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牛久市地域エネルギービジョン

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牛久市地域エネルギービジョン
平成 21 年度
牛久市地域エネルギービジョン
(地域新エネルギー・省エネルギー策定等事業)
茨城県牛久市
平成 22 年 2 月
本調査は、独立行政法人新エネルギー産業技術総合開発機構の平成 21 年度「地域新エネル
ギー・省エネルギービジョン策定等事業」の補助により実施しました。
はじめに
近年、地球温暖化の影響は、話題にならない日がないくらい私たちにとって差し迫った
問題です。温暖化は異常気象を招くといわれておりますが、私たちの身近なところでもゲ
リラ豪雨や竜巻の発生など、これまでにない現象が現れています。また、温暖化による農
作物への影響も懸念されるところです。
温暖化の原因である二酸化炭素の増加が人為的な要因によるものであることは、温暖化
について調査研究を行っている国際的な組織であるIPCC(気候変動に関する政府間パ
ネル)の第4次評価報告書によって明らかにされているところです。つまり、化石燃料を
中心とする私たちのエネルギー消費が地球温暖化を進行させています。
事実、市内のエネルギー消費は、人口の増加や工場の新設など様々な要因はありますが、
1990年から2006年にかけて約1.7倍に増加しています。
このようななか、世界全体ではG8(主要国首脳会議)において2050年までに全世
界の温室効果ガスを1990年比で50%削減、先進国全体では80%またはそれ以上の
削減、日本においても2020年に25%削減の目標を掲げているところです。
地球温暖化を防止して、次の世代の子ども達に良好な環境を引き継いでいくことは、私
たち全員の責任です。私たち一人ひとりがこれまでの生活スタイルを見直し、事業所や行
政もそれぞれ社会的責任を自覚したうえで、エネルギー消費を抑えたライフスタイルや事
業活動に方向転換していくことが必要です。
地球温暖化の防止に向けて地域が一丸となって取り組むことによって、牛久市全体が環
境にやさしい持続可能で魅力あるまちに生まれ変わります。そのためには、行動すること
によって得をするしくみをみんなで考えていくことが大事です。
いま、市民・事業所・行政など各主体がそれぞれ低炭素な社会を目指し、新エネルギー
の積極的活用や省エネルギーの推進に向けた活動を展開していく指針として、牛久市地域
エネルギービジョンを策定しました。
平成22年2月
牛久市長
池邉
勝幸
<目
次>
序章 エネルギーの現状と地球温暖化について .............................................................................. 1
1 エネルギー資源の枯渇 ....................................................................................................................1
2 地球温暖化について........................................................................................................................2
3 地球温暖化の対策 ...........................................................................................................................5
1章
牛久市地域エネルギービジョンとは .................................................................................... 10
1.1 ビジョンの位置づけ(牛久市の環境を守り育てる条例、環境基本計画、及び環境関連計画等とビジョン)....10
1.2 ビジョンの基本方針と各主体の役割 ..........................................................................................13
1.3 エネルギービジョンの目標 ........................................................................................................15
1.4 ビジョンのプロセス ...................................................................................................................16
2章
市民・事業所アンケート調査の概要 .................................................................................... 17
3章
牛久市のエネルギー消費と CO2 排出量の現状 ..................................................................... 25
3.1 部門別エネルギー消費構造 ........................................................................................................25
3.2 部門別 CO2 排出量 .....................................................................................................................26
3.3
1990 年度の部門別エネルギー消費構造と CO2 排出量 ..............................................................27
3.4 エネルギー消費構造と CO2 排出量のまとめ ..............................................................................28
<参考>
4章
エネルギー消費構造と CO2 排出量の推計方法..............................................................29
新エネルギーの賦存量・利用可能量 .................................................................................... 33
4.1 新エネルギーの種類 ...................................................................................................................33
4.2 賦存量算定の考え方 ...................................................................................................................34
4.3 潜在賦存量・期待可採量の算定方法 ..........................................................................................35
4.3.1 太陽光発電...........................................................................................................................35
4.3.2 太陽熱利用...........................................................................................................................37
4.3.3 風力発電 ..............................................................................................................................38
4.3.4 廃棄物発電・熱利用・燃料製造...........................................................................................41
4.3.5 バイオマス燃料製造(廃食用油利用)................................................................................44
5章
省エネルギーの可能性 .......................................................................................................... 46
5.1 家庭 ............................................................................................................................................46
5.2 事業所 ........................................................................................................................................57
5.2.1 市役所における実践内容 .....................................................................................................61
5.2.2 民間事業所の実践内容.........................................................................................................63
5.3 交通(運輸)..............................................................................................................................68
6章
行動計画実施による新・省エネルギー効果の試算............................................................... 70
6.1 分野別新エネルギー効果の試算 .................................................................................................70
6.2 分野別省エネルギー効果の試算 .................................................................................................71
6.3 新・省エネルギー効果の試算結果のまとめ ...............................................................................75
7章
地域エネルギービジョンの推進方法 .................................................................................... 77
7.1 地域エネルギービジョンの推進体制 ..........................................................................................77
7.2 進行管理.....................................................................................................................................78
8章
新・省エネルギー導入プロジェクトの検討.......................................................................... 79
8.1 プロジェクト案 ..........................................................................................................................79
8.2 市でのバイオディーゼル燃料(BDF)製造の状況....................................................................80
9章
重点プロジェクト ................................................................................................................. 82
9.1 重点プロジェクト ......................................................................................................................82
9.2 事業実行計画..............................................................................................................................84
資料編
序章
エネルギーの現状と地球温暖化について
1 エネルギー資源の枯渇
我が国の高度経済成長をエネルギー面で支えたのは、それ以前の石炭に代わって大量に安価で供給
されるようになった石油です。我が国は安価な石油を大量に輸入し、1973 年度にはエネルギー供給
の 77%を石油に頼っていました。
1973 年の第一次石油ショックによって、原油価格の高騰と石油供給途絶の脅威を経験した我が国
は、省エネルギーを推進するとともにエネルギー供給を安定化させるため、石油依存度を低減させ、
原子力や天然ガスなどを導入しました。その後、再び原油価格が大幅に高騰した 1979 年の第二次石
油ショック後は、原子力や新エネルギーの開発・導入も加速させました。
現在の石油依存度は 47.1%(LP ガスを含む)ですが、第一次石油ショック当時の 77%と比べると、
かなり低減しています。しかし、天然ガス(15.1%)、石炭(20.5%)の依存度も高くなっており、化
石燃料全体の依存度は 82.7%と極めて高い水準を維持しています。したがって、非化石エネルギー(太
陽光等の再生可能エネルギー、原子力)の更なる導入拡大や、化石燃料の有効利用など、エネルギー
供給構造の高度化を図る必要があります。
石油や天然ガスなどのエネルギー資源は、日常の生活だけではなく、あらゆる産業にとって必要不
可欠なものですが、埋蔵量に限りがあるため、将来的には枯渇してしまうことが予測されています。
世界のエネルギー供給可能量(可採年数)は現在の消費ペースを前提として石炭は 133 年分と見込ま
れる反面、石油は 42 年、天然ガスは 60 年と見込まれています。
なお、中国、インドなどの発展途上国では、今後の経済成長に伴い石油や石炭、天然ガスといった
化石燃料の需要がますます大きくなると予想されます。
出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2009」
出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2009」
図 1 日本の一次エネルギー供給の推移
図 2 世界のエネルギー資源可採年数
1
2 地球温暖化について
地球は太陽からのエネルギーで暖められ、暖められた地表面からは熱が放射されます。その熱を温
室効果ガスが吸収することで、大気が暖められます。(図 3 参照)この仕組みが温室効果のメカニズ
ムです。
温室効果ガスは生物が生きるために不可欠なものですが、産業革命以降、人間は石油や石炭等の化
石燃料を大量に燃やして使用することで、大気中への二酸化炭素の排出を急速に増加させてしまいま
した。このため、温室効果がこれまでよりも強くなり、地表面の温度が上昇しています。これを「地
球温暖化」と呼んでいます。
大気による温室効果の寄与率を見ると、水蒸気が約 6 割、二酸化炭素が約 3 割、その他が 1 割と、
水蒸気が多く占めています。水蒸気は人間が排出する温室効果ガスには含まれませんが、フィードバ
ック効果によって温暖化を増幅すると考えられます。つまり、気温が上昇すると、大気中の水蒸気量
が増加し、ますます温暖化を促します。
温暖化におけるフィードバックとは、温暖化によって生じる現象が原因となって、結果的に温暖化
が促進または抑制されることです。フィードバックには、水蒸気、雲、地表面の太陽光反射率などの
変化によるものや、炭素循環に関わるものなどさまざまな種類があり、まだその効果が解明されてい
ないものもあります。
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC※1)」第 4 次評価報告書では、炭素循環に関わるフィー
ドバックを加えることで、2100 年における気温上昇の予測結果が 1℃以上高くなると予測されるなど、
温暖化をさらに促進するフィードバックのはたらきが新たに明らかになりました。
図 3 温室効果のメカニズム
(※1)IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)とは
世界気象機関(WMO)及び国連環境計画(UNEP)により 1988 年に設立された国連の組織で、地球温暖化に関する科
学的・技術的・社会経済的な評価を行い、対策技術や政策の実現性やその効果の評価を提供している。
2
(1)地球温暖化の深刻化
IPCC が 2007 年にとりまとめた「第 4 次評価報告書」によると、世界平均地上気温は、最近 12 年
間のうち 11 年間は、1850 年から現在までの間で最も暖かくなっています。1906∼2005 年までに観
測された 100 年間に 0.74℃上昇しており、この気温上昇は、特に北半球の高緯度で大きく、また陸域
は海域と比べより速く温暖化しています。また、最近 50 年間(1956∼2005 年)の気温上昇の速度は、
10 年間に 0.13℃と過去 100 年間のほぼ 2 倍に増大しました。
世界平均海水面水位は、熱膨張や氷河や氷帽の融解極域の氷床融解により、1961 年以降で年間
1.8mm、1993 年以降で年間 3.1mm 上昇しました。20 世紀を通じて平均海水面は 17cm 上昇し、海
面上昇の速度も徐々に増大しています。
雪氷面積の縮小が観測されていることも温暖化と整合しています。1978 年からの衛星観測によれ
ば、北極の年平均海氷面積は、10 年当たり 2.7%縮小しました。特に夏季の縮小は 10 年当たり 7.4%
と大きくなっています。南北両半球において、山岳氷河と積雪面積は平均すると縮小しています。
出典:IPCC 第 4 次評価報告書
図 4 世界の気温、海面水位、北半球の積雪面積の変化
3
(2)地球温暖化の与える影響
IPCC 第 4 次評価報告書では、表 1、表 2、表 3 のような様々な現象が引き起こされると予測され
ています。このまま温暖化が進めば、地球の生態系はもちろん人類に甚大な影響を与えることになっ
てしまいます。
表 1 世界での自然・人間への影響
表 2 世界での将来予測される影響
表 3 日本への影響
出典:IPCC 第 4 次評価報告書
4
3 地球温暖化の対策
(1)国際的な取り組み
地球温暖化による将来の地球規模での気温上昇や海面上昇などにより、食料供給や居住環境などに
重大な影響を及ぼす恐れがあると予測されています。このため、世界各国が協力して温室効果ガスの
排出を抑えようと、1997 年に京都議定書が採択され、2005 年 2 月に発効しました。その中で日本は、
温室効果ガス全体を 2008 年度から 2012 年度の平均値で、1990 年度に比べ 6%削減することとされ
ています。
この目標の達成に向け、
「京都議定書目標達成計画」(2008 年 3 月閣議決定)に基づく取組を進め
ています。同計画では、温室効果ガスの約 9 割を占めるエネルギー消費に伴う二酸化炭素の排出量に
ついて、2010 年度に 10.76 億トン∼10.89 億トンとすることを目標としています。
京都議定書においては、米国がこれを批准せず、中国、インド等の主要途上国は温室効果ガスの排
出削減義務を負っていないため、同議定書に基づく温室効果ガス排出削減義務国排出量は、世界全体
の 3 割程度にとどまっています。
他方、今後は米国や中国、インドその他の主要途上国など、現在、排出削減義務を負っていない国・
地域の排出量が急増することが見込まれており、地球全体の温室効果ガスを効果的に削減するために
は、これらの国・地域の取組も不可欠です。
このため、すべての国がその能力に応じ、排出削減に取り組むことを可能とするとともに、すべて
の主要排出国による最大限の削減努力を促す実効ある枠組みの構築が不可欠です。また、各国による
地球温暖化対策の取組努力が報われる公平な仕組みにすることも必要です。
温室効果ガスは、エネルギー資源、なかんずく化石資源の燃焼により排出されます。したがって、
これまで日本が進めてきた省エネルギーとエネルギー資源の多様化の取組を地球規模で進めること
が、世界全体の排出量の抑制に大きく役に立ちます。
表 4 温室効果ガスの排出抑制・吸収量の目標
出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2009」
5
出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2009」
図 5 世界のエネルギー起源 CO2 排出量
出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2009」
図 6 世界の CO2 排出長期見通し
6
(2)温室効果ガスの総排出量
2008 年度の温室効果ガスの総排出量(各温室効果ガスの排出量に地球温暖化係数[GWP(※1)]
を乗じ、それらを合算したもの)は、12 億 8,600 万トン(二酸化炭素換算)であり、京都議定書の規
定による基準年(1990 年度。ただし、HFCs、PFCs 及び SF6 については 1995 年度)(※2)の総
排出量(12 億 6,100 万トン)を 1.9%(2,440 万トン)上回っています。また、前年度と比べると 6.2%
(8,520 万トン)の減少となっています。
(※1)地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)
:温室効果ガスの温室効果をもたら
す程度を、二酸化炭素の当該程度に対する比で示した係数。数値は IPCC の第2次評価報
告書(1995 年)によるもの。
(※2)京都議定書第3条第8項の規定によると、HFCs 等3種類の温室効果ガスに係る基準年度
は 1995 年とすることができるとされている。
表 5 温室効果ガスの総排出量
(単位:百万 t-CO2)
出典:環境省「2008年度(平成20年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」
7
※
ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)
オゾン層を破壊しないことから、クロロフルオロカーボン類(CFCs)やハイドロクロロフルオロ
カーボン類(HCFCs)の規制に対応した代替物質として 1991 年頃から使用され始めた化学物質で、
近年、その使用が大幅に増加しています。HFCs は自然界には存在しない温室効果ガスで、100 年間
の地球温暖化係数(GWP)は、二酸化炭素の数百から 11,700 倍と大きなものです。1997 年に採択
された京都議定書(11 ページ参照)には削減対象の温室効果ガスの一つに加えられました。
※
パーフルオロカーボン類(PFCs)
1980 年代から、半導体のエッチングガスとして使用されている化学物質で、人工的温室効果ガス。
HFCs ほどの使用量には達しないものの、CFCs の規制とともに、最近、使用量が急増しています。
100 年間の GWP は、二酸化炭素の 6,500∼9,200 倍。京都議定書で削減対象の温室効果ガスの一つと
されました。
※
六ふっ化硫黄(SF6)
1960 年代から電気および電子機器の分野で絶縁材などとして広く使用されている化学物質で、人
工的な温室効果ガス、使用量はそれほど多くないが、近年新たな用途開発の進展に伴い需要量が増加
している。100 年間の GWP は、二酸化炭素の 23,900 倍。HFCs、PFCs と共に、京都議定書で削減
対象の温室効果ガスの一つに指定されました。
出典:環境省「2008年度(平成20年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」
図 7 温室効果ガスの総排出量の推移
8
(参考)
2007 年度と比べて 2008 年度の温室効果ガスの排出量が減少した原因としては、金融危機の影響に
よる年度後半の急激な景気後退に伴う、産業部門をはじめとする各部門のエネルギー需要の減少など
が挙げられます。
原子力発電所の利用率が長期停止の影響を受けていない時の水準(1998 年度の実績値)にあった
と仮定して総排出量を推計すると、2008 年度の温室効果ガスの総排出量は基準年比で 3.1%減となり
ます。
出典:環境省「2008年度(平成20年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」
図 8 温室効果ガス総排出量の推移・京都議定書削減約束との関係
注)原子力発電所が長期停止の影響を受けていない時の利用率(1998 年度実績値 84.2%)であったと
仮定した場合
(3)国のエネルギー起源 CO2 排出量見通し
2009 年 9 月 22 日に鳩山由紀夫首相がニューヨークの国連本部で開かれた国連気候変動サミットの
演説内で国の新たな数値目標として、二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスを、2020 年ま
でに 1990 年比で 25%削減することを表明しました。日本が 25%削減する前提条件として、世界の主
要排出国が 2013 年以降の地球温暖化対策の国際的枠組み(ポスト京都議定書)に参加することを挙
げています。
9
1章
牛久市地域エネルギービジョンとは
1.1 ビジョンの位置づけ(牛久市の環境を守り育てる条例、環境基本計画、及び環境関連計画等とビジョン)
本市では環境に関連する施策の根幹となる基本条例及び基本計画を次のように策定しています。
・「牛久市の環境を守り育てる条例」 平成 15 年 3 月 26 日制定
・「牛久市環境基本計画」
平成 18 年 3 月策定
また、牛久市では環境に関連する各種施策を推進するために、次のような計画や構想を推進してま
いりました。
・うしくエコオフィス行動計画
平成 13 年 3 月策定
・牛久市バイオマスタウン構想
平成 20 年 3 月公表
このたび、これまで把握していなかった市内におけるエネルギー消費量や CO2 排出量を調査し、新
エネルギーの導入や省エネルギーを推進することにより、低炭素な社会を目指す指針として、「牛久
市地域エネルギービジョン」を策定しました。
【各計画等の関連図】
牛久市第2次総合計画
【基本理念】 3. 地球環境を守るまち
牛久市の環境を守り育てる条例
牛久市環境基本計画
うしくエコオフィス
行 動 計 画
牛 久 市
バイオマスタウン構想
牛 久 市
地域エネルギービジョン
図 1-1 各計画等の関連図
①牛久市の環境を守り育てる条例とは
平成 15 年 3 月 26 日制定し、環境の保全及び創出に関する基本理念、市をはじめとする各主体の責
務、施策の推進体制などを定めました。
基本理念としては、次の3点が掲げられています。
(基本理念)
1.環境の保全及び創出は、市民が安全で健康かつ文化的な生活を営むうえで欠くことのできない健
全で豊かな環境の恵みを等しく享受し、将来の世代に継承されるよう適切に行われなければなら
ない。
2.環境の保全及び創出は、多様な自然環境に恵まれた本市の特性を生かし、人と自然との共生を確
保し、すべての者が公平な役割分担の下で環境への負荷の少ない持続的発展が可能な循環型社会
を構築するため、自主的かつ積極的に取り組むことによって行われなければならない。
3.地球環境の保全は、人類共通の課題であり、市民の健康で安全かつ文化的な生活を将来にわたっ
て確保するうえで極めて重要であるため、すべての事業活動及び日常生活において推進されなけ
ればならない。
10
②牛久市環境基本計画とは
牛久市の環境を守り育てる条例第 7 条の規定に基づき、環境の保全及び創出に関する施策を総合的
かつ計画的に推進するために牛久市環境基本計画を策定しました。環境を守り育てるための方針とし
て、1)生活環境、2)自然環境、3)ごみ対策、4)地球環境の4分野について、それぞれ「望ま
しい環境のイメージ」を掲げ、推進していくこととしています。
(計画の期間)
平成 18 年度から平成 23 年度まで
(計画の構成)
・基本的事項
・市の現況
・環境を守り育てるための方針
・計画を確実に実行させるために(進行管理と情報発信)
環境基本計画の4分野のなかで牛久市地域エネルギービジョンに最も関連の深い地球環境に配慮
した取り組みの推進に関する分野では、次のように「望ましい環境のイメージ」を掲げています。
【望ましい環境イメージ】
省エネルギーへの取り組みを率先して行うまちをつくろう
地域環境から地球環境に配慮するまちをつくろう
また、目標達成に向けたイメージとして、次のとおり掲げています。
【目標達成のイメージ】
図 1-2 目標達成に向けたイメージ
③うしくエコオフィス行動計画
市役所の事務活動において環境負荷を低減し、地球環境保全のために自ら率先して行動することに
より、事業者や市民の自主的な取り組みを促進するため平成 13 年度に計画を策定しました。
(計画の期間)
第 1 期目計画期間
:
平成 13 年度から平成 17 年度
第 2 期目計画期間
:
平成 18 年度から平成 22 年度
(第1期目標) エネルギー使用量▲10%
(第2期目標)
用紙類使用量▲20%
ごみ排出量▲24% (11 年度比)
上記3項目について平成 17 年度実績値を上回らない
11
④牛久市バイオマスタウン構想
地域に存在するバイオマス(生物由来の資源)の利活用によって、地球温暖化防止と地域の活性化
を目指し、平成 20 年 3 月に茨城県内で初めて構想を公表しました。現在、バイオディーゼル燃料(以
下「BDF」という)製造事業、耕作放棄地の再生による資源作物の栽培、木質バイオマスの利活用、
し尿汚泥の利活用など4つの施策を展開中です。
図 1-3 バイオマスタウン構想のイメージ
12
1.2 ビジョンの基本方針と各主体の役割
牛久市環境基本計画では、地球環境に配慮した取り組みを推進するため、行政(市)が率先して取
り組み、市民、事業者の参加と協働により進めていくこととしています。
エネルギー消費と環境は密接に結びついています。次の世代の子供たちに現在の生活が送れる環境
を引き継いでいくためには、市民、事業者、行政(市)がそれぞれ主体的に行動し、新エネルギー利
用や省エネルギーに取り組んでいく必要があります。
そして、地球規模で環境問題を考えながら、地域で足元から具体的に行動していかなければなりま
せん。
牛久市環境基本計画での望ましい環境イメージ「省エネルギーへの取り組みを率先して行うまちを
つくろう」「地域環境から地球環境に配慮するまちをつくろう」の実現に向けて、本ビジョンを推進
していくための基本方針を次のとおり定めます。
【牛久市環境基本計画】
○
望ましい環境イメージ(地球環境)
省エネルギーへの取り組みを率先して行うまちをつくろう
地域環境から地球環境に配慮するまちをつくろう
基本方針【地域エネルギービジョン】
(全員参加)
1
市内でのエネルギー消費抑制にみんなで取り組んでまいります。
(率先実行)
2
新エネルギー・省エネルギーの取り組みを市が率先して取り組むことにより、推進してまい
ります。
(情報発信・仕組みづくり)
3
市民や事業者の取り組みにつながる情報を発信していくとともに、取り組みにつながる仕組
みづくりを検討してまいります。
また、4 章で述べるように、本市のエネルギー消費量は、産業部門が約 45%を占めていますが、運
輸部門、民生家庭部門がそれぞれ約 20%、民生業務部門が約 12%を占めていることから、新エネル
ギー、省エネルギーの取り組みは、事業者(産業)、市民(家庭)、及び行政のそれぞれが主体的に実
行していく必要があります。
このようなことから、本ビジョンにおける、それぞれの主体について求められる役割を次のとおり
整理しました。
(各主体の役割)
【行
政】
地域エネルギービジョンの推進(率先実行・情報発信・仕組みづくり)
【市
民】
ライフスタイルの変革
者】
新エネ・省エネの取り組みと経済性の両立をめざした事業活動
【事
業
13
(全員参加)
みんなで
取り組む
各主体の役割
【行
求められる行動
政】
・うしくエコオフィス行動計画の推進
地域エネルギービジョンの推進
(率先実行・情報発信・仕組みづく
り)
・公共施設における新エネ・省エネ設備導入
・既存のバイオマス利活用(バイオディーゼル燃料、木質バ
イオマスなど)
・広報、ホームページ、メルマガ、出前講座などでの積極的
情報発信。
・省エネ行動の普及促進(環境家計簿・みどりのカーテン)
・新エネ・省エネ設備導入や省エネ行動につながる実現可
能なインセンティブについて調査研究
教
育
・小中学校での省エネルギー環境教育の推進
交
通
・エコドライブの普及促進
・自転車・公共交通の利用促進
【市
民】
ライフスタイルの変革
・省エネ行動の実践
(環境家計簿・省エネナビ・みどりのカーテン・エコドライ
ブ・自転車利用)
・省エネ家電、クリーンエネルギー自動車、省エネ住宅、な
どへの買い替え
・太陽光発電、高効率給湯器などの設置
・資源回収、廃食用油回収などへの取り組み
【事 業 者】
新エネ・省エネの取り組みと経済
性の両立をめざした事業活動
・社員及び家族を含めた省エネ行動の実践
・新エネ・省エネ機器の導入
・ESCO事業の実施・検討
・省エネルギー診断の実施
・エネルギーマネジメントの導入
14
1.3 エネルギービジョンの目標
(1)新エネルギーの導入
牛久市の新エネルギーの期待可採量からは、太陽光発電、太陽熱利用、バイオマス(BDF)などが
期待できます。なお、BDF 製造については平成 21 年 4 月から開始しており、徐々に規模を拡大中で
す。またエネルギー高度利用技術の導入からは温度差エネルギー(ヒートポンプ)もエネルギー利用
の効率化の目的で省エネ対策としての導入が期待できます。
(2)省エネルギーの導入目標
1)削減目標設定の考え方
基本方針に基づき達成する省エネルギーの目標については、本市のエネルギー消費量やその
特徴、アンケート調査の結果、また、環境基本計画などの計画、更には京都議定書における日本
が達成すべき温室効果ガスの削減量との整合性も図りながら、次のとおりエネルギー消費量と
CO2 排出量に分けて設定しました。
本市のエネルギー消費量は 1990 年度と 2006 年度について推計しましたが、1990 年度では、
牛久市のエネルギー関連統計データが少なく、県の値からの按分によらざるを得ない場合が多
く、精度の点ではやや劣り、1990 年度のエネルギー消費量は目安としての使用に留めます。
このような状況から、エネルギー削減の基準となる年度についてはエネルギー関連データの
信頼性が高い 2006 年としました。
2)エネルギー削減目標
市民を対象としたアンケート調査の結果では、省エネルギーの達成目標として「10%以上の
削減を目指したい」という意見が 38%で一番多く、「20%以上の削減をめざしてみたい」とす
る回答も約 8%得られました。
また、国では京都議定書の削減約束達成に向けた「国民行動の目安」において、家庭におけ
る総エネルギー消費量の削減率(2002 年度から 2010 年度の変化幅)の目安としての目標値を
10%としています。また、国連での日本の「2020 年に 25%削減宣言」や「COP15 での目標」
などの将来目標値があります。
牛久市で削減対策を講じた場合に削減可能な量を別途推計し、国の方向性や目標値など総合
的に考慮したうえで、省エネルギーに対する本市の取り組み姿勢を示す意味も加え、2020 年度
におけるエネルギー削減の目標を次のとおり設定します。
2020 年度には、2006 年度比でのエネルギー消費量を 20%削減します。
3)二酸化炭素排出量の削減目標
本市の CO2 排出量は、製造業の新規立地によって 1990 年度からの増加率は 1.56 倍と大きく
なっています。また人口の増加に伴ない家庭部門での排出量も 1.48 倍と増加しています。この
ような中で CO2 排出量の削減は市民にとってわかりやすい目標であることから 2020 年度での
削減目標を次のように設定します。
2020 年度には、2006 年度比での二酸化炭素排出量を 20%削減します。
(エネルギーの削減目標から計算します)
15
1.4 ビジョンのプロセス
牛久市地域エネルギービジョンの策定にあたっては、主として外部委員で構成する牛久市地域エ
ネルギービジョン策定委員会(委員 11 名)と、庁内委員(副市長、環境経済部長、関係課長 11 名)
で構成する牛久市地域エネルギービジョン策定町内委員会において、次のようなプロセスでそれぞ
れ議論を重ね、策定しました。
エネルギービジョンの目的の確認
・地球温暖化問題
・エネルギー問題
住民・事業者の取組み実態と意識調査
・住民に対するアンケート
・事業所に対するアンケート
市の地域特性の整理
・自然条件
・社会条件
基本方針と行動計画の策定
・基本方針の設定
・行動計画の策定
・達成目標の検討
・推進体制等の計画
市のエネルギー利用実態調査
・家庭でのエネルギー消費
・事業所でのエネルギー消費
・公共部門でのエネルギー消費
図 1-4 ビジョン作成の流れ
16
2章
市民・事業所アンケート調査の概要
○アンケートの配布回収状況
アンケートの配布回収状況は、市民アンケートは 3,000 配布し、回収数は、1,157 件で、回収率は
39.1%であり、事業所アンケートは 150 配布し、回収数は 56 件で、回収率は 38.6%となっています。
種 類
配布数
市民アンケート
事業所アンケート
回答拒否・
実質配布数
宛先不明
回収数
回収率
配布日
3000
40
2960
1157
39.1%
平成21年9月18日
150
5
145
56
38.6%
平成21年9月18日
※(アンケート票は資料編に掲載しています)
<市民アンケート>
○家族構成
○建築年数
家族構成は、親子が 41.7%と最も多く、次いで、夫婦のみが 33.6%となっています。
建築年数は、25 年から 30 年が最も多く、次いで、10 年から 15 年となっています。
その他
2.4%
3世代以上
8.9%
無記入
1.0%
単身
12.4%
∼1年
∼3年
∼5年
∼10年
∼15年
∼20年
∼25年
∼30年
夫婦のみ
33.6%
親子
41.7%
∼35年
∼40年
∼50年
∼100年
100年以上
無記入
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
割合(%)
○現在お使いの電化製品等について
【 エアコン 】
エアコンは世帯当たり 3 台が最も多く、5 年から 10 年使用している世帯が多くなっています。能
力は 6∼8 畳用が最も多くなっています。
台数(台)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
無記入
計
世帯数
7
236
246
249
171
111
43
15
4
3
0
1
71
1157
割合(%)
0.6
20.4
21.3
21.5
14.8
9.6
3.7
1.3
0.3
0.3
0.0
0.1
6.1
100.0
使用年数
∼1年
∼2年
∼3年
∼4年
∼5年
∼10年
∼15年
∼20年
∼30年
30年以上
無記入
計
世帯数 割合(%)
88
7.6
80
6.9
78
6.7
47
4.1
112
9.7
356
30.8
148
12.8
71
6.1
20
1.7
0
0.0
157
13.6
1157
100.0
17
能力
∼6畳用
∼8畳用
∼10畳用
∼12畳用
∼14畳用
∼16畳用
∼20畳用
∼22畳用
∼24畳用
∼26畳用
∼28畳用
∼30畳用
30畳以上
無記入
計
世帯数 割合(%)
162
14.0
275
23.8
230
19.9
130
11.2
38
3.3
54
4.7
49
4.2
2
0.2
2
0.2
2
0.2
2
0.2
2
0.2
3
0.3
206
17.8
1157
100.0
【 冷蔵庫 】
冷蔵庫は世帯当たり 1 台が最も多く、10 年から 20 年使用している世帯が多くなっています。能力
は 300∼400L 用が最も多くなっています。
台数(台)
0
1
2
3
4
5
無記入
計
世帯数
0
900
176
26
4
1
50
1157
割合(%)
0.0
77.8
15.2
2.2
0.3
0.1
4.3
100.0
使用年数
∼1年
∼2年
∼3年
∼4年
∼5年
∼6年
∼7年
∼8年
∼9年
∼10年
∼20年
∼30年
30年以上
無記入
計
世帯数 割合(%)
93
8.0
64
5.5
84
7.3
49
4.2
116
10.0
56
4.8
65
5.6
76
6.6
24
2.1
176
15.2
197
17.0
19
1.6
0
0.0
138
11.9
1157
100.0
能力
∼100リットル
∼200リットル
∼300リットル
∼400リットル
∼500リットル
500リットル以上
無記入
計
世帯数 割合(%)
91
7.9
43
3.7
61
5.3
235
20.3
221
19.1
28
2.4
478
41.3
1157
100.0
【 テレビ 】
テレビは世帯当たり 2 台が最も多く、0 年から 1 年使用している世帯が多くなっています。デジタ
ル化が進み買い替えが進んでいるためだと思われます。
台数(台)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
無記入
計
世帯数
3
356
357
234
100
40
13
5
4
45
1157
割合(%)
0.3
30.8
30.9
20.2
8.6
3.5
1.1
0.4
0.3
3.9
100.0
使用年数
∼1年
∼2年
∼3年
∼4年
∼5年
∼6年
∼7年
∼8年
∼9年
∼10年
∼15年
∼20年
20年以上
無記入
計
世帯数 割合(%)
217
18.8
130
11.2
111
9.6
59
5.1
108
9.3
43
3.7
40
3.5
60
5.2
20
1.7
133
11.5
78
6.7
25
2.2
15
1.3
118
10.2
1157
100.0
【 給湯器 】
給湯器は世帯当たり 1 台が最も多く、10 年から 15 年使用している世帯が多くなっています。
台数(台)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
10台以上
無記入
計
世帯数
0
831
41
7
0
1
0
0
0
0
0
2
275
1157
割合(%)
0.0
71.8
3.5
0.6
0.0
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.2
23.8
100.0
使用年数
∼1年
∼2年
∼3年
∼4年
∼5年
∼6年
∼7年
∼8年
∼9年
∼10年
∼15年
∼20年
20年以上
無記入
計
世帯数 割合(%)
72
6.2
57
4.9
49
4.2
45
3.9
89
7.7
36
3.1
41
3.5
39
3.4
23
2.0
121
10.5
139
12.0
53
4.6
29
2.5
364
31.5
1157
100.0
18
○あなたの地球温暖化防止のための取組み等についてお教えください。
地球温暖化防止のための取組み等は温暖化問題について、「個人的な取組みを始めているが効果が
不明」が最も多く、次いで、「温暖化問題は緊急な課題だと思うが、何をしていいのか分からない」
が多くなっています。
温暖化問題について聞いたことがない
聞いてはいるが、温暖化問題は緊急課題としておらず何もしていない
温暖化問題は緊急な課題だとは思うが、何をしていいのか分からない
温暖化問題について、個人的な取組みを始めているが効果が不明
温暖化問題について知っており、効果的な取組みをすすめている
温暖化問題に効果的な取組みをすすめていることに加え、
周りにいる他の人々にも同様な活動を広めている
無記入
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
45.0
50.0
割合(%)
○あなたがご存知の市として取り組んでいる新エネルギー利活用・省エネルギー活動について
市として取り組んでいる省エネルギー活動・新エネルギー利活用については、「冷房温度抑制のた
め、市役所の壁面を覆うヘチマの「緑のカーテン」を設置している」が最も多く、次いで、「家庭か
ら回収された廃食用油によりバイオディーゼル燃料を製造し、市の公用車への利用に取り組んでい
る」が多くなっています。
冷房温度抑制のため、市役所の壁面を覆う
ヘチマの「緑のカーテン」を設置している
過程から回収された廃食用油によりバイオディーゼル燃料を
製造し、市の公用車燃料への利用に取り組んでいる
学校給食の残飯・調理くずなどの堆肥化に取り組んでいる
市役所では「うしくエコオフィス行動計画」に基づき、
取り組みを促進している
牛久市は茨城県内で最初に「バイオマスタウン構想」を策定し、
新エネルギー利活用の推進に率先して取り組んでいる
その他
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
割合(%)
○今後、市としてどのような新エネルギーに取り組むことが有効か
市としてどのような新エネルギーに取り組むことが有効かは、
「太陽光発電」が最も多く、次いで、
「太陽熱利用」となっています。
太陽光発電
太陽熱利用
風力発電
バイオマス発電・熱利用
燃料電池
小水力発電
廃棄物発電・熱利用
廃棄物燃料製造
温度差エネルギー(ヒートポンプなど)
バイオマス燃料(バイオディーゼル燃料等)製造
天然ガスコージェネレーション
クリーンエネルギー自動車
その他
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
割合(%)
19
70.0
80.0
○ご家庭で実行している省エネルギーについての行動をお教えください。
家庭で実行している省エネルギーについての行動は、「人のいない部屋の照明は、こまめな消灯を
心がけている」が最も多く、次いで、「冷暖房機器は不要なつけっぱなしをしないように気をつけて
いる」が多くなっています。
0%
20%
40%
60%
①暖房は20℃、冷房は28℃を目安に温度設定をしている
②電気カーペットは部屋の広さや用途にあったものを選び、
温度設定をこまめに調節している ③冷暖房機器は不要なつけっぱなしをしないように気をつけている
④照明は省エネ型の蛍光灯や、電球型蛍光ランプを
使用するようにしている ⑤人のいない部屋の照明は、こまめな消灯を心がけている
⑥テレビをつけっ放しにしたまま、他の用事をしないようにしている
⑦洗い物をするときは、給湯器の温度設定をできるだけ
低くするようにしている ⑧冷蔵庫の庫内は季節に合わせて温度調節をしたり、
ものを詰め込み過ぎないようにしている ⑨冷蔵庫は壁から適切な間隔をあけて設置している
⑩冷蔵庫の扉は開閉を少なくし、開けている時間を
短くするように気をつけている ⑪電気ポットは長時間使わないときにはコンセントを
抜くようにしている ⑫洗濯をするときはまとめて洗うようにしている
⑬お風呂は間隔を開けずに入るようにして、
追い焚きをしないようにしている ⑭シャワーはお湯をながしっぱなしにしないように気をつけている
⑮温水洗浄便座は、洗浄水温と暖房便座の温度を、季節に 応じてこまめに調節し、使わないときは保温効果を高めるために
便座のふたを閉めるようにしている ⑯停車時はできるだけエンジンを切るようにしている
⑰無駄な荷物を積んだまま運転しないように気をつけている
⑱経済速度を心がけ、急発進・急加速をしないように気をつけている
⑲タイヤの空気圧は適正に保つように心がけている
⑳外出時はできるだけ車に乗らず、自転車や徒歩、公共交通機関を利用する
ようにしている
はい
20
ときどき
いいえ
対象外
現状無記入
80%
100%
○牛久市で住民・事業者・行政が一体となったエネルギー利活用に関する運動への参加意思
住民・事業者・行政が一体となったエネルギー利活用に関する運動への参加意思は、「時間に余裕
があれば参加する」が最も多く、次いで、「テーマによっては参加する」が多くなっています。
その他
参加しない 1.7%
5.7%
無記入
2.2%
ぜひ参加した
い
9.0%
時間に余裕が
あれば参加す
る
37.5%
資料だけあれ
ばよい
13.6%
テーマによって
は参加する
30.3%
○あなたの家庭で、今後積極的に省エネルギー活動に取り組んだ場合、現在と比べてエネルギー全体(電
気、ガス、ガソリン等)をどの程度削減できると思いますか。
家庭で現在と比べてエネルギー全体(電気、ガス、ガソリン等)をどの程度削減できるかは、
「10%
以上の削減を目指してみたい」が最も多く、次いで、
「5%程度は可能かもしれない」が多くなってい
ます。
わからない
5.9%
むしろ増加する
可能性がある
0.4%
現在と殆ど変
わらないだろう
12.0%
無記入
3.7%
25%以上の削
減を目指してみ
たい
7.9%
10%以上の削
減を目指してみ
たい
38.3%
5%程度は可
能かもしれない
31.8%
21
<事業所アンケート>
○事業所の形態
事業所の形態は、「工場」が最も多くなっています。
事務所
店舗
工場
病院
学校
その他
無回答
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
割合(%)
○業種
業種としては、「製造業」が最も多くなっています。
農・林・水産業
小売業
鉱業・建設業
製造業
電気・ガス
運輸・通信
金融・保険業
不動産業
卸売業
飲食
旅館・ホテル業
公的サービス
その他
無回答
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
割合(%)
○従業員数
従業員は、「30∼99 人」が最も多く、次いで、「10∼19 人」が多くなっています。
1∼4人
5∼9人
10∼19人
20∼29人
30∼99人
100∼199人
200人以上
無回答
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
割合(%)
22
○貴事業所で現在取り組んでいる省エネルギー活動
現在取り組んでいる省エネルギー活動は、「冷暖房の効きすぎがないように、エアコンの設定温度
を調節している」が最も多く、次いで、「間引き消灯等を行っている」、「事務機器類の不使用時にお
けるスイッチオフを徹底している」が多くなっています。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
①冷暖房の効きすぎがないように、 エアコンの設定温度を調整している
②熱関連の省エネ機器(ボイラー等)を導入している
③電気関連の省エネ機器(省エネエアコン等)を
導入している ④照明関連の省エネ機器(高周波点灯管、LEDランプ等)
を導入している ⑤間引き消灯等を行っている
⑥空調機のメンテナンスを行っている
⑦事務機器類の不使用時における
スイッチオフを徹底している ⑧BEMS(ビルエネルギー管理システム)を導入して、
エネルギー消費を管理・制御している ⑨低燃費車への変更を行っている
⑩自家用車での出勤を控える日 (ノーマイカーデー)を設定している
⑪公共交通機関の利用促進を図っている
⑫燃料削減目標の設定を行っている
はい
ときどき
いいえ
対象外
無記入
○貴事業所における制度・事業・機器等の採用・導入について
制度・事業・機器等の採用・導入については、実施済みのものでは、
「グリーン購入」が最も多く、
次いで、「ISO14001」となっています。検討中、今後検討していくものでは、「省エネ診断」や「ク
リーンエネルギー自動車」が多くなっています。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
①省エネ診断
②クリーンエネルギー自動車 (ハイブリッド自動車、電気自動車、
天然ガス自動車など) ③コジェネレーション
④高効率ヒートポンプ空調熱源機
⑤ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
⑥断熱フィルム、塗料、散水等による
空調負荷低減化 ⑦グリーン電力制度
⑧ESCO事業
⑨省エネナビ
⑩ISO14001
⑪グリーン購入
実施済
検討中
今後検討
関心あり
関心なし
23
無記入
100%
○省エネルギー活動に取り組む上で、特に重要と思われる方策
省エネルギー活動に取り組む上で、特に重要と思われる方策は、「省エネルギーの方法・工夫・具
体的改善案についての情報提供」が最も多く、次いで、「事業所の省エネ設備投資等への経済支援」
となっています。
(%)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
①省エネルギーの方法・工夫・具体的改善案
についての情報提供 ②省エネルギー診断、ESCO事業などの
コンサルティングの情報提供 ③従業員への省エネルギー教育に対する支援
(講習会の開催) ④事業所の省エネ設備投資等への経済支援
(公的助成の拡充) ⑤ISO14001等認証取得についての
経済的・技術的支援 ⑥環境に配慮した事業所の認定制度の充実
(エコオフィス宣言等) ⑦他社のエネルギーに関する先進事例の
紹介などの情報提供 ⑧地球温暖化問題についてのイベントや
PR活動の実施 ⑨温室効果ガス排出に対する独自の
規制措置の検討 ⑩事業者間の相互連携、相互啓発等の機会提供
⑪省エネルギーに貢献している家庭や企業を
表彰する制度の創設 ⑫その他
24
50.0
60.0
70.0
80.0
3章
牛久市のエネルギー消費と CO2 排出量の現状
現状把握の年度としては、各種のエネルギーに関連する統計資料が揃っている 2006 年度としまし
た。
3.1 部門別エネルギー消費構造
2006 年度の牛久市におけるエネルギー消費量は 7,862(TJ/年)であり、部門別では、
「産業部門」が
3,581(TJ/年)(45.6%)が最も多く消費しており、
「民生家庭部門」が 1,643(TJ/年)(20.9%)、
「民生
業務部門」が 985(TJ/年)(12.5%)、
「運輸部門」が 1,557(TJ/年)(19.8%)、
「廃棄物部門」が 96(TJ/
年)(1.2%)となっています。
牛久市のエネルギー消費割合を全国と比較すると、「民生家庭部門」がやや多く、
「民生業務部門」
がやや少ない傾向があります。
茨城県は、「運輸部門」の消費量が少ないため(※)、参考として掲載してあります。
表 3-1 部門別エネルギー消費量(2006 年度)
エネルギー消費量(TJ/年)
部門
牛久市
茨城県
全国
産業部門
3,581
381,648
7,165,572
民生家庭部門
1,643
41,321
2,104,917
民生業務部門
985
102,649
2,955,712
1,557
29,012
3,751,037
運輸部門
96
廃棄物部門
合計
7,862
-
-
554,630
15,977,238
※茨城県の運輸部門のエネルギー消費量は家庭乗用車のみである。
出典:茨城県「独立行政法人経済産業研究所」(都道府県別エネルギー消費統計(茨城県))
全国「資源エネルギー庁長官官房総合政策課」(総合エネルギー統計」(ホームページ))
廃棄物部
門
運輸部門 1.2%
牛久市
産業部門
45.6%
19.8%
茨城県
運輸部門
5.2%
民生業務
18.5%
民生業務
部門
12.5%
全国
運輸部門
23.5%
民生家庭
部門
20.9%
民生家庭
7.5%
産業部門
44.8%
民生業務
18.5%
産業部門
68.8%
民生家庭
13.2%
図 3-1 部門別のエネルギー消費量の割合(2006 年度)
25
3.2 部門別 CO2 排出量
2006 年度の牛久市における CO2 排出量は 561(1,000t-CO2)であり、部門別では、「産業部門」が
260(1,000t-CO2)(46.4%)が最も多く消費しており、
「民生家庭部門」が 120(1,000t-CO2)(21.3%)、
「運輸部門」が 105(1,000t-CO2)(18.7%)、「廃棄物
「民生業務部門」が 73(1,000t-CO2)(13.0%)、
部門」が 3(1,000t-CO2)(0.6%)となっています。
牛久市の CO2 排出量割合を茨城県と比較すると、
「産業部門」が少なく、他の部門が多い傾向があ
ります。
全国と比較すると、
「産業部門」、
「民生家庭部門」がやや多く、
「民生業務部門」がやや少ない傾向
があります。
表 3-2 部門別 CO2 排出量(2006 年度)
CO2排出量(1,000t-CO2)
部門
牛久市
茨城県
全国
産業部門
260
34,663
460,040
民生家庭部門
120
3,128
165,716
民生業務部門
73
2,883
229,150
105
5,756
253,683
3
746
33,800
1,727
131,206
48,903
1,273,595
運輸部門
廃棄物部門
その他
−
合計
561
出典:21 年版茨城県環境白書
全国「環境省地球環境局地球温暖化対策課資料」
(国内二酸化炭素の部門別排出量の推移)
廃棄物部
門
0.6%
牛久市
運輸部門
18.7%
産業部門
46.4%
民生業務
部門
13.0%
廃棄物部
門
1.5%
茨城県
その他
3.5%
その他
10.3%
廃棄物部
門
2.7%
民生家庭
部門
21.3%
運輸部門
11.8%
民生業務
部門
5.9%
全国
産業部門
36.1%
運輸部門
19.9%
民生家庭
部門
6.4%
民生業務
部門
18.0%
産業部門
70.9%
図 3-2 部門別 CO2 排出量の割合(2006 年度)
26
民生家庭
部門
13.0%
3.3
1990 年度の部門別エネルギー消費構造と CO2 排出量
1990 年度のエネルギー消費量の把握に当たっては、牛久市のエネルギー関連統計データが不十分で
あることから茨城県のエネルギー消費量を按分した数値を多く利用しており、精度が低いものとなり
ます。そのため、1990 年度のエネルギー消費量については、目安としての使用に留めます。
1990 年度の牛久市におけるエネルギー消費量及び CO2 排出量を参考として下表に示します。
表 3-3 部門別エネルギー消費量(1990 年度)
エネルギー消費量(TJ/年)
部門
牛久市
茨城県
全国
産業部門
2,189
326,076
6,992,876
民生家庭部門
1,037
29,291
1,655,075
民生業務部門
484
50,866
2,023,600
運輸部門
892
16,172
3,217,375
4,602
422,405
13,888,926
合計
