...

ダビデの生涯

by user

on
Category: Documents
15

views

Report

Comments

Transcript

ダビデの生涯
NO.257
平成20(2008)年8月1日
ダビデの生涯
しょうがい
いの
ダビデの 生 涯 は実に祈りの日々であった。
さ
「神よ、守って下さい あなたを避けどころとするわたしを。」
し へ ん
(詩篇
いや
つみびと
16:1)
王であっても卑しい罪人であることを忘れなかったダビデ。
いち
自分は弱き一人間であり、神様なしの自分は全く考えられなかった。
か
たお
それは、羊飼いであった時もゴリアテを倒した少年時代も少しも変わ
ることのない神様への信頼であった。
しゅ
もう
しゅ
さいわ
「主に申します。『あなたはわたしの主。あなたのほかにわたしの 幸 い
はありません』」
(詩篇 16:2)
じゅんすい
しんこう
ここにダビデの 純 粋 な信仰に生きる姿勢を見る。
だれ
と
それは、
“あなた方は私を誰というか”とのイエスの問いに答えた“あ
い
さけ
に
なたこそ生ける神の子キリストです。”とのペテロの叫びに似ている。
しゅくふく
きざ
イスラエルの歴史の中で、最も 祝 福 された時代を刻んでいったダビデ
でどころ
の力と祝福の出所がどこにあったのか。その答えを見る心地がする。
しゅ
“あなたは私の主”
おそ
お
した
ダビデに神様は、恐るべき御方というよりも実に慕わしい御方であら
れた。
れいこん
した
自分の霊魂が生かされ、こよなく慕いゆく神様の恵みに満たされ、そ
あふ
ぼく
わ
の溢れの中からイスラエルを牧する愛情が湧き上ってくる・・・あゝ、
指導者のあるべき姿を見せられ、感動せずにおられない。
ぎ
せい
あがな
ダビデにとって神こそ知恵であり、義、聖、 贖 い、実にすべてのすべ
てであった。神様なしの自分はありえず、神様なしのイスラエルの導き
は考えられない彼であった。
さいわ
「あなたのほかにわたしの 幸 いはありません」
つく
(詩篇
16:2)
そう
思えば一切のものは神によって造られていった。それは、無よりの全創
ぞう
造なのである。
ひとにぎ
つづ
あやつ
一握りの土より人はなり、歴史は綴られ、すべてが 操 られている。
ゆえ
ゆえ
それ故、自らの力によってではなく神様故の今であり、歩みであり、イ
スラエルなのである。
げんせん
しゅ
まさに“一切の幸いの源泉は、主よあなたです”との確信に満ちたダ
たましい
しんこう
ま
あ
ビデの叫びと、彼の 魂 からの信仰の表明を目の当たり見る。
しゅ
さかずき
しゅ
ささ
「主はわたしに与えられた分、わたしの 杯 。主はわたしの運命を支える
方」。」
(詩篇 16:5)
そうぞう
いのち
ふ
よ
初めよりおられし神、すべての創造者、人の 命 の付与者、死より命へ
ご
と導かれる愛 御自身・・・
お
え
どこにスポットライトをあてても神様にまさる御方はあり得ず、まさ
さかずき
しゅ
に“わたしの 杯 。主はわたしの運命を支える方”そのものであった。
はか
なわ
うるわ
しめ
「測り縄は 麗 しい地を示し
かがや
しぎょう
わたしは 輝 かしい嗣業を受けました。」
(詩篇
16:6)
ぜんぷく
アブラハムが全幅の信頼を神に寄せ、荒れ地をも
うるお
く
しゅ
えいこう
潤 された所と変えられる、奇
しき主
の栄光
を見せ
しんこう
もはん
な
られ信仰の父としての模範を成していったように、
ゆえ
いつも心を低くし、神様あっての自分、神様故のイ
ご
スラエル、神様の最善を常に信じ、神御
自身をもっ
しぎょう
て嗣業との信頼の生き方をしていったダビデ・・・
われ
まさに、今日の我らのあるべき姿を見せられる思いである。
しぎょう
しゅ
高山右近も地上の嗣業は失ったが主をもって嗣業とし、充実した生涯
しゅ
すご
め
した
を主にあって過し、天へ召されて393年たった今も、なぜか人々に慕わ
れるのである。
た
しゅ
あいたい
「わたしは絶えず主に相対しています。
しゅ
ゆ
主は右にいまし わたしは揺らぐことがありません。
たましい
おど
わたしの心は喜び、
魂
は踊
ります。
いこ
からだは安心して憩います。
よ み
あなたはわたしの魂を陰府に渡すことなく
いつく
はかあな
あなたの
慈
しみに生きる者に墓穴
を見させず
いのち
命 の道を教えてくださいます。
み
あお
いわ
わたしは御顔を仰いで満ち足り、喜び祝い
み
えいえん
右の御手から永遠の喜びをいただきます。」
(詩篇
16:8~11)
人よ 人生はどうあるべきか
人は どのように歩むべきか
どこに目を向け
何をにぎるべきか
祈りはどうあるべきか・・・
ダビデの生涯が ヒント を与えてくれる
ことでしょう。
(ダビデ像)
しぎょう
嗣 業 ・・《嗣
=
つぐ。あとを受け継ぐ。世継。家のあとつぎ。》
殉愛キリスト教会
〒920-0814
牧 師 : 山 縣
實
石川県金沢市鳴和町タ 210 Tel・Fax076-251-2247
Fly UP