょう。作業者が疾病を広げないことが重要です。作業者は子豚に触ることが多いため、特
に手指を衛生的にしているかに注意してください。
また、衛生管理にも気を付けましょう。前述の処置の器具に加えて、除ふん道具やスコップなど、器具で
病原体を広げないよう注意が必要です。不用意に分娩豚房に入ることも病原体の拡散につながります。この
ほか、里子もルールを守らないと疾病拡大の原因になります。
また、豚房の洗浄・消毒・乾燥がしっかり行われていても、子豚の移動で感染のリスクはないでしょう
か? 導入される母豚の豚体洗浄と消毒は実施されているでしょうか? あらゆる視点から微生物伝播の可
能性がないかを確認しましょう。
<母豚の免疫は安定している?>
生まれたばかりの子豚は母豚の乳汁から免疫を獲得します。同時に多くの疾病が母豚から感染する可能性
も否定できません。また、妊娠中に母豚が感染すると胎子にも感染する疾病[日本脳炎、豚パルボウイルス
病、オーエスキー病(AD)、PRRS、PCV2 による感染症など]があります。感染すると、死産、流産、
虚弱豚が生まれる危険性が高まります。さらに分娩後はその子豚が疾病の感染源となる危険性があります。
子豚で問題となる呼吸器病や消化器病も、多くは母豚の免疫状態に関係しています。
このため、分娩豚舎はバイオセキュリティと母豚の免疫の安定化を同時に考える必要があります。母豚の
免疫の安定化は綿密な計画のもと、時間をかけ確実に行い継続することが重要です。経験を積んだ管理獣医
師と連携して行うと良いでしょう。
<おわりに>
余談になりますが、皆さんはトヨタ生産方式をご存知ですか? トヨタ生産方式は「なぜ?」を5回繰り
返して問題の原因を究明するものです。
私は、「養豚はなぜを7回繰り返さないといけない」と教えられました。仕事をする上でも、問題解決の
ためにも、なぜを繰り返すこと。こうすることで仕事の意味・意義も考えられ、仕事の質が向上し、成績の
改善につながってくるのではないかと思います。
(文責:古市)
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