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放送教育『傷ついた戦場の兵士を救え∼佐野常民 日本最初の人道支援

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放送教育『傷ついた戦場の兵士を救え∼佐野常民 日本最初の人道支援
放送教育『傷ついた戦場の兵士を救え∼佐野常民 日本最初の人道支援∼』
NHKで以前放映された佐野常民の活動を紹介した番組(そのとき歴史が動
いた第220回『傷ついた戦場の兵士を救え∼佐野常民 日本最初の人道支援
∼』平成16年5月25日NHK総合、43 分)を道徳の時間に全校で鑑賞しま
した。今年、国泰寺中学校は、中国地方放送教育研究大会の会場校になってい
ます。それで月に一回の割合で道徳の授業で「放送教育」を実施することにし
ています。放送教育とは、簡単に言うと、
「放送番組を活用して授業を展開する
という教育法」です。今回の授業は、その放送教育の一環として実施したもの
です。
この番組を選んだのは、たまたまこの番組の録画ビデオが手元にあったとい
うことと、JRC加盟校の生徒には是非知っておいてもらったほうがいい内容
だと判断したからです。道徳の項目で言うと「生命尊重」をねらいにしました。
ただ、生徒がこの番組を見てどんな反応をするか少し不安なところもありまし
た。番組の中に激しい戦闘のシーンがかなり出てくるからです。ちょうどこの
日は私が出張の日だったので、ビデオを流してもらうように他の先生にお願い
していました。だから授業がどうなかったか分からないままでした。昨日、道
徳担当の佐々木かおり先生(平成19年度 JRC 指導者講習会受講)がニコニコ
しながら私のところに来られて「とても良かったですよ。生徒もすごく真剣に
見ていました」とコメントをいただき、佐々木先生のクラスの感想文用紙を見
せてくださいました。
「やはり人道の精神を広めるために組織化したところが大
切なところなんですよね」と佐々木先生。生徒の評価や感想文を見ると、私の
予想以上の反応の良さに驚きました。
濱村校長も「私も生徒と一緒に見たよ。いい番組だったね」とおっしゃって
いただきました。
生徒の評価(2年3組)
5点
4点
3点
2点
1点
とても良かった
13人
良かった
13人
ふつうだった
4人
良くなかった
0人
まったく良くなかった
0人
2年生の感想文の一部
◇佐野さんの敵でも助けたいという気持ちがすごく大きくて、それを実現でき
たことが私はすごいなと思いました。救助中に襲われて大変な目にあってもそ
のことに負けず最後までやり通した強い気持ちにすごく尊敬しました。
(Hさん.
5点)
◇日本赤十字のことがよく分かった。批判されてもあきらめずに命を救ったか
らすごいと思った。赤十字の一員が殺されても、佐野さんは赤十字の活動をや
めなかった。(Mさん.5点)
◇敵の兵士でも助けようとするところがすごいと思いました。兵士たちを助け
ようとしている途中にすごく大変な出来事とかあったのに、それでも兵士たち
を助けたいという気持ちが分かりました。兵士を助けようとすることを続けた
から今にも繋がっていると思いました。(Iさん.5点)
◇佐野常民という人物の名前は初めて聞きました。日本赤十字のことを改めて
聞いて赤十字ってとても大切なんだと思いました。私はビデオを見た時、ちょ
っと目をつぶりました。一番嫌いなシーンが戦争や血を見ることです! 戦争を見
た時すごくいやな気持ちになりました。戦争をやる理由はどこにあるのか?ど
うして戦争をしないといけないのかと疑問に思いました。でも、今の世界の現
状を見て、戦争をしないといけない時もあるのかなと思います。今日のテレビ
を見て、赤十字が国泰寺中学校にあって良かったと思いました。心からそう思
っています。(Oさん.5点)
◇赤十字の大切さがよく分かった。佐野さんのした仕事はすごいと思った。敵