※茨城県の運輸部門のエネルギー消費量は家庭乗用車のみである。
出典:茨城県「独立行政法人経済産業研究所」(都道府県別エネルギー消費統計(茨城県))
全国「資源エネルギー庁長官官房総合政策課」(総合エネルギー統計」(ホームページ))
表 3-4 部門別 CO2 排出量(1990 年度)
CO2排出量(1,000t-CO2)
部門
牛久市
産業部門
茨城県
178
民生家庭部門
全国
36,144
81
482,112
127,443
5,444
民生業務部門
39
運輸部門
61
164,292
4,377
217,371
廃棄物部門
-
634
22,699
その他
-
1,818
130,213
48,417
1,144,130
合計
359
出典:21 年版茨城県環境白書
全国「環境省地球環境局地球温暖化対策課資料」
(国内二酸化炭素の部門別排出量の推移)
27
3.4 エネルギー消費構造と CO2 排出量のまとめ
牛久市は 1990 年以降に東京の通勤圏として人口が増加を続けており、また産業では 2 箇所の工業
団地が稼動するなど、人口、経済の活動量が増加してします。1990 年度は詳細なエネルギー関連の
統計データが少ないため、エネルギー推計結果は 2006 年度の精度には及ばないので、直接的な比較
は精度の問題がある。
参考までに、2006 年度ではエネルギー使用量は 1990 年度に比べ約 1.7 倍に増加いています。
「産業部門」が 1.64 倍、「民生家庭部門」が 1.58 倍、「民生業務部門」が 2.03 倍、「運輸部門」が
1.74 倍、どの部門も 1.5 倍以上の伸びを示しています。
表 3-5 牛久市の部門別エネルギー消費量の推移
エネルギー消費量(TJ/年)
部門
1990年度 2006年度 伸び率
産業部門
2,189
3,581
1.64
民生家庭部門
1,037
1,643
1.58
民生業務部門
484
985
2.03
運輸部門
892
1,557
1.74
廃棄物部門
-
96
合計
4,602
-
7,862
1.71
エネルギー
消費量
(TJ/年)
9,000
7,862
8,000
96
7,000
1,557
6,000
4,602
5,000
0
892
484
4,000
3,000
985
1,643
廃棄物部門
運輸部門
民生業務部門
民生家庭部門
産業部門
1,037
2,000
3,581
2,189
1,000
0
1990年度
2006年度
図 3-3 牛久市の部門別エネルギー消費量の推移
牛久市における CO2 排出量は、牛久市全体で 1990 年度から 2006 年度の伸びは 1.56 倍となってい
ます。「産業部門」が 1.46 倍、「民生家庭部門」が 1.48 倍、「民生業務部門」が 1.87 倍、「運輸部門」
が 1.73 倍、どの部門も約 1.5 倍以上の伸びを示しています。
CO2排出量
(1,000tCO2)
561
600
3
表 3-6 牛久市の部門別 CO2 排出量の推移
105
500
部門
CO2排出量(1,000t-CO2)
1990年度 2006年度 伸び率
産業部門
民生家庭部門
178
260
1.46
81
120
1.48
民生業務部門
39
73
1.87
運輸部門
61
105
1.73
廃棄物部門
合計
-
3
359
561
400
300
200
100
-
359
0
61
39
73
120
廃棄物部門
運輸部門
民生業務部門
民生家庭部門
産業部門
81
260
178
0
1990年度
1.56
2006年度
図 3-4 牛久市の部門別 CO2 排出量の推移
28
<参考>
エネルギー消費構造と CO2 排出量の推計方法
牛久市のエネルギー消費構造及び温室効果ガス排出量は、「地球温暖化対策地方公共団体実行計画
(区域施策編)策定マニュアル(第 1 版)」(環境省)を基に推計をしました。
「都道府県別エネルギー消費統計」
(経済産業省資源エネルギー庁)における最新年度(平成 18 年
度)のデータを用いて、茨城県のエネルギー消費量から世帯数や産業分類別就業者数等を用いて按分
し、牛久市のエネルギー消費量及び CO2 排出量を推計しました。按分、算出に用いたデータ及び統計
データの出典を下表に示します。
また、牛久市のエネルギー消費量及び CO2 排出量の算出手順については、次ページに示します。
(1)2006 年度
表 3-7 按分、算出に用いた統計データ(2006 年度)
部門
製造業
按分、算出に用いたデータ
統計データの出典
製造品出荷額
工業統計(経済産業省)
産業部門 建設業・鉱業 建設業・鉱業の就業者数
農林水産業
事業所・企業統計調査(総務省統計局)
農業産出額
農業産出額(農林水産省)
LPガス:プロパンガス1ヶ月当たり世帯消費量
プロパンガス消費実態調査(石油情報センター)、
灯油消費実態調査(石油情報センター)、
ガス事業年報(資源エネルギー庁)、
住民基本台帳(牛久市)、
統計うしく(牛久市)
灯油:灯油1ヶ月当たり世帯消費量
家庭
都市ガス:ガス事業者から提供
電力:電気事業者、牛久市から提供
民生部門
石油製品:LPガス、灯油、重油消費量、事業所数(業務)
業務
都市ガス:ガス事業者から提供
電力:電気事業者、牛久市から提供
自動車
運輸部門
鉄道
廃棄物部門
ガス事業年報(資源エネルギー庁)、
事業所・企業統計調査(総務省統計局)、
総合エネルギー統計(資源エネルギー庁)、
統計うしく(牛久市)
1日1車当たり燃費量、自動車保有車両数、軽自動車車両数、 自動車輸送統計年報、市区町村別自動車保有車両数、
車種別燃料別台数
市区町村別軽自動車車両数、諸分類別自動車保有車両数
東日本旅客鉄道資料、時刻表、
地球温暖化対策推進法に基づく温室効果ガス排出量算定・
エネルギー消費量、営業キロ数、CO 2排出量
報告・公表制度による平成18 年度温室効果ガス排出量の
集計結果
エネルギー消費量、CO 2排出量
牛久クリーンセンター資料
表 3-8 算出に用いた排出係数(2006 年度)
種別
電力
都市ガス
エネルギー換算係数
係数
単位
3.6 MJ/kWh
45.0 MJ/m3
LPガス
50.8 MJ/kg
灯油
36.7 MJ/L
重油
ガソリン
軽油
34.6 MJ/L
37.8 MJ/L
29
二酸化炭素換算係数
係数
単位
0.339 t-CO2/千kWh
2.29 t-CO2/千m3
3.00
59.84
2.49
67.87
69.30
2.32
2.59
t-CO2/t
t-CO2/TJ
t-CO2/kL
t-CO2/TJ
t-CO2/TJ
t-CO2/kL
t-CO2/kL
表 3-9 エネルギー消費量及び CO2 排出量の算出手順(2006 年度)
部門
産業部門
民生部門
運輸部門
廃棄物部門
算出手順
都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の製造業エネルギー消費量を、製造業の生産額
(製造品出荷額)で按分して(茨城県と牛久市の割合)算出した。
製造業
CO2は同様に炭素単位表をCO2換算して算出した。
都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の建設業・鉱業エネルギー消費量を、建設業・鉱業
建設業・鉱業 部門就業者数で按分して(茨城県と牛久市の割合)算出した。
CO2は同様に炭素単位表をCO2換算して算出した。
都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の農林水産業エネルギー消費量を、農林水産業の
農林水産業 生産額で按分して(茨城県と牛久市の割合)算出した。
CO2は同様に炭素単位表をCO2換算して算出した。
LPガスは、牛久市の世帯数から都市ガスのメーター数を引いた値に、プロパンガス消費実態調
査から茨城県の1世帯当たりの1ヶ月使用量を乗じて牛久市のLPガス消費量を算出した。
灯油は、灯油消費実態調査から茨城県の1世帯当たりの1ヶ月使用量に世帯数を乗じて、牛久市
の灯油消費量を算出した。
都市ガスは、ガス事業者に提供いただいた家庭用の消費量を用いた。
電力は、電気事業者から提供いただいたデータの電灯用から、牛久市(1998年∼2003年、2008
年)、竜ヶ崎支社(1990年、2003年∼2008年)を基に牛久市の2006年を推計した。
家庭
推計方法は、牛久市と竜ヶ崎支社の2003年を基準(=1.0)として、竜ヶ崎支社の2008年までの各
年の伸び率を算出し、2008年の牛久市と竜ヶ崎支社の比率を求め、牛久市の2003年データに
竜ヶ崎支社の2006年の伸び率と2008年の牛久市と竜ヶ崎支社の比率をかけて、2006年を推計し
た。
それぞれの消費量にエネルギー換算係数を乗じてエネルギー消費量を算出し、CO2は、消費量
にCO2換算係数を乗じて算出した。
LPガスは、都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の石油製品の消費量からLPガス消費量
を算出する。まず総合エネルギー統計の全国の石油製品消費量から全国のLPガス消費量の比
率を求め、茨城県のLPガス消費量を算出する。次に牛久市のLPガス消費量は、企業・事業所統
計より業務部門の事業所数で按分し(茨城県と牛久市の割合)、それぞれLPガス普及率をかけ
算出した。
灯油は、都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の石油製品の消費量から灯油消費量を算
出する。まず総合エネルギー統計の全国の石油製品消費量から全国の灯油消費量の比率を求
め、茨城県の灯油消費量を算出する。次に牛久市の灯油消費量は、企業・事業所統計より業務
部門の事業所数で按分し(茨城県と牛久市の割合)算出した。
重油は、都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の石油製品の消費量から重油消費量を算
出する。まず総合エネルギー統計の全国の石油製品消費量から全国の重油消費量の比率を求
め、茨城県の重油消費量を算出する。次に牛久市の重油消費量は、企業・事業所統計より業務
業務
部門の事業所数で按分し(茨城県と牛久市の割合)算出した。
都市ガスは、ガス事業者に提供いただいた商業用+その他用の消費量を用いた。
電力は、電気事業者から提供いただいたデータの電力用から、牛久市(1998年∼2003年、2008
年)、竜ヶ崎支社(1990年、2003年∼2008年)を基に牛久市の2006年を推計した。
推計方法は、牛久市と竜ヶ崎支社の2003年を基準(=1.0)として、竜ヶ崎支社の2008年までの各
年の伸び率を算出し、2008年の牛久市と竜ヶ崎支社の比率を求め、牛久市の2003年データに
竜ヶ崎支社の2006年の伸び率と2008年の牛久市と竜ヶ崎支社の比率をかけて、2006年を推計し
た。
推計した電力量は産業用も含まれているため、2008年の内訳比率を用いて、2006年の業務用電
力量を推計した。
それぞれの消費量にエネルギー換算係数を乗じてエネルギー消費量を算出し、CO2は、消費量
にCO2換算係数を乗じて算出した。
市区町村自動車保有車両数及び市区町村別軽自動車車両数から牛久市の車両数を求める。
諸分類別自動車保有者車両数から燃料別の比率を求める。
牛久市の車両数に燃料別の比率を乗じて、燃料別の車両数を推計し、自動車統計年報から1日
自動車
1車当たりの車種別燃料別消費量を乗じて、自動車の燃料別消費量を算出した。
それぞれの消費量にエネルギー換算係数を乗じてエネルギー消費量を算出し、CO2は、消費量
にCO2換算係数を乗じて算出した。
東日本旅客鉄道の資料から在来線運転用消費エネルギーに営業キロ(全体)から牛久市の営
業キロ分の比率を乗じて、牛久市のエネルギー消費量とした。
CO2は、地球温暖化対策推進法に基づく温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度による平成
鉄道
18 年度温室効果ガス排出量の集計結果より営業キロ(全体)から牛久市の営業キロ分の比率
を乗じて、牛久市のCO2排出量とした。
牛久クリーンセンター資料のエネルギー消費量及びCO2排出量を用いた。
30
(2)1990 年度
表 3-10 按分、算出に用いた統計データ(1990 年度)
按分に用いたデータ
部門
製造業
統計データの出典
製造品出荷額
工業統計(経済産業省)
産業部門 建設業・鉱業 建設業・鉱業の就業者数
農林水産業
事業所・企業統計調査(総務省統計局)
農業産出額
農業産出額(農林水産省)
LPガス:プロパンガス販売実績
LPガス資料年報(石油化学新聞社)、
ガソリンスタンド実用統計資料(月刊ガソリン・スタンド社)、
ガス事業年報(資源エネルギー庁)、
住民基本台帳(牛久市)、
統計うしく(牛久市)
灯油:ガソリンスタンド灯油販売量
家庭
都市ガス:すべてLPガスとした
民生部門
電力:電気事業者、牛久市から提供
石油製品:LPガス、灯油、重油消費量、事業所数(業務)
業務
都市ガス:すべてLPガスとした
電力:電気事業者、牛久市から提供
運輸部門
自動車
鉄道
ガス事業年報(資源エネルギー庁)、
事業統計調査(総務省統計局)、
総合エネルギー統計(資源エネルギー庁)、
統計うしく(牛久市)
1日1車当たり燃費量、自動車保有車両数、軽自動車車両数、 自動車輸送統計年報、市区町村別自動車保有車両数、
車種別燃料別台数
市区町村別軽自動車車両数、諸分類別自動車保有車両数
東日本旅客鉄道資料、時刻表
エネルギー消費量、営業キロ数、CO 2排出量
表 3-11 算出に用いた排出係数(1990 年度)
種別
電力
エネルギー換算係数
係数
単位
3.6 MJ/kWh
LPガス
50.8 MJ/kg
灯油
36.7 MJ/L
重油
ガソリン
軽油
34.6 MJ/L
37.8 MJ/L
31
二酸化炭素換算係数
係数
単位
0.38 t-CO2/千kWh
3.00 t-CO2/t
59.84 t-CO2/TJ
2.49 t-CO2/kL
67.87 t-CO2/TJ
69.30 t-CO2/TJ
2.32 t-CO2/kL
2.59 t-CO2/kL
表 3-12 エネルギー消費量及び CO2 排出量の算出手順(1990 年度)
部門
産業部門
民生部門
運輸部門
廃棄物部門
算出手順
都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の製造業エネルギー消費量を、製造業の生産額
(製造品出荷額)で按分して(茨城県と牛久市の割合)算出した。
製造業
CO2は同様に炭素単位表をCO2換算して算出した。
都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の建設業・鉱業エネルギー消費量を、建設業・鉱業
建設業・鉱業 部門就業者数で按分して(茨城県と牛久市の割合)算出した。
CO2は同様に炭素単位表をCO2換算して算出した。
都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の農林水産業エネルギー消費量を、農林水産業の
農林水産業 生産額で按分して(茨城県と牛久市の割合)算出した。
CO2は同様に炭素単位表をCO2換算して算出した。
LPガスは、LPガス資料年報から茨城県の家庭業務用販売実績をLPガス用途別販売量の家庭
用の比率を乗じて家庭用販売量を算出する。茨城県の世帯数から都市ガスのメーター数を引
き、LPガス世帯数として、茨城県の1世帯当たりの量を算出する。それに牛久市の世帯数を乗じ
てLPガス消費量を算出した。
灯油は、ガソリンスタンド実用統計資料から茨城県の1世帯当たりのガソリンスタンド灯油販売量
を算出し、牛久市の世帯数を乗じて、牛久市の灯油消費量を算出した。
都市ガスは、LPガスをすべての家庭で使用したこととした。
家庭
電力は、電気事業者、牛久市から提供いただいたデータの電灯用から、牛久市(2003年、2008
年)、竜ヶ崎支社(1990年、2003年、2008年)を基に牛久市の1990年を推計した。
推計方法は、2003年度と2008年度の牛久市と竜ヶ崎支社の割合の平均値を算出し、竜ヶ崎支社
の1990年の電力使用量に乗じることで1990年を推計した。
それぞれの消費量にエネルギー換算係数を乗じてエネルギー消費量を算出し、CO2は、消費量
にCO2換算係数を乗じて算出した。
LPガスは、都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の石油製品の消費量からLPガス消費量
を算出する。まず総合エネルギー統計の全国の石油製品消費量から全国のLPガス消費量の比
率を求め、茨城県のLPガス消費量を算出する。次に牛久市のLPガス消費量は、企業・事業所統
計より業務部門の事業所数で按分し(茨城県と牛久市の割合)、それぞれLPガス普及率をかけ
算出した。
灯油は、都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の石油製品の消費量から灯油消費量を算
出する。まず総合エネルギー統計の全国の石油製品消費量から全国の灯油消費量の比率を求
め、茨城県の灯油消費量を算出する。次に牛久市の灯油消費量は、事業統計調査より業務部
門の事業所数で按分し(茨城県と牛久市の割合)算出した。
重油は、都道府県別エネルギー消費統計から茨城県の石油製品の消費量から重油消費量を算
出する。まず総合エネルギー統計の全国の石油製品消費量から全国の重油消費量の比率を求
業務
め、茨城県の重油消費量を算出する。次に牛久市の重油消費量は、事業統計調査より業務部
門の事業所数で按分し(茨城県と牛久市の割合)算出した。
都市ガスは、LPガスをすべての事業所で使用したこととした。
電力は、電気事業者、牛久市から提供いただいたデータの電力用から、牛久市(2003年、2008
年)、竜ヶ崎支社(1990年、2003年、2008年)を基に牛久市の1990年を推計した。
推計方法は、2003年度と2008年度の牛久市と竜ヶ崎支社の割合の平均値を算出し、竜ヶ崎支社
の1990年の電力使用量に乗じることで1990年を推計した。
推計した電力量は産業用も含まれているため、2008年の内訳比率を用いて、1990年の業務用電
力量を推計した。
それぞれの消費量にエネルギー換算係数を乗じてエネルギー消費量を算出し、CO2は、消費量
にCO2換算係数を乗じて算出した。
市区町村自動車保有車両数及び市区町村別軽自動車車両数から牛久市の車両数を求める。
諸分類別自動車保有者車両数から燃料別の比率を求める。(燃料別の比率は1995年度までし
かなかったため1995年度の比率を用いた。)
牛久市の車両数に燃料別の比率を乗じて、燃料別の車両数を推計し、自動車統計年報から1日
自動車
1車当たりの車種別燃料別消費量を乗じて、自動車の燃料別消費量を算出した。
それぞれの消費量にエネルギー換算係数を乗じてエネルギー消費量を算出し、CO2は、消費量
にCO2換算係数を乗じて算出した。
東日本旅客鉄道の資料から在来線運転用消費エネルギーに営業キロ(全体)から牛久市の営
業キロ分の比率を乗じて、牛久市のエネルギー消費量とした。
鉄道
CO2は、東日本旅客鉄道の資料からCO2排出量を営業キロ(全体)から牛久市の営業キロ分の
比率を乗じて、牛久市のCO2排出量とした。
牛久クリーンセンター資料のエネルギー消費量及びCO2排出量を用いた。
32
4章
新エネルギーの賦存量・利用可能量
4.1 新エネルギーの種類
新エネルギーとは、「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」において「新エネルギー利
用等」として規定されたエネルギーのことを指し、技術的に実用化段階に達しつつあるが、経済性の
面から普及が十分でないもので、石油に代わるエネルギーの導入を図るために特に必要なものと定義
されています。
※(新エネルギーの種類の詳細については資料編P12∼17 に掲載しています)
表 4-1 新エネルギーの種類
エネルギー区分
利用区分
太陽光発電
太陽熱利用
風力発電
再生可能エネルギー
(自然エネルギー)
バイオマス発電・バイオマス熱利用
バイオマス燃料製造
雪氷熱利用
中小水力発電
廃棄物発電・廃棄物熱利用
再生可能エネルギー
(リサイクル・エネルギー)
廃棄物燃料製造
(BDF製造)
温度差エネルギー (地熱エネルギー)
燃料電池
革新的なエネルギー高度利用技術
天然ガスコージェネレーション
クリーンエネルギー自動車
ヒートポンプ
33
4.2 賦存量算定の考え方
牛久市における新エネルギー導入の可能性及び導入方策検討のための基礎資料として、新エネルギ
ーの量について推計を行います。新エネルギーの量を表す指標として「潜在賦存量」及び「期待可採
量」を整理します。
ここでは、「潜在賦存量」及び「期待可採量」を下記のとおり定義します。なお、エネルギー量の
使用単位は、標準単位系(J表示系)により変換して TJ(テラジュール)※1で表示します。
表 4-2 新エネルギーの算定量
項
目
内
潜在賦存量
容
理論的に存在するエネルギー資源量。地理的・社会的・技術的制約条件を考慮せずに
算出した量。
実際に利用可能なエネルギー資源量。地理的・社会的・技術的制約条件を考慮した上
期待可採量
で算出した量。ただし、経済的制約条件は考慮し、様々な施策等で2020年まで期待さ
れる量
上記 2 種類のうち、地域における新エネルギー導入促進を図る上で有効かつ現実的と考えられるの
は「期待可採量」になります。
賦存量算定の対象エネルギーは、国の定める再生可能エネルギーとしました。雪氷熱利用、中小水
力発電についてはエネルギー量が少ないため、また燃料電池、クリーンエネルギー自動車については
今後の技術進歩を見据えるものとし、これらに関しては、賦存量算定の対象エネルギーから除外しま
した。
今回、牛久市の新エネルギーとしては、太陽光発電、太陽熱利用、風力発電、廃棄物利用、バイオ
マス利用の賦存量の算定を行います。分析する項目は下表の通りです。
表 4-3 各新エネルギーの分析項目
種類
分析項目
太陽光発電
潜在賦存量、期待可採量
太陽熱利用
潜在賦存量、期待可採量
風力発電
期待可採量
廃棄物利用
期待可採量
バイオマス利用
期待可採量
※1 TJ(テラジュール):1012(10 の 12 乗)ジュールのこと。
ジュールは、1 ニュートンの力が物体を 1 メートル動かすときの仕事量です。
なお、GJ(ギガジュール):109(10 の 9 乗)ジュールのこと。
MJ(メガジュール):106(10 の 6 乗)ジュールのこと。
34
4.3 潜在賦存量・期待可採量の算定方法
4.3.1 太陽光発電
(1)潜在賦存量
太陽光発電の潜在賦存量は、市内の建物の屋根において得ることのできるエネルギー量として算出
します。市の1m2 あたりの日射量は独立行政法人
新エネルギー・産業技術総合開発機構(以後
「NEDO」という)の年間最適傾斜角日射量から、牛久市に近い場所にある竜ヶ崎観測所のデータを
使用しました。
表 4-4 年間最適傾斜角日射量(竜ヶ崎観測所)
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月 平均
年間最適傾斜角日射量(kWh/m ・日) 3.74
3.79
4.02
4.29
4.59
3.94
4.14
4.74
3.45
3.21
2
3.13
3.36
3.87
出典:NEDO(全国日射量平均値データマップ)
太陽光発電の潜在賦存量は、市全体では約 3,461 百万(kWh/年)となりますが、これは、霧などを考
慮しない場合の潜在量であり、熱量換算すると約 12,462(TJ/年)となります。
なお、市全体の屋根面積は(住宅床面積/階数)で作成しました。
太陽光発電の潜在賦存量
「潜在賦存量」= 年間最適傾斜角日射量(kWh/㎡/日) × 牛久市建物床面積(㎡) × 365(日/年)
= 3.87(kWh/㎡/日) ×2,450,596(㎡) × 365(日/年)
= 3,461,589,380(kWh/年)
「熱量換算」
= 潜在賦存量(kWh/年) × 熱量換算係数(MJ/kWh)
= 3,461,589,380(kWh/年) × 3.60(MJ/kWh)
= 12,462(TJ/年)
■設定データ
項目
年間最適傾斜角日射量
牛久市建物床面積
数値
3.87
2,450,596
(kWh/㎡/日)
(㎡)
出典:NEDO「太陽光発電フィールドテスト事業設置事例集」
35
(2)期待可採量
太陽光発電の期待可採量は、住宅 3,125 戸(平成 21 年 3 月末の世帯数の 10%)、公共施設 12 ヵ所
(小・中学校)における屋根・屋上へ集光パネルを設置した場合に得られるエネルギー量として算出
します。
太陽光発電の期待可採量は、約 10,428 千(kWh/年)となり、熱量換算すると約 37.5(TJ/年)となりま
す。
太陽光発電の期待可採量
「期待可採量」= 年間最適傾斜角日射量(kWh/㎡/日) × 365(日/年)
×{(太陽光発電出力(住宅)(kW/戸) × 住宅(戸))
+(太陽光発電出力(公共施設)( kW/ヵ所)× 公共施設(ヵ所))}
× 単位出力あたりの必要面積(㎡/kW) × 補正係数
= 3.87(kWh/㎡/日) × 365(日/年)
×{(4(kW) × 3,125(戸))+(10(kW) × 12(ヵ所))}
× 9(㎡/kW) × 0.065
= 10,428,433(kWh/年)
「熱量換算」
= 期待可採量(kWh/年) × 熱量換算係数(MJ/kWh)
= 10,428,433(kWh/年) × 3.60(MJ/kWh)
= 37.5(TJ/年)
■設定データ
項目
数値
年間最適傾斜角日射量
3.87
住宅
4
(kWh/㎡/日)
(kW/戸)
太陽光発電出力
10
その他
9
単位出力あたりの必要面積
補正係数
0.065
住宅
3,125
12
公共施設
(kW/ヵ所)
(㎡/kW)
(戸)
(ヵ所)
注)補正係数は太陽光発電の機器効率や稼働率を考慮した値である。
以下の資料の値を使用した。
出典:NEDO「新エネルギーガイドブック 2008」
36
4.3.2 太陽熱利用
(1)潜在賦存量
太陽熱利用は、太陽光発電と同じく太陽エネルギーを利用します。そのため、太陽熱利用の潜在賦
存量は、前述した太陽光発電の潜在賦存量と同じです。
(2)期待可採量
太陽熱利用の期待可採量は、住宅 3,125 戸(平成 21 年度の世帯数の 10%)、公共施設 12 ヵ所(小・
中学校)における屋根・屋上へ集熱パネルを設置した場合に得られるエネルギー量として算出します。
太陽熱利用の期待可採量は、約 936 千(kWh/年)となり、熱量換算すると約 3.4(TJ/年)となります。
太陽熱利用の期待可採量
「期待可採量」= 年間最適傾斜角日射量(kWh/㎡/日) × 365(日/年)
×{(集熱面積(住宅)(㎡/戸) × 住宅(戸))
+(集熱面積(公共施設)(㎡/ヵ所) × 公共施設(ヵ所))}× 集熱効率
= 3.87(kWh/㎡/日) × 365(日/年)
×{(3(㎡/戸) × 3,125(戸))+(7.5(㎡/ヵ所) × 12(ヵ所))}× 0.4
= 5,347,914(kWh/年)
「熱量換算」
= 期待可採量(kWh/年) × 熱量換算係数(MJ/kWh)
= 5,347,914(kWh/年) × 3.60(MJ/kWh)
= 19.2(TJ/年)
■設定データ
項目
数値
年間最適傾斜角日射量
3.87
住宅
3
(kWh/㎡/日)
(㎡/戸)
集熱面積
7.5
その他
(㎡/ヵ所)
0.4
集熱効率
3,125
住宅
12
公共施設
(戸)
(ヵ所)
注)集熱効率は太陽熱利用の有集熱効率を 0.4 とした値である。
以下の資料の値を使用した。
出典:NEDO「新エネルギーガイドブック 2008」
37
4.3.3 風力発電
風力発電の大型風車の設置について、以下に設置条件を示します。
・一定以上(30m 高にて 6.5m/s 以上)の風速が必要。
・騒音や電波障害の問題から、人家や商業施設とある程度の距離が必要。
・国立公園内の設置は条件あり。その他の自然公園や自然環境保全地域においても、風車を含
む工作物の設置について許認可や届出義務等の規制がある。
・急傾斜地など地形的に設置が困難な場所の設置は条件あり。(建設の困難さや気流の乱れの問
題から)
・できれば既存の道路や送電線を利用できる事が望ましい。(ただし、新規に道路や送電線を新
たに設置することは可能であり、経済性が許せば絶対条件ではない。
)
上記のように、風車の設置にあたっては、一般的に年平均風速 6.5m/s 以上が必要とされています。
これは、NEDO 風力発電フィールドテスト事業における適地の目安ともなっている風速です。
牛久市は、図 4-1 からも分かるとおり、平均風速 4.0m/s と上記制約に該当しないため、本調査で
は、小型風力発電導入を想定し賦存量を推計しました。
小型風力発電は、公園などの公共施設、街路灯、災害対策施設非常灯、家庭用小電源、モニュメン
ト、環境教育として学校への設置などの用途があげられます。
出典:NEDO「局所的風況予測モデル H18 年度版」
図 4-1 牛久市周辺の地上高 30m の年平均風速と観測点
38
図 4-2 観測点①の風況図
図 4-3 観測点②の風況図
図 4-4 観測点③の風況図
図 4-5 観測点④の風況図
図 4-6 観測点⑤の風況図
39
(1)期待可採量
小型風力発電は 1kW クラスを想定し、牛久市役所周辺(平均風速 4.0 m/s)の風況マップを用いて算
出します。
小型風力発電の期待可採量は、12 基設置した場合に得られるエネルギー量として算出します。
期待可採量は、約 21 千(kWh/年)となり、熱量換算すると約 0.08(TJ/年)となります。
風力発電の期待可採量
「期待可採量」= 風車 1 基あたり規模(kW/基) × 設置基数(基)
× 設備利用率(%) × 24(時間) × 365(日/年)
= 1(kW/基) × 12(基)
× 0.2 × 24(時間) × 365(日)
= 21,024(kWh/年)
「熱量換算」
= 期待可採量(kWh/年) × 熱量換算係数(MJ/kWh)
= 21,024(kWh/年) × 3.60(MJ/kWh)
= 0.08(TJ/年)
■設定データ
項目
数値
1
(kW)
設置基数
12
(基)
設備利用率
0.2
発電機出力
注)風力発電装置の設備利用率は、設置する場所の風況に大きく左右されるため、
設置する場所での精査が必要となるが、ここでは仮に 0.2 として推計した。
出典:技術&事業インキュベーション・フォーラム
40
4.3.4 廃棄物発電・熱利用・燃料製造
①廃棄物発電・熱利用(一般廃棄物)
(1)期待可採量
廃棄物発電・熱利用の期待可採量は、市内で発生する一般廃棄物(可燃物)を燃焼して得られるエ
ネルギー量として算出します。なお、ここでは所内率(発電電力のうち所内消費の比率)やシステム
効率(発電効率・ボイラー効率)を考慮します。
期待可採量は、「発電利用」では、約 7,9(TJ/年)、「熱利用」では、約 39,6(TJ/年)となります。
廃棄物発電・熱利用(一般廃棄物)の期待可採量
「期待可採量」= 一般廃棄物量(t/年) × ゴミ発熱量(MJ/t)
× (1−所内率) × システム効率
「発電利用」
= 21,753(t/年) × 6,700(MJ/t)× (1−0.68) × 0.17
= 7.9(TJ/年)
= 21,753(t/年) × 6,700(MJ/t)× (1−0.68) × 0.85
「熱利用」
= 39.6(TJ/年)
■設定データ
項目
数値
一般廃棄物量(可燃物)
ゴミ発熱量
21,753
(t/年)
6,700
(MJ/t)
所内率(発電電力のうち所内
消費の比率)
0.68
発電効率
0.17
ボイラ効率
0.85
システム効率
出典:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等について」
注)ごみ発熱量、所内率、システム効率の係数は以下の資料からの値とした。
NEDO「新エネルギーガイドブック 2005
導入編」
41
②廃棄物発電・熱利用(食品系)
(1)期待可採量
①廃棄物発電・熱利用(一般廃棄物)では燃焼して得られるエネルギーでしたが、ここでは、市内
で発生する廃棄物発電・熱利用(食品系)
(生活系厨芥類(生ごみ)、事業系厨芥類(食品卸売業・食
品小売業・外食産業による食品廃棄物等)、動植物性残渣(食料品製造業による食品廃棄物等))をガ
ス化して得られるエネルギー量として算出します。ここではシステム効率(発電効率・ボイラー効率)
を考慮します。
なお、①廃棄物発電・熱利用と同じ可燃ごみの一部(生ゴミ)を用いるので、期待可採量は参考値
となります。
期待可採量は、「発電利用」では、約 37.1(TJ/年)、「熱利用」では、約 133.4(TJ/年)となります。
廃棄物発電・熱利用(食品系)の期待可採量
「期待可採量」= 食品系バイオマス発生量(t/年) × ガス発生係数(m3/t)
× メタン含有率 × メタン発熱量(GJ/m3) × システム効率
「発電利用」
生活系厨芥類= 6,984(t/年) × 740(m3/t)× 0.62 × 0.03718(GJ/m3) × 0.25
= 29.8(TJ/年)
事業系厨芥類= 1,717(t/年) × 740(m3/t)× 0.62 × 0.03718(GJ/m3) × 0.25
= 7.3(TJ/年)
動植物性残差= −(t/年) × 99(m3/t)× 0.58 × 0.03718(GJ/m3) × 0.25
= −(TJ/年)
合計
= 37.1(TJ/年)
「熱利用」
生活系厨芥類= 6,984(t/年) × 740(m3/t)× 0.62 × 0.03718(GJ/m3) × 0.9
= 107(TJ/年)
事業系厨芥類= 1,717(t/年) × 740(m3/t)× 0.62 × 0.03718(GJ/m3) × 0.9
= 26.4(TJ/年)
動植物性残差= −(t/年) × 99(m3/t)× 0.58 × 0.03718(GJ/m3) × 0.9
= −(TJ/年)
合計
= 133.4(TJ/年)
42
■設定データ
項目
食品系バイオマス
発生量
ガス発生係数
(メタンガス発生量)
メタン含有率
数値
生活系厨芥類
6,984
(t/年)
事業系厨芥類
1,717
(t/年)
動植物性残渣
−
(t/年)
生活系厨芥類
740
(m3/t)
事業系厨芥類
740
(m3/t)
動植物性残渣
99
(m3/t)
生活系厨芥類
0.62
事業系厨芥類
0.62
動植物性残渣
0.58
0.03718
メタン発熱量
発電効率
(GJ/m3)
0.25
システム効率
ボイラ効率
0.9
出典:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等について」
注)ごみ発熱量、所内率、システム効率の係数は以下の資料からの値とした。
NEDO「新エネルギーガイドブック 2005
導入編」
出典:バイオエナジー株式会社のメタンガスタンク
43
4.3.5 バイオマス燃料製造(廃食用油利用)
(1)期待可採量
廃棄物燃料製造の期待可採量は、市内で発生する家庭系廃食用油から BDF に転換して得られるエ
ネルギー量と市内の事業系廃食用油から BDF に転換して得られるエネルギー量を算出しています。
菜種油利用(耕作地のうち作付けを行っていない未利用地に菜の花を栽培した油)は、学校で利用さ
れてから BDF にするため事業系廃食用油の中で計算しています。
BDF は「家庭系廃食用油」から約 8,100 リットル、「事業系廃食用油」から約 72,000 リットル、
合計約 90,100 リットル精製されます。BDF からの得られるエネルギーの期待可採量は、「家庭系廃
食用油」では約 0.3(TJ/年)、「事業系廃食用油」では約 2.8(TJ/年)、合計約 3.1(TJ/年)となります。
廃棄物燃料製造(廃食用油利用、菜種油利用)の期待可採量
「廃食用油利用」
「家庭系廃食用油」
「期待可採量」= 家庭からの廃食用油(リットル/年) × BDF 精製率
× BDF 発熱量(MJ/リットル)
= 9,000(リットル/年) × 0.9
= 8,100(リットル/年) × 38(MJ/リットル)
= 0.3(TJ/年)
「事業系廃食用油」
「期待可採量」= 事業からの廃食用油(リットル/年) × BDF 精製率
× BDF 発熱量(MJ/リットル)
= 80,000(リットル/年) × 0.9
= 72,000(リットル/年) × 38(MJ/リットル)
= 2.8(TJ/年)
「合計」
「期待可採量」= 3.1(TJ/年)
注)精製される BDF 量は、家庭系は 8,100 リットル、事業系は 72,000 リットル、合計 90,100
リットルとなる。
44
■設定データ(廃食用油利用)
項目
数値
家庭系からの廃食用油
9,000
(㍑/年)
事業系からの廃食用油
80,000
(㍑/年)
廃油率
0.4
BDF 精製率
0.9
BDF 発熱量
38
(MJ/㍑)
注)廃油率、BDF 精製率、BDF 発熱量の係数は以下の資料からの値とした。
出典:牛久市「バイオディーゼル燃料製造施設整備事業概要」
日本エネルギー経済研究所「植物廃油の石油代替エネルギーとしての再生可能性調査」
NEDO「バイオマスエネルギー導入ガイドブック」
食料・農業・農村政策審議会食品産業部会食品リサイクル小委員会
出典:牛久市 BDF 製造装置
45
5章
省エネルギーの可能性
5.1 家庭
(1)建築物・家族構成別のエネルギー利用
市内一般家庭の住宅特性に着目しますと、市では築 30 年以上の家庭が 60%近くを占める地区があ
るなど、比較的築年数の長い住宅が多く存在します。さらに、住宅の断熱性能については、性能の比
較的低い単板の窓ガラスを使用している家庭が 53%以上もあることがわかりました(市民アンケート
参照)。また、各家庭の電化製品の使用年数に着目しますと、エアコン・冷蔵庫・テレビなどにおい
て、15 年以上使用している家庭も多い傾向にあることがわかってきました。各電化製品の性能は、
2009 年現在と 10 年前の機器とを比較しても、例えばエアコンでは約 40%もの省エネを達成(出典:
省エネルギーセンター)しているなど、高効率化している機器が多くあります。このことから、現在
の高性能な機器に買い換えるだけでも省エネは進むことが考えられます。また、窓ガラスを単板ガラ
スから複層ガラスに変えるだけでも、空調にかかる電力量を削減できます。こうした背景から、市一
般家庭において、電化製品の買い換えや断熱化、また、低公害車の利用や太陽光発電の導入などによ
り、家庭における潜在的なエネルギー削減量は高いと考えられます。
エネルギー消費や CO2 排出の削減ポテンシャルについては、6 章にて検討しますが、家庭での現況
把握の目安までに、試算に使用したモデル世帯・住宅の現状エネルギー消費量・CO2 排出量の想定試
算結果を示します。ただし、電力使用量は照明・エアコン・冷蔵庫・テレビのみの使用量合計想定値
ですのでご留意ください。
表 5-1 各モデル世帯・住宅における年間エネルギー消費量・CO2 排出量想定試算結果
モデル世帯・住宅
電気
(kW h)
新築・3人世帯
築10年・3人世帯
戸建
築15年・3人世帯
築30年・2人世帯
新築アパート・1∼2人世帯
アパート
築15年アパート・1∼2人世帯
新築マンション・3人世帯
マンション
築15年マンション・3人世帯
4,897
4,638
5,620
4,414
3,187
3,315
3,843
4,244
都市ガス
(m 3)
ガソリン
(L)
120
479
479
374
94
374
120
479
1,252
1,471
1,471
812
669
812
1,252
1,471
CO 2
エ ネルギー
消費量計 排出量計
(GJ)
66
89
93
61
39
57
63
88
(kg-CO 2)
4,830
6,043
6,376
4,205
2,840
3,833
4,472
5,909
また、上記モデル世帯の牛久市内での分布を分析した結果を、以下の表 5-2 と図 5-1 に示します。
表 5-2 各地区におけるモデル住宅種別分布
地区分類
公表世帯数
(2009.12)
一戸建て
一戸建て
一戸建て
一戸建て
アパート
アパート
マンション
マンション
(築5年以下) (築6∼14年) (築15∼29年) (築30年以上) (築15年未満) (築15年以上) (築15年未満) (15年以上)
3人世帯
3人世帯
3人世帯
2人世帯
2人世帯
2人世帯
3人世帯
3人世帯
ひたち野西・東+中根町
3,320
176
109
7
10
1,301
0
東猯穴町+東大和田町
182
12
68
47
49
5
0
猪子町
703
34
116
210
157
88
98
下根町
939
240
158
182
158
200
0
上柏田
2,166
111
325
579
233
454
463
柏田町
778
30
53
100
137
70
221
栄町
1,861
84
152
676
161
175
550
中央
1,528
72
201
162
80
532
397
神谷
2,271
133
468
824
334
121
391
南
4,178
220
564
1,344
1,079
299
643
田宮
3,082
111
361
550
603
352
436
牛久町
2,045
114
235
538
389
174
373
刈谷
1,948
74
190
1,016
172
65
430
城中町
397
25
60
150
133
29
0
新地町+庄兵衛新田町
95
3
14
27
52
0
0
さくら台
2,122
188
575
896
117
146
200
女化町+上太田町+結束町+遠山町
444
21
81
177
151
7
7
岡見町+福田町
1,188
49
196
485
451
0
7
小坂町
1,096
42
174
455
423
2
0
正直町+久野町+島田町
508
20
66
125
291
5
0
桂町+井ノ岡町+奥原町
434
13
51
116
254
0
0
計
31,285
1,772
4,218
8,668
5,434
4,026
4,217
※世帯の設定は牛久市の市民アンケートや「統計うしく(平成20年度)」、総務省「生成20年住宅・土地統計調査(速報集計値)」他を参考にして設定
※アパート(台帳上は共同住宅)の世帯数はH20年住宅・土地統計調査の茨城県借家共同住宅の平均床面積を利用して算出
46
1,718
0
0
0
0
167
63
85
0
29
668
66
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2,796
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
155
0
0
0
0
0
0
0
0
0
155
市全体
桂町+井ノ岡町+奥原町
正直町+久野町+島田町
小坂町
岡見町+福田町
女化町+上太田町+結束町+遠山町
さくら台
新地町+庄兵衛新田町
城中町
一戸建て(築5年以下)3人世帯
一戸建て(築6∼14年)3人世帯
一戸建て(築15∼29年)3人世帯
一戸建て(築30年以上)2人世帯
アパート(築15年未満)2人世帯
アパート(築15年以上)2人世帯
マンション(築15年未満)3人世帯
マンション(築15年以上)3人世帯
刈谷
牛久町
田宮
南
神谷
中央
栄町
柏田町
上柏田
下根町
猪子町
東猯穴町+東大和田町
ひたち野西・東+中根町
0%
20%
40%
60%
80%
100%
図 5-1 エネルギー・CO2 排出削減ポテンシャル試算に利用した地区分類毎の住宅特性割合
上記の前提に基づいて、各地区のモデル住宅種別毎の現状エネルギー消費量や CO2 排出量を試算し
た結果を表 5-3、5-4 に示します。試算のためにモデル住宅を設定して計算しているため、市全体の合
計数値は 3 章で紹介している現状エネルギー消費量や CO2 排出量と異なる数値が出ていますが、各地
区や地区間の傾向を把握するのに役立ちます。
表 5-3 各地区におけるモデル住宅種別毎の現状エネルギー消費量試算結果(単位:GJ/年)
一戸建て
地区分類
(築5年以下)
3 人世帯
一戸建て
一戸建て
一戸建て
アパート
ア パート
マンション
マンション
地区毎計 太陽光既導入
(築6∼14年) (築15∼29年) (築30年以上) (築15年未満) (築15年以上) (築15年未満) (築15年以上) (太陽光既導 削減分(一戸
2人世帯
2人世帯
2人世帯
3人世帯
3 人世帯
3 人世帯
3人世帯
入分除外) 建の1%想定)
地区総計
ひたち野西・東+中根町
11,644
9,706
646
600
50,512
0
107,388
0
180,496
64
180,433
東猯穴町+東大和田町
814
6,088
4,382
2,981
191
0
0
0
14,456
37
14,419
猪子町
2,286
10,340
19,401
9,530
3,408
5,568
0
0
50,534
109
50,425
下根町
15,930
14,096
16,880
9,613
7,758
0
0
0
64,277
156
64,122
上柏田
7,386
28,941
53,630
14,164
17,622
26,289
0
0
148,033
263
147,770
柏田町
1,966
4,750
9,274
8,315
2,735
12,529
10,423
0
49,993
67
49,926
栄町
5,576
13,504
62,570
9,760
6,797
31,231
3,964
0
133,401
226
133,175
中央
4,806
17,863
14,971
4,864
20,648
22,520
5,288
0
90,960
109
90,851
神谷
8,841
41,690
76,255
20,270
4,690
22,202
0
0
173,948
371
173,577
南
14,568
50,217
124,426
65,498
11,623
36,520
1,806
0
304,658
676
303,982
田宮
7,392
32,164
50,957
36,599
13,666
24,737
41,786
0
207,302
343
206,959
牛久町
7,557
20,961
49,833
23,627
6,742
21,174
4,156
13,589
147,639
269
147,369
刈谷
4,921
16,920
94,074
10,440
2,532
24,433
0
0
153,319
306
153,013
城中町
1,626
5,379
13,893
8,081
1,122
0
0
0
30,101
78
30,023
新地町+庄兵衛新田町
169
1,208
2,513
3,142
0
0
0
0
7,032
20
7,012
さくら台
12,443
51,231
82,986
7,089
5,681
11,325
0
0
170,754
374
170,380
1,360
7,187
16,369
9,181
287
419
0
0
34,802
90
34,712
女化町+上太田町+結束町+遠山町
岡見町+福田町
3,246
17,436
44,867
27,408
0
408
0
0
93,364
249
93,115
小坂町
2,755
15,486
42,131
25,698
86
0
0
0
86,155
231
85,925
正直町+久野町+島田町
1,333
5,882
11,610
17,672
209
0
0
0
36,706
106
36,600
桂町+井ノ岡町+奥原町
883
4,504
10,763
15,413
0
0
0
0
31,563
92
31,472
市全体
117,499
375,554
802,431
329,945
156,309
239,357
174,811
13,589
2,209,494
4,236
2,205,258
※地域エネルギービジョン策定委員会実施の市民アンケートより、回答者の1%程度に既に太陽光発電を導入しているとの回答あり、市全体の1%の世帯に太陽光発電が導入されている想定
47
表 5-4 各地区におけるモデル住宅種別毎の現状 CO2 排出量試算結果(単位:kg-CO2/年)
一戸建て
地区分類
(築5年以下)
3 人世帯
一戸建て
一戸建て
一戸建て
アパート
ア パート
マンション
マンション
(築6∼14年) (築15∼29年) (築30年以上) (築15年未満) (築15年以上) (築15年未満) (築15年以上)
3人世帯
2人世帯
2人世帯
2人世帯
3人世帯
3 人世帯
3 人世帯
地区毎計
太陽光既導入
削減分(一戸
建の1%想定)
地区総計
ひたち野西・東+中根町
847,962
658,714
44,480
41,565
3,695,025
0
7,681,530
0
12,969,277
5,985 12,963,292
東猯穴町+東大和田町
59,271
413,176
301,804
206,449
13,983
0
0
0
994,684
3,516
991,168
猪子町
166,501
701,730
1,336,170
660,071
249,289
375,991
0
0
3,489,753
10,267
3,479,486
下根町
1,160,083
956,666
1,162,516
665,803
567,541
0
0
0
4,512,609
14,675
4,497,934
上柏田
537,915
1,964,088
3,693,503
981,007
1,289,106
1,775,136
0
0
10,240,756
24,797 10,215,959
柏田町
143,149
322,395
638,737
575,894
200,080
846,019
745,583
0
3,471,858
6,355
3,465,502
栄町
406,040
916,459
4,309,222
675,950
497,210
2,108,791
283,542
0
9,197,214
21,290
9,175,925
中央
349,990
1,212,312
1,031,061
336,847
1,510,404
1,520,617
378,271
0
6,339,502
10,223
6,329,280
神谷
643,841
2,829,330
5,251,741
1,403,898
343,071
1,499,142
0
0
11,971,023
34,923 11,936,100
南
1,060,944
3,408,028
8,569,274
4,536,313
850,214
2,465,954
129,170
0
21,019,896
63,657 20,956,239
田宮
538,328
2,182,818
3,509,443
2,534,821
999,723
1,670,334
2,988,966
0
14,424,433
32,279 14,392,154
牛久町
550,362
1,422,528
3,431,987
1,636,377
493,209
1,429,766
297,247
916,420
10,177,897
25,348 10,152,549
刈谷
358,359
1,148,286
6,478,889
723,052
185,229
1,649,769
0
0
10,543,584
28,834 10,514,750
城中町
118,406
365,031
956,835
559,699
82,039
0
0
0
2,082,011
7,308
2,074,703
新地町+庄兵衛新田町
12,289
82,008
173,052
217,596
0
0
0
0
484,945
1,886
483,059
さくら台
906,137
3,476,856
5,715,260
490,965
415,558
764,714
0
0
11,769,489
35,263 11,734,227
女化町+上太田町+結束町+遠山町
99,009
487,776
1,127,325
635,839
20,970
28,298
0
0
2,399,216
8,522
2,390,694
岡見町+福田町
236,370
1,183,298
3,090,005
1,898,234
0
27,551
0
0
6,435,458
23,442
6,412,015
小坂町
200,631
1,050,973
2,901,549
1,779,828
6,269
0
0
0
5,939,252
21,715
5,917,537
正直町+久野町+島田町
97,070
399,169
799,593
1,223,958
15,290
0
0
0
2,535,081
9,978
2,525,102
桂町+井ノ岡町+奥原町
64,295
305,694
741,264
1,067,486
0
0
0
0
2,178,738
8,616
2,170,122
市全体
8,556,953
25,487,336 55,263,710
22,851,652
11,434,211
16,162,083
12,504,309
916,420 153,176,674
398,877 152,777,796
※地域エネルギービジョン策定委員会実施の市民アンケートより、回答者の1%程度に既に太陽光発電を導入しているとの回答あり、市全体の1%の世帯に太陽光発電が導入されている想定
市民向けアンケートに見る牛久市の地区毎の住居の特徴
注意:これは2009
年9月∼10
月に牛久市地域エネルギービジョン策定委員会が実施した市民向けアンケート回答
注意:これは2009年
月∼10月に牛久市地域エネルギービジョン策定委員会が実施した市民向けアンケート回答
をもとに分析した結果であり、地域の実情と合わない部分もある。
ひたち野う
:新興住宅
ひたち野うしく駅周辺地域
しく駅周辺地域:
地域であり、築
築5年以下の新しい戸建て
住宅や
年以下の新しい戸建て住宅や
マンションが80
%近くを占める。断熱効果のあ
マンションが80%近くを占める
る複層ガラス窓の住宅が多く、またエアコンな
どの家電製品は住宅建設や入居と共に購入し
たものが多いため、空調などにおいては、比較
的省エネな住宅が多いと予想される。そうした
要因もあってか、本地域における今回のアン
ケート回収率は
低く、エネルギー
について関心を
示す家庭が少な
い傾向もうかが
える。
下根町
:農業保全・活用地域で
下根町・女化町
・女化町などの地域
などの地域:
あり、田畑の風景が広がる。戸建て住宅がほとんどを占めて
戸建て住宅がほとんどを占めて
おり、築
住宅や建て替えたばかりの比較的新しい
や建て替えたばかりの比較的新しい
おり、築40年前後の
40年前後の住宅
住宅が混在
住宅が混在する。築年数の長い住宅でも、最新の家電製品に
買い換えている家庭もあれば、築後に一度買い換えてから15
年近く大事に使用している家庭が同数存在していた。また、女
化町地域では、乗用車を2台以上所有する家庭が、他の地域
と比較して多い傾向にあった。
小坂町
戸建て住宅では築100年以上の
100年以上の
小坂町:戸建て住宅では築
住宅もある一方、築20
∼40年の
住宅が約
が約
住宅もある一方、築20∼
40年の住宅
60%を占める団地である。
60%を占める団地である。各家庭において、
築後一度はエアコン・テレビ・冷蔵庫・給湯
器などを買い換えている家庭も多いが、そ
のまま年数が
経ち、現在で
はそれらの機
器を15年以上
使用している
家庭が20∼
30%を占めていた。
牛久駅周辺地域
:商業地域であり、
牛久駅周辺地域:
主要道路の両脇には様々な商業施設が並
ぶ。旧市街地域であり、築
旧市街地域であり、築10
10∼
∼30年の
戸
30年の戸
建て住宅が約
70%
%を占める。単層の窓ガラ
建て住宅が約70
スを設置している家庭が多く、また、エアコ
ンなどでは10年以上の機器を使用しており、
空調などで
比較的多く
の電力を消
費している
可能性が考
えられる。
桂町・奥原町
・奥原町:工業団地があり、合わせて16企業の
工場が立地する。一般の戸建て住宅では築
築20∼
20∼40年の
40年の
比較的古い家屋
が約65
65%
%を占める。築20年以上の住宅
比較的古い家屋が約
でも、窓ガラスを複層にしている家庭が90%と多数を占め
た。一方で、エアコンは10年以上の古い機器を使用してい
る家庭が約60%を占めていたことから、エアコンなどの買
い換えにより一層省エネが進む可能性が高いと考えられる。
2009年12月5日うしく・くらし・環境まつり 09 出展ポスター 「低炭素社会に向けた牛久市の取り組み」( 神戸麻美子・岩渕裕子・藤野純一
(独)国立環境研究所地球環境研究センター温暖化対策評価研究室)より抜粋
48
(2)省エネルギーの可能性
今後は省エネ製品への買替えや住宅の断熱化、低公害車の利用や太陽光発電・太陽熱利用などによ
って省エネ化を図ることができます。
参考として買替えや新設による省エネ効果の一例を示します。
通常の生活の中で実行可能なこまめな省エネ方法があります。
これも日ごろの努力によって 1 年の累積では大きな効果をもたらすことができます。
表 5-5 こまめな省エネ行動による削減効果の例
節約量(年間)
電気(kWh) ガス(m 3) 水道(m 3)
省エネルギー行動
エアコン
夏の冷房を28度に設定
冬期の暖房を20度に設定
冷房時間を1時間短縮
照明
電球型蛍光ランプに取り替え
点灯時間を1時間短縮
冷蔵庫
ものを詰め込みすぎない
無駄な開閉はしない
明けている時間を短く
設定温度は適切に
壁から適切な間隔で設置
ガス湯沸し器
食器を洗う時は低温で
電気ポット
長時間使用しないときはプラグを抜く
ガスコンロ
炎が鍋底からははみ出さない
風呂給湯器
入浴は間隔をあけずに
シャワーは流したままにしない
洗濯機
まとめ洗い
計
出典:省エネルギーセンター
30.24
53.08
18.78
10.3
18.0
6.4
84.00
4.38
28.5
1.5
43.84
10.40
6.10
61.72
45.08
14.9
3.5
2.1
20.9
15.3
8.80
19.4
107.45
36.4
2.38
5.88
470.95
「家庭の省エネ大辞典」
49
CO2(kg)
5.3
38.20
12.78
4.38
84.4
28.2
62.16
16.70
21.08
2.0
297.1
(3)実践内容
以下に省エネルギー行動につながる実践内容、省エネ機器などを例示します。
<例1>環境家計簿
各種の環境家計簿が Web 上で公開されている。環境家計簿をつけることで、家庭から排出される
二酸化炭素の量を知ることから始めます。次に日常生活における省エネルギー行動実施に向けた意識
づけ、動機づけが行えます。
Web 時代の環境家計簿
∼暮らしの CO2 チェック∼
茨城県版
月
地球温暖化は、二酸化炭素(CO2)の排出
が主な原因の一つです。
私たちは家庭の中でどのくらいの CO2
を排出しているのでしょうか。
CO2 の排出
エネルギーの使用
項
目
使用量
×
CO2 排出係数
=
CO2 排出量
kWh
×
0.418
=
都市ガス
m3
×
2.21
=
LP ガス
m3
×
6.5
=
水道(上下水道)
m3
×
0.36*
=
灯油(石油ヒーター等)
L
×
2.5
=
ガソリン(自動車等)
L
×
2.3
=
kg
×
0.34
=
電 気
ゴミ(可燃ゴミ)
CO2 排出量の合計(二酸化炭素換算)
kg-CO2
上記排出係数は 2010 年 1 月現在の最新値であり毎年変動します。
(電気は 2008 年度、都市ガスは 2007 年度、その他は 2006 年度値)です。
出典:特定非営利法人ローハスクラブの環境家計簿から引用
http://www.carbonfree.jp/200/env_ibaraki.html
Mini Data
一般家庭の CO2 排出量:年間約 1 億 7,200 万トン/CO2(2008 年度)…34%増(90 年度比)
日本の CO2 の総排出量:年間約 12 億 1,600 万トン/CO2(2008 年度)…6.3%増(90 年度比)
国民一人当たりの CO2 排出量:年間約 9.97 トン(2006 年度)
世界全体の CO2 排出量:288 億トン(2007 年度)
上位 5 位:中国 21%(60.3 億トン)
、米国 20%(57.7 億トン)
、ロシア 5%、インド 5%、日本 4%
(12.4 億トン) 人間の呼吸で出す CO2 は、年間約 320kg-CO2/1 人
50
家庭のエネルギーを減らすには
■STEP 1
まずは日常のエネルギーを知る
環境家計簿で家庭のエネルギーを管理
・エネルギー使用量を認識する
・CO 2排出量を認識する
・エネルギーの月別変化を認識する
より少なくしてみる
■STEP 2
省エネを実行する
省エネにトライする
・こまめな省エネ
・エコドライブ
・ライフスタイルの変更(早寝早起き)
・エネルギーの節約のコツを体験する
もっと少なくするには?
