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ROSEリポジトリいばらき (茨城大学学術情報リポジトリ) Title Author(s) Citation Issue Date URL 日本でのポー-11-書誌 昭和61年∼64年 中村. 融 茨城大学教養部紀要(23): 227-233 1991-03 http://hdl.handle.net/10109/9707 Rights このリポジトリに収録されているコンテンツの著作権は、それぞれの著作権者に帰属 します。引用、転載、複製等される場合は、著作権法を遵守してください。 お問合せ先 茨城大学学術企画部学術情報課(図書館) 情報支援係 http://www.lib.ibaraki.ac.jp/toiawase/toiawase.html 「日本でのボー11:書誌昭和61年∼64年」 中 村 融 本編は「日本でのボー 2」(1978),「同 3」(1979),「同 9」(1987)の績編で,こ れで明治・大正・昭和のく日本でのボー〉の書誌が完結する。昨年が昭和の最終年となったのでこ れを思いたった。次の仕事は上記の書誌の誤りを正し,抜けていたものを更に書き加えて,順次改 訂して完成することである。 r国立国会図書館編集・雑誌記事索引一人文・社会編一」(紀伊国屋 書店),r月刊文献ジャーナル』(富士短期大学出版部),f英語年鑑』(研究社),r英文学研究』, r大会資料』(日本英文学会),rアメリカ文学研究』,r会報』(日本アメリカ文学会)その他から集 めた我が国でのボー研究の書誌情報を編纂したのも前と同じである。上記の情報は必ずしも書式が 一定しておらず,出来るだけ揃えようと努力したが,残念ながら不揃いの箇所も残ってしまった。 各年毎に研究。評論と,翻訳・学会発表とに分けて記すのも前にならった。 昭和61年(1986) 浅原義雄,「エドガー・ボー原作,ボードレール訳,『異常な物語』研究」,『跡見学園短期大学紀要』,別冊第5 集(3月),1−112. Shoko Itoh,“Gnostic Apocalypse in Edgar AIIan Poe”,『アメリカ文学研究』(日本アメリカ 文学会),22(2月),1−17(英文)。 伊藤詔子,『アルンハイムへの道一エドガー・アラン・ボーの文学』(東京:桐原書店,10月),A5258+vii。 〔目次を記すと,第1部「ボーの詩と詩論」,第1章「ボーとイギリス・ロマン派」,第2章「ボーとコー ルリッジ」・第3章r「大鴉」をめぐって』,第4章「Bi−Partと影をめぐって」,第2部「ボーの物語空間 と語りの構造」,第5章「ボーと都市」,第6章「室内諌と庭園讃」,第7章「「夢幻の旅」とボーの海」, 第8章「アポカリプスとボーの宇宙」,「あとがき」,「本書の基となった論文の初出一覧」,「Selected Bib− liography」,「索引」である。著者は冒頭で,「本書は筆者が最近10年余の間に,紀要や雑誌,学界誌などに 発表したボー論を全面的に書き改め,さらに新たに補足したものである。」と述べている。〕 , 「ボーと都市」,『中・四国アメリカ文学研究』,22,21−40。 井戸桂子, 「フランスに於けるポオとドス・パソス」,『比較文学』(日本比較文学会),29,121−140。 内田市五郎, 「E・A・Poeのフィラデルフィア時代とフィラデルフィアSaturday Mu seumのポウの肖 像画」,『共立女子短期大学文科紀要』,29(2月),ユー15。 編著,『エドガー・A・ポウと世紀末のイラストレーション』(東京:岩崎美術社,11月),B5。 