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南砺市自主防災マニュアル

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南砺市自主防災マニュアル
南砺市自主防災マニュアル
南
砺
市
(平成27年4月改定)
自主防災マニュアル
第1章 自主防災組織について
もくじ
1
1 自主防災組織が求められる背景
1
2 自主防災組織とは
2
3 自主防災組織の必要性
2
4 自主防災組織の活動
3
<自主防災組織 行動ステップUP!例>
4
5 組織運営のルール(規約)づくり
5
6 組織図、役割分担表の作成
5
7 緊急連絡網の作成
6
8 防災資機材のチェック
7
9 活動計画の策定
8
10 防災計画の策定
9
第2章 平常時の防災活動
1 防災意識や知識を普及啓発しよう
10
10
1)地域ぐるみで防災意識を高めよう!
10
2)家庭内の安全対策を徹底しよう!
11
3)家庭内備蓄を確認しよう!
13
4)家庭内での役割分担
14
2 地域の防災力を確認しよう
15
1)地域の留意点の確認
15
2)防災資源の確認
16
3)防災マップの作成
17
4)避難経路マップの作成
18
5)地域で避難行動要支援者を守ろう
19
3 いろいろな防災訓練に挑戦しましょう!
21
1)主な防災訓練
21
2)個別訓練
22
情報収集・伝達訓練
22
初期消火訓練
24
救出・救助、応急救護訓練
28
避難訓練
38
給食・給水訓練
40
3)図上訓練
41
避難所運営ゲーム「HUG」
41
災害図上訓練「DIG」
43
4)体験イベント型訓練の例
45
5)総合訓練の例
46
第3章 災害が発生した場合
1 大地震発生!そのときどうする?
47
47
1)発生直後
47
2)数時間後∼数日後
47
3)避難生活
48
2 風水害・雪害!事前行動を的確に
1)情報の収集・伝達
河川の水位と避難行動
50
50
50
②南砺市内の河川観測所及び水位
50
③気象情報の効果的活用(大雨の場合)
51
④土砂災害警戒情報について
52
⑤土砂災害の前兆現象
54
⑥台風のコースと富山県への影響
54
2)大雪に関する情報
55
3)避難のポイント
56
4)避難情報の種類
56
3 自主防災組織への連絡、避難行動、安否確認活動
57
1)避難準備情報、避難勧告、避難指示の発令
57
2)避難行動
57
3)避難行動要支援者の安否確認活動
58
4 災害時伝言サービスの利用
第4章 南砺市の防災対策
58
59
1 緊急情報の伝達
59
2 被災者支援用備蓄の整備
59
3 ハザードマップの整備
61
1)南砺市土砂災害ハザードマップ
61
2)南砺市洪水避難地図(ハザードマップ)
61
3)地震防災マップ
62
4 各種補助事業の紹介
62
1)自主防災組織資機材整備事業(県事業)
62
2)自主防災訓練補助金事業(市単独)
62
3)初期消火資機材整備事業(市単独)
63
4)木造住宅耐震診断支援事業(県事業)
63
5)木造住宅耐震改修支援事業(県事業)
63
別表1
指定避難所一覧
64
別表2
指定緊急避難場所一覧
66
第1章 自主防災組織について
1
自主 防災組 織が求 めら れ る 背景
私たちの暮らす日本は、その位置や地形、気象等の自然条件から地震や豪雨、洪水、大
雪などが発生しやすい環境にあり、人口や産業の集積など社会的条件と重なることで大き
な災害となることがあります。
住民が安全・安心に暮らすための取り組みとしての防災対策は、行政上最も重要な施策
の一つです。しかし、ひとたび大規模な災害が発生したときに、被害の拡大を防ぐために
は、国や県、市町の対応(公助)だけでは限界があり、早期に実効性のある対策をとること
が難しい場合も考えられるため、自分の身を自分の努力によって守る(自助)とともに、
普段から顔を合わせている地域や近隣の人々が集まって、互いに協力し合いながら、防災
活動に組織的に取り組むこと(共助)が必要となります。
そして「自助」「共助」「公助」が有機的に連携することで、被害の軽減を図ることが
できます。特に、地域で協力しあう体制や活動(共助)は、自主防災組織が担うべき活動
の中核となります。
自助
自分の身は
自分で守る
共助
有機的に
連携
地域や近隣の人が
互いに協力し合う
(自主防災組織等の活動)
(住民一人ひとりの活動)
公助
消防機関などの公的機関
による救助・救援等
-1-
2
自主 防災組 織とは
自主防災組織とは、「自分たちの地域は自分たちで守る」という自覚、連帯感に基づき、自主的
に結成する組織であり、災害による被害を予防し、軽減するための活動を行う組織をいいます。災
害対策の最も基本となる法律である災害対策基本法においては、「住民の隣保協同の精神に基づく
自発的な防災組織」(第 5 条 第 2 項)として、市町村がその充実に努めなければならない旨が規
定されています。
(補足)隣保協同の精神とは?
となり近所の家々や人々が役割を分担しながら、力・心を合わせて助け合うことをいいます。
隣保…となり近所の家々や人々との日常的なつながり
共同…役割を分担しながら、力・心を合わせて事にあたること
3
自主 防災組 織の必 要性
(1)希薄化する地域のきずな
生活様式の多様化、少子高齢化の進展、さらには核家族化や単身世帯の増加など様々な要因によ
って、特に市街地等において地域の連帯感が希薄化し、自治会活動をはじめとした地域コミュニテ
ィ活動が停滞している、と指摘されています。
一方で、自然災害や犯罪などの危険から地域を守るため、「地域のきずな」が重要であると改め
て認識されつつあり、自発的に地域のきずなを取り戻すための取り組みを始める地域が出てきてい
ます。
コミュニティ活動の維持・活性化の視点から、自主防災活動を重要な切り口として位置づけ、地
域のきずなを深めることが求められます。
親密な
人間関係
住民意識の変化
希薄化する
地域のきずな
要因
・少子高齢化
・核家族化、単身世帯の増加など
-2-
(2)地域の結びつきが地域の防災力を強くする
平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、被災地域の自主防災組織、町内会、婦人
(女性)防火クラブ等が、平時からの備えや地域の結びつきをもとに、津波からの避難時における
住民同士の声かけや避難所への誘導、安否確認、その後の避難生活における避難所運営の支援、炊
き出しの実施、一人暮らしの高齢者への支援など各種活動を積極的に行うことで、被害の拡大をく
い止めたとされています。
また、平成7年1月の阪神・淡路大震災では、多数の住民が倒壊した建物の下敷きになったり、
建物内に閉じ込められたりしましたが、こうした人々の多くを救ったのは家族や友人・隣人などの
地域住民でした。
このように、日頃からの住民同士支えあう関係が、大規模災害における被害を最小限に抑える大
きな役割を果たしています。
災害力
被害=


防災力
備
自然災害は人間の力で防げません
普段から災害に備えましょう
(資料提供:中越防災フロンティア講演資料より)
4
自主 防災組 織の活 動
平常時の活動
非常時の活動
日頃から大規模な災害に備えるための活動
大規模な災害が発生したときに、人命を守
1.防災知識の広報・啓発
り、災害の拡大を防ぐために必要な活動
2.地域の防災力の確認
1.情報の収集・伝達
3.防災訓練
2.出火防止、初期消火
4.防災資機材の整備
3.救出・救助・救護
5.要配慮者対策
4.避難誘導
-3-
自 主防災 組織
行動 ス テッ プ U P! 例
1年目!

STEP1





規約づくり(P.5)
組織図、役割分担表の作成(P.5)
緊急連絡網の作成(P.6)
年間活動計画の策定(P.8)
2年目!

STEP2




 勉強会等への参加、開催(P.10)

STEP3

個別訓練
 情報収集・伝達訓練(P.22)
 初期消火訓練(P.24)

STEP3
STEP1




組織図、役割分担表の修正
緊急連絡網の修正
防災資機材のチェック
年間活動計画の策定
4年目以降
STEP2

 危険箇所、防災資源の把握
(P.15)
 防災マップづくり(P.17)

STEP2
 個別訓練
 給食・給水訓練(P.40)
 避難訓練(P.38)
3年目!

組織図、役割分担表の修正
緊急連絡網の修正
防災資機材のチェック(P.7)
年間活動計画の策定
 家庭内安全対策の徹底(P.11)


STEP1
STEP1





STEP3
 図上訓練
 災害図上訓練(DIG) (P.43)

組織図、役割分担表の修正
緊急連絡網の修正
防災資機材のチェック
年間活動計画の策定
地区防災計画の策定(P.9)
STEP2
 防災マップづくり
 避難経路マップづくり(P.18)