■STEP 3
積極的な投資を試みる
エネルギー源や仕組みを変える
・太陽光発電 ・太陽熱温水器
・高断熱住宅
・電気自動車
出典:特定非営利法人ローハスクラブの環境家計簿から引用
51
<例2>省エネナビ
電気の使用量を金額で示すなど目に見えるようにすることで、無駄をなくそうという意識を喚起し、
省エネルギー行動を促進するものです。
○省エネナビとは
分電盤に取り付け、電気の使用量を計測し、料金や CO2 排出量をリアルタイムで表示する
ものです(a)。目に見えない電気の使用量を見えるようにすることで、無駄をなくそうとい
う意識を喚起します。また、利用者が目標値を設定すると、電気を使いすぎた場合に警告表示
で知らせてくれるので、計画的に省エネルギー行動を実行することができます。
ガス給湯器のコントローラーと兼用で、電気とガスの使用量を表示(b)するタイプがあり
ます。省エネナビではありませんが、コンセントごとの電気使用量を表示するだけの簡易型
(c)があります。
(a)
(b)
(c)
出典:(財)省エネルギーセンター
○モバイル型省エネナビ
NTT ドコモは 2010 年にもモバイルサイトの「エコポータル」を立ち上げ、会員を対象に
したマーケティング事業を本格化させる。
個人や家庭向けの「エコポータル」と「エコライフサポート」を軸に推進する。エコポー
タルでは、エコの関連情報や著名人のインタビューなどを掲載してエコロジーに関心の高い
会員を獲得し、エコ商品を開発している企業向けにマーケティング・ビジネスを展開する。
エコライフサポートの方は、家庭内のエネルギー消費量を計測して携帯電話や PC などの画
面上で
見える化
するサービス(写真)。電力計を内蔵したタップや専用のゲートウェイ
を月々数百円でレンタルするなどして継続しやすいサービスにする。消費電力の削減努力に
応じてポイントを付与することも検討している。
出典:ITpro 2009 年 12 月 8 日掲載
「NTT ドコモが環境ビジネスに本腰、2012 年度 300 億から 400 億円規模に」
52
<例3>高効率給湯器
給湯は家庭における全エネルギー使用量の 3 分の 1 を占めており、給湯に係るエネルギーの効率化
は家庭での省エネルギー化に有効な手段となります。
○高効率給湯器
高効率給湯器とはヒートポンプ型給湯器、潜熱回収型給湯器、家庭用コージェ
ネレーションシステムなどのことですが、具体的には以下の機器を指します。
電気
: 冷媒ヒートポンプ給湯器(エコキュート)
都市ガス、LP ガス : 潜熱回収型ガス給湯器(エコジョーズ)
ガス発電・給湯暖房システム(エコウイル)
灯油
: 高効率直圧式石油給湯器(エコフィール)
・冷媒ヒートポンプ給湯器
吸い込んだ大気の熱を熱交換器で冷媒
(CO2)に集めます。その冷媒を圧縮機
で圧縮するとその時に熱が発生します。
そして、高温になった冷媒の熱を水道水
に伝えてお湯を沸かすというものです。
投入した電気エネルギーの 3 倍以上の熱
エネルギーを得ることができるとされて
います。
・潜熱回収型ガス給湯器
これまで捨てていた約
200℃の排気ガスを利用
し、二次熱交換器で給水
を予備加熱します。ある
程度温めてから、給水を
一次熱交換器で再加熱し
てお湯を作りますから、
熱効率が飛躍的に高ま
り、省エネルギー化が図
れます。
出典:環境省平成 19 年環境白書
53
<例4>省エネラベル
エアコン、冷蔵庫、テレビを対象とした省エネルギー性能に関する表示で、販売価格だけでなくラ
ンニングコストも考えて商品を選択することができます。
○省エネラベルとは
省エネラベルは、2000 年 8 月に JIS 規格として導入された表示制度で、エネルギー
消費機器の省エネルギー性能を示すものです。省エネラベルは、家電製品やガス石油
機器などが国の定める目標値(トップランナー基準=省エネルギー基準)をどの程度達
成しているか、その達成度合い(%)を表示しています。
2007 年 10 月からエアコン、テレビ、冷蔵庫など
<統一省エネラベルの例>
16 品目について「統一省エネラベル」が表示
されることになりました。
★の数で省エネ性能を表し、その下には省エネ
ラベルによる省エネ達成率と年間消費電力量が
示されています。
下段には、1 年間使用した場合の電気料金を示し
ています。
<省エネラベルの例>
省エネラベルの現在対象になっている機器は、エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、蛍光灯
器具、テレビ、ストーブ、ガス調理機器、ガス温水機器、石油温水機器、電気便座、
変圧器、電子計算機、磁気ディスク装置、DVD レコーダー、電子レンジ、ジャー炊飯
器の 16 機種です。
出典:(財)省エネルギーセンター
54
<例5>トップランナー方式の省エネ機器
市場に出ている機器の中で最高効率レベルの省エネルギー性能を有した機器で、導入することによ
り通常の使用で省エネルギー化が図れます。
○トップランナー方式の省エネ機器とは
トップランナー方式は、1999 年 4 月に施行された「改正省エネ法」において導入
されました。
電気製品などの省エネ基準や自動車の燃費・排ガス基準を、市場に出ている機器の
中で最高の効率のレベル以上に設定することです。したがって毎年省エネ基準が更新
され省エネ性能の高い製品が市場に出ることになります。なお、この基準の達成度は
☆の数として性能の評価として公表(省エネラベリング)されます。
・エアコンにみるトップランナー方式の効果
1995 年には冷暖房における年間の消費電力が 1,492kWh でしたが、年々省エネ化
が進み 2008 年では 858kWh と 55%にまで低下しています。
消費電力の推移:冷暖房兼用型・壁掛け型・冷房能力 2.8kW クラス・省エネ型代表機種の単純平均値
出典:(財)省エネルギーセンター
55
<例6>エコハウス
○パナソニック・エコアイディアハウス
家庭からの CO2 の排出量の削減アイディアを実体験できます。
①家電製品の省エネ性能を高め、②さらに高断熱の建築材料なども活用することで CO2 を徹底
的に削減。
③その一方で、「風・光・水・熱」の自然の恵みを上手に取り入れて、心地よいくらしを実現
します。
④それでも必要となるエネルギーは、燃料電池、太陽光発電、蓄電池による創エネ・蓄エネで
まかないます。
□算出条件(くらしのモデル): 家族と住宅:祖母(70 歳)、父(40 歳)、母(37 歳)、娘(6 歳)の
3 世代 4 人家族。住居は 2 階建ての一戸建。3LDK+和室、延べ床面積 136.9 平方メートル(全国平
均値)。
対象商品:【1990 年】普及率 10%を考慮し、当社が生産・販売していた当時の最新機種を設定。
【2009 年∼201X 年】普及率 10%を考慮の上、ライフスタイルの変化(製品の保有数の増加や大型
化)などを踏まえ当社が想定する機種を設定。
▲50%
電化製品の省エネ化(買換え)で
ホームエネルギーマネジメントシステム(*)で▲6%
「CO2 ゼロのくらし」
http://panasonic.co.jp
家の断熱化、外気取り入れなどで
▲9%
/eco/zero-co2/
創エネ、蓄エネで
▲35%
から引用
合計で CO2 ゼロ
*ホームエネルギーマネジメントシステムとは
家電製品や設備機器をつなぐことで、家全体のエネルギー使用量が一目で分かります。省エネ目標
値の達成状況やアドバイスをコントロールパネルに表示して、我が家の省エネをサポートします。
(※)ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)のイメージ図です
出典:パナソニック株式会社
エコアイディアハウス
56
http://panasonic.co.jp/ecohouse/
5.2 事業所
(1)市の施設でのエネルギー使用状況
市の施設の中で、最もエネルギー使用の大きい施設としては、牛久クリーンセンターがあげられま
す。牛久クリーンセンターは、焼却施設と資源化施設から構成されています。
処理量:2,600 トン/年
処理内容:焼却施設(135 トン/日)、
資源化施設(粗大ごみ処理 18 トン/5 時間、ビン・ペットボトル選別
6 トン/5 時間、缶選別:3 トン/5 時間、主灰再資源化:5 トン/5 時間)
電力供給:6,600V(高圧電力契約)
建築年:平成 11 年 4 月の稼動
築 10 年が経過
運転時間:現在はダイオキシン対策のため 24 時間運転
エネルギー使用量:電気
9,114,436kWh、
都市ガス
101,528m3
CO2 排出量(19 年度):3,392t-CO2/年 うち電気は 91%
焼却施設では電気がエネルギーの 9 割を占めていますが、電気の使用量はごみ焼却量に比例してい
ます。またクリーンセンターは市施設の電力消費の 57%を占めており、クリーンセンターのエネルギ
ー削減が市施設のエネルギー削減に最も大きい効果を発揮できると言えます。
クリーンセンターでは平成 21 年 2 月に省エネ診断を受けており、運用による削減量は少なく、設
備投資による動力低減によるエネルギー削減が提案されていますが、費用がかかるため、今後の対策
として検討中です。
設備投資を伴わない削減方法は、家庭から排出されるごみの量を削減し、焼却に必要となる電気エ
ネルギーを削減することです。
このための方法としては
①生ごみの堆肥化などの方法による減量化
②生ごみをメタン発酵などの方法によりエネルギー化
が考えられ、これらの方法により焼却に回る生ごみを減少させることが考えられます。
57
表 5-6 平成 20 年度
面積
施設名称
市役所本庁舎
(分庁舎、第3分庁舎を含む。)
上柏田ポンプ場
下町ポンプ場
新地汚水ポンプ場
市有施設のエネルギー使用状況(年間)
エネルギー源
床面積
敷地面積
電気
㎡
㎡
kWh
都市ガス LPガス
㎥
6,748
20,787
741,354
166
626
90
67
813
96,386
90
1,076
96,001
岡見第一汚水ポンプ場
774
3,570
296,392
城中ポンプ場
355
1,323
30,903
エスカード生涯学習センター
905
8,851
75,951
三日月橋生涯学習センター
3,331
1,201
57,208
牛久中央生涯学習センター
7,337
46,576
564,964
牛久市奥野生涯学習センター
1,091
9,587
89,833
障害児医療センターのぞみ園
牛久市総合福祉センター
知的障害者デイサービスセンター
「わくわく」
牛久小学校
㎥
19,337
灯油
重油
水道
リットル
リットル
㎥
1,087
リットル
45,389
321
589
39
3,360
108
749 125,877
998
4,878
7,616
24,502
188,874
364
18
29,310
198,882
17,579
160,817
中根小学校
6,916
27,391
235,206
170
岡田小学校
6,864
25,419
210,618
185
奥野小学校
4,554
25,292
157,206
276
374
神谷小学校
6,497
23,634
203,451
352
184
293
牛久第一中学校
10,116
27,407
370,182
360
5,486
牛久第二中学校
5,136
36,243
140,797
180
牛久第三中学校
8,445
30,298
193,229
211
400
5,785
下根中学校
7,078
38,679
191,231
561
1,020
6,037
牛久南中学校
438
400
4,455
8,236
きぼうの広場
6,637
8,951
94
11,630
11,242
314
4
669
354
168
1,227
7,207
398
78
8,882
196,848
635,658
2,903
10,645
牛久運動広場
302
19,460
50,372
9
188
奥野運動広場
125
16,726
26,267
栄町運動広場
16
16,326
1,227
1,948
2,600
152,451
123
2,655
155,450
桂工業団地浄水施設
奥原工業団地浄水施設
牛久クリーンセンタ−
牛久自然観察の森
青果市場
75
2,709
14,040
41,000
549
211,455
2
104,802
9,114,436 101,528
28,300
127,525
4
5
4,309
13,623
7,811
486,217
中央保育園
303
2,453
3,072
816
向原保育園
405
3,128
3,728
1,286
上町保育園
561
1,361
6,217
1,550
つつじが丘保育園
521
1,181
14,829
1,304
50
2,211
36
栄町保育園
897
4,237
25,343
下根保育園
1,181
3,578
21,610
ひたち野うしく駅駐輪場
4,471
3,878
161,909
581
660
5,180
計
2
4,933
553
牛久駅東口駐輪場
1,822
150
202
2,659
牛久市立中央図書館
1
533
601
牛久運動公園
保健センター
1
609
8,232
9,257
2,986
3
239
5,871
384
19
161
牛久第二小学校
第二幼稚園
1,218
334
向台小学校
7,682
50
台
12
21,120
209,376
台
11
81
386,178
2,169
48,926
台
1,490
25(軽油)
2,440
39,170
リットル
25(軽油)
37,764
681
ガソリン ディーゼル
その他
車
車
30
600
8,539
自動車台数
4,043 41,056
3,331
第一幼稚園
自動車燃料
ガソリン 軽油
58,116
518
3,435
1
314
1
102
3,613
2
2,017
251
1
4
1,518
2,474
9,669
2,546
2,815
3,788
2,119
151,526 1,032,514 16,049,290 185,695
58
16,381 158,106
1,490 159,261 49,686
52,970
61
19
7
(2)事業所ヒヤリング調査
1)ヒヤリング結果の概要
事業所については省エネの実態を知るために、下記の業種別に 11 の事業所のヒヤリング調査を実
施しました。
製造業
6
運輸業
1
卸売・小売業
2
医療・福祉
1
公共施設
1
合計
11
◇製造業においては、エネルギーの使用の合理化に関する法律(以下「省エネ法という」)のエネルギ
ー指定管理工場(※1)になっている工場があり、これらの工場では経済産業省の指導により、毎年
のエネルギー使用量および省エネルギー計画を提出しています。省エネ法の管理目標は、原単位当た
り(※2)のエネルギー使用量を毎年1%削減することが義務付けられています。
この制度によりエネルギー指定管理工場では省エネが進められています。
◇これ以外の指定を受けない事業所では、それぞれ工夫して省エネに取り組んでいます。先行投資を伴
う省エネ機器への更新については、積極的には進められていないものの、生産量の増大や処理時間短
縮などのメリットがあれば、導入またはその検討をする事業所が多いことが分かりました。
◇機器の更新により大幅なエネルギー削減が想定され、かつ、省エネルギー診断の結果によって得られ
た削減エネルギー量と削減コストを見積もった結果、削減コストの範囲で機器更新が可能であれば、
ESCO 事業(※3)の導入を図ることができます。この制度により省エネを推進する事業者がありま
した。
◇チェーン展開している小売業では、本部からの指示により店独自の省エネ対策が講じられている事業
所がありました。各店舗で実施することの出来る対策はこまめな省エネが主となっています。日常の
エネルギー管理が重要であるとの認識から、いくつかの支店では省エネナビを使用した本部による集
中管理を始めており、当日の省エネ目標値にエネルギー使用量が近づくと本部から店長に使用量を抑
制するよう連絡が入り、エアコンなどの節電を行う取り組みがなされていました。
◇新エネルギー導入事例は、チェーン展開している牛久市以外の新店舗において太陽光発電を導入した
例がありました。
(※1)エネルギーを原油換算で年間 1,500kL以上使用している事業所(工場や事業所単位)
(※2)分母に生産個数や使用原料や床面積を取って、分子にエネルギー使用量をとって原単位としている。生産個数や
使用原料を指標としている場合はエネルギーの生産効率は分るが、エネルギー総量の変化は掴めない。そこで分
母には床面積などの固定値を使うことが望まれる。
(※3)ESCO 事業の説明については
P63 参照
59
◇ヒヤリングした事業所の省エネ・新エネ対策を以下に示します。
省エネ対策および新エネルギーの導入事例
表 5-7 省エネ対策および新エネルギーの導入事例
省エネ対策の内容
ボイラー押込みファンのインバーター化(4台)
デマンドコントローラー導入による契約電力変更(1200kW→1050kW)
遮熱塗料による屋根塗装
事務等エアコンマルチ化(集中温度管理)
室外機シャワーによる負荷低減
ボイラー連続ブローの熱回収
ブロワー水位制御による運転・停止
天井排気ファン設置
保温室用ヒートポンプパッケージの導入による夜間ボイラーの停止
厨房空調の変更(ヒートポンプパッケージ)
厨房排気ファンインバーター化
冷凍庫ドアーを自動→手動に変更
洗浄補給水に電磁弁設置
SEP板洗浄機洗浄ポンプにインバータ取り付け
水銀灯400Wをメタルハライドランプ250Wに最近交換した。(70基)
焼却炉の廃熱で温水(70∼80℃)を作って、給湯に使用
重油ボイラーから天然ガスボイラーに切替
コンプレッサー2基をインバータ付の最新型に更新
以前は重油の自家発電(コジェネ)もあったが電気購入に切替えた
吸収式(400冷房トン)冷温水器の温度の変更 (夏場 7→9℃、冬場60→45℃に変更し)エネルギー30%削減
蛍光灯をインバータ付32Wに更新
環境省の自主参加型国内排出量取引制度(第5期)を利用して、工程
での給排気装置の改造し、3年間でCO2を10%削減する。
ディジタルタコメーターを搭載して、速度と燃料を管理
省エネ対策のソフトで車単位の分析・診断できる
場内フォークリフトを軽油からプロパンに転換
太陽光発電によるエアコン使用時アイドリングストップシステムの開発
省エネタイヤの導入
ESCO事業でガス吸収式冷凍機(1250t 1台)ターボ冷凍機(4台)を
更新し、排熱を利用する。
複数の小型ボイラーを台数制御にする
コンプレッサーはインバーターで負荷に合わせて変動させる
熱源の保温、温度設定をする
重油ボイラーを電気に転換する
部分的に天井照明の照度を落す
売り場のサンプル品は最小限点灯に変更
トイレの消灯、便座閉める
倉庫はエアコン切る、点けても温度管理
電灯:高効率Hf管、プルスイッチ化
レイアウト変更で点灯パターン変更で節電
プルスイッチ化、レイアウト変更で点灯パターン変更。
空調機、冷凍機の時間管理運転
ポンプのインバーター化
外気吸入冷房
窓ガラスに断熱フィルム貼り付け
レジ袋の無料配布中止
廃食用油のBDF化と活用
新設店での太陽光発電導入
LED照明、省エネ型省ケースの導入
電気使用量の見える化により、店ごとに目標値設定
60
電気
○
○
○
○
○
ガス
上水
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
5.2.1 市役所における実践内容
<例1>公共施設での省エネルギー行動
・市の職員一人ひとりが省エネルギー・省資源、リサイクル等を率先実行し、市民に対して模
範となる行動を実践するため、「うしくエコオフィス行動計画」を的確に運用してまいります。
・市の施設に省エネナビの設置を検討し、積極的に省エネルギー行動を実践し評価します。
<例2>公共事業における省エネ機器の導入
・学校の新設(小学校)
新設にあたっては、太陽光発電や空調機などに省エネ機器を積極的に導入します。
・学校の大規模改修
小中学校の大規模改修にあたっては、太陽光発電の導入の検討や空調機などに省エネ機器を
積極的に導入します。
・既存学校のエコスクール化
既存学校においても、可能な範囲で環境負荷の低減や、環境教育のための施設を充実させ、
省エネルギー行動を実践できる機会の創出を進めます。
○エコスクールとは
環境負荷を低くするように設計・建設された学校や、環境教育に活用できる施設を
持っている学校、環境負荷の低減に努めて運営している学校など、環境を考慮して整
備される学校のことです。
国内では、1997 年度から 5 年間,文部科学省と経済産業省の共同により,「環境を
考慮した学校施設(エコスクール)の整備推進に関するパイロットモデル事業」が実
施されました。
事業のタイプ
[1] 新エネルギー活用型(太陽光発電型、太陽熱利用型)
[2] その他新エネルギー活用型(風力、地中熱、燃料電池等)
[3] 省エネルギー・省資源型(断熱化、日除け、省エネ型設備、雨水利用、排水再利
用)
[4] 自然共生型(建物緑化、屋外緑化)
[5] 木材利用型(地域材等の利用)
[6] 資源リサイクル型(リサイクル建材の活用、生ゴミ処理設備)
出典:文部科学省エコスクール
61
<例3>省エネルギー行動等に関する情報提供
・広報、ホームページの活用
多くの市民に伝えられる手段として、広報やインターネットを通じて、省エネルギー活動な
どを積極的に実践してもらえるように情報を提供します。
・省エネ機器の紹介
機器の買い換え時には最新の省エネ機器を検討してもらえるように、省エネ性能カタログ等
を活用し、機器の紹介をします。
○省エネ性能カタログとは
省エネ性能の最新情報を記載したカタログです。省エネ性能のほかにも、購入す
る際に気を付けておきたい製品の機能・基礎知識や製品の省エネルギー効果を生か
すための使い方なども掲載しています。
・省エネ性能カタログ(家電製品)
掲載機器
:エアコン、テレビ、冷蔵庫、ジャー炊飯器、電子レンジ、蛍光灯器
具、温水洗浄便座など
主な内容
:省エネ型製品一覧、上手な選び方、使い方、ワンポイント Q&A
・省エネ性能カタログ(ガス・石油機器)
掲載機器
:ガスストーブ、石油ストーブ、ガスコンロ、ガス・石油温水機器
主な内容
:省エネ型製品一覧、上手な選び方、使い方
出典:(財)省エネルギーセンター
62
5.2.2 民間事業所の実践内容
<例4>高効率機器の導入
・総合効率の高いコージェネレーション
需要場所で燃料を用いて発電するとともに、その際に発生する排熱を回収して冷暖房や給湯、
蒸気などの用途に有効利用するシステムで、発電と熱利用の効率的な運用により省エネルギ
ー化が図れます。
・高効率ヒートポンプ
燃焼系熱源を有さない再生可能な空気熱を利用するシステムで、省エネルギーに貢献すると
ともに、CO2 排出量の削減も図れます。
<例5>省エネルギー診断
現在のエネルギーの使用方法などをチェックし、省エネルギーの可能性を診断することで、省エネ
ルギー行動を効率良く推進することができます。診断の中で省エネ機器の導入のための手法として、
ESCO 事業の可能性を検討します。
○ESCO 事業とは
ESCO 事業とは、Energy Service Company の略称で、工場やビルの省エネルギ
ーに関する包括的なサービスを提供し、それまでの環境を損なうことなく省エネル
ギーを実現し、さらにはその結果 得られる省エネルギー効果を保証する事業です。
また、ESCO の経費はその顧客の省エネルギーメリットの一部から受取ることも特
徴となっています。
ここでいう包括的なサービスとは、以下の全てまたはそれらの組み合わせで構成
されます。
1.省エネルギー方策発掘のための診断・コンサルティング
2.方策導入のための計画立案・設計施工・施工管理
3.導入後の省エネルギー効果の計測・検証
4.導入した設備やシステムの保守・運転管理
5.事業資金の調達・ファイナンス
なお、ECSO 事業者は、省エネルギー効果
を保証するために顧客との間において、
エネルギーサービス契約を締結します。
出典:(財)省エネルギーセンター
63
ESCO 事業者は省エネルギーに関する包括的なサービスを提供し、その対価は省エネルギーで得ら
れたエネルギー費用から支払われますので、初期投資を負担することなく、省エネ機器を導入するこ
とができます。
○ESCO の導入事例
ホテル
ESCO導入事例名/所在地
採用した省エ ネ手法
削減率(%)
※1
CO 2 ガス
削減量
(t-CO 2 /年)
利用した
支援策
※2
・空調機インバータ制御
・駐車場CO濃度制御
Aホテル/東京都港区
・CO2 濃度による外気導入量制御
20.80%
3,037
住宅
21.42%
エネルギー
削減量
2,956,330
(MJ/年)
住宅
・断熱フィルムの導入
・BEMSの導入
・高効率熱源機器
Bホテル/福島県福島市
・氷蓄熱
・全熱交換器
病院
ESCO導入事例名/所在地
採用した省エ ネ手法
削減率(%)
※1
CO 2 ガス
削減量
(t-CO 2 /年)
利用した
支援策
※2
・熱源システムの高効率化
・冷凍機排熱暖房設備の導入
・蒸気ボイラの高効率化
・コージェネ設備の排熱回収装置の追加
A病院/岐阜県高山市
・冷温水冷却水ポンプのインバータ制御導入
17.10%
2,913
住宅
・空調機・換気ファンのインバータ制御導入
・高輝度誘導灯の更新
・人感センサの取付
・蒸気弁露出部の断熱保温
工場
ESCO導入事例名/所在地
A工場/埼玉県蓮田市
CO 2 ガス
削減量
(t-CO 2 /年)
利用した
支援策
※2
採用した省エ ネ手法
削減率(%)
※1
・12,060kWガスエンジンコージェネレーション設備
の導入
25.20%
22,888
他
16.80%
996
他
高効率ヒートポンプ(205kW水冷ヒートポンプ)導入
B工場/兵庫県宝塚市
熱交換器設置による茹釜排熱水からの熱回収
※1:削減率:削減率は建物全体のエネルギー消費量に対する割合を示しています。
※2:住宅:住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業
他:その他の支援策
出典:(財)省エネルギーセンター
64
<例6>ビルエネルギー管理システム(BEMS)
ビル全体のエネルギーの使われ方を管理するシステムで、エネルギー使用を最適化することにより
省エネルギー化が図れます。
○ビル管理システム(BEMS)
ビルの設備、環境、及びエネルギー管理を一元化するシステムのことで、ビルのエ
ネルギー使用状況や設備機器の運転状況を一元的に把握して、その時々の需要予測に
基づいた最適な運転計画を立案、実行でき、きめ細かな監視制御によって、ビル全体
のエネルギー消費を最小化し、省エネルギー化を図るものです。
出典:(財)省エネルギーセンター
<例7>エネルギー高度利用技術の導入
・燃料電池
水素と酸素の化学反応によって電気を発生させるもので、CO2 を発生しない反応によって発
電し、発電時に発生する熱を利用でき、総合効率を高めることにより省エネルギー化が図れ
ます。
・エネルギーの相互利用
エネルギーの種類や利用方法が異なる事業者が、相互で利用することで平準化され、エネル
ギーを効率よく利用することができます。
65
○バイオマス発電設備(高効率型ガスエンジン)
石炭や天然ガスの代わりに植物などの生物体(バイオマス)をエネルギーに利用した発電で、
資源の有効利用を図るものです。
A 社導入事例
嫌気性細菌を用いたメタン発酵方式の処理施設と同時にバイオガスと天然ガスの混焼方式
の高効率型エンジンを導入しています。このバイオマス発電設備によりつくられた電力、蒸
気・温水は製造工程中の動力、製造設備殺菌熱源として利用されています。
出典:(財)省エネルギーセンター
○エネルギー転換による省エネルギー(電化による高効率熱源器導入)
高効率の電化ヒートポンプシステムを導入し、省エネルギー化を図るとともに非燃焼系熱源
であるため、CO2 排出量の削減が図られます。
・N ホテル導入事例
N ホテル(東京都千代田区)は、延べ床面積が 29 万 m2 という巨大施設であり、大量の冷
熱・温熱を消費しています。冷熱とともに温熱も使用するホテル業では、温水を作るとともに
発電や冷熱を作れるコージェネレーションシステムは好適であり、1991 年に導入ののち様々
な工夫を重ね総合エネルギー効率で 60%以上を維持されていました。
しかし、従来安いと思われていた廃熱を利用した吸収式冷凍機の冷房コストが、高効率化し
たヒートポンプシステムよりもかなり高いものになっていることが判明し、ヒートポンプシス
テムを最優先に運転するよう変更した結果、エネルギー消費量で 12%、エネルギーコストで 1
億円以上、二酸化炭素排出量で 1,500 トン、それぞれ削減するという好結果となっています。
出典:(財)省エネルギーセンター
66
○燃料転換とコージェネレーション設備導入による省エネルギー
燃料転換と併せてコージェネレーション設備を導入することにより、省エネルギー化と CO2
排出量の削減が図られます。
・S 社導入例
S 社では、従来のA重油から天然ガスへ燃料転換しました。それを機会にボイラは水管式か
ら小型貫流ボイラを台数制御するシステムにリニューアルし、併せてガスタービンコージェネ
レーション設備を導入しています。負荷変動の激しいビール工場において負荷に適合するシス
テムを構築し、約 6%の省エネを達成しました。
・ボイラ:低温燃焼で低 NOx の実現
・コージェネレーション:CGS 自体は、クラス初の再生サイクル方式
・部分負荷特性に優れる。50%負荷でも総合効率 60%以上、NOX 性能 20PPM 以下を維持
・ガス昇圧コンプレッサ動力費用が不要となる。(契約電力、消費電力を削減)
出典:(財)省エネルギーセンター
○総合エネルギー利用システムについて
自然エネルギーである井戸水の熱利用、冷房時の排熱利用、夜間電力による氷蓄熱の利用、
高効率ヒートポンプの採用等による省エネルギーシステムを構築したものです。
・M ホテル導入事例
水熱源式ヒートポンプ、空気熱源式排熱回収型ヒートポンプ、氷蓄熱型ヒートポンプを利用
するシステムを導入し、エネルギー削減量を 2,956,330MJ/年、省エネルギー率の目標を
21.42%としました。それに伴いエネルギー消費原単位 2,986MJ/m2・年を目指しました。
省エネルギーシステムを採用したことにより、自然エネルギー、リサイクルエネルギーの活
用で省エネルギー化を図ることが出来ました。
各熱源機器の機能を踏まえた運転パターンにより効率の良い運転を行ない、各熱源機器がバッ
クアップすることで一過性の負荷や故障時にも対応出来る運転としたことにより、信頼性の向
上を図ることが出来ました。
年間のエネルギー削減率 21.42%(CO2 換算約 310t)の達成と約 1,300 万円/年のランニングコ
ストの削減が実現出来ました。
出典:(財)省エネルギーセンター
67
5.3 交通(運輸)
運輸部門には家庭の自家用車、企業の貨物自動車、鉄道、航空機、船舶などの移動に使用されたエ
ネルギー消費が含まれます。
牛久市では家庭の自家用車および市内に保有されている貨物自動車が対象となりますが、このうち
簡単にできる省エネの実践例は次のとおりです。
<例1>エコドライブの普及推進
・キャンペーンなどの普及活動
アイドリングストップキャンペーンなど、ドライバーに対してより省エネルギー行動を意識
してもらえる様なキャンペーンを実施することにより、意識高揚を図ります。
・エコドライブ講習会
省エネルギー手法がわからないドライバーや省エネルギー意識が低いドライバーに対して、
エコドライブ講習会を行うことで省エネルギー行動の意識高揚を図ります。
・ドライブナビ
急発進、急加速、燃料消費量をドライバーに知らせ、エコドライブをナビゲートする支援機
器の装着により、省エネルギー化が図れます。
自動車の省エネ行動(エコドライブ)
ふんわりアクセル
加減速の少ない運転
早めのアクセルオフ
アイドリングストップ
計
節約量(年間)
電気(kWh) ガス(m 3) 水道(m 3) ガソリン(L)
83.57
29.29
18.09
17.33
148.28
CO2(kg)
194
68
42
40.2
344.2
出典:(財)省エネルギーセンター
<例2>低燃費車等の普及推進
・低燃費車
エネルギーの使用の合理化に関する法律に基づいて定められた燃費基準を早期達成している
自動車で、使用が増えることで省エネルギー化が図れます。
・アイドリングストップ車
アイドリングストップ車は、信号待ちなどの時に自動的にエンジンが停止し、不要なアイド
リングを減らすことで省エネルギー効果が期待できます。
・クリーンエネルギー自動車
クリーンな燃料の使用や、ガソリンの消費量を削減することで、排気ガスを全く排出しない、
または排出が少ない自動車ですので、省エネルギー化や CO2 排出量の抑制が期待できます。
・外部電源式アイドリングストップ給電システム
トラックの運転手などが休憩時に必要な電源を外部から供給し、アイドリングをしないこと
により、省エネルギー化と CO2 排出量の抑制が図れます。
68
○クリーンエネルギー自動車
クリーンエネルギー自動車には、電気自動車、燃料電池自動車、ハイブリッド自
動車、天然ガス自動車等があります。
電気自動車
燃料電池自動車
出典:ECO JAPAN
出典:東京ガス
ハイブリッド自動車
プラグイン
出典:本田技研工業株式会社
ハイブリッド自動車
出典:トヨタ自動車株式会社
<例3>公共交通機関の利用促進
・バス路線の整備
バスによって移動することで、自家用車の利用抑制を図ります。
・ノーマイカーデー
マイカー利用をやめて、公共交通機関を利用する日を設けることにより、公共交通機関の利用
を促します。
<例4>新たな交通体系の構築
・クリーンエネルギー自動車のカーシェアリング
1 台のクリーンエネルギー自動車を複数で共同利用する形態で、利用者は自ら自動車を所有
することなく、効率的な使用が可能となります。
・自転車の利用促進
自動車から自転車への利用を促進するため、自転車の走りやすい道路などの整備を検討しま
す。
69
6章
行動計画実施による新・省エネルギー効果の試算
今後、省エネルギーについては、削減目標に合わせて削減効果の試算を行ないます。
新エネルギーに関しては導入規模を想定します。
6.1 分野別新エネルギー効果の試算
家庭用の太陽光発電は国の買取制度を活用し、補助金、低利融資などの条件によって普及が促進さ
れる。特に投資回収が 10 年程度となれば、増加のテンポも大きくなると想定しています。
ケース1:今後 10 年間程度に努力すれば達成できそうな対策
ケース2:今後 10 年間程度に国の施策、市民・事業者の率先した活動があれば達成できそうな対策
表 6-1 新エネルギーの導入効果(ケース1)
機器
太陽光発電装置
(住宅用)
導入量の仮定
化石燃料代替効果
エネルギー
削減量
(GJ)
家庭用太陽電池( 4kW ) を10 (1基あたりの効果)
年間で新築の10%の522 戸に
3,305kWh/10年
普及
(全体での効果)
1,725,210kWh/10年
太陽光発電装置
(公共施設等)
(住宅用)
585
892
84
3,185
300
1,666
116
11,954
1,085
太陽熱温水器( 3kW ) を10 年 (1基あたりの効果)
間で新築の10%の522戸に普
1,695kWh/10年
及
(全体での効果)
884,790kWh/10年
BDF燃料
6,211
出力50kWのシステム を小・中 (1基あたりの効果)
学校の全 校の 6 箇 所に 設置
41,315kWh/10年
( 大 規模 改修 に合 わせ て設
置)
(全体での効果)
247,890kWh/10年
太陽熱利用
CO2 削減量
(t-CO2 )
廃 食 用 油 か ら 家 庭 系 で (全体での効果)
8,100L、 事業系で 36,000L精
軽油44,100L/年の削減
製する
注)1トンCO2は灯油 400 Lの燃焼に相当
合計
表 6-2 新エネルギーの導入効果(ケース 2)
機器
太陽光発電装置
(住宅用)
導入量の仮定
化石燃料代替効果
(公共施設等)
(住宅用)
3,501
1,785
168
19,069
1796
3,403
233
61,438
5,698
太陽熱温水器( 3kW ) を10 年 (1基あたりの効果)
間で全世帯の10 %の3,125戸
1,695kWh/10年
に普及
(全体での効果)
5,296,875kWh/10年
BDF燃料
37,181
出力50kWのシステム を小・中 (1基あたりの効果)
学校の全校の12箇所に設置
41,315kWh/10年
( 大 規模 改修 に合 わせ て 設
置)
(全体での効果)
495,780kWh/10年
太陽熱利用
CO2 削減量
(t-CO2 )
家庭用太陽電池( 4kW ) を10 (1基あたりの効果)
年間で全世帯の10%の3,125
3,305kWh/10年
戸に普及
(全体での効果)
10,328,125kWh/10年
太陽光発電装置
エネルギー
削減量
(GJ)
廃 食 用 油 か ら 家 庭 系 で (全体での効果)
8,100L、 事業系で 72,000L精
軽油90,100L/年の削減
製する
注)1トンCO2は灯油 400 Lの燃焼に相当
合計
70
6.2 分野別省エネルギー効果の試算
事業所や家庭における代表的なエネルギー削減例を用いて、2006 年度をベースとして 2020 年度ま
での削減効果を 2 通りのシナリオで試算します。
ケース1:今後 10 年間程度に努力すれば達成できそうな対策
ケース2:今後 10 年間程度に国の施策、市民・事業者の率先した活動があれば達成できそうな対策
(1)産業
表中に示す産業部門に共通する削減対策を実施した場合の効果を推計しました。
ただし、対策の実施については従業員 30 人以上の事業所とそれ以下の事業所に分けて、従業員 30
人以上を大、30 人未満を中小として、ケース1では実施率をそれぞれ 100%と 50%とし、ケース 2
では実施率をそれぞれ 100%と 80%としています。
なお、中小は削減規模が大の 1/10 としました。推計結果は表の通りです。
(削減対策の詳細は資料編参照)
表 6-3 産業部門の省エネ対策実施効果
削減対策
産
業
部
門
○ケース1(事業所(大)の100%、事業所(中小)の50%)
○ケース2(事業所(大)の100%、事業所(中小)の80%)
冷却水温度の適正化
空調送風量の適正化
照明設備の更新(LEDなどへ転換1000本)
こまめな省エネ(家庭分の100倍)
ボイラー運転管理・運転基数の合理化
ボイラー廃熱回収(エコノマイザーの設置)
ボイラーファンのインバータ化
削減エネルギー
(GJ)
ケース1
26,481
10,544
14,995
14,265
188,881
47,220
ケース2
28,837
11,482
16,329
15,534
205,684
51,421
削減CO2 排出量
(t-CO2 )
ケース1
1,348
993
1,412
951
13,058
3,264
根拠
ケース2
1,468
1,082
1,538
1,036
14,220
3,554
削減
削減CO2
エネルギー 排出量
根拠事例
(GJ)
835.4
332.6
473.0
450.0
5,958.4
1,489.6
(t-CO2 )
42.5
31.3
44.5
30.0
411.9
103.0
A
B
C
D
E
F
6,676
7,270
628
684
210.6
19.8
G
ボイラー空気比の改善
37,828
41,193
1,925
2,097
1,193.3
60.7
H
蒸気ドレインの回収
46,102
50,203
3,188
3,471
1,454.3
100.5
I
コンプレッサー吐出圧の逓減
18,898
20,579
1,780
1,938
596.2
56.1
J
K
空圧設備の運転管理・圧縮空気系統の改善
21,911
23,860
2,063
2,246
691.2
65.1
独自の省エネ(省エネ診断による)
39,437
42,945
2,811
3,061
1,244.1
88.7
473,238
515,337
33,421
36,395
合計
※(削減対策の根拠事例 A∼K の詳細については資料編 4.根拠事例(A∼K の詳細)に掲載し
ています)
71
(2)家庭
こまめな省エネと、エネルギー製品の買い替えモデル(国立環境研究所推計。詳細は資料編参照)
の結果を使用しました。買い替えについては 3 人以上の世帯とそれ以外の世帯に分けて、ケース 1 で
は実施率をそれぞれ 30%、30%と想定して、ケース 2 では実施率をそれぞれ 60%、60%と想定して
試算しました。
ただし、家庭の自動車は運輸部門に移行して試算しました。
表 6-4 家庭部門の省エネ対策実施効果
削減エネルギー
(GJ)
削減対策
家
庭
部
門
○ケース1(3人世帯の30%、その他の30%)
○ケース2(3人世帯の60%、その他の60%)
こまめな省エネ
買い替え
合計
ケース1
ケース2
削減CO2 排出量
(t-CO2 )
ケース1
根拠
ケース2
削減
削減CO2
エネルギー 排出量
(GJ)
42,235
375,242
417,477
84,469
750,482
834,951
2,816
27,572
30,388
5,632
55,142
60,774
4.5
625,402
(t-CO2 )
0.3
45,952
※(買い替えモデルの詳細は資料編 5.買い替えモデルによる試算結果の詳細に掲載しています。)
(3)業務
表中に示す業務部門に共通する削減対策を実施した場合の効果を推計しました。
ただし、対策の実施については従業員 30 人以上の事業所とそれ以下の事業所に分けて、従業員 30
人以上を大、30 人未満を中小として、ケース 1 では実施率がそれぞれ 100%と 50%とし、ケース 2
では実施率がそれぞれ 100%と 80%としかつ中小は削減規模が大の 1/10 としました。
推計結果は表の通りです。
(削減対策は産業の対策の一部と同じ。資料編参照)
表 6-5 業務部門の省エネ対策実施効果
削減対策
業
務
部
門
○ケース1(事業所(大)の100%、事業所(中小)の50%)
○ケース2(事業所(大)の100%、事業所(中小)の80%)
冷却水温度の適正化
空調送風量の適正化
削減エネルギー
(GJ)
ケース1
160,017
ケース2
削減CO2 排出量
(t-CO2 )
ケース1
213,924
8,143
根拠
ケース2
削減
削減CO2
エネルギー 排出量
10,886
(GJ)
835.4
(t-CO2 )
42.5
63,717
85,183
6,000
8,021
332.6
31.3
照明設備の更新(LEDなどへ転換100本)
9,062
12,114
853
1,141
47.3
4.5
こまめな省エネ(家庭分の10倍)
8,620
11,524
575
768
45.0
3.0
合計
241,416
322,745
15,571
20,816
72
(4)運輸
運輸部門については乗用車と貨物車で利用方法が異なり、貨物車については営業車であるため、運
用での削減を主体としました。よって、買い替えによる削減は乗用車のみとし、さらに公共交通への
転換を対象としました。
なお、家庭の乗用車の省エネ自動車への買い替えは、買い替えモデル(国立環境研究所推計)の結
果を使用しました。乗用車の寿命を平均 10 年とすると、ケース 1 ではクリーンエネルギー自動車へ
の買い替えが 24%行われ、それ以外の従来自動車は、省エネ行動が 20%、燃費向上(買い替え効果)
が 80%行われるものとします。貨物車は 80%が省エネ行動を行うこととします。ケース 2 ではクリ
ーンエネルギー自動車への買い替えが 37%行われ、それ以外の従来自動車は、省エネ行動が 20%、
燃費向上(買い替え効果)が 80%行われるものとします。貨物車は 100%が省エネ行動を行うことと
します。
表 6-6 運輸部門の省エネ対策実施効果
削減エネルギー
(GJ)
削減対策
○ケース1(乗用の24%はクリーンエネルギー自動車への
買い替え、それ以外の従来自動車は省エネ行動20%、燃
費向上(買い替え)80%、貨物は80%が省エネ行動)
運
輸
部
門
削減CO2 排出量
(t-CO2 )
根拠
削減
削減CO2
エネルギー 排出量
ケース1
ケース2
ケース1
ケース2
○ケース2(乗用の37%はクリーンエネルギー自動車への
買い替え、それ以外の従来自動車は省エネ行動20%、燃
費向上(買い替え)80%、貨物は100%が省エネ行動)
自動車の省エネルギー行動
自動車の燃費向上(買い替え効果)
クリーンエネルギー自動車への買い替え
公共交通転換(100台乗用車のみ)
合計
(GJ)
(t-CO2 )
38,540
37,576
2,586
2,521
5.13
134,919
111,841
9,047
7,499
6.87
0.461
91,317
140,780
5,314
8,192
380,487
22,140
38.52
2.583
3,852
3,852
258
258
268,628
294,049
17,205
18,470
0.344
(5)廃棄物
焼却場の補助燃料消費が、ごみの減量化により、ケース1では都市ガスと灯油が各々10%削減、ケ
ース 2 では各々20%削減されるとして推定しました。
表 6-7 廃棄物部門の省エネ対策実施効果
廃
棄
物
部
門
削減対策
○ケース1(補助燃料の都市ガスの10%、灯油の10%)
○ケース2(補助燃料の都市ガスの20%、灯油の20%)
熱利用設備の燃料削減
合計
削減エネルギー
(GJ)
ケース1
597
597
73
ケース2
1,194
1,194
削減CO2 排出量
(t-CO2 )
ケース1
32
32
根拠
削減
削減CO2
エネルギー 排出量
(GJ)
(t-CO2 )
65
5,970
322
65
ケース2
(6)合計
2020 年度での、エネルギーでの削減はケース1で約 17.8%、ケース 2 では 25.0%と推計されまし
た。
表 6-8
2020 年度におけるエネルギーでの削減
エネルギー
消費量
部門
2006年推計値
(GJ)
産業部門
3,581,000
民生家庭部門
1,643,000
民生業務部門
985,000
運輸部門
1,557,000
廃棄物部門
96,000
合計
7,862,000
エネルギー
削減値
(GJ)
ケース1
ケース2
473,238
515,337
417,477
834,951
241,416
322,745
268,628
294,049
597
1,194
1,401,356
1,968,276
エネルギー
削減率
ケース1
13.22%
25.41%
24.51%
17.25%
0.62%
17.82%
ケース2
14.39%
50.82%
32.77%
18.89%
1.24%
25.04%
2020 年度での、CO2 の削減はケース1で約 17.2%、ケース 2 では 24.3%と推計されました。
表 6-9
部門
産業部門
民生家庭部門
民生業務部門
運輸部門
廃棄物部門
合計
CO2 排出量
2006年推計値
(t-CO2 )
260,000
120,000
73,000
105,000
3,000
561,000
CO2 での削減
CO2 削減値
(t-CO2 )
ケース1
33,421
30,388
15,571
17,205
32
96,617
74
ケース2
36,395
60,774
20,816
18,470
65
136,520
CO2 削減率
ケース1
12.85%
25.32%
21.33%
16.39%
1.08%
17.22%
ケース2
14.00%
50.65%
28.52%
17.59%
2.15%
24.34%
6.3 新・省エネルギー効果の試算結果のまとめ
(1)2020 年度の新・省エネルギー効果の試算結果
2020 年度の新エネルギー・省エネルギーでの削減量の合計はケース1、ケース 2 の結果から、エ
ネルギーで約 17.9∼25.8%、CO2 での削減は 17.4∼25.3%と推計されました。
表 6-10 エネルギーの削減効果の合計
エネルギー
消費量
2006年推計値
(GJ)
部門
エネルギー削減値
(GJ)
ケース1
エネルギー
削減率
ケース2
新エネルギー
11,954
61,438
省エネルギー
1,401,356
1,968,276
1,413,310
2,029,714
7,862,000
合計
表 6-11
CO2排出量
2006年推計値
(GJ)
部門
17.98%
CO2削減値
(t-CO2)
25.82%
ケース1
CO2削減率
ケース2
1,085
5,698
省エネルギー
96,617
136,520
97,702
142,218
561,000
ケース2
CO2 の削減効果の合計
新エネルギー
合計
ケース1
ケース1
ケース2
25.35%
17.42%
(2)2020 年度の将来人口を用いた補正
参考までに、目標年度である 2020 年度までの人口の増加を考慮し、人口増分により民生家庭部門
の削減目標がどの程度目減りするかについて試算しました。(図 6-1)
その際、2020 年度の将来人口は国立社会保障・人口問題研究所の予測値である 80,921 人を用いて
おります。
表 6-12
2020 年の人口予測値とエネルギー消費量の予測
項 目
2006年度
人口(人)
世帯数(世帯)
①2020年エネルギー消費(TJ) 人口増加考慮、省エネせず
②2020年エネルギー消費(TJ) 人口増加考慮、省エネ実施
③2020年エネルギー消費(TJ) 人口増加考慮せず、省エネ実施
④ ②-③
77,818
29,375
1,643
1,643
1,643
2020年度
80,921
1,709
1,274
1,226
増減量
伸び率
3,103
104.0%
65.5
-369
-417
48.9
104.0%
77.6%
74.6%
2.97%
出典:国立社会保障・人口問題研究所
①2006 年から 2020 年の間の人口が約 4.0%増加する場合には、何の対策もとらなければ民生家庭部
門でのエネルギー消費量も 4.0%増加し 1,709TJ となります。なお、人口増加によるエネルギー純
増分は 65.5TJ です。
②増加した人口もエネルギー削減を行なうか、もしくは省エネ機器を持ちこむとし、同じ削減ルール
のもとでケース1の 25.41%(表 6-8)の削減率を適用すると、2020 年では 1,274TJ となります。
③人口増加を見込まない場合は 2006 年度のエネルギーに対してケース 1 で 1,643TJ×(1−0.2541)
75
=1,226TJ
となります。
④人口増加を考慮した場合としない場合では 48.9TJ の差がありますが、2006 年からみると 2.97%の
差になります。また全体のエネルギー量に対しては 0.62%です。
この結果、将来人口が全体へ与える影響は軽微であり、推計誤差の範囲内であるため、特に将来人口
については考慮しないこととしました。
同様に、産業、業務は 2020 年度については事業所数の増減はあるものの現状と大きくは変わらない
とし、自動車の増加分は削減ルールと同様の車が持ち込まれるとして、共に 2020 年までの変化を見込
まないこととします。
図 6-1 家庭部門における 2020 年のエネルギー消費量
エネルギー消費量
(TJ/年)
9,000
7,862
8,000
7,000
96
1,557
6,000
5,000
4,602
985
4,000
3,000
0
893
484
1,037
1,643
2,000
1,000
2,189
0.6%
の増加
6,478
95
1,267
744
3,581
6,528
95
1,267
744
1,264
1,314
3,108
3,108
)
慮
年
考
20
分
20
年
06
20
20
年
(家
庭
部
門
の
増
加
20
19
90
年
度
度
0
図 6-2 牛久市における 2020 年のエネルギー消費量
76
廃棄物部門
運輸部門
民生業務部門
民生家庭部門
産業部門
7章
地域エネルギービジョンの推進方法
7.1 地域エネルギービジョンの推進体制
新エネルギー・省エネルギーの施策は独立に考えることができますが、これらの施策を効果的、継
続的に推進するためには、市民、事業者、行政(市)、さらには NPO などとも連携を取り、協力しな
がら取り組む必要があります。
そこで、市では地域エネルギービジョン推進委員会をつくり、実施状況や目標の達成状況、重点プ
ロジェクトの進行状況を把握し、市に報告することとします。
報告を受けた市は見直しの検討を行います。
(仮)牛久市地域エネルギービジョン推進委員会
取組み
家庭
取組み
事業者
支援
誘導
理解
協力
支援
誘導
取組み
行政
理解
協力
図 7-1 地域エネルギービジョンの推進体制
77
7.2 進行管理
進行管理としては、PDCA サイクルを取り入れ、市民、事業者、行政(市)の役割を明確にし、そ
れぞれが責任を持って地域エネルギービジョンを推進していく仕組み作りが必要になります。
なお、進行管理の手順(PDCA の流れ)については図 7-2 に示します。また、各行動主体と具体的
内容は表 7-1 のとおりです。
PLAN
計画
牛久市地域
エネルギービジョン
DO
実行
具体的な取組み
ACTION
見直し
未達成部分手直し
計画の改善
CHECK
点検・評価
実施効果の評価
図 7-2 地域エネルギービジョンの進行管理
表 7-1 各行動の主体と具体的内容
行動
自主行動計画
(Plan)
計画を実行
(Do)
実態調査・情報還元
自己評価
(See)
実態を把握し改善策を検討
(Check)
主体的取り組みの支援・
新たな省エネ施策
(Action)
主体
内容
市民・事業者
自身のエネルギー消費削減を計画する
市民・事業者
日常生活や事業活動の中でエネルギー消費を削減する
市民・事業者から情報収集して最新のエネルギー消費量データ
推進委員会・市 や省エネ実施状況を把握する
集めたデータを整理して速やかに市民・事業者に還元する
市民・事業者
市から得た情報や自主的チェックにより、達成状況を把握する
推進委員会・市 情報を整理分析し、市内全体の達成状況を総合的に判断する
データにもとづき改善策を検討する
新・省エネルギー情報の公表したり、個別に情報をフィード
バックする
推進委員会・市
省エネ診断や省エネセミナー・ワークショップなどを開催する
その他追加対策や新たな施策を展開する
78
8章
新・省エネルギー導入プロジェクトの検討
8.1 プロジェクト案
新エネルギー・省エネルギーのプロジェクト案を表 8-1 に示します。
表 8-1 新エネルギー・省エネルギーのプロジェクト案
番
重 点 プロジェクト
号
1 市民の省エネマネジメント
システム実験プロジェクト
2 教育・啓発プロジェクト
考えられる
エネルギー種別
エネルギーの見える化モ
ニター募集
モニターによる省エネ実
践研究会と結果報告
太陽光発電
省エネ方法の啓発
省エネ環境家計簿
内容
・モニター世帯への省エネナ 省エネナビ
ビ(貸し出し)によるエネル
ギーの見える化による省エネ
行動実践
・小、中学校公共施設に太陽 太陽光発電50kW
光発電を設置し、発電の仕組
みなど教育・啓発に利用
・家庭での省エネ方法の啓発
と省エネ家計簿の普及
3 エコモデルハウスプロジェク 民間と提携
ト
太陽光、太陽熱、省エネ
家電、断熱壁、複層ガラ
ス窓、電気自動車など
・民間のモデルハウス、古い
家での省エネモニター家庭で
のエコアイディア効果の展示
促進
4 太陽光発電所プロジェクト
・市有地を活用し、電気自動
車バッテリー充電の研究
・メガソーラーの設置研究
民間と連携
太陽光発電
設置規模
最新の省エネ設
備1式
エコアイディアの
展示
実施
新エネ 省エネ
主体
○
市
市
○
市と
民間
連携
○
市と
民間
連携
○
市と
民間
連携
○
5 電気自動車カーシェアリン 民間と連携
グ実験プロジェクト
太陽光発電、電気自動
車
・民間主導による電気自動車 太陽光発電、電
カーシェアリングと充電時の太 気自動車
陽光発電施設を誘導
6 クリーンエネルギー自動車 電気自動車、ハイブリッ
の導入プロジェクト
ド自動車、燃料電池車
・公用車での電気自動車、ハ ハイブリッド車、電
イブリッド車の積極的導入と市 気自動車
民の買い替え誘導。
市
○
現在のBDF製造
7 菜の花プロジェクト(バイオ 菜の花栽培
・菜の花栽培∼BDF化、
燃料製造を含む)
廃食用油利用BDF製造 BDFの利活用までのサイクル を拡大(遊休農地
活用)
を拡大
市
○
8 ごみ減量化プロジェクト
生ごみの堆肥化
(現焼却場負荷削減対策)
・堆肥化の推進によりごみ減 生ごみ処理
量化し、焼却場のエネルギー
削減を行なう。
9 「街区まるごとCO2 20%削 大規模開発時に街区ま ・民間開発における街区一体 マンション、戸建
減事業」の導入プロジェクト るごと削減(民間と提携) となった新エネルギー・省エ て住宅の街区で
実施
ネルギー設備導入を促進
10 自転車利用促進プロジェク 自転車の利用しやすい
ト
環境を整備して自動車
から自転車に転換する
・自転車の利用しやすい環境 都市計画と連携
