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ITU-T NGN-GSI - TTC 一般社団法人情報通信技術委員会

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ITU-T NGN-GSI - TTC 一般社団法人情報通信技術委員会
ITU-T NGN-GSI 会合及び SG13 会合(ジュネーブ)報告
2010 年 10 月 4 日
日本電信電話株式会社
後藤
良則
1. 全体概要
ITU-T NGN-GSI 会合が 2010 年 9 月 6~16 日にスイス・ジュネーブで開催された。今会合では、
2件が勧告化合意、3 件が凍結、1件が決定された。
今回、提出審議された寄書は、300 件(うち日本からは 15 件、中国からは 124 件、韓国からは
101 件)、参加者は 192 名(うち日本からは 14 名)である。日本からの SG13 関連活動者を表 7 に
示す。
今回の会合では、NGN を構成する要素技術から、これを利用した応用技術に議論の重心がシ
フトしていることが鮮明になった。NGN 上で展開されるサービスとして IPTV、Web、ユビキタスに関
する勧告群が多くの課題で議論された。また、これら新サービスを提供する基盤(OSE や SIDE)も
Q3,5 を中心に議論が進展した。
一方で様々な検討項目をより高い視点で全体像としてとらえる作業の必要性も認識された。例
えば IPTV に関して言えば、Y.1901 と 1910 で汎用の IPTV が既に規定されているにも関わらず、
これらとの差異・拡張点が不明なまま Mobile IPTV が議論され始めた。同様の問題はユビキタス
系ではセンサー系と Internet/Web of Things との関係、OSE と SIDE の共通点/相違点などに関し
てもみられた。類似する技術の関係を整理し体系化し、利用者に分りやすい勧告群を提供するこ
とはアーキテクチャ担当 SG の重要なミションの一つであり、今後の改善が期待される。
SG13 の外に目を向けると FG において将来網、スマートグリッド、クラウドコンピューティングな
ど NGN の将来の構成技術として、あるいは将来型のアプリケーションとして興味深い議論が進ん
でおり、Q21(将来網)、Q23(クラウドコンピューティング)を中心にこれら FG との連携を図っている。
FG から SG への成果物の円滑な移行は FG-NGN、FG-IPTV 以来大きな課題であった。次回は
FG-FN の成果物移行が大きな焦点となる。これまでの経験を活かし FG/SG のシナジー効果の発
揮が期待される。
なお、NGN の相互接続性向上を目指した物理アーキテクチャの検討は、参加者の大勢は
SG11 への移管を支持するものであったが、主導者のインドは強硬に反対した。最終日の SG13 プ
レナリにおいて、インドは反対のまま移管を合意した。インドは上位の会議に抗議するとしており、
議論の継続が懸念される。
2. 全体的事項
2.1 勧告の承認
本会合で合意(consent)、凍結(determination)または決定(decision)された文書を表 1 に示す。
全体で 6 件の文書が合意・決定・凍結された。
表 1 2010 年 9 月 SG13 会合で合意・凍結・決定された勧告等(WP 順)
新規
勧告番号
文書番号
タイトル
エディタ(国名)
/
勧告化
課題
方法
改訂
新規
Y.2281
TD-148/P NGN における自動 Soyeon Lee(韓国)
合意
Q12
合意
Q12
決定(TAP)
Q16
Y.2722
TD-153/P NGN における ID 管 Zachary Zeltsan (米 凍結(TAP)
Q16
(Y.NGN IdM
LEN
(Y.NGN-Vehicl LEN
e)
新規
車間ネットワークの
フレームワーク
Y.2291
TD-155/P NGN ベースのホー Ilyoung Chong
(Y.ngn-hn)
LEN
ムネットワークにお (韓国)
けるフレームワーク
新規
Y.2721
TD-142/P NGN における ID 管 Martin Dolly
(Y.NGN IdM
LEN
理の要求条件
Requirements)
(米国),
Enhui Liu (中国),
Ray Singh (米国)
新規
理実現機構
Mechanisms)
新規
Y.2740
国)、
江川尚志 (日本)
TD-151/P
LEN
NGN におけるモバ Igor Milashevskiy
イル遠隔金融取引 (ロシア)
凍結(TAP)
Q16
凍結(TAP)
Q16
のためのセキュリテ
ィ要求条件
新規
Y.2741
TD-145/P
NGN におけるセキ Igor Milashevskiy
LEN
ュアなモバイル遠 (ロシア)
隔金融取引のため
のアーキテクチャ
また、次回 2011 年 1 月の SG 会合で合意(consent)、承認(approve)、凍結(determination)ま
たは決定(decision)される予定の文書を表 2 に示す。今会合で TAP 手続きが開始された Y.2722、
Y.2740、Y.2741 は、SG13 プレナリにより決定予定である。
表 2 2011 年 1 月 SG13 会合で合意・承認・凍結・決定予定の勧告等(WP 順)
勧告番号
新規
文書番号
タイトル
エディタ(国名)
/
勧告化
課題
方法
改訂
新規
Q.1741.7
TD-482
(NGN-GSI)
新規
Y.iptv-netcont TD-570
rol-fw
(NGN-GSI)
3GPP 仕様を参照 Nebojsa Dikic (スウ 合意予定
する勧告
ェーデン)
IPTV 網制御フレー Shin-Gak Kang (韓 合意予定
ムワーク
Q10
Q3
国)
Haibin Song (中国)
新規
Y.NGN-SIDE-r TD-569
eq
NGN 上でのサービ Ali Ghazanfar (中
Y.NGN-ncesce TD-529
n
Q3
承認予定
Q13
(NGN-GSI) ス統合と提供のた 国)
めの要求条件
新規
合意予定
Xia Jia (中国)
エンハンスされた Yu Meng (中国)
(NGN-GSI) ネットワーク能力を
(補足文書)
持つ NGN への移
行シナリオ
新規
Y.iptv-bs
TD-576
IPTV サービスにお Youngin Bae (韓国) 合意予定
Q14
(NGN-GSI) けるブローカリング
シナリオ
新規
Y.sof
TD-573
(NGN-GSI)
新規
Y.OSE-arch
TD-559
FMC におけるサー Young jun Kim (韓
ビスシナリオ
Q14
合意予定
Q5
国)
NGN におけるオー Minkyo In
(NGN-GSI) プンサービス環境 (韓国),
の機能アーキテク Seungyun Lee
チャ
合意予定
(韓国)
新規
Y.FAid-loc-spli TD-582
t
NGN におけるIDと Sheng Jiang (中
合意予定
Q5
NGN-緊急通信-技 Gregory Bain
(NGN-GSI)
術的な考慮
(USA)
凍結(TAP)
Q5
TD-562
合意予定
Q.9
合意予定
Q4
合意予定
Q4
合意予定
Q4
(NGN-GSI) 場所の分離の機能 国),
アーキテクチャ
Ved P. Kafle (日
本),
Jung Soo Park (韓
国),
Taewan You (韓
国),
Ningxia Zhao (中
国)
新規
新規
Y.2205rev1
Y.MC-REQ
TD-527
(NGN-GSI)
改訂
Y.2111Rev2
NGN マルチコネク Hui Min (中国)
予定
ション要求条件
TD-533
RACF;リソース/ 松本延孝 (日本)
(NGN-GSI
受付制御機能
)
改正
Y.2111Rev1Am TD-535
d1
RACF Rev.1
Taesang Choi (韓
(NGN-GSI Annex;ポリシーベ 国)
)
ース課金制御のた
めの拡張
新規
新規
Y.2122 Amd.1
TD-536
(Y.FIXF
(NGN-GSI 換の機能要件に関 国)
Amd.1)
)
Y.2722
TD-153/P NGN における ID 管 Zachary Zeltsan
LEN
理実現機構
(米国)、
(Y.NGN IdM
フロー集約情報交 Jinwoo Joung (韓
する補足
Mechanisms)
新規
Y.2740
江川尚志 (日本)
TAP 決定予 Q16
定(9 月凍
結)
TD151/PL NGN におけるモバ Igor Milashevskiy
TAP 決定予 Q16
EN
イル遠隔金融取引 (ロシア)
定(9 月凍
のためのセキュリ
結)
ティ要求条件
新規
Y.2741
TD145/PL NGN におけるセキ Igor Milashevskiy
TAP 決定予 Q16
EN
ュアなモバイル遠 (ロシア)
定(9 月凍
隔金融取引のため
結)
のアーキテクチャ
新規
Y.mobsec
TD-546
NGN のモビリティ Yinxing Wei,
(NGN-GSI) セキュリティフレー Hongyan Wang
ムワーク
新規
Y.dpireq
TD-497
DPI 要求条件
TAP 凍結予 Q.16
定
(中国)
Shaohua Yu (中国) TAP 凍結予 Q17
(NGN-GSI
定
)
新規
Y.ipv6-object
TD-540
ipv6 を使ったオブ Gyu Myoung Lee
合意予定
Q.7
合意予定
Q7
ipv6 ベースの NGN Sheng Jiang (中国) 合意予定
Q7
(NGN-GSI) ジェクトマッピング (韓国)
のフレームワーク、
旧 Y.ipv6-ID
新規
Y.ipv6-vmh
TD-565
IPv6 ベース NGN に Yong Geun Hong
(NGN-GSI) おける垂直マルチ (韓国)
ホーミング
Yachen Wang (中
国)
新規
Y.ipv6split
TD-564
(NGN-GSI) における ID/LOC Ved P. Kafle (日本)
分離のフレームワ Jung Soo Park (韓
ーク
国)
Taewan You (韓国)
新規
Y.ipv6na
TD-287
IPv6 でのネットワ Sheng Jiang (中国) 合意予定
Q7
(NGN-GSI) ークアクセスのた Yizhou Li (中国)
めの機能要求
Zhenqiang Li (中
国)
新規
Y.ipv6migration TD-580
NGN オペレータ視 Sheng Jiang (中国) 合意予定
Q7
(NGN-GSI) 点による IPv6 マイ Zhenqiang Li (中
グレーションのロー 国)
ドマップ
2.2 NGN-TSR (Technical Strategic Review)
NGN-TSR(NGN-GSI における課題間の技術的調整会議)が、9 月 6 日夕方に開催された。LIU
女史(中国:CATR)がコーディネータを務め、NGN-GSI に参加している SG13, 11 の関係者が参加
した。
Interoperability/conformance testing について SG11、JCA-CIT を中心とした取り組みが SG11
副議長(釼吉、NEC)より報告された。SG11 では Interoperabiltiy testing に関する全体概要の勧告
を作成中で、これとは別にサービス毎(VoIP や IPTV など)の勧告が作られる予定である。また、
JCA-CIT では Interoperability testing に関する Roadmap 文書を作成している。
Interoperabiltity に関して、物理アーキテクチャの勧告の扱いが議論になった。SG11 と SG13 双
方で NGN の物理アーキテクチャの勧告が別々に議論されている。Y.phy-arch-ngn を担当している
Q5/13 ラポータから重複作業は避けるべきであること、Q5/13 の議論は論理的なアーキテクチャ
に特化していることなどが説明され、他のグループで議論されているようなら Q5/13 で物理アーキ
テクチャを議論する必要はないのではないかと指摘があった。一方、Y.phy-arch-ngn の主たる提
案元であるインドからこれまでの議論の経緯を説明しつつ Y.phy-arch-ngn の検討継続を訴える意
見が示された。本件は NGN-JCA で改めて議論されることになった。
ETRI からの IoT(Internet of Things)に関する寄書が紹介された。IoT は NGN の様々な部分に
影響する可能性があることから、本件は Q7/13 だけでなく Q3, 5/13 などでも議論されることになっ
た。
2.3 NGN-JCA (Joint Coordination Activity)
NGN-JCA は、NGN に関する SG 間をまたがる検討調整の場であり、今回は 9 月 8 日(水)の午
後に開催された。SG13 議長の Lee 氏が議長を務め、約 30 名が参加した。
9 月 6 日の TSR で議論された Q5/13 の物理アーキテクチャの作業の SG11 への移管について
多くの時間が割かれた。Q5/13 ラポータ、SG11 関係者をはじめ大勢は SG11 への移管を支持する
ものであったが、これまで Q5/13 での物理アーキテクチャの議論をリードしてきたインドより移管に
反対する意見が表明された。TSR での議論同様、両者の意見は折り合うことはなく、最終的には
SG13 議長がインドの反対に留意することとなった。
この他に IPTV ロードマップ、NGN に関する GSC での決議などが紹介された。
次回は、NGN-GSI 期間中の 2011 年 1 月 19 日に開催する予定。
2.4 将来網(Future Networks)関連
第 6 回 FG-FN 会合が NGN-GSI の第1週、9 月 6~9 日に開催された。41 人が参加し寄書は
26 件であった。特に将来網の全体像を定義するビジョン文書(FNvision)に対して多数の寄書が寄
せられ、全体の項目がおおよそ埋まった。また網仮想化(FNvirt)、網の省エネ(FNenergy)も寄書に
基づき記述が追加された。
FG 終結後これらの文書は SG13 に送付されるが、今後どの Q で作業すべきか、最終形態は勧
告か補遺か等について最終報告で FG としての希望を述べることになる。ついては次回以降議論
するので考えて欲しいとのアナウンスがなされた。なお会合ではビジョン文書はそのまま勧告化
作業に入るべきとの意見ばかりであったが、オフラインで議論したところ、補遺として一回出版した
後勧告化作業をすべきとの意見も多数あり今後要議論である。
また FG-Cloud との合同会合が開催され、システムの仮想化を中心に今後の協力の可能性が
議論された。だが両 FG とも厳しい時間制約があるため、特別なグループ設立等は行わず、リエゾ
ンを相互に送付して可能な限り相互参照することとなった。
なお今後の会合予定は下記となっている。