〔所戴の挿絵は大ノ」の差はあるが121点,内訳はクラーク23,ビアズリー4,ラッカム16,デュラック9,ロ 228 茨城大学教養部紀要(第23号) ビンソン11,ルドン7,ルグラン14,マネ5,クービン10,ファッジオーリ8,ライト5,ドレ4,深沢幸 雄2,小林ドンゲ3である。それに「解説」が29頁,その目次は,「エドガー・アラン・ポウの生涯」,「ポ ウの作品と挿絵」,「日本におけるポウの挿絵」,「画家の略伝」,「挿絵入り限定版一覧」,「図版索引」,「あと がき」である。〕 鵜殿悦子, 「The Na rrat ive of Arthecr Gordom Pym研究(皿)」,Mulberりy(愛知県立大学文学部 英文科),35(3月),109−121。 岡田充雄, 「ボーの「モルグ街の殺人事件」について一下一これは単なる推理小説ではない一」 『日本大学生 産工学部報告B』,19(1)(6月),13−24。 勝部章人,「「モルグ街の殺人事件」と「アッシャー家の崩壊」における二つのmystery」,『大手前女子大学 論集』,20(11月),78−82。 木村信一, 「渦巻と振子一ポオの「宙吊り」のモチフにっいて」,『北海道大学文学部紀要』,34(2),(2 月),87−106。 柴田元幸, 「Poe and the Usable Past」,『東京学芸大学紀要』〈人文科学〉,37(2月),111−121。 鈴木俊司,「「ベレニス」覚え書き」,『鹿児島大学文科報告 第2分冊 英語・英文学篇』,22(9月),39− 53。 遠山博雄,「エドガー・ボーに於ける空気の運動と停止」,『駒澤大学外国語学部研究紀要』,15(3月), 185− 2030 竹村直之, 「ボーにおける野心」,『人文社会紀要』(武蔵工業大学人文社会系教室),5(1),(3月)。 中崎昌雄,「E・A・ポォ「Hans Pfaan」,R・F・ロック「The Moon Hoax」とF・ヴェーラーの戯 文「酒精発酵の謎とけたり」」,『中京大学教養論集』,26(4)(3月),1−30。 ,「Edgar Allanポォ肖像写真の「左右問題」」,『同』,27(1)(6月),1−26。 中村 融, 「日本でのボー 8:昭和20年代(2)」,『茨城大学教養部紀要』,18(3月),165 −179。 Mari Hild, tt Rise and Fall of the Arabesque World Around’The Masque of the Red Death’”,Doshisha L iterat ure(同志社大学英文学会),32(3月)。 福田京一, 「E・A・Poe:リジィアの学問」,木村俊夫他編,『文学とことば一イギリスとアメリカ』(東京: 南雲堂,10月)。 富士川義之, 『幻想の風景庭園一ボーから渋澤龍彦へ一』(東京:沖積舎,9月)〔「幻想空間の冒険」,「黒 猫の恐怖」,「幻想の風景庭園」9−61頁が関係部分で,それぞれ初出はユ976,’73,’74である。〕 村上 東, 「生としての女神たち一エドガー・ポォの恋愛物について」,『秋田英語英文学』(秋田大学),27 (11月)。 梁瀬浩三, 「「まなざし」の恐怖と美の完成者一エドガー・アラン・ボー「裏切る心臓」の精神病理学的解釈」 『評論』(実践女子短期大学),7(2月)。 , 「負の返済者一「アモンティリヤードの酒樽」にみられる憎悪の形態」,『実践英米文学』(実践女 子短期大学英米文学会),16(3月)。 山本常正,「An Ontological Reverie W」,『論叢』(高野山大学),21(2月),109−132。 若生恵利,「“The Black Cat”におけるダブルについて」,『実践英文学』(実践女子大学英文学会),29・ 30(12月), 172−160。 渡辺光恵, 「アメリカにおけるPoe」 『同』,144−127。 