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西九州地域の一体的な振興を目指して

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西九州地域の一体的な振興を目指して
「西九州地域の一体的な振興を目指して」
−県境を越えた政策連合の推進−
平成 17 年 10 月
1.西九州地域の現状と課題
概要版
2.西九州地域振興の基本方針
西九州地域を取り巻く危機的状況
先行する九州他地域の活性化
地域活力の低迷
人口流出の拡大
高齢化の進展
製造業の不振
企業誘致の不振
1 次産業の低迷
西九州地域振興懇話会
財政悪化
福岡への一極集中
人口集積
ビジネス拠点
自動車産業
九州縦軸の交流・連携拡大
九州新幹線
鹿児島ルート
雇用の低迷
東九州
自動車道
1.地域のアイデンティティに根ざした振興施策を展開する。
佐賀、長崎両県は東西南北に広がっており、生活圏など密接なつながりを有する
地域が存在する一方で、自然環境や歴史文化など、地域によっては全く違った特色
を有している。
これらの特色を最大限に活用するため、両県の連携による広域的な地域振興だけ
でなく、各地域自身が際立つための振興施策の展開を図っていく。
2.両県の連携は、競争と協調により推進する。
西九州地域が地域間競争で生き残るために
県境を越えた地域資源とブランドイメージの活用、連携が重要
○地域資源を最大限に活用した地域の自立化(地域振興)の促進
・各地域の主体的取組みと両県の積極的な支援
○県境を越えた広域連携による相互補完、魅力向上の実現
○既存の交通基盤を活用した地域内外へのネットワークの確立
・空港、港湾、道路の有機的連携
○地域振興と広域連携にとって不可欠な交通ネットワーク
・高速交通ネットワークとアクセス道路の一体的な整備
九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の活用による交流拡大が必要不可欠
○西九州ルート(長崎ルート)が整備されなければ、鹿児島ルートとの時間的距離が逆転
し、交流、産業集積が九州縦軸へ更にシフト
○全国につながる新幹線ネットワークに組み込まれることにより、九州のみならず、本州
との交流拡大を実現する基盤が確立
両県は、それぞれに育んできた文化や産業の集積が存在するとともに、課題もそ
れぞれ抱えている。
連携に当たっては、各県の独自性や優位性に基づいた地域間競争による磨き上げ
と、相互補完による課題解決の両軸により推進していくものとする。
また、福岡県など北部九州を視野に入れた他地域との連携を強化し、社会経済状
況を踏まえた西九州地域としての新たな産業の創出も図っていくものとする。
3.九州新幹線西九州(長崎ルート)、西九州自動車道、有明海沿岸道路
の整備により、効果の早期発現、全域への波及を図る。
西九州地域が一体となった地域振興策を立案、推進するに当たっては、交通基盤
整備を前提にすると同時に、アジア各国を視野に入れた広域的な交流圏を形成し、
その 1 日も早い整備を本地域が一体となって推進していくものである。
また、本懇話会の議論及び今後の取組みにより、これらの整備効果を、沿線沿道
地域に止まらず、本地域全域に波及させていくことを目標とする。
「西九州自動車道」
「有明海沿岸道路」による九州横軸連携の強化
○西九州地域内外を結ぶ高速交通ネットワークとして必要不可欠な基盤
○西九州地域の隅々まで高速交通ネットワークが張り巡らされることで、より戦略的な地
域振興策の推進が可能
そこで、
政策連合による西九州地域が一体となった施策推進
政策連合による、より実効性のある施策の提案
※提案の視点
・地域の独自性を活用した西九州地域全体の活性化に寄与する施策
・政策連携や地域連携による課題解決のための効果的な施策
3.西九州一体となって推進する地域振興策
西九州産業連携協議会(仮称)の立上げ
企業誘致の競争力向上と雇用のミスマッチの解消を目的とした協議会の設置を検討
観光振興のための仕組みづくり
【西九州観光開発委員会(仮称)の立上げ】
【企 業 誘 致 の 連 携 案】誘致企業共同助成制度の創設/基本情報の共有化/PR 事業
