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第2学年後期 教科名:口腔生理学[口腔機能学] 学修目標 正常な口腔
第2学年後期 教科名:口腔生理学[口腔機能学] 学修目標 正常な口腔機能の形成および維持を目標とする歯科医学の基礎として,咀嚼器官である 顎顔面口腔領域の運動,感覚,自律性機能について理解する。運動機能としては,顎,舌, 顔面の運動機構,また感覚機能としては顎顔面口腔領域の体性感覚,味覚および嗅覚のメ カニズム,さらに自律性機能である唾液の働きを知る。 ■教 科 書:1基礎歯科生理学 第6版(医歯薬出版) 2スタンダード生化学・口腔生化学 第2版(学建書院) ■参 考 書:1ビジュアル口腔生理学 第3版(学建書院) 2標準生理学 第8版(医学書院) ■授業時間:金曜日 9:00~9:50,10:00~10:50 ■オフィスアワー:岩田 幸一 土曜日 13:00~17:00 篠田 雅路 火曜日 17:00~18:00 坪井 美行 土曜日 12:00~13:00 近藤 真啓 水曜日 17:00~18:00 片桐 綾乃 水曜日 17:00~18:00 津田 啓方 火曜日 17:00~19:00 杉谷 博士 授業終了に質問を受け付ける。 山村 健介 授業終了に質問を受け付ける。 加藤 隆史 授業終了に質問を受け付ける。 ■成績評価:定期試験(70%),平常試験(30%)で評価する。 ■注意事項:重要なテーマについては平常試験を行い,その理解を深める。 第1回平常試験は11月4日(金)9:00~9:50,第2回平常試験は12月16日 (金)9:00~9:50に行う。事前に重要語句(キーワード)のプリントを配 布し,その中から出題する。 ■準備学習:必ず事前に教科書を読んで,授業内容の目的を理解しておくこと。 授業日・担当者 第1回9月9日 岩田 幸一 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 1.口腔機能学総論 ・口腔機能の生理学的重要性を理解する。 1)口腔の生理機能の意義 ・口腔生理と一般歯科臨床との関連性につ 2)生理学の復習 いて理解する。 ・前期に生理学で学んだことの要点を整理 (教1) pp.246~251 する。 第2回9月9日 篠田 雅路 2.咀 嚼 1)意義と定義 (教1) pp.328~345 (参1) pp.264~272 ・咀嚼運動の意義と特徴を学ぶ。 ・咀嚼運動が,咀嚼筋,顎関節,顔面筋な どの協調により成されることを学ぶ。 ・咀嚼運動に関与する神経回路網につい て学ぶ。 授業日・担当者 第3回9月16日 篠田 雅路 講 義 項 目 2.咀 嚼 2)咀嚼の神経機構 (教1) pp.328~345 (参1) pp.264~272 第4回9月16日 篠田 雅路 2.咀 嚼 3)咀嚼能力 4)咬合圧 学 修 到 達 目 標 ・咀嚼リズム発生のメカニズムに関して, 末梢説・中枢説を理解し,現在正しいと 信じられている説を理解する。 ・咀嚼リズムの変調機構について学ぶ。 ・Manlyによる咀嚼能率を理解する。 ・咬合圧の測定法について理解する。 (教1) pp.328~345 (参1) pp.264~272 第5回9月23日 杉谷 博士 3.唾 液 1)唾液の性状 2)唾液の機能 3)唾液腺の位置と構造 ・三大唾液腺と小唾液腺について,唾液の 性質や分泌量について学ぶ。 ・唾液の生理作用について学ぶ。 (教1) pp.374~388 (参1) pp.286~296 第6回9月23日 杉谷 博士 3.唾 液 4)唾液分泌機構 5)唾液腺の代謝 (教1) pp.374~388 (参1) pp.286~296 第7回9月30日 津田 啓方 ・唾液分泌の神経機構を学ぶ。 ・唾液分泌速度と無機イオン濃度の関係を 理解する。 ・無機イオンと唾液タンパク(酵素)の分 泌機能を理解する。 ・唾液と全身性疾患の関係について学ぶ。 4. 唾液の化学組成とその ・ 唾液の無機質成分と血漿無機質成分の 相違点について学ぶ。 作用 ・重炭酸塩と緩衝作用との関係を学ぶ。 