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本日の内容 地層と坑井の力学的課題 - メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム
本日の内容 • 力学的課題、特に出砂 • 2013年試験における出砂と原因の検討 • 出砂対策法と実験・解析手法 1 地層と坑井の力学的課題 • 主な課題:ハイドレート貯留層が、海底面下の比較的 浅い深度の未固結堆積物中に存在する • 大きな圧力の変動とMH分解による物性変化が生じ る ⇒地層と坑井の安定性の技術課題 – 地層が坑井の重量を支持できるか – 地層の変形とそれによって坑井に加わる力によって坑井 が破壊したり、出砂が起きたり、圧密による浸透率変化 が生じたりしないか – 坑井の周辺のセメントや地層が破壊されて海底面との導 通経路にならないか – 海底の斜面安定性など、広域の影響が生じないか • データ・サンプルの取得手法、実験手法、応力評価 の方法、3次元力学モデルの構築、シミュレーション 技術など、広範な研究を実施中 ここまでの話:地層は剛体として話し ていたが:実は地層は変形・破壊する ( eij = 1 2 ⋅ ui , j + u j , i ) Compatibility law ζ = wk , k = − β (U k − uk ), k Constitutive law σ ij = 2 µeij + (λekk − αp )δ ij p = −αMekk + Mζ σ ij, j + ρbi = ρu&&i + ρ f w&&i &&i − bw& i p, i + ρ f ci = −ρ f u&&i − ρ f β ⋅ w Equation of motion Darcy’s law λ, µ ρ w& i = −1 b ⋅ p,i Elastic modulus Mass parameter Diffusion parameter λ, µ,α , M ρ, ρ f , β b =η k Poro-elasticity by M.A. Biot 地層の変形・破壊は水利特性も変える:生産挙動 に影響 • 引っ張り破壊(き裂形成) • せん断破壊(断層活性化) • 圧密(孔隙崩壊) 潮流等の外力がBOPと ライザーに与える影響 海底面の変形・沈下→ 機器の安定性 q:平均偏差応力 せん断破壊(浸透率向上) 孔隙圧壊(圧密:浸透率低下) 平均有効応力σm’ 引っ張り破壊 (浸透率向上) 周囲の地層と坑井の摩擦によ るBOP、坑井重量の支持 坑井を構成するセメント・ケー シングと周囲の地層の安定性 →坑井の圧力シールとしての 健全性 塑性:不可逆的変化 海底の斜面安定性 →機器の安定性・作 業の安全性 出砂の発生 圧密による浸透率の低下 細流分の移動・集積 →水・ガス生産の阻害 地層中、あるいは断層・き裂を通 . じた水の浸入→減圧の阻害 体積ひずみεvol 岩石の貯留層での出砂 メタンハイドレートのような未固結層での出砂 TRCメールマガジン:石油開発最新事情:出砂現象 そのメカニズムと対策 http://www.jogmec.go.jp/library/recommend_lib rary_10_000046.html 坑口 地層圧力と坑底流動圧力の 低下による有効応力の上昇 坑内の砂の 輸送とそれ による配管 の摩耗等 ケーシング に穿たれた パーフォレー ション孔 パーフォレーショント ンネル周辺での岩石 破壊の発生 水付きの発生 砂による坑 内の埋没 Pm < Rock stress 貯留層の圧力が下がり、有 効応力が増大して、それを支 える坑内の圧力も下がるた め、坑井周りの岩石が破壊さ れて砂になり流れ込む ( ) 1 + sin ϕ 1 − sin ϕ Pf 3SV − S h − UCS + 2 2 Mud pressure 出砂 地層内を流れる流体によって、地層が流動化し、ワームホール状の流路(内 部浸食ないしはパイピング)が生じる。周囲の砂を侵食しながら継続的に流入 する。 