第 7 回:10/26~29、韓国; NGN-GSI での NGN 専門家からのコメント反映。本会合以降の
インプットは基本的にはリビングリスト項目とする。

第 8 回: 11/29~12/3、スロベニア; FNvision 文書の完成。可能であれば FNvirt (網仮想化)
文書の完成。12/1 午後に地元参加者に対するミニワークショップを開催
2.5 中間会合の予定
2011 年 1 月の SG13 会合までの中間会合の予定を表 3 に示す。
表 3 中間会合の予定(日付、WP 順)
会 合 名
開催期間
Q.3ラポータ会合 2010年10月27
Q.14ラポータ
会合
開催地
電子会議
日-11月5日
(GoToMeeting)
2010年11月16
韓国(ソウル)
日~19日
会 合 内 容
Y.NGN-SIDE-req,
Y.IPTV-netcontrol-fw,
MOC の議論。
Y.iptvbs, Y.sof, Y.pass, Y.iras, Y.gms,
Y.son-ngn, Y.miptv-scen 及び新作業アイテ
ムの議論。
2.6 次回全体会合の予定
次回の SG13 本会合は、2011 年 1 月 17 日から 28 日にスイス(Geneva)で SG13 会合が開催さ
れる。
3. 各 WP 審議結果
3.1 WP1: NGN(モバイルを含む)の連携・計画・グローバル普及(Coordination, Planning and
Global Outreach of NGN including Mobile)(議長:Mr. Leo LEHMANN, スイス / Mr. Asok
CHATTERJEE, 米国)
WP1 は、NGN およびモビリティ関連課題の連携・計画・グローバル普及に関わる検討を扱う。
(1) Q.1/13: NGN および将来網標準化の連携と計画策定 (Coordination and planning)
(2) Q.2/13: 一般的ネットワーク用語 (Network terminology)
(3) Q.10/13: 発展する IMT-2000 システム及び beyond IMT-2000 システムの確認
(Identification of evolving IMT-2000 systems and beyond)
(4) Q.15/13: 発展途上国の移動通信網における IMS 及び IMT の適用
(Applying IMS and IMT in Developing Country mobile telecom networks)
今回の NGN-GSI 会合では、Q.2/13、15/13 会合は開催されなかった。
3.1.1 Q.1/13: NGN および将来網標準化の連携と計画策定(今中 秀郎(NTT, 日本))

