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弊社株式譲渡に関するお知らせ
平成 28 年 12 月 9 日 各位 会社名 代表者 問い合せ先 電話番号 株式会社ジーンデザイン 代表取締役 湯山 和彦 取締役 学術営業部部長 佐藤 秀昭 072-640-5180 弊社株式譲渡に関するお知らせ -味の素グループの一員として核酸医薬創薬支援体制のさらなる強化を目指します― この度、弊社は、本日、核酸医薬品※1の優れた大量合成法である独自の液相合成法を有し核酸 医薬開発・製造受託会社(CDMO)※2として事業を拡大する味の素株式会社(社長:西井 孝明 本 社:東京都中央区、以下「味の素社」)およびその連結子会社である味の素オムニケム社(社長: ピーター・スタイク 本社:ベルギー王国 ウェッテレン、以下「オムニケム社」 )に弊社全株式 を譲渡する株式譲渡契約を締結致しました。 本契約により、弊社の有する少量多品種の生産に優れた固相合成法、経験を有する人財、cGMP※ に準拠した製造機能と、味の素社の有する独自の大量生産に優れた液相合成法およびオムニケム 社の持つ医薬品の製造機能やノウハウを組み合わせることで、開発初期(固相合成による少量多 品種の供給)から後期・上市後(液相合成による大量供給)に至るまでのオリゴ核酸の受託開発・ 製造事業が可能な体制を構築します。 3 核酸医薬品は、新たな創薬モダリティー※4として期待されており、今後国内外で大きな市場成 長が予測されております。味の素社は、核酸医薬品の製造に欠けていた大量合成方法を同社独自 の液相合成法により確立し、生産を開始しております( 「AJIPHASE®」※5) 。弊社は核酸医薬品の開 発初期における多様なパイプラインに柔軟に対応する体制を有していることから、本契約により 開発を進められる皆様の開発の入り口から商業生産までを一貫して支える体制を提供することが できます。 今回の弊社株式譲渡後も、弊社は従前の事業活動を継続して参りますとともに、より一層の事 業発展・成長に努めて参る所存でございます。お客様・お取引先様各位におかれましては、引き 続きご愛顧賜りますよう宜しくお願い申し上げます。 株式譲渡実行日は平成 28 年 12 月下旬を予定しております。 <ご参考> 弊社の事業スキーム <味の素社概要> (1) 会社名 : 味の素株式会社 (2) 所在地 : 東京都中央区京橋一丁目 15 番 1 号 (3) 設立 : 1925 年(1909 年創業) (4) 代表者 : 取締役社長 西井 孝明 (5) : 単体 3,477 名 連結 33,295 名 (2016 年 3 月 31 日現在) : 調味料・加工食品、冷凍食品、コンシューマーフーズ、加工用うま味 従業員数 (6) 事業内容 調味料、動物栄養、アミノ酸、化成品、医薬品の製造および販売等 (7) 資本金 (8) ホームページ : 79,863 百万円(2016 年 3 月 31 日現在) : http://www.ajinomoto.com/ <味の素オムニケム社概要> (1) 会社名 : 味の素オムニケム社(S.A. Ajinomoto OmniChem N.V.) (2) 所在地 : ベルギー王国 ウェッテレン (3) 設立時期 : 1778 年 (1989 年より味の素グループ) (4) 代表者 : 社長 ピーター・スタイク(Peter Stuyck) (5) 従業員数 : 677名(2016年7月現在) (6) 事業内容 : 医薬中間体、原薬の製造・販売 (7) 資本金 : 21百万ユーロ(約24億円) (8) 株主構成 : 味の素㈱ 100% (9) ホームページ : https://www.ajinomoto-omnichem.com/ ―用語の解説― ※1 核酸医薬品 核酸あるいは修飾型核酸が直鎖状に結合したオリゴ核酸を薬効本体とし、 タンパク質発現を介 さず直接生体に作用するもので、化学合成により製造される医薬品を指します。主な種類として は、メッセンジャーRNA の機能を阻害する small interfering RNA(siRNA)やアンチセンス、マイ クロ RNA の阻害剤や補充剤、免疫調節に作用する CpG オリゴ、抗体と類似の機能をもつアプタマ ー、転写因子を阻害するデコイ等があります。核酸医薬品は、化学合成により再現性高く作るこ とができる、低分子薬や抗体医薬が作用できない標的を狙うことができる、作用機序が明確で特 異性も高い、などの特徴から、次世代の医薬品として開発が急速に進められております。 ※2 AJIPHASE® 味の素社が開発に成功した「液相合成法」を用いた核酸やペプチドの CDMO 事業です。液相合成 法は、一般的な「固相合成法」に比べて大量生産に優れています。 液相合成法 (「AJIPHASEⓇ」) 固相合成法 G A C T G G A C T Resin A C T Anchor G 固液二層系 均一溶液系 左図は固相合成法の模式図、右図は液相合成法の模式図です。通常、オリゴ核酸の製造は、高分 子担体(図中 Resin)等の固相表面に核酸(またはアミノ酸)鎖を順次結合伸長させていく固相合 成法が用いられています。一方、液相合成法においては、固相合成法における高分子ビーズにか えて、有機溶媒によく溶ける保護基(Anchor)を用います。Anchor を用いることで、オリゴ鎖(オ リゴ核酸鎖、ペプチド)が延びても均一溶液として存在するので、合成の高効率化に優れている だけでなく、Anchor の性質を利用した単離・精製を可能にし、製品の高純度化に優れています。 液相合成法は固相合成法で必要な特殊な設備が不要で大量生産に適しています。一方で、固相合 成法は少量多品種の生産に適しています。 ※3 開発・製造受託会社(CDMO=Contract Development & Manufacturing Organization) 製薬企業、アカデミア創薬機関等から、医薬品の製法開発および前臨床・治験・商業段階まで の製造を受託することを主たる事業として展開している企業・組織のことを指します。 ※4 cGMP current Good Manufacturing Practice(医薬品等の製造管理及び品質管理の基準)の略です。 米国 FDA(Food and Drug Administration、米国食品医薬品局)の医薬品等の製造、試験に適用さ れる品質管理システムのことを指します。 ※5 モダリティー 低分子化合物、バイオ医薬、核酸医薬など薬の物質的な種別のことを指します。