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データサイエンスチームを社内に結成 ビッグデータの戦略活用を強力に推進

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データサイエンスチームを社内に結成 ビッグデータの戦略活用を強力に推進
株式会社 NTT ぷらら
データサイエンスチームを社内に結成
ビッグデータの戦略活用を強力に推進
さらなる成長を果たすべく
基幹データの分析に着手
違いが生まれてしまうのだ。
「こうしたKPI算出の元となるデータはDBに保
存されています。しかし現場部門は DB のデータ
■ お客様プロフィール
社 名: 株式会社 NTTぷらら
http://www.plala.or.jp/
■ 導入事例
データサイエンスチーム立ち上げサービスを採用し、
社員育成とビッグデータ活用の定量的効果を検証
■ 課題
映像配信サービス「ひかりTV」やインターネット接続
サービス 「ぷらら」 を展開する株式会社 NTT ぷららでは、
日本の有力 ISP 事 業者の一社として知られる
構造まで理 解していないため、生データを渡し
NTTぷららでは、映像配信サービス「ひかりTV」
てもKPI 算出式策定に時間がかかる上に、誤った
はじめとする多彩なコンテンツサービスも展開し
算出結果を導き出す場合もありました。そこで当
ている。同社 技術本部 技術開発部 担当部長 堀
社では、データ構造に精通した我々技術部門が
内 周氏は「ひかりTVでは『多チャンネルサービ
各部門のニーズを把握した上で、KPI 算出式を構
ス』
『 VODサービス』
『カラオケサービス』
『地デ
築・提供することにしました」
(堀内氏)。
ジ/ BS 再送信サービス』などの映像サービスを
ご提 供しているほか、電子書籍や音楽サービス
を提供している。これらのサービスを利用してい
ただくお客さまの、それぞれのニーズに合わせた
様々な料金プランもご用意。現在では約245万人
(2013 年 3月末現在)の方々にご利用頂いてい
ます」と説明する。
まさに順風満帆ともいえるひかりTVだが、同
ビジネスのさらなる拡大や機会損失防止を図るべく、基
社では現状に満足することなく、コンテンツ拡充
幹データベースに蓄積された顧客データに加えて、視聴
やマルチデバイス対応などの新たな施策を次々
ログデータ分析に取り組んだ。しかし分析活動を進めて
と展開。会員数や売上のさらなる向上を目指して
いくうちに、対象データ量の増大や分析要件の複雑化
など様々な課題に直面。戦略的なデータ分析を実現し
ていくためには、ビッグデータ活用の手法を取り入れる
いる。
また、こうした 取り組みに一 役 買ってい るの
必要があると判断した同社では、ビッグデータ分析のエ
が、会員データの分析活動である。「2008 年に
キスパートであるデータサイエンティストの育成とデー
ひかりTVサービスを開始したことで、いろいろ
タサイエンスチームの結成に着手した。
なデータが基幹 DBに蓄積されるようになりまし
■データサイエンスチーム立ち上げのメリット
た。これをビジネスに活かそうということで、当
株式会社 NTT ぷららでは、以下のような理由からデータ
サイエンスチーム立ち上げサービスを採用した。
• スキル・トランスファーにより自社内に
データサイエンティストを育成できる
株式会社 NTTぷらら
技術本部 技術開発部
担当部長
堀内 周 氏
社のデータ分析活動が始まりました」と堀内氏
は振り返る。
しかし、初期の取り組みにおいては、なかなか
ビッグデータの本格活用を目指し
データサイエンティストの育成を決断
• サンプリングではない全量データを対象とした
思うように活動が進まない面もあった。堀内氏は
ビッグデータ分析が可能
「最初は生データを各部門に提供してそれぞれ
• ビッグデータ戦略の裏付けとなる定量効果を
でレポート化を行っていましたが、やはりKPIに基
同社だが、実は同時に別の課題も抱えていた。そ
づいた分析を行う必要があると判断し、2009 年
れは分析すべきデータの大量さと分析要件の複
にDWHの再構築とBIツールを導入。これにより、
雑化である。
把握できる
CaseStudy 事例
技術部門主導でのデータ分析活動に着手した
会員数の推移や販路別の入会・解約傾向分析な
「2010 年にお客さまの 視 聴 動向分析システ
どがより明確に行えるようになったものの、新た
ムを構築し、VO D サービスや多チャンネル放 送
な課題もまた見えてきました」と語る。
サービスの 視 聴ログ分析を開始しました。ここ
特に課題となったのが、各部門のミッションに
ではジャンル別、チャンネル別、時間帯別、曜日
よって、KPI 策定を行う際の指標定義が異なると
別など、様々な角度から分析を行う上に、ひとつ
いう点だ。たとえば「会員数」という指標ひとつ
の分析結果を元にまた新しい分析が始まったり
をとってみても、営業部門では申し込みの受理
します。このため 処 理時間は乗 数的に増 加、ま
が完了した段階で会員にカウントするが、事業戦
た分析要件も複雑になる一方でした」と堀内氏
略部門では有料課金が始まるまでは会員にカウ
は語る。
ントしない。営業部門では「販 売目標に対する
このような大量かつ複雑なデータ分析を効果
進捗」、事業戦略部門では「事業計画に対する進
的に進めていくためには、ビッグデータ活用の手
捗」が重要なファクターになるため、このような
法を取り入れていく必要がある。そう判断した同
データサイエンスチーム立ち上げ・サービス
いお客さまほど、コンテンツの購入金額が多いよ
うに何となく感じていますが、モデリングや分析
を行うと、これが実際にそうであることが数字で
確かめられます。その結果、何らかの施策を打つ
際にも、具体的な数値目標を設 定できるように
なります」と堀内氏は語る。
もう一つの成果は、今までにない新たな施 策