NGN ロードマップ文書 (NGN 関連検討の調整のための中間段階のプロジェクト管理文
書) は、NTT からの勧告番号等の更新提案が合意され、更新された。

IPTV ロードマップ文書(IPTV 関連検討の調整のための中間段階のプロジェクト管理文
書)は、エディタから更新版が示された。前会合で SG17 に送付したモバイル IPTV の定義
の明確化を求めたリエゾンの返信リエゾンを議論した。勧告案 X.iptvsec-6 に記載されて
いるモバイル IPTV への Downloadable SCP の適用に関し、IPTV ロードマップ文書への反
映方法が不明確であるとの指摘があった。特にモバイル IPTV において Downloadable
SCP を適用する必然性が明確でないとの意見もあり、SG17 に問い合わせることになっ
た。

MM ロードマップ文書(モビリティ管理関連検討の調整のための中間段階のプロジェク管
理文書)は、NGN-TSR の一部としてモビリティ関連課題の整理・調整に関わる会合を開
催し、課題間の整理・調整を図った。モビリティ関連課題が Q.22/13 に統合されたことなど
の情報に基づいて文書が更新された。また、SG13 で新規に検討されている文書(モバイ
ル IPTV など)とモビリティ管理関連課題との関連性についても議論された。次回も
NGN-TSR の一部時間を利用して調整会議を実施する予定である。

次回会合は、2011 年1月の SG13 会合で開催。
3.1.2 Q.10/13: IMT-2000 システム及び beyond IMT-2000 システムの特定(Nebojsa DIKIC
(Ericsson,Sweden))

勧告草案 Q.1741.7 (3GPP の Release 9 の無線方式を除く通信方式に関する技術資
料 )について、ARIB、ATIS、CCSA、ETSI、TTA、TTC からリエゾン回答があり、エディタ
がこれら SDO からの入力を反映した勧告案(TD-482 NGN-GSI)が今会合でほぼ完成し
た。しかしながら、本勧告案が参照する ITU-R 側の勧告 M.1457.9 がまだ承認されていな
い現状を鑑み、勧告草案 Q.1741.7 のコンセントは次回 2011 年 1 月の SG13 会合に延期
することが合意された。完成度は高。

3GPP2 系の Q.1742.9(3GPPの release 9 の無線方式を規定する勧告)について当初
2011 年 1 月をコンセント目標としていたが、次次回以降に延期する見通し。

次回 SG13 会合で、Q.1741.7 の合意を予定。
3.2 WP2:サービスの要求条件、シナリオ、改進(Service requirements, scenarios and evolution)
(議長: Ms. Duo LIU (CATR, 中国) / Marco CARUGI (英国)
WP2 はサービス要求条件、サービスシナリオおよびその改進に関連する課題を扱う。
(1) Q.3/13 :NGN における早期実現サービスの要求条件とインプリメント (Requirements and
implementation scenarios for emerging services and capabilities in an evolving NGN)
(2) Q.12/13 :マルチサービスネットワークとインターワークに向けたエボリューション
(Evolution towards integrated multi-service networks and interworking)
(3) Q.13/13: NGN への段階的移行 (Step-by-step migration to NGN networks)
(4) Q.14/13: NGN のサービスシナリオと展開モデル
(Service scenarios and deployment models of NGN)
3.2.1 Q.3/13 NGN における早期実現サービスの要求条件とインプリメント(Marco CARUGI
(UK))

寄書 32 件、TD10 件、出力リエゾン 10 件が審議された。

勧告草案 Y.iptv-netcontrol-fw(IPTV 網制御フレームワーク)は、今回 ETRI からメタデータ
に関しての追加提案が提示され、文書の完成度を向上させた。今会合での合意を目指し
て勧告草案のレビューを実施したが、ATIS IIF の文書を参照すべきとの提案から継続審
議されることになった。完成度は高。次回 2011 年 1 月完成予定。

勧告草案 Y.NGN-SIDE-req(NGN 上でのサービス統合と提供のための要求条件(Service
Delivery Platform 相当))は、ZTE から 24 件と大量な寄書が提示されすべて審議された。
ZTE からの提案内容は、Cloud Computing、M2M、USN との連携について提案するもので
ある。また、ETRI、ZTE それぞれから SIDE と OSE との共通機能の検討についての寄書が
提示され、SIDE と OSE 関係者による合同会合が実施され、共通機能については SIDE の
Annex として登録することに決まった。今会合で合意される予定であったが、本議論などを
踏まえて継続審議されることになった。完成度は高。次回 2011 年 1 月完成予定。

China Telecom から、新規勧告草案 MOC(機械間コミュニケーション)の検討開始提案が
なされたが、Q12 にも China Telecom から同様の提案がなされているため、Q12 と合同会
合を開催して、どちらの Q で議論されるか明確にすべきという意見が出ているが、中国は
Q3 での討議と、今会合から勧告草案にすることに固執していた。しかし、ETRI より Y.2221
USN(ユビキタスセンサネットワーク)の内容とも関連していることから、次回会合に具体的
なユースケースなどを提案するように求められている。本議題を Work item とし、次回の電
子中間会合で議論することになった。完成度は低。完成予定は未定。

ロシアより、Q3,Q5 にユビキタス・ネットワーク制御の新規勧告草案の提案がなされた。Q5
との合同会合時に提案者が不在であったため、スケジュールの都合上 Q3 のみで議論さ
れた。USN の管理についての提案であり、Y.2221 や M2M との関連性など明確化する必要
があると指摘があるが、継続審議の必要が認められ Living List に登録されることになった。
完成度は中。完成予定は未定。

勧告草案 Y.2233Rev.1(Y.NGN-ACCOUNT、 NGN の課金関連の要求条件とフレームワー
ク)は、3GPP SA5 から LS が 2 件、SG3 から 1 件入力されており、内容について審議を行
った上、草案は更新された。

勧告草案 Y.MIPTV-req(モバイル IPTV の要求条件)へ ETRI より 2 件の寄書が入力された。
前回 4 月会合より新規勧告草案として議論されているもので、今回内容充実化のための
寄書がなされたが、適応範囲が広く、固定と移動の IPTV の違いが明確に打ち出せていな
いことから、まだ内容については不明確な箇所が多いため明確化のための議論が継続さ
れることになった。完成度は中。完成予定は 2011 年 4 月。

今回合意予定の勧告草案が相次いで継続審議となったことから、中間電子会合 10/27~
11/5 が開催されることが決まった。NGN-SIDE、Y.IPTV-Net Control、MOC、MIPTV につい
て継続審議する。
3.2.2 Q.12/13: マルチサービスネットワークとインターワークに向けたエボリューション(Mr.
Gyumyung LEE(KAIST, 韓国))

勧告草案 Y.2281(Y.NGN-vehicle、NGN における自動車間ネットワークのフレームワー
ク)は、ETRI と Ericsson からの文書全体に渡り完成度を高めるための文書改定を図る
寄書2件が審議された。車載のゲートウェイ機能、車内デバイス、ユーザ持ち込みの通
信機器、運転制御用網、電気自動車に対する給電網などがモデル化されている。今会
合で合意された。

勧告草案 Y.2291(Y.ngn-hn、NGN ベースのホームネットワークにおけるフレームワー
ク)は、ETRI からの文書全体に渡り完成度を高めるための寄書1件が審議された。
NGN 網と同様のアーキテクチャをホーム網でも採用している。ホーム網間の federation
機能により NGN からの独立性の高い利用形態も許容している。今会合で合意された。

勧告草案 Y.ipev(NGN と既存 IP ネットワーク間のインターワーク)は、ETRI からインタワ
ークモデル(インターワークの深度に応じた分類)と動作例に関する問題点の指摘など、
3件の寄書審議が行われた。完成度は中。2011 年 4 月合意予定。

勧告草案 Y.UbiNet-hn(ユビキタスネットワーキングを用いたホームネットワークのフレ
ームワーク)は、ETRI からのオブジェクトーオブジェクト間通信に関するアーキテクチャ
追加など、2件の寄書が審議された。ホーム網内の通信端点であるオブジェクトに記述
している。完成度は中。2011 年 4 月合意予定。

勧告草案 Y.NGN-Web(NGN における Web サービスの機能要求条件及びアーキテクチ
ャ)は、ETRI からのサービスクラス化メカニズムや Web サービスのシグナリング手順な
ど、5件の寄書が審議された。NGN から web へアクセスする際のゲートウェイ相当の機
能を記述している。完成度は中。2011 年 4 月合意予定。