Pore pressure Tensile stress concentration; leads to tensile failure of wellbore (Drilling induced fracture) Compressional stress concentration; leads to shear failure of wellbore (Breakout) 6 7 出砂対策装置 出砂の問題 • 砂を出すことの問題 – 坑井が埋没して、生産がそれ以上できなくなる – 出てくる砂を運び処理するのにコストがかかる – 砂によって管内の摩耗が生じて、漏えい等の事故につながる • 砂を出すことのメリット スチールウールタイプのスクリーン(2008年第2回陸上産出試験で使用) – 坑井周辺に流路ができるので、みかけの浸透率が上がり(マ イナスのスキン)、生産性が向上する • 出砂対策のポイント:生産性の維持と出砂障害の防止の 両立 – 完全に砂を止めようとすると生産性が下がる – 出砂対策装置の目詰まりが問題:細粒分は流し、粗粒分は しっかり止めるのが原則 • メタンハイドレートの場合 – 出砂による流路形成が、海底や帯水層との導通を招くと、減 圧の継続が不可能になる恐れがある。 グラベルパック(2013年第1回海洋産出試験で使用) 9 観測された事実:船上 • 最初に水量が急増:ポンプの安全装置が働いて回転数が 低下 • ポンプの回転数は回復するが、水を運びきれずに坑内圧 力が回復してガスの生産が止まる。 • 船上に砂が到達して、フィルターを詰まらせる。さらに、ガ スセパレータや計量タンクが砂で埋まり、生産を続けるの が困難になる。 • 坑内(特に暴噴防止装置)が砂で埋没することを避けるた めにポンプを回転させたまま、坑内にガス生産ラインを通 じて船上から水を送り込み、坑内からガスと砂を追い出す。 • 坑内の圧力が初期状態に復帰して、状況観察後、廃坑処 置に移る。 2013年の出砂現象 10 11 100000 Gas Production Rate (m3/day) 観測された事実:坑内 • 出砂と同時に、生産井の温度がほぼ初期の 温度まで回復する。 • 坑内の圧力は、水をくみ上げられないので 徐々に上昇する。 Water Production Rate (m3/day) 12 Water Train Total 60000 40000 20000 0 3/12 0:00 • その後に実施した物理検層で、出砂の影響 の可能性のある変化が捉えられる。 Gas Train 80000 500 • モニタリング井においても、特定深度で急激 な温度変化(低下・上昇)が見られる。 ガス生産量(ガストレイン・水トレイン・合計) 3/13 0:00 3/14 0:00 3/15 0:00 3/16 0:00 3/17 0:00 3/18 0:00 水生産量(ガストレイン・水トレイン・合計) Gas Train 400 Water Train Total 300 200 100 0 3/12 0:00 Sand Production(出砂時) 3/13 0:00 3/14 0:00 3/15 0:00 生産井温度データ 8 3/16 0:00 9 10 11 3/17 0:00 12 13 3/18 0:00 14 15 1230 ポンプ周波数 2013/3/18 4:01 2013/3/18 4:06 2013/3/18 4:11 Water+Sand 2013/3/18 4:16 1241.7mMSL 1240 2013/3/18 4:21 Geothermal gradient MT-1 Sand Production Cont. ESP ON Increase BHP No Gas Production 1250 1260 ポンプ吐出側 圧力 1270 1271.7mMSL 1280 1290 1300 Flow In Sand Production 14 ポンプ吸引側 圧力 1310 4:01 4:06 4:11 4:16 4:21 16 モニタリング井温度データ 12.0 1 TAS 1hr data 2013/3/9 ~3/18 12.5 試験前に生産井(P 井)で取得された 比抵抗イメージロ グと、試験後(出 砂後)に近傍 (LWD2井)で取得さ れたデータの比較 LWD2(試験後) P(試験前) 19 20 20 21 21 22 22 23 23 24 24 25 13.0 26 