中村:「日本でのボー11書誌昭和61年∼64年」 229 田村英之助, 「1(eatsとPoe一憂欝のテーマ」,イギリス・ロマン派講座(名詩の解釈と鑑賞),(青山学院 大学,6月21日)。 林 康次, 「現代ポゥ批評の可能性」,第15回日本アメリカ文学会中・四国支部大会(広島修道大学,6月21 日)。 昭和62年(1987) 池田美紀子,「荒野からピクチャレスクへ一ポォ,ホーソン,ジェイムズと「理想の風景」」,『英語青年』(東 京:研究社),133(3)(6月),114−116。 伊藤詔子, 「書評,鈴木俊司,『ボーを想う』」,『同』,133(7)(10月),348 −349。 , 「『ブロードウェイ・ジャーナル』における“Magazinist”Poe」,『松元寛先生退官記念論文集』 (東京:篠崎書林,10月)。 内田市五郎,「書評,Dwight Thomas&David K. Jackson, The Poe bOg:ADocecmentary Lzfe of Edgar A〃an Poe 1809−1849」,『英語青年』(東京:研究社),133(6)(9月),302。 鵜殿悦子,「エドガー・アラン・ボーの批評」,岩元・森田編,『アメリカの小説一理論と実践』(東京:リー ベル出版,2月),32−47。 訳,ジョン。カーロス・ロウ, 「書くことと真実一ポーの『アーサー。ゴードン・ピムの話』につい て」(1),Mulb erry(愛知県立大学文学部英文科),36(3月),75−89。 尾形敏彦, 『詩人E・A。ボー』(京都:山口書店,4月),A5 570+jv。〔目次を記すと,第1部「研究」, 第1章「ボーの生涯」,第2章「人さまざま」,第3章「夢と現実」,第2部「詩の大意」,第1章「第1 詩集『タマレーンその他』」,第2章「第2詩集『アル・アーラーフ,タマレーンと小詩集』」,第3章 「第3詩集『エドガー・A・ボー詩集』」,第4章「第4詩集『大鴉その他』」,第5章「1845年以後の詩」, 第6章「その他の詩」,第7章「悲劇『ポリティアン』」,第3部「詩論」,第1章「B一への手紙」,第 2章「韻文の理論」,第3章「詩作の哲理」,第4章「詩の原理」,そして付録として「「マージナリア」 からの抜粋」,「詩人E・A・ボー略年譜」,それから「後書」と「主要参考文献」で,第3部と「マージナ リア」は翻訳である。〕 亀山正東, 「E・A・Poeにおける異端と性」,『北九州大学外国語学部紀要』,61(11月),11−21。 酒本雅之,「Poeと超越(1)ny(4)」,『英語青年』(東京:研究社)133(1)(4月)−t(4)(7月)〔頁は それぞれ,24−26,30−31,28−30,24 一 26である。〕 鈴木俊司, 『ボーを想う一ボー短篇小説の読み解き』(水戸:ニュー・メディカル社,4月),A5210+41。 〔目次を記すと,「序論」,第1部「作品論」,第2部「総論」,第1部の各章の表題は,1「楕円形の肖像」 2「「塚の中の手記」一ある旅立ち」,3「モレラ」,4「エレオノーラ」,5「「黒猫」一一人で居るこ とのできぬこの大きな不幸」,6「ウィリアム・ウィルソン」,7「群集の人」,8「陥穽と振子」,9「赤 死の仮装舞踏会」,第2部は10「伏魔殿一人間心理」,ユ1「死の哲学と死の夢想」,12「文学的営為一美的 あらが 抗い」,13「終焉一孤独な影」である。それに「あとがき」と付録としてボーの作品5篇(英文)がある。 著者は「昭和44年から58年の間に紀要その他に発表したものを集めたものである。」と記している。〕 佐藤和博,“Roderick Usher and‘Mad Trist’”,『弘前学院大学・短期大学紀要』,23(3月),11 一ユ7(英文)。 高島 清,「“The Fa110f the House of Usher”一ポウにおける崩壊の美学」,『外国文学研究』(立命 230 茨城大学教養部紀要(第23号) 館大学外国語科連絡協議会),77(7月),1−34。 