勧告草案 Y.WoT(センサー等を web 系プロトコルで収容する技術)は、ETRI の提案など
により、利用例が追加された。完成度は中。完成予定時期は未定。

勧告草案 Y.iptvintwVoD(VoD サービスのためのインターネットテレビと IPTV とのインタ
ーワーク)は、ETRI からのスコープ文書や Introduction 文書の補強など、文書完成度
向上のための2件の寄書審議が行われた。完成度は中。2011 年 4 月合意予定。
3.2.3 Q.13/13: NGN への段階的移行(Mr. Mingdong LI(ZTE, 中国))

NGN-GSI 会 合 の 前 に 別 途 ラ ポ ー タ 会 合 ( 9/5 ~ 6 ) が 開 催 さ れ 、 補 足 文 書 草 案
Y.NGN-ncescen(エンハンスされたネットワーク能力を持つ NGN への移行シナリオ)に
関する寄書 12 件(ZTE)が議論された。説明文の明確化など文章の大幅な向上が行わ
れた。NGN-GSI 会合では Y.NGN-ncescen に関する寄書 3 件とリエゾン 9 件が議論さ
れ、一部修正の上反映された。マルチコネクションやコンテンツ配信による情報転送の
高度化、網内蓄積機能による高度化、網内情報処理機能による高度化などの3点を記
述。その後 Q3 との合同会合にて SaaS の定義などクラウド関連の記述は本文章には
不適切という指摘があり、削除された。完成度は中。2011 年 1 月承認(補足文書)予
定。

次回会合は、2011 年 1 月の NGN-GSI 会合にて、Y.NGN-ncescen の完成度向上と合
意を行う予定。
3.2.4 Q.14/13: NGN のサービスシナリオと展開モデル(山田秀昭(KDDI, 日本)、Mr.
Heechang CHUNG (NIA, 韓国))

勧告草案 Y.iptvbs(IPTV サービスにおけるブローカリングシナリオ)について、韓国(大
学)からの寄書に基づき Web ベースのブローカリングにおける要求条件とユースケー
スに関する記述が追加された。完成度は中。2011 年 1 月合意予定。

勧告草案 Y.pass(ユーザ・プロファイルベースのアプリケーション・アダプテーションのサ
ービスシナリオ)について、韓国(大学)からの寄書に基づきサービス Capability に関す
る記述が追加された。完成度は中。2011 年 8 月合意予定。

勧告草案 Y.gms(GHG;地球温暖化ガスモニタのサービスシナリオ)について、韓国(大
学)からの寄書に基づきシナリオ文書の詳細化が図られた。完成度は低。2012 年 1 月
合意予定。

補足文書草案 Y.miptv-scen(モバイル IPTV のサービスシナリオとユースケース)につ
いて、ETRI からの提案に基づき議論され、サービスシナリオの追加、P2P ベースのモ
バイル IPTV に関する記述の追加等が行われた。完成度は中。2011 年 8 月承認(補足
文書)予定。

勧告草案 Y.son-ngn(NGN におけるサービスオーバレイネットワークモデルとシナリオ)
について、ETRI からの寄書に基づきセキュリティや分散アーキテクチャに関する記述、
SaaS 適用シナリオの Appendix 文書が盛り込まれた。完成度は中。2011 年 8 月合意予
定。

補足文書草案 Y.sof(FMC におけるサービスシナリオ)について、ETRI からの寄書に基
づきシナリオが追加された。完成度は中。2011 年 1 月承認(補足文書)予定。

勧告草案 Y.iras(IT サービスリスク分析のサービスシナリオ)について、今会合では寄
書がなく進展なし。完成度は低。2012 年 1 月合意予定。

次回は、11 月 16~19 日に韓国(ソウル)で中間会合を開催する予定。また、2011 年 1
月の SG13 会合で開催。
3.3 WP3: フレームワークと機能アーキテクチャ(Frameworks and Functional Architectures)(議
長: Olivier Le GRAND(FT、フランス))
WP3 ではフレームワークと機能アーキテクチャに関連する課題を扱う。
(1) Q.5/13: NGN の原則と機能アーキテクチャ
(Principles and functional architecture for NGN (including ubiquitous networking))
(2) Q.9/13: 多様なアクセス技術からのマルチコネクション多様な接続をサポートするモビリティ支
える移動性管理
(MM mechanisms supporting multi-connections for multiple access technologies)
(3) Q.22/13: モビリティ管理と FMC
(Mobility Management and Fixed Mobile Convergence)
3.3.1 Q.5/13: NGN の原則と機能アーキテクチャ(K. Knightson (Industry Canada, カナダ)、後
藤良則(NTT、日本))

寄書 28 件、リエゾン文書 1 件が審議された。

勧告草案 Y.Faid-loc-split(NGN における id-loc 分離の機能アーキテクチャ)は ZTE から 1
件、FT から 1 件の寄書があった。Y.Faid-loc-split は L3 ベースの方式でアプリケーション
など他のレイヤで行う方法は対象外であること、Network ベースの方式は将来課題である
ことなどを確認した。また、IETF で関連作業があることが指摘され、リエゾンによりコメント
を求める必要性が認識されたことから、本文書の完成は次回(2011 年 1 月)に延期するこ
とになった。完成度は高。2011 年 1 月合意予定。

勧告草案 Y.2205rev1(NGN-緊急通信-技術的な考慮)について、Telecordia からの寄書 4
件、Industry Canada からの寄書 1 件が審議された。Telecordia の寄書は TM forum への
参照の追加、IdM 関係の勧告の参照、無線アクセスに関する記述の修正などで、勧告草
案に反映された。また、Industry Canada の寄書は緊急通信に関する作業を行っている
Q13/11 に関するもので、Q5/13 としても両者の連携に留意して作業を進めることを確認し
た。勧告草案の完成度は高い。2011 年 1 月合意予定。

勧告草案 Y.OSE-arch(NGN におけるオープンサービス環境の機能アーキテクチャ)は
ETRI から 2 件、FT から 1 件の寄書が審議された。機能ブロック図や各機能に関する記述
が修正された。OSE と SIDE との関連について議論され、OSE は SIDE の下位(内部)概念
であることが認識された。SIDE との関係について引き続き議論が必要であるため本会合
の合意は次回会合(2011 年 1 月)へ延期された。完成度は高いが、SIDE との関係を整理
する必要がある。

勧告草案 Y.NGN-SIDE-arch(NGN 上でのサービス統合と提供のためのアーキテクチャ)
は今回新規に提案された検討項目である。課題 3/13 で Y.NGN-SIDE-req の議論が収束
しつつあることを受けて China Telecom、ZTE 連名寄書(1 件)により提案された。上記した
ように SIDE と OSE はお互いに関連する作業項目であり、両者の関係(機能の類似性な
ど)に留意して議論を進めることになった。完成度は低、完成予定時期は未定。

勧告草案 Y.MCC-arch(マルチメディアコールセンター-アーキテクチャ)は、ZTE から寄書 9
件の提案があった。提案は機能アーキテクチャの概略、用語、文書の構成などに関するも
のであり、これを元に勧告草案が更新された。完成度は低。完成予定時期は未定。

勧告草案 Y.IPTV-IDF(IPTV のためのサービス配信情報プラットフォームで、コンテンツプ
ロバイダなどからの情報を集約してエンドユーザに提供する機能)は ETRI の寄書 2 件が
議論された。ETRI の提案は Service Information Delivery Framework を追加するものであ
る。これはメタデータの他、さまざまな IPTV 関係の情報の流れを扱うものとされている。完
成度は低。合意予定時期は未定。

勧告草案 Y.iptv-netcontrol-fa(IPTV ネットワーク制御のフレームワーク)は ETRI からの寄
書 2 件をもとに今後の作業の進め方議論された。関連する文書として Y.2019(コンテンツ
蓄積配信機能のアーキテクチャ)が完成したこともあり、両者の関係を整理した。本文書
は前回会合で作業の中止の可能性もあるとされたものの、配信モデルに関する文書は有
用であるとの ETRI の主張もあり、Y.2019 の議論を発展させる文書として作業を継続するこ
ととなった。完成度は中。完成予定時期は未定。