25 26 13.5 27 14.0 27 温度データなどから出 砂が起きたと考えられ ている特定の砂層で、 出砂の影響と考えら れる変化が見られる 28 28 29 3/12 3/13 3/14 3/15 3/16 3/17 3/18 14.5 3/19 仮説A:減圧にある圧力差と地層の応 力でスクリーンが破損 • • • • 減圧(約9MPa)と、地層強度が低下して支保効果が失われることで、グラ ベルを通じて大きな応力がスクリーンにかかる ベースパイプの空隙部などでスクリーンが荷重を支えられずに破損 砂とグラベルが流れ込む バリエーションとして、地層変形に伴うスクリーンの座屈なども考えられる。 ベースパイプ スクリーン グラベル (ケーシング) 地層 流体圧力の差圧+地殻 応力(地層自体の支保力 の喪失で直接スクリーン に荷重がかかる) 地殻応力 18 仮説A:減圧にある圧力差と地層の応 力でスクリーンが破損 • 効果的に減圧されMHの分解が進んだ層、またはもと もとMH飽和率が低く強度が低かった層で発生すると 考えられる。 • 出砂が兆候なく瞬時に発生したこととは整合する。 • スクリーンが大きく破損すれば、グラベルサンドも生産 されると考えられるが、実際にはグラベルはまったく検 出されていない。 • 10MPa(1cmあたり100kgf程度の荷重)でスクリーンが 壊れるか?スクリーンのサンプルを分析した結果、単 純にスクリーンが押しぬかれて破損する可能性は低 いことが分かった。 • 一方、スクリーンの一部が開口するような力や、摩耗 の影響がないかは検討が必要。 19 仮説B:地層の収縮によるグラベルトップの低下 • MHの分解により地層が収縮してアニュラス体積が増える、あるい はき裂・空隙ができる。 • それによりグラベルトップが低下 • サンドリザーブ分を使いきって地層とスクリーンの間にグラベルが なくなる。 • バリエーションとして、1)地層中に収縮引張き裂のような空隙が形 成される、2)グラベル自体が大きく圧密する、なども考えられる。 • 砂がスクリーンを通じて流入する。 メタハイ層が 収縮 空隙が形成 20 仮説C:地層がグラベルを押しのけてスクリーンと 接触 • 仮説Aと同様に地層からグラベルに荷重が加わる。 • 比重が軽く、またゆるくしかつまっていないグラベルはその力に押 しのけられて上方に移動(鉛直に加わっている荷重は自重分の数 100kPa) • 流動のある場であり、地層及びグラベルは、きわめて緩く動きやす い状態のため、水の流れもグラベルを動かしうる。。 • 地層の粒子がスクリーンに達して出砂が始まる。 仮説B:地層の収縮によるグラベルトップの低下 • 想定されていた問題で、それに対応するために サンドリザーブが設けられている。 • 地層の体積が若干収縮しても、周囲からから応 力が加わっている軟弱な地層で、アニュラスの 容積が増えることがありうるか? • 出砂が発生するとすると、ケーシングシュー付近 で発生する。 • 温度データの分析などで出砂が起きたのはケー シングシュー直下ではないとみられるので、主要 要因とは考えにくい。 21 仮説C:地層がグラベルを押しのけてスクリーン と接触 • 水の生産性の高い地層で出砂が起きる可能性 が高い。 • 出砂の発生点がケーシングシュー直下である必 要がない。 • 徐々に出砂が増えるのではなく、一気に発生で きるか。 • 数値計算や室内実験で地層の応力変化・変形 を予想して、ありうるシナリオか検討している。 • 温度データの分析などで出砂発生深度と整合す る。 23 考えられる出砂の過程 • 出砂が起きたのは、もともと水生産量が多かった層と 考えらえる – 砂の流動化が起きやすかった? • グラベルが砂の侵入を止めていたが、押しのけられる 等して働かなくなる • スクリーンの損傷が起きて、砂が流れ込めるようにな る • 流路が形成されて、水と砂が大量・継続的に坑内に 流れ込む • 仮説AとCの複合的な要因で、徐々に砂が動きうる状 況が作られたうえで、一気に流れ込んだと考え、今後 の出砂対策の検討を行うこととしている。 