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1.低公害車を普及するために(PDF:1038KB)
低公害車普及の現状 1.低公害車を普及するために 同会議報告書に示された総合戦略を踏まえて今後の低公害車の開発・普及に向けた施策が推進されていくこ とになります。 ●わが国における低公害車(低燃費低排出ガス認定車を除く※)の普及台数 (台数) 50,566 50,000 ● 低公害車の開発・普及等 低公害車の開発・普及は、運輸部門における二酸化炭素排出量削減対策の最大の柱である一方で、自動車に起 因する大気汚染問題へ対応するための排出ガス対策としても非常に重要です。 ※低燃費かつ低排出ガス認定車については、 低排出ガス認定制度が平成12年度に創設 されたため、平成12年度から普及が始まっ ており、同年度において約57万台が登録 されています。 40,000 (注)低燃費かつ低排出ガス認定車 低燃費車 「エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づく燃費基準 (トップランナー基準)早期達成車 ハイブリッド自動車 低排出ガス車 75%低減レベル CNG自動車 30,000 最新規制値 50%低減レベル 電気自動車 25%低減レベル 例 乗用車 車両重量 82 8kg以上1 ,0 16 kg未満 (1 000c cクラ ス)17 .9k m/ 車両重量 1,016kg以上1,266kg未満(1300cc∼1500ccセダンクラス)16.0km/ 車両重量 1,266kg以上1,516kg未満 (1500cc∼2500ccセダンクラス)13 km/ メタノール自動車 20,000 ● 低公害車開発普及アクションプラン 低公害車開発・普及を促進するため、2001年7月、国土交通省、経済産業省、環境省の3省で「低公害車開発普 10,000 7,811 及アクションプラン」を策定しました。同アクションプランでは、政府として普及に取り組むべき「低公害車」の 3,830 範囲を明確にし、普及目標について「2010年度までのできるだけ早い時期に1000万台以上」と定め、3省で密接 ● 今後の低公害車開発・普及に向けた総合戦略の策定 2001年5月に「環境自動車開発・普及総合戦略会議」が国土交通省に設置され、低公害車の開発・普及戦略や 次世代低公害車の開発戦略について検討が行われました。同会議では、政府による低公害車率先導入の方針等 の動きや、大都市圏における大気汚染問題への取り組みの緊急性に鑑みて2001年7月に、三大都市圏でCNG バス・トラックなどを集中的に導入する等の緊急提言がとりまとめられました。同年12月19日には、同会議にお いて、低公害車の開発・普及を推進していくための基本戦略を示した報告書を取りまとめました。具体的には、 2010年までの低公害車の開発・普及戦略として、以下のことが示されています。 176 0 連携して低公害車の開発・普及に取り組んでいくこととし、その具体的な方策を示しています。 1997 1998 1999 2000 (年度) 国土交通省作成データ ● 自動車グリーン化税制 2001年4月から、環境負荷の小さい自動車の開発・普及を促進するため、自動車グリーン化税制が導入されて います。主な内容は、自動車税について、税収中立を前提に、低公害車は排出ガスの低減レベルにあわせて2年 間軽減され、車齢11年を超えるディーゼル車や車齢13年を超えるガソリン車は重課されるというものです。また、 自動車取得税について、低燃費かつ低排出ガス認定車に対し、取得価格から30万円を控除する特例、CNG、メタ ノール、電気、ハイブリッド自動車に対し税率を軽減する特例などの優遇措置を設けています。技術開発の進展 や自動車メーカーの協力も相まって、グリーン化税制で減税の対象となる自動車の型式数は、2000年12月末から ① 国の支援や、 開発の前提となる燃料品質向上等を図りながら、 より環境性能の高い低公害車の開発を進める。 2001年9月末で85%増加し、2001年度上半期の低公害車の登録台数(軽自動車を除く)は約65万台(対前年度下 ② 低公害車普及のための自動車グリーン化税制の活用等の支援を進める。