補足文書草案 Y.iptv-ipmcast(IPTV サービス配信のための IP マルチキャストのガイドライ
ン)は ETRI からの寄書 1 件が審議された。提案内容は IP マルチキャストアドレスの割り付
けに関する解説文章の提案で既存の RFC に基づく内容であり、草案に反映された。完成
度は高。完成予定時期は未定。

勧告草案 Y.USN-arch(NGN における USN アプリケーションのアーキテクチャに関する勧
告案)は ETRI の寄書 1 件により新規に提案された。本文書は Y.2221(USN の要求条件に
関する勧告)を引き継ぐ形でアーキテクチャを規定するものである。完成度は低。完成予
定時期は未定。

ロシアからセンサーネットワークに関する寄書が 1 件提案さた。Y.2221 や Y.USN-arch と関
連するテーマのように考えられるが、これらとの関連は明らかに出来ず、Y.USN-arch とは
別の作業項目として扱うことになった。これら明確にすべき事項があることから勧告案とせ
ず Living List 扱いになっている。

リビングリスト Y.CD&Srev1(Y.2019(NGN におけるコンテンツ配信機能アーキテクチャ)の
将来課題に関するリビングリスト)については ATIS からのリエゾン 1 件が議論された。
ATIS のリエゾン文書はコンテンツ配信機能の詳細に関する検討で SIP、RTP、HTTP ベー
スの配信手段に関して記述されている。本リビングリストの検討の中で考慮されることに
なると思われる。なお、リビングリスト文書は更新されていない。完成度は低。完成予定時
期は未定。

NACF に関するリビングリスト(NACF における QoS 制御のための機能拡張)は ZTE から
の寄書 1 件が審議された。本寄書は Downgradable QoS に関するもので、ネットワークの
帯域が十分に確保できない時に確保する帯域を削減して割り当てることにより通信を提
供する機能に関するものである。QoS 制御そのものは RACF で行い、NACF の役割は補助
的なものである。文書は更新されたが、引き続きリビングリストのままとされた。完成度は
低。完成予定時期は未定

勧告草案 Y.phys-arch-ngn (相互接続に関する NGN の物理アーキテクチャ)は今回寄書が
なく、勧告草案の修正は行われなかった。完成度は中。合意予定時期は未定。なお、本件
の SG11 への移管に関する議論は JCA-NGN、NGN-GSI TSR の項を参考にされたい。

ZTE より 3GPP と NGN とのインターワークに関する新作業アイテムの提案(寄書 1 件)が
あった。本件は Q22 の検討とも関連することからラポータ間で調整の必要性が認識された。
勧告草案化は見送られ、提案元も提案を取り下げることに同意した。

3.3.2
次回会合は、2011 年 1 月の SG13 会合で開催。
Q.9/13:
多様なアクセス技術からのマルチコネクションをサポートするモビリティ管理
(Mr. Yachen WANG(China Mobile, 中国))

勧告草案 Y.MC-REQ(NGN におけるマルチ接続要求条件)は、KAIST からのサービスモデ
ルに関する定義の完成度向上や、BUPT からのマルチ接続におけるセッション制御に関す
る要求条件の追加など、7件の寄書審議が行われた。完成度は高。2011 年 1 月合意予
定。

勧告草案 Y.MC-ARCH(NGN マルチコネクションアーキテクチャ)は、China Mobile からマル
チ接続における複数セッション間連携に関するプロシージャの追加など、3件の寄書審議
が行われた。完成度は低~中。2011 年 4 月合意予定。

勧告草案 Y.MC-ID(NGN マルチコネクションに係るリソースの識別と構成方法)は、ETRI
からマルチ接続に係るリソースの識別メカニズムの補足など、6件の寄書審議が行われた。
完成度は中。2011 年 4 月合意予定。

次回会合は、2011 年 1 月の SG13 会合で開催。
3.3.3 Q.22/13:
モビリティ管理と固定-移動融合(Woo-Jin Choi (KT, 韓国)

前会合で Q.8 と Q11 が廃止され、新設された Q.22 としては初会合。

勧告草案 Y.SMF(NGN サービスストラタムの移動性管理)は、寄書がなく審議は行われな
かった。完成度は中。2011 年 2Q 合意予定。

勧告草案 Y.MMS(NGN モビリティ管理シナリオ)は、ETRI からネットワークへのアタッチメン
ト手順の修正など、2件の寄書審議が行われた。完成度は低。2011 年 4Q 合意予定。

勧告草案 Y.MMC(NGN マルチキャスト移動性管理)は、ETRI からマルチキャストグループ
管理に関する機能要素の追加など、4件の寄書審議が行われた。完成度は低。2011 年
4Q 合意予定。

勧告草案 Y.MM-WAU(WiMAX-UMTS 間の移動性管理)は、ETRI からの Y.MMCF アーキテ
クチャとの整合性を図る1件の寄書(前会合、審議時間が取れなかったため、今会合改め
て審議した)審議が行われた。完成度は低。2011 年 2Q 合意予定。

勧告草案 Y.MM-WAW(WiMAX-WLAN 間の移動性管理)は、ETRI からの WiMAX と NGN と
のイニシャル接続におけるシグナリングフローの修正など6件の寄書審議が行われた。完
成度は低。2011 年 2Q 合意予定。

勧告草案 Y.MM-VPN(モバイル VPN 移動性管理)は、ETRI からの参照点定義の追加など、
2件の寄書審議が行われた。完成度は低。2011 年 2Q 合意予定。

勧告草案 Y.mobilep2p(モバイル P2P サービスのためのモビリティアーキテクチャ)は、KT
から機能アーキテクチャの提案に関する寄書1件が審議された。完成度は低。2012 年 4Q
合意予定。

次回会合は、2011 年 1 月の SG13 会合で開催。
3.4 WP4:QoS とセキュリティ(QoS and Security )(議長:Ms. Hui Lan LU(アルカテル・ルーセント、
米国)
WP4 は、QoS およびセキュリティに関する課題から構成されている。
(1) Q.4/13: NGN に適用可能な QoS の要求条件とフレームワーク
(Requirements and frameworks for QoS enablement in the NGN)
(2) Q.16/13: セキュリティと ID 管理 (Security and identity management)
(3) Q.17/13: パケットベースネットワークと NGN 環境における複数のサービスに向けたパケット転
送と DPI (Packet forwarding and deep packet inspection for multiple services in
packet-based networks and NGN environment)
3.4.1 Q.4/13: NGN に適用可能な QoS の要求条件とフレームワーク(Mr. Taesang CHOI(ETRI, 韓
国)
 Y.2111 Rev.2 関連寄書 9 件(含 KDDI 寄書 6 件)、Y.2111 Rev.1 Amd.1 関連寄書 1 件、
Y.FIXF Amd.1 関連寄書 1 件、Y.QMF 関連寄書 2 件、クラウドのためのリソース管理に関
する新規ワークアイテム提案寄書 1 件、リエゾン 15 件について審議した。
 勧告草案 Y.2111 Revision 2(RACF;リソース/受付制御機能)は、前会合で追加された
必須要件(インターワーク関連)の、スコープ、定義、アーキテクチャへの反映(KDDI 寄書)
が合意された。また、NGN~non-NGN インターワークのシナリオ詳細化のテキスト追加
(KDDI 寄書)、QoS Downgrading/Restoration、Invited IPTV Service、NACF 連携に関わ
る新規パラメータのオプション追加(ZTE(中)寄書)が合意された。なお、エディタの長期
不在により、松本(KDDI)がエディタを引き継ぐこととなった。完成度は高。2011 年 1 月合
意予定。
 勧告草案 Y.2111 Revision1 Amd.1(RACF Rev.1 Annex;ポリシーベース課金制御のため
の拡張)は、機能アーキテクチャの詳細化が図られた。完成度は中~高。2011 年 1 月合
意予定。
 勧告草案 Y.FIXF Amd.1(フロー集約情報交換の機能要件に関する補足)については、韓
国(大学、ETRI)からの寄書に基づき審議が行われ、インタフェースやプロトコル定義に近
い内容を文中から取り除く等、内容の向上が図られた。完成度は中~高。2011 年 1 月合
意予定。
 勧告草案 Y.QMF(NGN のための QoE 管理フレームワーク)については、SG2、Q13/12 の
スコープ(定義、モニタリングの手法やプロトコル等)と重複しないよう留意して議論を継続
することが合意された。ETRI 寄書に基づき要求条件のテキストが追加された。完成度は
低。2011 年 10 月合意予定。
 ETRI 寄書に基づき、クラウドベース仮想ネットワークのリソース管理に関する新規ワーク
アイテム化の議論が行われ、本課題で新規ワークアイテムとすることが合意された。完
成度は低。2011 年 10 月合意予定。
 勧告草案 Y.IPTV-TM(IPTV サービスのトラフィックマネジメント)は、エディタ不在のため
議論を行うことができず、当初予定されていた合意時期が延期された。完成度は中、合
意予定時期は未定。
 次回会合は、2011 年 1 月の SG13 会合で開催。
3.4.2 Q.16/13:セキュリティと ID 管理(Mr. Igor FAYNBERG (アルカテル・ルーセント, 米国))