整備により、市街地内及び近
距離移動時の自転車利用を
促進
79
○
市
○
市と
民間
連携
○
市
○
8.2 市でのバイオディーゼル燃料(BDF)製造の状況
平成 21 年 4 月から市では BDF の製造事業に着手しました。
市クリーンセンター内に日量 200 リットルの能力
を持つ製造施設を設置し、BDF の製造を開
始し、できあがった BDF は市のダンプ・
バス・作業車、市からごみ収
集事業を受託する民間のごみ
BDF製造施設(200L/日製造)
収集車などで使用し、地域循
環型社会の構築に役立ってい
ます。
市民の協力による廃食用油回収
BDFで走るごみ収集車
(1)市の BDF 製造量について
牛久市の BDF 製造事業では、市民の皆さんや市内事業者などの廃食用油回収へのご協力により、
月平均約 3,500Lの油を回収しています。(平成 21 年 12 月時点)
この中には、バイオマスタウン構想の一環である耕作放棄地解消事業によるナタネ栽培から生まれ
た牛久産のナタネ油も含まれ、学校給食で使用後、BDF に生まれ変わります。
平成 21 年 4 月から 12 月までの BDF 製造実績は約 13,000Lで、同じ量の軽油の使用が抑制された
ことで 34 トンの CO2 が削減されたと考えられます。
(2)BDF プラントの概要
BDF 製造プラントはクリーンセンターの敷地内にあります。
廃食油 200L にメタノール約 40L と触媒の水酸化カリ
ウムを加えて反応させ、約7時間で BDF200L が精製さ
れ、副産物としてグリセリン約 60L ができます。
出典:牛久市 BDF 製造装置
80
菜の花プロジェクトのイメージ
遊休農地を活用して菜の花を栽培します。
菜の花は観光利用や養蜂などに利用されながら、やがて実をつけ、刈り取られたナタネは搾油され、
遺伝子組み換えのない安全、安心なナタネ油として家庭や学校給食に利用されます。
搾油の時に生まれる油かすは飼料や肥料として有効活用され、家庭や学校からの廃食用油は地域の協
力により回収され、せっけんやBDFにリサイクルされ、再び地域で利活用されます。
このように、ムダ(ゴミ)になるものをできるだけ少なくし、私たちの知恵と力で、資源として地域
の中で連鎖させ、生かして使うことで、循環型社会が現実のものに近づいてきます。
地域の資源を適正に活用して、自然と人間活動のバランスを再生する。
それが、「地域自律の資源循環サイクル」です。
*カーボンニュートラルとは:
BDF製造の場合は、菜の花
が成長する段階で CO2 を吸
収しています。菜種油も同様
です。自動車の燃料として燃
焼させると元々吸収していた
CO2 を排出することになるの
で、カーボンからみると変化が
無かったとみなされます。つま
り CO2 はゼロとみなします。
*
出典:市のバイオマス構想から引用
81
9章
重点プロジェクト
9.1 重点プロジェクト
新・省エネルギーに関して比較的まとまって大きな効果が期待できる重点プロジェクトの候補とし
ては以下のようなテーマが考えられます。これらの中からエネルギービジョンの重点テーマを選択し、
推進していきます。
○ 市民の省エネマネジメントシステム実験プロジェクト
①概要
省エネルギーを進めるには電気やガスの機器の更新を進める必要があります。しかし、未だ使
える機器の更新や先行投資に対しての抵抗感があることも事実です。
そこで、エコポイントや補助制度を使用して機器更新を促進した方が、エネルギー削減により
コスト的に得になる場合があり、CO2 も削減できることを市民や事業者に説明する必要がありま
す。
この方法として、広報による活動や指導員による活動などがありますが、「百聞は一見にしか
ず」で、実際の事例によってエネルギー削減量とその時の投資額、および投資回収の見込みなど
を説明するのが良いと思われます。(例:エコアイディアハウス)
また、省エネ行動の結果を知るためには、環境家計簿の記入が考えられますが、書込みの手間
が必要です。これを一歩進めて、省エネナビにより自動的に使用エネルギーをモニタリングする
ことが考えられます。更にデータ管理を容易にするため、センターにデータ伝送し、省エネ診断
を受けることも考えられます。(例:モバイル型省エネナビ)
一方、機器更新の先行投資については、ESCO のような考え方で、削減分のコストを先取りし
て機器を無料で交換するとか、リースによって機器を更新し、月々の削減費用の中から支払って
いくなどの方法を研究し、実験によって実証する必要があります。
これらの省エネ診断と機器更新、地域型エコポイントなどを地元密着型で行なえれば、経済効
果は市内にもたらされます。
②実験対象
・モデルハウス:市の施設で代用も可能ですが、市民モニターにモデルハウスとして実験に参加
していただくことが考えられます。
・省エネナビモニター:希望者(家庭、事業所)に貸出して、省エネデータを提供いただきます。
・機器更新のシステムの研究
実験参加者は電器店、研究機関の指導の元、銀行、リース会社、商店街、モニター家庭、モ
ニター事業者などが考えられ、研究会を開催して機器更新の仕組みやエコポイントの付与方法
を研究します。
また、太陽光や電気自動車の実験を行なう場合にはタクシー事業者の参加が考えられます。
82
③イメージ図
実験のイメージは次のように考えられる。
機器更新
モデルハウス
電気製品
省エネナビモニター
新エネルギー導入
太陽光発電
太陽熱温水器
ガス製品
電気自動車
省エネナビ
削減効果の検証
太陽光発電と電気自
削減効果の例示
動車の研究
投資額:節減費用
投資回収年数
電気自動車
カーシェア
機器更新のシステムの研究
リング実験
新エネルギー導入活用効果の研究
地元商店街
電器店
省エネナビ
省エネナビ
モニター家庭
モニター事業者
銀行・リース業
研究機関
タクシー事業者
□牛久型省エネ機器更新システムの研究
・省エネ分のポイント付与(ハートフルクーポン券)
・ESCO 的省エネ額のギャランティ
ビジネスモデルの
・先行投資額のリース化
研究
・削減効果の集計と効果分析
・省エネ手法の開発、新エネルギー導入効果などの公表と市民への啓発
83
9.2 事業実行計画
今後の実施計画のスケジュール及び実行計画を次に示します。
重 点 プロジェクト
平成(年度)
西暦(年度)
1 市民の省エネマネジメントシステ
ム実験プロジェクト
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020
2 教育・啓発プロジェクト
3 エコモデルハウスプロジェクト
4 太陽光発電所プロジェクト
5 電気自動車カーシェアリング実験
プロジェクト
6 クリーンエネルギー自動車の導入
プロジェクト
7 菜の花プロジェクト
(バイオ燃料製造を含む)
8 ごみ減量化プロジェクト
(現焼却場負荷削減対策)
9 「街区まるごとCO2 20%削減事
業」の導入プロジェクト
10 自転車利用促進プロジェクト
84
平成 21 年度
牛久市地域エネルギービジョン
資料編
茨城県牛久市
平成 22 年 2 月
<目
次>
1.牛久市の地域特性....................................................................................................................資-1
1.1 自然特性..................................................................................................................................資-1
1.2 社会特性..................................................................................................................................資-5
2.新エネルギーの種類 ..............................................................................................................資-12
2.1 太陽光発電・太陽熱利用.......................................................................................................資-12
2.2 風力発電................................................................................................................................資-12
2.3 バイオマス発電・熱利用・燃料製造 .....................................................................................資-13
2.4 雪氷熱利用 ............................................................................................................................資-14
2.5 中小水力発電.........................................................................................................................資-14
2.6 廃棄物発電・熱利用 ..............................................................................................................資-15
2.7 温度差熱利用.........................................................................................................................資-15
2.8 燃料電池................................................................................................................................資-16
2.9 天然ガスコージェネレーション ............................................................................................資-16
2.10
クリーンエネルギー自動車 .................................................................................................資-17
2.11
ヒートポンプ.......................................................................................................................資-17
3.補助制度 ................................................................................................................................資-18
3.1 新エネルギー全般に関する補助制度 .....................................................................................資-18
3.2 太陽エネルギーに関する補助制度 ........................................................................................資-22
3.3 風力エネルギーに関する補助制度 ........................................................................................資-24
3.4 廃棄物エネルギーに関する補助制度 .....................................................................................資-25
3.5 バイオマスエネルギーに関する補助制度..............................................................................資-27
3.6 地中熱利用に関する補助制度................................................................................................資-29
3.7 クリーンエネルギー自動車に関する補助制度.......................................................................資-29
3.8 水力発電に関する補助制度 ...................................................................................................資-33
3.9 省エネルギーの助成制度.......................................................................................................資-34
新エネルギーの補助団体別一覧 .................................................................................................資-51
省エネルギーの補助団体別一覧 .................................................................................................資-51
4.根拠事例(A∼K の詳細) ....................................................................................................資-52
5.買い替えモデルによる試算結果の詳細 .................................................................................資-61
○牛久市家庭のエネルギー消費量・CO2 排出量試算前提条件 ...............................................資-68
6.牛久市地域エネルギービジョン策定委員会議事録 ...............................................................資-93
7.アンケート用紙 ...................................................................................................................資-114
1.牛久市の地域特性
1.1 自然特性
1.1.1 位置・地勢
牛久市は茨城県南部にある市です。県庁所在地の
水戸から約 60km、東京都心から約 50km 程度の位
置にあります。土浦市やつくば市の中心部へは約
15km の位置にあり、JR 常磐線と国道 6 号、国道 408
号や県道等によって結ばれています。北側で土浦
市・阿見町、東側で稲敷市、南側で龍ヶ崎市、西側
でつくば市と隣接しています。市域の面積は約
58.88km2 で 、 東 西 に 約 14.509km 、 南 北 に 約
牛久市
10.663km の広がりを有しています。牛久駅を中心と
した地域はベッドタウンとして宅地開発が進み、人
口が増加しました。平成 21 年度現在の人口は約 8 万
人となっています。
図 1-1 牛久市の位置
1.1.2 土地利用状況
牛久市は、総面積 58.88km2 における土地の利用状況として、畑(23.1%)、山林(22.0%)、宅地
(20.8%)の順で大きな利用割合を占めています。
表 1-1 牛久市の土地利用状況(平成 20 年度)
内
総面積
田
訳
畑
宅地
山林
原野
雑種地
その他
面積(千㎡)
58,880
6,622
13,633
12,227
12,934
562
4,675
8,227
割合(%)
100.0%
11.2%
23.1%
20.8%
22.0%
1.0%
7.9%
14.0%
その他,
14.0%
田, 11.2%
田
雑種地, 7.9%
畑
原野, 1.0%
畑, 23.1%
宅地
山林
原野
雑種地
山林, 22.0%
その他
宅地, 20.8%
出典:税務課固定資産概要
図 1-2 牛久市の土地利用状況の内訳
資-1
1.1.3 気象
牛久市の近くの地域気象観測地点は、龍ヶ崎市の龍ヶ崎気象観測所のため、その概要について以下
に示します。
表 1-2 龍ヶ崎気象観測所の年間気象状況(平年値)
降水量
平均気温
最高気温
最低気温
平均風速
日照時間
(mm)
(℃)
(℃)
(℃)
(m/s)
(時間)
1月
47.5
2.9
8.8
-2.3
2
179
2月
55.6
3.7
9.3
-1.4
2.5
171.6
3月
114.6
7.1
12.2
2.1
2.7
159.7
4月
113.5
12.6
17.8
7.4
3.1
165.2
5月
121.5
17.3
22.1
13.1
3.1
164.4
6月
151
20.4
24.4
17.1
2.8
115
7月
123
23.7
27.9
20.5
2.6
147.6
8月
114.5
25.4
30
22.1
2.5
179.5
9月
179
22.1
26.1
18.7
2.5
116.7
10 月
158.1
16.3
21
12.1
2.1
130.4
11 月
91
10.4
16
5.4
1.9
150
12 月
33.6
5.2
11.4
-0.2
1.9
174.5
年間
1,302.9
13.9
18.9
9.6
2.5
154.4
注)降水量のみ年間の降水量、他項目は平均値
200
30
180
降水量(mm)
140
20
120
100
15
80
10
60
40
5
20
0
0
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
降水量(mm)
8月
9月
10月 11月 12月
平均気温(℃)
出典:気象庁
図 1-3 龍ヶ崎気象観測所の年間気象状況(平年値)
資-2
平均気温(℃)
25
160
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の局所的風況予測モデル H18 年度版(500m
メッシュごとの地上高 30m の年平均風速の分布)から牛久市周辺の観測点と風速を図 1-4 に示しま
す。これを見ると、市内全域が年平均風速 4m/s と風力が少ない地域となっています。各観測点を図
1-5∼図 1.9 に示します。
出典:NEDO「局所的風況予測モデル H18 年度版」
図 1-4 牛久市周辺の地上高 30m の年平均風速と観測点
資-3
図 1-5 観測点①の風況図
図 1-6 観測点②の風況図
図 1-7 観測点③の風況図
図 1-8 観測点④の風況図
図 1-9 観測点⑤の風況図
資-4
1.2 社会特性
1.2.1 人口・世帯数
国勢調査による牛久市の人口は、昭和 40 年度においては 17,203 人であり、平成 17 年度では 77,223
人となっています。以下の人口増減比率を見ても分かるように、人口は年々増加しています。
世帯数は、昭和 40 年度では 3,771 世帯であり、平成 17 年度では 27,917 世帯となっています。人
口の増加に比例して、世帯数も増加傾向にあります。
1 世帯当たりの人口は、平成 17 年度時点で 2.77 人となっています。
なお、平成 21 年 10 月 1 日での茨城県常住人口調査結果に基づく常住人口ベースの世帯数は 30,622
戸、人口は 80,939 人であり、増加傾向が続いています。
表 1-3 牛久市の人口・世帯数の推移(国勢調査)
世帯数
人
口
人員(人)
増減率(%)
1 世帯当たり
人口密度
人口(人)
(1k ㎡当り)
昭和 40 年
3,771
17,203
6.6%
4.56
290.8
昭和 45 年
4,617
19,372
12.6%
4.19
327.5
昭和 50 年
7,147
27,674
42.9%
3.87
467.8
昭和 55 年
10,697
40,164
45.1%
3.75
678.9
昭和 60 年
14,328
51,926
29.3%
3.62
877.7
平成 2 年
17,884
60,693
16.9%
3.39
1,028.7
平成 7 年
20,754
66,338
9.3%
3.2
1,125.5
平成 12 年
24,763
73,258
10.4%
2.96
1,244.0
平成 17 年
27,917
77,223
5.4%
2.77
1,311.3
90,000
5
80,000
4.5
70,000
4
3.5
60,000
3
50,000
2.5
40,000
2
30,000
1.5
20,000
1
10,000
0.5
0
0
昭和40年
昭和45年
昭和50年
人口
昭和55年
昭和60年
世帯数
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
1世帯あたり人口
出典:国勢調査
図 1-10 牛久市の人口と世帯数、1 世帯当たりの人口の推移
資-5
1世帯当たり人口(人)
人口・世帯数(人/世帯)
年次
国勢調査から年齢階層別の人口をみると、年少人口は、10,390 人、生産年齢人口は 54,986 人、老
齢人口は 11,841 人となっています。
表 1-4 牛久市の年齢階層別人口(平成 17 年度)
年齢(各歳)
総数(人)
男(人)
0∼4
3,427
1,738
1,689
5∼9
3,365
1,716
1,649
10∼14
3,598
1,853
1,745
15∼19
3,963
2,107
1,856
20∼24
4,455
2,238
2,217
25∼29
5,815
2,875
2,940
30∼34
6,546
3,354
3,192
35∼39
5,190
2,731
2,459
40∼44
4,719
2,421
2,298
45∼49
4,671
2,321
2,350
50∼54
5,737
2,688
3,049
55∼59
7,594
3,623
3,971
60∼64
6,296
3,306
2,990
65∼69
4,123
2,175
1,948
70∼74
2,936
1,425
1,511
75∼79
2,139
934
1,205
80∼84
1,375
489
886
85∼89
799
221
578
90∼94
369
99
270
95 歳以上
100
21
79
6
4
2
77,223
38,339
38,884
不 詳
合 計(人)
年齢階層別人口(女性)
年齢階層別人口(男性)
90∼94
90∼94
80∼84
80∼84
70∼74
70∼74
60∼64
60∼64
年齢(各歳)
年齢(各歳)
女(人)
50∼54
40∼44
50∼54
40∼44
30∼34
30∼34
20∼24
20∼24
10∼14
10∼14
0∼4
0∼4
0
1,000
2,000
3,000
4,000
0
5,000
1,000
2,000
3,000
人口(人)
人口(人)
出典:国勢調査
図 1-11 牛久市の年齢階層別人口(平成 17 年度)
資-6
4,000
5,000
1.2.2 産業
牛久市の産業別就業者の構成を比べると、「電気・ガス・熱供給・水道業」、「運輸・通信業」、「卸
売業・小売業、飲食店」、
「金融・保険業」、
「不動産業」、
「サービス業」
、
「公務」の第 3 次産業の割合
が最も大きく、次いで「鉱業」、
「建設業」、
「製造業」の第 2 次産業、そして「農業」、
「林業」、
「漁業」
の第 1 次産業の順となっています。経年変化で見ると、第 1 次産業の割合は年々小さくなっており、
逆に第 3 次産業については、その割合が大きくなってきています。
31.7%
昭和60年
58.1%
0.1%
10.1%
33.5%
年次
平成2年
59.3%
6.6%
0.6%
30.3%
平成7年
64.4%
4.3%
1.0%
29.0%
平成12年
66.8%
3.3%
0.9%
25.6%
平成17年
2.7%
0%
10%
20%
68.5%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
構成率(%)
第1次産業
第2次産業
第3次産業
出典:国勢調査
図 1-12 産業別就業者の構成比
資-7
分類不能
90%
3.2%
100%
1.2.3 農業
牛久市の農業用地のうち、約 52%が畑(樹園地を除く)、約 44%が田として用いられています。
主な販売目的の作物の農家数と作付面積は、
「稲」が 455 戸で面積が 315ha、野菜類が 375 戸で面
積が 222ha、豆類が 187 戸で面積が 67ha となっています。
表 1-5 農業地の内訳(平成 17 年度)
田
畑(樹園地を除く)
樹園地
総計
面積(ha)
402
470
38
910
割合(%)
44.2%
51.6%
4.2%
100%
樹園地,
4.2%
田, 44.2%
畑(樹園地
を除く),
51.6%
田
畑(樹園地を除く)
樹園地
出典:平成 17 年度 農林業センサス
図 1-13 耕地面積の内訳
表 1-6 販売目的の作物の類別作付(栽培)農家数と作付(栽培)面積
稲
麦類
いも類
豆類
野菜類
花き類/花木
作付農家数(戸)
455
19
178
187
375
38
作付面積(ha)
315
46
41
67
222
26
出典:平成 17 年度 農林業センサス
資-8
1.2.4 林業
牛久市の林業のうち、国有林が 0.3%、民有林が 99.7%という割合になっています。また、林種別
森林面積は、人工林が 1,314ha、天然林が 264ha となっています。
表 1-7 林野面積の内訳(平成 17 年度)
国有林
民有林
総計
面積(ha)
3
1,124
1,127
割合(%)
0.3%
99.7%
100%
国有林,
0.3%
国有林
民有林
民有林,
99.7%
出典:平成 17 年度 農林業センサス
図 1-14 森林面積の内訳
表 1-8 林種別森林面積
針葉樹
広葉樹
合計(ha)
人工林(ha)
1,314
0
1,314
天然林(ha)
4
260
264
1,318
260
1,578
合計(ha)
出典:平成 17 年度 農林業センサス
資-9
1.2.5 工業
牛久市内の工業事業所は、平成 18 年時点で 73 箇所あり従業者数は 3,413 人となっています。製造
品出荷額は、10,754,362 万円と、年々増加傾向にあります。
表 1-9 牛久市の工業
年次
事業所数(件)
従業者数(人) 製造品出荷額(万円)
平成 3 年
63
2,346
7,580,579
平成 8 年
81
2,605
8,019,186
平成 13 年
73
2,853
8,383,769
平成 18 年
73
3,413
10,754,362
注)従業員 4 人以上の事業所
出典:平成 18 年度工業統計調査
1.2.6 商業
牛久市内における商業は、平成 19 年時点で、卸売業の事業所数が 93 件あり、卸売業の年間商品販
売額は 3,284,200 万円となっています。一方、小売業の事業所数は 512 件あり、小売業の年間商品販
売額は 7,127,200 万円となります。いずれの業種も、年々事業所数・年間製品販売額ともに増加傾向
にあります。
表 1-10 牛久市の商業
卸売業
事業所数
年間商品
(件)
販売額(万円)
年次
小売業
事業所数
年間商品
(件)
販売額(万円)
総計
事業所数
年間商品
(件)
販売額(万円)
昭和 63 年
41
1,466,454
442
4,414,970
483
5,881,424
平成 6 年
58
2,179,471
515
7,032,043
573
9,211,514
平成 11 年
100
2,577,479
533
7,367,735
633
9,945,214
平成 16 年
118
2,682,342
551
7,216,516
669
9,898,858
平成 19 年
93
3,284,200
512
7,127,200
605
10,411,400
出典:平成 19 年度商業統計調査
1.2.7 公共サービス
牛久市内における小学校・中学校・高等学校の学校数と生徒数は、平成 20 年時点で、小学校が 7
校で 4,179 人、中学校が 5 校で 2,026 人、高等学校が 4 校で 6,938 人であります。
表 1-11 小・中・高の学校数と児童・生徒数
小学校
学校数(校)
生徒数(人)
7
4,242
中学校
学校数(校)
生徒数(人)
5
注)高等学校は私立を含む
出典:平成 21 年度
茨城教育便覧
資-10
1,998
高等学校
学校数(校)
生徒数(人)
4
7,308
1.2.8 運輸・通信
(1)自動車
牛久市の平成 20 年度における自動車の車両台数は 36,245 台、軽自動車の登録台数は 17,939 台で
あり、合わせて 54,184 台となっています。
表 1-12 自動車車両台数(平成 20 年度)
乗合
自動車
貨物車
普通車
1,229
小型車
被けん引車
2,028
30
特殊
(殊)車
乗用
普通車
80
12,919
小型車
19,360
総計(台)
599
36,245
出典:関東運輸局茨城陸運支局
表 1-13 軽自動車登録台数(平成 20 年度)
原動機付自転車
50cc
50cc
以下
以上
2,877
458
小型特殊
農耕
特殊
用車
作業車
368
47
二輪
軽自動車
軽四輪
軽乗用
貨物
車
705
3,387
9,172
二輪の
総計(台)
小型自動車
925
17,939
出典:税務課
(2)鉄道
平成 19 年度 JR 牛久駅、ひたち野うしく駅の 1 日平均乗車客数は、牛久駅が 16,722 人であり、ひ
たち野うしく駅が 5,498 人です。近年の経年変化を見ると、徐々にではありますが両駅の乗車客数は
減少する傾向にあります。
表 1-14
JR 牛久駅、ひたち野うしく駅の 1 日平均乗車客数
年度
牛久駅(人)
ひたち野うしく駅(人)
平成 14 年
19,870
5,430
平成 15 年
19,108
6,174
平成 16 年
18,553
6,717
平成 17 年
17,881
5,912
平成 18 年
17,138
5,151
平成 19 年
16,722
5,498
出典:JR 東日本水戸支社
資-11
2.新エネルギーの種類
※(本編P33の詳細説明)
2.1 太陽光発電・太陽熱利用
太陽電池を使って「太陽エネルギー」を直接「電気」に変える太陽光発電と、太陽熱を直接給湯、
暖房等に利用する太陽熱利用があります。現在、日本で多く利用されている住宅用の太陽光発電シス
テムでは、発電した電気は室内で使いますが、電気が余った時には電力会社からくる配電線に戻し、
電気が不足する夜間や雨天時には配電線から電気の供給を受けます。この配電線に戻した電力は、電
力会社が買い取っています。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-1 太陽光発電(左図)と太陽熱利用(右図)の例
2.2 風力発電
「風」の力で風車をまわし、その回転運動を変換して電気エネルギーを取り出す発電システムです。
風は自然界に無尽蔵に存在することと、発電時に CO2 や廃棄物を出さないクリーンエネルギーである
ことから期待の大きな発電システムです。しかし風を資源としているため、エネルギー源としては不
安定なことと、立地箇所に制約を受けるという点もあります。
出典:NEDO
図 2-2 風車によるエネルギー変換
資-12
2.3 バイオマス発電・熱利用・燃料製造
バイオマス(再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの)は有機物で構成されて
いるため、これらを燃料として利用し、電気や熱を作ります。また、バイオマスを構成している有機
物は、固体燃料、液体燃料、気体燃料に変えることもできます。木くずや廃材から木質系固形化燃料
を作ったり、さとうきびからメタノールを作ったり、家畜の糞尿などからバイオガスを作ります。
バイオディーゼル燃料(BDF)製造では、天ぷら油などの廃食油からディーゼル自動車用の燃料
(BDF)が作れます。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-3 バイオマス発電・熱利用のイメージ
出典:㈱ダイキアクシス
図 2-4 バイオマス燃料製造のイメージ
資-13
2.4 雪氷熱利用
雪や氷の冷熱エネルギー(冷たい熱エネルギー)を利用して建物の冷房や農作物などの冷蔵に使い
ます。貯雪庫の冷気や融解水を氷室や農業倉庫で利用する方法があります。冬季の雪を保存して、夏
季に利用する方法です。農業利用の他に、一般住宅向けの雪冷房もあります。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-5 雪氷熱利用のイメージ
2.5 中小水力発電
ダムなどの大規模な設備を必要としない小川や用水路などでの水力発電があります。
技術的には完成されており、電気が必要な場所の近くで発電できることから効率的です。
発電量が 100MW∼10MW のものを中水力発電、10MW∼1MW のものを小水力発電と呼びます。
G(ジェネレーター):発電機
出典:株式会社三幸インダストリーズ資料
図 2-6 小水力発電のイメージ
資-14
2.6 廃棄物発電・熱利用
ごみを焼却する際の「熱」で高温高圧の蒸気を作り、その蒸気でタービンを回して発電します。
また、発電した後の排熱は、周辺地域の冷暖房や温水として有効に利用することができます。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-7 廃棄物発電・熱利用のイメージ
2.7 温度差熱利用
海や川の水温は、夏も冬もあまり変化がなく、外気との温度差があります。これを「温度差エネル
ギー」といい、ヒートポンプや熱交換器を使って、冷暖房などに利用できます。また、工場や変電所
などから排出される熱も外気との温度差があるので利用できます。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-8 温度差熱利用のイメージ
資-15
2.8 燃料電池
「水素」と「酸素」を化学反応させて、直接「電気」を発電する装置です。燃料となる「水素」は、
天然ガスやメタノールを改質して作るのが一般的です。
「酸素」は、大気中から取り入れます。また、
発電と同時に発生する熱も活かすことができます。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-9 燃料電池のイメージ
2.9 天然ガスコージェネレーション
発電機で「電気」を作るときに発生する「熱」も同時に利用して給湯や暖房に使うシステムです。
「電気」と「熱」に利用するので、燃料が本来持っているエネルギーを有効に使えます。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-10 天然ガスコージェネレーションのイメージ
資-16
2.10
クリーンエネルギー自動車
使用する燃料・エネルギーにより、電気自動車、ハイブリッド自動車、メタノール自動車、天然ガ
ス自動車に分類されます。電気自動車は、電気で走り排気ガスを出しません。ハイブリッド自動車は、
ガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせて効率良く走るので排気ガスが減ります。天然ガス自
動車やメタノール自動車は、炭素や有害物質の少ない燃料を使うので、排気ガスの中の二酸化炭素や
硫黄酸化物などが減ります。
出典:(財)新エネルギー財団
図 2-11 クリーンエネルギー自動車のイメージ
2.11
ヒートポンプ
暑い、寒いと感じるように自然界に存在する空気や水には、熱エネルギーが満ち溢れています。そ
の熱エネルギーをわずかな力で汲み上げ、使えない熱エネルギーを使える熱エネルギーに品質を向上
させて空調や給湯に利用する技術、それが「ヒートポンプ」です。
原理は、気体は圧力がかかると温度が上がり、圧力を緩めると温度が下がるというボイル・シャル
ルの法則を利用します。一般的にヒートポンプは冷暖房・給湯など 100℃以下の熱需要に用いること
ができます。
出典:ヒートポンプ・蓄熱センター
図 2-12 ヒートポンプのイメージ
資-17
3.補助制度
本資料中の補助制度はすべて平成 21 年度のものです。翌年度以降では、制度の廃止・新設や各
制度の補助率・補助額の変更等の可能性もありますので、最新情報については各補助金の窓口に確
認してください。
3.1 新エネルギー全般に関する補助制度
地域新エネルギー・省エネルギービジョン策定等事業
事業概要
地域における新エネルギー・省エネルギーの導入・普及を図るために、地方公共団体等による地
域新エネルギー・省エネルギービジョンの策定等に要する費用に対して補助する。
ⅰ.地域エネルギービジョン策定調査及び重点テーマに係る詳細ビジョン策定調査
地方公共団体(広域地域を含む)
助成対象
地方公共団体の出資に係る法人
ⅱ.事業化フィージビリティスタディ
当該事業を実施する者
○対象事業
ⅰ.地域エネルギービジョン策定調査
初期段階調査としてビジョン策定に必要となる新エネルギー・省エネルギーに係る基礎データ
(新エネルギー賦存量の分析、省エネルギー可能量等)の収集を行い、これを基に地域全般に
亘る新エネルギー・省エネルギーの導入・普及のための基本方針、重点テーマ並びにその推進
体制について検討を行う。
補助対象
ⅱ.重点テーマに係る詳細ビジョン策定調査
地域特性を踏まえた新エネルギー・省エネルギーの導入・普及のための重点テーマについて、
その具体化の検討を行う。
ⅲ.事業化フィージビリティスタディ
地方公共団体等が計画している新エネルギー・省エネルギーの導入・普及に係わるプロジェクト
で、モデル性の高い重要なものの事業化調査を行う。
○補助率
定額(上限がある)
窓口
NEDO エネルギー対策推進部
普及・啓発グループ
TEL:044-520-5182
資-18
新エネルギー非営利活動促進事業
営利を目的としない民間団体等が草の根レベルにおける新エネルギー・省エネルギーの
事業概要
導入普及活動を実施する場合において、対象となる事業を効果的に行う事業に対し必要
な経費を支援する。
補助対象事業者
特定非営利活動法人、公益法人等の法人格を有する者及び会員数が 10 名以上で定款に
準じる書類を整備している法人格を持たない非営利民間団体
○対象事業
補助対象事業者が、営利を目的としない新エネルギー等の導入・省エネルギーの普及に
資する普及啓発活動(シンポジウム、講習会等の開催、イベントの主催及び出展など)
補助対象事業
を行う事業であり、必要な経費(謝金、旅費、諸経費)に対して補助金の交付を行う。
ただし、パンフレット等の配布のみの事業は、対象としない。
○補助率
補助対象費用の 1/2 以内
窓口
NEDO エネルギー対策推進部
普及・啓発グループ
TEL:044-520-5182
地方公共団体対策技術率先導入補助事業
我が国は京都議定書において温室効果ガス排出量の6%削減を約束したが、依然として
二酸化炭素排出量の増加は著しく、特に増加に歯止めのかからない業務部門における実
事業概要
効性かつ即効性のある対策を推進する必要がある。このため、地方公共団体が実施する
業務部門における温室効果ガス排出量削減のための率先した取組に対して、費用の一部
を補助することにより、確実な削減を推進する。
補助対象事業者
地方公共団体、または地方公共団体の施設へシェアード・セイビングス・エスコ事業を
用いて省エネ化を行う民間事業者
○補助率
補助対象事業
地方公共団体が所有する業務用施設に、先進的な新エネ・省エネ設備整備等の率先的な
導入を行う取組に対して、設備導入等の対策事業費の一部を補助する(1/2)
窓口
環境省
資-19
地域新エネルギー等導入促進事業
地域における新エネルギー等の加速的促進を図ることを目的とし、地方公共団体、非営
事業概要
利民間団体 及び 地方公共団体と連携して新エネルギー等導入事業を行う民間事業者
が行う新エネルギー等設備導入事業の実施に必要な経費に対して補助を行う。
地方公共団体
補助対象事業者
非営利民間団体
地方公共団体と連携して事業を実施する民間事業者(社会システム枠)
○対象事業
新エネルギー等設備導入のための計画に基づき実施する事業であって、設備導入を補助
対象事業とする。(注意)普及啓発事業も併せて実施していただきますが、補助対象外
となる。
<地方公共団体>
地域の取り組みとしての先進性等がある新エネルギー等の設備導入事業。
補助対象事業は交付要件、規模要件を満たすことが必要。
なお、中古品の導入については補助対象外となる。
<非営利民間団体>
営利を目的とせずに行う新エネルギー等の設備導入事業。
補助対象事業は交付要件、規模要件を満たすことが必要。
なお、中古品の導入については補助対象外となる。
<社会システム枠>
地域一体となって取り組む新エネルギー等の設備導入事業。
補助対象事業
補助対象事業は交付要件、規模要件を満たすことが必要。
但し、革新的なエネルギー高度利用技術(天然ガスコージェネレーション、燃料電池)
は補助対象外となる。なお、中古品の導入については補助対象外となる。
【対象となる新エネルギー等の種類】
新エネルギー
太陽光発電、風力発電、太陽熱利用、バイオマス発電、バイオマス熱利用、バイオマス
燃料製造、雪氷熱利用、温度差エネルギー利用、水力発電(1,000kW以下)、地熱発
電(バイナリーサイクル方式のみ)
革新的なエネルギー高度利用技術
天然ガスコージェネレーション、燃料電池
マイクログリッド(社会システム枠に限る)
○補助率
新エネルギー等設備導入事業
補助対象経費の 1/2 以内(※2)
※2…太陽光発電、太陽熱利用、風力発電、天然ガスコージェネレーションについては、
別途上限等が定められている。
一般社団法人
窓口
新エネルギー導入促進協議会
「地域新エネルギー等導入促進事業」業務グループ
TEL:03-5979-7621
資-20
新エネルギー等事業者支援対策事業
事業概要
新エネルギー等設備導入事業を行う事業者に対し、事業費の一部に対する補助を行う。
補助対象事業者
新エネルギー利用等の設備導入事業を行う民間事業者等
○対象事業
先進的な新エネルギー等利用設備であって、交付要件、規模要件等を満たす設備を導入
する事業が補助の対象となる。
なお、中古品の導入については補助対象外となる。
【対象となる新エネルギー等の種類】
新エネルギー
太陽光発電、風力発電、太陽熱利用、バイオマス発電、バイオマス熱利用、バイオマス
燃料製造、雪氷熱利用、温度差エネルギー利用、水力発電(1,000kW以下)、地熱発
補助対象事業
電(バイナリーサイクル方式のみ)
革新的なエネルギー高度利用技術
天然ガスコージェネレーション、燃料電池
マイクログリッド
○補助率
補助対象経費の 1/3 以内(※)
補助金額は補助対象経費に補助率を乗じた額となる。
ただし、1 件当たりの年間の補助金額の上限額がある。
※…太陽光発電、風力発電、天然ガスコージェネレーション及びマイクログリッドにつ
いては、別途上限等が定められている。
一般社団法人
窓口
新エネルギー導入促進協議会
「新エネルギー等事業者支援対策事業」業務グループ
TEL:03-5979-7621
資-21
環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備促進
環境を考慮した学校施設(エコスクール)に関するパイロット・モデル事業の実施に際し
て、必要な経費(基本計画、策定調査費、建物等整備費、新エネルギー導入費等)を補助
する。
事業タイプには、以下のようなものがある。
・太陽光発電型
事業概要
・太陽熱利用型
・その他新エネルギー活用型
・省エネルギー・省資源型
・自然共生型
・木材利用型
・資源リサイクル型
・その他
補助対象事業者
地方公共団体
○補助率
調査研究費:原則全額
補助対象事業
・建物等整備費:太陽光発電導入事業(1/2)、新増築(1/2)、改築(1/3)、
地震補強(ls 値 0.3 未満 2/3)
(ls 値 0.7 未満 1/2)、大規模改造(1/3)
・新エネルギー導入:各省の補助事業の補助率
窓口
文部科学省、農林水産省、経済産業省、環境省
3.2 太陽エネルギーに関する補助制度
太陽光発電新技術等フィールドテスト事業
新型モジュール採用型、建材一体型、新制御方式適用型、効率向上追求型は共同研究し、
事業概要
小規模多数連系システム採用型は研究助成する。新技術等に注目して、長期運転を行い
ながら、各種データを収集・分析して、産業分野等における太陽光発電の更なる導入拡
大とコスト削減を目指す。
補助対象事業者
民間企業、地方公共団体、各種団体等
○対象事業
NEDO の指定する「新技術等」に適合するもの。
(1)新型モジュール採用型
(2)建材一体型
補助対象事業
(3)新制御方式適用
(4)効率向上追求型
(5)小規模多数連系システム採用型
○補助率
設備導入費用の 1/2 以内
窓口
NEDO 新エネルギー技術開発部
太陽・風力FTグループ
資-22
太陽光発電等再生可能エネルギー活用推進事業
地域に賦存する太陽光、小水力などの再生可能エネルギーの活用を促進し、地域の独自
事業概要
性を活かしたモデル的取組や地域で共同利用する取組などを提示することにより、全国
的に太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの普及を加速させる。
再生可能エネルギー導入住宅地域支援事業:導入支援を行う地方公共団体
補助対象事業者
ソーラー環境価値買取事業:民間企業
市民共同発電推進事業:民間企業
○対象事業
①再生可能エネルギー導入住宅地域支援事業
省 CO2 効果の高い構造の住宅に再生可能エネルギーを導入した低炭素住宅を普及させ
るため、再生可能エネルギー利用設備の導入を支援する地方公共団体の先進的な手法に
よる取組に対して支援する。
②ソーラー環境価値買取事業
環境省の事務事業から発生する CO2 排出量を順次オフセットするため、大半を自家消
費する業務用太陽光発電施設の整備に際し、設置後5年間分のグリーン電力証書を環境
補助対象事業
省に納めることを条件に支援する。
③市民共同発電推進事業
市民参加型の NPO 等が地方公共団体等と連携し、公共施設や公益的施設に市民からの
出資により 1000kW 以下の小水力発電設備を設置する事業に対し支援します。また、
こういった活動を技術面、手続き面からサポートする取組を行う。
○補助率
設備導入費用の 1/2 以内
再生可能エネルギー導入住宅地域支援事業:環境省(1/2)民間団体・地方公共団体(1/2)
ソーラー環境価値買取事業:上限を設けた定額補助がある。
市民共同発電推進事業:環境省(1/2)民間団体・地方公共団体(1/2)
窓口
環境省
地球環境局
地球温暖化対策課
資-23
太陽熱高度利用システムフィールドテスト事業
新技術適用型、新分野拡大型、魅力的デザイン適用型は共同研究し、最適化・標準化推
事業概要
進型は研究助成とする。長期運転を行いながら、各種データを収集・分析して、更なる
導入拡大とコスト削減を目指す。
補助対象事業者
民間企業、地方公共団体、各種団体等
○対象事業
NEDO の指定する「新技術等」に適合するもの。
(1)新技術適用型
補助対象事業
(2)新分野拡大型
(3)魅力的デザイン適用型
(4)最適化・標準化推進型
○補助率
設備導入費用の 1/2 以内
窓口
NEDO 新エネルギー技術開発部
太陽・風力FTグループ
3.3 風力エネルギーに関する補助制度
風力発電フィールドテスト事業(高所風況精査)
電力系統における導入制約のない地域等で、風力発電立地が有望と考えられる地域につ
いて1年間の高所の風況調査をNEDO技術開発機構との共同研究で実施する。このよ
事業概要
うな状況から、風況データの収集を行い、解析結果を広く公表することで、事業者に適
切な事業計画の策定や、風況予測誤差などの事業リスクの定量的評価を可能として、導
入目標の達成に資することを目的とする。
補助対象事業者
補助対象事業
窓口
民間企業・各種団体等(地方公共団体を含む)
○補助率
共同研究事業費のうち、1/2 相当を NEDO 技術開発機構が負担する。
NEDO 新エネルギー技術開発部
太陽・風力FTグループ
資-24
3.4 廃棄物エネルギーに関する補助制度
廃棄物処理施設における温暖化対策事業
高効率な廃棄物発電や廃棄物由来のバイオマス発電等の廃棄物処理に係るエネルギー利用施設の
事業概要
整備を実施する民間企業等の事業者に対し、事業実施に必要な経費の一部を国が補助することにより
、地球環境の保全に資することを目的とする。
補助対象事業者
ア 民間企業、 イ 独立行政法人、 ウ 公益法人、 エ 法律により直接設立された法人
オ その他環境省が適当と認める者(国及び地方公共団体は対象としない)
○対象事業
廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の規定による一般廃棄物処理施設の
設置許可、又は第15条の規定による産業廃棄物処理施設の設置許可を受けた施
設で、一定の効率を有する以下の施設の新設、増設、改造の事業。
① 廃棄物発電
② バイオマス発電
③ 廃棄物熱供給
④ バイオマス熱供給
⑤ バイオマスコージェネレーション
⑥ 廃棄物燃料製造
⑦ バイオマス燃料製造
補助対象事業
⑧ごみ発電ネットワーク
⑨熱輸送システム
※ 施設の安全性に係る情報公開、地球温暖化防止の効果、事業者の取組として
の先進性、産業廃棄物管理票等に関する要件あり。
○補助率
①∼⑦施設の高効率化に伴う増嵩費用(ただし、補助対象となる施設整備費の 1/3 を限度とします。)
⑧、⑨補助対象となる施設整備費の 1/2
○事業の選定方法
一般公募を行い、選定する。
応募者より提出された実施計画書等をもとに、厳正に審査を行い補助事業者を選定し、
予算の範囲内において補助金の交付を決定(内示)する。
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部
廃棄物対策課施設第二係(一般廃棄物処理施設関係)
窓口
TEL 03-3581-3351(内線 6850)
産業廃棄物課施設整備指導係(産業廃棄物処理施設関係)
TEL 03-3581-3351(内線 6875)
資-25
地域バイオマス利活用交付金
事業概要
バイオマスタウン構想の策定、バイオマスの変換・利用施設等の一体的な整備等、
バイオマスタウンの実現に向けた地域の創意工夫を凝らした主体的な取組み支援を行う。
ソフト支援:市町村、農林漁業者の組織する団体、NPO法人、食品事業者、
補助対象事業者
バイオマスタウン構想書を策定した市町村が必要と認める法人、地域協議会等
ハード支援:市町村、都道府県、公社、PFI 事業者、第 3 セクター、事業協同組合、
農林漁業者の組織する団体、消費生活協同組合、民間事業者等
○対象事業
ソフト支援(地域バイオマス利活用推進交付金)
①バイオマスタウン構想支援事業
・市町村が策定するバイオマスタウン構想策定の取組を支援
②プラットフォームづくり支援事業
・バイオマスタウン構想実現のための総合的な利活用システムの構築支援
・バイオ燃料の品質分析等への取組を支援
・農林漁業者等とバイオ燃料製造業者による生産製造連携計画の作成等を支援
・バイオマス利活用の高度化検討への支援
補助対象事業
ハードト支援(地域バイオマス利活用整備交付金)
①地域における効果的なバイオマス利活用を図るために必要なバイオマス変換施設及び
バイオマス供給施設・利用施設等の一体的な整備(地域住民参加型/民間活力導入型)
②新技術等を活用したバイオマス変換施設及びバイオマス発生施設・利用施設のモデル
的な設備(地域住民参加型/民間活力導入型)
③既存のバイオマス施設の事業成果を拡大させるための増設、改造等の取組を支援
(地域住民参加型/民間活力導入型)
④家畜排せつ物等有機性資源の利活用に必要なたい肥化施設等の共同利用施設を設備
○交付率
定額(1/2 以内。ただし、ソフト支援のうちバイオマス利活用の高度化検討は定額。また、
ハード支援の民間事業者は原則 1/3 以内)
窓口
大臣官房環境バイオマス政策課
TEL 03-3502-8466(直)
資-26
新世代下水道支援事業
良好な水環境の維持・回復、リサイクル社会構築への貢献、情報化社会への対応等のあらた
な下水道の役割を積極的に果たしていくため、水環境創造事業、リサイクル推進事業、機能高
事業概要
度
化促進事業及び雨に強い都市づくり支援事業により構成され、事業内容によりそれぞれ複数の
型から成り立っている。先導的な取組に対して積極的な支援を行っている。
補助対象事業者
公共下水道管理者,流域下水道管理者
○対象事業
[水環境創造事業]
・水環境再生型
・水環境保全効果向上型
・ノンポイント汚濁負荷削減型
[リサイクル推進事業]
・再生資源活用型
補助対象事業
・未利用エネルギー活用型
・積雪対策推進型
[機能高度化促進事業]
・新技術活用型
・高度情報化型
[雨に強い都市づくり支援事業]
○補助率
1/2 等
窓口
国土交通省都市・地域整備局下水道部
TEL 03-5253-8111
3.5 バイオマスエネルギーに関する補助制度
地域バイオマス熱利用フィールドテスト事業
バイオマス熱利用について目に見えるモデル事例を作り出すとともに、新規技術の有効
事業概要
性と信頼性の実証研究として、民間企業等がバイオマス熱利用システム設備を設置し、
設置後 2 年間データ取得を行う。優れた提案を選定し、NEDO 技術開発機構との共同
研究で実施する。
補助対象事業者
民間企業、地方公共団体、各種団体等
○補助率
補助対象事業
実証研究に関する NEDO 技術開発機構の負担割合は 1/2 とする。
調査研究は全額を NEDO 技術開発機構が負担する。
窓口
NEDO 新エネルギー技術開発部
太陽・風力FTグループ
資-27
バイオマス等未活用エネルギー実証試験費補助金
下水消化ガス、食品系廃棄物等のバイオマスから発生するバイオガスを都市ガスと同等
事業概要
の成分、熱量に調整し、付臭の上、圧縮装置を用いて一般ガス事業者の導管網に供給す
るシステムであること。
補助対象事業者
本システムの実証事業を実施しようとする事業者(地方自治体を含む)。
○対象事業
次の要件に適合するシステムの実証事業の実施に要する経費について、予算の範囲内で
補助金を交付する。
①バイオガスの季節や天候等によるガス発生量や組成状況の変化に的確に対応し、当該バ
イオガスを都市ガス導管網へ安定的に供給できること。
補助対象事業
②技術の安全性及び耐久性の実証等に必要な計測装置等を有すること。
③今後の技術開発等により設備コスト及び運用コストの低減が見込まれること。
○補助率
本システムを導入する際に必要となる費用
(本システムの設備機器費および設備工事費)
補助率 1/1 以内
原則単年度事業
窓口
一般社団法人
都市ガス振興センター
エコ燃料利用促進補助事業
運輸部門・業務部門における新エネルギー導入の柱であるバイオマス由来燃料(エコ燃
事業概要
料)の利用拡大のため、バイオエタノール等の燃料製造・混合設備や貯蔵設備等の施設
整備を行う事業者を支援する。エコ燃料製造やその利用に必要な設備整備等を含む以下
の事業を行う民間団体等に対し、必要な事業費の一部を補助する。
補助対象事業者
民間団体等
○対象事業
①バイオエタノール製造事業
廃棄物として処分されていたバイオマス資源など、地域に存在するバイオマスを有効活用し
たバイオエタノール製造設備を整備する事業
②バイオエタノール混合ガソリン等利用促進事業
ガソリンなどの販売店に燃料を供給する卸事業者等が行うバイオエタノール混合ガソリン製
補助対象事業