また、量産効果、規制緩和等による 低公害車の価格引き下げ、CNGスタンド等燃料スタンドの整備や利便性向上を進める必要がある。 半期比44%増) 、2001年度上半期に登録された自動車に占める低公害車の割合は33.5%(前年度下半期は20.7%) に上っています。 ③ 低公害車の開発・普及にあわせ、交通流対策、物流の効率化等により円滑な交通流対策の確保や交通量の 抑制を図る。 ● 自動車グリーン化税制の主な内容 また、2010年以降の実用化を目指した次世代低公害車開発にあたっての戦略としては、以下のことが示されて います。 年 月 2001.4 ∼ 2001.9 ① 乗用車については燃費の向上を重視し、一台当たりの二酸化炭素排出量を現状の1/2程度を目指す。大型 車については排出ガスの低減を重視し、NOxは2005年の規制値の1/10以下、PMは排出ゼロ又はゼロに 近いレベルをそれぞれ目指す。 (参考) ② 対応車種としては、大型トラック・バスについては次世代ハイブリッド自動車、ジメチルエーテル(DME)自動車、 スーパークリーンディーゼル車等が考えられる。 2000.10 ∼ 2001.3 ③ そのため、産官学の役割を明確化の上、国際的調和も図りつつ開発を進める必要がある。 電気・メタノール ☆かつ低燃費 ☆☆☆かつ低燃費 ☆☆かつ低燃費(ガソリンのみ) 合計(a) ・CNG車 登録台数(b) 登録率(a/b) 1,407 19,106 240,890 390,640 652,043 1,946,351 33.5% 1,282 18,389 150,435 283,215 453,321 2,191,161 20.7% 本ページ資料:交通エコロジー・モビリティ財団 ● 自動車税の重軽課 代表的な対象車種 50%軽減 1.低公害車を購入した場合は軽課、環境負荷の大きい古い型式の自動車に対しては重課 電気自動車、 圧縮天然ガス自動車、 メタノール車、 ☆☆☆かつ低燃費車 2.自動車税の重軽課は、軽課と重課とがバランスする税収中立で設定 軽 課 重課 ・電気、 圧縮天然ガス、メタノール車 50%軽減 ・☆☆☆かつ低燃費車 50%軽減 ・☆☆かつ低燃費車 25%軽減 ・☆☆かつ低燃費車 13%軽減 自動車税: 79,000円 取 得 税: 93,000円 40,000円 78,000円 △39,000円 △15,000円 トヨタ・プリウス (1500cc) 自動車税: 69,000円 取 得 税:109,000円 35,000円 61,000円 △34,000円 △48,000円 NOx・PM法対策地域内 2001.10.1∼2003.3.31…2.3%の軽減 2003. 4. 1∼2005.3.31…1.9%の軽減 グリーン化税制 による軽減額 10%の重課 代表的な対象車種 車齢13年超のガソリン車 10%の重課 ホンダ・オデッセイ (2300cc) ホンダ・アヴァンシア (2300cc) 自動車税: 90,000円 取 得 税:135,000円 68,000円 120,000円 △22,000円 △15,000円 ホンダ・アコード ホンダ・ストリーム (2000cc) (2000cc) 自動車税: 79,000円 取 得 税:105,000円 60,000円 90,000円 △19,000円 △15,000円 マツダ・ファミリア ホンダ・シビック (1500cc) (1500cc) 自動車税: 69,000円 取 得 税: 75,000円 52,000円 60,000円 △17,000円 △15,000円 ※2002.3.31までに車齢11年あるいは13年を超えた場合は2002年度以降重課 ※2003.3.31までに車齢11年あるいは13年を超えた場合は2003年度以降重課 ※一般乗合用バス、低公害車は除く。 ※車齢とは、新車新規登録を受けてからの経過年数。 2 低公害車特例 25%軽減 ☆☆かつ低燃費車 軽課 13%軽減 ・電気自動車、 圧縮天然ガス自動車、メタ ノール自動車、ハイブリッド車の取得 (2003.3.31までの取得) 電気、 メタノール、 圧縮天然ガス、 ハイブリッド車 (バス・トラック) 2.7%の軽減 ハイブリッド車(乗用車) 2.2%の軽減 2005. 