・観光振興施策の立案、提言等を行う、佐賀、長崎両県観光に関連する官民で構成される委員
【雇用創出等の連携案】佐賀、長崎、福岡の3県ジョブカフェ事業の連携/Uターンフェア、広
会の設置を検討
報の共同開催/企業合同面接会への隣県求職者、求人企業の参加拡大/SOHOの育成
(西九州観光戦略の構築/西九州地域の観光振興施策の立案、提言)
【外国人観光客誘致のための広域ガイドサービスの提供】
共同誘致産業にターゲットを絞った戦略的な企業誘致
・佐賀、長崎両県をエリアとしたガイド協会の設立及び留学生やボランティアを活用した広
より効果的な企業誘致を推進していく産業分野をターゲットに定め、佐賀、長崎両県の物流機
域ガイドサービスの提供を検討
能、人材、既存企業集積、優遇制度を活用し、企業誘致の実現に取組むことを検討
観光拠点づくりと魅力ある広域観光ルートづくり
【共同誘致産業例】
自動車関連産業/IT関連産業/新エネルギー関連産業/高度医療関連産業
【自然学習・体験の拠点づくり(有明海沿岸地域)
】
新エネルギーの研究開発等
・ガタリンピックなどの干潟体験と、多良岳周辺の森林体験の連携により、子どもから大人ま
水素エネルギーに関する研究会等を設置し、研究開発や関連分野の人材育成、情報交換等の開
催を通じた普及・啓発の推進を検討
でが楽しみ、学習できる拠点づくりを検討
【陶磁器とリゾートが連携したクラフトツーリズム拠点づくり(有田波佐見地域)
】
海洋関連産業の創出・育成等(伊万里湾沿岸地域)
佐賀大学海洋エネルギー研究センターの技術開発や商品開発との連携による関連企業の誘
・陶磁器産地と周辺リゾート地との連携により滞在型クラフトツーリズムの拠点づくりを検討
【エコツーリズム拠点づくり(北西部・離島地域)
】
・九十九島、伊万里湾の両エコツーリズムの連携や農業、漁業との連携による海と食をキーワ
致・育成を検討
ードとした体験型観光拠点づくりを検討
有明海の総合研究拠点づくり
【シュガーロードを活用したルートづくり(長崎街道沿道地域)
】
有明海を多方面から総合的に研究する施設(国立有明海研究所(仮称)
)の誘致を要請
・宿場町やお菓子工場などを巡るストーリー性の高いルートづくりを検討
【文化施設を活用したルートづくり(西九州地域全域)
】
物産分野における戦略的アライアンス
【陶磁器産地の再生】陶磁器の生産技術の改良や需要拡大に向けた連携強化策を検討
・
「九州国立博物館」と連携し、福岡県と連続した西九州地域の文化回廊ルートづくりを検討
【広域連携による魅力づくりと情報発信】
【農林水産業技術の共同開発】品種改良等の両県研究成果の相互活用や共同研究等を検討
【地場産業及びベンチャー企業の育成等】
伝統工芸品による土産品や農水産物を活用した二次産
・西九州地域の周遊観光ルートの提案や観光マップ作成、情報発信等の共同実施を検討
【観光販売拠点機能の充実】
品(とりわけ食品加工)の研究・開発を検討
・生鮮野菜・魚介類や伝統工芸品などの販売拠点機能の整備による観光客誘致の促進
道路ネットワークの充実
鉄道ネットワークの充実
【広域幹線道路網を形成する「鹿島武雄道路」の整備(新設)
】
・九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)と既存の鉄道との接続性の充実による利便性の向上など
【地域高規格道路「有明海沿岸道路」の前倒し整備(佐賀∼鹿島間)
】<新幹線完成時期>
・肥前山口∼諫早間の維持、生活路線としての利便性の確保など
【地域高規格道路「有明海沿岸道路」の鹿島以南への延伸の検討(鹿島∼諫早間)
】
【地域高規格道路「佐賀唐津道路」の整備】
海上交通ネットワークの充実
【高規格幹線道路「西九州自動車道」の整備】
・アジアに向けた海上交通ネットワーク拠点としての機能充実
・離島との海上交通ネットワークの機能向上
各地域の取組み推進
・各地域の振興のための取組みが西九州地域全体への取組みと広がるようなバックアップの必要性
」
【地域高規格道路「島原道路」の整備】
【地域高規格道路「西彼杵道路」の整備】
【地域内道路及び高速交通拠点へのアクセス道路の整備】
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