造施設(バイオエタノール貯蔵設備、混合設備等)の整備や、ガソリン等販売店が行うバイオエ
タノール混合ガソリンを給油するための設備改良(安全対策等)を行う事業
③バイオディーゼル燃料(BDF)製造事業
廃食用油から製造されるバイオディーゼル燃料(BDF)について、適正な品質による製造・
供給を促進するため、一定の性能を有する BDF 製造設備を整備する事業
○補助率
調査井掘削事業:1/2以内
地熱発電施設設置費:1/5 以内
窓口
環境省
地球環境局
地球温暖化対策課
資-28
3.6 地中熱利用に関する補助制度
地熱発電開発事業
エネルギー需給構造が脆弱な我が国におけるエネルギー安定供給の確保は極めて重要
な課題であることに加え、昨今の国際的な二酸化炭素排出抑制対策の高まりの中で、我
が国としても地球環境問題への積極的な対応を図ることが課題となっている。地熱発電
事業概要
は、石油代替エネルギーの一つであり、純国産エネルギーである地熱開発の促進は極め
て重要である。しかしながら、地熱開発は開発から運転までのリードタイムが長く、多
額の投資が必要であること、開発リスクが大きいこと等の課題を抱えている。このよう
な課題に対応するため、地熱発電開発事業の実施に必要な費用の補助を行い、地熱開発
の促進を図る。
補助対象事業者
地熱発電施設の設置又は改造に係る事業であって、調査井掘削又は地熱発電施設の設置
事業を行おうとする者
○補助率
補助対象事業
調査井掘削事業:1/2以内
地熱発電施設設置費:1/5 以内
窓口
NEDO エネルギー対策推進部
地熱・水力グループ
3.7 クリーンエネルギー自動車に関する補助制度
低公害車普及事業
地域における代エネ・省エネ対策を促進するため、計画的に低公害車の導入を促進する
地方公共団体等に対し、導入に係る事業費の一部を補助する。
事業概要
また、次世代の究極の低公害車といわれる燃料電池自動車や、ジメチルエーテル(DME)
を燃料とした DME 自動車、水素を燃料とする内燃機関自動車である水素自動車につい
て率先的に導入する地方公共団体等に対して、導入に係る事業費の一部を補助する。
補助対象事業者
地方公共団体等
○対象事業
①地方公共団体等による車両総重量 3.5t 超の低公害車(公営バスを除く)の導入
②地方公共団体等による車両総重量 3.5t 以下の電気自動車の導入
③地方公共団体等による次世代低公害車(燃料電池自動車、DME 自動車、水素自動車)の
補助対象事業
導入
○補助率
環境省 1/2、地方公共団体 1/2
①通常車両価格との差額の 1/2
②導入(リース)費用(初年度分に限る)の 1/2
③導入(リース)費用の1/2
窓口
環境省
水・大気環境局
自動車環境対策課
資-29
低公害車普及促進対策費補助
事業概要
補助対象事業者
トラック・バス・タクシー事業者を中心に、CNG バス・トラック等の導入に対する支
援を行うことにより、低公害車等の普及を促進し、大気環境等の改善を図る。
トラック・バス・タクシー事業者等 〔緑ナンバー〕
○対象事業
CNGトラック・バス等、ハイブリッドトラック・バス等(※1)、クリーンディーゼルトラック・バス等
(※2)、電気自動車、ディーゼル低燃費トラック・バス等(※3)、LPG低燃費タクシー(※4)の
導入
※1 新長期基準より NOx10%・PM50%以上低減した車両
補助対象事業
※2 ポスト新長期規制に適合する車両
※3 2015 年燃費基準に適合する車両
※4 2010 年燃費基準に適合する車両
使用過程車のCNG車への改造
○補助率
新車の導入:車両本体価格の 1/4 又は通常車両価格との差額の 1/2
CNG車への改造:改造費用の 1/3
国土交通省 自動車交通局
窓口
バス車両の導入 :企画室
TEL:03-5253-8563
トラック車両の導入 :貨物課
TEL:03-5253-8575
タクシー車両の導入:旅客課
TEL:03-5253-8571
クリーンエネルギー自動車等導入促進事業
事業概要
補助対象事業者
運輸分野における新エネルギーの利用促進、省エネルギーの推進及び CO2、NOx 等有
害物質の排出抑制等を図る。
民間事業者等
○対象事業
クリーンエネルギー自動車(電気、天然ガス、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動
車)の導入(ただし、天然ガス、ハイブリッド自動車は、乗用車を除く。)
燃料等供給設備の設置(自家用天然ガス燃料供給設備、急速充電設備)
補助対象事業
○補助率
クリーンエネルギー自動車の導入:通常車両との差額の 1/2 以内
燃料等供給施設の設置
・自家用天然ガス燃料供給設備(標準型、物流拠点型):設置費の 1/2 以内(主として
路線バス及び塵芥車に供給する設備は設置費の2/3以内)
・急速充電設備:設置費の 1/2 以内
天然ガス自動車、自家用天然ガス燃料供給設備の導入
窓口
一般社団法人
都市ガス振興センター
TEL:03-3502-5590
電気自動車、ハイブリッド自動車、水素自動車、自家用充電設備の導入
一般社団法人
次世代自動車振興センター
資-30
TEL:03-3503-3782
天然ガス自動車等導入促進事業
(社)日本ガス協会が国から補助金を受けて、天然ガス自動車を導入する方、及び燃料
事業概要
供給設備(急速充填設備・昇圧供給装置)を設置する方に、導入、設置補助金を交付す
る。
補助対象事業者
天然ガス自動車を自ら使用する目的、あるいは貸与する目的で取得を希望する方
○補助率
①天然ガス自動車の導入補助
補助額:同種の一般的自動車との差額の 1/2 以内または改造費の 1/2 以内を補助
補助対象経費:同種の一般の自動車との差額または改造費
②昇圧供給装置
補助額:設置に要する費用の 1/2 以内(設置規模に応じた上限がある)
補助対象経費:昇圧供給装置本体及び設置にかかる費用
補助対象事業
(ガス工事、電気工事、基礎工事)
③急速充填設備
補助額:設置に要する費用の 1/2 以内
但し、主として路線バス又は塵芥車に供給する設備については 2/3 以内
(設置規模に応じた上限がある)
補助対象経費:受電設備、構内ガス導管、ガス圧縮機、蓄ガス器、ディスペンサー、
ガス圧縮機用冷却装置、計装空気圧縮機、サクションスナッバ−、冷
却散水ポンプ及び貯水槽、付属配管、制御装置、障壁万代塀、キャノ
ピー、液化天然ガス受入装置等、上記設備設置工事費
窓口
社団法人
日本ガス協会
プロジェクト契約部
CEV 補助金交付グループ
自動車環境配慮推進事業
事業概要
補助対象事業者
燃費基準達成かつ排出ガス最新規制適合のトラック・バスの導入に係る費用の一部補助
を行うことにより、CO2、NOx 等の排出削減を図る。
民間事業者等
○対象事業
燃費基準達成かつ排出ガス最新規制適合車のトラック・バスの導入(いわゆる緑ナンバーを除
補助対象事業
く)
○補助率
通常車両価格との差額の 1/2 以内
窓口
環境省
水・大気環境局
自動車環境対策課
TEL:03-3581-3351(内線 6522)
資-31
環境対応車普及促進対策費補助
環境性能の改善が進んできた最新の車の需要減、自動車ユーザーの保有期間の長期化へ
事業概要
の対応は、環境対策の観点から重要。
裾野の広い自動車産業の活性化は、景気の早期回復のためにも必要不可欠。
環境性能の良い新車の購入促進対策により、環境対策と景気対策を効果的に実現。
補助対象事業者
法人、個人事業者、個人
○対象事業
①経年車の廃車を伴う新車購入補助
車齢の古い車を廃車し、一定の環境性能を有する新車を購入する者に対する補助
②新車購入補助(経年車の廃車を伴わないもの)
補助対象事業
環境性能の良い新車を購入する者に対する補助
○補助対象
乗用車:登録車、軽自動車
重量車:小型、中型、大型
窓口
一般社団法人
次世代自動車振興センター
TEL:03-3434-3680
自動車低公害化推進事業費補助
事業概要
補助対象事業者
この補助金は、次世代自動車の普及を促進することによって地球環境の保全に資するこ
とを目的とする。
地方公共団体
○対象事業
一般廃棄物・産業廃棄物の収集委託業者・収集許可事業者が塵芥車、ゴミ運搬車等(屎尿処
理車等を含む。)としてハイブリッド自動車等を導入(購入又はリース)する事業に対して、その
費用の一部を補助
○補助制度
①地方公共団体、自動車リース事業者(地方公共団体に次世代自動車をリースする場合
補助対象事業
に限る。)
・ハイブリッド自動車:4 トン未満、4 トン以上
・天然ガス自動車:4 トン未満、4 トン以上
②地方公共団体以外の者、自動車リース事業者(地方公共団体以外の者に次世代自動車
をリースする場合に限る。)
・ハイブリッド自動車:4 トン未満、4 トン以上
・天然ガス自動車:4 トン未満、4 トン以上
窓口
社団法人
全国都市清掃会議自動車低公害化推進補助事業分室
TEL:03-5840-8461
資-32
3.8 水力発電に関する補助制度
中小水力発電開発事業
電源開発・利用の観点から、純国産エネルギーである水力の開発を積極的に推進する必
要があるが、水力発電は初期投資が大きく、初期の発電原価が他の電源と比較して割高
事業概要
となる。そのため、中小水力発電施設の設置等に要する費用に対し、建設費の一部を補
助することにより、中小水力の初期発電原価を引き下げ、開発の促進を図り、電源の開
発・利用に資することを目的とする。
補助対象事業者
・一般電気事業者
・公営電気事業者等卸供給事業者、卸電気事業者
・特定規模電気事業者
・特定電気事業者
・自家用発電所を設置する者
○対象事業
・出力が 1,000kW 以上 30,000kW以下の水力発電施設の設置を行う事業
・出力が 1,000kW 以上 30,000kW以下の水力発電施設の改造(20%以上の出力の増加
を伴うもの)を行う事業
・災害等管理者その他の責に帰すことができない事由による損壊の復旧に伴い出力が
1,000kW 以上 30,000kW以下の水力発電施設の改造(100kW 以上の出力の増加を伴う
補助対象事業
もの)を行う事業
・出力が 30,000kW以下の水力発電所の建設に当り新技術の導入を行う事業
○補助率
1,000kW以上 5,000kW以下
20%
5,000kW越え 30,000kW以下
新技術を導入した部分
10%
50%
1,000kW 以上 5,000kW以下(損壊の復旧に伴う改造)
5,000kW越え 30,000kW以下(同上)
窓口
NEDO エネルギー対策推進部
上欄の 1/2(端数切捨)
地熱・水力グループ
資-33
出力増加割合(%)
3.9 省エネルギーの助成制度
住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業
①建築物に係るもの
民生部門における省エネルギー推進策として、住宅・建築物に省エネルギー性の高い高
事業概要
効率エネルギーシステムを導入し、性能、費用対効果等の情報を取得しそれを公表する
ことにより、住宅・建築物に対する省エネルギー意識を高揚させるとともに、住宅・建
築物における省エネルギーを抜本的に進める。
住宅・建築物高効率エネルギーシステム(空調、給湯、照明及び断熱部材等で構成。以
下「当該システム」という)を既築、新築、増築及び改築の民生用の建築物に導入する
際の建築主等(所有者)、ESCO(シェアードセービングス)事業者、リース事業者。
補助対象事業者
ESCO 事業者が申請する場合は、ESCO 事業者と建築主との共同申請とする。またリー
ス等を利用する場合は、リース事業者等を共同申請者とする。
※建築物とはオフィスビル等の民生用建築物である。ただし、賃貸用の集合住宅は建築
物の扱いとする。
○対象事業
住宅・建築物高効率エネルギーシステム(空調、給湯、照明及び断熱部材等で構成)
(以
下「当該システム」という。)を住宅・建築物に導入する場合に、その経費の一部を補
助する。
〔1〕当該システムを建築物に導入すること。
〔2〕建築物の消費エネルギー量を 25%程度削減できること(15%未満は採択しな
い)。ただし、エネルギーの使用の合理化に関する法律に基づき、「建築物に係
補助対象事業
るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断
の基準」(最終改正
平成 18 年経済産業省・国土交通省告示第 5 号)に準じた
性能を満たすものであること。
〔3〕エネルギー管理体制・補助事業の遂行能力を有すること。
〔4〕当該システム導入後、3 年間継続して省エネルギーに関する報告が可能なこと。
※導入したシステムの省エネ効果を確認できる計測装置を設置すること。
○補助率
1/3 以内
1 件あたりの上限がある。
窓口
NEDO エネルギー対策推進部
TEL:044-520-5188
資-34
住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業
②BEMS 導入支援事業
民生部門における省エネルギー推進策として、住宅・建築物に省エネルギー性の高い高
事業概要
効率エネルギーシステムを導入し、性能、費用対効果等の情報を取得しそれを公表する
ことにより、住宅・建築物に対する省エネルギー意識を高揚させるとともに、住宅・建
築物における省エネルギーを抜本的に進める。
BEMS を既築、新築、増築及び改築の民生用の建築物に導入する際の建築主等(所有
者)、ESCO(シェアードセービングス)事業者、エネルギー管理事業者、リース事業
補助対象事業者
者。
ESCO 事業者が申請する場合は、ESCO 事業者と建築主との共同申請とする。またリー
ス等を利用する場合は、リース事業者等を共同申請者とする。
○対象事業
エネルギー需要の最適な管理を行うための BEMS を導入する場合に、その経費の一部
を補助する。
〔1〕BEMS 等を既築、新築、増築及び改築の建物に導入すること。
〔2〕BEMS 等の導入によって、エネルギー消費量を削減できること。ただし、エネ
ルギーの使用の合理化に関する法律に基づき、新築、増築及び改築の建築物に
ついては「建築物に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定
建築物の所有者の判断の基準」(最終改正
平成 18 年経済産業省・国土交通省
告示第 5 号)に準じた性能を満たすものであること。
〔3〕熱源(冷凍機、ヒートポンプ、冷却塔)、ポンプ、照明コンセント、その他の設
補助対象事業
備区分ごとにエネルギー計量ができること。
〔4〕計測・計量のデータを収集し、保存できるエネルギー管理体制が整備されてい
ること。
〔5〕補助事業の遂行能力を有し、BEMS 等導入後、3 年間継続して省エネルギーに
関する報告が可能なこと。
○補助率
1/3 以内
1 件当たりの上限がある。
ただし、経費区分(設計費、設備費、工事費、諸経費)のうち工事費への補助金の上限
がある。[2]設備費の補助対象経費の 35%、[3]実際の工事費
とする。
窓口
NEDO エネルギー対策推進部
TEL:044-520-5188
資-35
のいずれか最小額の 1/3
エネルギー使用合理化事業者支援事業
①省エネ設備設置に係るもの
事業者の更なる省エネルギーを進めるための取組みを強力に支援し、当該事業の実施に
事業概要
より投資に対する一定の効果を定量的に実証することで支援プロジェクトの内容を広
く普及することにより、他の事業者の一層の省エネルギーの取組みを促すことを目的と
する。
全業種を対象とする。ただし、ESCO 事業者及びリース事業者等が申請する場合は、設
補助対象事業者
備設置事業者との共同申請とする。また、連携事業の場合は、連携全事業者の共同申請
とする。
○対象事業
①単独事業
既設の工場・事業所における省エネルギー設備・技術の導入事業であって、省エネルギ
ー効果が高く(省エネルギー率1%以上または省エネ量原油換算 1,000kl以上)、費用
対効果が優れていると見込まれるもの及び相当程度大きい省エネルギー効果、波及効果
等が見込まれる大規模な設備を導入するもの。
②連携事業
単独事業者または複数事業者による複数の既設の工場・事業所間における省エネルギー
設備・技術の導入事業であって、対象となる工場、事業場全体での省エネルギー効果が
補助対象事業
高く(省エネルギー率1%以上または省エネ量原油換算 1,000kl以上)、費用対効果が
優れていると見込まれるもの。
○補助率
①単独事業
一般事業
1/3 以内
(補助金の上限額がある)
大規模事業
1/3 以内
(補助金の上限額がある)
②連携事業
単独事業者(工場間連携)
1/3 以内
(補助金の上限額がある)
複数事業者(事業者間連携)
1/2 以内
窓口
(補助金の上限額がある)
NEDO 省エネルギー技術開発部
補助支援グループ
TEL:044-520-5282
資-36
エネルギー使用合理化事業者支援事業
②高効率省エネ機器等の設置に係るもの
事業者の更なる省エネルギーを進めるための取組みを強力に支援し、当該事業の実施に
事業概要
より投資に対する一定の効果を定量的に実証することで支援プロジェクトの内容を広
く普及することにより、他の事業者の一層の省エネルギーの取組みを促すことを目的と
する。
全業種を対象とする。ただし、ESCO 事業者及びリース事業者等が申請する場合は、設
補助対象事業者
備設置事業者との共同申請とする。また、連携事業の場合は、連携全事業者の共同申請
とする。
○対象事業
省エネルギー設備・技術の導入事業であって、省エネルギー効果が高い(営業所内省エ
ネルギー率1%以上または機器単体省エネルギー率 10%以上)と見込まれ、費用対効
果が優れていると認められるもの。
①運輸関連事業
・船舶:海上運送事業用船舶への省エネ設備・技術の導入事業
・自動車:貨物自動車運送事業者の保有する貨物自動車への省エネ機器の導入事業
・営業倉庫:倉庫業者の事業所に設置されている機器を省エネ機器に代替する事業
・トラックターミナルの設備:トラックターミナルや荷さばき所などの物流拠点施設に
おける設備等を省エネ化する事業
・EMS(エコドライブ管理システム):貨物自動車運送事業者に EMS 用機器をリース
し、EMS を実施させる事業。自動車運送事業者等が自ら EMS 用機器を導入し、EMS
を実施する事業
・鉄道車両:現在使用している機関車、旅客車両を省エネ型機関車、旅客車両へ代替す
補助対象事業
る事業
・鉄道用回生電力貯蔵装置:鉄道車両から発生する回生電力を吸収し、その電力を利用
するための回生電力貯蔵装置を導入する事業
・タクシー:タクシー事業者等への省エネ設備・技術の導入事業
・グリーン物流:荷主と物流事業者のパートナーシップにより省エネを図る事業
・航空関連設備:航空機の運航を支援する空港内事業者等の GPU(航空機用地上動力
設備)及び GSE(Ground Support Equipment)導入による省エネ事業
・港湾関連設備:臨港地区において港湾貨物の荷役に供する設備について、現に設置さ
れている設備等を省エネ化する事業
②その他事業
・高効率暖房機:施設園芸における暖房機を高効率暖房機に代替する事業またはヒート
ポンプを導入する事業。魚業における省エネルギー設備等:漁船における省エネルギー
設備等の導入事業
○補助率
1/3 以内 (補助金の上限額がある)
資-37
<国土交通省の認定等>
・船舶「エネルギー使用合理化船舶建造・改造指針適合証明」
旅客船:海事局内航課
TEL 03-5253-8111(内線 43-453)
貨物船:海事局内航課
TEL 03-5253-8111(内線 43-463)
技術事項:海事局安全基準
TEL 03-5253-8111(内線 43-933)
TEL 03-5253-8111(内線 44-213)
海事局検査測度
・自動車「事業計画認定」
TEL 03-5253-8111 (内線 41-322)
自動車交通局貨物課
・トラックターミナル等「トラックターミナル等における省エネ設備・技術導入計画認
定」
政策統括官付参事官(物流施設)室
TEL 03-5253-8111(内線 25333)
・営業倉庫「営業倉庫における省エネ設備・技術導入計画認定」
政策統括官付参事官(物流施設)室
TEL 03-5253-8111(内線 25314)
・EMS「エコドライブ管理システム(EMS)普及事業実施計画認定」
自動車交通局技術安全部環境課
TEL 03-5253-8603
・機関車「省エネルギー機関車導入計画認定」
窓口
旅客鉄道車両「省エネルギー旅客鉄道導入計画認定」
TEL 03-5253-8529, 8530
鉄道局参事官室
・鉄道用回生電力貯蔵装置「回生電力貯蔵装置導入計画認定」
鉄道局施設課
TEL 03-5253-8111 (内線 57859)
・タクシー「事業計画認定」
TEL03-5253-8569
自動車交通局旅客課
・グリーン物流(国土交通省と経済産業省が連名で認定)
政策統括官付参事官(物流政策)室
TEL 03-5253-8799
経済産業省商務流通グループ流通政策室
TEL 03-3501-1708
・航空関連設備「事業計画認定」
航空局空港部技術企画課
TEL 03-5253-8111(内線 49538)
・港湾関連設備「事業計画認定」
TEL 03-5253-8111(内線 46675)
港湾局国際・環境課
<農林水産省の認定等>
・高効率暖房機等「高効率暖房機等導入計画認定」
生産局農業環境対策課
TEL 03-3502-8111(内線 4760)
・漁業における省エネ設備等「エネルギー使用合理化漁船等導入計画認定」
水産庁研究指導課
TEL 03-3502-8111 (内線 6784)
資-38
事業場等省エネルギー支援サービス導入事業
我が国のエネルギー消費量の半分弱を占める産業部門及び近年エネルギー消費の伸び
が著しいオフィスビル等の業務部門において、省エネルギーの推進が求められている。
従来、エネルギー消費量の多い大企業については、省エネ法による規制の対象となると
ともに、省エネ設備の導入促進や低利融資等の支援措置が講じられてきた一方、中小企
業については、省エネ(CO2 削減)に対するポテンシャルが高いにもかかわらず、省エ
事業概要
ネに関する技術や資金面等の問題もあり、十分な省エネ対策が行われていない状況にあ
る。
このような状況を踏まえ、中小企業の省エネ対策を推進するため、技術的、資金的な要
因により省エネルギー対策が困難な中小企業を対象として、包括的な省エネルギーサー
ビスを提供する ESCO(Energy Service Company)を活用した省エネルギー事業へ補助
する事業を実施する。
補助対象事業者
①補助事業(民間団体等)
②間接補助事業(実施事業者、ESCO 事業者の共同申請)
○対象事業
「省エネルギー対策導入促進事業費補助金交付要綱」に基づき、包括的な省エネルギー
サービスを提供する ESCO(Energy Service Company)を活用した省エネルギー事業を
行う者に対して補助金を交付する事業(以下「間接補助事業」という。)。
・日本国内の中小企業における ESCO 事業
補助対象事業
・省エネルギーの保証を含む ESCO 契約を締結済みもしくは締結予定のもの
○補助率
①補助事業
定額
②間接補助事業
対象経費の二分の一以内。ただし、1 件あたりの補助金上限額がある。
窓口
経済産業省
資源エネルギー庁
省エネルギー対策課
TEL:03-3501-9726
資-39
省エネルギー革新技術開発事業
本事業は、
「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」に基づき、提案公募型事業「エネル
ギー使用合理化技術戦略的開発」を一部拡充、2030 年までに効果を発揮する省エネル
事業概要
ギー技術に加え、2030 年以降に実用化が期待され 2050 年までに大きな省エネルギー効
果を発揮する技術も対象とし、2050 年までの世界における大幅な温室効果ガス排出量
削減に寄与する省エネルギー技術開発を広く公募し、採択、推進するものである。
原則として日本国内に研究開発拠点を有している企業、独立行政法人、大学等の法人(単
独または複数)を対象とする。但し、国外法人の特別の研究開発能力・研究施設等の活
補助対象事業者
用、国際標準獲得等を目的に、必要な部分に関しては、国外法人との連携により実施す
ることができる。
また、本事業の応募にあたっては、府省共通研究開発管理システム(以下、e-Rad)に提
案内容等をご登録いただく必要があり、詳細は公募要領)をご確認下さい。
○対象事業
①挑戦研究フェーズ(委託事業)
②先導研究フェーズ(委託事業)
③実用化開発フェーズ(助成事業)
④実証研究フェーズ(助成事業)
補助対象事業
⑤事前研究(委託事業)
○補助率
①NEDO 技術開発機構の負担率:100%、研究開発費年間総額上限がある。
②NEDO 技術開発機構の負担率:100%、研究開発費年間総額上限がある。
③補助率:2/3、研究開発費年間総額上限がある。
④補助率:1/2、研究開発費年間総額上限がある。
⑤NEDO 技術開発機構の負担率:100%、研究開発費総額上限がある。
窓口
NEDO 省エネルギー技術開発部
「省エネルギー革新技術開発事業」
資-40
エネルギー多消費型設備天然ガス化推進補助事業
石炭、石油等の燃料を使用する工業炉、ボイラー等の燃焼設備を天然ガスを主原料とす
事業概要
るガスへ燃料転換した事業者に対し、その設備変更等に要する経費(設計費、既存設備
撤去費、新規設備機器費、新規設備設置工事費、敷地内ガス管敷設費)の一部を補助す
るものである。
補助対象事業者
全業種
○対象事業
①転換前使用燃料を原油換算 50kl/年以上使用する工業炉、ボイラー、乾燥炉、焼却炉、
冷温水機、自家発電設備等の燃焼設備を撤去または改造し、天然ガスを主原料とするガ
ス燃焼へ転換する事業で、費用対効果が優れていると認められるもの。
②①のほか転換後使用燃料が一定の条件を満たすパイプラインから供給され、対象設備
を撤去または改造して、原油換算 100kl/年以上の燃料転換を行う事業を天然ガスパイプ
ライン需要顕在化枠(以下「顕在化枠」という)とする。(対象設備が当該パイプライ
ン建設着工時点において一般ガス事業者の供給区域外にあること)
補助対象事業
③単年度事業のため、以下に定められた期間に事業を開始・完了できる場合のみ対象事
業となる。
天然ガス化推進事業に係る設計費、既存設備撤去費、新規設備機器費(含む計測装置)、
新規設備設置工事費(含む改造工事費)
、敷地内ガス管敷設費。(但し、本支管工事及び
LNG貯蔵・気化設備を除く)
○補助率
1/3 以内(但し、申請状況により 1/3×0.8 まで補助率を低減する可能性がある)
なお、顕在化枠は 1/2 以内
上限がある。
窓口
一般社団法人
都市ガス振興センター
資-41
天然ガス型エネルギー面的利用導入モデル事業費補助金
要件に適合する天然ガスコージェネレーションと熱の融通を組み合わせた省エネルギ
事業概要
ー効果、CO2 削減効果の高い天然ガス型エネルギー面的利用システム(以下「本システ
ム」という。)を導入するモデル事業(以下「補助事業」という。)の実施に要する経費
について、予算の範囲内で補助金を交付する。
補助対象事業者
本システムを建築物に導入しようとする事業者(地方自治体を含む)
○対象事業
①民生用建築物(注)を対象とする。
また、賃貸用の集合住宅は民生用建築物扱いとする。
②本システムが導入され、2 以上の建築物(以下「建築物群」という。
)間で熱の融通が
行われること。
③本システムが天然ガスコージェネレーション、排熱利用設備、熱を融通するための導
管で構成されていること。
④建築物群全体の省エネルギー率が 5%程度以上であること。
⑤建築群物全体の CO2 削減率が 10%程度以上であること。
補助対象事業
⑥熱供給事業法による熱供給事業でないこと。
本システムを導入する際に必要となる費用
(本システムの設計費、設備機器費、設備工事費)
本システム稼動後、3 年間継続して導入効果を検証するためのデータ(以下「効果検証
データ」という。)を計測するための設備費用
(計測機器の設備機器費、設備工事費)
○補助率
1/3 以内
上限がある。
原則単年度事業
窓口
一般社団法人
都市ガス振興センター
資-42
潜熱回収型給湯器導入支援補助金制度
省エネルギー性に優れた潜熱回収型給湯器(エコジョーズ)を購入及び設置して使用す
事業概要
ることを予定している方に対して、その購入費用の一部を国の補助金として交付する制
度。
申請者に代わり手続代行者が補助金申込や補助金交付申請等の手続きを代行する場合、
従来の手続代行者に加え、補助対象給湯器にガスを供給するガス供給事業者が連名(以
補助対象事業者
下「連名申請」)で手続きを行うことが必要になる。この措置により、ガス供給事業者
が申請内容の適正を担保するので、手続代行者による不正の防止に極めて有効となる。
手続代行によらず申請者本人が直接申込み・申請する場合は、従来どおりで変更はない。
○対象事業
①申請者は給湯器を購入し、実際に使用する方であること。
②設置予定の給湯器は、センターが指定した都市ガスを燃料とする補助対象給湯器であ
ること。
③補助対象給湯器の設置工事の着工前に申込むこと。
④センターから「受理通知」を受けた後に、補助対象給湯器の設置工事を着工すること。
⑤補助金交付申請書及び添付書類の提出期限を厳守すること。
⑥設置工事完了確認書の提出期限を厳守すること。
⑦給湯器の常時使用を前提とし、6 年(法定耐用年数)以上使用できること。
⑧他の国庫補助金と重複して補助を受けない(受けていない)こと。
補助対象事業
(注)次の場合は、補助金の応募が可能です。
1.リース事業者が給湯器を購入し賃借先に設置する場合
2.賃貸アパートのオーナーが給湯器を購入しアパートに設置する場合
本システムを導入する際に必要となる費用
以下の場合は、応募できません。
1.販売を目的に分譲・建売等の住宅・建築物に補助対象給湯器を購入・設置する場合
2.譲渡を目的に親や子等の住宅・建築物に補助対象給湯器を購入・設置する場合
3.補助対象給湯器を既に設置済みの場合、設置工事の着工後の場合
○補助率
機器分(一律)
特殊工事分(上限がある)
窓口
一般社団法人
都市ガス振興センター
資-43
ガスエンジン給湯器導入支援補助金制度
従来、エネルギー高効率の改善が進んでいなかった給湯分野における省エネルギー対策
事業概要
の推進を目的として、ガスエンジン給湯器(エコウィル)の導入者に、その費用の一部
を補助する補助金制度である。
補助対象事業者
住宅及び建築物に補助対象給湯器を導入設置される方が対象
○対象事業
①申請者は給湯器を購入し、実際に使用する方であること。
②設置(取替)予定の給湯器が、センターが指定した都市ガスを燃料とする補助対象給
湯器(「補助対象給湯器一覧表」参照)であること。
③補助対象給湯器の設置工事着工前に申し込むこと。
④センターから「受理通知」を受けた後に、補助対象給湯器の設置工事を着工すること。
⑤補助金交付申請書及び添付書類の提出期限を厳守すること。
⑥設置工事完了確認書の提出期限を厳守すること。
⑦給湯器の常時使用を前提とし、6 年(法定耐用年数)以上使用できること。
補助対象事業
⑧他の国庫補助金と重複して補助を受けない(受けていない)こと。
※リース契約等は認められる。「リース契約等の場合」をご覧ください。
以下の場合は、応募できません。
1.販売を目的に分譲・建売等の住宅・建築物に補助対象給湯器を購入・設置する場合
2.譲渡を目的に親や子等の住宅・建築物に補助対象給湯器を購入・設置する場合
3.補助対象給湯器を既に設置済みの場合や、設置工事着工後の場合
○補助率
機器費:補助対象給湯器本体購入費用の一部(リモコン等の付属品を含む)
特殊工事費:補助対象給湯器設置に伴う基礎工事費用、据付工事費用、及びドレン配管
工事費用の一部
窓口
一般社団法人
都市ガス振興センター
資-44
LP ガスを燃料とする潜熱回収型給湯器導入促進補助金制度
従来、エネルギー高効率の改善が進んでいなかった給湯分野における省エネルギー対策
事業概要
の推進を目的として、費用の一部を補助する補助金制度である。(燃料が LP ガスのも
のに限る)
①手続代行者を介さない申請者自身による申込・申請の場合
新様式の補助金申込書にて従来どおりの申し込みとなる。
②手続代行者がガス供給事業者である場合
補助対象事業者
新様式の補助金申込書の手続代行者欄とガス供給事業者欄に同一の情報を記入(入
力)押印し、お申込下さい。
③手続代行者がガス供給事業者でない場合
補助対象給湯器の設置場所にガスを供給するガス供給事業者との連名でなければ申
し込むことができない。
○対象事業
・LP ガスを燃料とすること。
・潜熱を回収するための熱交換器を備えていること。
・熱効率が 90%以上であること。
・定格給湯能力が 60 号以下であること。
「機器費」と、設置工事のうち「特殊工事費」が対象になる。
補助対象事業
●機器費:潜熱回収型給湯器本体(税抜)の購入に要する費用を対象とする。
リモコンなどの付帯装置に対する費用は含ない。
●特殊工事費:潜熱回収型給湯器設置に伴うドレン配管部材費、ドレン配管工事費、ド
レン土木工事費に係る工事費用を対象とする。
給湯器を設置する工事に対する費用は含ない。
但し、補助対象給湯器に対して、他の国庫補助金等を受ける場合は申請できない。
○補助率
機器分
特殊工事分(上限がある)
窓口
日本LPガス団体協議会
補助・受託事業室
TEL:03-5511-1411
資-45
潜熱回収型給湯器担当
LP ガスを燃料とするガスエンジン給湯器導入促進補助金制度
国の「地球温暖化対策推進大綱」によれば、確実な省エネルギー対策として「従来エネル
ギー効率の改善が進んでいなかった給湯分野について高効率給湯器の市場への円滑な
事業概要
導入に 向けた支援の実施」が不可欠とされている。このような要請に応え、排熱の有効
活用と省エネ性に優れ、環境保全に貢献する、ガスエンジン給湯器を導入促進するため
に補助金制度を実施する。
補助対象事業者
住宅及び建築物に補助対象給湯器を導入設置される方が対象
○対象事業
①ガスエンジンユニット
・総合熱効率が 80%以上(低位発熱量基準)であること。
・LP ガスを燃料として使用すること。
②貯湯ユニット
・社団法人日本水道協会品質認証センターの給水用具(湯沸器類)の認証登録証がある
こと。
または、財団法人日本ガス機器検査協会の給水装置認証登録がなされていること。
・貯湯容量が 120 リットル以上であること。
・貯湯ユニットには、ガスエンジンユニットの排熱を吸収する貯湯槽を持つこと。
・貯湯槽には、対となるガスエンジンユニットから供給されるエネルギー以外の熱を
流入させないこと。
補助対象事業
「機器費」と「特殊工事費」が対象となる。
●機器費: 補助対象給湯器本体の購入に要する費用の一部を対象とする。
(ただし、当協議会が指定した付属品は含む:リモコン、インバーター盤、マルチ切
替器)
●特殊工事費:ガスエンジン給湯器の設置費用のうち次の工事費用の一部を対象とす
る。
1.基礎工事費用
2.据付工事費用
3.ドレン配管工事費用
給湯器を設置する工事に対する費用は含ない。
但し、補助対象給湯器に対して、他の国庫補助金等を受ける場合は申請できない。
○補助率
●機器費の補助金額は補助対象給湯器の導入に対して定額を補助する。
(ただし機器購入金額が従来機器の基準額未満の場合は補助金の交付対象外となる)
●特殊工事費の補助金額はその工事費に対して定額を補助する。
(ただし特殊工事費が特殊工事分補助金定額未満の場合はその特殊工事費が補助金
額となる)。
窓口
日本LPガス団体協議会
補助・受託事業室
TEL:03-5511-1416
資-46
ガスエンジン給湯器担当
LP ガスを燃料とする高効率厨房機器導入補助金支援制度
地球温暖化対策推進大綱に明示された民生用の省エネルギー対策として、二酸化炭素排
事業概要
出量削減の推進を図るため、省エネ基準達成 100%以上のトップランナー基準に適合し
た高効率厨房機器を率先して導入促進を図る事業者に対して補助支援を行う。
補助対象事業者
日団協が指定した補助対象厨房機器
○対象事業
日団協が指定した高効率厨房機器を購入し、貸与又は広報しようとする者に対して、予
補助対象事業
算の範囲内でその費用の一部を補助する。
○補助率
機種ごとに日団協が定めた補助金の額とする
窓口
日本LPガス団体協議会
補助・受託事業室
TEL:03-5511-1420
LP ガス設備導入補助金支援制度
災害発生時における迅速で円滑なエネルギー供給が可能なLPガスを利用する設備の
事業概要
導入を促進するために、必要な経費の一部を補助することにより、LPガスの安定的な
供給の確保を図ることを目的とする。
LPガス設備を規定設備以上購入し、設置場所を所有若しくは管理する企業等へ6年間
貸与する者とする。一申請当たりの規定設備数は、次のとおりとする。
補助対象事業者
イ)液化石油ガス販売量が年間 30 万トン未満の事業者は 5 設備以上
ロ)液化石油ガス販売量が年間 30 万トン以上 50 万トン未満の事業者は、7 設備以上
ハ)液化石油ガス販売量が年間 50 万トン以上の事業者は、10 設備以上
○対象事業
対象となる「設備」とは、液化石油ガスを貯蔵する容器、圧力調整器、ガスメーター、
ヘッダーまでの部分等を鋼管で接続し、燃焼機器までを一体的に整備する。
①「補助対象LPガス設備」とは、補助金の対象となる液化石油ガスを利用する設備で
す。「容器部分」、「圧力調整器部分」、「燃焼機器」で構成されている。
②「補助対象LPガス設備」のうち、「容器部分」及び「圧力調整器部分等」は、LP
ガス設備製造事業者等からの申請に基づき、日団協がその構成された容器部分等の指定
補助対象事業
を行ったものに限る。
③「補助対象LPガス設備」は、災害発生時以外に使用することができます。ただし、
常時災害発生に備えて適量のLPガスを充てんしておかなければならない。
○補助率
補助対象LPガス設備に補助金がある。
1 LPガス設備(300kg貯槽)
2 LPガス設備(500kg貯槽)
3 LPガス設備(1,000kg貯槽)
窓口
日本LPガス団体協議会
補助・受託事業室
TEL:03-5511-1420
資-47
エコキュート導入補助金制度
事業概要
補助対象事業者
これからエコキュート(CO2 冷媒ヒートポンプ給湯器)を住宅等に設置して使用するこ
とを予定している方に対して、その購入費用の一部に充てるために補助金を交付する。
住宅及び建築物にエコキュート(CO2 冷媒ヒートポンプ給湯器)の導入・設置を予定し
ている方
○対象事業
補助金交付の対象となる費用は次の機器費の合計(税抜)となる。
①ヒートポンプユニット
②貯湯タンク
③台所リモコン
④風呂リモコン
※その他の付属部品、配管等の設置に係る工事費用は含まない。
※新規購入のみ対象となる。(中古品、展示品等は補助対象外)
○補助率
補助対象事業
1.家庭用のエコキュートを設置する場合
41,000 円/台
2.業務用(リースを含む)のエコキュートを設置する場合、補助金がある。
5kW 未満
5kW 以上 10kW 未満
10kW 以上 20kW 未満
20kW 以上 30kW 未満
30kW 以上 40kW 未満
40kW 以上 50kW 未満
50kW 以上 60kW 未満
60kW 以上
窓口
一般社団法人
日本エレクトロヒートセンター
街区まるごと CO220%削減事業
家庭部門及び業務部門については、世帯数及び延べ床面積が増大する傾向にあることか
ら、
「点」である個別の住宅や建築物に係る対策に加え、
「面」の対策を取り入れていく
ことが必要。「面」の対策とは、例えば、エリア内の建物の間で、エネルギー融通を行
ったり、未利用エネルギーを活用したりすることなどを通じて、従来の個別の対策では
事業概要
到達できない、より効率的な仕組みを導入する。
本事業は、新たな宅地開発や都市再開発、コンバージョンなどが行われる面的な広がり
をもった一定のエリアにおいて、面的な省 CO2 対策を導入し、エリア内の建物におけ
る CO2 排出量を効率的に削減する事業を行い、低炭素社会の実現に向けた面的開発の
新たなモデルの構築を行う。
資-48
街区等一定の面的な広がりを持った一の区域において、省 CO2 性に優れた住宅群又は
補助対象事業者
業務用建築物群を建設する民間団体等、若しくは既設の業務用建築物に省 CO2 機器等
の導入を行う民間団体等
○対象事業
①対象となる街区において、個別の住宅・住戸、建築物における対策のみならず、複数
の住宅・住戸等による再生可能エネルギー供給設備の共同利用、複数の住宅等の間での
エネルギーの融通など、面的な省 CO2 対策を講じること。
②当該設備等の導入により、街区全体の CO2 排出量を標準的な街区における CO2 排出
量に比べて 20%以上削減できること。標準的な街区における CO2 排出量とは、当該街
区内で予定している事業と同程度の規模(計画戸数・計画床面積)の住宅・建築物にお
いて、当該省 CO2 設備等を採用せず、かつ、次世代省エネルギー基準相当を前提とし
た標準的な設計で計画した場合に、街区全体で予想されるエネルギー消費に伴い排出さ
れる CO2 排出量のこと。
③事業において整備される住宅又は建築物が、次世代省エネルギー基準相当の仕様であ
ること。床面積 2,000 ㎡以上の住宅を含む建築物については、着工に際して「エネルギ
ーの使用の合理化に関する法律」に基づき所管行政庁に提出した省エネルギー措置に係
る届出書の写しを提出すること。さらに、住宅については、竣工後に「住宅の品質確保
の促進等に関する法律」に基づく「建設住宅性能評価書」の提出等により次世代省エネ
ルギー基準相当の性能を有することを客観的に示すこと。
④事業の規模が、戸建住宅のみで構成される街区等の場合、概ね 100 戸程度またはそれ
以上、集合住宅や業務用建築物のみで構成される街区等の場合、住棟・建築物数棟又は
補助対象事業
それ以上であること。
⑤対象区域全体の設備等の導入で、本年度の補助対象は、本年度に導入が完了する設備
等となり、次年度に導入する設備等の導入に係る補助については、次年度に、前年度の
事業実施状況、執行可能な予算額等を踏まえて審査の上改めて決定する。
⑥街区の全部又は一部の住宅・建築物の利用が開始されると見込まれており、利用開始
の期間(1年程度以上であることが望ましい)、それら利用が開始された住宅・建築物
において、利用段階での CO2 排出削減量の算定・評価を行うことができると見込まれ
ること。
⑦本事業に係る CO2 削減効果については、計画段階から実施段階にかけて、第三者に
よる評価を行うこととしていることから、その評価に必要な情報の提供等について、住
宅の購入者や建築物の使用者等に対する周知を含め、適切な協力を行うこと。また、街
区の利用開始後(対策導入後)の CO2 削減効果の算定・評価に必要なエネルギー消費
量の計測・算定方法が適切に立案されていること。
⑧本事業において導入した設備等を住宅等の購入者等の最終所有者に譲渡する場合は、
当該設備等が補助金の交付を受けていること等を証明できる書類等を提示すること。
○補助率
対象経費の 1/2 を上限とします。
ただし、住宅・住戸用の給湯設備を導入する場合にあっては、一戸の給湯設備に対する
交付額の上限があります。
窓口
環境省
地球環境局
地球温暖化対策課
資-49
省エネルギー型LPガス自動車導入促進事業
地球温暖化防止に向けて CO2(二酸化炭素)の削減が進められている中で、CO2 排出量
事業概要
の少ない省エネルギー性能及び大気環境改善に優れた低排出ガス性能を有する省エネ
ルギー型LPガス自動車の普及を図るために、ディーゼル車またはLPG車から省エネ
ルギー型LPガス自動車へ転換するための費用の一部を補助するものである。
補助対象事業者
日本 LP ガス協会の基準に適合した車種
○対象事業
ディーゼル車またはLPG車を廃止し、省エネルギー型LPガス自動車(新車)に転換
する場合。
車両:軽貨物自動車、小型貨物自動車、普通貨物自動車、乗合自動車、特種自動車等が
対象。
補助対象事業
適合基準:協会が定める省エネルギー基準と、低排出ガス基準に適合していることが条
件となる。
○補助率
LPガス自動車に転換するための改造費またはLPガス自動車と既存燃料車との差額
の 2 分の 1 を補助金として交付する。
ただし、補助金の上限がある。
窓口
日本LPガス団体協議会
資-50
新エネルギーの補助団体別一覧
事業名
地域新エネルギー・省エネルギービジョン策定等事業
新エネルギー非営利活動促進事業
地方公共団体対策技術率先導入補助事業
地域新エネルギー等導入促進事業
新エネルギー等事業者支援対策事業
環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備促進
太陽光発電新技術等フィールドテスト事業
太陽光発電等再生可能エネルギー活用推進事業
太陽熱高度利用システムフィールドテスト事業
風力発電フィールドテスト事業(高所風況精査)
廃棄物処理施設における温暖化対策事業
地域バイオマス利活用交付金
新世代下水道支援事業
地域バイオマス熱利用フィールドテスト事業
バイオマス等未活用エネルギー実証試験費補助金
エコ燃料利用促進補助事業
地熱発電開発事業
低公害車普及事業
低公害車普及促進対策費補助
クリーンエネルギー自動車等導入促進事業
天然ガス自動車等導入促進事業
自動車環境配慮推進事業
環境対応車普及促進対策費補助
自動車低公害化推進事業費補助
中小水力発電開発事業
申請窓口
NEDO エネルギー対策推進部 普及啓発グループ
NEDO エネルギー対策推進部 普及・啓発グループ
環境省
一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会
一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会
文部科学省、農林水産省、経済産業省、環境省
NEDO新エネルギー技術開発部 太陽・風力FTグループ
環境省 地球環境局 地球温暖化対策課
NEDO新エネルギー技術開発部 太陽・風力FTグループ
NEDO新エネルギー技術開発部 太陽・風力FTグループ
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部
大臣官房環境バイオマス政策課
国土交通省都市・地域整備局下水道部
NEDO新エネルギー技術開発部 太陽・風力FTグループ
一般社団法人 都市ガス振興センター
環境省 地球環境局 地球温暖化対策課
NEDO エネルギー対策推進部 地熱・水力グループ
環境省 水・大気環境局 自動車環境対策課
国土交通省 自動車交通局
一般社団法人 都市ガス振興センター
一般社団法人 次世代自動車振興センター
社団法人 日本ガス協会 プロジェクト契約部 CEV補助金交付グループ
環境省 水・大気環境局 自動車環境対策課
一般社団法人 次世代自動車振興センター
社団法人 全国都市清掃会議自動車低公害化推進補助事業分室
NEDO エネルギー対策推進部 地熱・水力グループ
省エネルギーの補助団体別一覧
事業名
住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業
①建築物に係るもの
住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業
②BEMS導入支援事業
エネルギー使用合理化事業者支援事業
①省エネ設備設置に係るもの
エネルギー使用合理化事業者支援事業
②高効率省エネ機器等の設置に係るもの
事業場等省エネルギー支援サービス導入事業
省エネルギー革新技術開発事業
エネルギー多消費型設備天然ガス化推進補助事業
天然ガス型エネルギー面的利用導入モデル事業費補助金
潜熱回収型給湯器導入支援補助金制度
ガスエンジン給湯器導入支援補助金制度
LPガスを燃料とする潜熱回収型給湯器導入促進補助金制度
LPガスを燃料とするガスエンジン給湯器導入促進補助金制度
LPガスを燃料とする高効率厨房機器導入補助金支援制度
LPガス設備導入補助金支援制度
エコキュート導入補助金制度
街区まるごとCO220%削減事業
省エネルギー型LPガス自動車導入促進事業
申請窓口
NEDO エネルギー対策推進部
NEDO エネルギー対策推進部
NEDO 省エネルギー技術開発部 補助支援グループ
国土交通省
農林水産省
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー対策課
NEDO 省エネルギー技術開発部 「省エネルギー革新技術開発事業」
一般社団法人 都市ガス振興センター
一般社団法人 都市ガス振興センター
一般社団法人 都市ガス振興センター
一般社団法人 都市ガス振興センター
日本LPガス団体協議会 補助・受託事業室 潜熱回収型給湯器担当
日本LPガス団体協議会 補助・受託事業室 ガスエンジン給湯器担当
日本LPガス団体協議会 補助・受託事業室
日本LPガス団体協議会 補助・受託事業室
一般社団法人 日本エレクトロヒートセンター
環境省 地球環境局 地球温暖化対策課
日本LPガス団体協議会
資-51
4.根拠事例(A∼K の詳細)
※(本編 P71 表 7−3 の詳細)
※出典はすべて省エネルギーセンターの「工場の省エネルギー」から作成
A 冷却水温度の適正化
(1)現状の問題点
事務所の冷却塔周り通風状態が悪く、盛夏時には冷却水温度が 34℃に上昇している。
(2)改善対策
冷却塔周辺の壁に通風処理を施し冷却効果を上げ、冷凍機効率を向上させる。
冷却水温度と冷温水発生機部分負荷特性
120
加熱源消費比率(%)
110
100
冷却水34℃
冷却水32℃
90
冷却水27℃
80
冷却水22℃
70
60
50
0
(3)算出式
20
40
60
冷凍能力(%)
80
100
図 4-1 冷温水機の冷却水温度と燃料消費量の変化¹¹⁾
削減エネルギー量=夏期・中間期ガス消費量×冷却水温度の適正化による削減率
(4)試算の前提条件
建物、設備
延床面積 47,000 ㎡の事務所建物。
熱源は、冷温水機(ガス 13A)および蓄熱槽、CGS 設置。
空調方式は、セントラル方式。
試算仮定条件
冷却水温度を年間平均 28∼30℃(平均 29℃)にし、冷凍機(冷温水機)のガス消費量を削減する。
現状(冷却水温度 34℃)のガス消費率:標準冷却水温度比 108%(図参照)
適正化実施時(冷却水温度 29℃)のガス消費量:標準冷却水温度比 95%
削減率:(108−95)/108=0.12(12%)
冷却水温度の適正化後も冷房負荷は変わらないものとする。
夏期・中間期ガス消費量:154,697 ㎥(実績値)
資-52
B 空調送風量の適正化
(1)現状の問題点
某オフィスビルの基準階の空調は、ペリメーターゾーン(※1)はFCU(ファンコイルユニット)、イ
ンテリアゾーン(※2)は空調機で行っている。空調機の送風機は、最大負荷によりその容量が決定さ
れているが、やや過大な設計である。しかし日常運転する平均負荷は最大負荷に対して60∼65%で
ある。
※1 ペリメーターゾーン:建物の空調域で窓際などの外気の影響を受けやすいエリア。空調の負荷が大きい。
※2 インテリアゾーン
:建物(オフィス)の窓際や壁際より内部の空調域で外光や外気に温度が影響されにくいエリア
のこと。
(2)改善対策
FCUが併設されているので、内部系統空調機の風量を平均負荷容量まで削減しファン動力を削減する。
送風量の削減にはダンパー調整(※3)
・プーリー交換(※4)
・モータの極数変換(※5)
・インバータの
設置(※6)などの方法で対応できる。プーリー交換で対応するものとする。
(改善後:平均負荷対応風量)
(現状:最大負荷対応風量)
(FCU)
(空調機)
(FCU)
(空調機)
図 4-2 空調システム
※3 ダンパー調整:ばねによって振動、衝撃を緩衝するシステムの調整。
※4 プーリー交換:ベルト交換。
※5 モータの極数変換:極数変換モータは2∼4段変速が、リード線の接続替えでできるもの。
※6 インバータの設置:直流電力から交流電力を電気的に生成する(逆変換する)電源回路、またはその回路を持つ電力
変換装置のこと。
(3)算出式
削減電力量 kWh/年=現状風量 m3/h×風量削減率×運転時間 h/年×ファン動力 kW/ m3/h
(4)試算の前提条件
内部系統空調機風量:20,000m3/h×11kW×14 台
削減風量:約 25%
ファン動力低減量:約 20%とする
運転期間・時間:300 日×10h=3,000h
C 照明設備の更新
照明の更新(LED などへ転換 1,000 本)する
D こまめな省エネ
家庭部門のこまめの省エネの 100 倍を行うこととする。
資-53
E ボイラー運転管理・運転基数の合理化
製品・生産数量等の生産構造が従来に比べ変化しているが、従来通りの操業を行い、適正
系統、適正ボイラー基数の把握ができていない。
蒸気使用量の現状を調査した結果、昼間は系統 2 のボイラー1 基を停止することができる。
また、系統 1 と系統 2 のヘッダ間に連絡蒸気配管を設けることにより、夜間もボイラー1 基を
停止することができる。
計算式
燃料削減量 kl/年=(現状−改善後)燃料使用量 kl/日×稼動日数 日/年
計算条件
改善後の燃料使用量は現状使用量に対する運転時間比例で算出する。
A 重油単価 55,000 円/kl
省エネルギー効果
ボイラー
#1
#2
現状(実績)
改善後
運転時間(h/日)
燃料使用量(kl/日)
運転時間(h/日)
燃料使用量(kl/日)
8:00∼8:00 (24)
0.512
17:00∼10:00 (17)
0.363
予備基
0.022(保守管理用)
#1 と隔日交互運転
#3
17:00∼13:00 (20)
0.441
休止
#4
8:00∼17:00 (9)
0.440
5:00∼17:00 (12)
合計
1.393
0.587
0.972
燃料削減量:(1.393−0.972)kl/日×360 日/年=152kl/年
資-54
F ボイラー廃熱回収(エコノマイザーの設置)
ボイラーで廃熱回収がされていない。
エコノマイザ(給水加熱器)を設置する。
■計算式
エコノマイザ回収熱量(kJ/h)=乾き排ガス量(Nm3/h)×エコノマイザ⊿t(℃)×定圧平均比熱
(kJ/(Nm3・℃))
■計算条件
ボイラー実績:1 日 11 時間、2 基稼動、1 日の重油使用量:11,608 L/日、
乾き排ガス量: 5,740 Nm3/h、年間重油使用量:2,099 kL/年
エコノマイザ:⊿t=50℃、 低圧平均比熱:1.3 kJ/(Nm3・℃)
A 重油低発熱量:39.1 GJ/kL=39,100 kJ/L、 A 重油単価:40 千円/kL
資-55
G ボイラーファンのインバータ化
ボイラー用ファンモータ(22 kW)がダンパで風量を 70%に絞って運転されている。
ダンパ開度を 100%とし、インバータによる回転数制御を行い、ファン駆動電力の
低減を図る。
■計算式
電力削減量(kWh/年)=モータ容量(kW)×モータ負荷率(%)×回転数制御による動力節減率(%)×稼動
時間(h/年)
■計算条件
ファン駆動モータ:22 kW、モータ負荷率 80%
インバータ導入時:回転数は現状の 70%(即ち、動力は 0.73=0.34)
運転時間:24h/日×210 日/年、 電力単価:11.33 円/kWh
資-56
H ボイラー空気比の改善
(1)現状の問題点
某病院のボイラ空気比が高く、現状 1.52 で運転している。
(2)改善対策
空気比を省エネ法の判断基準に示されている基準空気比の値になるように調節し、ボイラ燃料を削減す
る。
1.8
図 4-3 空気比低減効果モノグラフ¹²⁾
(3)算出式
削減ガス消費量=燃焼装置の消費エネルギー量×空気比改善による削減率
(4)試算の前提条件
建物、設備
延床面積 34,000 ㎡の病院施設
熱源は、冷温水発生機(ガス 13A)および蒸気ボイラ方式
空調方式は、空調機(AHU)と FCU 併用方式
試算仮定条件
現状の空気比:1.52
改善目標の空気比:1.3
空気比改善幅:0.22
排ガス温度:197℃
調節による節減割合:1.8%
年間ガス消費量(実績)
:1,473,234 ㎥/h
資-57
I 蒸気ドレインの回収
金型加熱用蒸気配管系にはドレン配管はあるが、ドレンタンク内への蒸気の混
入、金型加熱器内より流出する不純物による鉄錆発生と蒸気混入による高温化
のため、回収を行っていない。
鉄錆の発生を防ぐため、ドレンタンク内と金型の掃除を実施して内部に防錆塗料
を塗装し、ドレンの回収を実施する。
■計算式
A 重油削減量(kL/年)=ドレン回収量(t/年)×(ドレン回収温度−給水温度)(℃)
×水の定圧比熱(GJ/(t・℃))÷(A 重油発熱量(GJ/kL)×ボイラ効率(%))
■計算条件
蒸発量は A 重油使用量から推定する。
A 重油使用量:339 kL/年、 蒸発倍数:13.0 t/kL、 ブロー量:8%
蒸発量:339 kL/年×13.0 t/kL=4,407 t/年
給水量:4,407 t/年×1.08=4,760 t/年
ドレン回収率を 90%とする。
回収量:4,407 t/年×0.9=3,960 t/年。
給水温度:20℃、回収温度:90℃、ボイラ効率:80%、A 重油低発熱量:39.1GJ/kL
水の定圧比熱:0.00419GJ/(t・℃)
A 重油単価:40 千円/kL、 給水(上水)単価:165 円/t.