前回4月会合の SG13 プレナリで TAP 凍結された勧告草案 Y.2721(NGN における ID 管理
要求条件およびユースケース(ユースケースは Appendix)) は、ドイツ寄書 1 件、
Telcordia・at&t 連名寄書 2 件、計 3 件の寄書が寄せられた。特に、ドイツ寄書は当勧告草
案の本文、図面、及び Appendix を含む全体にわたり、数十のコメント並びに SG17 におけ
る ID 管理への整合(主に用語)と個人情報等の保護について多数の記述の修正を提起し、
これらが解決されない限り承認に反対との提案。TAP 凍結後の勧告草案に対する寄書と
しては本文に影響する提案であり、ドイツ提案代表者との用語の見直しの必要性や真意
など深い審議が行われた。特に用語については、Note を追記するなど、SG13 の既存勧
告との整合性についても明記することで合意した。Telcordia・at&t 連名寄書は、SIP ダイジ
ェスト認証での SSO(シングル・サイン・オン)も、SSO 導入し、かつセキュリティ上適切とさ
れる場合には適用可能であるとの一文の提案であり、追記が承認された。SG13 会合で
TAP 手続きよる決定が行われた。

勧告草案 Y.2722(NGN における ID 管理実現機構) は、NTT 寄書 1 件、米国アルカテル・
ルーセント寄書 10 件(うち一件は at&t と連名)、China Telecom 寄書 2 件、計 13 件が寄せ
られた。NTT 寄書は OpenID および SAML の技術概要紹介テキストであり、提案通り合意。
Editor の Alcatel Lucent 寄書は、草案完成に向けた完成度向上のための寄書内容で、一
部誤記確認を経て合意。China Telecom 寄書の提案は引用内容の RFC が Informational
であることから、本文ではなく Appendix として合意、Editorial Session にて文書の整合、確
認を実施。SG13 会合で TAP 承認手続きによる凍結が行われた。

勧告草案 Y.2740 (NGN におけるモバイルフィナンシャルトランザクションのセキュリティ要
求条件) 及び Y.2741 (NGN における安全なモバイルフィナンシャルトランザクションアーキ
テクチャ)は、寄書審議の冒頭、ラポータより今会合での凍結の意向が突然示された。両
文書の Editor(ロシア政府)からの 2 件の寄書に対し、主にスコープについての審議が行
われ、文書の整合、確認を実施。SG13 会合で TAP 承認手続きによる凍結が行われた。

勧告草案 Y.mobsec(NGN のモビリティセキュリティ) は、ZTE からの寄書 4 件、ETRI から
の寄書 1 件が寄せられた。文書の完成度が向上した。完成目標は 2011 年1月。完成度は
高。

勧告草案 Y.ngnCertificateMgmt(NGN の証明書管理)は、Telcordia 及び at&t 連名の寄書 2
件が寄せられた。寄書提案の通り、同勧告草案を Y.2704(NGN セキュリティ実現機構)の補
足文書として完成させることで合意。完成予定は 2011 年 Q2。完成度は高。

次回 SG13 並びに NGN-GSI 会期のうち、2011 年 1 月 21 日より同 28 日まで Q16/13 次会
合を開催予定。
3.4.3 Q.17/13:パケットベースネットワークと NGN 環境における複数のサービスに向けたパケ
ット転送と DPI(Mr. Meng JI (Wuhan Fiberhome Networks, 中国))

今会合ではラポータの Meng Ji 氏が参加できず、Guosheng Zhu 氏(Fiberhome
Technologies, 中)がラポータ代行を務めた。

勧告草案 Y.dpireq(DPI 要求条件)は、Alcatel-Lucent、MIIT、ETRI、韓国(ETRI)より 16 件
の寄書が審議された。前々回会合より Cisco から問題提起されていた、本勧告のスコープ
が NGN 以外のパケットベースネットワークを含むべきかどうか、DPI の基本機能要素内に
制御部(アクション)が含まれるどうか、の2点を中心に議論が行われ、最終的には Cisco
の要求通り、スコープは NGN に限定し、DPI 基本機能は制御部を含まないことで合意した。
本文書の完成度は中。2011 年 1 月 TAP 凍結予定。

勧告草案 Y.dpifr(DPI フレームワーク)は、Alcatel-Lucent からの 1 件の寄書が審議された。
ユースケースシナリオの提案があり、DPI フレームワークのリビングリストに追加された。
完成度は低。2011 年 10 月合意予定。

次回会合は、2011 年 1 月の SG13 会合にて開催し、Y.dpireq と Y.dpifr の議論を行う予定。
3.5 WP5: 将来網(Future Networks)(議長: 森田直孝(NTT、日本)
WP5 では将来網に関する以下の課題を扱う。
(1) Q.7/13: NGN に与える IPv6 の影響 (Impact of IPv6 to an NGN)
(2) Q.19/13: 分散サービスネットワーク (DSN) (Distributed services networking (DSN))
(3) Q.20/13: パブリックデータネットワーク [FPBN] (Public data networks)
(4) Q.21/13: フューチャネットワーク (Future networks)
(5) Q23/13: クラウドコンピューティング (Cloud Computing)
3.5.1 Q.7/13: NGN に与える IPv6 の影響(Mr. Hyoungjun KIM (ETRI, 韓国))

勧告草案 Y.ipv6-object(ipv6 を使ったオブジェクトマッピングのフレームワーク、旧
Y.ipv6-ID)は、韓国(ETRI)からの 1 件の寄書を審議し、本機能を利用したサービスの記述
を appendix に移した。本草案は今回合意予定だったが、SG17 参加者より用語が SG17 の
勧告群と合っていないとのコメントが出されたため、SG17 に対してコメントを求めるリエゾ
ンを送付し、合意は 2011 年 1 月会合に延期された。完成度は高。

勧告草案 Y.ipv6-vmh(IPv6 ベース NGN における垂直マルチホーミング)は、韓国 ETRI か
らの 3 件の寄書を審議し、文章の流れを良くするための見直しが全般的に行われた。完
成度は高。2011 年 1 月合意予定。

勧告草案 Y.ipv6split(ipv6 ベースの NGN における ID/LOC 分離のフレームワーク)は、韓
国(ETRI) 4 件の寄書を審議した。テキスト全般の見直しが行われ、意味的に重複する図
の削除などが行われた。完成度は高。2011 年 1 月合意予定。

勧告草案 Y.ipv6na(IPv6 でのネットワークアクセスのための機能要求)に対する寄書はな
かった。過去 1 年以上エディタが参加しておらず、完成度は高く 2011 年 1 月合意予定だが
今後が危ぶまれている。

勧告草案 Y.ipv6migration(NGN オペレータ視点による IPv6 マイグレーションのロードマッ
プ)は、Huawei からの寄書 3 件を審議し、v4 v6 移行期間中の機能構成を FRA に基づい
て記述した図の追加し、また 7 章にも理解度向上のため同様の図を追加した。完成度は
高。2011 年 1 月合意予定。