STEP3
 個別訓練
 救出・救助訓練等(P.28)
 総合訓練(P.46)
-4-
5
組織 運営の ルール (規 約 ) づく り
自主防災組織の運営について
運営のルール
自主防災組織は、地域住民の合意に基づくことを原則と
するため、円滑に活動を行うには、お互いの合意を明確に
反映
防災計画
した運営のルール(規約)を策定しておくことが必要で
す。規約には組織の目的や事業内容、役員の選任及び責
活動目標・計画
○平常時・災害時における
行動の取り決め
見直し
務、組織の規模や体系、会議の開催、防災計画の策定など
を定めます。
6
○中・長期的な活動目標
○目標の実現に向けた活動
計画
<※資料編 P.1 参照>
組織 図、役 割分担 表の 作 成
自主防災組織は、概ね下の図のような役割分担が必要になります。班編成は、
地域の規模や実情によって異なるため、まずは、地域に必要な最低限の班編成か
ら徐々に充実させていくなど工夫 が必要 です。また、組織には、女性を含め幅広い
世代から参加を求めましょう。特に、地域の防災活動には女性団体の協力が欠
かせません。
【組織図・役割分担の事例】
平常時の役割
災害発生時の役割
副会長
会長
副会長
総務班
全体調整
他機関との連絡
活動の総括、調整
他機関との連携調整
情報班
情報の収集・伝達
広報活動
状況把握
報告活動
消火班
器具点検
防災広報
初期消火活動
救出・救護班
資機材の調達・整備
負傷者等の救出
救護活動
避難誘導班
避難路(所)、標識
の点検
住民の避難誘導活動
器具の点検
水、食料等の配分
炊き出し活動
給食・給水班
その他、物資配分班、清掃班、衛生班、安全点検班、家具止め・耐震班、要支援者対応班
などの班編成が挙げられます。
<※資料編 P.9 参照>
-5-
7
緊急 連絡網 の作成
緊急連絡網(例)
○○地区 自主防災組織緊急連絡網
会長
副会長
電話
携帯
副会長
電話
携帯
電話
携帯
救出・救護班長
消火班長
電話
携帯
総務班長
電話
携帯
※各班連絡網へ
電話
携帯
※各班連絡網へ
※各班連絡網へ
給食給水班長
避難誘導班長
電話
携帯
※各班連絡網へ
電話
携帯
情報班長
※各班連絡網へ
電話
携帯
※各班連絡網へ
第2班長
第1班長
第3班長
電話
携帯
電話
携帯
電話
携帯
※各班連絡網へ
※各班連絡網へ
※各班連絡網へ
第4班長
第5班長
第6班長
電話
携帯
電話
携帯
電話
携帯
※各班連絡網へ
※各班連絡網へ
※各班連絡網へ
※地域の実情、組織の形態によって工夫してください。
-6-
8
防災 資機材 のチェ ック
自主防災組織に必要とされる防災資機材は概ね下表に示すものとなっています。地域の実情に応
じて何がどれくらい必要なのかを検討しましょう。(不足品は、計画的に整備しましょう。)
なお、いくら防災資機材が揃っていても、いざというときに使えないのでは意味がありません。
日頃から、点検 と取り扱い方法の習 熟に努めるようにしましょう。
【主な防災資機材】
電池メガホン
はしご
携帯用ラジオ
のこぎり
腕章
スコップ
住宅地図
模造紙
メモ帳
なた
ロープ
可動式動力ポンプ
チェンソー
ホース
防煙・防塵マスク
消火器
担架
救
護 用
初期消火用
電池
水バケツ
救急箱
テント
ブルーシート
救命ボート
簡易ベット
救命胴衣
リヤカー
防水シート
発電機
防 用
ツルハシ
ロープ
かけや
避難所・避難用
水
シャベル、スコップ
鍋
コンロ
ガスボンベ
緊急用ろ水装置
ペンチ
ハンマー
ヘルメット
炊飯装置
ジャッキ
油性マジック
鳶口
給食・給水用
バール
救 出 用
情報収集・伝達用
トランシーバー
警報器具(警笛)
携帯用投光器
標識板
標旗
くい
強力ライト
土のう袋
簡易トイレ
ゴム手袋
寝袋
-7-
三種の神器
●のこぎり
●ジャッキ
●バール
9
活動 計画の 策定
自主防災組織の現状(地域の世帯状況や、資機材の整備状況など)を確認し、組織の活動目標や
訓練、研修会等の計画の策定をしましょう。各班の班長などの意識の高揚にも役立ちますので、組
織員の意見を聞きながら活動計 画を立てることが、より効果的です。また、年間の活動記録もしてお
くと、次年度の活動につながります。
年間活動計画(例)
平成○年○月○日
自主防災組織 打合せ
○月
世帯台帳作成のための用紙配布
○月
台帳の作成
○月
資機材の点検
○月
地域防災訓練の打合せ
○月
地域防災訓練(初期消火、避難、救助)
○月
普通救命救急講習会
活動計画の策定の手順は?
①できるだけ多くのメンバーで意見を出し合い、各班別で検討を行いましょう。
②各班の意見を出したら、相互の関連を考慮してテーマ別に整理し、項目別に優先順位をつ
けましょう。
③テーマ別に整理されたものを、組織の現況に合わせ、時間、予算などを踏まえて活動計画
を作成しましょう。
④活動計画に特徴を持たせるために、年間の重点目標も決めましょう。
-8-
10
防災計 画の 策定
防災計画の策定にあたっては、日頃どのような対策を進め、災害時にどう活動するかを具体的に
明記するほか、河川が氾濫しやすい、要配慮者(※)が多い等、地域の実情を踏まえたうえで、防
災計画に反映することも重要である。また、南砺市地域防災計画と密接な関連があることから、市
をはじめ消防機関と十分協議しておく必要があります。
防災計画に盛り込むべき項目としては一般的に次のようなものが考えられます。
〇防災計画に盛り込むべき主な項目
分 野
盛り込むべき項目
内
組織に関すること
自主防災組織の編成及び任務分担
組織編成と各班の果たす役割を明確にする。
防災知識の普及・啓発
事項、方法、実施時期等を定める。
災害危険の把握
事項、方法等を定める。
主に日常活動に関
すること
訓練の種別、訓練実施計画、訓練の時期及び回数等
防災訓練
を定める。
防災資機材等の備蓄及び管理
調達計画、
保管場所、
管理の方法等について定める。
情報の収集・伝達及びその方法等について定める。
情報の収集・伝達
(情報班)
出火防止対策、
初期消火対策等について定める。
(消
出火防止、初期消火
主に災害時の活動
に関すること
火班)
救出・救護活動、医療機関への連絡等を定める。
(救
救出・救護
出・救護班)
避難誘導の指示、方法及び避難路、避難場所、避難
避難
所の管理・運営等を定める。(避難誘導班)
食糧や飲料水の確保、配給、炊き出し等について定
給食・給水
他団体と協力して
行う活動
容
める。(給食・給水班)
要配慮者対策
平常時、災害時の取組みについて定める。
他の自主的な防災活動を行う組織との連携につい
他組織との連携
て定める。
<※資料編 P.4 参照>
※要配慮者とは
自力で避難することが困難な高齢者、障害者、乳幼児、妊産婦、外国人、旅行者等のこと。
-9-
第2章
平常時の防災活動
住民一人ひとりが日頃から災害に備え、いざという場合には近くの住民と力を合わせ助け合うこ
とが大切です。自主防災組織の平常時の基本的な活動について理解し、できることから徐々に進め
ましょう。
1
防災 意識や 知識を 普及 啓 発 しよ う
住民の防災に関する知識 の向上は、地域の防災力を高めるカギです。自主防災組織は、様々な
機会に住民の防災意識を高め、知識を伝え、家庭での安全対策もサポートしましょう。
1)地域ぐるみで防災意識を高めよう!
①地域住民で防 災について話し合う機会を増やす
あらゆる会合や集会の機会をとらえ、地域の防災活動について
話し合いましょう。
富山県や南砺市の出前講座などを活用し、市町村が作成して
いる防災ハザードマップや地域防災計画などに関する勉強会を開
催しましょう。
②地域行事の中で、防災を意識づける機会をつくる
お祭りや運動会など、地域行事やイベントの中に防災を意識づける内容を盛り込みまし
ょう。
③富山県や南砺市等の研 修会へ参加 する
富山県、南砺市、消防機関等の講演会や研修会に誘い合って参加する。年間活動計画に
も盛り込み、計画的に参加できるようにしましょう。
④災害が発生した現地を訪 問する
町内会の旅行に合わせて被災した現地を訪問して、災害の恐ろしさや防災活動の大切さ
を学習し、地域での対応方策を考えましょう。
⑤防災に関する広報 紙等を作成する
自分たちの地域での過去の災害事例や、災害体験をまとめた広報紙を発行する。広報紙
は、防災情報のほか、地域の「防災意識調査」や「我が家の防災対策」など、身近な話題
も企画し、親しみながら読んでもらえるよう工夫しょう。
・防災に関する豆知識を題材に、チラシやパンフレットを作成する。
・インターネットを利用して防災情報をホームページや電子メールで発信する。
・広報紙等は、年度初めに掲載内容の年間計画を立て、計画的に編集発行する。
- 10 -
2)家庭内の安全対策を徹底しよう!
各家庭において災害に対する備えをしておくことは、各自の生命、身体、財産を守るばかりでは
なく、地域の災害を軽減するために必要不可欠です。
阪神・淡路大震災で神戸市内で亡くなられた方の8割以上は
家屋の倒壊によるもので、けがをした方の半数近くは家具転倒
によるものでした。また、発災直後は、食料や飲料水の確保が
難しくなりますから、各家庭での普段からの備蓄は、とても大
切です。
① 家屋の耐震診断と補強
昭和56 年5月以前に建築された木造住宅は、申し込みをすれば耐震
設計や耐震補強工事に対しても補助金が受けられます。(P.63参照)
② ブロック塀の点検と改善
門柱やブロック塀は、見かけはしっかりしていても、
基礎の根入れが無かったり、鉄筋が入っていないなど安
全でないものがたくさんあります。昭和53 年の宮城県
沖地震ではブロック塀の倒壊により、通路を歩いていた
人が被害にあっていますし、平成16 年の新潟県中越地
震においても、鉄筋の入っていないブロック塀や石積み
が倒壊する被害がありました。また、避難路や緊急輸送
路に面したブロック塀が倒壊した場合、避難が遅れたり
緊急車両や緊急輸送車両の通行の妨げとなりますので、
ブロック塀のある家にはぜひ点検・改善の実施を呼びか
けてください。危険と判断されたものは、補強するか、
柵や生け垣に取り換える必要があります。
③ ガラスの飛散防止
阪神・淡路大震災ではガラスの飛散による負傷者が出ています。強
化ガラス等に取り替えたり、ガラス飛散防止フィルムを貼ることで防
止できます。
- 11 -
④ 家具類の転倒・落下防止
どんなに建物を丈夫にしても、タンスや食器棚などが倒れてケガをしては何の意味もありませ
ん。家具はしっかり固定し、高いところに物を置かないなど、家族からケガ人を出さないようにし
てください。
タンス等の家具類のほか、冷蔵庫、テレビといった電化製品などにも注意が必要です。
阪神・淡路大震災では地震の揺れで「テレビが飛んだ」という報告もあります。家庭内の転倒や落
下の可能性があるもの全てについて対策を取るようにしてください。
家具類のほか、電化製品の転倒・落下防止対策を!
寝る場所は家具類のない部屋に!
2階などに重い家具は置かない!
⑤ 出火防止
日常的に消火器やバケツを用意しておくなど、出火防止対策は行われていることと思いますが、
地震はいつ起こるかわかりません。冬の夕食時間などに発生すれば、ストーブやガスコンロなどの
暖房や火気器具が火災の原因となります。ガスボンベが転倒しないよう固定してあるか確認した
り、ストーブは耐震自動消火装置付にするなど、器具そのものの対策もしておきましょう。また、
阪神・淡路大震災では、家人が避難し、誰もいなくなった家屋で電気の復旧による通電や配線のシ
ョートが原因と考えられる火災が発生しています。電化製品にも十分注意してください。
避難時にはブレーカー遮断!
プロパンガスは、安全器具や安全装置付きガス
機器での使用を!
不完全燃焼防止機能付き小型湯沸器・屋外設置式
のふろがま又は給湯器・CO(一酸化炭素)警報
器・マイコンメータ・ヒューズガス栓・立消え安
全装置付きこんろ・ガスもれ警報器 など
- 12 -
3)家庭内備蓄を確認しよう!
突然の災害に備えて、各ご家庭でも食料や飲料水を3日分程度は備蓄しておくようにしましょ