資-58
J コンプレッサー吐出圧の逓減
コンプレッサの運転状況の把握がされていないため、無駄な動力が消費されてい
る。
必要圧力の把握による使用圧力適正化、圧損の少ない配管化により、コンプレッ
サの吐出圧力を、現状の 0.7Mpa から、0.6Mpa に低下させる。
■計算式
電力削減量(kWh/年)=コンプレッサ定格容量(kW)÷モータ効率(%)×負荷率(%)
×稼働時間 h/年×吐出圧低減による省エネ率(%)
■計算条件
コンプレッサ:37 kW×8、11 kW×4、15 kW×3 合計 15 基 385 kW
負荷率:80%、モータ効率:90%
稼働時間:20 時間/日、242 日/年
吐出圧を 0.1Mpa 低下させると性能曲線から 10%の省エネ効果が見込める。
電力料金:12.4 円/kWh
資-59
K 空圧設備の運転管理・圧縮空気系統の改善
生産設備増設に伴い圧縮空気の使用量は増加しているが、幹線用の配管径が当初のまま
であるためエア圧の減衰が大きく、またレシーバータンクがないために負荷変動対応も必要
で、当初に比べ吐出圧を 0.1MPa 程度高く設定している。低圧でよいエアブロー用の使用量
が多く、コンプレッサーはほぼフル稼働になっている。
幹線配管の大径化、エアレシーバーの設置により吐出圧力を下げる。エアブロー用の低圧
コンプレッサー設置により配管を別系統にし、高圧コンプレッサーの台数制御、インバータ制
御により消費電力量を削減する。
計算式
省電力量 kWh/ コンプレッサー定格容量 kW×台数×運転時間 h/日×軸動力%÷電動機効率%×
年= 吐出圧低減による省電力率%×稼動日数日/年
計算条件
コンプレッサ 55kW×3 台、24 時間/日×252 日/年、対策後;台数制御で 1 台は 30%停止。
ー: 37kW×4 台、10 時間/日×252 日/年、1 台はインバータ制御で消費電力 33%減。
低圧用コンプレッサー:5.5 kW×1 台、24 時間/日×252 日/年、対策後エアブロー専用
軸動力:80%、電動機効率:80%、電力料金:11.0 円/kWh
吐出圧低減による省電力率:0.1 MPa で 10%とする。
資-60
5.買い替えモデルによる試算結果の詳細
※(本編P72 の詳細)
(1)家庭における建築物・家族構成別エネルギーおよび二酸化炭素の削減ポテンシャル
市内一般家庭において、住宅の断熱化、省エネ機器の導入、低公害車の利用、太陽光発電の導入等
により、どれほどエネルギーおよび CO2 排出が削減できるかについてのポテンシャル試算を行いまし
た。試算には、表 5-1 のようなモデル世帯を設定し、電力・ガス・ガソリンのエネルギーおよび CO2
排出削減見込み量を算出しました。
表 5-1 モデル世帯の設定(住宅築年数と世帯構成の想定)
住宅形態
一戸建て
築年数
世帯人員(家族構成)
新築(5 年以下)
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 10 年(築 6 年∼14 年)
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 15 年(築 15∼29 年)
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 30 年(建て替え予定なし)
(築 30 年以上全て)
2 人(父・母(子どもは独立))
築 30 年(建て替え予定あり)
(築 30 年以上全て)
2 人(父・母(子どもは独立))
築 15 年未満
2 人(夫・妻)
築 15 年以上
2 人(夫・妻)
築 15 年未満
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 15 年以上
3 人(父・母・子ども 1 人)
アパート
マンション
既存機器や買換え想定機器の設定など、試算の前提条件の概要を表 5-2 に示します(詳しい試算の
前提条件は、資料編をご覧ください。)。
電化製品については、照明・冷蔵庫・テレビ・エアコンをトップランナーの省エネ機器に買換えた
場合を想定して計算しています(使用年数の短い機器については、あくまで新規購入時に省エネに配
慮した機器を選択した場合の参考値として考え、買換えを推奨するものではないことをご理解くださ
い。)。買換え機器は、
「省エネ製品買換ナビゲーションしんきゅうさん(環境省)
(以下「しんきゅう
さん」)」で最もエネルギー消費量の少ないものを探索し、買換え後の機器として設定しています。た
だし、CO2 排出量は、しんきゅうさんで利用している電気事業連合会「電気事業における環境行動計
画 2008」の CO2 排出係数 0.453kg-CO2/kWh ではなく、環境省「地球温暖化対策地方公共団体実行
計画(区域施策編)策定マニュアル(第 1 版)」に掲載されている、平成 18 年度(2006 年度)の東
京電力の CO2 排出係数 0.339kg-CO2/kWh を用いて算出していますのでご注意ください。
URL:http://shinkyusan.com/index.html#/index/top
「しんきゅうさん」では、現状機器と買換え予定機器を選択すれば、買換え前後のエネルギー消費
量・電気料金・CO2 排出量などを算出してグラフ化し、削減量を表示する仕組みとなっています。今
回の試算にて現状機器を設定する際には、特定メーカーの特定機器を指定するのではなく製造年代の
みを指定し、その年代の平均的効率の機器から 2009 年トップランナー機器に買換えた場合の効果を
算出するようにしました。給湯器・ガスコンロ・自動車は各製品の紹介 Web サイトやカタログなど
を参考にして条件を設定しました。
資-61
表 5-2 省エネ機器・低公害車への買換え想定
住宅断熱
照明
エアコン
冷蔵庫
テレビ
給湯器
ガスコンロ
自動車
既に高効率コ
ンロ導入済み
普通乗用車
(2006 年平均
的性能)1 台
軽自動車 1 台
↓
普通乗用車
のみハイブリ
ッド自動車に
買換え
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
普通乗用車
(1999 年平均
的性能)1 台
軽自動車 1 台
↓
普通乗用車
のみハイブリ
ッド自動車に
買換え
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
普通乗用車
(1999 年平均
的性能)1 台
軽自動車 1 台
↓
普通乗用車
のみハイブリ
ッド自動車に
買換え
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
一戸建て
築 5 年以下
3 人世帯
最新の標準
より断熱に配
慮した建築
一戸建て
築 6∼14 年
3 人世帯
1992∼1998
年標準住宅
の性能
↓
最新標準断
熱性能に基
づく開口部
(窓)の二重
化
一戸建て
築 15∼29 年
3 人世帯
1992∼1998
年標準住宅
の性能
↓
最新標準断
熱性能に基
づく開口部
(窓)の二重
化
一戸建て
築 30 年以上
2 人世帯
(建替え予
定なし)
1946∼1981
年標準住宅
の性能
↓
最新標準断
熱性能に基
づく開口部
(窓)の二重
化
一戸建て
築 30 年以上
2 人世帯
(建替え予
定あり)
1946∼1981
年標準住宅
の性能
↓
天井・外壁・
開口部・最下
階床の断熱
改修
2006 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
1999 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
1999 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1999 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1999 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
1994 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
1999 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
都市ガス
給湯器
↓
ヒートポンプ
給湯器(エコ
キュート)
1999 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
都市ガス
給湯器
↓
ヒートポンプ
給湯器(エコ
キュート)
1999 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
都市ガス
給湯器
↓
ヒートポンプ
給湯器(エコ
キュート)
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
1994 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
1999 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
資-62
都市ガス
給湯器
↓
ヒートポンプ
給湯器(エコ
キュート)
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
既にヒートポ
ンプ給湯器
(エコキュー
ト)導入済み
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
普通乗用車
(1999 年平均
的性能)1 台
↓
ハイブリッド
自動車に買
換え
普通乗用車
(1999 年の平
均的性能)1
台
→ハイブリッ
ド自動車に買
換え
住宅断熱
照明
エアコン
冷蔵庫
テレビ
給湯器
ガスコンロ
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
アパート
築 15 年未満
2 人世帯
最新の標準
より断熱に配
慮した建築
アパート
築 15 年以上
2 人世帯
1992∼1998
年標準住宅
の性能
↓
最新標準断
熱性能に基
づく開口部
(窓)の二重
化
2006 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
既にヒートポ
ンプ給湯器
(エコキュー
ト)導入済み
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
都市ガス
給湯器
↓
ヒートポンプ
給湯器(エコ
キュート)
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
1994 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
電球型蛍光灯
最新の標準
より断熱に配
慮した建築
マンション
築 15 年以上
3 人世帯
1992∼1998
年標準住宅
の性能
↓
最新標準断
熱性能に基
づく開口部
(窓)の二重
化
2006 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
2006 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
白熱電球
↓
電球型蛍光灯
1994 年平均
効率蛍光灯
↓
2009 年トップ
ランナー効率
蛍光灯
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
1994 年平均
的効率機器
↓
2009 年トップ
ランナー機器
既にヒートポ
ンプ給湯器
(エコキュー
ト)導入済み
都市ガス
給湯器
↓
ヒートポンプ
給湯器(エコ
キュート)
普通乗用車
(2006 年平均
的性能)1 台
↓
ハイブリッド
自動車に買
換え
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
普通乗用車
(1999 年平均
的性能)1 台
↓
ハイブリッド
自動車に買
換え
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
普通乗用車
(2006 年平均
的性能)1 台
軽自動車 1 台
↓
普通乗用車
のみハイブリ
ッド自動車に
買換え
従来効率の
コンロ
↓
高効率コンロ
普通乗用車
(1999 年平均
的性能)1 台
軽自動車 1 台
↓
普通乗用車
のみハイブリ
ッド自動車に
買換え
白熱電球
↓
マンション
築 15 年未満
3 人世帯
自動車
なお、太陽光発電は、既存の一戸建て住宅の 25%に 3.5kW 太陽光発電システムの導入を想定して
います。これは、牛久市市民アンケートの回答結果より、既に 1%の家庭には機器が導入済みと示唆
されたため、残りの 24%の世帯への導入を試算しています。マンションやアパートでは、太陽光発電
の導入に際して他世帯や家主との調整が必要となり、個別世帯での導入判断が難しいため、導入想定
をしておりません。
資-63
各モデル世帯で上記のような買換えや機器導入を実施した場合のエネルギー消費や CO2 排出量削
減ポテンシャル試算結果を以下表 5-3 に示します。
表 5-3 各モデル世帯でのエネルギー消費・CO2 排出削減ポテンシャル試算結果
電気(kWh)
モデル世帯・住宅
導入前
4,897
4,638
5,620
4,414
4,414
3,187
3,315
3,843
4,244
新築・3人世帯
築10年・3人世帯
戸建
築15年・3人世帯
築30年・2人世帯(建替え予定なし)
築30年・2人世帯(建替え予定あり)
アパート 新築アパート・1∼2人世帯
築15年アパート・1∼2人世帯
マンション 新築マンション・3人世帯
築15年マンション・3人世帯
都市ガス(m3)
導入後
3,253
3,350
3,418
2,760
2,632
2,189
2,189
2,513
2,513
導入前
120
479
479
374
374
94
374
120
479
導入後
120
120
120
94
94
94
94
120
120
ガソリン(L)
導入前
1,252
1,471
1,471
812
812
669
812
1,252
1,471
導入後
951
1,027
1,027
368
368
368
368
951
1,027
エネルギー消費量計
(GJ)
導入前
66
89
93
61
61
39
57
63
88
導入後
50
53
54
27
26
25
25
47
50
CO2 排出量計
(kg-CO 2)
導入前
4,830
6,043
6,376
4,205
4,205
2,840
3,833
4,472
5,909
導入後
3,573
3,784
3,879
1,996
1,953
1,803
1,803
3,286
3,500
また、市の固定資産税関連の住宅資料から、地区毎の住宅特性や築年数などの分布を分析して、上記
モデル世帯を基準として分類し、この分布とモデル世帯でのエネルギー消費・CO2 排出削減ポテンシャ
ルを掛け合わせ、市内家庭全体におけるエネルギー消費・CO2 排出削減ポテンシャルの算出を行いまし
た。
その結果、牛久市内一般家庭において、これらの省エネ機器や低公害車、太陽光発電システムの導入
が進めば、エネルギー消費で約 46%、CO2 排出で約 45%の削減が見込める可能性が示唆されています
(表 5-4、5-5)。
表 5-4 地区毎のエネルギー消費削減ポテンシャル試算結果(単位:GJ/年)
一戸建て
地区分類
ひたち野西・東+中根町
東猯穴町+東大和田町
猪子町
下根町
上柏田
柏田町
栄町
中央
神谷
南
田宮
牛久町
刈谷
城中町
新地町+庄兵衛新田町
さくら台
女化町+上太田町+結束町+遠山町
岡見町+福田町
小坂町
正直町+久野町+島田町
桂町+井ノ岡町+奥原町
市全体
(築5年以下)
3人世帯
2,870
201
564
3,927
1,821
485
1,374
1,185
2,179
3,591
1,822
1,863
1,213
401
42
3,067
335
800
679
329
218
28,963
一戸建て
一戸建て
一戸建て
地区毎
(築6∼14年) (築15∼29年) (築30年以上) 一戸建て計
(太陽光含まず)
3人世帯
2人世帯
3人世帯
3,932
2,466
4,189
5,711
11,724
1,924
5,471
7,237
16,889
20,343
13,030
8,491
6,854
2,179
490
20,754
2,912
7,063
6,274
2,383
1,825
152,140
275
1,863
8,249
7,177
22,803
3,943
26,604
6,366
32,423
52,905
21,667
21,188
39,999
5,907
1,068
35,285
6,960
19,077
17,914
4,937
4,576
341,186
335
1,662
5,314
5,360
7,898
4,637
5,442
2,712
11,303
36,522
20,408
13,175
5,821
4,506
1,752
3,953
5,119
15,283
14,329
9,854
8,594
183,980
7,411
6,192
18,316
22,175
44,246
10,989
38,891
17,499
62,794
113,361
56,926
44,717
53,888
12,993
3,351
63,059
15,326
42,223
39,196
17,502
15,213
706,268
太陽光既導
太陽光
アパート
マンション
マンション
アパート
地区毎
(築15年未満) (築15年以上) (築15年未満) (築15年以上) 集合住宅計
入削減分 新規導入分
一戸建て計
3人世帯
3人世帯
2人世帯
2人世帯
(既築1%)
(既築24%)
64
37
109
156
263
67
226
109
371
676
343
269
306
78
20
374
90
249
231
106
92
4,236
964
566
1,654
2,365
3,996
1,024
3,430
1,647
5,627
10,257
5,201
4,084
4,646
1,178
304
5,682
1,373
3,777
3,499
1,608
1,388
64,273
8,312
6,722
19,861
24,383
47,978
11,946
42,096
19,037
68,051
122,942
61,785
48,532
58,228
14,093
3,635
68,366
16,608
45,752
42,464
19,004
16,510
766,305
18,240
69
1,231
2,802
6,363
988
2,454
7,456
1,693
4,197
4,935
2,435
914
405
0
2,051
104
0
31
75
0
56,443
0
0
3,135
0
14,801
7,054
17,582
12,678
12,499
20,560
13,927
11,921
13,755
0
0
6,376
236
230
0
0
0
134,754
26,137
0
0
0
0
2,537
965
1,287
0
440
10,170
1,011
0
0
0
0
0
0
0
0
0
42,546
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
5,841
0
0
0
0
0
0
0
0
0
5,841
地区毎計
44,376
69
4,365
2,802
21,164
10,578
21,002
21,421
14,193
25,197
29,032
21,208
14,670
405
0
8,427
339
230
31
75
0
239,585
52,688
6,791
24,227
27,185
69,142
22,524
63,097
40,459
82,243
148,139
90,816
69,741
72,897
14,498
3,635
76,794
16,948
45,981
42,495
19,079
16,510
1,005,890
太陽光既導
太陽光
アパート
マンション
マンション
アパート
地区毎一戸
(築15年未満) (築15年以上) (築15年未満) (築15年以上) 集合住宅計
入削減分 新規導入分
建て計
3人世帯
3人世帯
2人世帯
2人世帯
(既築1%)
(既築24%)
地区毎計
表 5-5 地区毎の CO2 排出削減ポテンシャル試算結果(単位:kg-CO2/年)
一戸建て
地区分類
ひたち野西・東+中根町
東猯穴町+東大和田町
猪子町
下根町
上柏田
柏田町
栄町
中央
神谷
南
田宮
牛久町
刈谷
城中町
新地町+庄兵衛新田町
さくら台
女化町+上太田町+結束町+遠山町
岡見町+福田町
小坂町
正直町+久野町+島田町
桂町+井ノ岡町+奥原町
市全体
(築5年以下)
3人世帯
220,615
15,421
43,319
301,820
139,950
37,243
105,640
91,057
167,509
276,026
140,057
143,188
93,235
30,806
3,197
235,750
25,759
61,497
52,198
25,255
16,728
2,226,269
一戸建て
一戸建て
一戸建て
地区毎
(築6∼14年) (築15∼29年) (築30年以上) 一戸建て計
(太陽光含まず)
3人世帯
2人世帯
3人世帯
246,273
154,474
262,355
357,668
734,312
120,533
342,636
453,246
1,057,799
1,274,156
816,088
531,839
429,309
136,474
30,660
1,299,889
182,364
442,398
392,926
149,237
114,289
9,528,926
17,924
121,614
538,420
468,445
1,488,326
257,384
1,736,435
415,474
2,116,230
3,453,055
1,414,157
1,382,946
2,610,718
385,564
69,733
2,303,008
454,264
1,245,141
1,169,202
322,202
298,698
22,268,940
21,834
108,447
346,731
349,742
515,317
302,513
355,072
176,944
737,459
2,382,897
1,331,525
859,579
379,814
294,006
114,302
257,901
334,002
997,131
934,933
642,937
560,744
12,003,830
506,645
399,955
1,190,825
1,477,674
2,877,904
717,674
2,539,782
1,136,721
4,078,996
7,386,135
3,701,828
2,917,552
3,513,076
846,850
217,892
4,096,548
996,390
2,746,167
2,549,259
1,139,632
990,459
46,027,965
5,985
3,516
10,267
14,675
24,797
6,355
21,290
10,223
34,923
63,657
32,279
25,348
28,834
7,308
1,886
35,263
8,522
23,442
21,715
9,978
8,616
398,877
資-64
90,806
53,341
155,777
222,664
376,238
96,429
323,028
155,107
529,891
965,869
489,768
384,604
437,496
110,880
28,617
535,039
129,298
355,693
329,482
151,402
130,734
6,052,164
591,466
449,781
1,336,335
1,685,663
3,229,346
807,748
2,841,521
1,281,605
4,573,964
8,288,347
4,159,317
3,276,808
3,921,738
950,423
244,623
4,596,325
1,117,167
3,078,417
2,857,026
1,281,055
1,112,577
51,681,251
1,349,692
5,108
91,059
207,307
470,875
73,084
181,617
551,709
125,314
310,560
365,172
180,156
67,659
29,967
0
151,792
7,660
0
2,290
5,585
0
4,176,605
0
0
199,145
0
940,207
448,097
1,116,929
805,400
794,026
1,306,102
884,698
757,281
873,806
0
0
405,034
14,988
14,592
0
0
0
8,560,305
2,036,760
0
0
0
0
197,691
75,181
100,299
0
34,249
792,525
78,815
0
0
0
0
0
0
0
0
0
3,315,521
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
373,660
0
0
0
0
0
0
0
0
0
373,660
3,386,452
5,108
290,204
207,307
1,411,083
718,872
1,373,727
1,457,408
919,341
1,650,911
2,042,395
1,389,912
941,465
29,967
0
556,826
22,648
14,592
2,290
5,585
0
16,426,092
3,977,918
454,888
1,626,539
1,892,970
4,640,428
1,526,621
4,215,248
2,739,013
5,493,304
9,939,258
6,201,712
4,666,720
4,863,204
980,390
244,623
5,153,150
1,139,814
3,093,009
2,859,316
1,286,640
1,112,577
68,107,343
(2)省エネ・省 CO2 機器への買換えについて
(財)省エネルギーセンターWeb サイトや省エネ製品買換えシミュレーション「しんきゅうさん」ほ
か、各製品の紹介を行う Web サイトなどを参照し、省エネ・省 CO2 機器への買換えの参考となる情報
を以下にまとめました。
① 住宅の断熱改修
現在の注文住宅建設費用(土地取得費用なし)は全国平均で約 2,900 万円とされ、更に断熱性能を高
める施工には 60∼100 万円程度の追加費用が掛かるとされています。既存住宅の断熱改修には数百万円
程度掛かるとされますが、内容により金額は異なります。新規建築の場合も既存住宅の改修の場合も、
施工業者とよく相談し、費用や効果をよく検討して必要かつ適切な施工や改修を選択することが大切で
す。
断熱改修などの初期費用の負担は大きいですが、その後の空調などに掛かるトータルコストとの比較
でコスト負担を評価すべきであり、高気密・高断熱化への補助金やローン金利優遇制度などもあるので、
上手な活用を検討したいものです。
② 照明
現在、家庭の照明は白熱電球・低効率蛍光灯が中心ですが、白熱電球を電球型蛍光灯に変えれば約 80%
の省エネと CO2 排出削減、LED 電球に変えれば約 90%の省エネと CO2 排出削減につながり、低効率蛍
光灯を高効率蛍光灯(高周波点灯蛍光灯:Hf 蛍光灯ともいう)に変えれば 20∼40%の省エネ、50%の
CO2 排出削減につながるとされています。ただし、トイレなど長時間利用せずに点灯・消灯を比較的多
く繰り返すような場所では、電球型蛍光灯を利用すると電球の短寿命化が進むので、結果的に省エネに
ならない可能性も指摘されており、使用形態に応じた選択が必要なようです。
電球型蛍光灯の価格は 500∼3,000 円ぐらいと幅広く(寿命は 6,000∼10,000 時間で白熱電球の 6∼
10 倍)、LED 電球の価格は 1 個 4,000 円前後(寿命 40,000 時間で白熱電球の 40 倍)、高効率蛍光灯の
価格は従来型とほぼ変わらず、1 本 1,000∼2,000 円前後(寿命最大 20,000 時間)とされています。
照明器具の価格は、使用する部屋の広さや性能(人感センサーや調光機能など)にもよりますが、電
球型のもので 2,000∼20,000 円程度(一般に電球型蛍光灯や LED 電球つきのものが高額)、蛍光灯器具
5,000∼40,000 円程度(高周波点灯蛍光灯器具のものが高額)で、機器交換の目安は 8∼10 年程度とさ
れています。不具合が起きない限りはそのまま使用されている例が多いですが、15 年が器具の耐用限度
とされています。古くなった器具は、外観は正常でも内部機器の劣化が進んでいることもあるので注意
が必要です。
③ エアコン
エアコンのエネルギー効率は年々向上しており、1995 年型と 2009 年型の機器を比較すると約 40%
もの省エネを達成しています。導入予定の部屋の広さにもよりますが、最新の省エネタイプのエアコン
は 6 万∼10 万円前後で販売されています。
耐用年数は、設計上の標準使用期間として 10 年とされていますが、機能に支障が生じなければそれ
以上の期間使用されていることも多いようです。ただし、最新機器に比べて低効率なものを使用し続け
ることは、省エネや CO2 排出・コスト削減の面ではマイナス要素となってしまうので、適切な時期に買
換えの検討が望まれます。また空調の効率は建物の断熱性能にも左右されるので、併せて考慮されるこ
とも大切です。
資-65
④ 冷蔵庫
冷蔵庫は、インバータや真空断熱材などの省エネ技術の活用により、10 年前の機種と比べて 30∼50%
ぐらい消費電力が低減されています。また、温暖化やオゾン層破壊への影響が極めて少ないノンフロン
冷蔵庫が主流となっています。最新省エネ型冷蔵庫の価格は、容量にもよりますが、6 万∼30 万円ほど
で販売されています。耐用年数は、国による基準等はないものの、メーカーの買換え推奨サイクルは 10
∼12 年とのことです。
また、使用に際しては、ものの詰め込み過ぎを避けて適切な温度設定をするとともに、壁面との距離
を適切に取ることが省エネにつながります。カタログなどで放熱スペースをきちんと確認し、その分余
裕を持って設置スペースを確保するよう心掛けたいものです。
⑤ テレビ
昔はブラウン管テレビが主流でしたが、近年では液晶テレビやプラズマテレビの購入・利用が主流に
なっています。9 年前(1999 年)のほぼ同等サイズのブラウン管テレビと 2008 年の液晶テレビの年間
電力消費量と比較すると、約 36%もの省エネになっているとのことです。また、同等サイズの 1999 年
のブラウン管ハイビジョンテレビと 2008 年のプラズマテレビを比較しても、約 32%の省エネが達成さ
れています。また、待機電力も 9 年前の機種よりは大幅に削減されており、同等サイズの 1999 年ブラ
ウン管テレビと液晶テレビを比較すると、約 80%もの省エネが達成されているそうです。
価格は大きさによって異なりますが、32V 型液晶テレビで 5∼10 万円前後、同サイズプラズマテレビ
でもやはり 5∼10 万円前後となっています。寿命は目安として液晶テレビで 60,000 時間、プラズマテ
レビで 20,000 時間程度とされていますので、耐用年数は一日のテレビ視聴時間によります。
一般的に、テレビは大画面で多機能になるほど消費電力も大きくなります。新しいテレビを購入する
時は、現状機器よりも大きなサイズのテレビに買換える家庭が多いようですが、適切な画面サイズの機
器購入を検討すると共に、大きなサイズのものを購入する場合でも、低消費電力設計のものを選択する
ように心掛けたいものです。
⑥ 給湯器・暖房機器・調理機器
大気の熱を取り込み、熱媒体としての CO2 を膨張・圧縮させ効率的に集熱・湯沸するヒートポンプ式
給湯器「エコキュート」や、燃焼ガスの熱を再利用してガス給湯器の熱効率を高めた潜熱回収型ガス給
湯器「エコジョーズ」、ガスエンジンで発電を行うと共に、その時の排熱を利用して湯沸するガスエン
ジンコジェネレーションシステム「エコウィル」、燃料電池による発電と排熱を利用する燃料電池コジ
ェネレーションシステム「エネファーム」などがあり、導入に際して補助金制度があります。導入を検
討するときには、ご家庭の給湯の状況をよく把握した上で機器の機能や規模を検討し、もちろん金額的
な面も考え合わせて検討することが大切です。
機器費用はエコキュート 70∼80 万円、エコジョーズ 40 万円ほど、エコウィル 80 万円ほど、エネフ
ァーム 300 万円ほどで、耐用年数はエコキュート・エコウィルが 10∼15 年ほど、エコジョーズが 15
年ほど、エネファームが最大 20 年程(毎年メンテナンスを要するといわれています)とされています。
給湯器の導入検討に併せて検討したいのが、暖房機器や調理機器です。電気を中心と利用したシステ
ムにするか、ガスを中心にしたシステムにするかは、個々のご家庭の人数やライフスタイル・エネルギ
ー利用形態をよく把握した上で、専門業者と相談し、費用や効果をよく検討して選択することが大切で
す。
資-66
⑦ 自動車
近年、ハイブリッド車は従来のガソリン車との価格差がどんどん縮まり、最近のエコカー減税や補助
金効果もあって販売台数を伸ばしています。ハイブリッド車の代表格であるトヨタのプリウスは現在
200∼300 万円前後で販売されており、バッテリーの保証年数は 5 年・10 万 km とされています。
電気自動車は、現状で価格が 400∼500 万円程度と高額でまだリース販売が主流ですが、神奈川県な
ど手厚い補助金制度を整備している自治体もあり、今後の普及に向けては自動車メーカー各社が開発に
しのぎを削っています。バッテリーの保証年数はやはり 5 年で 10 万 km です。電気自動車の普及には
充電スタンドなどのインフラ整備が不可欠ですが、ショッピングセンターやコンビニなどへの充電スタ
ンド設置の取り組みも進んできており、次世代の個別移動手段として期待されています。
⑧ 太陽光発電・太陽熱温水器
2009 年 11 月より再生可能電力の余剰電力固定価格買取制度が始まり、太陽光発電電力(余剰分)に
関しては 48 円/kWh で買取が義務付けられるようになり、導入に掛かる初期費用の補助制度も充実し
てきています。また、東京都では太陽熱利用に関しても買取制度(グリーン熱証書制度)を設けており、
導入に際して補助制度もあります。初期費用は設置費用も含み、太陽光発電で 200∼300 万円、太陽熱
温水器で 30∼100 万円ほどとされています。耐用年数はそれぞれ 20 年、15 年程度とされていますが、
それ以上の使用実績もあるようです。
⑨ 省エネナビ
家庭の電力使用量・料金をリアルタイム・日・月・年単位で表示したり、目標値を設定して省エネ努
力の数値化も可能な計測システムです。現在では家庭全体の消費量を把握するものが主流ですが、将来
的には個々の部屋や家電機器毎の表示も可能なシステムが検討されています。機器費用は後付タイプで
1 基 3 万∼8 万円程度ですが、太陽光発電や給湯器のセットで装備されるため個別価格設定がないもの
もあります。
個別の家電機器のコンセントにつないで計測するタイプの機器(「エコワット」など)
もあり、こちらは 1 個 3 千円程度で市販されています。
これらの機器を活用して、日常生活でどのくらいのエネルギーを消費しているのかを認識することで、
省エネ・省 CO2 排出に向けた実際の行動への意識も高まります。
資-67
○牛久市家庭のエネルギー消費量・CO2 排出量試算前提条件
※資料作成協力:国立環境研究所
温暖化評価対策室
(1)モデルの前提とした住宅構造と世帯人員
●住宅構造
¾ 一戸建て
牛久市地域エネルギービジョン策定委員会(以下「ビジョン策定委員会」)実施の市民アンケート調
査結果において、戸建て住宅居住者は 100∼150m2 台の延べ床面積の住宅に住んでいるとの回答が多く
を占めた(アンケート結果による一戸建て住宅の平均延べ床面積は 123.78m2、居住人数は 2.81 人であ
った。)。また、「統計うしく(平成 20 年度)」の「住宅の建て方別住宅に住む主世帯数及び人員」によ
れば、一戸建て住宅の世帯あたり延べ面積は 118.4m2、に居住人数は 3.02 人となっている(平成 17 年
10 月 1 日現在)。更に、総務省の「平成 20 年住宅・土地統計調査結果(速報集計値)」によれば、茨城
県の一戸建て住宅の平均延べ床面積は 128.39m2、居住人数は 3.17 人とのことである。
上記の情報を総合した上に、日本の平均的な家庭としてモデル設定される世帯構成は両親と子ども 2
人の 4 人世帯であることと、若年夫婦と子ども 1 人の 3 人世帯は子どもが増える可能性がある、子ども
が独立した後に夫婦 2 人でそのまま戸建て住宅に居住する、などのライフステージの遷移も考慮し、住
宅は 4 人が住めるものとするが、基本的には 3 人が居住するものとした。
この想定に合うような間取りの一戸建て住宅として、
(社)住宅生産団体連合会の「住宅・すまい Web」
サイト中の「住まいの断熱シミュレーション((株)岩村アトリエ制作)」で採用されている「日本建築
学会環境工学委員会熱分科会第 15 回熱シンポジウム標準問題の提案 -住宅用標準問題-
宇田川光弘
(1985 年)」が提案した住宅をモデルとして設定した(図 5-1)。部屋構成は 4LDK で 1 階にリビング
ダイニング:10 畳、キッチン:4.5 畳、和室:6 畳、2 階に洋室(主寝室)
:10 畳、洋室(子ども部屋):
6 畳、洋室(書斎などとして活用):6 畳である。
URL:http://sumai.judanren.or.jp/eco/confort/best/condition_rc.html
図 5-1 試算のモデルとして設定した一戸建て住宅の平面図・立面図
(上記 Web サイトより引用)※延床面積 125.87m2(1 階:62.94m2、2 階:62.94m2)
資-68
¾
アパート
ビジョン策定委員会の市民アンケートの設問では、アパートもマンションも区別なく「集合住宅」に
分類される設問になっていたため、アンケート結果からはアパートの平均的な延べ床面積や居住人数を
読み取ることができなかった。そこで、不動産物件の紹介 Web サイト等で牛久市にある賃貸アパート
物件を調査したが、多様な広さや構造の物件があり、平均的な延べ床面積や居住人数を読み取ることは
できなかった。
「統計うしく(平成 20 年度)」の「住宅の建て方別住宅に住む主世帯数及び人員」によれば、5 階建
て以下共同住宅(賃貸アパートと想定される)の世帯あたり延べ面積は 41.9∼56.1m2、居住人数は 1.75
∼2,13 人となっている(平成 17 年 10 月 1 日現在)。また、総務省平成 20 年住宅・土地統計調査結果
(速報集計値)によれば、茨城県の賃貸アパートの平均延べ床面積は 42.21m2、居住人数は 1.87 人と
のことである。
上記の情報を総合して、アパート居住世帯は 2 人世帯で延べ床面積 40∼50m2 とし、この想定に合う
ような平均的な間取りのアパートとして、UR 都市機構の Web サイトにて紹介されている、一般的な
2DK タイプの物件をモデルとして設定した。部屋構成はダイニングキッチン:10 畳、和室:4.5 畳・6
畳である(図 5-2)。
URL:http://www.ur-net.go.jp/akiya/ibaraki/20_1760.html
図 5-2 試算のモデルとして設定したアパートの間取り図(上記 Web サイトより引用)
¾
マンション
アパートと同じく、ビジョン策定委員会のアンケート結果からはマンションの平均延べ床面積や居住
人員を読み取ることができなかったため、不動産物件の紹介 Web サイト等で牛久市に立地するマンシ
ョン物件を調査したところ、延べ床面積の平均が 70m2 程度であることは確認できた。また、牛久市役
所より提供された固定資産税台帳記載データからも、やはりマンションの平均延べ床面積が 70m2 前後
であることは確認できたが、平均的な居住人数に関する情報は得られなかった。
「統計うしく(平成 20
年度)」の「住宅の建て方別住宅に住む主世帯数及び人員」によれば、6 階建て以上の共同住宅あたり延
べ面積は 67.8∼79.8m2、居住人員は 2.26∼2.31 人となっている(平成 17 年 10 月 1 日現在)。また、
総務省の「平成 20 年住宅・土地統計調査結果(速報集計値)」によれば、茨城県の持ち家共同住宅(分
譲マンションと想定される)の平均延べ床面積は 74.47m2、居住人数 2.37 人であった。
更に、マンション居住のエネルギー消費実態調査などの情報を検索したところ、こちらも日本の平均
的なモデル家庭の世帯構成として両親と子ども 2 人の 4 人世帯か、若年夫婦 2 人世帯、高齢夫婦 2 人世
帯が設定されている場合が多かった。
資-69
これらの情報を総合して、マンション居住世帯も 3 人世帯とし、この想定に合うような 70m2 台床面
積の平均的な間取りのマンションとして、UR 都市機構の Web サイトにて紹介されている、一般的な
3LDK タイプのマンション物件をモデルとして設定した。部屋構成はリビングダイニング:8.3 畳、和
室:6 畳、洋室(子ども部屋):6 畳、洋室(書斎などとして使用を想定):4 畳である。
URL:http://www.ur-net.go.jp/akiya/ibaraki/20_3280.html
図 5-3 試算のモデルとして設定したマンションの間取り図(上記 Web サイトより引用)
●築年数と世帯構成の分類
市民アンケート結果や住宅構造の設定経緯、市民のライフステージ遷移などを考慮して、以下の住宅
築年数と世帯構成を設定した(表 5-6)。
住宅形態
一戸建
表 5-6 モデル住宅の築年数と世帯構成設定
築年数
世帯人員(家族構成)
新築(5 年以下)
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 10 年(築 6 年∼14 年)
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 15 年(築 15∼29 年)
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 30 年(建て替え予定なし)
(築 30 年以上全て)
築 30 年(建て替え予定あり)
(築 30 年以上全て)
2 人(父・母(子どもは独立))
2 人(父・母(子どもは独立))
新築(15 年未満)
2 人(夫婦など)
築 15 年(築 15 年以上)
2 人(夫婦など)
新築(築 15 年未満)
3 人(父・母・子ども 1 人)
築 15 年(築 15 年以上)
3 人(父・母・子ども 1 人)
アパート
マンション
資-70
(2)住宅改修や機器買い替えなどの省エネ・省 CO2 効果の試算前提条件
●住宅の断熱改修
¾
一戸建て住宅
(社)住宅生産団体連合会の「住宅・すまい Web」サイト中の「住まいの断熱シミュレーション((株)
岩村アトリエ制作)」にて、次世代省エネ基準Ⅳ地域(茨城県が含まれる)という条件を指定し、断熱
改修の方法とコストのシミュレーションを行った結果を利用した。
URL:http://sumai.judanren.or.jp/p032.html
本試算では、シミュレーションから得られた省エネ効果(空調の電力使用量削減率(%))をエアコ
ンの電力使用量に乗じてエネルギー削減量を算出している。また、上記シミュレーションでは、電力の
CO2 排出係数に 2002 年の値(環境省「地球温暖化対策の推進に関する法律施工令(排出係数一覧)」
、
2002 年)が用いられているため、シミュレーション結果に表示されている CO2 排出削減量の値は利用
せず、環境省の「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル」)
」で用いられ
ている平成 18 年度の東京電力の CO2 排出係数(0.339kg-CO2/kWh)を用いて算出している。
URL:http://shinkyusan.com/index.html
以下に、各段階のモデル一戸建て住宅にて想定した改修箇所とエネルギー削減率を示す(表 5-7)。
表 5-7 一戸建て住宅モデル世帯のシミュレーション上の改修箇所と空調電力消費量削減率
シミュレーション上の
シミュレーション算出電力
築年数・世帯人員
想定改修箇所
住宅世代区分
消費量削減率
一戸建て
標準よりも断熱に配慮し
新築(5 年以下)
―
標準より 23.4%減
た建て方をする
3 人世帯
一戸建て
第三世代とする
築 10 年(築 6 年∼14 年)
開口部(二重化工法)
17.4%減
(1992∼1998 年築)
3 人世帯
一戸建て
第三世代
開口部(二重化工法)
17.4%減
築 15 年(築 15∼29 年)
(1992∼1998 年築)
3 人世帯
一戸建て
築 30 年(築 30 年以上全て)
第一世代
開口部(二重化工法)
13.2%減
(1946∼1981 年築)
(建替予定なし)
2 人世帯
一戸建て
天井+外壁+開口部+最下
築 30 年(築 30 年以上全て)
第一世代
23.4%減
(建替予定あり)
(1946∼1981 年築)
階床
2 人世帯
※
一戸建て住宅新築の際に断熱改修を導入した場合のデータが得られなかったため、今回の分析では、既築の住宅に断熱改修を導入
した場合のシミュレーションを、建て替えの場合にも適用している。
資-71
¾
アパート
アパートの断熱改修については、戸建住宅(125 m2)における断熱効果((社)住宅生産団体連合会
の「住宅・すまい Web」サイト中の「住まいの断熱シミュレーション((株)岩村アトリエ制作)」にて、
次世代省エネ基準Ⅳ地域(茨城県が含まれる)という条件を指定し、断熱改修の方法とコストのシミュ
レーションを行った結果を利用した。
URL:http://sumai.judanren.or.jp/p032.html
その結果、エネルギー削減率 23.4%という値が得られるが、その単位面積あたりの値(0.1872%)を算
出し、それをアパートの延床面積(42.21 m2)でかけた値(7.902%)を、アパートにおける断熱効果
として適用した。
一戸建て住宅と同じく、得られた断熱による省エネ効果(空調の電力使用量削減率(%))をエアコ
ンの電力使用量に乗じてエネルギー削減量を算出する。また、電力の CO2 排出係数に関しても、シミュ
レーション結果を使用せずに、
「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル」)
」
で用いられている平成 18 年度の東京電力の CO2 排出係数(0.339kg-CO2/kWh)を用いて算出している。
以下に、各モデル住宅にて想定した改修箇所とエネルギー削減率を示す(表 5-8)。
表 5-8 アパートモデル世帯のシミュレーション上の改修箇所と空調電力消費量削減率
シミュレーション上の
シミュレーション算出電力
築年数・世帯人員
想定改修箇所
住宅世代区分
消費量削減率
新築(15 年未満)
標準よりも断熱に配慮し
―
標準より 7.9%減
2 人世帯
た建て方をする
築 15 年(築 15 年以上)
第三世代とする
開口部(二重化工法)
7.9%減
2 人世帯
(1992∼1998 年築)
※
新築の際に断熱改修を導入した場合のデータが得られなかったため、今回の分析では、既築の住宅に断熱改修を導入した場合のシ
ミュレーションを、建て替えの場合にも適用している。
¾
マンション
マンションにおける断熱改修の効果については、「民間分譲集合住宅における ESCO・リース事業研
究会(分譲エコ・マンション研究会)報告書」
(経済産業省 2005 年 3 月発表)における「省エネメニュ
ーの選定」を参照した。今回の試算では、内窓の設置(既存の窓を残した状態)と、単板ガラスとアル
ミサッシの組み合わせから複層ガラスと樹脂サッシの組み合わせへ変更した場合の、冷暖房負荷のエネ
ルギー削減効果を合算し、その平均値を断熱改修によるエネルギー削減効果とした。ここから得られた
省エネ効果(空調の電力使用量削減率(%))をエアコンの電力使用量に乗じて、エネルギー削減量を
算出している。
以下に、各モデル住宅にて想定した改修箇所とエネルギー削減率を示す(表 5-9)。
表 5-9 マンションモデル世帯のシミュレーション上の改修箇所と空調電力消費量削減率
シミュレーション上の
シミュレーション算出電力
築年数・世帯人員
想定改修箇所
住宅世代区分
消費量削減率
新築(15 年未満)
標準よりも断熱に配慮し
―
標準より 35.12%減
4 人世帯
た建て方をする
築 15 年(築 15 年以上)
第三世代とする
開口部
35.12%減
4 人世帯
(1992∼1998 年築)
(内窓・窓ガラス)
※
新築の際に断熱改修を導入した場合のデータが得られなかったため、今回の分析では、既築の住宅に断熱改修を導入した場合のシ
ミュレーションを、建て替えの場合にも適用している。
資-72
●家電製品の買換えによる省エネ・省 CO2 排出効果の試算について
今回の試算では、基本的に照明・冷蔵庫・テレビ・エアコンをトップランナーの省エネ機器に買換え
た場合を想定して計算した。全ての買換え家電機器は、「しんきゅうさん」で最もエネルギー消費量の
少ないものを探索し、買換え後の機器とした。ただし、CO2 排出量は、しんきゅうさんで提示されてい
る電気事業連合会の「電気事業における環境行動計画 2008」に基づく 0.453kg-CO2/kWh ではなく、環
境省「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル(第 1 版)」に掲載されて
いる、平成 18 年度(2006 年度)の東京電力の CO2 排出係数 0.339kg-CO2/kWh を用いて算出している