中村 融, 「日本でのボー 9:書誌1978−1985」,『茨城大学教養部紀要』,19(3月),159−170。 幡垣佑子, 「萩原朔太郎とエドガー・アラン・ポォ(その1) 出会いまでの経緯と朔太郎におけるポォ像 (研究ノート)」,『実践英米文学』(実践女子短期大学英米文学会),17(3月)。 福田立明, 「Edgar A。Poeと死後のく生〉」,『富山大学人文学部紀要』,12(3月),97−112。 元山千歳, 「現代ポォ幻想一讃者と幻想」,『敦賀論叢』(敦賀女子短期大学),創刊号(1月)。 八木敏雄,「アメリカン・ゴシックの系譜(11)一眼のゴシックーエドガー・アラン・ポォ」,『英語青年』(東 京:研究社),1ee(11)(2月),30−32,「同(12)一『アーサー・ゴードン・ピム』のゴシック度」, 『同』,132(12)(3月),31−33, 「同(13)一ボーのSF」,『同』,133(1)(4月),27 一 29, 「同(14)一ボーのSF−『ユリイカ』」,133(2)(5月),27−29。 山本常正,rE.A.Poe:An Ontological Reverie(8)転生イメージ」,『密教文化』(高野山大学密教 文化会),158(3月),工29−116。 高沢 治, 「ゾルとゲルーポーの世界の2つの現実相」,日本アメリカ文学会東京支部9月例会 分科会〈19 世紀散文〉(慶応義塾大学,9月26日)。 巽 孝之, 「2度語られた書評一 Twice Told Talesを讃んだボー」,同 研究発表(同,11月21日)。 昭和63年(1988) 伊藤詔子, 「ボーと『創造の自然史の痕跡』」,『英語青年』(東京:研究社),133(11)(2月),568。 ,「tPym Conference”にみるボー研究の現況」,『同』134(6)(9月),284。 内田市五郎,「「ゲイプリエル・ハリソンによるE.A.ポォ肖像画」,『共立女子短期大学文科紀要』,31(2月)。 大岡昇平, 「盗まれた手紙」,『群像』(東京:講談社),43(1)(1月),306−310。 小川敏栄, 「ヴェルレーヌの詩「Nevermore」とボーの「大鴉」(1)」,『新潟大学教養部研究紀要』,19 (12月),113−116。 勝部章人, 「崩壊の儀式一「アッシャー家の崩壊」再考一」,『大手前女子大学論集』,22(12月),71− 77。 佐渡谷重信, 『ボーの冥界幻想』(東京:国書刊行会,10月),A5 300。〔「序論」,「結論」の間は6章 エロス で,その表題を記すと1「ボーのプラトン的愛への陶酔」,2「ボーの短篇にみる心霊美学」,3「「大鴉」 とその幻魔の思想」,4「ルドンとく黒〉の世界」,5「ボーとフランス象徴主義」,6「ボーと萩原朔太 郎の心霊美学」で,「付論」として「日本近代文学におけるボーの影響」,そして「あとがき」がある。第 3章が最長で74頁にわたり,この章と第6章は昭和58,59年と56年に発表された論文に基づいている。〕 柴田元幸,「アメリカン・ルネッサンスのナルシスたち(2)一ポォあるいは怖れるナルシスー」,『東京学芸 大学紀要・人文科学』,39(2月),221−229。 , 「都市のナルシスー「群集の人」論」,「アメリカ文学』(日本アメリカ文学会東京支部),48(10 月),24−31。 鈴木 透, 「変貌する短篇小説一ポォ,0.ヘンリーからサロイアンへ」,『芸文研究』(慶応義塾大学芸文学 会),53,1−24。 高島 清,「“The Murder inthe Rue Morgue”一闇の知としてのデュパン」,『外国文学研究』(立 命館大学外国語連絡協議会),80(3月),39 一 64。 