う。また、非常持ち出し品を用意し、すぐに使えるようにしておきましょう。
家庭内「流通備蓄」のススメ!
カンパン、カップラーメン…防災用食糧が消費期限切れ!そんな体験をしたことはありま
せんか?
防災用だからと、ふだん食べない食糧がいっぱいあっても、消費期限切れでは困ってしま
います。それよりもおすすめしたいのが、ふだんの食材を多めにストックして、消費したら
買い足す家庭内「流通備蓄」です。お米や乾麺、レトルト食料、缶詰…ふだん食べるこうし
た食料を、災害時の備蓄として多めにストックしておきましょう。(カセットコンロ、カセ
ットボンベも大切!)目安は1ヵ月分。1ヵ月分は多く感じますが、一度ご自宅でストック
している食材を確認してみては?意外とあるとお感じになると思いますので、ぜひ流通備蓄
として、一度整理してみることをお勧めします。
- 13 -
■赤ちゃんのいる家庭では
飲料水、ミルク、哺乳びん、離乳食、スプーン、着替え、オムツ、清浄綿、おんぶ紐、タオ
ル、バスタオル又はベビー毛布、ガーゼ又はハンカチ、バケツ、ビニール袋、石鹸などを用意
しましょう。
■妊婦のいる家庭では
脱脂綿、ガーゼ、サラシ、T 字帯、清浄綿及び新生児用品、チリ紙、ビニール風呂敷、ビ
ニール袋、母子手帳、新聞紙、石鹸などを用意しましょう。
■生活全般に支援が必要な高齢者や障害のある人のいる家庭では
着替え、オムツ、チリ紙、ガーゼ又はハンカチ、障害者手帳、補助具等の予備、薬などを用
意しましょう。
4)家庭内での役割分担
災害発生時は、とかくハード面の備えが取りざたされていますが、家庭内で役割を決めておくこ
とも重要です。日ごろの防災対策や突然地震が発生した時に誰が何をするか、また、家族が離れ離
れになったときにはどこに集合するかなどをあらかじめ決めておくようにしましょう。
発災時、1人では多くの安全対策ができません。発災時の役割分担を決め、
万全の体制を! 家族が離れ離れになった場合の集合先を決める!
■ 行動表の例
【地震がおきて避難が必要な場合】
お父さん
会社
※※町
○○公園
お母さん
自宅
自宅
お父さんは会社から**町○○公園へ避難
します。おちついたら家に帰り、お母さんと
私が避難していたら、おばあさんをつれて○
○小学校へ行きます。
お母さんは自宅から非常持出品を持って○
○小学校へ行きます。
私
〇〇小学校
おばあさ
んの家
【役割を決めて点検しましょう】
役 割
担当者
台所、風呂場、暖房器具など、火気まわりの安全対策
タンス・本棚・食器・戸棚などを倒れないようにする。
窓ガラスなどの飛散防止対策をする。
出入口までの避難経路や、安全な場所(部屋)を確保する。
消火器・バケツの確認と点検
飲料水3日分と食料3日分の点検と補充
非常持出品の点検と補充
- 14 -
2
地域 の防災 力を確 認し よ う
災害が起きたときの危険個所などの留意点や、活用できる組織・人材・施設の防災資源など、地
域の防災力の現状を点検・確認して住民に知らせましょう。
1)地域の留意点の確認
自分たちの地域には、災害時のどのような留意すべ
き点があるか、地理的、
人的、物的などの観点か
ら探してみます。また、
大雨や暴風、洪水が起こ
ったときに、それらがど
のような状況になり、ど
う対応すべきかなどにつ
いても考えておきます。
ハザードマップ(土砂災害)
地理的要因
ハザードマップ(洪水)
人的要因
物的要因
災害時に被害発生の原因となる地形
要配慮者、避難や救出に注意が必要
災害時に危険となる施設や構造物、
や地盤等の状況、避難の際に妨害とな
な人、隣近所との人間関係が希薄な人
避難の妨げとなる施設、人が集中して
るもの
など
いる施設
具体例
具体例
具体例
・急傾斜地
・一人暮らし高齢者
・側溝、マンホール
・河川、水路、貯水池
・寝たきり、障害者
・屋外広告物
・浸水区域
・妊婦、乳幼児、外国人
・倒壊危険家屋
・橋、トンネル、アンダーパス
・病院、社会福祉施設の利用者など
・危険物貯蔵所
など
・孤立可能性集落 など
など
・駅、大型商業施設など
- 15 -
2)防災資源の確認
自分たちの地域には、災害時に活用できる資源としてどのようなものがあるのか、人的、環境・
物的、社会的などの観点から確認します。また、それらの資源の内容を具体的に整理して、災害時
にどのように役立てるかを考えておきましょう。
人的資源
地域防災に役立つ人材
環境・物的資源
災害時に活用できる施設、設備
社会的資源
災害時に連携が必要な組織、団体など
具体例
具体例
具体例
・消防職員、消防団員
・避難場所、避難所
・市町村、消防署、警察署
・警察官、自衛官
・防災倉庫、備蓄倉庫
・河川・道路管理事務所
・建設業、修理業の従事者
・防災行政無線
・学校、体育館、公民館
・民生委員等の福祉関係者
・食料、日用品、薬品等の店
・病院、介護施設
・医療機関者
・貯水タンク、給水所
・ヘリポート、公園など
・通訳など
・重機を保有する事業所など
防災マップづくり
地域住民に周知
- 16 -
3)防災マップの作成
防災マップは、住民がまちを歩いて、共同で地域の留意点や災害時に活用できる防災資源等を点
検し、地図に記入して作成します。
地域住民が一緒にまちを巡回し、まちの現状や課題を正確に把握することは、共同で防災活動を
進める第一歩です。また、住民一人ひとりが災害への不断の備えの必要性に気づくことで、地域の
防災意識が高まり、より活発な活動につながることが期待されます。
(防災マップづくりの進め方)
・夏休みの児童クラブ行事と組み合わせての実施や、「防災オリエンテーリング大会」として企
画すると、幅広い世代から多くの参加を得ることができ、楽しい共同作業になる。また、住民
の一体感や防災活動への関心を高めることにもつながる。
・市町村が作成したハザードマップには、科学的なデータに基づいた危険情報などが記載されて
いる。このハザードマップを見ながら、まちを歩き、自分たちの防災マップに役立つ情報を取
り入れるなど工夫をしてみる。
・地域における災害の歴史や体験談、教訓や言い伝えなども掘り起こし、記録して活用する。
- 17 -
4)避難経路マップの作成
地域内の特性を把握し、安全点検をしたら、その状況を避難経路マップにまとめておきましょ
う。避難経路マップは、調べた状況を誰でもわかるようにしておくことが大切です。また、作成に
はなるべく多くの住民に参加してもらうことと、定期的に内容を見直すことも必要です。
南砺市○○地区避難経路マップ
留意ポイント
①:増水時危険な橋
ハ
②:あぶない用水
③:要支援者宅( )
※個人情報は注意
1
④:
イ
⑤:
1
C
A
防災資源ポイント
1
2
A:○○公民館
B:□□体育館
C:○○消防団屯所
D:○○小学校
D
ロ
E:○○病院
E
避難経路
2
B
イ:○○地区
ロ:○○地区
ハ:○○地区
- 18 -
5)地域で避難行動要支援者を守ろう
高齢者や障がいのある方は、自分ひとりで避難することが難しいので、地域の皆
さんが協力して、助け合いましょう。常日頃からコミュニケーションを図っておく
ことも大切です。
避難行動要支援者支援制度について
この制度は、あらかじめ避難行動要支援者として登録しておくことで、災害時には消防局
や担当地区の民生・児童委員、近隣協力員、自主防災組織等の連携により、一番身近な地域
で安否確認や避難誘導などの支援を行うなど、地域住民同士が互いに助け合うしくみ作りを
目的としています。
南砺市では次の方が登録対象者となります。
(1) 高齢者
要介護高齢者
ねたきり高齢者及び認知症高齢者
一人暮らし高齢者
高齢者のみの世帯
(2) 障害者
身体障害者
知的障害者
精神障害者
(3) その他
難病患者
妊産婦
乳幼児・児童
外国人
①地域のみんなで支え合おう
避難行動要支援者名簿には、高齢者や障害者等のうち、自力での避
難が難しいため、いざという時に『助けて欲しい!』と意思表示した
方が掲載されています。
近年の災害では高齢者や障害者が犠牲となる事例が増加し、地域での
ささえあいが重要視されています。災害時に見ず知らずの人を助ける
ことは困難です。日頃から地域で見守り合うことが、いざという時の
支えあいにつながります。
②名簿の管理は厳重に
この名簿にはたくさんの個人情報があります。無用に情報が共有、利
用されないように注意してください。また、他人が簡単に見ることがで
きないように厳重な保管に努めてください。
名簿の注意点
1.載っている人は、市からの呼びかけに対し、名簿掲載に同意
した人のみです。
2.返事の無い人や名簿掲載に同意しない人は載っていません。
3.毎年更新し、新しい名簿を提供します。
問い合わせ先
名簿の内容に関すること
民生部福祉課(0763−23−2009)
- 19 -
③平常時から取り組むこと
●日頃から声かけ合い雰囲気づくりに努めましょう
高齢者や障害者の方々の変化を知るためには定期的な
訪問が大切です。まずは日頃から声をかけ合い見守りあ
える雰囲気づくりに心掛けましょう。
●連絡網を活用しよう
近所の人たちが支援を必要とする人を知っていること
で、いざという時に早めの支援が可能になります。
隣近所を知り、情報を伝えるために連絡網をあらかじ
め作成し、自主防災組織による防災訓練等で活用するこ
とで役割を確認しておくことも重要です。
④災害時に取るべき行動
●身を守るための情報を伝達
高齢者や障害者の中には、避難情報がわかれば自分で避難で
きる人もいるので、ニュースなどで災害の発生が予想される時
や、市から避難に関する情報が発表された場合には、積極的な
情報伝達をお願いします。
●安否確認の実施
住宅に被害が発生した場合にはもちろんですが、住宅に被害
がない場合でも、家具の下敷きになり動けない、怪我をして動
けないなどの場合があります。特に高齢者や障害者は不慮の事
故が起きやすいため、無事であるかどうかの声かけをお願いし
ます。
●避難誘導の実施
災害の種類や避難の支援が必要な人の状況に応じて、指定避難所や地域の一時避難場所、建物
の2階への避難など、可能な範囲で避難誘導をお願いします。
- 20 -
3
いろ いろな 防災訓 練に 挑 戦 しま し ょう !
知識だけでは、自分自身が動揺してしまい、冷静に行動できない可能性もあります。平常時 から
積極的に地域の防 災訓練に参加 し、活 動を経験しておきましょう。避難行動要支援者にも参加を呼び
かけましょう!
1)主な防災訓練
総合訓練
・情報収集伝達訓練 (P.22)
個別訓練を総合
して実施
組織内の情報収集・伝達訓練のほか、
行政・消防との連携も確認しましょう。
・初期消火訓練 (P.24)
図上訓練
個別訓練
消火器、地下式消火栓の使用方法、
バケツリレーなど。
・救出・救助、応急救護訓練 (P.28)
・HUG(P.41)
・DIG(P.43)
体験
イベント型
訓練
はしご、ロープ、ジャッキの使い方、負
傷者の搬送、AED訓練など。
・避難訓練 (P.38)
など
避難路、非常用持出品の確認、避難
所運営方法なども検討しましょう。
・給食・給水訓練 (P.40)
地域行事で楽しく学びましょう!
訓練では、食 料の確保手段、家庭
・運動会・キャンプなど
内備蓄の推進 なども考えましょう。
(P.45)
①計画的な訓練の実施
○○自主防災組織防災訓練計画書
決められた時間内で、安全かつ効果的に訓練するためには、訓
練計画書を作り、消防署に早めに届け出てください。
②関連機関との調整
地域自主防災組織だけでなく、消防団、赤十字奉仕団、民生委
員、事業者等にも参加協力を依頼し、訓練を実施しましょう。
目
的
開 催 日
実施場所
災害想定
訓練内容
日
程
参加人数
○○○
③防火・防災訓練災害補償共済制度
防災訓練中に誤ってケガをした場合、砺波地域消防組合では
補償のために障害保 険等に加入 していますので、事前に計画を
届け出るとともに、補償内容などを確認しておきましょう。
- 21 -
避難路、非常用持出
品を確認し、……
平成○年○月○日
○○公民館
地内に特別警報発令
・避難誘導訓練
・炊出し訓練
8:30 避難勧告発令
9:00 避難誘導開始