ので、注意されたい。なお、家庭にはこれら以外の家電製品も多数存在しているが、
「しんきゅうさん」
のシミュレーション対象外のため、今回は割愛している。
URL:http://shinkyusan.com/index.html#/index/top
「しんきゅうさん」のシステムは、現状機器と買換え予定の機器を選択すれば、買換え前後のエネル
ギー消費量・電気料金・CO2 排出量などを算出してグラフ化するとともに、削減量を表示する仕組みと
なっている。
シミュレーションに際し、現状の買換え前の機器を設定する際には、特定のメーカーの特定の機器を
指定するのではなく、製造年代のみを指定し、その年代の平均的な効率の機器からトップランナー機器
に買換える効果を算出するようにした。なお、使用年数の短い機器の買換え想定については、あくまで
新規購入時に省エネに配慮した機器を選択した場合の参考値として考え、買換えを推奨するものではな
いことをご留意いただきたい。
資-73
¾ 照明
モデル住宅の間取りに従い想定した照明の種類と個数を以下図 5-4、5-5、5-6 に、買換え機器設定を
以下表 5-10 に示す。
戸外
白熱電球
9個
環形蛍光灯
6個
図 5-4 一戸建ての間取りと照明の種類・配置
白熱電球
5個
環形蛍光灯
3個
図 5-5 アパートの間取りと照明の種類・配置
白熱電球
5個
環形蛍光灯
5個
図 5-6 マンションの間取りと照明の種類・配置
資-74
表 5-10 照明器具買換えシミュレーションの計算前提と電力消費・CO2 排出削減量算出結果
(1 日の点灯時間 1 時間当たり)
購入年
白熱電球(60W)
購入年による性能の違い
はないため、非設定
電球型蛍光灯
(15 型 13W)
15 kWh/年
5 kg-CO2/年
※参考 白熱電球
(60W)
購入年による性能の違い
はないため、非設定
LED 電球
17 kWh/年
6 kg-CO2/年
2006 年
コイズミ BHN8408P
12 kWh/年
4 kg-CO2/年
1999 年
コイズミ BHN8408P
16 kWh/年
5 kg-CO2/年
1994 年以前
コイズミ BHN8408P
18 kWh/年
6 kg-CO2/年
2006 年
大光電機 DCL-36128N
4 kWh/年
1 kg-CO2/年
1999 年
大光電機 DCL-36128N
17 kWh/年
6 kg-CO2/年
1994 年以前
大光電機 DCL-36128N
22 kWh/年
7 kg-CO2/年
14 kWh/年
5 kg-CO2/年
72 kWh/年
24 kg-CO2/年
4.5 畳用・環形蛍光灯
6 畳用・環形蛍光灯
2006 年
8 畳用・環形蛍光灯
1994 年以前
10 畳用・環形蛍光灯
買換え予定照明種
電力消費
削減量
現状照明種
ラッキーライティング
OKT-90559K
ラッキーライティング
OKT-90559K
CO2 排出削減量
2006 年
東芝 FVH95300RP
4 kWh/年
1 kg-CO2/年
1999 年
東芝 FVH95300RP
12 kWh/年
4 kg-CO2/年
1994 年以前
東芝 FVH95300RP
28 kWh/年
9 kg-CO2/年
※
12 畳用は 1994 年以前のものがなく、
「しんきゅうさん」では比較できない。
※
(日経エコロジー12 月号(2009 年)第
LED 電球の消費電力は白熱電球の 1/10、CO2 排出量も 1/10 としている。
2 特集「照明ビジネス、激動下の選択肢『LED 照明』元年」より)
また、(財)建築環境・省エネルギー機構が提供している「住宅建築主の判断の基準におけるエネル
ギー消費量計算方法の解説」の「照明エネルギー消費量の評価方法」を参考にして、各箇所における照
明の点灯時間を以下の表 5-11 のように設定した。築 30 年以上・2 人世帯の照明使用想定は、子どもが
独立して実質使用しない部屋が出てくるため、機器台数はその分を差し引いて算出することとした。
資-75
住宅特性と世帯人数
一戸建て・3 人世帯
一戸建て・2 人世帯
アパート・2 人世帯
マンション・3 人世帯
表 5-11 住宅各箇所の 1 日当たり照明点灯時間
室種類
既設照明器具の種類
10 畳リビングダイニング
10 畳用環形蛍光灯
4.5 畳キッチン
4.5 畳用環形蛍光灯
6 畳和室
6 畳用環形蛍光灯
10 畳洋室(主寝室)
10 畳用環形蛍光灯
6 畳洋室(子ども部屋)
6 畳用環形蛍光灯
6 畳洋室(書斎として利用)
6 畳用環形蛍光灯
浴室
白熱電球
洗面・脱衣所
白熱電球
トイレ
白熱電球
玄関
白熱電球
玄関ポーチ
白熱電球
ホール・廊下・階段
白熱電球
戸外(門灯)
白熱電球
10 畳リビングダイニング
10 畳用環形蛍光灯
4.5 畳キッチン
4.5 畳用環形蛍光灯
6 畳和室
6 畳用環形蛍光灯
10 畳洋室(主寝室)
10 畳用環形蛍光灯
浴室
白熱電球
洗面・脱衣所
白熱電球
トイレ
白熱電球
玄関
白熱電球
玄関ポーチ
白熱電球
ホール・廊下・階段
白熱電球
戸外(門灯)
白熱電球
4.5 畳和室(居間)
4.5 畳用環形蛍光灯
8 畳ダイニングキッチン
8 畳用環形蛍光灯
6 畳和室(主寝室)
6 畳用環形蛍光灯
浴室
白熱電球
洗面・脱衣所
白熱電球
トイレ
白熱電球
玄関ポーチ
白熱電球
ホール・廊下
白熱電球
8.3 畳リビングダイニング
10 畳用環形蛍光灯
3.8 畳キッチン
4.5 畳用環形蛍光灯
6 畳和室(主寝室)
6 畳用環形蛍光灯
4 畳洋室(書斎として利用)
4.5 畳用環形蛍光灯
6 畳洋室(子ども部屋)
6 畳用環形蛍光灯
浴室
白熱電球
洗面・脱衣所
白熱電球
トイレ
白熱電球
玄関ポーチ
白熱電球
ホール・廊下
白熱電球
資-76
点灯時間想定
10 時間
3 時間
3 時間
1 時間
3 時間
1 時間
2 時間
2 時間
1 時間
0.5 時間
4 時間
4 時間
4 時間
10 時間
3 時間
3 時間
1 時間
1 時間
1 時間
0.5 時間
0.5 時間
4 時間
2 時間
4 時間
10 時間
3 時間
2 時間
1 時間
1 時間
1 時間
4 時間
2 時間
10 時間
3 時間
2 時間
1 時間
3 時間
2 時間
2 時間
2 時間
4 時間
4 時間
上記前提条件に基づいて、モデル家庭ごとに電力消費量、CO2 排出量を算出した結果を表 5-12 に示
す。
表 5-12 モデル世帯毎の照明買換え想定と電力消費・CO2 排出量の変化
買換え前の
電力消費量
CO2 排出量
築年数・世帯人員
照明種別個数
買換え前
買換え後
買換え前
買換え後
一戸建て新築
白熱電球:9 個
(5 年以下)
996kWh/年
603kWh/年 338kg-CO2/年 204kg-CO2/年
環形蛍光灯:6 個
3 人世帯
一戸建て築 10 年
白熱電球:9 個
(築 6 年∼14 年)
1,183kWh/年
603kWh/年 401kg-CO2/年 204kg-CO2/年
環形蛍光灯:6 個
3 人世帯
一戸建て築 15 年
白熱電球:9 個
(築 15∼29 年)
1,464kWh/年
603kWh/年 496kg-CO2/年 204kg-CO2/年
環形蛍光灯:6 個
3 人世帯
一戸建て築 30 年
白熱電球:8 個
(建替予定なし)
1,152kWh/年
499kWh/年 390kg-CO2/年 169kg-CO2/年
環形蛍光灯:4 個
2 人世帯
一戸建て築 30 年
白熱電球:8 個
(建替予定あり)
1,152kWh/年
499kWh/年 390kg-CO2/年 169kg-CO2/年
環形蛍光灯:4 個
2 人世帯
アパート
白熱電球:5 個
築 15 年未満
548kWh/年
274kWh/年 186kg-CO2/年
93kg-CO2/年
環形蛍光灯:3 個
2 人世帯
アパート築
白熱電球:5 個
15 年以上
704kWh/年
274kWh/年 239kg-CO2/年
93kg-CO2/年
環形蛍光灯:3 個
2 人世帯
マンション
白熱電球:5 個
築 15 年未満
840kWh/年
521kWh/年 285kg-CO2/年 177kg-CO2/年
環形蛍光灯:5 個
3 人世帯
マンション
白熱電球:5 個
築 15 年以上
1,193kWh/年
521kWh/年 404kg-CO2/年 177kg-CO2/年
環形蛍光灯:5 個
3 人世帯
資-77
¾ エアコン
ビジョン策定委員会の市民アンケートの回答結果を参考にして、モデル住宅の間取りに従って想定し
たエアコンの配置を以下の図 5-7、5-8、5-9 に示す。
現状で一戸建住宅 2 人世帯に 2 台、一戸建て住宅 3 人世帯に 3 台、マンション 3 人世帯に 3 台、アパ
ート 2 人世帯に1台と設定した。
:エアコン
図 5-7 一戸建て住宅・3 人世帯のエアコン配置想定
図 5-8 アパート・2 人世帯のエアコン配置想定
図 5-9 マンション・3 人世帯のエアコン配置想定
買換え機器は、「しんきゅうさん」において最も省エネ・省 CO2 排出機器(購入値段は考慮しない)
の導入を設定して算出している。ただし、エアコンは家屋の断熱性能や設置場所、稼動時間帯等によっ
て効率が異なってくるため、買換え機器の設定と共に、家屋の材質や設置部屋の向きの設定も行った。
また、(財)建築環境・省エネルギー機構が提供している「住宅建築主の判断の基準におけるエネルギ
ー消費量計算方法の解説」の「照明エネルギー消費量の評価方法」を参考にして、各箇所における世帯
員の滞在時間を想定し、エアコンの稼働時間を設定した。これらのシミュレーション設定の詳細を以下
表 5-13 に示す。
資-78
表 5-13 エアコン買換えシミュレーションの計算前提設定と電力消費・CO2 排出削減量算出結果
電力消費
CO2 排出
住宅特性と
室種類と方角
既設機器の種類
稼働時間想定
買換え予定エアコン
世帯人数
削減量
削減量
新築一戸建
て(木造 3
人世帯
築 10 年一
戸建て(木
造)3 人世
帯
築 15 年一
戸建て(木
造)3 人世
帯
築 30 年一
戸建て(木
造)2 人世
帯
新築アパー
ト(木造)2
人世帯
築 15 年ア
パート(木
造)2 人世
帯
新築マンシ
ョン(鉄筋コ
ンクリート
造・中間階)
3 人世帯
築 15 年マン
ション(鉄筋
コンクリート
造・中間階)
3 人世帯
10 畳リビング
ダイニング
(南向き)
10 畳洋室(主寝室)
(南向き)
6 畳洋室(子ども部屋)
(東向きまたは西向き)
10 畳リビング
ダイニング
(南向き)
10 畳洋室(主寝室)
(南向き)
6 畳洋室(子ども部屋)
(東向きまたは西向き)
10 畳リビング
ダイニング
(南向き)
10 畳洋室(主寝室)
(南向き)
6 畳洋室(子ども部屋)
(東向きまたは西向き)
10 畳リビング
ダイニング
(南向き)
10 畳洋室(主寝室)
(南向き)
8∼12 畳用エアコン
(1994 年以前製)
6 畳和室(主寝室)
(南向き)
6∼9 畳用エアコン
(2006 年製)
6 畳和室(主寝室)
(南向き)
6∼9 畳用エアコン
(1994 年以前製)
10 畳リビング
ダイニング
(南向き)
6 畳和室(主寝室)
(南向き)
6 畳洋室(子ども部屋)
(北向き)
10 畳リビング
ダイニング
(南向き)
6 畳和室(主寝室)
(南向き)
6 畳洋室(子ども部屋)
(北向き)
8∼12 畳用エアコン
(2006 年製)
8∼12 畳用エアコン
(2006 年製)
6∼9 畳用エアコン
(2006 年製)
8∼12 畳用エアコン
(1999 年製)
8∼12 畳用エアコン
(1999 年製)
6∼9 畳用エアコン
(1999 年製)
8∼12 畳用エアコン
(1994 年以前製)
8∼12 畳用エアコン
(1994 年以前製)
6∼9 畳用エアコン
(1994 年以前製)
8∼12 畳用エアコン
(1994 年以前製)
8∼10 畳用エアコン
(2006 年製)
6∼9 畳用エアコン
(2006 年製)
6∼9 畳用エアコン
(2006 年製)
8∼10 畳用エアコン
(1994 年以前製)
6∼9 畳用エアコン
(1994 年以前製)
6∼9 畳用エアコン
(1994 年以前製)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
3 時間
(早朝/夜)
5 時間
(早朝/夜)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
3 時間
(早朝/夜)
5 時間
(早朝/夜)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
3 時間
(早朝/夜)
5 時間
(早朝/夜)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
3 時間
(早朝/夜)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
3 時間
(早朝/夜)
5 時間
(早朝/夜)
18 時間
(早朝/午前/午後
/夕方/夜)
3 時間
(早朝/夜)
5 時間
(早朝/夜)
資-79
パナソニック
CS-HX280C
239kWh/年
81kg-CO2/年
67kWh/年
23kg-CO2/年
127kWh/年
43kg-CO2/年
437kWh/年
148kg-CO2/年
122kWh/年
41kg-CO2/年
216kWh/年
73kg-CO2/年
604kWh/年
205kg-CO2/年
168kWh/年
57kg-CO2/年
382kWh/年
129kg-CO2/年
パナソニック
CS-HX280C
437kWh/年
148kg-CO2/年
パナソニック
CS-HX280C
122kWh/年
41kg-CO2/年
パナソニック
CS-HX220C
271kWh/年
92kg-CO2/年
パナソニック
CS-HX220C
816kWh/年
277kg-CO2/年
パナソニック
CS-HX280C
132kWh/年
45kg-CO2/年
41kWh/年
14kg-CO2/年
85kWh/年
29kg-CO2/年
332kWh/年
113kg-CO2/年
124kWh/年
42kg-CO2/年
256kWh/年
87kg-CO2/年
パナソニック
CS-HX280C
パナソニック
CS-HX220C
パナソニック
CS-HX280C
パナソニック
CS-HX280C
パナソニック
CS-HX220C
パナソニック
CS-HX280C
パナソニック
CS-HX280C
パナソニック
CS-HX220C
パナソニック
CS-HX220C
パナソニック
CS-HX220C
パナソニック
CS-HX280C
パナソニック
CS-HX220C
パナソニック
CS-HX220C
上記前提条件に基づいてモデル家庭ごとのエアコンの電力消費量、CO2 排出量を算出した結果を表
5-14 に示す。一戸建て住宅築 30 年以上・2 人世帯の照明使用想定は、子どもが独立して実質使用しな
い部屋が出てくるため、機器台数はその分を差し引いて算出している。
表 5-14 モデル世帯毎のエアコン買換え想定と電力消費・CO2 排出量の変化
買換え前の
電力消費量
CO2 排出量
築年数・世帯人員
エアコン台数
買換え前
買換え後
買換え前
買換え後
一戸建て新築
6∼8 畳用:1 台
(5 年以下)
2,047kWh/年
1,614kWh/年
694kg-CO2/年
547kg-CO2/年
10∼12 畳:2 台
3 人世帯
一戸建て築 10 年
6∼8 畳用:1 台
(築 6 年∼14 年)
2,389kWh/年
1,614kWh/年
810kg-CO2/年
547kg-CO2/年
10∼12 畳:2 台
3 人世帯
一戸建て築 15 年
6∼8 畳用:1 台
(築 15∼29 年)
2,768kWh/年
1,614kWh/年
938kg-CO2/年
547kg-CO2/年
10∼12 畳:2 台
3 人世帯
一戸建て築 30 年
6∼8 畳用:0 台
(建替予定なし)
427kg-CO2/年
1,821kWh/年
1,262kWh/年
617kg-CO2/年
10∼12 畳:2 台
2 人世帯
1,262kWh/年
427kg-CO2/年
一戸建て築 30 年
(断熱効果による
(断熱効果による削
6∼8 畳用:0 台
(建替予定あり)
1,821kWh/年
617kg-CO2/年
10∼12 畳:2 台
削減分を含むと
減分を含むと
2 人世帯
967kWh/年)
アパート
築 15 年未満
2 人家族
マンション
築 15 年未満
4 人家族
マンション
築 15 年以上
4 人家族
アパート築
15 年以上
2 人家族
328kg-CO2/年)
6∼8 畳用:1 台
10∼12 畳:0 台
1,025kWh/年
754kWh/年
347kg-CO2/年
256kg-CO2/年
6∼8 畳用:1 台
10∼12 畳:2 台
1,570kWh/年
754kWh/年
532kg-CO2/年
256kg-CO2/年
6∼8 畳用:1 台
10∼12 畳:2 台
1,149kWh/年
891kWh/年
390kg-CO2/年
302kg-CO2/年
6∼8 畳用:1 台
10∼12 畳:0 台
1,603kWh/年
891kWh/年
543kg-CO2/年
302kg-CO2/年
¾ 冷蔵庫
冷蔵庫の適切な容量は、
「しんきゅうさん」より以下の式で算出して検討すれば良いとされる。
容量
=
(70L×家族人数)+(100∼150L:常備品容量)+
70L(予備スペース)
※設置スペースに余裕があれば、上記計算容量に 30∼50L くらい多い容量帯の冷蔵庫を選択しても良いとされる。
上記の式より、3 人世帯では一般的に 380∼430L 容量のものが適切な容量とされる。ビジョン策定委
員会の市民アンケートの回答でも、3 人世帯では 400∼500L 容量の冷蔵庫を使用している割合が多かっ
たため、3 人世帯では 400∼450L 容量の冷蔵庫を使用していると設定した。買換えの際に選択する機器
は、ほかの家電機器と同じく「しんきゅうさん」でもっとも省エネの機器を選択することとした。また、
築 30 年以上・2 人世帯で冷蔵庫の買換えを検討する場合に関して、子どもが独立した後の母親の機器
容量選択の一般的傾向を考慮するとともに、高齢者世帯は買い物の回数が減る可能性も示唆されたため、
変わらず 400∼450L 容量冷蔵庫への買換えを設定した(表 5-15)。
資-80
表 5-15 冷蔵庫買換えシミュレーションの計算前提設定と電力消費・CO2 排出削減量算出結果
現状冷蔵庫
電力消費
CO2 排出
購入年
買換え予定冷蔵庫
想定
削減量
削減量
301∼350L
容量
(アパート 2 人
世帯のみ)
401∼450L
容量
(一戸建て・マ
ンション世帯)
2006 年
(新築アパートへ適用)
ミーレ・ジャパン:
1994 年
(築 15 年以上アパート
へ適用)
2006 年
(新築住宅へ適用)
1999 年
(築 10 年住宅へ適用)
1994 年
(築 15 年住宅へ適用)
1994 年
(築 30 年以上住宅へ適用)
ミーレ・ジャパン:
307kWh/年
104kg-CO2/年
495kWh/年
168kg-CO2/年
シャープ:SJ-XW44S-W
344kWh/年
117kg-CO2/年
シャープ:SJ-XW47S-W
535kWh/年
181kg-CO2/年
シャープ:SJ-XW47S-W
910kWh/年
308kg-CO2/年
シャープ:SJ-XW47S-W
910kWh/年
308kg-CO2/年
KFN12823SD
KFN12823SD
※「しんきゅうさん」では、15 年前以前の機器の型番は特に設定していないので、築 30 年以上住宅では、15 年前に一
度冷蔵庫の買換えをしていると想定
上記前提条件に基づいて、モデル家庭ごとに冷蔵庫の電力消費量、CO2 排出量を算出した結果を表
5-16 に示す。
表 5-16 モデル世帯毎の冷蔵庫買換え想定と電力消費・CO2 排出量の変化
電力消費量
CO2 排出量
築年数・世帯人員
買換え前
買換え後
買換え前
買換え後
一戸建て新築
(5 年以下)
604kWh/年
260kWh/年 205kg-CO2/年
88kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 10 年
(築 6 年∼14 年)
795kWh/年
260kWh/年 270kg-CO2/年
88kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 15 年
(築 15∼29 年)
1,170kWh/年
260kWh/年 397kg-CO2/年
88kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 30 年
(建替予定なし)
88kg-CO2/年
1,170kWh/年
260kWh/年 397kg-CO2/年
2 人世帯
一戸建て築 30 年
88kg-CO2/年
(建替予定あり)
1,170kWh/年
260kWh/年 397kg-CO2/年
2 人世帯
アパート
築 15 年未満
637kWh/年
330kWh/年 216kg-CO2/年 112kg-CO2/年
2 人世帯
アパート築
15 年以上
825kWh/年
330kWh/年 280kg-CO2/年 112kg-CO2/年
2 人世帯
マンション
築 15 年未満
604kWh/年
260kWh/年 205kg-CO2/年
88kg-CO2/年
3 人世帯
マンション
築 15 年以上
1,170kWh/年
260kWh/年 397kg-CO2/年
88kg-CO2/年
3 人世帯
資-81
¾ テレビ
ビジョン策定委員会市民アンケートの回答傾向を参考にして、リビング設置機器のサイズを 32 型前
後とし、子ども部屋に設置される機器に関しては 15 型前後とし、現状の世帯毎の使用台数は、2 人世
帯を 1 台、3 人世帯を 2 台に設定した。また、家庭での視聴時間は、NHK 放送文化研究所の「2005 年
国民生活実態調査報告書」や環境省地球環境研究総合推進費 B-58 「家庭エネルギー消費削減技術の開
発及び普及促進に関する研究」報告書を参考にして、リビングでの視聴を 4 時間/日、高齢者世帯が想
定される築 30 年以上住宅居住世帯ではリビングでの視聴を 5 時間/日、子ども部屋などでの視聴を 3
時間/日、とした。
買換え予定機器は、市民アンケートの回答傾向と「しんきゅうさん」の製品選択に関する情報提供に
基づき、現状と同サイズクラスの液晶テレビへの買換えとした。また、買換え予定機器は「しんきゅう
さん」において、最も省エネ・省 CO2 排出の機器(購入値段は考慮しない)を導入した場合における年
間電力消費量などを算出した(表 5-17)。
表 5-17 テレビ買換えシミュレーションの計算前提設定と電力消費・CO2 削減量算出結果
(1 日視聴時間 1 時間あたり)
現状テレビ
想定
液晶・
スタンダード
15V 型
テレビ
ブラウン管・
スタンダード
14 型テレビ
ブラウン管・15
型以下テレビ
液晶・
ワイド 32V 型
テレビ
ブラウン管・
ワイド 32 型
テレビ
ブラウン管
・26 型以上
テレビ
購入年
買換え予定テレビ
2006 年
(新築住宅へ適用)
液晶・スタンダード 15V 型:
1999 年以前
(築 10 年住宅へ適用)
液晶・スタンダード 15V 型:
1994 年以前
(築 15 年住宅へ適用)
液晶・スタンダード 15V 型:
ユニデン TL15NSJ-W
ユニデン TL15NSJ-W
ユニデン TL15NSJ-W
2006 年
(新築住宅へ適用)
液晶・ワイド 32V 型:
1999 年
(築 10 年住宅へ適用)
液晶・ワイド 32V 型:
1994 年以前
(築 15 年住宅へ適用)
液晶・ワイド 32V 型:
シャープ LC-32DE5-W
シャープ LC-32DE5-W
シャープ LC-32DE5-W
※築 30 年以上住宅では、10 年前に一度以上テレビの買換えをしていると想定
資-82
電力消費
削減量
CO2 排出
削減量
3kWh/年
1kg-CO2/年
13kWh/年
4kg- CO2/年
11kWh/年
4kg- CO2/年
21kWh/年
7kg- CO2/年
36kWh/年
12kg-CO2/年
40kWh/年
14kg-CO2/年
上記前提条件に基づいてモデル家庭ごとに電力消費量、CO2 排出量を算出した結果を表 5-18 に示す。
表 5-18 モデル世帯毎のテレビ買換え想定と電力消費・CO2 排出量の変化
買換え前の
電力消費量
CO2 排出量
築年数・世帯人員
テレビ台数
買換え前
買換え後
買換え前
買換え後
一戸建て新築
(5 年以下)
2台
183kWh/年
87kWh/年
62kg-CO2/年
29kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 10 年
(築 6 年∼14 年)
2台
271kWh/年
87kWh/年
92kg-CO2/年
29kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 15 年
(築 15∼29 年)
2台
278kWh/年
87kWh/年
94kg-CO2/年
29kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 30 年
(建替予定なし)
1台
271kWh/年
73kWh/年
92kg-CO2/年
25kg-CO2/年
2 人世帯
一戸建て築 30 年
1台
(建替予定あり)
271kWh/年
73kWh/年
92kg-CO2/年
25kg-CO2/年
2 人世帯
アパート
築 15 年未満
1台
144kWh/年
58kWh/年
49kg-CO2/年
20kg-CO2/年
2 人世帯
アパート築
15 年以上
1台
216kWh/年
58kWh/年
73kg-CO2/年
20kg-CO2/年
2 人世帯
マンション
築 15 年未満
2台
183kWh/年
87kWh/年
62kg-CO2/年
29kg-CO2/年
3 人世帯
マンション
2台
築 15 年以上
278kWh/年
87kWh/年
94kg-CO2/年
29kg-CO2/年
3 人世帯
●給湯器
現状の給湯機器を都市ガス給湯器と仮定し、それをヒートポンプ式給湯器(エコキュート:大気の熱
を冷媒(CO2)に取り込み、その圧縮・膨張を介して効率的に集熱・湯沸する給湯器で、冷媒の圧縮時
に電力を使用する)に買換えることとした。今回は、試算の簡素化のために、ヒートポンプ式給湯器以
外の省エネ型給湯器への買換え試算は割愛したが、参考値として高効率ガス給湯器のエコジョーズと、
太陽熱温水器・ソーラーシステムを導入した場合を紹介しておく。
現状の電力・都市ガス関連のエネルギー消費量に関しては、
「井上隆,水谷傑,田中俊彦,
『全国規模
アンケートによる住宅内エネルギー消費の実態に関する研究
影響を及ぼす要因に関する分析
その
2』,日本建築学会環境系論文集第 606 号,75-80,2006 年 8 月」の図「世帯人数別エネルギー消費量と
一人当たり消費量比率(関東)」のグラフより推定し、表 5-19 のように発熱量を見積もった上で、全て
のエネルギーを電気と都市ガスに集約させて利用するものと想定して、それぞれの世帯で必要とされる
都市ガス消費量を見積もった。
http://nels.nii.ac.jp/els/110004761924.pdf?id=ART0007502567&type=pdf&lang=jp&host=cinii&orde
r_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1261048981&cp=
資-83
表 5-19 井上隆氏ら(2006)の論文中グラフより見積もった世帯人員構成別エネルギー消費量
1 人世帯
2 人世帯
3 人世帯
4 人世帯
5 人世帯
6 人以上世帯
電力
(GJ/年)
8.45
13.18
15.45
16.55
20.45
24.36
(二次エネルギー消費量)
都市ガス
LP ガス
(GJ/年)
(GJ/年)
5.45
1.36
12.09
2.27
16.55
2.91
19.55
3.45
21.73
3.64
22.00
6.55
灯油
(GJ/年)
0.91
2.55
3.64
3.82
5.27
7.00
合計
(GJ/年)
16.18
30.09
38.55
43.36
51.09
59.91
このうち、全てのエネルギーを電力と都市ガスに集約させて利用すると想定した場合の、世帯人員構
成別のエネルギー消費量を表 5-20 に示す(主に給湯や調理で利用される LP ガスのエネルギー量を都市
ガスで代替し、主に暖房で利用される灯油のエネルギー量を電力で代替させる。
)。
表 5-20 電力・都市ガスに集約後の世帯人員構成別エネルギー消費量
1 人世帯
2 人世帯
3 人世帯
4 人世帯
5 人世帯
6 人以上世帯
電力
(GJ/年)
9.36
15.73
19.09
20.36
25.73
31.36
更に、日本エネルギー経済研究所編の「2009
都市ガス
(GJ/年)
6.82
14.36
19.45
23.00
25.36
28.55
合計
(GJ/年)
16.18
30.09
38.55
43.36
51.09
59.91
EDMC/エネルギー・経済統計要覧」より、2007 年
の最終エネルギー消費量の用途別内訳を参照し、給湯の割合が 29.9%、調理の割合が 7.8%とのことか
ら、2 人世帯と 3 人世帯の給湯・調理における最終エネルギー量を以下のように算出した。
2 人世帯の年間ガス給湯器エネルギー量
=
30.09(GJ/年)×
0.299
=
9.00(GJ/年)
3 人世帯の年間ガス給湯器エネルギー量
=
38.55(GJ/年)×
0.299
=
11.53(GJ/年)
2 人世帯の年間ガス調理器エネルギー量
=
30.09(GJ/年)×
0.078
=
2.35(GJ/年)
3 人世帯の年間ガス調理器エネルギー量
=
38.55(GJ/年)×
0.078
=
3.01(GJ/年)
上記の条件に基づいて、従来型ガス給湯器よりエコキュートへ機器を買換えた場合のエネルギー消
費・CO2 排出削減量を算出した結果を以下の表 5-21 に示す。
資-84
表 5-21 世帯人員ごとの従来型ガス給湯器・エコキュート利用のエネルギー消費量・CO2 排出量比較
①
給湯に
必要な熱量
(エネルギー量)
従来型
ガス給湯器
(2 人世帯)
②
機器
効率
③
投入
エネルギー
量
④
単位あたり
発熱量
⑤
使用量
⑥
CO2
排出係数
⑦
CO2 排出量
0.78
11.53
GJ/年
44.8
MJ/Nm3
257.47
Nm3/年
2.21
kg-CO2/m3
586.01
kg-CO2/年
3.00
3.00
GJ/年
3.6
MJ/kWh
833.07
kWh/年
0.339
kg-CO2/
kWh
282.41
kg-CO2/年
0.78
14.78
GJ/年
44.8
MJ/Nm3
329.82
Nm3/年
2.21
kg-CO2/m3
728.90
kg-CO2/年
3.00
3.84
GJ/年
3.6
MJ/kWh
1067.14
kWh/年
0.339
kg-CO2/
kWh
361.76
kg-CO2/年
9.00
GJ/年
エコキュート
(2 人世帯)
従来型
ガス給湯器
(3 人世帯)
11.53
GJ/年
エコキュート
(3 人世帯)
※従来型ガス給湯器機器効率:0.78(省エネルギーセンターの想定より)
※エコキュート機器効率:3.00(APF)(省エネルギーセンターの想定より)
※都市ガスの単位あたり発熱量:44.8MJ/Nm3(資源エネルギー庁策定標準発熱量(2005 年以降の値)
http://www.enecho.meti.go.jp/info/statistics/jukyu/resource/pdf/070601.pdf
※電力の単位あたり発熱量:3.6MJ/kWh(資源エネルギー庁2005年度以降適用する標準発熱量の検討結果と改訂値に
ついて)
※都市ガスの CO2 排出係数:2.21kg-CO2/m3(東京ガス Web サイトより)
http://www.tokyo-gas.co.jp/env/gas/category08.html
※電力の CO2 排出係数:0.339kg-CO2/kWh(「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル(第
1 版)平成 18 年度東京電力 CO2 排出係数」より)
CO2 排出量
⑦
=
①÷②
×1000 ÷④
×⑥
③
⑤
上記に基づいて、モデル家庭毎に従来型ガス給湯器よりエコキュートへ機器を買換えた場合のエネル
ギー消費・CO2 排出削減量を算出した結果を以下の表 5-22 に示す。なお、新築の世帯には既にエコキ
ュートを導入しているものとする。
表 5-22 給湯器買換えシミュレーションの計算前提設定とエネルギー消費・CO2 削減量算出結果
現状給湯器
エネルギー消費
ガス消費
買換え予定
CO2 排出削減量
想定
削減量
削減量
エコキュート
買換えなし
―
―
―
(新築世帯全て)
都市ガス給湯器
(一戸建て築 10 年・
エコキュート
築 15 年、
367.13kg-CO2/年
10.93GJ/年
329.82m3/年
(容量
370L
相当)
マンション築 15 年以
上の 3 人世帯)
都市ガス給湯器
(一戸建て築 30 年以
エコキュート
286.81kg-CO2/年
8.54GJ/年
257.47m3/年
上・アパート築 15 年
(容量 300L 相当)
以上の 2 人世帯)
資-85
更に、各世帯におけるエコキュート導入前後のエネルギー消費量・CO2 排出量の変化を以下の表 5-23
に示す。
表 5-23 モデル世帯毎の給湯器買換え想定とエネルギー消費・CO2 排出量の変化
エネルギー消費量
CO2 排出量
築年数・世帯人員
買換え前
買換え後
買換え前
買換え後
一戸建て新築
3.84GJ/年
3.84GJ/年
361.76kg-CO2/年
361.76kg-CO2/年
(5 年以下)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
3 人世帯
一戸建て築 10 年
(築 6 年∼14 年)
14.78GJ/年
3.84GJ/年
728.89kg-CO2/年
361.76kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 15 年
(築 15∼29 年)
14.78GJ/年
3.84GJ/年
728.89kg-CO2/年
361.76kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 30 年
(建替予定なし)
11.53GJ/年
3.00GJ/年
569.02kg-CO2/年
282.41kg-CO2/年
2 人世帯
一戸建て築 30 年
11.53GJ/年
3.00GJ/年
569.02kg-CO2/年
282.41kg-CO2/年
(建替予定あり)
2 人世帯
アパート
3.00GJ/年
3.00GJ/年
282.41kg-CO2/年
282.41kg-CO2/年
築 15 年未満
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
2 人世帯
アパート築
15 年以上
11.53GJ/年
3.00GJ/年
569.02kg-CO2/年
282.41kg-CO2/年
2 人世帯
マンション
3.84GJ/年
3.84GJ/年
361.76kg-CO2/年
361.76kg-CO2/年
築 15 年未満
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
3 人世帯
マンション
14.78GJ/年
3.84GJ/年
728.89kg-CO2/年
361.76kg-CO2/年
築 15 年以上
3 人世帯
また、参考までに従来型ガス給湯器を高効率ガス給湯器のエコジョーズに買換えた場合のエネルギー
消費・CO2 排出量の試算結果を以下の表 5-24 に示しておく。
表 5-24 世帯人員毎の従来型ガス給湯器・エコジョーズ利用のエネルギー消費・CO2 排出量比較(参考)
給湯に
必要な熱量
(エネルギー量)
従来型
ガス給湯器
(2 人世帯)
エコジョーズ
(2 人世帯)
従来型
ガス給湯器
(4 人世帯)
エコジョーズ
(4 人世帯)
※
9.00
GJ/年
11.53
GJ/年
機器
効率
投入
エネルギー
量
単位あたり
発熱量
使用量
0.78
11.53
GJ/年
44.8
MJ/Nm3
257.47
Nm3/年
0.95
9.47
GJ/年
44.8
MJ/Nm3
211.40
Nm3/年
0.78
14.78
GJ/年
44.8
MJ/Nm3
329.82
Nm3/年
0.95
12.13
GJ/年
44.8
MJ/Nm3
270.80
Nm3/年
CO2
排出係数
569.01
kg-CO2/年
2.21
kg-CO2/m3
エコジョーズの機器効率:0.95
(東京ガスの Web サイトより:http://www.tokyo-gas.co.jp/env/homeeco/category02.html)
資-86
CO2 排出量
467.19
kg-CO2/年
728.90
kg-CO2/年
598.47
kg-CO2/年
更に、参考までに太陽熱温水器・ソーラーシステムを導入した場合のエネルギー消費・CO2 排出削減
量を住環境計画研究所のシミュレーションにて算出した。導入機器の選定に関しては、(社)ソーラー
システム振興協会 Web サイトの解説を参考として、2 人世帯、3 人世帯それぞれに 3m2 の太陽熱温水器
(太陽の熱で直接水を温め、温度差利用して自然に循環させる方式の給湯器)の導入を想定して試算し
た。なお、こちらも参考として、3 人世帯に 6m2 のソーラーシステム(太陽の熱で不凍液や水などの熱
媒に熱を取り込み、圧縮・膨張させて熱交換を行い湯沸しに使う方式の給湯器)の導入想定試算も示す。
シミュレーションは、太陽エネルギー利用条件として最高の効率が得られるパネル角度南向き 30 度を
設定した。試算条件としては、太陽熱機器で賄いきれない部分を従来型ガス給湯器で賄うこととした。
算出結果を以下表 5-25 に示す。
URL:http://www.ssda.or.jp/energy/index.html
表 5-25 世帯人員毎の従来型ガス給湯器・太陽熱機器利用のエネルギー消費量・CO2 排出量比較(参考)
①
給湯に
必要な熱量
(エネルギー量)
従来型
ガス給湯器
(2 人世帯)
太陽熱温水
器(3m2 シス
テム)
(2 人世帯)
③
太陽熱
集熱量
0.78
-
11.53
GJ/年
-
6.64GJ/
年
3.03
GJ/年
(①-③)÷
0.78
0.78
-
14.78
GJ/年
6.64GJ/
年
6.26
GJ/年
(①-③)÷
0.78
9.00
GJ/年
従来型
ガス給湯器
(3 人世帯)
太陽熱温水
器(3m2 シス
テム)
(3 人世帯)
②
機器
効率
11.53
GJ/年
-
④
投入
エネルギー
量
参考:3 人世帯で 6m2 ソーラーシステムを導入した場合
従来型
14.78
ガス給湯器
0.78
GJ/年
(3 人世帯)
11.53
(-2.23)
ソーラーシス
GJ/年
GJ/年
テム(6m2 シ
13.27GJ
/年
(①-③)÷
ステム)
0.78
(3 人世帯)
⑤
単位あたり
発熱量
⑥
使用量
⑦
CO2
排出係数
257.47
Nm3/年
44.8
MJ/Nm3
67.60
Nm3/年
(追加で必
要なガス
量)
569.01
kg-CO2/年
2.21
kg-CO2/
m3
329.96
Nm3/年
44.8
MJ/Nm3
139.94
Nm3/年
(追加で必
要なガス
量)
(-49.79)
Nm3/年
(追加で必
要なガス
量)
149.40
kg-CO2/年
729.20
kg-CO2/年
2.21
kg-CO2/
m3
329.96
Nm3/年
44.8
MJ/Nm3
⑧
CO2 排出量
309.27
kg-CO2/年
729.20
kg-CO2/年
2.21
kg-CO2/
m3
(-113.37)
kg-CO2/年
※太陽熱温水器やソーラーシステムの機器効率は 0.4 を想定して計算されている(住環境計画研究所シミュレーションの
試算条件:出典(社)ソーラーシステム振興協会)
※6m2 ソーラーシステムの導入では得られた熱エネルギーが使いきれず、熱水が利用されずに廃棄されてしまっている。
太陽熱機器を利用した場合の CO2 排出量
⑧
=
(①−③)÷
②
④
⑥
資-87
×1000 ÷⑤
×⑦
このほか、給湯器に関しては、ガスエンジンコジェネレーションによる発電・給湯の複合システムで
ある「エコウィル」や、ガスから水素を発生させ燃料電池で発電するとともに給湯を行う複合システム
である「エネファーム」などがあるが、普及率がまだ低いことと、計算の簡素化のために今回は試算よ
り割愛した。
●ガス調理器(ガスコンロ)
給湯器に加えて、家庭で利用される熱エネルギー機器として重要なのが調理器具である。調理器具に
はガスコンロに代表されるガスを利用するものと、IH クッキングヒーター(電磁誘導加熱調理器)に
代表される電気を利用するものに大別される。最近は、機器効率の高さや利便性・安全性の面からも IH
クッキングヒーターの普及が進んでいるが、電気の発電から消費までのトータルで総合効率を考えた場
合には、ガス機器のほうが優れているとの報告がなされており、省エネの手段としては実情をよく把握
した上で活用を考えねばならない。この議論は、火力発電の発電効率向上や原子力発電の稼働率、もし
くは今後の再生可能エネルギー発電の普及率にも左右されることでもあるので、現状では一意に結論を
出すのが難しい。
そこで、今回の試算では、一般に普及しているガスコンロの高効率化の側面で調理器具の省エネを想
定し、従来型のガスコンロに換えて高効率のガスコンロを導入した場合の省エネルギー・省 CO2 排出の
効果を試算した。
東京ガス(株)の Web サイトによれば、従来のガスコンロの機器効率は約 45%とされている。一方、
鍋底からあふれる熱を少なくする設計を施した、高効率バーナー搭載ガスコンロの機器効率は約 56%と
され、省エネ性のほかにも利便性や安全性を向上させているとのことである。今回は、この高効率バー
ナーガスコンロ導入を想定した試算を行った(表 5-26)。
URL:http://www.tokyo-gas.co.jp/env/homeeco/category03.html
表 5-26 世帯人員毎の従来型ガスコンロ・高効率ガスコンロ利用のエネルギー消費量・CO2 排出量比較
①
給湯に
必要な熱量
(エネルギー量)
従来型
ガスコンロ
(2 人世帯)
高効率
ガスコンロ
(2 人世帯)
従来型
ガスコンロ
(3 人世帯)
高効率
ガスコンロ
(3 人世帯)
②
機器
効率
③
投入
エネルギー
量
④
単位あたり
発熱量
⑤
使用量
⑥
CO2
排出係数
⑦
CO2 排出量
0.45
5.22
GJ/年
116.56
Nm3/年
257.61
kg-CO2/年
0.56
4.20
GJ/年
93.67
kWh/年
207.01
kg-CO2/年
2.35
GJ/年
0.45
6.69
GJ/年
0.56
5.37
GJ/年
3.01
GJ/年
※従来型ガスコンロの機器効率:0.45
44.8
MJ/Nm3
149.31
Nm3/年
2.21
kg-CO2/m3
119.97
kWh/年
高効率ガスコンロの機器効率:0.56(東京ガス Web サイトより)
※都市ガスの単位あたり発熱量:44.8MJ/Nm3(資源エネルギー庁策定標準発熱量(2005 年以降の値)
http://www.enecho.meti.go.jp/info/statistics/jukyu/resource/pdf/070601.pdf
※都市ガスの CO2 排出係数:2.21kg-CO2/m3(東京ガス(株)の Web サイトより)
資-88
329.97
kg-CO2/年
265.15
kg-CO2/年
上記の条件に基づいて、モデル家庭毎に従来型ガスコンロから高効率ガスコンロへ機器を買換えた場
合のエネルギー消費・CO2 排出削減量を算出した結果を以下の表 5-27 に示す。なお、新築の世帯には
既に高効率ガスコンロを導入しているものとして計算した。
表 5-27 モデル世帯毎の給湯器買換え想定とエネルギー消費・CO2 排出量の変化
エネルギー消費量
CO2 排出量
築年数・世帯人員
買換え前
買換え後
買換え前
買換え後
一戸建て新築
5.37GJ/年
5.37GJ/年
264.85kg-CO2/年
264.85kg-CO2/年
(5 年以下)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
3 人世帯
一戸建て築 10 年
(築 6 年∼14 年)
6.68GJ/年
5.37GJ/年
329.59kg-CO2/年
264.85kg-CO2/年
3 人世帯
一戸建て築 15 年
6.68GJ/年
5.37GJ/年
329.59kg-CO2/年
264.85kg-CO2/年
(築 15∼29 年)
3 人世帯
一戸建て築 30 年
(建替予定なし)
5.22GJ/年
4.19GJ/年
257.30kg-CO2/年
206.76kg-CO2/年
2 人世帯
一戸建て築 30 年
(建替予定あり)
5.22GJ/年
4.19GJ/年
257.30kg-CO2/年
206.76kg-CO2/年
2 人世帯
アパート
4.19GJ/年
4.19GJ/年
213.02kg-CO2/年
213.02kg-CO2/年
築 15 年未満
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
2 人世帯
アパート築
15 年以上
5.22GJ/年
4.19GJ/年
257.30kg-CO2/年
206.76kg-CO2/年
2 人世帯
マンション
5.37GJ/年
5.37GJ/年
264.85kg-CO2/年
264.85kg-CO2/年
築 15 年未満
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
(買換えなし)
3 人世帯
マンション
築 15 年以上
6.68GJ/年
5.37GJ/年
329.59kg-CO2/年
264.85kg-CO2/年
3 人世帯
資-89
●自動車
ビジョン策定委員会市民アンケート回答の傾向より、自動車の保有を 2 人世帯:1 台(普通自動車)、
4 人世帯は 2 台(普通自動車、軽自動車:普通自動車は通勤用、軽自動車は買い物や日常の諸事移動に
使用を想定)とした。買換えは、普通自動車をハイブリッド自動車(トヨタのプリウス)に買換えるの
みとし、費用の関係で 2 台同時に買換える想定はしておらず、軽自動車は買換えの対象外である。
電気自動車は、ガソリン自動車に代わる次世代の交通手段として有望視されているが、現状でまだ車
体価格が約 460 万円(三菱自動車:i-MiEV メンテナンスリース販売)と高額なため、今回は買換え試
算対象より除外した。ただし、参考値として現状の軽自動車を電気自動車(EV)に買換えた場合のエ
ネルギー消費・CO2 排出量の試算結果も紹介しておく(表 5-28)。
表 5-28 自動車買換え想定の計算前提設定とガソリン消費・CO2 削減量算出結果
現状自動車
想定
普通自動車
(1016kg 以
上∼1266 kg
未満普通
車)
普通自動車
(1016kg 以
上∼1266 kg
未満普通
車)
軽自動車
(703kg 以上
∼828kg 未
満)
軽自動車
(703kg 以上
∼828kg 未
満)
(参考)
軽自動車
(703kg 以上
∼828kg 未
満)
※
買換え
予定車
燃費
買換え予
定ガソリン
使用量(エ
ネルギー
量)
ガソリン消費
削減量
プリウス
23.64k
m/L
368.02L/
年
(12.73GJ/
年)
443.54L/年
(15.35GJ/
年)
1029.01kg-CO2/
年
23.64k
m/L
368.02L/
年
(12.73GJ/
年)
301.42L/年
(10.43GJ/
年)
699.29kg-CO2/
年
5.80km
/kWh
1500.00kW
h/年
(5.40GJ/
年)
(発電効率
考慮なし)
(14.63GJ/
年)
(発電効率
考慮した
場合)
購入年
現状車
燃費
現状ガソリン
使用量(エネ
ルギー量)
1999
年
10.72k
m/L
811.56L/年
(28.08GJ/
年)
2006
年
13.00k
m/L
669.44L/年
(23,16GJ/
年)
プリウス
1999
年
13.20k
m/L
659.10L/年
(22.80GJ/
年)
買換えなし
14.94k
m/L
582.52L/年
(20.16GJ/
年)
2006
年
2009
年
15.76k
m/L
年間走
行距離
買換え予定自動車
CO2 排出
係数
2.32kg-CO
2/L
CO2 排出削減量
8700k
m/年
552.03L/年
(19.10GJ/
年)
買換えなし
三菱自動車
i-MiEV
(電気自動車)
552.03L/年
(19.10GJ/
年)
0.339kg-C
O2/kWh
1280.71kg-CO2/
年
マイナス
508.50kg-CO2/
年
=
772.21kg-CO2/
年
燃費:工藤氏ら(2008)、「乗用車の 10・15 モード燃費の向上による実燃費の推移に関する統計解析」、日本エネル
ギー学会誌、p87、p930-937 より、10・15 モード燃費に実燃費への変換係数(軽自動車:0.725、普通自動車:
0.760、ハイブリッド自動車:0.662)を乗じて算出
電気自動車の燃費は、軽自動車の実燃費変換係数に倣い、0.725 と仮定
「国土交通省
自動車の燃費性能に関する公表」http://www.mlit.go.jp/jidosha/nenpi/nenpikouhyou/gjou/toyota.pdf
トヨタ自動車(株)プリウス主要諸元
http://toyota.jp/prius/spec/spec/
三菱自動車(株)の i-MiEV 紹介 Web サイト http://www.ev-life.com/
主要諸元
※
http://www.ev-life.com/spec/pdf/i-miev_spec.pdf
自家用車の年間走行距離
