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独立行政法人国際協力機構 (JICA)について

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独立行政法人国際協力機構 (JICA)について
独立行政法人 国際協力機構
(JICA) について
図解
JICAの使命:すべての人が恩恵を受ける社会の実現のために
組織の目的
開発途上地域に対する
2
JICAの使命:すべての人が恩恵を受ける社会の実現のために
組織の目的
環境・感染症・貧困・紛争…
国境を越える
地球全体の課題に
立ち向かう
持続可能な
国際社会づくりへの
貢献
国際協力機構債券
(JICA債)
3
国際協力機構債券(JICA債)の特性①
政府との一体性

JICAは国の全額出資による独立行政法人(JICA法 第5条第1項)

JICAは民間代替不可能なODA(政府開発援助)を一元的に実施

日本政府と同じ格付

R&I(格付投資情報センター): AA+(ネガティブ)

S&P(スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン): A+(安定的)
◎ BISリスクウェイト

政府関係機関として、リスク・ウエイトは10%
◎ JICA債の優先弁済権

債券の有権者は、JICAの財産について他の債権者に先
だって自己の債権の弁済を受ける権利を有する
4
国際協力機構債券(JICA債)の特性②
財務の健全性
【主要財投機関の政府出資額
と自己資本比率】 (2015年3月末現在)
 国の全額出資による独立行政法人
 政府は、必要があると認めるときは、
 有償資金協力勘定の自己資本比率は
80%
 有償資金協力勘定は1997年度以降
(2002年度を除き)期間損益ベースで
黒字を維持、利益剰余金は資本金と
同額まで内部留保される
10
政府出資金(兆円)
予算で定める金額の範囲内において、
機構に追加して出資することが可能
8
JICA
6
4
2
0
0
10 20 30 40 50 60 70 80 90
自己資本比率(%)
出所:JICA作成
5
サステナブル投資としてのJICA債①
JICA債への投資資金は
開発途上地域の
経済・社会の開発
日本及び国際経済社会の
持続可能な
健全な発展
国際社会づくりへの貢献
に使われます
⇒ サステナブル投資 (ESG投資)
6
サステナブル投資としてのJICA債②
Social Bondの定義とJICA債
1
1. 対象事業 - 社会開発に資する事業の例
基礎インフラ開発
(上下水・衛生、交通等)
住宅支援
社会サービスへのアクセス改善
(健康、教育、職業訓練、
金融サービス等)
雇用創出
(マイクロファイナンス、中小企業支援)
7
サステナブル投資としてのJICA債③
Social Bondの定義とJICA債
1
1. 対象事業 - 円借款対象事業の分野内訳
1.4%
3.1%
12.9%
3.5%
4.6%
6.6%
31.7%
14.8% 21.3%
運輸
電力・ガス
社会的サービス
鉱工業
灌漑・治水・干拓
農林・水産業
通信
商品借款等
その他
8
サステナブル投資としてのJICA債④
Social Bondの定義とJICA債
2
2. 透明性確保の要件
資金使途
LDC~卒業移行国が対象、
国際社会の発展に資する事業
が対象
事業評価・選定
国際的事業評価指標を用いた
事業妥当性の検証等を実施
資金管理
JICAでは、有償資金協力業務と
それ以外の業務につき経理を区分
報告
全ての案件を承諾時に公表、
原則全案件の事業評価を行い、
公開
9
JICA債発行実績:財投機関債・政府保証外債①
財投機関債(2015、2016年度)
第29回
100億円
第30回
100億円
第33回
100億円
第34回
100億円
第31回
100億円
第32回
100億円
発行額
期間
10年
20年
10年
20年
(償還日)
2015
年度 発行日 2015年6月22日 2015年6月22日 2015年9月24日 2015年9月24日
0.583%
1.299%
0.530%
1.212%
応募者
(第152回
(第340回
(第153回
(第339回
利回り
10年国+9.5bp) 20年国+4.5bp) 10年国+13bp) 20年国債+5bp)
発行額
期間
20年
10年
(償還日)
発行日 2015年12月21日 2016年2月12日
1.130%
0.245%
応募者
(第154回
(第341回
利回り
20年国債+5bp) 10年国+17bp)
第35回
100億円
発行額
期間
10年
2016 (償還日)
年度 発行日 2016年6月3日
応募者
0.080%
利回り
第36回
100億円
20年
2016年6月3日
0.313%
(第156回
20年国+5.5bp)
10
JICA債発行実績:財投機関債・政府保証外債②
政府保証外債(2014年度)
発行額
期間(償還日)
発行日
応募者利回り
第1次 (2014年度)
5億米ドル
5年 (2019年11月13日)
2014年11月13日
1.962% (米ドル5年ミッドスワップ+17bp)
概要
これまでの発行実績
 財投機関債36回
: 4,500億円
 政府保証外債1回
: 5億米ドル
2016年度 発行計画
 国内財投機関債
 政府保証外債
:
: 600億円
5億米ドル
11
JICAの基本情報
名称
発足日
設立根拠法
代表者氏名
常勤職員の数
拠点
本部
主務大臣
出資
独立行政法人 国際協力機構
Japan International Cooperation Agency(JICA)
2003年10月1日
(2008年10月1日、JICAが国際協力銀行の海外経済協力業務、
及び外務省の無償資金協力事業の一部を承継)
独立行政法人 国際協力機構法(JICA法)
理事長 北岡伸一
1,864名(2016年4月1日時点)
国内拠点:15カ所、海外拠点:91カ所
(アジア22カ所、大洋州9カ所、北米・中南米22カ所、
アフリカ26カ所、中東9カ所、欧州3カ所)
〒102-8012 東京都千代田区二番町5-25
外務大臣及び財務大臣
国の全額出資による独立行政法人
12
ODA実施機関としてのJICA①
ODA(Official Development Assistance: 政府開発援助)の定義