9:50 ○○○
30 人
□□□…
2)個別訓練
①情報収集・伝達訓練
災害に際し、住民は恐怖と不安の中で情報を求めてきます。また、市も地域の情報を求めていま
す。不正確な情報やデマなどで住民が混乱しないように、自主防災組織がいち早く周囲の状況をつ
かみ、正確な情報を伝えることが大切です。そのためにも普段から情報の収集や伝達方法を整理
し、確認しておきましょう。
○情報収集訓練
自主防災組織が、地域内の避難の状況、発災にともなう被害状況(死傷者、建物、交通路等の破壊
の程度)、火災発生状況、生活情報等を収集し、正確・迅速に市災害対策本部に報告する手順を訓
練します。
① 情報班長は情報班員に被災状況収集の指示を出す。
班長の指示がなくても各班員が情報収集を行うことを
あらかじめ徹底しておくこと。
② 情報班員が被災状況を現場で収集
情報班員は「いつ、何(誰)が、どこで、どうして、どの
ように」なっているのか、メモをとる。
③ 情報班員に伝達を依頼
可能な限りメモをとるようにし、口頭だけの伝達はなる
べく避ける。推測や不正確な伝達はしないこと。
④ 情報班員は情報班長または自主防災組織本部へ収集
した情報を伝える。
⑤ 情報班長または自主防災組織本部は、この情報を記録
整理して市災害対策本部に電話等で報告
情報収集訓練で大切なことは
1 時機に適した報告・・・第1報は詳しいことまでに及ばなくても、概要だけでもいいので報告し、確認
情報は第2報以降にするなど時機に適した報告が大切。
2 事実の確認・・・災害時には、噂やデマが流れがち。情報は出来るだけ確認すること。
3 情報の一元化・・・市災害対策本部等に報告する場合には、自主防災組織で報告担当者を決めておき、
互いに矛盾する報告がなされないよう、チェックする体制をつくる。
4 「異常なし」も重要な情報。定期的に報告。
- 22 -
○情報伝達訓練
市災害対策本部などの防災関係機関からの情報や指示
事項、ラジオやテレビから得た情報を正確・迅速に住民
に伝達する要領を訓練します。
① 自主防災組織本部に口頭とメモで情報を示す。
同報無線・広報車・有線放送などで伝達
② 自主防災組織本部の情報班長はわかりやすい伝達文
にして伝達にあたる情報班員にわたす。
口頭だけでなくメモを渡してまちがえないように。
③ 情報班員は地域分担して、拡声器などで伝達する。
口頭だけではなく、チラシや掲示板などに掲示すること
が望ましい。
情報伝達訓練で大切なことは
1 伝達は簡単な言葉で。難しい言葉を避ける。
2 口頭だけでなくメモ程度の文書を渡しておく。
3 情報の伝達日時と責任者(担当者)を記載する。
4 情報を正確に伝達するために、口頭の場合は受信者に内容を復唱させる。
5 「いつ、どこで、誰が、何をする」と主語と述語及び5W1H を明確にする。
6 流言には数字がからむことが多い。数字の伝達には特に注意する。
7 各世帯への情報伝達を正確かつ能率的に行うため、あらかじめ町内の伝達経路を定めておく。
8 視聴覚等に障害のある方、日本語が不自由な外国人への情報の伝達については十分配慮する。
知ってください!
知覚に障害のある方や日本語が不自由な外国人の方は、口
頭による情報伝達では必要な情報が十分に伝わりません。ま
た、視覚に障害のある方は、掲示板やチラシなどの情報を受
け取ることは困難です。情報伝達する人を事前に決めてお
く、放送と掲示板を必ず併用するなど、確実に情報が伝わる
よう配慮することが大切です。
- 23 -
②初期消火訓練
大地震が起こると、多くの場合火災が発生します。阪神・淡路大震災でも、火災により大きな被
害が発生しました。特に、関東大震災のときには、東京で亡くなった方の95%が火災によると言
われています。恐ろしい火災を起こさないために、各家庭での出火防止対策を積極的に行うととも
に、火災発生時の初期消火方法を習得しておくことが大事です。
自主防災組織は初期消火活動を狙いとして訓練します。代表的な訓練にはバケツリレーによる消
火、消火器による消火、可搬ポンプによる消火があります。
消火器の使い方
① 安全ピンをはずす
② ホースをはずし、ノズルを火
災に向ける安全ピンをはずす
③ レバーを強く握る
消火の要領としては、煙に惑わされず、火元を掃くようにノズルを左右に振りながら、手前の火から
完全に消して前に進みます。屋外では風の影響を考えて風上から放射します。室内では自分自身の避難
路を確保し、身体を低くし煙や熱気を避け火元に近付いて放射します。粉末消火器を使用した時は、燃
焼物の中心まで完全に消えていないことがありますので、再燃させないためにも、水を十分かけておく
ことが必要です。
【バケツリレーでの消火訓練】
① バケツリレーのチームを作る(20 人程度、
水の入っているバケツ班とカラのバケツ班)
② 火災の状況を示す(可燃物に風上から着火)
③ 人は背中あわせに2列に並びバケツを中継
(1列10 人、バケツ7個位)
④ バケツを持って風上から近寄り、安全距離2
∼3mをみて注水位置を決める。
⑤ 火の勢いを抑えるように注水
- 24 -
【消火栓からの消火訓練】
ホース格納箱に収納されているホース等を消火栓に接続して放水する方法について説明いたします。
ホース格納箱(消火栓 BOX)
ホース格納箱の中には、一般的にホース2本(1本20m)と消火栓ハンドル1本、筒先1本が収納
されています。
円型消火栓ハンドル
角型消火栓ハンドル
丸型消火栓の蓋を開ける
新型・丸型の消火栓は、専用の消火栓ハンドルの先をバール穴に差し込んで180度回転させます。
ホース延長・接続
蓋を開けたら、次はホースを延長します。ホース格納箱の中に2本が格納されているので、火災現場
までの距離で必要本数を使用します。消防のホースは2重巻きという巻き方をしています。
ホースを立てたら、下側になっているホースを右足で踏み、上側の金具を下から持って下さい。 そこ
からボウリングの様に前方へ転がすように延ばして下さい。
- 25 -
ホースの接続方法は差し口金具を足で踏み、口を上に向け受け口金具を接続します。
注意点:ホース接続は「カチッ」と音がするのを確認し、ホースを一度手前に引きしっかり接続さ
れているか確認しましょう。 接続が不充分だと通水した際、接続箇所が外れてしまいます。
筒先の接続
ホースを延ばしたら筒先を接続します。ホースを接続した要領で差し口金具を足で踏み筒先を接続
します。 ホース接続と同じ様に接続の確認をしましょう。
地下式消火栓への接続
消火栓の水が出る口に直接ホースの受け口金具を接続します。この時も接続の確認を必ずしまし
ょう。
- 26 -
水出し
全ての接続が完了したら、消火栓ハンドルを差し込み口にあわせゆっくり時計の逆回りに開放し
ていきます。
注意点:ハンドルはゆっ
くり回してください、水
圧が急にかかると筒先を
持っている人が振り飛ば
されて非常に危険です。
注意点:必ず指揮官を
置き、指揮官の合図
(号令)にしたがって
操作を行ってくださ
い。
放水姿勢
体を前傾にして両手で筒先を保持しましょう。
ホースの外し方
放水している消火栓の水を止めます。消火栓ハンドルを差し込み口にあわせゆっくり時計回りに
回転させます。ホースを接続してある口の下に取り外し用の金具(つめ)が2つあります。その2
つの金具(つめ)を上げてホースを引くとホースが外れます。
- 27 -
③救出・救助、応急救護訓練
○救出・救助訓練
倒壊家屋からの救出訓練は、かなり技術的、専
門的な要素があるため、自主防災組織として対応
可能な救出訓練を実施します。消防署員、消防団
員、大工、とび職人など手慣れた人を中心に、事
前に家屋の造りや救出の仕方について指導しても
らいましょう。いざというときは、近隣住民によ
る救出チームを編成し、できるだけ早く救出しな
ければなりません。
右図に示したように、阪神・淡路大震災では発
生から15 分間に約60%の人が亡くなり、発生から
6 時間で約86%の人が亡くなっています。一方、
救出されたほとんどが発生から72 時間(3日間)
以内に救出されましたが、この時間を過ぎると生
存率はかなり低下します。また、神戸市消防局の
神戸市民への聞き取り調査では、救出救助を行っ
た人の約61%が近所の人となっています。長時間
内臓等を圧迫されていた場合(「※クラッシュ症候群」P.30参照)は、救出されても生存率がかな
り低下することから、自主防災組織による素早い行動が必要になります。
このため、救出・救助訓練を実施し、住民や事業所の知識を高め、基礎的な技能を身につけても
らう必要があります。
自主防災組織では、地震発生直後に家屋等(ブロック塀を含む)が倒壊したと設定して、下敷き
になった人を鉄パイプや角材、ジャッキなどを使用して救出し、搬送する訓練をします。
【建物の屋根を破壊して救出・救助】
廃材やベニヤを利用して、倒壊した建物の屋根の部分をつくる。
①
幅4m、高さ3m程の屋根をつくる。
②
中に生存者のいることを示す(人形等を入れておく)。
③
救出にあたっては、倒壊建物の中にいる人に声をかけ、安心感を与える。
④ ジャッキなどを使って持ち上げる。ない場合は、おのやバールで屋根を壊す。
瓦ぶき:
大バールやおので瓦を引き剥がし、おのを使い野地板をたる木にそって切断
トタンぶき:
鉄板の接続部分近くにバールを入れて引き剥がし、野地板をたる木にそって切断
スレートぶき: おのの背部で叩き割って除去し、野地板をたる木にそって切断
- 28 -
【倒壊家屋からの救出・救助】
廃材を利用して倒壊した建物をつくる。
①
中に生存者のいることを示す(人形等を入れておく)。
②
救出にあたっては、挟まれている人に声をかけ、安心感を与えるようにする。
③
木材・バール(木材の太さは10cm 以上)をテコにして、あるいはジャッキ(パンタグラフ型が使
いよい)で間をつくる。
④ 間隙が崩れないように角材(長さ 40∼50cm)で補強し救出する。
注意事項
救出訓練の準備及び実施にあたっては事故が生じないよう十分留意すること
①
参加者の服装(ヘルメット、釘を踏み抜かないような靴、軍手など)に留意する。
②
チェーンソーを使用した訓練にあたっては、見学者等が十分距離をおく、切る角材等は地面に
しっかり台を置き固定する、指導者が監視するなど、安全に十分注意すること
③
廃材等が使われることが多いため、すり傷などに備え救急箱を用意すること
④
なお、釘等でけがの可能性があるので無理に倒壊家屋から引き出さないようにすること
⑤ 訓練にあたっては、消防署等の専門機関の指導を受けてください
怖い!クラッシュ症候群
建物や家具の下敷きからせっかく救助されたのに、やがてなくなってしまう方がいます。その原因の一つ
がクラッシュ症候群です。長時間、はさまれていたために血流が遮断され、それが原因で、突然、心臓が
止まってしまう症状です。
「クラッシュ症候群」とは
長時間、足などが圧迫されて血液の流れが遮断されていると、周辺の筋肉の細胞の膜が破壊されます。救
助され、圧迫から解放されて、血流がもどると、血液から壊れた細胞膜を通って細胞に水分が取り込まれ
てしまいます。その結果、体が脱水状態となり急性腎不全を引き起こします。
クラッシュ症候群の可能性のある人に対して行うこと
①
②
③
④
水分を摂らせる
挟まれていた状況と時間が医師に分かるよう服などに記録する。
長時間挟まれていた場合は、救護所ではなく直接医療機関(透析のできる)へ搬送し、クラッシュ症候群
の疑いがあることを告げる。
挟まれていた部分(四肢)より心臓に近い側を縛る(知識や経験が無い場合はしない)。
- 29 -
○ 応急救護訓練
応急救護や手当の訓練をするにあたっては、いくつかの負傷の状況を想定して実施することにな
ります。
応急手当とは、医療機関で診療を受けるまでのとりあえずの処理のことですが、間違った方法で
はかえって容体を悪化させたり、命に関わることにもなりかねませんので、正しい手当の方法を覚
えましょう。
救護訓練では専門的な知識を要するので、消防署などの関連機関から救護の専門家に参加しても
らい、指導を受けるようにします。