1)唾液の無機質の特徴 ・ムチンと潤滑・保護作用との関係につい 2)唾液成分と緩衝作用 て学ぶ。 3)唾液成分と潤滑・保護作 用 (教1) pp.374~388 (参1) pp.286~296 授業日・担当者 第8回9月30日 津田 啓方 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 4. 唾液の化学組成とその ・抗脱灰作用と唾液成分の関係について学 ぶ。 作用 4)唾液成分と抗脱灰作用 ・唾液のイオン交換作用について学ぶ。 5)唾液のイオン交換作用 ・唾液中の抗菌成分の詳細な働きについて 学ぶ。 6)唾液中の抗菌因子 (教1) pp.374~388 (参1) pp.286~296 第9回10月14日 岩田 幸一 5.顎運動 1)咀嚼筋の働き 2)顎反射 3)顎運動の中枢制御 4)顎運動の感覚性調節 (教1) pp.304~315 (参1) pp.248~262 第10回10月14日 近藤 真啓 第11回10月21日 篠田 雅路 第12回10月21日 篠田 雅路 ・咀嚼筋の運動機能について学ぶ。 ・咀嚼筋の感覚機能について学ぶ。 ・閉口反射の神経機構を理解する。 ・開口反射の神経機構を理解する。 ・顎運動発現における大脳の働きについて 理解する。 ・顎運動発現に関与する神経回路を理解す る。 ・末梢感覚の顎運動制御に対する役割を理 解する。 ・顎運動と口腔感覚の関係を理解する。 ・におい受容体の特徴と細胞内情報伝達機 6.嗅 覚 構について学ぶ。 1)におい情報の分子伝達 ・1細胞・1受容体の法則について知る。 機構 2)におい情報の中枢処理 ・におい地図(ゾーン特異的投射)につい 機構 て理解する。 ・相反性シナプスによるにおい情報の処理 (教1) pp.292~303 機構について学ぶ。 ・におい情報の中枢経路について学ぶ。 (参1) pp.58~61 ・吸啜運動の意義を学ぶ。 7.吸啜と嘔吐 ・吸啜運動から咀嚼運動への移行のメカニ 1)特徴と経過 ズムを学ぶ。 2)発生機序 ・嘔吐動作に関連する生理変化を理解し, (教1) pp.350~354 嘔吐の原因,神経経路について学ぶ。 pp.370~372 (参1) pp.280~285 8.舌・口唇・頬および顔 ・舌・口唇・頬および顔面運動に関与する 面運動 神経回路を理解する。 (教1) pp.320~326 授業日・担当者 第13回10月28日 近藤 真啓 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 9.味 覚 1)味覚の特徴 2)味覚受容器の構造と分 布 3)味覚の受容機構 ・基本味質と基本四味説について学ぶ。 ・味蕾を構成する細胞の種類と機能,味蕾 の分布様式について知る。 ・味受容体の種類とその特徴を学ぶ。 (教1) pp.272~291 (参1) pp.182~195 第14回10月28日 近藤 真啓 ・味覚に関与する脳神経とその支配領域を 9.味 覚 4)味覚の伝導路 知る。 5)味覚情報の中枢処理機 ・味覚に関与する上位中枢, および各領 構 域における機能の違いについて学ぶ。 6)味識別の二大仮説 ・across fiber pattern説およびlabeled line説の概念を理解する。 (教1) pp.272~291 (参1) pp.310~317 第15回11月4日 岩田 幸一 他 第1回「平常試験」 第16回11月4日 近藤 真啓 ・PTC味盲を例に,遺伝多型と味覚感受性 10.味覚と摂食行動 について理解する。 1)味覚の多様性 2)摂食行動を規定するメ ・摂食行動における視床下部のはたらき, カニズム および臓器や各種細胞からのフィード バック制御機構について学ぶ。 (教1) pp.211~217 ・肥満の分子機構について学ぶ。 pp.272~291 (参1) pp.310~317 第17回11月11日 岩田 幸一 11.口腔感覚 1)歯の感覚 2)歯根膜の感覚 3)口腔粘膜の感覚 (教1) pp.252~264 (参1) pp.298~308 第1回~第14回の講義の理解度をチェッ クする。 ・口腔感覚の種類を知る。 ・口腔感覚の発現に関与する神経回路を学 ぶ。 ・歯髄感覚の受容機構を理解する。 ・歯根膜感覚の受容機構を理解する。 ・三叉神経感覚枝の支配領域を知る。 ・口腔粘膜の感覚の特徴について学ぶ。 授業日・担当者 第18回11月11日 岩田 幸一 講 義 項 目 11.口腔感覚 4)下顎の深部感覚 5)舌の深部感覚 6)顎関節の深部感覚 (教1) pp.252~264 (参1) pp.298~308 第19回11月18日 片桐 綾乃 11.口腔感覚 1)口腔顔面の侵害性疼痛 2)口腔顔面の病的な疼痛 (教1) pp.265~271 (参1) pp.298~308 学 修 到 達 目 標 ・下顎の位置感覚について学ぶ。 ・閉口筋群と筋紡錘の関係,筋紡錘の構造 と機能を理解する。 ・舌の深部感覚の特徴について学ぶ。 ・顎関節の神経支配と受容器と機能的特 徴について学ぶ。 ・口腔顔面領域の痛みの特徴を理解する。 ・三叉神経支配領域の侵害受容機構を学 ぶ。 ・口腔顔面領域の慢性炎症時の疼痛機構に ついて学ぶ。 ・口腔顔面領域の神経因性疼痛機構につい て学ぶ。 ・疼痛における性差について学ぶ。 第20回11月18日 岩田 幸一 12.口腔機能と老化 ・咀嚼機能の加齢変化について学ぶ。 ・口腔感覚の加齢変化について学ぶ。 ・味覚の加齢変化について学ぶ。 ・唾液分泌機能の加齢変化について学ぶ。 第21回11月25日 坪井 美行 ・発声器官と発声筋の関係,声の強弱と高 13.発声と言語 1)発声に関する器官,筋, 低の発生機構について理解する。 神経 ・母音と子音の違いについて理解する。 2)発声と構音 ・共鳴腔と構音の関係を理解する。 (教1) pp.411~423 (参1) pp.318~330 第22回11月25日 坪井 美行 13.発声と言語 ・言語中枢の局在部位とその部位の障害に 3)言語中枢, 発音と言語障 よる失語症について理解する。 害 (教1) pp.411~423 (参1) pp.318~330 授業日・担当者 第23回12月2日 坪井 美行 講 義 項 目 14.体 温 (教1) pp.109~116 (参1) pp.182~188 第24回12月2日 坪井 美行 15.聴 覚 1)聴覚受容機構 2)聴覚感覚経路 学 修 到 達 目 標 ・体温は深部温と皮膚温に区別され,これ が環境温によってどのように影響され ているかを理解する。 ・日時,月,年齢による体温の違いについ て学ぶ。 ・体温調節機構について学ぶ。 ・聴覚受容の末梢機構を学ぶ。 ・聴覚受容の中枢機構を学ぶ。 (教1) pp.151~154 (参1) pp.52~56 第25回12月9日 山村 健介 16.嚥 下 1)嚥下運動の特徴と経過 ・嚥下の第1相(口腔・咽頭相), 第2相 (咽頭・食道相)第3相(食道相)を理 解する。 (教1) pp.355~369 (参1) pp.282~284 第26回12月9日 山村 健介 16.嚥 下 2)発生機序 ・嚥下運動の神経機構を理解する。 (教1) pp.355~369 (参1) pp.282~284 第27回12月16日 岩田 幸一 他 第2回「平常試験」 第16回~第26回の講義の理解度をチェッ クする。 第28回12月16日 近藤 真啓 17.条件反射と学習 1)条件反射 2)学習と記憶 ・古典的条件づけとオペラント条件づけに ついて理解する。 ・唾液分泌を例に、条件反射を学ぶ。 ・短期記憶と長期記憶について学ぶ。 ・長期増強(LTP)の分子機構を学ぶ。 (教1) pp.198~211 授業日・担当者 講 義 項 目 学 修 到 達 目 標 ・睡眠がいかなる神経メカニズムで引き起 18.睡 眠 第29回1月11日 (水) 1)睡眠と脳の働き こされるかを知る。 加藤 隆史 2)睡眠構築と生理的特性 ・睡眠のステージと中枢神経系活動の関係 について学ぶ。 (教1) pp.217~221 (参2) pp.453~460 第30回1月11日 18.睡 眠 (水) 3)睡眠と生理機能 加藤 隆史 4)睡眠と顎口腔機能 (教1) pp.217~221 (参2) pp.453~460 ・睡眠が顎口腔機能および全身の生理機能 に対していかなる影響を及ばすかにつ いて理解する。