政府ないし政府の実施機関によって供与される

開発途上国の経済開発や福祉の向上に寄与することを
主たる目的としている

供与条件が開発途上国にとって重い負担にならないように
なっている
13
ODA実施機関としてのJICA②
ODAの形態
経済協力
政府
開発援助
(ODA)
二国間
援助
技術協力
有償資金協力
無償資金協力
多国間
援助
国連諸機関へ
出資・拠出等
その他の政府資金(OOF)
(ODA以外の公的資金による協力)
国連、世銀等を通じた
ODA
国際協力銀行(JBIC)
日本貿易保険(NEXI)等
民間資金による協力(PF)
民間非営利団体による贈与
出所:JICA作成
14
JICAの政策的位置付け
国連決議(2015年9月)、発効(2016年1月)
閣議決定(2015年2月)
SDGs
開発協力大綱
(持続可能な開発目標)
途上国の開発、あるいは国際社会の様々な課題の解決に
貢献するとともに、日本の安定と繁栄にも貢献
JICA事業
国際平和協力
への貢献
人間の
安全保障の
実現
地球規模の
課題解決等
質の高い
インフラ投資関連施策
質の高いインフラパートナーシップ(2015年5月)、
輸出拡大イニシアティブ(2016年5月)等
「質の高い」
インフラ等の
輸出拡大
中小企業・
地方自治体の
国際展開支援
日本再興戦略
(経協インフラ戦略会議)
閣議決定
(2013年6月制定、2014年、2015年、2016年改訂) 15
JICAの業務範囲‐JICA法における位置づけ
JICA法 第13条(業務の範囲)
1項
9号
附帯業務
(評価、広報)
財投機関債
発行勘定
(1~7号に関連して必要な)
8号
調査・研究
人材養成確保
7号
市民参加協力

出所:JICA作成
6号
災害援助等協力
5号
(緊急援助物資の備蓄・供与)
4号
海外移住
3号
国民等の協力活動
2号
無償資金協力
有償資金協力
技術協力
1号
アフリカのブルキナファソでかまどの
作り方を教える青年海外協力隊員
16
JICAの業務範囲‐JICA法における位置づけ
JICA法 第13条(業務の範囲)
2項
3項
災害援助等協力
(緊急援助隊派遣等)
受託業務
国際緊急援助隊