自主防災組織の救護班は、住民参加の訓練とは別に、日本赤十字社や消防機関などが行う救命講
習や応急手当指導員講習などを受講して、より専門的な訓練を受けるようにしておきたいもので
す。
【骨折に対する応急手当】
① 骨折の部位を確認します。
○
どこが痛いか聞きます。
○
痛がっているところを確認します。
○
出血がないか見ます。
[ポイント]
●骨折の疑いのある時は、骨折しているものとして手当をします。
●確認する場合は、痛がっているところを動かさないようにします。
●患部を冷やし、心臓より高くして安静にします。
●骨折の症状には、痛み・はれ・変形などのほか、骨が飛び出していることもあります。この場
合、飛び出した骨にさわらない。元に戻さない。(救護所や病院で申告)
② 骨折しているところを固定します。
○協力者がいれば、骨折しているところを支えてもらいます。
○副木を当てます。
○骨折部を三角巾などで固定します。
[ポイント]
●副木は、骨折部の上下の関節が固定できる長さのものを
用意します。
●固定するときは、傷病者に知らせてから固定します。
●ショックに注意します。
③ 副木がない場合は、身近なものを利用します。
副木の代用としては、十分な硬さと適当な長さ及び幅をもつものが使用できます。例えば身近にある
ボール紙、新聞紙、雑誌、板、戸板、棒、毛布、かさ、野球のバット、鉛筆、定規、しゃもじ、掃除機
の延長用パイプなどです。
- 30 -
【熱傷(やけど)に対する応急処置】
① 熱傷の程度を調べます。
○熱傷の深さ(皮膚の状態)は?
○熱傷の広さは?
●赤くなっている(Ⅰ度) ●水疱か、水疱が破れた状態(Ⅱ度)
●白っぽくなっている(Ⅲ度)
[ポイント]
熱傷の程度が次の場合は「重症の熱傷」であり、直ちに専門医に
よる処置を受ける必要があります。(可能であれば救急車で搬送)
●Ⅱ度の熱傷で、体表面積の30%以上の熱傷の人
●顔の熱傷で、Ⅲ度の熱傷又は鼻毛が焦げたり痰が黒色になって
いる人(気道熱傷)
※気道熱傷は高温のガスや蒸気を吸い込んだ場合もあり外見だ
けでは分からないことがあります。
●Ⅲ度の熱傷で、体表面積の10%以上の熱傷の人
※老人や乳幼児は熱傷の広さが狭いときでも、重症となる場合があります。
②比較的軽い熱傷(Ⅰ度や狭い面積のⅡ度の熱傷の場合)
○できるだけ早く、きれいな冷水で15 分以上痛みがなくなるまで冷やします。
○十分に冷やしてから、きれいなガーゼを当て、三角巾や包帯などをします。
[ポイント]
●靴下など衣類を着ている場合は、衣類ごと冷やします。
●Ⅰ度で広い範囲の熱傷の場合は、体が冷えすぎないように注意します。
●水疱を破らないようにします
●薬品を塗ってはいけません。
③ 重症の熱傷
○広い範囲の熱傷の場合は、きれいなシーツなどで体を包みます。
(包んだ後、低体温症となることがあるので、毛布などで保温する場合があります)
○Ⅲ度の狭い範囲の熱傷の場合は、きれいなガーゼやタオルなどで患部を覆います。
[ポイント]
●重症の熱傷の時は、冷やすことよりも、早く医師の診察を受けるようにします。
④ 化学薬品による熱傷の場合
○衣類や靴などをすぐに取り除きます。
○体に付いた薬品を水道水などで20 分以上洗い流します。
(薬品の種類によっては水で洗ってはいけない場合があります)
○目に入った場合は、水道水などで20 分以上洗い流します。
[ポイント]
●薬品を洗い流す場合は、ブラシなどでこすってはいけません。
●化学薬品に限らず、目の熱傷の場合は、絶対に目をこすっては
いけません。
- 31 -
【心肺蘇生法】
1
・
反応(意識)を確認する
傷病者の耳もとで「大丈夫ですか」または「もしもし」と大声で呼びか
けながら、肩を軽くたたき、反応があるかないかをみます。
2
・
助けを呼ぶ
反応がなければ、大きな声で「誰か来て!人が倒れています!」と助
けを求めます。
・
協力者が来たら、
「あなたは119番へ通報してください」
「あなたは
AEDを持ってきてください」と具体的に依頼します。
3
呼吸の確認
傷病者が「普段どおりの呼吸」を
しているかどうか確認します。
・
傷病者のそばに座り、10秒以内
で傷病者の胸や腹部の上がり下
がりを見て、普段どおりの呼吸を
しているか判断します。
4
きょうこつ
胸 骨 圧迫
傷病者に普段どおりの呼吸がな
いと判断したら、ただちに胸骨圧
迫を開始し、全身に血液を送りま
す。
・
胸の真ん中を、重ねた両手で
「強く、速く、絶え間なく」
圧迫します。
・
胸の真ん中に、片方の手の付
け根を置きます。
・
他方 の 手をその 手 の上 に重
ねます。両手の指を互いに組
むと、より力が集中します。
- 32 -
ひじ
・
肘 をまっすぐに伸ばして手の付け根の
部分に体重をかけ、傷病者の胸が少な
くとも5cm沈むほど強く圧迫します。
・
1分間に少なくとも100回の速いテ
ンポで30回連続して絶え間なく圧迫
します。
・
圧迫と圧迫の間(圧迫を緩めるとき)
は、胸がしっかり戻るまで十分に力を
抜きます。
・
5
小児に対しては、両手または片手で、胸の厚さの約1/3が沈むほど強く圧迫します。
人工呼吸(口対口人工呼吸)
30回の胸骨圧迫終了後、口対口人工呼吸により息を吹き込みます。
(1)気道確保
・
傷病者の喉の奥を広げて空気を肺に通しやすくします。
(気道の確保)
・
片手を額に当て、もう一方の手の人指し指と中指の2本をあご先(骨
のある硬い部分)に当てて、頭を後ろにのけぞらせ(頭部後屈)
、あ
ご先を上げます(あご先挙上)
。
(2)人工呼吸
・
気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人指し指で傷病者の鼻を
つまみます。
・
口を大きく開けて傷病者の口を覆い、空気が漏れないようにして、息
を約1秒かけて吹き込みます。傷病者の胸が持ち上がるのを確認しま
す。
・
いったん口を離し、同じ要領でもう1回吹き込みます。
※人工呼吸ができない場合は省略し、胸骨圧迫のみを続けます。
- 33 -
6
心肺蘇生(胸骨圧迫と人工呼吸)の継続
・
胸骨圧迫を30回連続して行った後に、人工呼吸を2回行います。
・
この胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせ(30:2のサイクル)を、救
急隊に引き継ぐまで絶え間なく続けます。
胸骨圧迫30回
人工呼吸2回
・胸の真ん中(胸骨の下半分)を圧迫
・口対口で鼻をつまみながら息を吹き込む
・強く(少なくとも胸が5cm沈み込むまで)
・胸が上がる程度
・速く(少なくとも1分間に100回のテンポ)
・1回約1秒間かけて
・絶え間なく(30回連続)
・2回続けて試みる
・圧迫と圧迫の間は力を抜く(胸から手を離さずに) ・10秒以上かけない
反応はないが普段どおりの呼吸をしている場合は・・・。
回復体位
・
反応はないが普段どおりの呼吸をしている場合は、気道の確保を続けて救急隊の到着を待ちます。気道確
保は人工呼吸を行う場合と同様に、頭部後屈あご先挙上法で行います。
・
吐物などによる窒息の危険があるか、やむを得ず傷病者のそばを離れるときには、傷病者を横向きに寝か
せます。このような姿勢を回復体位といいます。
- 34 -
【AEDの使用手順】
・
心肺蘇生を行っている途中で、AEDが届いたらすぐにAEDを使う準備を始めます。
・
AEDにはいくつかの種類がありますが、どの種類も同じ手順で使えるように設計されています。AED
は電源が入ると音声メッセージと点滅するランプで、あなたが実施すべきことを指示してくれますので、
落ち着いてそれに従ってください。
・
可能であれば、AEDの準備中も心肺蘇生を続けてください。
1 AEDの到着と準備
①AEDを傷病者の近くに置く
・
AEDを傷病者の近くに置きます。ケースから本体を取り出します。
②AEDの電源を入れる
・
AEDのふたを開け、電源ボタンを押します。ふたを開けると自動的に
電源が入る種類もあります。
・
電源を入れたら、以降は音声メッセージと点滅するランプにしたがって
操作します。
③電極パッドを貼る
・
傷病者の衣服を取り除き、胸をはだけます。
・
電極パッドの袋を開封し、電極パッドをシールからはがし、粘着面を傷病者の胸の肌にしっかりと貼り付
けます。
・
機種によっては電極パッドのケーブルをAED本体の差込口(点滅している)に入れるものがあります。
2
心電図の解析
・
電極パッドを貼り付けると“体に触れないでください”など
と音声メッセージが流れ、自動的に心電図の解析が始まりま
す。このとき、
「みなさん、離れて!!」と注意を促し、誰も
傷病者に触れていないことを確認します。
・
一部の機種には、心電図の解析を始めるために、音声メッセ
ージに従って解析ボタンを押すことが必要なものがありま
す。
・
”ショックは不要です”などの音声メッセージが流れた場合は、直ちに胸骨圧迫を再開します。
- 35 -
3
・
電気ショック
AEDが電気ショックを加える必要があると判断すると“ショックが必
要です”などの音声メッセージが流れ、自動的に充電が始まります。充
電には数秒かかります。
・
充電が完了すると”ショックボタンを押してください”などの音声メ
ッセージが出て、ショックボタンが点灯し、充電完了の連続音が出ます。
・
充電が完了したら「ショックを行います。みなさん、離れて!!」と注
意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認し、ショックボタンを
押します。
4
・
心肺蘇生の再開
電気ショックが完了すると、”ただちに胸骨圧迫を開始してください”
などの音声メッセージが流れますので、これに従って、ただちに胸骨圧
迫を再開します。
5
・
AEDの手順と心肺蘇生の繰り返し
心肺蘇生を再開して2分ほど経ったら、再び、AEDが自動的に心電図の解析を行います。音声メッセー
ジに従って傷病者から手を離し、周りの人も、傷病者から離れます。
・
以後は、<2心電図の解析、3電気ショック、4心肺蘇生の再開>の手順を、約2分間おきに繰り返しま
す。
【参考】
●心肺蘇生を中止するときは
①
救急隊に引き継いだとき
救急隊が到着したら、傷病者の倒れていた状況、実施した応急手当、AEDによる電気ショックの回数な
どをできるだけ伝えます。
②
傷病者が目を開けたり、あるいは普段どおりの呼吸が出現したとき
気道確保が必要になるかもしれないため、慎重に傷病者を観察しながら救急隊を待ちます。この場合で
も、AEDの電極パッドははがさず、電源もいれたままにしておきます。吐物などによる窒息の可能性があ
る場合や、やむを得ずその場を離れる場合は回復体位にします。
- 36 -
【負傷者の搬送方法】
地震などの災害が発生した場合、高齢者や身体が不自由な人(要配慮者)などは、自分だけで救護
所や安全な場所に移動・避難することは困難です。また、負傷して動けない人も出てきます。
そこで、いざという時にこうした自力避難が困難な人を安全な場所に搬送することができるよ
う、応急担架のつくり方と搬送要領をふだんから訓練しておくことが大切です。
搬送は出来るだけ患者に動揺を与えないこと、そして運び終わるまで患者を観察し続けるように
してください。
担架で搬送する場合、搬送する人の負担を軽減し、かつ、より安全に搬送するためには、担架の
4ヵ所の持ち手のほか、左右の中間に1∼2人ずつ補助員が入り、計6∼8人で搬送するようにし
てください。
① 毛布等を利用した応急担架
② T シャツ等を利用する方法
○ 使用資機材
○使用資機材
・棒(竹・木・鉄、パイプ等)(180∼200cm)2本
・毛布
・棒(竹・木・鉄パイプ等)
・T シャツ、セーター、
○ つくり方
ジャンパー等、2∼3着
・毛布を地上に広げて置く。
○つくり方
・毛布の3分の1よりも中心側に棒を置き、その棒を包
むように毛布を折り返す。
丈夫なT シャツ等を地上に置き、2
本の棒を腕の部分に通して使用する。
(傷病者の身長に適応する毛布を縦・横に使い分ける)
長さにより3 着使用する。
・折り返される毛布の端にもう1 本の棒を置き、その