中村:「日本でのポー11書誌昭和61年∼64年」 231 巽 孝之,「書評,伊藤詔子, 『アルンハイムへの道一エドガー・アラン・ボーの文学』」,『アメリカ文学研 究』(日本アメリカ文学会),24(2月),141−146。 中村’ Z, 「日本でのボー 10:昭和30年代(1)」,『茨城大学教養部紀要』,20(4月),ユ93−205。 西脇克明, 「犯罪小説の初期:ポゥとコリンズ」,『言語文化論集』(名古屋大学総合言語センター),10(1) (10月), 113−129。 藤本正文,「Poeの言語論一Roman Jakobsonに照らしつつ一」,『アルテス リベラレス』(岩手大学人 文社会科学部紀要),42(6月),77−97。 元山千歳,「廃嘘をうつす眼,そして鏡一エドガア・ポォのおもに2つの作品から一」,『敦賀論叢』(敦賀女 子短期大学),3(12月)。 八木敏雄, 「エドガー。アラン・ボー「アッシャー家の崩壊」一言語による完全犯罪」,『国文学』3月臨時増 刊号く幻想文学の手帖〉(東京:学燈社,3月),112−115。 梁瀬浩三, 「猫の変形一ボー「黒猫」における2匹の猫」,『実践英米文学』(実践女子短期大学英文科),18 (3月)。 山本常正,「E.A. Poe:An Ontological Reverie IX一美の域一」,『論劃(高野山大学),23(2月), 31−51。 , 「エドガー・ポォー存在論的夢想」,E”密教文化』(高野山大学密教文化会),160(3月)。 渡辺光恵, 「Black Cat」,『実践英文学』(実践女子大学英文学会),34(12月)。 シンポジアム《アメリカン。ゴシックの変容》司会藤本幸雄,発題 伊藤詔子 「Edgar Allan Poe」, 第18回アメリカ文学会中・四国支部大会(比治山女子短期大学,6月25日)。 昭和64年(1989) 伊藤詔子, 「書評,佐渡谷重信,『ボーの冥界幻想』」,『アメリカ文学研究』(日本アメリカ文学会)26(2月), 111−116。 井上 健,「書評,富士川義之,『幻想の風景庭園一ボーから渋澤龍彦へ』」,『英文学研究』(日本英文学会), 65(2)(1月),289−293。 , 「日本におけるアメリカ研究の現状と課題 アメリカ文学研究の現状一Poe研究を中心に」,『東 京大学アメリカ研究センター年報』,11,13−22。 鵜殿えりカ>s「書訊伊藤詔{F,『アルンハイムへの道一エドガー・アラ.ン・ボーの文学』」,『英文学研究』 (日本英文学会),65(2)(1月),275 −279。 大崎ふみ子,「「アッシャー家の崩壊」にっいて一『出会い』のドラマとして一」,『鶴見大学紀要 外国語・ 外国文学編』26(3月),103−124。 相楽幸助, 「『エウレカ』の思想と「自由」の問題一ポォとドストエフスキー一」,『中央大学文学部紀要』, 131(3月), 1−35。 佐藤和博,“The Pentagonal Chamber in Poe’s‘Ligeia’”,『弘前学院大学・短期大学紀要L 25 (3月),99−105(英文)。 多久和新爾, 「ホーソーンとボーの想像カーラフカディオ・ハーンによる一」,『筑紫学園短期大学紀要』,24 (1月),71−77。 232 茨城大学教養部紀要(第23号) ,ct Imagination of Poe and Hawthorne”,The Nathaniel Hawthorne Society of /aPan Nezv sletter,8。 巽 孝之, 「エドガー・アラン・ポゥ・アメリカのレトリック」,巽,鷲津,下河辺,『文学する若きアメリカ』 (東京:南雲堂,1月),33−108。〔3章よりなり,「主権をめぐる暴力 『アーサー・ゴードン・ピム の物語』再讃」,「頁の都市工学「群集の人」走査」,「密告する動物園「黒猫」鑑定」がその表題である。