Internet of Things (IoT) に関して SG13 として作業すべきこと、特に Q7 としてオブジェクト
の名前付けと IPv6 アドレスとの関係を議論すべきことが ETRI からの寄書 2 件に基づいて
議論された。議論を始めるべきことでは議論が一致したものの、現在の Y.ipv6object や
Y.ubinet-hn との違いの明確化が必要とされ、勧告作成提案はリビングリスト項目となっ
た。

次回会合は、2011 年 1 月の SG13 会合にて開催。
3.5.2 Q.19/13: 分散サービスネットワーク (DSN)(Mr. Jin PENG(China Mobile, 中国))

勧告草案 Y.dsnarch(DSN アーキテクチャ)は、China Mobile、China Telecom、ZTE、ETRI
からの寄書 17 件に基づき、DSN 機能アーキテクチャ要件の新規定義、そのアーキテクチ
ャを構成する機能要素及びインタフェース、外部エンティティやネットワークとの連携など
に関する規定事項の充実化が行われた。審議では、 主に大容量コンテンツを分散転送
するためにコアネットワーク機能であるユーザ端末およびコアノード内で動作するコンテン
ツ及びロケーション、コントロール機能要素についての議論が行われた。今後は引き続き、
NGN との関連性について議論を行いながら、DSN 機能要素の定義要件及びそれ自体の
実現手法についての明確化と詳細化を図る予定。本文書の完成度は中。2011 年 10 月合
意予定。

勧告草案 Y.dsntocf(DSN 転送最適化機能)は、China Telecom、ZTE から提出された 3 件
の寄書に基づき、ユーザからもたらされた転送実績から転送先を最適化する TOCF
(Transfer Optimization Control Function Entity: 転送最適化機能)と他機能とのインタフェ
ースの要件定義、TOCF 内の機能要素の要件定義のため記述追加が行われた。トラフィ
ック情報収集機能、QoS 指示機能の追加がされた。更なる内容向上を図る予定。本文書
の完成度は低。2011 年 10 月合意予定。

勧告草案 Y.dsnrf(DSN 転送機能)はユーザ端末内の CDF(Content Delivery Functions)に
事前に蓄積されたコンテンツパーツを再配信する RF(Relay Function) 機能について記述
する文書である。 China Telecom、ZTE から提出された6件の寄書に基づき、シーケンス
の追加等が審議された。このうち1件はアーキテクチャに言及する内容が含まれていたた
め、Y.dsnarch に要素として一部反映した。更なる内容向上を図る予定。本文書の完成度
は低。2012 年 01 月合意予定 。

勧告草案 Y.dsn_sec_req(DSN セキュリティ要求条件)は China Telecom、ZTE、韓国(ETRI)
から提出された9件の寄書に基づきセキュリティ要件について協議がされた。DSN を運用
するにあたっての脅威、攻撃手法などについて一般的な P2P の手法に基づいて議論が行
われ、脅威とセキュリティ要件について、X.805 のセキュリティ要件の対応付けが必要と意
見があり今後の課題となった。また、ノードの信頼性をノード間で取得する為の手法につ
いても議論が行われた次回寄書により反映予定。 更なる内容向上を図る予定。本文書
の完成度は低。2011 年 10 月合意予定 。

新規勧告草案 Y.dsncdf(DSN コンテンツ分散機能)は China Mobile、 China Unicom、
Huawai より提案された6件の寄書に基づき議論が行われた。コンテンツをユーザ端末に
分割して配置するコンテンツ分散機能についての議論を今後行うためのスケルトンが反
映された。更なる内容向上を図る予定。本文書の完成度は低。2012 年 9 月合意予定 。

新規勧告草案 Y.dsnmmtel(DSN を利用した MMTEL)は BUTP より提案された 1 件の寄書
に基づき議論が行われた。DSN を利用した MMTEL(Multimedia Telephony) のサービスを
提供する目的で、要求条件、 DHT のアルゴリズム例として、 Chord を Appendix に記
載示した。更なる内容向上を図る予定。本文書の完成度は低。2012 年 01 月合意予定 。