を発案できるようになった点だ。堀内氏は「これ
はデータ分析を行う最大のメリットだと思います
が、統計化・数値化・モデリングを行うことで、今
までは気付かなかったような傾向が見えてくるん
ですね。すると、その気づきを元にして、
『ではこ
んなことができるのでは』というアイデアが次々
と生まれてきます」と堀内氏は続ける。
こうした分析結果を踏まえて様々な施策を展
開した結果、営業部門のコンテンツ購入率コンテ
※分析に必要となるソフトウェア・ツール類は期間中貸与可能
ンツ戦略部門の視聴率、ユーザサポート部門リテ
ンション率等において目覚ましい定量成果を達
成。これらを裏付けとして投資予算を確保し、今
後のビッグデータ活用に向けた取り組みにも大
社では、EMCをはじめとするベンダーの支援を得
受けながら自社データを3∼4ヶ月の期間をかけ
て、成功事例の調査や先進企業へのヒアリング
て実戦的に分析。データ分析業務に欠かせない
を実施。その結果、仮説立案・分析・施策実施・
定式化力、IT 技術力、コミュニケーション力など
効果検証の PDC Aサイクルを実直に繰り返してい
のスキル・トランスファーを行う。これまで分析
る企業ほど、ビッグデータ活用に成功していると
業務の経験がほとんどないような場合でも、確
いう事実に気付いた。
実にデータサイエンスチームを稼 働させること
「特に参考になったのが、
『ビッグデータ分析
ができるのだ。
はロードマップに基づいて進めるのが有効』とい
上で適用領域の拡大やツールへの投資を図って
データ分析基盤の強化も推進し
さらなるレベルアップに挑む
もっとも、ビッグデータ分析を社内に定着させ
る上では、注意すべき点も存 在すると堀内氏は
うEMCのアドバイスです。まず特定の業務をター
ゲットにして分析を実施し、その効果を確かめた
きな弾みが付くこととなった。
指摘する。その主要因となるのは、
「現場の協力
ファースト・ステップの施策において
売上・視聴率向上と解約率低下を達成
いく。これはいい手法だと感じましたので、当社
が 得られない」「効果 が出るまでに時間が 掛か
る」「施策のアイデアが尽きる」の3点だ。
「いくら優れた施 策を発案しても、現場の協
でもビジネスに直結する分野に絞って検証を行
「データサイエンスチームの 結成 後は、分析
力がないのでは実行に移せません。また、実施し
おうと考えました」と堀内氏は語る。
の有効性を確認するために、
『基本モデリング』
た施策も効果がすぐに出るとは限らないので、で
もう一つのポイントとなったのが、データサイ
『個 別モデリング』『 施 策 実 施 』『 効 果 検 証 』
きれば経営層にもコミットしてもらい我慢強く待
エンティストを中心としたデータサイエンスチー
の P D C A を実 際に廻してみました。今回の施 策
つことも必要です。弊社はこの点について恵まれ
ムの結成だ。堀内氏は「事業部門のユーザ/マー
の具体的なゴールは ARPU(Average Revenue
た環境にあったと言えます。さらにアイデアに行
ケティング担当者とDB 管理者が個別にやりとり
P e r Us e r:加入者一人 当たりの売上高 ) の向上
き詰まった時には、データソースをどんどん追加
していたのでは、いつまでたってもビッグデータ
で あり、解 約 の 防 止で す」と 堀 内 氏 は 説 明 す
するなどして、新たな気づきを得られるようにし
活用は定 着しません。真のビッグデータ活用を
る。同社ではそのための 分析基 盤として「E M C
たいところです」(堀内氏)。
実現する上では、データサイエンティストを中心
Greenplum Data Computing Appliance」を
ビッグデータ活用のファースト・ステップを無
としたチームを社内に結成し、分析の PDC Aサイ
用意し、
「R」「M A DLib」などの分析ツールを活
事クリアした同 社でも、さらに高いレベルを目
クルを着実に廻し続けられる体制を築くことが
用。またビッグデータ分析の手法を体感して学
指して取り組みを強化していく構えだ。堀内氏は
重要です。そこで当社でも、データサイエンティ
ぶために、E MC のコンサルタントもチームに招
「現在はまだデータサイエンスチームと現場の
ストの育成とデータサイエンスチームの立ち上げ
聘した。
事業部門が連携して、データ分析の PDCAを廻せ
に踏み切りました」と語る。
今回の取り組みはビッグデータの本格活用に
るようになった段階。今後はよりハイパフォーマ
この取り組みを支援したのが、E MC が提供す
向けたファースト・ステップであり、あくまでもそ
ンス、大容量の分析基盤を構築し、本格的なビッ
る「データサイエンスチーム立ち上げサービス」
の有効性を確認することが目的であった。しかし
グデータ活用に挑んでいきたい」と意 気込みを
である。このサービスではデータサイエンティス
それにも関わらず、得られた成果は非常に大きな
語った。
トを目指すコアメンバーが、まず5日間の公開ト
ものであったという。
レーニングコース「Data Science And Big Data
「今回の成果の一つは、これまで感覚的・経験
Analytics Course」でビッグデータ活用の基礎知
的に捉えていた事象が、数値的に証明できるよう
識を身につけ、その後、コンサルタントの支援を
になった点です。たとえば我々は、契約期間の長
EMCジャパン株式会社
東京都渋谷区代々木 2-1-1 新宿マインズタワー
〒151-0053
http://japan.emc.com
お問い合わせは
http://japan.emc.com/contact/
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UC1073-1 5/13
2013年5月版 
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