上部泥層 タービダイト砂泥 互層 中間泥層 24 厚層砂層(チャネル) 上部泥層 上部泥層 タービダイト砂泥 互層 タービダイト砂泥 互層 中間泥層 厚層砂層(チャネル) 高塩分濃度層 26 中間泥層 厚層砂層(チャネル) 高塩分濃度層 25 高塩分濃度層 27 上部泥層 出砂の実験とモデリングによる 検討 き裂 タービダイト砂泥 互層 中間泥層 厚層砂層(チャネル) 高塩分濃度層 28 29 スラリーテスト・グラベルパックテスト:砂がスクリーンを 通過できるか、グラベルが効き続けるか実験 31 出砂の過程を CTで可視化す る実験(東北 大伊藤教授― ポスター) 32 0.3 6 5 0.25 5 4 0.2 4 6 0.6 Jan. 22, 2014 Flow rate 2 T3 T4 1 T1 0 0 T31 T34 T36 T38 T40 T6 T8 T10 T12 T14 T16 T21 T24 T26 T28 T30 T18 T20 2000 3000 4000 0.4 3 0.3 Axial stress 2 T11 T14 T16 T18 T20 T21 T1 T2 T4 T6 T24 T26 T28 T30 0 0 0.1 Injection pressure 0 1000 2000 3000 Time[sec] Time[sec] グラベルがあると、砂の侵入は まったく見られない 0.2 T8 T10 1 0.05 Injection pressure 1000 0.1 Pressure [MPa] 0.15 0.5 Flow rate 4000 5000 0 Flow rate[L/min] Axial stress 3 Flow rate[L/min] Pressure [MPa] Jan. 21, 2014 出砂した砂とグラベル、スクリーンメッシュの関係 未固結層で砂が流体によって運ばれる過程を考慮した出 砂モデル(Technion大学Klar准教授)→ポスター Water/Gas/Sand rate スクリーン スクリーンメッシュ Water/Gas/Sand rate 100 (ω1=0.05, ω2=0.05) (ω1=0.025, ω2=0.025) 90 Sand production 1 断面 1 mm 使用したグラベル Cumulative frequency (%) 80 Gravel pack 70 60 50 40 30 20 10 0 出砂深度 Measurement (gas/water) 1 出砂した砂 応力 (MPa) ② ① 100 メッシュ 生産された砂は、貯留層内のMH胚胎層 の砂の粒径とほぼ等しく、平均粒径は約120µm。 使用したグラベルパックは平均粒径約450µm。 ケーシングシュー周りの小型模型実験 120 グラベル 80 40mm 40mm 60 55mm 10mmピッチ 40 20 透水版(焼結金属) 想定される応力レベル 0 0 2 4 6 8 10 押し込み量(mm) 生産時の応力負荷は最大 十数MPaと考えられる。これ に対して、70MPaの応力を 負荷してもスクリーンは健全 性を保っており、約130MPa でようやく破損する. 地層の応力でスクリーンが 破損した可能性は低い. 5mm 試験後メッシュの変形の様子 30mm ① 1000 グラベルの機能再現試験 140 ベースパイプ 100 Grain size (µm) 0.1 mm 拡大図 水平応力に対するスクリーンの強度 10 ② 40mm 100mm グラベルの機能再現試験 減圧に伴う地層の変形挙動予測 上端の地層は 水平方向変位が大きい ケーシングシュー周りの小型模型実験 0. 【解析モデル】 100. 200. 300. 400. 500. 600. 700. 800. 900. 1000. 1100. 1200. 1300. 1400. -1000. 1500. X -1100. 14 -1200. 圧力 (MPa) 12 10 -1300. 8 -1400. MH層 ◆MH層周辺の地層層厚を10cmとしてモデル化 ◆MH層から上下に離れるにつれ、徐々に地層厚を大きくする グラベル及び地層のパラメータを更新 6 4 セル圧 2 背圧 -1500. Y ■生産条件 要素数:約40,000 水平方向絶対浸透率(mD) 0.001 1265 0.01 0.1 1 10 100 1000 変形係数 (MPa) 0 10000 0 2 4 6 解析条件 8 設定値 1270 1270 1275 1275 1280 1280 1285 1285 1290 1290 減圧境界 構成則 砂の流入 原位置に相当する水圧、拘束圧を負荷し ても大きく砂が流出することは無いが、密 度が低く緩いグラベルの部分では地層が 直接スクリーンに接する。 