クロアチアの高等教育における日本語学習 －ザグレブ大学日本学コース

クロアチアの高等教育における日本語学習
－ザグレブ大学日本学コースの学習者を中心に－
カウズラリッチ，カメリア
ザグレブ大学哲学部
インド・極東学科日本学コース
本発表では、クロアチアの高等教育における日本語学習について述べた。特に
ザグレブ大学の日本学コースの特徴、その学習者の日本語学習の目的、ニーズ、
日本文化関連の教室外活動およびコースの今後の課題に焦点を当てた。
まずはクロアチアの特徴を簡単に紹介し、その高等教育段階での日本語学習
の機会が 3 種類あることを説明した。それはプーラ大学の正規日本語学科、ザ
グレブ大学およびザダル大学の選択科目と、ザグレブ大学の長期非正規コース
である。発表者所属の日本学コースはその長期非正規コースの一つで、期間は 3
年間で、日本語と日本文化に関連する科目から構成されている。現在、このコー
スで学士号を取得することはできない。
次にザグレブ大学日本学コースの学習者の学習動機（主に日本文化に対する
興味）、教室外の活躍（日本の伝統文化、武術、ポップカルチャー関連の協会や
ボランティア活動）、そして日本語学習の面で超えるべき課題（会話練習の不足、
および漢字学習の問題）について説明した。学習者は他に主専攻があったり、仕
事をしているなど多忙であるため欠席、留年、脱落の問題が頻繁に見られる。会
話練習不足の問題も含め、これらの解決のため、動機づけ活動、在留邦人との交
流機会の増加、そして正規学科への昇格が望まれると述べた。