棒を折り込むように残りの毛布を折り返す。
③ いすを利用する方法
※長距離の搬送は困難です。
- 37 -
④避難訓練
突然災害が起きたり、警戒宣言が発令されたときに、避難経路や避難地などが周知されていれ
ば、すばやく安全に避難することができます。また、避難方法だけでなく、率先避難者としての誘
導方法や一人で避難することが困難な人の避難の手助けなどを習得することも大切です。訓練は突
然発災時と警戒宣言時の行動に区分して行うことが理想です。
○ 突然発災時の火災からの避難訓練の場合
① 情報班から「○○による避難勧告」を伝達
② 各人の避難にあたっては火災発生防止の処置を行うとともに
安全な服装で当座の生活必需品を携行し最寄りの集会所また
は指定避難所へ集合
③ 集合者の掌握、集まったら迅速に人員を確認、不明な場合は
手分けして安否確認
・ 情報班による避難勧告の伝達
・ 避難誘導班員による率先避難の開始、住民の呼びかけ
・ 避難者の人数、要配慮者の状況を把握
・ 広域避難地への避難のためのグループを作り、誘導員、情報員
などの役割を示す。
・ リーダーは避難すべき避難地、避難経路を適切に選び伝達
・ 要配慮者を中心にして避難者がはぐれないようロープにつかま
って避難
・ 途中、ラジオなどから災害情報などを入手
・ 指定避難所に到着したら、出発時に確認した人員がそろってい
るかどうか確認
この訓練は夜間にも行ってみましょう。
- 38 -
○警戒宣言時の避難行動
①情報班により警戒宣言発令の伝達
②山・がけ崩れ危険予想地域等の「避難対象地区」の住民は、
個人ごとにあらかじめ決められた避難地に直接避難
③ 各人の避難にあたっては火災発生防止の処置を行うととも
に安全な服装で当座の生活必需品を携行
④ 避難にあたっては避難経路の安全の確認を行い、特に交通
事故防止に努める。
注:高齢者等の要配慮者の避難にあたってはあらかじめ担当者、
避難具等を決め、安全な避難方法を研究しておく。
⑤ 避難地に集まったら迅速に人員を確認、不明な場合手分け
して安否確認
⑥ 避難状況を市災害対策本部に報告
訓練では各人の避難地到着に要する時間を計測。これは避難地の
再検討の資料となる。
- 39 -
⑤給食・給水訓練
救助物資を必要とする人数を町内会の班別に集約し、各班のリーダーが常に給食・給水のシステ
ムにしたがって配給できれば、混乱も減少し、皆が公平に救援物資を入手することが可能になりま
す。各班のリーダーは、常に班の人数を把握し、避難所本部に報告・協力することが給食・給水活
動の大事なポイントです。
【用意するもの】
釜・飯ごう・大鍋・米・みそ・割りばし・うちわ・まき・ガスコンロ等
① 給食・給水班を構成する。
衛生に留意(手を洗う、三角きんをかぶる)し、
生活班を中心として、中高生なども加える。
② テントを張り、テーブルを用意する。
③ おにぎり・みそ汁などを作ってみる。
① 釜や飯ごう・大鍋などを使用した炊き
② 公的機関などからの救援物資の配給
出しの方法を覚える
計画を立てる
・被災後の衛生状態の悪い中で、大勢の人に
・救援物資の受入れと配給をスムーズに行え
配給することを考え、手や調理器具の洗浄を
るよう、配給計画を作成する。
しっかり行う。
・町内会などの班単位の代表者に配給し、混
・ガスや電気を使う調理と
乱を防ぐ。
は勝手が違うので、燃料
の確保、水加減、火加減
などの習得が必要。
③ 給水拠点や給水方法を決めておく
・事前に給水車による給水拠点を決めておく。
・給水車からの給水方法を訓練しておく。
・地域内の井戸などの飲料水を確保できる場所
も調査
④ 要配慮者やアレルギー保持者への配慮を忘れない
・要配慮者に配給が届かないおそれがありますので気をつけてください。
・避難生活が長期になる場合、メニューへの配慮も必要です。
・食物アレルギーのある人への配慮も必要です。
- 40 -
3)図上訓練
①避難所運営ゲーム「HUG」
避難所運営ゲーム「HUG」とは?
大規模災害が起きると、自宅が被災して住めなくなった多数の人が避難所に集まり、しばらくの
間、避難所での集団生活を余儀なくされます。
避難所の運営は、市町・施設管理者・自主防災組織が連携して行うこととなっていますが、自主
防災組織にとって、数多くの不慣れな業務を手際よくこなすことはとても困難です。
そこで、平成20 年に静岡県が考案した避難所運営ゲーム「HUG」(静岡県が「避難所HUG」
の商標登録及び著作権を保有)を実施することをお勧めします。HUGによって避難所運営の疑似
体験ができ、いざというときのために大変効果が期待できます。
HUGは「避難所」「運営」「ゲーム」の頭文字を組み合わせたアルファベットの略語ですが、
HUGという英語は「抱きしめる」という意味もあることから、避難者をやさしく受け入れるとい
うイメージをも表しています。
ゲーム型の図上訓練として、仮想避難世帯の情報が書かれたカードを、避難所に指定された小中
学校の体育館や教室、グラウンドに見立てた間取り図に配置しながら、時系列で様々な対応策を検
討し、皆で意見交換するものです。
どのような人が必要?
進行役
補助スタッフ
プレイヤー
企画、進行、講評
進行役の補佐
参加者
事前に準備するものは?
避難所に見立てた間取り図(用紙・台紙)、セロハンテープ、筆記用具、メモ用紙、
避難世帯カード(イベントカード含む)、グループ分け名簿、できればホワイトボード、
簡単自己紹介用紙(アイスブレイキングシート)
準備開始!
・会場設営(DVDやパワーポイントが投影できる設備があるとよい)
・参加者のグループ分け(1グループ6∼10 人) → 参加者名簿作成
・各グループごとにツールセットを配備
いよいよHUGを開始!
① 進行役による概要説明、手順説明
(注)避難世帯カードは進行役の指示があるまで、参加者が勝手に見たり、順番を変えたりしないように注意する。
② 各グループごとに、避難所に見立てた間取り図を完成させる
(注)間取り図の中には教室図も含まれているが、実際の避難所の中には教室は使用できないところもあるが、HUGで
はあくまでゲーム(仮想)上のものであることを参加者に理解してもらうとよい。
- 41 -
③ 各グループごとに自己紹介、アイスブレイキングシートを使っての雰囲気づくり
④ ゲーム(想定する災害)の設定条件の説明、情報共有化
⑤ 避難世帯カード(イベントカード含む)1番から15 番まで一度に読み上げて、入所のイメージづく
りを行うとともに、受付場所や体育館内の通路の配置を決める
⑥ イベントカードの情報などを掲示するホワイトボードや記録用メモ用紙を用意
⑦ 16 番以降のカードを次々と読み上げて、各グループごとに入所や対応策を検討
(注)カードの読み上げは、進行役が行っても、各グループごと読み手を決めて行ってもよい。手順説明の際に進行役が
いずれかを決めておく。ただし、各グループごとに読み手を決めて行う場合は、グループによって進度に格差が発生する
可能性がある。
⑧ カードがすべて終了するか、あらかじめ決めておいた時間が到来した時点で、入所や対応策の検討を
終了
⑨ 全員で意見交換や質疑応答などの反省を行い、進行役が総括
(参考)入所方法や対応策に問題があったグループについては、積極的に他のグループの事例や進行役のアドバイスを聞
くなどして、よりよい方策を習得することが望ましい。
標準的な所要時間は?
①
20∼30 分
②∼③
10 分程度
④∼⑥
15 分程度
⑦
60 分程度
⑧∼⑨
15∼30 分
全体で 2時間∼2時間半
HUGセットの販売
HUGで使用する避難世帯カードや避難所の見取り図、進行マニュアル(DVD)などのツールセッ
トは、県作業所連合会販売施設「みんなのお店『わ』」( TEL054-272-3730)にて、1セット
(4組)6,700 円で販売しています。
- 42 -
②災害図上訓練「DIG」
災害図上訓練・ DIG・ とは?
参加者が地図を囲みながらゲーム感覚で災害時の対応策を考える災害図上訓練のことで、Disaster
(災害)、Imagination(想像)、Game(ゲーム)の頭文字を取って名づけられました。
DIGの特徴は?
参加者が大きな地図を囲み、議論を交わしながら進めていきます。
地図に書き込みをすることで、地域の防災マップができ上がります。
決まったルールがなく簡単で、経費もほとんどかかりません。
日ごろ気付かなかった地域の防災対策が明らかになり、参加者の防災意識が向上します。
どのような人が必要?
進行役
補助スタッフ
プレイヤー
企画、進行、講評
進行役の補佐
参加者
事前に準備するものは?
地図(住宅地図等)
※地図はたたみ2 畳(1.8m×1.8m 程度)の大きさにつなぎ合わせる。
※縮尺はテーマ、参加者等に応じて決める。小・中学校区といった範囲なら、縮
尺1/1,500∼1/5,000 程度。ただし、実際に地図を見てから決めること。
透明シート
※透明シートはホームセンターや写真店、梱包用品店で取り扱っている。
文房具類
※テープ 模造紙 出席者名札 ハサミ・カッター 定規 12色油性ペン ドットシ
ール(大小多数) 付箋 白紙 色押しピン 紙粘土 ベンジン(修正液) ティッシ
ュペーパー
被害想定データ
※テーマや参加者に応じて用意する。
防災関係施設配置資料
準備開始!
地図の用意
参加者名簿
会場設定
住宅地図の場合は該当箇
参加者のグループ分けも
たたみ2畳程度の地図を
所を用意
用意
載せるテーブル配置
- 43 -
いよいよDIGを・ ・ ・
1グループ10名程度が適当。グループメンバーが決まったら、リーダ
グループ分け
(5分)
ーや記録係を決める。選び方は状況に応じて弾力的に。参加者は名札を
つけ、自己紹介などにより討論しやすい雰囲気づくりをする。防災活動
歴や被災体験談などを交えてもよい。
雰囲気づくり
(10分)
参加者がどういった立場で、どのような災害に立ち向かうのか、その
役割を確認する。参加者の立場は、DIGのテーマに応じてあらかじめ
設定しておいてもよい。
参加者の立場の
また、提示する被害想定は詳細である必要はないが、資料を調べてあ
る程度現実的なものを用意する。
明確化と被害想
定の説明
(15分)
用意された地図をたたみ2 畳分につなぎ合わせる。
テーマに応じて様々な防災関係条件を書き込む。
① 交通施設(特に道路)、河川等の線状のもの
地図への書き込み
(60∼150分)
② 役所、病院、消防署、公園(避難地)などの防災施設
標準的なDIGの流れ
③ 危険な場所(津波や山・がけ崩れの危険予想地域など)
④ 住宅密集地域、古くからの住宅が多い地域
⑤ 要配慮者が多く在住する地域
⑥ 被害想定、表層地質図 など
ポイント
●条件に応じて色を使い分ける。色の使い方は一定のルールがあった方がよい。
●広い場所は外周を囲む。
●特に重要な場所は名称等を記載する。
●粘土や押しピンを使って立体的に表示してもよい。
●方位や表示凡例を記録する。
●透明シートを複数利用すると多くの条件の書き込みが可能。
●各地域にあった道具や方法を工夫して誰でも一目でわかるようにするとよい。
●書き込みは全員で行う。テーブルの上に乗っても構わない。書き込みしながら
状況を整理する。
●参加者は想像力を膨らませて災害時の対策や事前の対策を考える。
成果発表・講評
(10∼30分)
できあがった地図を見ながらテーマに応じた意見交換を行う。
参加者自らが課題を認識し、自然に議論が深まっていくのが理想的な姿であるが、初期の段階では具体的な
課題を提示し、その解決策等について考える。
グループごとに話し合われた内容について発表する。
様々な意見交換により情報が共有され、参加者の考えがより深まる。
アドバイスができる立場の人がいれば、成果発表の内容や、参加者の取組等について講評してもらうとよ
い。
DIGにより「人を知り、地域を知り、災害を知ろう!」
・
地図との対話によって、地域をより深く理解できます。
・
・
参加者の間に連帯感が生まれ、信頼関係が育まれます。
分野が異なる参加者とも連携や交流が図れます。
- 44 -