出所:JICA作成
2015年4月ネパール地震被害地で
捜索救助活動に従事する国際緊急援助隊
17
主要3スキームの概要①
有償資金協力
(円借款、海外投融資)
技術協力
無償資金協力
出所:JICA作成
18
主要3スキームの概要②
有償資金協力(円借款、海外投融資)
財投機関債発行勘定
円借款
低金利で返済期間の長い緩やかな条件(譲許的な条件)で、
開発途上国に対して開発資金を貸付ける形態の援助
海外投融資
インドでの都市鉄道建設事業
開発途上国における民間セクターが行う
開発効果の高い事業に対して
直接資金を提供することにより、
開発途上国の経済活性化等を支援
出所:JICA作成
19
主要3スキームの概要③
技術協力

日本の技術や知識、経験を活かし、開発途上国の社会・経済の
開発の担い手となる人材育成のため、その国の実情にあった
適切な技術などの開発や改良を支援

技術水準の向上、制度や組織の
確立や整備などに寄与、
課題解決能力の向上を支援
出所:JICA作成
ウガンダでの農業支援事業
20
主要3スキームの概要④
無償資金協力

被援助国等に返済義務を課さないで
資金を供与(贈与)する形態の援助

開発途上国の経済社会開発のための
計画に必要な資機材、設備および
役務(技術および輸送等)を
調達するために必要な資金を贈与
出所:JICA作成
エチオピアでの給水事業
21
円借款の流れ

円借款は、開発途上国に対して低利で長期の緩やかな条件で開発資金を
貸し付けることにより、開発途上国の発展への取組みを支援します。
借入人
開発途上国政府
円借款貸付契約
政府機関
譲許的貸付(円建)
(政府保証付)
開発や福祉向上の
ための投資




一般会計出資金、
財政融資資金借入金
及び債券発行等
JICA
元本償還・利息支払(円建)
円建てによる貸付・返済(外貨返済型円借款も導入済)
譲許的条件による貸付
開発途上国のソブリンリスクによる貸付
2015年11月「質の高いインフラパートナーシップ」等を踏まえた円借款・
海外投融資の制度改善策を発表(迅速化、ドル建て借款の創設等)
22
実施中案件事例紹介:JICAによる総合的支援(ミャンマー)
ミャンマーの経済発展と日本企業の事業展開を両立
~海外投融資を含めた総合的支援が結実~
ミャンマー 現地企業
エム・エム・エス・ティラワ事業開発㈱
(三菱商事・丸紅・住友商事・3銀行の共同出資)
等
政府
海外投融資
ミャンマー側51%出資
日本側49%出資(うちJICA10%出資)
ODA各スキームで協力
Myanmar Japan Thilawa
円借款・無償・
Development Ltd.
技術協力
工業団地
土地
側面支援
開発 等
リース 等
入居企業
・周辺インフラ整備支援
出所:JICA作成
ティラワSEZ
・法整備支援 等
23
民間連携、地方における取組
日本の企業・大学・行政・市民と途上国をつなぐ

JICAは国内15拠点を窓口に途上国と日本各地をつなぐ仕事をしています。
日本各地
中小企業の海外展開支援
 官民インフラ事業化支援
 BOPビジネス連携促進


途上国の人材受入・研修
途上国


大学・行政・NGO
発案(市民参加型)の
途上国支援事業
途上国の大学との
共同研究・社会実装
24
地方自治体とJICAの連携事例:ミャンマーにおける水道事業(福岡市)
水道局職員をJICA専門家として派遣
JICA研修員として来日したヤンゴン市職員の研修受入
ヤンゴン市職員と
施設状況を確認する
専門家
ヤンゴン市
水道管の
実技研修
開発委員会
再生水プラント視察
25
中小企業の海外展開支援事例:インドにおける漏水対策調査
上水道漏水検知サービスに関する案件化調査(水道テクニカルサービス株式会社(神奈川県横浜市)
インド国の開発課題