4. 1∼2007.3.31…1.5%の軽減 ☆かつ低燃費車 (軽減期間の2年分合計) 標準税額 (軽減期間の2年分合計) 新税額 新税額 グリーン化税制 による軽減額 トヨタ・マークⅡ 三菱・シャリオ (2500cc) (2400cc) 自動車税: 90,000円 取 得 税:150,000円 79,000円 135,000円 △11,000円 △15,000円 スバル・レガシィ トヨタ・ビスタ (2000cc) (1800cc) 自動車税: 79,000円 取 得 税:100,000円 69,000円 85,000円 △10,000円 △15,000円 トヨタ・カローラ ニッサン・キューブ (1500cc) (1300cc) 自動車税: 69,000円 取 得 税: 65,000円 61,000円 50,000円 △ 8,000円 △15,000円 トヨタ・ヴィッツ ニッサン・マーチ (1000cc) (1000cc) 自動車税: 59,000円 取 得 税: 53,000円 52,000円 38,000円 △ 7,000円 △15,000円 (注)・取得税の標準税額は、各車種の標準的な販売価格を基礎として算出した。 ・新税額は暫定値であり、微修正がありうる。また、上表の車種であっても、排気量によって対象外のものがあり、また、仕様によって一部対象と ならない場合があるので、販売店等での確認が必要。 ● 国における率先導入 2007. 4. 1∼2009.3.31…1.2%の軽減 軽課 ・低燃費かつ低排出ガス認定車の取得 (2003.3.31までの取得) NOx・PM法対策地域外 2001. 4. 1∼2003.3.31 0.5%の軽減 標準税額 車齢11年超のディーゼル車 ● 自動車取得税の軽減 軽 課 グリーン化税制 による軽減額 ニッサン・ブルーバードシルフィ (1800cc) 代表的な対象車種 ・旧型ディーゼル車を廃車して取得する 最新規制適合車 新税額 (注) ・トヨタ・プリウスは、自動車取得税に係る低公害車特例の対象となるため、同税の軽減額が大きい。 ・上表の対象車種数は、☆☆☆かつ低燃費車のものである。 ※2001.4.1∼2002.3.31に新車登録を受けた場合に2002年度・2003年度分の自動車税が軽減 ※2002.4.1∼2003.3.31に新車登録を受けた場合に2003年度・2004年度分の自動車税が軽減 ※低燃費車:改正省エネ法に基づく2010年新燃費基準達成車 1 ディーゼル車の廃車代替 標準税額 (軽減期間の2年分合計) 課税標準:取得価格から30万円を控除 2001年5月の内閣総理大臣所信表明演説において示された、低公害車率先導入方針及び2001年4月に全面施 行された国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)などに基づき、政府の一般 公用車を電気自動車、CNG自動車、メタノール自動車、ハイブリッド車、低燃費かつ超低排出ガス認定車 (☆☆☆)に切り替えるよう、また、地方公共団体などにおいて同様の取組みが行われるよう積極的な取り 組みが行われています。 ● 低公害車開発・普及のための支援策 3 最新排出ガス規適合車の早期取得特例 低公害トラック・バスの短期集中的導入に対する補助、大型ディーセル車等に代替する次世代低公害車の開発 及び安全・環境上の技術基準の策定、低公害車導入のための関係者への働きかけ情報提供等に取り組みます。 軽 課 ● 大型トラックに対する速度抑制装置の装備の義務付け ・2002年排出ガス規制適合車の取得 (ガソリン軽トラック、ディーゼル乗用車、ディーゼル軽量車(車両総重量1.7t以下)) 2001. 4.1∼2002.9.30 1.0%の軽減 2002.10.1∼2003.2.28 0.1%の軽減 ・2003年排出ガス規制適合車の取得 (ディーゼル中量車、重量車(車両総重量1.7t超 2002. 4.1∼2003.9.30 1.0%の軽減 2003.10.1∼2004.2.29 0.1%の軽減 高速道路における速度超過による事故の防止、消費燃料の抑制を図るため、大型トラックの走行速度を9 0km/h 以下とする速度制御装置の装備を2003年9月から大型トラックに義務付けることとしました。 