の救護までするのが佐野さんの優しさだと思った。佐野さんがいなかったら、
今の日本赤十字はなかったんじゃないか。(Sさん.5点)
◇佐野常民は「敵の兵も助ける」ということをみんなに分かってもらって博愛
社をつくったのはすごい。
「敵味方の区別なく傷ついた兵士を助ける」という強
い意志を持っていた。(Iさん.5点)
◇佐野常民さんは18年以上もがんばって敵味方関係なく助ける活動を続けて、
それが今の日本の赤十字につながった。昔は大変な苦労があったんだというこ
とが分かった。国泰寺中学校は、青少年赤十字の活動を行っている。今は戦争
はないかもしれないけど、今回の山口の災害のようなことがあれば、募金活動
をしたりして助け合うことが大切だ。これからも私はこの活動に協力していき
たい。(Mさん.5点)
◇佐野常民は、助手が残党に殺されたりするような危険な中で率先して戦傷者
を救護しました。日清戦争では凍るような寒さのところで敵味方の区別なく負
傷兵の手術まで行い、人命を助けました。感動しました。(Mくん.5点)
◇佐野さんの「敵軍であっても同じ人である」というのがとても心に残りまし
た。「敵だから」と差別せず一生懸命に手当てする博愛社の看護師たちを見て、
言葉は分からなくても、きっと思いが伝わっていたと思います。戦争のときだ
けでなく、自然災害のときも被害を受けた人を助ける赤十字社(博愛社)があ
って良かったと思います。(Kさん.5点)
◇戦場で敵味方の区別なく救護を行ったというのは本当にすごいと思いました。
あと、博愛社(日本赤十字社)の加盟者が38人から80万人に広がったのも
すごいと思いました。(Fさん.4点)
◇日本の赤十字団は昔はあんなに苦しい状態だったのに、日清戦争が終わった
時には10万人以上の人を救助してすごいことだなと思いました。最初は少し
しかいなかった赤十字メンバーも80万人にも増えたことにも驚きました。
(K
くん.4点)
◇佐野さんは当時、敵を助けることは理解されなかったのに、どうにかして助
けようと思う気持ちはすごいなと思いました。最も心に残ったことは「苦しむ
人間をどうして見捨てることができるのか」という言葉にはじまり、当時誰か
らも理解されなかったことを実行に移すことはすばらしいなと思いました。
(Y
さん.4点)
◇戦争のとき、敵の負傷兵を助けることは大変だったことが分かった。それを
行動に移した佐野さんに感動した。自分も怪我をしている人を見たとき、見て
いるだけじゃなくて助けてあげられる人になりたいと思った。(Tさん.4点)
◇佐野常民は敵も味方も関係なく人の命を助けるために、反対されても認めて
もらうためにがんばっていたのですごいなあと思いました。戦争のとき人の命
を救っていた人がなんで殺されたのかなと思いました。やはり人の命は敵味方
関係なくすごく大切なものだと思いました。佐野常民は絶対あきらめなかった
ところがすごいと思いました。(Iさん.4点)
◇敵味方関係なく負傷した人を助けようとしていて、それを実行に移して、そ
のことが今の日本赤十字社につながっていてすごいと思った。日清戦争で、清
国は赤十字の人たちまで攻撃していたけど、それでも逃げずにずっと救助をし
ていてさらにすごいと思いました。(Yくん.4点)
◇戦場に行くだけでも危険なのに、敵味方の区別なく救護するのはすごいなと
思いました。味方はともかく敵を救護するのは本当にすごい事だなと思いまし
た。博愛精神を組織化し日本に広めたところがすごいと思いました。(Oさん.
4点)
◇敵味方関係なく助けようとした所がすごいと思います。でも、どうしてそう
した行動が反対されたのかなあと思います。みんなが協力してやれば、たとえ
無理と言われても、できることってたくさんあると思います。救護班が殺され
ることがあってもたくさんの人を助けているのですごいと思います。赤十字っ
てすごい歴史のあるんだなと思いました。(Gさん.3点)
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