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本文P1~P2(給食管理)
Ⅰ 給食管理 1 給食の意義 乳幼児期の「食」は、子どもの心身の成長・発達に重要なだけではなく、その体験を通し て後の食習慣にも影響を与える。近年は保護者の就労形態の変化により、子どもが保育施設 で過ごす時間が長くなるなど、生活の場となっており、乳幼児の保育施設での給食が果たす 役割は大きくなっている。 乳幼児の保育施設の給食は衛生管理において安全性が確保され、栄養的にもバランスがと れたものでなければならない。さらに、乳幼児期は発育・発達に個人差が見られるので、一 人一人の子どもの身体発育状況を考慮し、その状態に応じた内容とする配慮が必要となる。 また、集団生活をより楽しく豊かにするために、乳幼児の保育施設の給食では「おいしさ」 「形」「彩り」にも配慮し、「食欲」をそそるように心がけなければならない。 生涯健康で豊かな生活がおくれるよう、乳幼児期から食べることの意味を理解し、一人一 人が自立的に食生活を営む力を育てる「食育」やそれを実現しやすい食環境づくりが求めら れている。 2 給食の区分 乳幼児の保育施設の入所児童は、3 歳未満児(0歳児・1~2歳児)、3歳以上児に区分 され、それぞれ医学的、栄養学的特性が異なるので、食事は乳汁、離乳食、1~2歳児食、 3歳以上児食に分けて献立を作成し、子どもに応じた調理をしなければならない。 乳 3歳未満児食 汁 離乳食 1~2歳児食 乳幼児の保育 施設の給食の分類 主食・副食・おやつを含む 主食・副食・おやつを含む場合 3歳以上児食 副食・おやつのみの場合 3 子どもの給与栄養量の割合(家庭と乳幼児の保育施設での割合) 1~2歳児 夕食 30% 家 庭 午後の おやつ 10% 昼食 30% 夕食 30% 朝食 20% 午前の おやつ 10% 保育施設 1 午後の おやつ 10% 3~5歳児 家 庭 保育施設 朝食 30% 昼食 30% 4 給食管理体制 乳幼児の保育施設における給食運営を円滑に行うためには、子どもを取り巻く状況を十分 に把握してその実施方針が決まる。そのためには、施設長を中心としたそれぞれの部門及 び職員間の連携や情報交換が大切である。 健康管理部門 保育管理部門 子 ど も 施 ・発育状況(体位や体力)や健康状態 ・食欲状況・偏食状況・アレルギー状況 ・欠席及び疾病の状況 設 給食委員会 長 給食管理部門 給食だより 食 保 展示・情報 事 護 者 給食管理部門の業務の流れ + 日本人の食事摂取基準 人員構成表(性別・年齢) 保育所の荷重平均給与栄養目標量 食品構成表 予定献立表 食 数 表 食品材料発注 保 存 検 食 食品受払簿 給食日誌(兼検食簿) 収 献 実施献立表 給与食品検討表 立 調理業務 栄養価算定 会 栄養管理報告書 議 検 食 喫 食 保健所 喫食調査 残食調査 ※ 囲みは作成が必要な書類。但し、「栄養管理報告書」の保健所への提出は健康 増進法における特定給食施設が該当する。 2