次回会合は 2011 年 1 月に開催される NGN-GSI および SG13 で開催予定。
3.5.3 Q.20/13: パブリックデータネットワーク [FPBN](Mr. Lintao JIANG(CATR、中国)、小川賢
太郎(NTT、日本))
 勧告草案 Y.PTDN-routing(公衆パケット交換網におけるルーティングメカニズム)は、
CATR 寄書 6 件が審議され、ルーティングアーキテクチャ、ルーティングモデル、ルーティン
グプロシジャに関する記述追加提案が反映された。完成度は低。2011 年 9 月合意予定。
 勧告草案 Y.PTDN-reliability(公衆パケット交換網におけるネットワーク信頼性)は、CATR
寄書 6 件が審議され、PTDN で提供される経路保護モデルと経路障害発生時の経路切替
メカニズムに関する記述追加提案が反映された。完成度は低。2011 年 9 月合意予定。
 勧告草案 Y.iSCP-req(FPBN における iSCP 要求条件)は、NTT 寄書 3 件が議論され、NTT
からのマネージャビリティ、リーチャビリティ、ルーティング要求条件に関する記述追加提案
が反映された。Y.iSCP-arch において各エレメントの動作メカニズムをエレメント間の連携も
踏まえて記載していくこととなり、その過程で判明した要求条件をフィードバックさせること
で本勧告の充実を目指すこととなった。完成度は中。2011 年 9 月合意予定。
 勧告草案 Y.iSCP-arch(FPBN における iSCP アーキテクチャ)は、ZTE 寄書 3 件が議論さ
れ、SCE(サービス制御エレメント)の冗長化に関する記述の追加提案が反映された。また、
CE(経路制御エレメント)の登録メカニズムおよび CE 冗長化時のマスター選出メカニズム
に関する記述の追加提案については、ME(管理エレメント)による機能分担範囲と、CE の
冗長化をネットワーク全体でなく VNE(仮想ルータ)単位で行われるべきである点を議論で
明確化し、それに伴うメカニズムの全体的な修正を加えた上で反映された。なお、登録そ
の他の各メカニズムについて、CE 以外のエレメントについても今後議論の上記載していく
必要があるとの認識が共有され、本勧告の充実を目指すこととなった。完成度は中。2012
年 1 月合意予定。
 次回会合は、2011 年 1 月の SG13 会合で開催。Y.iSCP-req、Y.iSCP-arch、Y.PTDN-routing、
Y.PTDN-reliability に関して議論される予定。
3.5.4 Q21/13: フューチャネットワーク(江川尚志(NEC, 日本)、Mr. Myung-Ki Shin(ETRI, 韓
国))
 第1週に開催された FG-FN 会合の結果が簡単にレビューされた。Q.21 は次回会合で FG
文書の今後の作業方法、例えば最終形態は勧告か補遺か等を議論する。ついては意見を
まとめ、必要なら寄書を出して欲しいとのアナウンスがなされた。
 ISO/IEC JTC1 SC6/WG7 の 9 月末の会合に対して同 WG を'Future Network'へと名称変更
すべきとの寄書が出されていることが分かった。JTC1 はシステムが、SC6 はシステム間コ
ミュニケーションが担当でありネットワークではない。そこで、将来の協力のため名称変更
では無用に参加者を混乱させないよう配慮を求めるリエゾンを送付することとなった。
 次回会合は 2011 年 1 月の SG13 会合にて開催。
3.5.5 Q23/13: クラウドコンピューティング(Kangchan Lee(ETRI, 韓国))
 SG13 に Q23 Cloud Computing という新 Question が4月に設置され、今回から議論が開始
された。ラポータは Kangchan Lee(ETRI)である。FG-Cloud で以下の文書が作成されている
ことが報告された。
・ Introduction to the cloud ecosystem: definitions, taxonomies, use cases, high level
requirements and capabilities
・ Functional Requirements and Reference architecture
・ Infrastructure & Network enabled Cloud
・ Security
・ Overview of SDO: Gap analysis
・ Repository
・ Benefits from Telecommunication perspectives
・ Roadmap
 SG13 議長の ChaeSub LEE から、FG-Cloud で想定よりも多くのデリバラブルが作成されて
おり、特に SG13 が専門性を有しているネットワークの要求条件やアーキテクチャの勧告案
のようなものを作成しようとしていることに対して懸念が示された。FG-Cloud の ToR には
“analyze telecommunication/ICT networking requirements functions and capabilities to
support cloud computing services/applications”を行うこととなっているのに、勧告案のよう
なものを作成しようとしているのは行き過ぎ。SG13 からリエゾンを送付し、懸念を示した方
がよい。森田 SG13 副議長からも SG13 として期待するものの優先度をリエゾンの中で示し
た方がよいとの意見表明があった。議論の結果、今会合から FG-Cloud に対してリエゾン
(SG13 として FocusGroup に期待する事項、SG13 内課題の内 Cloud Computing と関係す
るもののリストを含む)を送付することなった。
 本課題のテキストは、中国からの提案などをベースに見直しが行われた。本課題はもとも
と他課題との調整作業がに重点が置かれていたが、必要に応じて勧告を作成することを明
記した。改定 ToR(TD-143-PLEN)を合意し、TSAG へ報告することとなった。WP5 に配属さ
れる。
 本課題は SG13 の中で Cloud に関わる事項のとりまとめ役のような役割を果たすことになる
ため、SG13 内の他の課題との関係や寄書を提出する際の提出先についてのアドバイスを
含むガイドライン文書を ETRI および CATR からの寄書をベースに作成した(TD-177-GEN)。
既存勧告の拡張はそれぞれの課題。新テーマは、Q.23 あるいは、関連する課題との二重
投稿を推奨している。完成目標は次回 2011 年 1 月 SG13 会合。
4. 参考情報
4.1 SG13 マネージメント構成
SG13 のマネージメントチームの構成を表 4 に示す。
表 4 SG13 マネジメント構成
氏名
役職・役割
Chaesub Lee(韓国)
SG13 議長
Leo Lehmann(スイス)
SG13 副議長および WP1 議長
Asok Chatterjee(米国)
WP1 議長
Simon Bugaba(ウガンダ)
SG13 副議長および WP1 副議長
Davoud D. Gordeh(イラン)
SG13 副議長および WP1 副議長
Duo Liu(中国)
SG13 副議長および WP2 議長
Marco Carugi(英国)
SG13 副議長および WP2 議長
Konstantin Trofimov(露国)
SG13 副議長および WP2 副議長
Olivier Le Grand(仏国)
SG13 副議長および WP3 議長
Mohammed Al Ramsi(アラブ)
SG13 副議長および WP3 副議長
Hui-Lan Lu(米国)
SG13 副議長および WP4 議長
Haitham Chedyak(シリア)
SG13 副議長および WP4 副議長
森田直孝 (日本)
SG13 副議長および WP5 議長
Maurice Ghazal(レバノン)
SG13 副議長および WP5 副議長
4.2 WP 構成
WP 構成、WP 議長および担当分野を表 5 に示す。
表 5 WP 構成
WP
議長
関連課題
担当分野
WP1
Leo LEHMANN / Asok
Q.1/13, Q.2/13, Q.10/13 and
Coordination, Planning and
CHATTERJEE
Q.15/13
Global Outreach of NGN
including Mobile
WP2
Duo LIU / Marco
Q.3/13, Q.12/13, Q.13/13, and
Service requirements,
CARUGI
Q.14/13
scenarios and evolutions
WP3
Olivier Le GRAND
Q.5/13, Q.9/13 and Q.22/13
Frameworks and
Functional Architectures
WP4
Hui Lan LU
Q.4/13, Q.16/13 and Q.17/13
QoS and Security
WP5
森田直孝
Q.7/13, Q.19/13, Q.20/13,
Future Networks
Q.21/13 and Q.23/13
4.3 課題構成
19 の課題とラポータ、アソシエイトラポータの一覧を表 6 に示す。
表 6 検討課題およびラポータ
課題
1/13
タイトル
ラポータ
アソシエイト ラポータ
NGNおよび将来網標準化の連
今中秀郎
Xin Chang
携と計画策定
(NTT,Japan)
(Huawei,China)
Coordination and planning
2/13
3/13
一般的ネットワーク用語
Leo LEHMANN (OFCOM,
Network terminology
Switzerland)
NGNにおける早期実現サービス
Marco CARUGI (UK)
の要求条件とインプリメント
Tong WU
(China Telecom, China)
Requirements and
implementation scenarios for
emerging services and
capabilities in an evolving NGN
4/13
5/13
NGNに適用可能なQoSの要求
Taesang CHOI
Dong SUN
条件とフレームワーク
(ETRI,Korea)
(Alcatel-Lucent,USA)
Requirements and frameworks
Daoyan YANG
for QoS enablement in the NGN
(Huawei,China)
NGNの原則と機能アーキテクチ
Keith KNIGHTSON
後藤良則
ャ
(Industry Canada,
(NTT, Japan)
Principles and functional
Canada)
Yuan ZHANG
(China Telecom, China)
architecture for NGN (including
ubiquitous networking)
7/13
NGNに与えるIPv6の影響
Hyoung Jun KIM
Sheng JIANG
Impact of IPv6 to an NGN
(ETRI/PEC, Korea)
(Huawei,China)
9/13
多様なアクセス技術からのマル
Yachen WANG
Oscar LOPEZ-TORRES
チコネクションをサポートするモ
(China Mobile, China)
(InterDigital, USA)
ビリティ管理
MM mechanisms supporting
multi-connections for multiple
access technologies
10/13
発展するIMT-2000システム及
Nebojsa DIKIC
びbeyond IMT-2000システムの
(Ericsson,Sweden)
確認
Identification of evolving
IMT-2000 systems and beyond
12/13
マルチサービスネットワークとイ
Gyu Myoung LEE
ンターワークに向けたエボリュー
(ETRI, Korea)
ション
Evolution towards integrated
multi-service networks and
interworking
13/13
NGNへの段階的移行
Mingdong LI
Step-by-step migration to NGN
(ZTE,China)
networks
14/13
15/13
NGNのサービスシナリオと展開
Heechang CHUNG
Jiashun TU
モデル
(NIA, KOREA)
(ZTE,China)
Service scenarios and
山田秀昭
deployment models of NGN
(KDDI,Japan)
発展途上国の移動通信網にお
Simon Bugaba
けるIMS及びIMTの適用
(Uganda Communication
Applying IMS and IMT in
Commission, Uganda)
Developing Country mobile
telecom networks
16/13
セキュリティとID管理
Igor FAYNBERG
Igor Milashevski
Security and identity
(Alcatel-Lucent, USA)
(Russian Administration,
management
Russia)
17/13
パケットベースネットワークと
Meng JI
NGN環境における複数のサービ
(Wuhan Fiberhome
スに向けたパケット転送とDPI
Networks, China)
Packet forwarding and deep
packet inspection for multiple
services in packet-based
networks and NGN environment
19/13
分散サービスネットワーク
Jin PENG
Singak Kang
(DSN)
(China Mobile, China)
(ETRI,Korea)
パブリックデータネットワーク
Lintao JIANG
小川賢太郎
[FPBN]
(CATR, China)
(NTT,Japan)
Distributed services networking
(DSN)
20/13
Jiguang CAO
Public data networks
(CATR, China)
21/13
フューチャネットワーク
江川尚志(NEC,Japan)
Alojz HUDOBIVNIK
Future networks
Myung-Ki SHIN
(Slovenia)
(ETRI, Korea)
22/13
モビリティ管理とFMC
Woo-Jin CHOI
Mobility Management and Fixed
(KT, Korea)
Mobile Convergence
Ning ZONG
(Huawei, China)
23/13
クラウドコンピューティング
Kangchan LEE
Cloud Computing
(ETRI, Korea)
謝辞
本稿をまとめるにあたりご協力をいただいた、NTT の宮田輝子様、後藤良則様、小川賢太郎様、NTT ドコモの巳
之口淳様、NTT データの足立真一様、KDDIの松尾一紀様、山田秀昭様、林通秋様、千葉恒彦様、松本延孝様、
NEC の釼吉薫様、江川尚志様、谷口文浩様、姫野秀雄様、日立製作所の松原大典様、ソフトバンクテレコムの銭
宏皓様、富士通の栗田敏彦様、NICT の岡田行央様、西永望様に感謝します。
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