BHP 減圧速度 41 減圧に伴う地層の変形挙動予測 【解析例】 水平応力分布 水圧コンター 1295 1300 1300 1305 1305 1310 1310 1315 1315 1320 1320 特徴:円筒形であり、3次元的な応力条件を再現 1層60cmの高さを有し、砂泥互層約1枚の空間を再現 水平変位 水平変位 -1265 (MPa) -1270 15. -1275 生産水流出口 14. -1280. 0.5日 1295 中長期へ向け、有効な出砂対策技術を検証するため、大規模な模型実験装置を開発 原位置の応力・流速を再現し、出砂対策技術の有効性を検証する。 生産井 -1270. 4.5MPa ~500m3/day 砂層容器 上図 -1280 13. 12. -1285 スクリーン 50cm 上載圧 -1290. 10. 9. 8. グラベル -1300. 深さ(m) 11. 地層 -1290 スクリーン -1295 グラベルパック 地層 ガイドパイプ が2カ所以上 に設置可能 60cm -1300 地層 600mm -1305 径1160mm 5. -1310. 75mm -1310 4. 3. 出砂対策 砂層 7. 6. 100 150 200 250 300 出砂対策技術検証試験【計画】 減圧に伴う地層変形の事後解析(ヒストリーマッチングシミュレーション) 海洋産出試験の減圧をシミュレート 特定の層に局所的な応力負荷 水圧分布 弾性 深度(m) 経過時間 (min) 1268.6-1315.7m (区間長:47.1m) 50 1265 0 -1315 -1320 グラベルの肉厚が薄くなる特異的な地層があることを解明 砂層密度解析装置 密度計 圧力計 地層水流入口 次期海洋産出試験に向けて • 砂を止めることを一義として – 多重防御(Multiple barrier) – 流速の速い場、地層が軟弱で変形する場でも影 響を受けにくい装置 – 十分な力学的強度、耐摩耗強度があること 今後の出砂対策 • その一方で、 – 生産性への影響は可能な限り下げる(細粒が流 せるように工夫) • モニタリング技術の検討 – 出砂の初期検知 44 Baker Hughes社のグラベルパックに代わる出砂対策機器GeoForm (形状記憶ポリマー) ◇特殊なポリマーを周囲に巻いたSlotted linerを坑内に降ろし、地下に化学物質を送って化学反応 を起こさせて膨張させると、膨張して浸透率を有する軽石状の状態に変わり、アニュラスを埋めて 出砂を抑制できる。グラベルパックに比べて作業性が高く(通常のライナー同様降下させてセットし、 化学物質を循環させるだけ)、またセットされた後グラベルと異なり強度を持つので、崩れたり移動 したりしない。 ◇また、浸透率をコントロールできるので、地層間隔離して 仕上げ区間を選択できる。 ◇メタンハイドレート層に適用できる低温用のケミカルが 無かったため、研究中。 BHI資料より 46 45 多重防御の例:グラベルパックとプレパックスク リーンの組み合わせ(BHI社資料より) Microbiologically induced calcite precipitation method (微生物を利用した地 層固化法)による出砂対策手法の検討 長期的な課題 ◇微生物が電気的に粒子接触部に集まって、カ ルシウムイオンを引きつけ、尿素を分解して炭酸 塩を析出させて未固結堆積物を固化させる。 ◇この手法を用いると、浸透率を維持したまま地 層の強度が高まるので、既存の出砂対策手法に 組み合わせて、坑井周辺のやや広い範囲の強 度を高めることが期待できる。 ◇ケンブリッジ大と共同研究を実施した。 • 地層固化技術など – 微生物を使用した地層固化(ケンブリッジ大曽我 教授、Jiang氏ら)→ポスター – CO2ハイドレートを使用した地層固化 • 水生産との関連を検討 – 水生産の制御 • 長期試験時の地層変形の影響 48 Soga et al., 2012 49