人口増加に対応する水源・水質の確保
老朽化した水道管の漏水対策、未熟な漏水検知
手法
中小企業の技術・製品

漏水検知技術と常設型自動配(給)水管監視装置
(L-Sign)
 漏水音の機械検知
 管路内にガスを圧送して漏出を検知
 L-Signを活用した常時漏水モニタリング
調査を通じて提案されているODA事業及び期待される効果



漏水検知による漏水防止の早期実現
水資源確保によるバンガロール市の水道サービスの向上
無臭水の削減による収入の増大、給水時間・給水人口の拡大による水道事業の健全化
日本の中小企業のビジネス展開


インド国における漏水検知システムの導入・普及事業
現地仕様にした漏水監視システムを用いた漏水モニタリング・検知システムの提供、インド国内での普及
26
事業規模、資金計画(有償資金協力勘定)
開
発
途
上
国
途
上
国
向
け
出
融
資
円借款・
海外
投融資
事業規模
10,525
出資金 444
一般会計
財政融資資金
財政
投融資 借入金 3,930
4,680 政府保証債 750
税金
元本・利息回収
※上記数値は2016年度予算ベース(単位:億円)
財投機関債 600
自己資金等
4,801
貸付金元利
受収入等
保証付与
特別会計
財政
投融資計画
国債
(財投債)
債券市場
元本償還・利払
27
業務実績: 2015年度 - 有償資金協力承諾額、貸付実行額①
有償資金協力
承諾額(単位:億円)
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度
2015年度
9,494
12,267
9,858
10,159
22,609
有償資金協力
貸付実行額(単位:億円)
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度
2015年度
6,097
8,647
7,498
8,279
9,715
2013年度
2014年度
2015年度
(単位:億円)
25,000
20,000
承諾額
実行額
15,000
10,000
5,000
0
出所:JICA作成
2011年度
2012年度
28
業務実績: 2015年度 - 有償資金協力承諾額、貸付実行額②
有償資金協力承諾額 上位10ヵ国・機関 (2015年度)
国名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
インド
フィリピン
ベトナム
ウクライナ
インドネシア
バングラデシュ
ミャンマー
イラク
スリランカ
エジプト
* 海外投融資は除く
承諾額
3,773
2,757
1,899
1,452
1,407
1,333
1,257
1,132
704
542
出所:JICA作成
(単位:億円)
29
決算: 2015年度(有償資金協力勘定)‐P/L概況
損益の状況 (単位:億円)
2014年度
経常収益
貸付金利息
受取配当金
その他 (貸付手数料等)
経常収益合計
経常費用
借入金利息
債券利息
貸倒引当金・偶発損失引当金繰入
その他 (業務委託費、物件費等)
経常費用合計
臨時損益
当期総利益
(※)億円未満は四捨五入しているため、合計値が合わない箇所があります。
2015年度
1,690
362
39
2,091
1,615
244
42
1,901
241
54
196
456
947
△0
1,144
212
58
149
485
904
30
1,028
出所:JICA作成
30
決算: 2015年度(有償資金協力勘定)‐B/S概況
資産・負債・純資産の状況 (単位:億円)
2014年度末 2015年度末
貸付金
貸倒引当金
破産債権、再生債権、更生債権
その他これらに準ずる債権
貸倒引当金
投資有価証券
関係会社株式
その他
(未収収益、固定資産等)
資産合計
112,235
△1,453
115,021
△1,532
683
638
△610
△638
432
427
2,080
1,867
113,367
115,783
2014年度末 2015年度末
自己資本比率(純資産/資産)
80.59%
80.04%
(※)億円未満は四捨五入しているため、合計値が合わない箇所があります。
2014年度末
債券
財政融資資金借入金
偶発損失引当金
その他
(金融派生商品等)
負債合計
4,271
17,036
117
4,771
17,565
158
582
618
22,006
23,112
2014年度末
政府出資金
準備金
当期未処分利益
評価・換算差額等
純資産合計
2015年度末
78,139
12,554
1,144
△475
91,362
2015年度末
78,622
13,698
1,028
△676
92,671
出所:JICA作成
31
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