12t以下)) 本ページ資料:交通エコロジー・モビリティ財団 ● 低公害車導入の優遇制度について 補助金 事業名称 低公害車普及等事業費補助 クリーンエネルギー自動車 等導入促進対策費補助 地域新エネルギー導入促進 対策費補助 財政投融資 補助対象者 内 容 自動車NOx・PM法対策 ・低公害車の導入(通常車両価格との差額の1/2) 地域または公害防止計画 ・使用過程車へのDPF装着(装着費用の1/2) 地域の地方公共団体 ・燃料供給施設の設置(設置費用の1/2) 問合わせ 環境省環境管理局 自動車環境対策課 ・天然ガス自動車等の導入(通常車両価格との差額 経済産業省 の1/2以内) 資源エネルギー庁 地方公共団体及び法人等 ・事業用燃料等供給設備の設置(定額) 新エネルギー対策課 ・非事業用燃料等供給設備の設置(設置費用の1/2 以内) 地方公共団体 ・地域新エネルギー導入促進計画に基づき実施され 経済産業省 る新エネルギー導入事業等(天然ガス自動車等の 資源エネルギー庁 導入費の1/2以内または通常車両価格との差額と 新エネルギー対策課 のいずれか低い方) 低公害車普及促進対策費 補助 国土交通省自動車 交通局 自動車NOx・PM法対策 ・低公害車の導入(車両価格の1/4(通常車両価格 地域のバス・トラック事業 との差額の1/2限度)) 総務課企画室 者等 ・使用過程車へのDPF等の装着(装着経費の1/4) 貨物課 技術安全部環境課 低公害車普及(助成)事業 公健法旧第一種地域等を ・低公害車の導入(購入またはリース)費用の一部 含む地方公共団体及び (主として対象地域を走行する自動車) 地方公共団体を通じ民間 事業者 公害健康被害補償 予防協会 基金事業部助成課 税制優遇 優遇措置 自動車取得税の軽減措置 (平成15年3月31日まで) 自動車税の軽減措置 所得税、法人税の優遇措置 (平成16年3月31日まで) 固定資産税、特別土地保 有税の軽減措置 (平成15年3月31日まで) 対 象 低公害車の取得 内 容 ①電気、天然ガス、メタノールの各自動車:2.7%軽減 ②ハイブリッド自動車(トラック・バス):2.7%軽減 ③ハイブリッド自動車(乗用車):2.2%軽減 ④低燃費かつ低排出ガス認定車:取得価格から30万円を控除 電気、 天然ガス、 メタノール の各自動車、 低燃費かつ低 (グリーン化税制の説明を参照) 排出ガス認定車の取得 ①低公害車(電気、天然 ガス、メタノール、ハイブ リッド)の取得 ②燃料供給施設(天然ガ ス、メタノール)の設置 青色申告を行う個人事業者又は法人が、①、②の施設を取得し、その取得 の日から1年以内に事業の用に供した場合 a)初年度30%の減価償却の特例 b)7%の所得税 (法人税) の特別控除(資本金1億円未満の法人等に限る。 ) 燃料等供給設備(電気、 ①固定資産税の課税標準の特例 天然ガス、メタノール)の ②特別土地保有税の非課税化 設置 融資金融機関 対 象 者 内 容 問合わせ 日本政策投資銀行による 低利融資 ①低公害車(電気、天然ガス、 メタノール、ハイブリッド) の取得 株式会社、組合、財団法人 ②燃料等供給設備の設置 日本政策投資銀行 など組織形態のもの 環境エネルギー部 融資比率(40%) 貸付利率(政策金利Ⅰ) 融資期間(5∼10年程度) 中小企業金融公庫による 低利融資 ①低公害車(電気、天然ガス、 メタノール、ハイブリッド) の取得 中小企業金融公庫法 中小企業金融公庫 第2条に定める中小企業者 貸付限度(直接7億2000万円、代理1億2000万円) 業務部特別貸付課 貸付利率(基準金利、 4億円を限度に特別金利①) 国民生活金融公庫による 低利融資 ①低公害車(電気、天然ガス、 メタノール、ハイブリッド) 中小企業基本法第2条1項 の取得 国民生活金融公庫 に定める中小企業者 総務部 貸付限度(直接貸付7,200万円) 貸付利率(特別金利①) ※各制度は平成14年度の予定であり、変更される可能性があります。 本ページ資料:環境省環境管理局自動車環境対策課