4)体験イベント型訓練の例
地域の運動会やお祭りの中で開催
・災害時を想定した障害物競走
・担架運搬競走
・バケツリレー競走
・防災用品借り物競走
・大声競争・・・「火事だ!」などと叫び、
声が大きい人が勝ち
防災運動会、防災キャンプの開催
・防災運動会
災害時の防災活動を想定した競技
・避難生活を想定した防災キャンプ
・・・炊き出し、避難所の体育館で宿泊
防災クイズ、防災映画の上映 など
- 45 -
5)総合訓練の例
日 時
○月○日 ○時から○時まで
場 所
○○コミュニティ防災センター
指導者
○○消防署員 ○名
参加者
○○自主防災組織 ○名
目 的
1 組織内各班相互間の連携及び効果的な自主防災活動の実施
2 各種防災資機材についての知識及び取扱要領の習得
想定
○○地方は震度6強の大地震におそわれ、道路、電話等各種公共施設に大きな被害
が生じ、また、倒壊したビルや家屋から火災が多発するとともに負傷者が続出し
た。さらに多発した火災は延焼拡大の恐れがあり、地域住民の避難が必要となった
ものとする。
訓練内容
以下の訓練を行う。
1 各戸訓練
地震発生(花火合図)とともに火気使用中の各家庭では、火の始末をするとともに丈夫な家具
の下にもぐる等身体保護を行う。
2 通報訓練
町内に発生した火災を発見した者は、大声で付近住民に知らせるとともに 119 番に通報す
る。
3 消火訓練
○○コミュニティ防災センター周辺に発生した火災を消火器、水バケツ及びコミュニティ防災
センターの資機材を活用し消火班が指導者の合図により交代して行う。
4 避難訓練
自主防災組織の初期消火活動にもかかわらず、火災が拡大したため、避難誘導班の指導のもと
に○○コミュニティ防災センターまで避難する。
5 救出・救護訓練
○○コミュニティ防災センターに避難中、落下物等により負傷した者を救護所(○○コミュニ
ティ防災センター内設置)に担架搬送するとともに応急手当を施し、近隣の病院、診療所へ搬送
する。
6 給食・給水訓練
ろ水機を利用して飲料水を確保するとともに非常用備蓄食糧の試食を行う。
- 46 -
第3章
災害が発生した場合
災害発生時や災害が予測される場合、自主防災組織は状況に応じた迅速な活動が求められます。
大地震以外は事前にある程度予測ができ、災害発生前の対応が中心ですが、発生後は大地震の対応
に準じた活動が必要になります。
1
大地 震発生 !その とき ど う する ?
大地震が発生した場合、1人ひとりが命を守る
行 動がとれるよう、日頃からの訓練が大切です。
発生直後からの初動対応は、近隣住民や自主防
災組織の自助、共助の取り組みが中心となりま
す。活動の内容を時間の推移に沿って確認してお
きましょう。
発生直後
自分と家族の安全確保
○建物内は決して安全とは言えません。周辺に建物が無い広場等、普段から避難する場所
を家族で話し合って決めておきましょう。 また、ガスコンロの栓などは出来る限り閉め
るようにしましょう。
情報の収集、伝達
○自主防災組織の事務局となる場所(公民館広場等)に集合し、組織の取りまとめ役の存
在、班編成を確認し、情報を収集しましょう。
数時間後~数日後
○地域内の被害状況(死傷者や建物、道路など)や火災発生の状況を各地域の行政センタ
ーへ報告。「被害なし」も重要な情報です。必ず報告してください。
○市町村からの情報を地域住民に正確に伝えて混乱を防ぎましょう。
出火防止・初期消火
○地域での消火活動の目的は延焼防止です。消防団や消防署
員が到着したら、指示に従いましょう。
- 47 -
救出救護活動
医療救護所
○負傷者が多数の場合、市内全域で同様な状況にあ
ると考えられます。医療機関の治療も普段通りに受
南砺市では、診療所、保健
センター及び避難所として指
定した施設のうちから、医療
数時間後~数日後
けられるとは限りません。発見したら応急手当てを
救護所を当該管理者とあらか
行い、重症者は市町村が設置する医療救護所などに
じめ協議して指定し、整備す
搬送しましょう。
ることとしています。
避難誘導
○耐震化施設であっても、割れた窓ガラスの有無など安全確認を行
いましょう。日頃から地域で災害状況に応じた避難場所(公民館前
広場等)を確認しておきましょう。
○自力で避難できない人(避難行動要支援者)を事前に確認して担
当者を決めておき、逃げ遅れを防ぎましょう。
避難所の開設・運営
○南砺市は、現場の状況把握や、自主防災組織からの情報により、被害状況に応じて速や
かに指定避難所を開設します。
○開設後、自主防災組織と南砺市が連携して「避難所運営委員会」を設置します。避難所
運営委員会の代表は主に地域事情に精通する自主防災組織の代表が務め、行政と協力して
避難所運営に取り組みます。
避難所運営についてみんなで考えよう
避難生活
男女共同 参画推進員 南砺 市連絡会
では、男女共同参画の視点から、防
災・避難所運営を考える重要性を地域
のみなさんに啓発することを目的とし
て、マニュアルを作成されています。
地域には、高齢者・障がい者・妊産
婦・乳幼児・病気を抱えた方や外国人
の方、また、ひとり暮らしやひとり親
家庭など様々な立場の人々が暮らして
います。災害時をイメージし、男女が
共に支え合 う防災 体制づくりについて
考えてみましょう。
- 48 -
避難所運営委員会(例)
主防災組織の生活班(避難所運営を担当する班)を中心に、地域の被災状況に応じて適宜、自主
防災組織災害対策本部が避難所運営委員会に移行して、班構成を組み替えることになります。
避難所運営委員会
班長
副会長
総務班
班長
情報班
班長
被災者管理班
班長
施設管理班
班長
食物・物資班
班長
救護班
会長
班長
保健・衛生班
副会長
ボランティア班
班長
班長
要配慮班
- 49 -
○運営本部会議の事務局
○避難所記録
○地域との連携
○その他
○避難所外情報収集
○避難所外向け情報発信
○避難所外向け情報伝達
○名簿管理
○問い合わせ、取材への対応
○郵便物、宅配便の取次ぎ
○危険箇所対応
○防火、防犯
○食料・物資の調達・受入・管理・
配給
○炊き出し
〇負傷者等の救出・救護活動
○衛生管理、ゴミ、風呂、トイレ、
掃除、ペット
○医療・介護活動
○生活用水の管理
○ボランティアの受入、管理
○要配慮者の支援
2
風水 害・雪 害!
事前 行 動 を的 確 に
大雨や集中豪雨、台風による洪水や土砂災害、雪害は、災害発生までにある程度時間があるた
め、早期の情報伝 達と避 難などの的確な事前行動により、大規模な被害を抑えることができま
す。自主防災組織では、災害発生前の準備や事前行動に重点をおき、早めに対応することが大切で
す。
1)情報の収集・伝達
気象情報や洪水情報等に注意し、地域の河川の状況や土砂災害の前兆現象に注目しましょう。
異常があれば自主避難するとともに、南 砺市への情報提供をお願いします。
①河川の水位と避難行動
・市町村長の避難勧告等の発令判断の目安
・住民の避難判断の参考
・市町村長の避難準備情報の発令判断の目安
・住民のはん濫に関する情報への注意喚起
・水防団出動の目安
(注)平成27年4月1日から運用が見直されました
②南砺市内の河川観測所及び水位
河川名
観測所
平水位
水防団
氾濫注意
避難判断
氾濫危険
量水標
待機水位
水位
水位
水位
管理者
小矢部川
川
崎 橋
0.5
1.5
2.0
2.3
3.1
小矢部川
新福光大橋
0.4
1.1
1.5
1.9
2.2
山 田 川
桜
橋
0.3
1.0
1.5
1.6
1.9
旅
柴田屋橋
0.3
1.3
1.5
1.5
1.9
富山県
川
(注)平成27年4月1日から運用が見直され、下線部の水位が変更になりました
- 50 -
- 51 -
③気象情報の効果的な活用(大雨の場合)
(参考)気象庁「特別警報」について
④土砂災害警戒情報について
- 52 -
富山県が公開している土砂災害警戒情報支援システム
http://www.sabo.pref.toyama.lg.jp/
(参考)気象庁「土砂災害情報」について
- 53 -
⑤土砂災害の前兆現象
土石流
がけ崩れ
地すべり
・川水がにごり、水といっしょに倒れ
・がけから急に水がわき出る。
・井戸水が濁る。
た木が流れてくる。
・がけから小石がパラパラ落ちてくる。
・地面にひび割れができる。
・雨は降り続くのに川水が減る。
・がけの上の木がゆれたり傾いたりす
・木がさける音や、木の根が切れ
・山鳴りがする。
る、地鳴りがする。
る音がする。
(資料提供)NPO 法人 土砂災害防止広報センター
⑥台風のコースと富山県への影響
台風が進むコース
富山県への主な影響
1 日本海を北東に進む場合
・主 として南 よりの風 の影響 が強 く、台 風 の強 さ、接近 の程 度 により最大
風速は異なります。
・雨 量 は全 般 的 に少 ないですが、岐 阜 県 に近 い山間 部 ではまとまった雨
量(50∼100 ミリ)となることがあります。
・山越えの風によりフェーン現象が発生 する場合がありますので、高温や
乾燥に注意が必要です。・この程度の雨 でも長く続く時は注意が必 要
2 富山県の南東側をやや離れて北東に進む場合
・北又は北東の風が強 くなります。
・主として海上・海岸地方で強く、山間部では比較的弱くなります。
・雨 の影 響 が強く、雨 量は地 形 の影 響 を受 ける山間 部 で多 く 100∼200
ミリ、平地で 50∼100 ミリに達します。
3 台風の中心が北陸地方を通過する場合
・風・雨ともに強くなります。
・風は北 または北東の風 が強 まり、台 風が上陸 したしばらく後に最 大とな
ります。
・雨は地形の影響を受ける山間 部では 150∼200 ミリ、平地でも 50 ミリ
∼100 ミリに達します。
(参考)富山県「みんなのまちは、みんなで守る」から
- 54 -
2)大雪に関する情報
①富山県で大雪となるひとつの目安
石川 県輪島 の上空約 5500M付近の気 温がマイ ナス 35℃、上空 約 3000M 付 近でマイナス
20℃を下回る とき
②山雪型と里雪型
山 雪型
里雪型
降雪量が山間部を中心に多い。
降雪量が平野部でも多い。
地上天気図では、日本付近の等圧線が南北に立
地上天気図では、日本付近の等圧線がやや寝た型
った型で、北西の季節風が吹くときに降りやす
や、日本海で湾曲したり小さな低気圧が存在している
い。
ときに降りやすい。
③大雪、暴風雪の注意報・警報の発表基準(富山気象台)
注意 報
大雪 注意報
24 時間降 雪量 平地 30 ㎝以上 、山間 部 50 ㎝以上
風雪 注意報
雪 を伴い、風速 陸上 12M/S 以上 、海上 15M/S 以上
大雪 警報
24 時間降 雪量 平地 60 ㎝以上 、山間 部 90 ㎝以上
風雪 警報
雪 を伴い、風速 20M/S 以上
警 報
(参考)富山県「みんなのまちは、みんなで守る」から
- 55 -
3)避難のポイント
水害時の避難にあたっては、浸水や土砂崩れなど被害情報を正確に把
握して、安全な経路や方法で避難することが大切です。
また、暴風雨の最中に、自宅に被害を受けそうになっても、二次災害
の危険があるため消防機関の救助は困難になります。このような場合
は、事前に地区公民館や、知り合いのお宅へ避難しましょう。また、避
難をされた場合は、最寄りの行政センターへ連絡しましょう。
近隣の、避難行動要支援者の皆さんの避難も手伝ってあげましょう。
水害
土砂災害
・冠水した道路の水深が
・渓流から直角方向
50㎝以上ある場合は、
へ離れる。
無理して避難 所へ 向 か
わないこと。
・土砂災害の危険の
・水の流れが速い場合は
おそれのある箇所は
20㎝でも歩行が困難。
通過しない。
・用水路等への転落の恐れがある場所では10
㎝でも要注意。
・避難所への避難が困難な場合には、鉄筋コンク
・避難が困難な場合は、自宅や隣接建物の2階等 リート造りの建物等の2階以上(斜面と反対側)
へ緊急避難(垂直方向の避難を優先)
に緊急避難。
(資料提供)NPO 法人 土砂災害防止広報センター
4)避難情報の種類
①避難準備情報
②避難勧告
③避難指示