〕〕 高島 清,「cADescent into the Maelstrom”一幻想の破壊とカオスの闇」,『立命館大学』(立命館 大学人文学会),511(6月),540−559。 長沢隆子, 「ボーとサリヴァン島」,『武蔵野英米文学』(武蔵野女子大学英文学会),21(2月),29−41。 中村 融, 「書評,佐渡谷重信, 『ボーの冥界幻想』」,『英語青年』(東京:研究社),134(12)(3月), 667。 幡垣佑子, 「萩原朔太郎とエドガー・アラン・ポォ(その2)」,『実践英米文学』(実践女子短期大学英米文 学会),19(3月)。 林 康次, 「ポゥからマラルメへ(1) エロディヤードとポゥの女性たち」,『愛媛大学教養部紀要』,22(3) (12月), 150−174。 松山信直,「Something which resembles Plagiarism−PoeとHawthomeの関係一Poeの1842年の Hawthorne論」,「同志社大学英語英文学研究』,47・48(3月),113−131。 ,「PoeとHawthorneの関係一2−1842年一1846年」,『同』,49(10月),1−44。 元山千歳, 『ポォはドラキュラだろうか』(東京:勤草書房,7月),B6237+xj。〔目次を記すと,1「文 明」,皿「自然」,皿「第2の自然」,】V「マイナス自我の変容」,V「ポォはドラキュラだろうか」,「む すび/ポォ年譜」で, 「ポォ作品索引」,「主要参考文献」が付されている。著者は「1章の「目」と「鏡」 をのぞいて,ほとんどすべては新しく書かれねばならなかった。」と記している。〕 武藤修二, 「Poeの“The Fall of the House of Usher”一 Effect理論のテクスト化」,『英語英米文学』 (中央大学英米文学会),29(3月),97−119。 梁瀬浩三, 「ボー「アッシャー館」の崩壊にみられる怪異現象について」,『実践女子大学文学部紀要』,31 (2月),77−96。 山本常正,「Poe/Xを撃つ,書評, Michael J. S. Williams,ノ1 PVorld of Words, L anguage and DisPlacement in the Fiction of」EIUgar A〃an Poe」,『英語青年』(東京:研究社),134 (10)(1月),40−42。 , 「エドガー・ポォ:『ユリイカ』光芒」,『英語青年』(東京:研究社),135(2)(5月),10 −12。 渡辺光恵, 「Poe’s Love in“Eleonora”」,『実践英文学』(実践女子大学英文学会),35(7月),79− 86。 , 「Poeの評価」,『同』,36(12月),34−49。 富士川義之訳, 『E・A・ボー 盗まれた手紙』(東京:国書刊行会,3月),A5 152。〔目次を記すと, 「序文 J。L。ボルヘス」,「盗まれた手紙」,「塚の中の手記」,「ヴァルドマル氏の病症の真相」,「群集の人」 「落し穴と振子」で,〈バベルの図書館〉と題するシリーズ中の一冊である。〕 中 村 「日本でのポー11:書誌昭和61年∼64年」 233 1989年は1月8日から平成元年となるので,この年が昭和期に入るかどうか疑問のある所だが,紀要論文の 場合,書かれたのは前年で,発表は翌年というのが往々あるので,敢て昭和期に含めた。この時期の特徴,海 外のボー研究との関連,特に構造主義以後の思潮に基くボー評論の影響は,80年代の〈日本でのボー〉を論ず る際に必ず考えなければならぬ事柄だが,これには内容にまでふみこんでの精査を待たねばならぬ。今回の書 誌で一見して気が付くのは,著書が各年に1,2点見られ,それも著者の長い間の研究の集大成であることで ある。この現象は今後も績くのだろうか。またこの時期のみのものなのだろうか,それにその背景はと興味の ぞSられる所である。