(要援護者避難情報)
 避難に時間が かか る要
配慮者は、決められた避
難場所へ避難する。
 家族などは要 配慮 者の
避難をサポートする
 通常の避難行 動が でき
る人は、家族との連絡、
非常持出品の 用意 など
の避難準備を始める。
すべての住民は決めら
れた避難所へ避難する。


- 56 -
避難中の住民は直ちに
避難を完了する。
まだ避難していない住
民は、直ちに避難する。
もし決められた場所へ
避難する余裕がなけれ
ば、自宅や近所の安全な
場所に逃げるなど、命を
守る最低限の行動をと
る。
3 自主防 災組織 への連 絡、 避 難 行動 、 安否 確 認活 動
1)避難準備情報、避難勧告、避難指示の発令
南砺市は、住民の皆様に対し、防災行政無線、広報車、携帯メール、そくさいねっとふれiTV
Ⅱ、ケーブルテレビなど、使える手段を全て用いて情報を発信します。
2)避難行動
全住民に情報を伝えるには、南砺市からの情報発信のみでは不可能です。情報を入手された方は、
自主防災組織の代表者、ご近所の方へ情報を共有頂き、家族、近所で助け合いながら、皆さんで避
難されるように心がけてください。
- 57 -
3)避難行動要支援者の安否確認活動
震度6弱以上の地震が発生したときは、行政センターから依頼がなくても当該地域内の自主防災組
織、行政推進員及び民生委員等(以下「自主防災組織等」という。)は、避難行動要支援者の安否
確認をお願いします。(ただし、地震発生が夜間で被害が大きく、停電等
により活動する上で危険を伴うときは、翌朝になってから安否確認を行う
こととします。)
建物は危険なため、近隣の公園、広場や駐車場(以下「近隣待機場所」と
いう。)当において、地域住民の安否を確認するとともに、避難行動要支
援者の安否は、配布してある避難行動要支援者名簿で確認してください。
安否確認が終了したら、市の避難所担当へ直接報告しましょう。
地域内住民の安否も確認し、市の避難所担当へ直接報告しましょう。
4
災害時伝言サービスの利用
災害発生した場合、家族や親戚などの安否を確認したい時、NTTの「災害時伝言ダイヤル」
(171)及び携帯電話・PHSの災害時伝言板サービスがあります。
- 58 -
第4章
1
南砺市の防災対策
緊急 情報の 伝達
南砺市では、災害時に次の手段により、市民に対し迅速な情報伝達を行うよう努めております。
①防災行政無線による通報
②
①
③
④
⑤
②広報車による広報活動
③なんと緊急メールの送信
④自治会・振興会メールの送信
⑦
⑥
⑤緊急速報メールの送信
⑥南砺市ホームページ
⑦ケーブルテレビのデータ放送
⑧そくさいネットふれITVⅡ
⑨
⑧
⑨エリア放送
このほか、市民の生命・財産に大き
な災害をもたらす恐れがでてきた場合
には、南砺市長は状況に応じて避難情
報(避難準備情報、避難勧告、避難指
示)を発令しますが、自主防災組織へ
電話連絡をし、より確実に情報を伝達
できるように体制を整えております。
自主防災組織の代表者の変更等が生
じた場合には、南砺市へ緊急連絡登録
表を提出しましょう。
また、自主防災組織内では、災害時
に速やかに組織内で連絡がとれるよう
に、緊急連絡網を整備しておきましょ
う。
- 59 -
2
被災 者支援 用備蓄 の整 備
災害時に道路事情等により、物資の運搬が困難となる場合に備え、備蓄品を順次整備しています。
目標量
品目
H27.3 現在備蓄量
備考
単位
平野部
山間部
合
計
平野部
山間部
合
計
寝具類(毛布)
枚
904
42
946
1,085
70
1,155
防水シート
枚
93
4
97
98
30
128
非常食(一般)
食
3,955
275
4,230
1,700
520
2,220
非常食
(高齢、幼児)
食
1,436
100
1,536
650
0
650 5 年保存品
飲料水(2L)
本
1,356
94
1,450
300
120
420 7 年保存品
飲料水(500ml)
本
5,424
377
5,801
1,200
480
1,680 7 年保存品
女性用生理用品
枚
796
55
851
720
180
900 H26 配備,H31 品質確認
乳幼児用おむつ
枚
266
18
284
542
474
1,016 H26 配備,H31 品質確認
大人用おむつ
枚
196
14
209
304
156
460 H26 配備,H31 品質確認
仮設トイレ
式
未策定
未策定
0
4
0
簡易トイレ
式
未策定
未策定
0
12
0
4
5 年保存品
山間部 520 食は、H28.9 期限
1 セット 50 回,テント 2 張
12 簡易便器、1 セット 200 回
また、緊急避難により、備蓄品を持ち出せなかった避難者を対象に、自治振興会区域ごとの避難所
に、備蓄品を配備しております。(30 名の避難者が 1 日避難することを想定)避難所用備蓄品につ
いては、期限までに随時更新を行います。
目標量
品目
H27.3 現在備蓄量
備考
単位
1振興会当り
合
計
1振興会当り
合
計
寝具類(毛布)
枚
30
930
30
930
わかめご飯
食
45
1,395
50
1,550
混ぜご飯
食
45
1,395
50
1,550
飲料水(2L)
本
30
930
30
930
飲料水(500ml)
本
60
1,860
72
2,232
- 60 -
H26 配備
10 枚/1 箱×3式
H26 配備(H32.7 期限)
50 袋/1 箱×1式
H26 配備(H32.8 期限)
50 袋/1 箱×1式
H26 配備(H34.7 更新)
6 本/1 箱*5 式
H26 配備(H34.8 期限)
24 本/1 箱*3 式
3
ハザ ードマ ップの 整備
南砺市では、住民の皆様が安全に避難して頂くために、「土砂災害ハザードマップ」、「南砺市 洪水
避難地図」、「地震 防災マップ」を作成し、対象地域のご家庭にお配りしております。日頃から危険
箇所の確認や防災訓練、また警戒時における情報収集や伝達・避難誘導など、様々な取組にご活用
ください。
1)南砺市土砂災害ハザードマップ
富山県では土砂災害防止法に基づいて土砂災害警
戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定を行って
おります。
南砺市では県で指定された警戒区域や避難場所、
(緊急通行確保路線)、避難時の心得等を分かり
やすく表示した「土砂災害ハザードマップ」を作
成しました。
対象地域のご家庭には、平成24、25年度に順
次配布しておりますが、各行政センターに予備もありますので、お気軽にお申し付けください。
2)南砺市洪水避難地図(ハザードマップ)
大雨等により、河川等が増水した場合の浸水予想
範囲等を地図にした「水害予想図」です。
マップを活用して自宅周辺の危険箇所を普段から
チェックしましょう。
対象地域の各ご家庭には、平成21年に配布して
おりますが、各行政センターに予備もありますの
で、お気軽にお申し付けください。
- 61 -
3)地震防災マップ
南砺市地震防災マップは、大規模地震を引き起こす可能性がある断層
帯の位置図はもちろん、地震のメカニズムや避難所一覧も網羅されて
おります。孫子の兵法でもありませんが、敵(地震)を知り、己(自
身のできること)を知らば、被災のリスクは劇的に軽減できると思わ
れます。
備えあれば憂いなし。自主防災への意識を高め、不意に訪れる災害に
備えましょう!
南砺市内の各ご家庭には平成22年に配布しておりますが、各行政セ
ンターに予備もありますので、お気軽にお申し付けください。
4
各種 補助事 業の紹 介
1)自主防災組織資機材整備事業(県事業)
地域での自主防災組織の活動を支援するため、県と連携し、自主防災組織の防災資機材整備費用に
対して補助するものです。
助成額 1組織あたり補助限度額30万円 南砺市では、3/4以内補助
活用例 折りたたみリヤカー・担架・工具セット・消火器・ヘルメット・発電機・チェーンソー・
投光器・ハンドマイク・消化ホース 集会用テント・資機材倉庫・消化バケツ・炊き出し用
品 毛布 ・救急セット・多機能ラジオ・パトロール用ベスト など
2)自主防災訓練補助金事業 (市単独)
地域住民の防災力向上を図るため、自主防災組織及び自治会等が実施する防災訓練に要する経費に
対して補助するものです。
助成額 防災訓練を実施する団体を構成する世帯数に応じて、次の区分による金額を上限とします。
団体構成世帯数等
補助基準額(円)
補助金額
100世帯未満
10,000
100世帯以上250世帯未満
250世帯以上500世帯未満
15,000 比較して、いずれか少ない方の額とし、1
20,000 00円未満の端数は切り捨てる。
500世帯以上
30,000
世帯数にかかわらず、自治振興会単
位の自主防災組織
補助基準額と補助対象経費の実支出額を
50,000
活用例 施設使用料・消耗品費・燃料費・研修会講師謝金・訓練参加者お茶代 など
- 62 -
3)初期消火資機材整備事業(市単独)
自主防災組織の初期消火により、火災による被害を最小限に抑えるため、初期消火資機材の整備又
は更新に対して補助するものです。
助成額 1組織あたり補助限度額20万円 1/2以内補助
活用例 消防用ホース・ホース格納庫・管そう・開栓器・地下式消火栓マンホール蓋開閉器・地下
式消火栓スタンドパイプ など
4)木造住宅耐震診断支援事業(県事業)
(社)富山県建築士事務所協会に委託し、木造住宅の耐震診断を行う方に対して補助するもので
す。
対象住宅 木造の一戸建てで、階数が2以下のもの
昭和56年5月31日以前に着工して建てられたもの
在来軸組工法によるもの
自己負担額
延面積280㎡以下:図面あり2千円/戸・図面なし4千円/戸
延面積280㎡超
申込・問合せ先
:図面あり3千円/戸・図面なし6千円/戸
(社)富山県建築士事務所協会 076−442−1135
5)木造住宅耐震改修支援事業(県事業)
県と市町村が連携して、木造住宅の耐震改修を行う方に補助するものです。
対象住宅
上記(1)木造住宅耐震診断支援事業の対象住宅と同じ
(財)日本建築防災協会の耐震診断方法により耐震補強の必要があるもの
補助金額
耐震改修工事に要する経費の2/3を県と市で補助(補助限度額:600千円)
申込・問合せ先
南砺市都市計画課(福光庁舎) 0763−23−2022
- 63 -
別表1
指定避難所一覧(地域防災計画より抜粋)
平成26年12月25日指定
避 難 所 名
地域名
地区名
避 難 所 名
所在地
電 話
地域名
地区名
(施 設 名)
城端
城端小学校体育館
城端1610
62-0109
城端中学校体育館
泉沢700
62-0235
利賀ささゆり保育園
62-1066
坂上コミュニティセンター
城端公民館
利賀口山 旧利賀小学校下原分校
上利賀
城端969-1
城端勤労青少年ホーム
62-2267
上畠コミュニティセンター
電 話
利 賀 村 下原
384
―
利賀村坂上33
68-2242
千束体験学習集会施設
利 賀 村 坂上
333
利 賀 村 上畠
1027
利賀村大勘場
186
―
―
城端伝統芸能会館
城端1046
62-5050
城端西部体育館
野田78-2
―
南山田公民館
野田1369
62-3393
桜ヶ池クアガーデン
立野原東1184 62-8181
桜ヶ池農産物直売所
立野原東1509 62-8888
大鋸屋地区交流センター
大鋸屋120
62-2321
大鋸屋公民館
大鋸屋123
62-2321
城端東部体育館
理休429
―
井波小学校体育館
山見1368
82-3280
城端さくら保育園
理休240
62-7300
井波中学校体育館
井波700-1
82-0225
蓑谷公民館
蓑谷1167
62-3501
井波社会体育館
井波700-110
82-5026
蓑谷体育館
蓑谷1170
―
複合教育施設「ア ーパ ス」
利賀村184
体育館
利賀
利賀中央 利賀公民館
南山田
城端
所在地
(施 設 名)
両百瀬
蓑谷
井波
北野1193-1
62-3395
北野軽スポーツセンター
北野1840
62-1756
平中学校体育館
下梨446
66-2355
南砺平高校体育館
大島1203
66-2146
山見1400
認定こども園 井波にじ いろ
山見2000-14
保育園
井波コミュニティプラザ
山見1739-2
「アスモ」
井波
66-2131
旧南砺井波高等学校体育
北川166-1
館
井波総合文化センター
北野
平若者センター「春光荘」・
下梨2271
アリーナ
利賀村北豆谷
2
利賀村上百瀬
利賀中村体育館
50
利賀村上百瀬
上百瀬コミュニティセンター
182
利賀村百瀬川
百瀬川コミュニティセンター
168
豆谷体験学習集会施設
大鋸屋
北野公民館
利賀村184
―
68-2040
68-2016
―
―
―
―
―
82-5885
82-7810
82-5077
井波社会福祉センター
井波521
82-0906
山野公民館
飛騨屋20
82-4510
山野保育園
岩屋155
82-1356
南山見公民館
川原崎15
82-5176
高瀬公民館
高瀬724-2
82-5399
下梨
山野
平
小谷
合掌
平みどり保育園
下梨2580
66-2350
たいらマウンテンスクール
東中江790
―
南山見
上梨コミュニティセンター
上梨640
―
高瀬
五箇山青少年ふる さと セン
相倉163
ター
―
井口小学校体育館
蛇喰1001
64-2052
井口中学校体育館
蛇喰1001
64-2053
井口保育園
井口116
64-2150
いのくち椿館
宮後188
64-2202
井口体験交流センター
井口字持掛谷
64-2288
35
みどり館
菅沼855
67-3300
上平保育園
東赤尾10
67-3651
旧上平小学校体育館
西赤尾町253
井口
井口
南部
―
上平自然環境活用 セン
西赤尾町72-1 67-3141
ター「ささら館」
上平
北部
上平小学校体育館
皆葎1573
67-3301
上平農林業振興センター
小原59
67-8050
上平高齢者コミュニティセン
67-3741
上平細島1110
(く ろ ば温泉)
ター「ことぶき館」
- 64 -
避 難 所 名
地域名
避 難 所 名
所在地
地区名
電 話
地域名
(施 設 名)
二日町50
福野中学校第1体育館
福野1339
福光中学校体育館
福光720
52-1108
福光体育館
福光616
52-2831
福光どんぐり保育園
福光381-1
52-6701
福光公民館
福光1137
52-4684
福光福祉会館
福光5260
52-3022
22-4181
福野小学校第2体育館
22-2222
福野中学校第2体育館
北部
電 話
(施 設 名)
福野小学校第1体育館
中部
所在地
地区名
福野文化創造センター
やかた100
22-1125
福野児童センター
「アルカス」
二日町435-1
22-3898
福野体育館
寺家321-1
22-1115
福野B&G海洋センター
苗島4799
22-1115
南砺福野高等学校第1体育
館
苗島443
南砺福野高等学校第2体育
館
22-2014
福野北部体育館
岩武新111
22-5793
福野北部公民館
(近思会館)
野尻652-2
22-6350
福野おひさま保育園
柴田屋209
22-8720
福光
石黒
南砺福光高等学校第1体育
館
福光710
南砺福光高等学校第2体育
館
52-2222
福光青少年センター
52-4548
福光1137
福光児童館「きっずらんど」 福光1269-1
52-8200
福光中部小学校体育館
法林寺1
52-0069
福光西部体育館
法林寺18-2
52-2851
石黒公民館
川西385
52-4791
南蟹谷体育館
砂子谷1441
―
南蟹谷公民館
砂子谷1500
58-1333
広瀬公民館
竹内241
52-4696
福光南部小学校体育館
小坂708
52-4050
広瀬舘公民館
祖谷28-1
52-4597
福光南部あおぞら保育園
小坂694-8
52-7670
南蟹谷
福野
東部
福野東部体育館
百町5-1
22-4811
福野ひまわり保育園
百町101-1
22-8225
広瀬
福光
福野東部公民館
(東部会館)
野新393
22-6292
高瀬ふれあい体育館
安清3174
22-1009
高瀬西公民館
森清3148
22-6600
旅川福祉交流館
院林82-1
22-2061
西太美
西太美公民館
才川七1744-3 55-1126
旅川体育館
院林82-4
―
太美山
太美山公民館
太美1
55-1311
22-6355
東太美
東太美公民館
土生新522-3
55-1224
山田保育園
大塚60
52-1764
山田公民館
大塚60
52-4559
北山田保育園
宗守458
52-1740
広瀬舘
高瀬西
南部
福野南部コ ミ ュ ニティセン
広安338-2
ター
福野南部公民館
広安333-3
(玉成会館)
22-6355
山田
アクティブ東石黒
布袋43-3
22-1555
福野西部公民館
布袋48-1
22-5759
西部
北山田
安居
コミュニティ菅の山
安居300-1
22-6202
北山田公民館
宗守458-1
52-5865
安居公民館
(安居地区会館)
安居199-2
22-4420
福光東部小学校体育館
荒木456
52-0227
吉江中学校体育館
荒木581
52-0328
福光東部体育館
荒木460
52-1969
吉江保育園
荒木574
52-0660
吉江公民館
荒木5382-1
52-4680
吉江
- 65 -
別表2
地域名 地区名
指定緊急避難場所一覧(地域防災計画より抜粋)
緊急避難場所名
城端小学校グラウンド
所 在 地
地域名 地区名
城端1510
井口
城端
城端
平成26年12月25日指定
緊急避難場所名
所 在 地
井口小中学校グラウンド
蛇喰1001
井口
城端中学校グラウンド
泉沢700
井口カイニョと椿の森公園
宮後188
城南中央公園
城端305
福野小学校グラウンド
二日町50
桜ヶ池公園
立野原東1771
福野中学校グラウンド
福野1339
南山田ふれあい広場
金戸265
南山田
大鋸屋
蓑谷
北野
中部
大鋸屋地区交流センターグラ
大鋸屋120
ウンド
蓑谷地区交流センタ ーグ ラウ
蓑谷1167
ンド
北野ふれあ いセンタ ーグ ラウ
北野1193
ンド
平中学校グラウンド
下梨446
旧平小学校グラウンド
下梨2267
南砺福野高等学校グラウンド 苗島443
猿ヶ辻緑地
福野392
やかた二号公園
やかた185
園芸植物園
柴田屋128
野尻農村公園
野尻686-1
年代農村公園
年代65-3
北部
福野
下梨
東部
たいらマウンテンスクール グラ
東中江790
ウンド
平
小谷
道の駅たいら駐車場
高瀬西 福野高瀬農村公園
東中江215
森清3149
旅川グラウンド
院林82-3
福野南部農村公園
広安333-1
南部
南部
祖山公民館グラウンド
祖山7
旧上平小学校グラウンド
西赤尾町253
西部
布袋農村公園
布袋50-3
上平グラウンド
東赤尾65
安居
安居農村公園
安居300-2
道の駅上平駐車場
西赤尾町720-1
福光中学校グラウンド
福光720
上平小学校グラウンド
皆葎1573
南砺福光高等学校グラウンド 福光710
上平
北部
上利賀 スターフォレスト利賀駐車場
利賀
利賀中央
両百瀬 利賀グラウンド
井波
福光
利賀村坂上18
複合教育施設「 アーパス」グ
利賀村184
ラウンド
利賀村上百瀬54
井波小学校グラウンド
山見1368
井波中学校グラウンド
井波700-1
東洋紡屋外球技場
山見2000
井波児童公園
井波467
今町児童公園
井波1893-1
松島古城公園
松島187
井波文化緑地
山見1400
福光公園
福光1137-1
西町公園
福光1611
小矢部川公園(左岸)
福光・天神地先
福光中部小学校グラウンド
法林寺1
石黒農村公園
川西385
福光総合グラウンド
法林寺字大谷5628
道の駅福光駐車場
中ノ江16
福光
石黒
石黒
南蟹谷 旧福光西部小学校グラウンド 砂子谷1441
広瀬
広瀬公民館グラウンド
竹内241
福光南部小学校グラウンド
小坂708
広瀬舘農村公園
祖谷65-3
広瀬舘
井波
井波芸術の森
北川733
大門川河川公園
井波2279-1
山野保育園グラウンド
福光
西太美 西太美公民館グラウンド
才川七1744-3
岩屋155
太美山 太美山農村公園
太美23
井波北部農村公園
岩屋159-2
東太美 大池農村公園
土生新2200
旧南山見保育園グラウンド
川原崎15
井波南部農村公園
川原崎15
山野
山田
山田農村公園
大塚60
南山見
北山田 北山田農村公園
旧井波高瀬保育園グラウンド 高瀬719
宗守458-1
福光東部小学校グラウンド
荒木456
吉江中学校グラウンド
荒木581
小矢部川公園(右岸)
高宮、吉江中、荒木地先
高瀬
高瀬遺跡公園
吉江
高瀬736
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参考文献
本マニュアルの作成にあたっては、以下の資料を活用させていただきました。
・「自主防災組織の手引」(平成23年3月 総務省消防庁)
・「みんなのまちは、みんなで守る!」(平成22年3月 富山県)
・「自主防災組織活動の手引」(平成25年3月 石川県)
・「自主防災組織活動マニュアル」(平成25年11月 静岡県)
・
気象庁ホームページ
・「応急手当講習テキスト」(砺波地域消防組合消防本部)
・ NPO中越防災フロンティア講演資料
・ NPO法人 土砂災害防止広報センター
・ 「南砺市地域防災計画」
南砺市自主防災マニュアル
平成27年4月30日発行
富山県南砺市
総務部
総務課
〒939-1596
富山県南砺市苗島4880番地
TEL 0763-23-2003
FAX 0763-22-1114
http://www.city.nanto.toyama.jp/
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