平成 20 年国土交通白書より
http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/hakusho/h20/html/j1211100.html
資-90
※
ガソリンの CO2 排出係数
電力の CO2 排出係数
ル(第 1 版)
※
2.32kg-CO2/L(省エネルギーセンター)
0.339kg-CO2/kWh (「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュア
平成 18 年度東京電力 CO2 排出係数」)
発電効率0.369(資源エネルギー庁総合資源調査会総合部会平成19年第3回政策小委員会東京電力資料より)
http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/0709203/4.pdf
上記の条件に基づいて、普通乗用車から省エネ・省 CO2 排出の車輌へ買換えた場合のエネルギー消
費・CO2 排出量を算出した結果を以下の表 5-29 に示す。
表 5-29 モデル世帯毎の自動車買換え想定とガソリン消費・CO2 排出量の変化
ガソリン消費量
CO2 排出量
買換え前の
築年数・世帯人員
(エネルギー量)
自動車台数
買換え前
買換え後
買換え前
買換え後
一戸建て新築
普通乗用車:1 台
950.54L/年
2904.55
2205.25
1251.96L/年
(5 年以下)
軽自動車:1 台
(43.32GJ/年) (32.89GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
3 人世帯
(軽自動車買換なし)
一戸建て築 10 年
普通乗用車:1 台
1470.66L/年
1027.12L/年
3411.93
2382.92
(築 6 年∼14 年)
軽自動車:1 台
(50.88GJ/年) (35.54GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
3 人世帯
(軽自動車買換なし)
一戸建て築 15 年
普通乗用車:1 台
1470.66L/年
1027.12L/年
3411.93
2382.92
(築 15∼29 年)
軽自動車:1 台
(50.88GJ/年) (35.54GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
3 人世帯
(軽自動車買換なし)
一戸建て築 30 年
625.45L/年
368.02L/年
1451.04
853.81
普通乗用車:1 台
(建替予定なし)
軽自動車:0 台
(21.64GJ/年) (12.73GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
2 人世帯
一戸建て築 30 年
625.45L/年
368.02L/年
1451.04
853.81
普通乗用車:1 台
(建替予定あり)
軽自動車:0 台
(21.64GJ/年) (12.73GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
2 人世帯
マンション
普通乗用車:1 台
2904.55
2205.25
1251.96L/年
950.54L/年
築 15 年未満
軽自動車:1 台
(43.32GJ/年) (32.89GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
3 人世帯
(軽自動車買換なし)
マンション
普通乗用車:1 台
3411.93
2382.92
1470.66L/年
1027.12L/年
築 15 年以上
軽自動車:1 台
(50.88GJ/年) (35.54GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
3 人世帯
(軽自動車買換なし)
アパート
1553.10
853.81
普通乗用車:1 台
669.44L/年
368.02L/年
築 15 年未満
軽自動車:0 台
(23.16GJ/年) (12.73GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
2 人世帯
アパート築
1451.04
853.81
普通乗用車:1 台
625.45L/年
368.02L/年
15 年以上
軽自動車:0 台
(21.64GJ/年) (12.73GJ/年) kg-CO2/年
kg-CO2/年
2 人世帯
資-91
●太陽光発電
今回の試算は、個々の家庭単位で導入可能な省エネ・省 CO2 の取り組みを想定しているため、太陽光
発電システムは、戸建住宅にのみ適用することにした(アパートやマンションの場合、家主や他の居住
者の了解を得る必要があり、それらを解決して導入可能としても、建物の規模がまちまちで導入するシ
ステム規模にもバラつきが生じ、更に 1 世帯あたりのエネルギー・CO2 排出削減量の配分の点でも計算
が煩雑になるため、今回は除外している。)。
太陽光発電量の算出には、(株)住環境計画研究所の太陽光発電シミュレーションを使用し、龍ヶ崎
市長峰の気象データを用いた牛久市中央での発電シミュレーションを実施した。設備要件として、一戸
建てに導入される平均的な設備容量とされる 3∼4kW の間を取って、3.5kW システムを導入し、太陽
光発電パネルの最適な設置環境とされる南向き 30°に設定した。(ただし、パネルの向きや角度によっ
て発電効率は大きく変化するので、実際の導入シミュレーションに関しては注意が必要である。)この
条件に基づいて発電量(電力消費削減量)と CO2 排出削減量を算出した結果を以下の表 5-30 に示す。
URL:http://www.jyuri.co.jp/solarclinic/calc.htm
表 5-30 戸建住宅に 3.5kW 容量太陽光発電システムを導入した場合のエネルギー消費・CO2 排出削減量
発電量(電力消費削減量)
導入システム容量
CO2 排出係数
CO2 排出削減量
(エネルギー量)
3761kWh/年
3.5kW システム
(13.54GJ/年)
0.339kg-CO2/kWh
1274.98kg-CO2/年
実際の市全体の既存戸建住宅への導入を想定する際には、資源エネルギー庁総合エネルギー調査会新
エネルギー部会(2000 年 1 月)提出資料にて提示されている、社会的条件等(立地上の制約や建築物
に関する規制)を念頭に置いた一定の導入割合として、物理的限界値(全ての建物に設置)の 25%への
導入を仮定して算出した。また、牛久市市民アンケートの回答により、市全体世帯数の 1%に、既に太
陽光発電システムが導入されているものとして計算している。
■試算に用いた各エネルギーの CO2 排出係数
・電気:0.339kg-CO2/kWh
環境省「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル(第
1 版)」平成 18 年度東京電力 CO2 排出係数より
http://shinkyusan.com/index.html#/index/top
・都市ガス:
2.21kg-CO2/m3(家庭用) (東京ガス(株)の Web サイトより)
http://www.tokyo-gas.co.jp/env/gas/category08.html
・ガソリン:2.32kg-CO2/L
(財)省エネルギーセンターWeb サイトで用いられる算出条件より
http://www.eccj.or.jp/qanda/co2/qa.html
資-92
6.牛久市地域エネルギービジョン策定委員会議事録
牛久市地域エネルギービジョン策定委員会委員
所属
役職
国立環境研究所
地球環境研究センター
温暖化対策評価研究室
㈶省エネルギーセンター
国民活動支援本部
氏名
備考
主任研究員
藤野 純一
地域活動支援部長
野尻 雅人
㈱東京電力 竜ヶ崎支社
竜ヶ崎支社副支社長
内藤 義之
東京ガス㈱ 常総支社
常総支社長
宮内 耕二
代理:営業開発部長 八百 豊
茨城県高圧ガス保安協会
江戸崎支部 牛久ガス部会
部会長
塚本 勝一
代理:副部会長 木村 栄一
牛久市商工会
会長
飯島 邦昭
竜ヶ崎市農業協同組合
専務理事
飯田 光夫
地球温暖化防止活動推進員
委員長
浅野 明宏
牛久市消費者連絡会
会長
松岡 弘子
行政区 区長会
会長
仙波 勉
牛久市
環境経済部長
坂本 光男
新エネルギー係長
白井 守
主任
関 義明
主幹
榎下 宏祐
アシスタントフェロー
岩渕 裕子
リサーチアシスタント
神戸 麻美子
関東経済産業局
エネルギー対策課
(オブザーバ)
茨城県企画部
科学技術振興課
(オブザーバ)
NEDO
(オブザーバ)
国立環境研究所
(オブザーバ)
国立環境研究所
(オブザーバ)
副委員長
牛久市地域エネルギービジョン策定庁内委員会委員
所属
氏名
備考
副市長(兼市長公室長)
齋藤 章
委員長
環境経済部長
坂本 光男
副委員長
市長公室 行政経営課長
田中 進
総務部 管財課長
小林 和夫
環境経済部 廃棄物対策課長
八島 敏
環境経済部 商工観光課長
吉川 修貴
環境経済部 農業政策課長
飯泉 栄次
市民生活部 市民活動課長
岡見 清
保健福祉部次長兼社会福祉課長
中島 卓也
建設部 都市計画課長
沼尻 輝雄
教育委員会 教育総務課長
佐藤 孝司
資-93
第1回
牛久市地域エネルギービジョン策定委員会・庁内委員会合同会議議事要旨
1
開催日時
平成21年
9月10日
2
開催場所
牛久市保健センター研修室
3
配付資料
午後2時00分から午後4時00分まで
(1)委員会次第
(2)牛久市地域エネルギービジョン策定委員会設置要綱
(3)牛久市地域エネルギービジョン策定委員会委員名簿
(4)牛久市地域エネルギービジョン策定庁内委員会設置要綱
(5)牛久市地域エネルギービジョン策定庁内委員会委員名簿
(6)牛久市地域エネルギービジョン報告書イメージ
(7)牛久市地域エネルギービジョン策定業務概要
(8)牛久市に関する基礎データ集
(9)アンケート調査票(案)(市民向け・事業者向け)
(10)アンケート調査票資料
(11)地域エネルギービジョン策定委員会開催スケジュール
4
議事要旨
事務局
:ただいまより平成21年度第1回牛久市地域エネルギービジョン策定委員会・庁内委員会合同会議
を開催します。
副市長
:第1回目の牛久市地域エネルギービジョン策定委員会の開催にあたって、一言ごあいさつ申し上
げます。牛久市においては地域エネルギービジョンを策定して市内のエネルギー状況、温室効果
ガスの現況を把握して、地球温暖化に向けた施策を推進していきたいと考えています。市議会に
おいてもこの件が取り上げられており、本委員会に対する期待が大きいことの表れです。委員の
皆さまには、当委員会の主旨をご理解いただき、ご協力をお願いいたします。
<委嘱状交付>
委員の代表として国立環境研究所の藤野純一氏が受ける。
<委員長に国立環境研究所の藤野純一委員を、副委員長に行政区 区長会 会長の仙波勉委員で決定>
委員長
:先ほど、齋藤副市長がおっしゃったように地球温暖化防止はグローバルな問題です。地域、地域
で一歩一歩やっていかないとマイナス25%を国内でやるのはむずかしい。牛久で何らかの対策を
進めていくことで経済の活性化が図られ、住んでいる人がワクワクするようなものにしていかな
ければならないと思っています。是非皆様のアイディア、特に地域の人のアイディアを取り入れ
たビジョンを一緒に作って、勉強していけたらと思っています。
副委員長
:一生懸命勉強させていただいて、市のためになるように努力いたします。
事務局
:−牛久市地域エネルギービジョン策定業務概要の説明(資料7)−
−牛久市地域エネルギービジョン報告書イメージの説明(資料6)−
委員
:資料6の1ページ2.3の市民アンケート調査を実施するにあたり、世帯当たりにした根拠を教えて
資-94
ください。
委員長
:家庭での電気使用量、ガス使用量の請求書は世帯ごとになっているので、それで計算してもらい
ます。一人当たりの数値を出す場合は、世帯の人数で割り算すればでます。世帯当たりの数字と
することで、国や県の数字と比較しやすい。
委員
:資料7の2ページ1.5の新エネルギーの賦存量・利用可能性量の項目について確認だが、ビルや家
庭の冷暖房で、地中熱ヒートポンプ、河川水の利用、あとは産業用でどれだけあるのか分かりま
せんが、ボイラーでいえば高効率ボイラーもあり、ヒートポンプの水蒸気システム等も考えられ
ると思います。
委員長
:ご提案の情報を事務局にいただけたら参考になるので、お願いします。
委員
:地域エネルギービジョン策定の目的で新エネルギー及び省エネルギー導入の可能性は最終的に数
値を出すのでしょうか。
事務局
:数値として出すのは、基礎調査を実施し、牛久市内のエネルギー量とそこから換算したCO 2 です。
加えて、利用可能性量も算定します。
委員
:目標の出し方だが、目標レベルを付け、普通のケースと、努力継続ケースと、最大限努力ケース
と3つを出すなど、そこら辺の方針はもう決まっているますか。
事務局
:概要の2ページに書いたとおり、省エネの可能性については、2∼3案ぐらいということで考えて
います。レベルの違いにより提示できると思います。
委員
:基礎データの関係だが、田、畑のところで、休耕地、休耕田は入ってこないのでしょうか。
委員
:畜産と農業関係のデータはそろっており、遊休農地は19年、20年度で調べています。1,980ヘク
タールに対して、460ヘクタールあります。
委員
:無作為に3,000世帯と書いてありますが、回収率はどのくらいを想定していますか。
事務局
:牛久の規模で、1,150件ぐらいのサンプル数があれば、ほぼ信頼性が保てると思っています。回
収率3割ちょっとで1,000件行けばと良いと思っています。
委員長
:一つ確認させていただきたいのですが、ビジョンを作るときに最後に導入計画があります。地域
の特徴を出す最大のところとなる。もし方針やアイディアがあればお聞かせください。
事務局
:導入計画は何本くらいのプロジェクトなのか、まだ想定していない。できれば牛久の特徴として、
いまバイオマスタウン構想を掲げ、バイオマスの利活用を進めているので、可能であれば絡めて
いただければと思います。
事務局
:−アンケート調査票(案)(市民向け・事業者向け)の説明(資料9)−。
<質疑応答>
委員
:家庭の方ですが、問17以降の省エネについて、家庭での省エネルギーというのは、柱は3つで、
省エネ行動、設備を換える、住宅の省エネ制御を高めることだと思います。効果が大きいのは住
宅の省エネ制御で、省エネ機器にすると効果が大きいといえます。エコポイントの対象になって
いる設備については、「今何を使っているか、省エネ制御のついたものに変える計画はあるか」
といったようなことを聞いた方がよいと思います。
資-95
委員
:3ページの問12の④で原子力をうたっています。「原子力はコストが安いだけではなく、CO 2 も
出さない」との文言を追加願いたい。
副委員長
:事業所のアンケート問6で、牛久市には大きい工場があまりない。ボイラーは小型なのがあるか
もしれないが、吸収式冷温水発生機は大きなビルだと思います。だから牛久の事業者に聞いても
ヒートポンプの冷凍機なので、それが入ってこないのではないでしょうか。
委員
:事業所の場合、借りている事業者は問6みたいなことは意識していないと思います。ビル管理会
社だと管理していると思われます。質問でテナントかどうか聞くのはどうでしょうか。
委員長
:問5、6の間にそういうのを入れましょう。
委員長
:市民の方で、6ページ問20で、いろいろ取り組んで何%までいけるかという予想のところだが、
取り組んだ方で、10%、5%という数字は小さくないでしょうか。
委員
:すでに省エネをやっている場合は、それとの比較になるので、ほとんどかわらないという答えに
なってきます。やっていないと10%ぐらいはいくのではないでしょうか。最近はやっている人の
方が多いと思います。
委員
:問17みたいなことで10%稼ごうと思ったらものすごくたいへんです。設備を入れ換えるというと
ころまで考えるとお金はかかるが、案外できると思います。
委員
:白熱灯を省エネ型の電球に換えるという運動をやっているが、現在使っているものは新しいが、
それでも換えるのかという質問をよくされます。ある程度使い古したものであれば換えても良い
が、まだ新しいものはそのまま使いたい。もったいないと思う気持ちを尊重しても良いと答えて
います。
委員
:それはLCC分析をやらないとでません。お金の面とエネルギー面で、作るときのエネルギーと廃
棄のエネルギー、使用時のエネルギーをすべて含めて、比較しないといけないが、そういう数字
はあまりないです。エアコンは買い換えた方が省エネになります。
委員長
:1年でも3年でも元が取れる。10年使っている人は、間違いなく買い換えた方が良い。牛久市でこ
れだけ買い換えて、売れるというのも明らかになるでしょう。問20ですでに努力されている方が、
変わらないというのか、まったく努力していない人が変わらないといっているのか、区別したい
と思います。
委員
:問17で、範囲を決めた方が正確なものが出ると思います。問17の分析や、古い機器をどのくらい
使っているかの方が、意味のある数字が出てくるのではないでしょうか。
委員長
:機器の古さを入れてもらえれば、あとで計算できます。計算することによって何%削減できるか
わかるし、皆さんの認識がずれているかもわかると思います。
委員
:問20で25%削減を目指すというのをいれて、重みを見るのはおもしろいと思います。
委員長
:月曜ぐらいには、委員長と事務局の責任ということで、このアンケートを出させていただきます。
では、今後のスケジュールについて事務局より説明をお願いします。
事務局
:−地域エネルギービジョン策定委員会開催スケジュールの説明(資料11)−
委員長
:予定していた議事はこれで終わりです。皆様のおかげで無事に進行することができました。これ
資-96
から本格的に始まっていくので最後までおつきあいいただきたいと思います。ありがとうござい
ました。
資-97
第2回
牛久市地域エネルギービジョン策定委員会
1
開催日時
平成21年
10月29日
2
開催場所
牛久市エスカードホール
3
配付資料
会議議事要旨
午前10時30分から午前12時15分まで
第2講座室
(1)委員会次第
(2)市民向けアンケート集計結果
(3)事業所向けアンケート集計結果
(4)エネルギービジョンの目標及び基本方針について
(5)平成21年度牛久市地域エネルギービジョン策定等事業報告書(案)
※第1章から第4章まで(第5章以降は、後日報告)
(6)よこはま新エネルギーマップ(※視察先案内)
(7)バイオエナジー(株)スーパーエコタウン(※視察先案内)
(8)牛久市地域エネルギービジョン策定今後の予定について
4
議事要旨
委員長
:ただいまより平成21年度第2回牛久市地域エネルギービジョン策定委員会会議を開催します。
事務局
:−市民向けのアンケート結果の説明−
委員長
:回収率40%で、どうみるかということはあるが、個人的にはおもしろい結果が出たと思っていま
す。削減効果のところは5∼10%の方が多くて、やはり個人でやるのには限界があるのではと考
えている印象を受けました。国立環境研究所で家庭に省エネ機器を入れたらどれぐらい削減でき
るかを公表しています。ハイブリッド自動車を含めてでありますが、省エネ機器に買い換えれば、
2020年までで70%くらい削減できます。結果を見てみると、かなり古い機器を使っている方、窓
ガラスも単板ガラスという断熱効果の非常に低いものをお使いの方もいます。投資すれば結構C
O 2 が減るのかもしれないというのが私の印象です。
委員
:13ページ問10の3,4で、「何をしてよいかわからない」,「個人的な取り組みを始めているが効
果が不明」とありますが、省エネ努力者が報われる制度が必要ではないでしょうか。温暖化対策
でCO 2 の削減を5∼10%とみていますが、ある程度省エネ努力が「見える化」する制度をもってい
かないと解消しないと思います。制度・対策を考えるのに必要になってきますので、4ページ問5
の3,4の親子、3世帯以上で世帯当たりの人数の細分化をアンケートの段階で行っておいた方がよ
いと思います。
委員長
:ご指摘のように、世帯の構成によってどういうアプローチをしていけば効果的な対策が打てるか
は大事ですから、事務局で検討します。次に事業所向けアンケートの説明をお願いします。
事務局
:−事業所向けアンケート結果の説明−
委員
:一般市民の方はまず公共施設で試してみて、結果がよければ検討するのではないでしょうか。事
業所の方はコスト効果からすると即答できません。次に採算性,次に運用経費となります。
資-98
委員長
:非常に大事なことで、アンケートの結果をいかに使うかというところで、市の財政状況を示しな
がら賢明にいきたいと思います。
事務局
:−ビジョンの目標及び基本方針の説明−
委員長
:特に鳩山内閣で言っている25%という数字は国内削減だけではなく、外から買ってくるとか、森
林で吸収するなどの方法も含んでいる。京都議定書でも6%といいながら3.8%は森林で吸収する。
1.6%は排出権を買ってくるので、国内削減目標達成計画は0.6%となります。ですからそのまま
牛久市が25%に取り組む必要はないように思います。ぜひご議論いただきたい。
委員
:内閣で個人負担25%と出しているが、もし牛久市で目標何%と出して、家計負担とか個人の税金
にはね返ってくることはありますか。
委員長
:たとえばハイブリッド自動車と従来車との価格差は、今は20万円くらいですし、エコカー減税で
16万円もらえたりするので、差額は4万円くらいになっている。年間9,000km走るとして、ハイブ
リッド自動車と従来車の光熱費を比較すると差額が5万円なので、1年で元を取れる。そういう
情報も事務局と示しながらいくので、家計の参考にしてもらいたい。できたら私は
ネ
副委員長
得する省エ
が一番いいと思っています。
:基準年度は京都議定書と最新のものが書いてあるが、目標を設定する場合に1990年のエネルギー
動向がわからなければ比較できないのではないでしょうか。
事務局
:90年のデータで拾えるところから持ってくるしかないがかなり難しい。
副委員長
:2006年内のデータで比較したほうがよいのではないですか。25%にこだわると1990年になってし
まうが、先程の委員長のご意見のように、しゃかりきにできる問題ではないと思います。
委員
:環境省、鳩山内閣で打ち出している2020年25%削減というのは、ある程度経済と両立するもので
しょうか。地球温暖化防止の観点から考えると、2020年までに25%削減しないと、最低のケース
でもダメだということでしょうか。
委員長
:そこは見解が分かれるところですが、目標の達成を考えるとIPCCでは2020年に先進国は25∼40%
とあるので、25%はミニマムといえます。また中国は40%とかいわれています。
委員
:京都議定書の関係で2020年までに25%削減とのことだが、2012年までに6%削減し、9%を達成し
て、その上で20年までに25%を達成すればよいということですね。経済と両立するということは、
景気がよくなるということも考えられるが、国や県の補助制度を考えて、値を出していると思う
ので、あまり低く目標値を決めてしまうのはどうかと思います。
委員
:目標を掲げて、ハード的な太陽熱を利用するとかの問題もあるが、制度的な問題も含めて考える
べきだと思います。
委員長
:私も賛成するところである。誰が何をやるかを分けて考えるべきだ。市民が全部をやるわけでは
ない。市民がやること、市がやること、県や国にお願いすることというようにある程度分けてい
かないと、何をすればよいかわからなくなります。
副委員長
:まずパーセンテージを決める前に、基準年をどうするかということを議論しましょう。
委員長
:まずそれを決めましょう。90年は確かに難しく、データを相当いじらないとできないかもしれな
資-99
いとの意見がありました。2006年の新しい方でいいのではないでしょうか。
委員
:90年というと平成2年になりますが、牛久市の場合、平成のあたりから成長しています。単純に
比較すると、成長分がそのまま削減分に入ってくる。
副委員長
:伸び率を考えるという話で、人口動態の問題と、東京ガスや東電が牛久に供給している電力・ガ
ス量が把握できていれば、増えた分は換算できるのではないでしょうか。
委員長
:輸送以外のところはできると思います。市民レベルのところと産業のところは、まあまあ計算で
きるのではないのでしょうか。個人的には最新のデータからどのくらい減らせるのかをやったほ
うがよいと思います。国は90年比でやっているがそれはデータがあるからであって、前に私が提
案したのは、茨城県全体の90年比のデータがあるので、そのままは換算できないが、人口動態や
産業動態で勘案しながら参考値を簡単につくるぐらいかなと思っています。
委員長
:策定事業報告書について簡単にポイントだけ説明して下さい。
事務局
:−策定事業報告書の説明−
<質疑応答>
事務局
:この業務は、地域エネルギービジョンの策定ですので、エネルギーの使用量からそれをもとにC
O 2 を探っていきたいと考えています。
委員
:−委員の提案資料についての説明−
委員
:再生可能エネルギー関係で、再生可能エネルギーの定義付けがされていて、空気熱と地中熱が再
生可能エネルギーとしています。ただヒートポンプというと空気熱と地中熱だけではないので区
別がつかないものとなる。水の熱を利用したものは新エネルギーという定義で、それが温度差熱
という解釈になっています。
委員
:−委員の提案資料についての説明−
委員長
:ありがとうございました。地域の実情に基づいた提案でなんとかできたらと思いますが、これは
定量的にもう少し委員の方で分析できる可能性はありますか。
委員
:ところで、菜の花の作付面積を教えてください。
委員
:菜の花については、昨年、遊休農地7.6haに菜の花を栽培して、今年13.7tの収穫がありました。
搾油をして、約270缶約4,300Lのナタネ油をすでに学校給食に配布し使用しています。学校給食
のすべてをまかなう量ではないが、いままで2回使用だったが4回使用となりました。今年度も5h
a行っています。油カスにつきましては、全部搾油所から引き上げ、堆肥と混ぜて畑に還元して
います。
委員長
:バイオマスタウンの構想は地域エネルギービジョンに繋がるもので、他の休耕田にも広げたらど
のくらいのポテンシャルがあるのかについて、第3回に向けて定量的なものを一緒に作っていた
だきたい。
事務局
:−視察スケジュール案説明−
委員長
:最後に何かございますか。ただ、良い議論をさせていただいたと思いますので、今後ともどうぞ
よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました。
資-100
牛久市地域エネルギービジョン策定委員会・策定庁内委員会視察要旨
1
開催日時
平成21年
11月16日
7時30から18時00分まで
2
視察場所
横浜市金沢区総合庁舎、市内北部汚泥資源化センター、
大田区バイオエナジー(株)食品リサイクル施設
3
参加者
牛久市地域エネルギービジョン策定委員会委員
所属
役職
氏名
牛久市地域エネルギービジョン策定庁内委員会委員
備考
所属
氏名
㈶省エネルギーセンター
国民活動支援本部
地域活動支援部長
野尻 雅人
環境経済部 廃棄物対策課長
八島 敏
㈱東京電力 竜ヶ崎支社
竜ヶ崎支社副支社長
内藤 義之
環境経済部 商工観光課長
吉川 修貴
東京ガス㈱ 常総支社
常総支社長
八百 豊(※)
環境経済部 農業政策課長
飯泉 栄次
竜ヶ崎市農業協同組合
専務理事
飯田 光夫
市民生活部 市民活動課長
岡見 清
浅野 明宏
保健福祉部次長兼社会福祉課長
中島 卓也
建設部 都市計画課長
沼尻 輝雄
地球温暖化防止活動推進員
牛久市消費者連絡会
会長
松岡 弘子
行政区 区長会
会長
仙波 勉
4
※宮内 耕二委員の代理出席
副委員長
スケジュール
時間
場所
内容
7時30分 牛久市役所 集合
7時40分 牛久市役所 出発
講義(ビジョン策定に当たっての経緯等)及び施設見
学(太陽熱利用システム、壁面緑化など)
10時30分 横浜市金沢区総合庁舎
(金沢区)
12時20分
視察見学終了(資源センターへ移動)
12時55分
昼食
市内北部汚泥資源センター
13時40分
(鶴見区)
14時15分
バイオマス発電施設の見学
視察見学終了(バイオエナジー(株)リサイクル施設)
15時00分 バイオエナジー(株)リサイクル施設
16時10分 (東京都スーパーエコタウン内)
バイオガス発電施設の見学
視察見学終了
18時00分 牛久市役所 到着
資-101
備考
<金沢区総合庁舎>
○横浜市のエネルギーへの施策
・横浜市では、横浜市脱温暖化行動方針(CO-DO30)を掲げ、2025年度までに一人当たりの温室効果ガス排
出量を30%以上削減(長期目標は2050年度までに一人当たりの温室効果ガス排出量を60%以上削減)し、
再生可能エネルギーの利用を10倍に拡大することを目標として取り組んでいます。
○横浜市の具体的な取り組み
・住宅用太陽光発電・太陽熱利用システムの補助(1kWあたり国7万円、県3.5万円、市3万円)の実施(既
に申請受付終了900件程度)
・太陽光発電を平成21年度中に小・中学校200校へ導入
・市内の防犯灯をLED照明に交換(11,000本)
・BDF事業を平成21年度から始め、平成22年度には全市に拡大
・風力発電(ハマウイング)を設置し、横浜市のシンボルとして普及啓発活動を実施
出力:1,980kW
建設費:NEDO補助(約2億円)、市民出資(約3億円)
運営費:市内企業の協賛(約4,500万円/年)
・家庭での取り組みとして、環境家計簿を利用した省エネ行動の見える化
省エネ行動に対して環境ポイントを付与し、たまったポイントを動物園の入場券等に交換できるシステ
ム(企業からの協賛)
○金沢区総合庁舎の視察
・最初の視察先である金沢区総合庁舎の屋上には、太陽熱利用システムが設置されており、家庭
用の強制循環式のシステム(1パネル40万円、工事費全体で1,500万円)を使用しています。こ
のシステムの採用により年間300m 3の都市ガスを削減でき、1日平均2,000リットルの使用量のう
ち1,000リットルを賄うことができます。
資-102
・同庁舎屋上の一部には遮熱性塗料が施工されており、未施工箇所に比べ1℃から2℃熱を下げる
効果があり冷房負荷を抑えます。
・庁舎の中庭の壁面にはキュウリ、なす、ゴーヤなどの植物を栽培して緑化を施し、冷房負荷を
抑制しています。
・庁舎内(廊下、階段等)に導入されている照明については、インバーター型蛍光灯を導入して
いました。外の明るさにあわせて照度調節できるようになっており、通常の照度の70%に落と
して使用しています。
資-103
<北部汚泥資源化センター>
・横浜市の北部にある汚泥資源センターでは、市内から回収される下水汚泥を再資源化処理がな
されています。汚泥処理する際に発生する消化ガスは、ガス発電(電気)に60%、燃焼燃料に
30%使われています。また、汚泥を焼却した後の灰については、改良土やセメントの原料とし
て再利用されています。
・汚泥を消化するタンクは12層あり、1層当たり6,800リットルまで受け入れることができます。
タンク内の処理汚泥は、30日間で入れ替わり4万㎥のガスを発生させ、5基あるガス発電機(92
0kw×4基、1,100kw×1基)により発電しています。
資-104
<バイオエナジー(株)食品リサイクル施設>
・バイオエナジー㈱の食品リサイクル施設は、東京都が循環型社会の推進を目的としてリサイク
ル・廃棄物処理施設を整備する
スーパーエコタウン
事業(東京都大田区城南島)により平
成18年4月に稼動しました。
・リサイクル施設は、365日24時間稼動しており、固形状で日量110トン、液状で日量20トンの動
植物性残さ(50万人分に相当)を処理しています。これらの残さは1kg当たり30円で受け入れ、
処理をしています。
・この施設は、メタン発酵方式でメタンガスを発生させる処理設備を備え、燃料電池とガスエン
ジンを組み合わせたコージェネレーションシステムで24,000kWh/日の電気を発電し、2/3を
地域に売電しています(1/3は自家消費)。
・1日14トンのCO 2が削減できます。(年間で5,000トンの削減)
資-105
第3回
牛久市地域エネルギービジョン策定委員会
1
開催日時
平成21年12月22日
2
開催場所
牛久市役所
3
配付資料
会議議事要旨
午後2時00から午後4時00分まで
第6会議室
(1)委員会次第
(2)先進地視察要旨
(3)事業所ヒヤリング結果
(4−1)平成21年度牛久市地域エネルギービジョン策定等事業報告書(案)
1章∼4.3まで
(4−2)平成21年度牛久市地域エネルギービジョン策定等事業報告書(案)
※第5章∼6.5まで(第7章以降は、後日報告)
(5)第1回合同委員会議事要旨
(6)第2回委員会議事要旨
(7)家庭の省エネ大事典
(8)エネルギービジョン策定
今後の予定
(9)削減率設定のための削減対策の実施効果の試算
(10−1)ビジョン策定における施策の提案(委員資料)
(10−1)別紙
ビジョン策定における施策のご提案(委員資料)
(11)再生可能エネルギーを利用した場合のCO 2削減量(委員資料)
4
議事要旨
委員長
:ただいまより平成21年度第3回牛久市地域エネルギービジョン策定委員会会議を開催します。本
日は資料が多いので早速始めさせていただきます。
委員長
:では視察結果から説明をお願いします。
事務局
:―資料2
委員長
:何か付け加えることはないでしょうか。先日、COP15が開催されたコペンハーゲン市はエネル
視察結果の説明―
ギー対策をいろいろやっていて、2020年でCO 2 をゼロにする計画で進めています。その1つの対策
として自転車道を整備しています。
事務局
:―ヒヤリング結果の説明―
合計11箇所訪問。省エネ意識は高いが、投資を控えている事業所もありました。また省エネ法で
規制されているところは色々な対策を行っています。その具体例を資料に示しておきました。
委員長
:続いて、報告書案の説明をお願いします。
事務局
:―報告書案4.1までの説明―
委員長
:重点プロジェクトでバイオマスのプロジェクトとして検討していくことになるが、市ではBDF
が出来すぎる位であるので、用途の説明を追加してください。
資-106
委員長
:報告書案が出来てきてます。今後重点テーマに移ることを考えて報告書を確認していただきたい。
事務局
:―報告書案4−1の説明―
委員長
:バイオマスの潜在賦存量に遊休耕作地を全部カウントすべきか否か。
P51で太陽光の期待値が500戸、79TJしかないが、市全体で7,843TJなので期待値は余りにも
少ないのではないでしょうか。
事務局
:現実的な数字として入れています。補助政策で誘導すると考えた場合、太陽光の補助を年30戸と
しても10年で300戸であるのでその程度として設定しました。
委員
:財源の問題もあるかと思うが、期待という以上は絞りすぎの感じがします。期待可採量はこれだ
け有るけれど、市の補助金はこれだけの役割を果たせるとか、500戸と言うのは余りに少ないの
ではないでしょうか。新築の何%位にするとかで、後は政策オプションを色々挙げておく必要が
あります。ここではポテンシャルでみる方が良いのではないでしょうか。
委員長
:期待可採量の見せ方についてはもう少し検討したほうが良いと思います。
市がやれる範囲はここまでにするなど注釈をつけてはどうでしょうか。
委員長
:報告書4−2の説明をお願いします。
事務局
:―報告書4−2の説明―
委員長
:続いて追加の資料10と11について
委員
:―委員提出の資料10についての説明―
委員
:―委員提出の資料11についての説明―
委員長
:今の事務局の提案では削減量は牛久市全体で2∼3%である。
事務局
:試算の上の数値を足していくと8.1%になる。他に新エネルギーの分もある。
委員長
:一方国は25%であるが、もう少し数値がないと議論できないでしょう。なお、買い替えが2020
年までにどこまで進むかは問題がありますが、この考え方も踏まえて、ボトムアップでどこまで
いけるかと、理念的にどこまでやる必要があるのかというところを考えていく必要があります。
その中で柱となる重点プロジェクトについて意見を伺います。
委員
:目標5%削減くらいでは継続努力の範囲で低すぎるのではないでしょうか。
委員
:家庭ではこまめな省エネの他に機器買い替えや住宅の断熱化を加える、産業では日常の省エネの
他に機器導入などがあるが複雑すぎます。業務ではESCOの他に家庭に近いが空調機の省エネは
大きい、運輸ではクリーンエネルギー自動車導入を考える。これらを全部入れれば倍くらいにな
るのではないでしょうか。
委員
:CO 2 を削減したらポイントを貰う方法がある。家庭の機器更新はエネルギー削減をしたらポイン
トが付くなどの制度がないと費用を負担できないのではないか。省エネ機器を普及させるにはど
うすれば良いかを考えた方が良いと思います。日本のGDPの60%は消費なので、ポイントで還
元すれば良いのではないでしょうか。削減目標を決めるにはどのようにすれば出来るかまで考え
る必要があります。
委員
:2020年までの期間にはさらに省エネ技術の進歩も加味して削減量を決めると良いと思う。
資-107
委員長
:どうすれば費用の壁を越えられるか。ポイント制度が良いか、情報を提供して5から10年で元が
取れることを知らせるか、低利融資を小売店や地域の銀行と協力してやってもえるか、など、ビ
ジネスになっていかないと続いていかないでしょう。投資に対する効果が現れるまでには時間が
掛かります。農業分野では何かないでしょうか。
委員
:あまり低い目標ではどうかと思いますが、生活を抑えるようなものでも困ります。
委員
:主婦としては家庭の省エネ大事典はうれしい。多くの方々は、こまめな省エネ活動をすでに実践
していると思います。ただし、太陽光は元をとるまでに20年必要なので導入しづらい。エアコン
やTVは買い替える方が多いと思うが、冷蔵庫はそのまま使いそう。買い替えは、ついもったい
ないと思ってしまいます。
委員長
:この辺をどう伝えるかですね。
委員
:つくば市では、エコジョーズなどの補助制度がある。このような補助の話も必要でしょう。もっ
とも、補助は4∼7月で無くなってしまうらしいですが。
委員
:普及には補助事業が必要です。報告書に入れたらどうでしょうか。
委員
:補助の話では、国の役割、市の役割があります。
情報提供、省エネの普及のため、NPOなどで省エネに熱心な方がいる。そういう人に活動する
場を提供するのが自治体の役割であると思うし、そういうことが重要。それから削減効果が目に
見えないと切り替えしにくいという話があったが、省エネナビの貸し出しなど有効であると考え
ます。
委員長
:次回は1月25日の14時∼16時でいかがでしょうか。その後に懇親会を開催します。本委員会の資
料、特に、4−1、4−2の確認、理念、プロジェクトに対する意見は12月28日の17時あるいは1月4
日の9時までに事務局に送付してください。議事録は報告書に載せますか。
事務局
:議事録に載せる場合は委員とし、名前は入れないようにします。
委員長
:他に無ければこれで閉会とします。
資-108
第4回
牛久市地域エネルギービジョン策定・庁内委員会(合同)会議議事要旨
1
開催日時
平成22年
2
開催場所
牛久市本庁舎
3
配付資料
1月25日
午後3時00から午後5時00分まで
第3会議室
(1)委員会次第
(2)報告書(案)
(3)家庭部門における2020年のエネルギー消費量(報告書の補足資料)
(4)5.省エネルギーの可能性(報告書一部差し替え)
(5)6.4.1.分野別省エネルギー効果の試算の補足資料(報告書の補足資料)
(6)第3回ビジョン策定委員会議事録
(7)環境関連の新聞記事
4
議事要旨
委員長
:ただいまより平成21年度第4回牛久市地域エネルギービジョン策定庁内委員会合同会議を開催し
ます。今日で最後になるので、活発なご意見をいただきたいと思います。
委員長
:地域エネルギービジョン基本方針について事務局より説明してもらいます。
事務局
:−地域エネルギービジョン基本方針の説明−
委員長
:ここはこの報告書の骨というか、何のためにやるかという位置づけにあたります。私のほうから
ひとつ確認します。10ページ、ビジョンの位置づけがあるが、そこでは牛久市の将来都市像とし
て7つの方針が書かれています。いくつかはダブルと思うので、どこに置くとすっきりするか、
全体をうまく整備してまとめられないでしょうか。
事務局
:10ページ、下の部分を入れ替えました。以前は、まず環境基本法、環境を守り育てる条例(環境
基本条例)、環境基本計画、続いてビジョンとしていましたが、後ろのほうとかぶるため体系図
を省き、このビジョンのプロセスを当初のものに戻しました。
委員
:83ページ、基本方針について。エネルギー消費抑制だけでなく、新エネの導入もここに入れるべ
きだと考えます。次に、84ページ、市民のライフスタイルの変革についてです。ここも、省エネ
と新エネで整理したらどうでしょうか。
委員長
:バイオマスタウンとの位置づけは検討が必要ですが、バイオマスは入れましょう。
委員長
:つぎに、削減目標について説明をお願いします。
事務局
:−削減目標の説明−
事務局
:85ページ、エネルギー削減目標について補足します。省エネと新エネをひとつにまとめ、両方あ
わせて20%としました。新エネルギー導入の説明では、ヒートポンプの影響が大きいとの指摘に
より、記述することにしました。1990年と2006年の比較では、事業所数が2,335件増、工業出荷額
では50%増となっており、この間産業部門はかなり増えているといえます。1990年には奥原工業
団地がなかったことを考えても、牛久の場合は2006年の捉え方でいいと考えます。
委員
:20%という数字が出ていると国の25%より低いため、簡単な目標に思われそうだが、牛久市は人
資-109
口が増えており、これは決して簡単な数値ではないということを打ち出しておく必要があります。
例えば、この目標を仮に全国の人口で換算し直してみるとこの20%減の目標は何%減に当たると
いうことを、目標のすぐ近くに記述することによって印象が変わると思います。もう一つはエネ
ルギー消費量20%、二酸化炭素排出量が20%というと、新エネがあまり効いていないという印象
を与えてしまうかもしれません。難しいでしょうが差をつけてみてはどうでしょうか。
委員
:BDF燃料製造の目標値について、現状維持の目標なのか、あるいはもっと踏み込んでやるのか、
その点をお伺いします。
事務局
:機械の大型化などがない限り、ここに挙げた数字が上限です。今導入している機械で年間平日フ
ル稼働したときの数字がこれくらいです。
委員長
:バイオマスタウン構想もあることですし、ケース2の数字をもう少し上増しし、雇用にもつなが
るという記述も可能かと思います。
副委員長
:学校給食に必要な量は13,000リットルということは、25ヘクタールだと賄えるわけです。だんだ
ん増やしていくという構想にすればいい。現時点の理想としては、今の耕作量の3倍くらい。
委員長
:その辺の整合性も調整することにします。同様に、ケース2の数字、特に普及率について、どれ
くらい積極的にやるのか、更なる検討が可能かと思われます。例えば、太陽光ではケース1で新
築の10%、ケース2でその2倍の20%とありますが、固定価格買い取り制度が始まり、大手家電
量販店でも太陽光の事業展開をしている状況です。あと、住宅エコポイントも始まり、既築の家
の改修も進んでいくことが予想されます。そこのロジックを盛り込むまではまだ知恵を出し切れ
ていないが、全体のビジョンあるいは方向性として市民も全員参加するなど、ケース2の数字は
もっとアンビシャスな値を打ち出してもいいと思います。
委員
:人口増を4%としていいのかは疑問に思います。また、若い人か、年配の人かでエネルギー消費
量が違いますし、省エネ家電への買い替えは年配の人には見込めないのではないでしょうか。
委員長
:家庭別のエネルギー利用統計を見ると、高齢者でもエネルギー消費量が多い場合もあります。
副委員長
:新しい一戸建てやマンションの場合、昔の家に比べて断熱材が良く、また太陽光パネルをつける
ことが多いので、人口増加に比例してエネルギー消費も増えると必ずしも言えないと思います。
また、茨城県内で人口が増えているのは、つくば、牛久、守谷です。引っ越してきた人が800人、
新生児でも800人。つまり、一年で約1%増ですが、このまま増えると予測できるか疑問です。
委員長
:茨城県のなかでも増加するところはわずかで、全体的には、減少傾向にあり、4%の人口増は妥
当かと思います。
事務局
:ビジョンとして独自の人口推計をやるかという問題がありますが、総合計画上で示されているも
のが現在までしかないので、公的に示されているものを利用しました。
委員長
:あと工業についても、工業団地も埋まっており、基本的に変わらないとみなして計算しました。
他に、それぞれの削減の実施率について皆さんに相談したい。例えば91ページの産業部門、ケー
ス2の中小の事業者の50%、70%という数字、また、家庭でのケース2の40%という数字をもう
少し見直しできるかと思います。93ページの運輸の数字も、エコカー減税が今後も後押ししたら
資-110
80∼90%までいくのかどうか。あまりにも極端な数字になってはいけないが、今の段階でケース
1、ケース2はそれほど変わっていないという印象を受けますがいかがでしょうか。
委員
:家電について、これは2020年に現在使われている家電の40%が新しいタイプに変わるということ
ですが、約10年で買い換えることを考えると、家庭で削減率が大きいエアコン、冷蔵庫、照明は、
2020年には全部変わってしまうのではないでしょうか。現在の構成を予想しないと難しいが、も
う少し高い数字でもいいという気がします。
委員長
:その点は、あとで相談したいと思います。次に重点プロジェクトに議題を進めたいと思います。
事務局
:−重点プロジェクトの説明−
−スケジュールの説明−
委員長
:どういうことが牛久市でできるのか、やったら面白いということを事務局で練ってもらいました。
皆さんからも意見をもらっていましたが、仮の姿としてこのように挙げています。ご意見をお願
いします。
委員
:86ページ、エネルギーの見える化で具体的には省エネナビについて触れています。どのようなプ
ロジェクトでしょうか。
事務局
:前に記述したプロジェクトのいくつかを絡めており、こういったことを進められるかどうか、仕
組みづくりをしながら検討していきたいと考えています。
委員長
:プロジェクトにある環境家計簿について、三重県では環境家計簿をつけて前より減ったらキック
バックする仕組みを実施していました。これらはアイディアとして検討すべきところです。
委員
:環境家計簿は、すでにいろいろなところでやっています。さらに進めるとしたら、その先にやる
といいことがあれば効果があるということです。お金を使うことだけでなく、例えば、学校の子
供を巻き込んで競争させたり、優秀事例を発表するなど、工夫次第だと思います。環境家計簿の
様式を提示するだけでは効果はない。また、省エネナビについては、全国で2,000台貸し出しして
おり、毎年データを集めています。熱心な人では省エネナビをつけてから11%電力消費が減った
という例もあり、効果があることは確かです。貸し出すことはいいことですが、購入すると1台3
万円くらいします。また、開発途上の機器なので、家庭の分電盤の形状によって取り付けられな
い場合があります。
委員
:88ページ、菜の花プロジェクトにも堆肥化について触れています。家庭ゴミもここに持って行き、
集約して堆肥化できないでしょうか。このプロジェクトの考えを聞かせてください。
委員
:環境経済部で、19年度のゴミの分析調査によると、燃えるゴミのなかに含まれる生ゴミの量は6,
700トン、それを処理経費に換算すると1億1千万かかってしまう。従って、その生ゴミに対して
堆肥化していくために、大きな施設をいきなり立ち上げても運営費、事業費がかかってしまう。
まずはモデル地区を作って、メリット、デメリットを捉えていこうという動きがあります。
委員
:省エネにもつながることなので、このプロジェクトでそこまで計画してもいいのではないかと思
っています。今のままだと現状の延長上という気がしてならない。
委員
:では、一歩進めて菜の花プロジェクトの堆肥化施設とタイアップしていく考えを打ち出してもい
資-111
いかと思います。廃棄物発電は考えられないのでしょうか。
委員
:現施設を改造して設置するということは今のところ考えていません。量、施設の改造費、設置ス
ペースに問題があります。将来、建て替えがくれば最新の技術を備えたものになるとは思います。
委員長
:特に、110ページには新エネに生ゴミプロジェクトが位置づけられていますが、生ゴミを除くこ
とによって、ゴミ処理場が効率的になり、助燃剤を減らすことができるという点で、省エネに位
置づけてもいいかと思います。あと、委員の指摘のように、2番、3番は連携して行うなど説明を
書いてもらいたいと思います。
では次に、重点テーマについて、これらのテーマを打ち出して、引き続き調査をし、それがさら
に羽ばたくと実質の調査を行うというところですが、事業者のメリットがないとこれは全然まわ
らないと思っています。メリットを出すためにどういう仕組みを入れたらいいか、何かご意見あ
りますか。
委員
:88ページ、特に省エネルギーについてです。省エネ行動を促すようなもの、効果が大きい家電、
住宅に関してはお金がかかることもあって、挙げるのは難しいかもしれませんが、例えば住宅リ
フォームで効き目があるのは、窓のリフォームです。既存の窓に内窓をつけるのが一番簡単で、
費用のわりには効果が高いといえます。断熱がよくない家でも、窓を改造するだけで相当な効果
があります。そこで、二重窓化に補助をするものはどうでしょうか。あるいは、冬の間だけでも
窓にシールを貼る、そういう簡単なことをたくさんの方にやってもらうというプロジェクトが考
えられるかと思います。エコモデルハウスプロジェクトで複層窓というと、恐らく真空断熱ガラ
ス、3重ガラス、断熱サッシなど、普通手が出せないものが展示されていって、わかるけど踏み
込めないというものになりがちです。古い家でのエコアイディアに期待できるかと思います。お
金のかからない工夫レベルのものを広げる方策として、情報発信し、小額でも補助をするという
のが、今の考えです。
委員長
:ありがとうございます。情報を伝える、ということも含めて取り組むといいと思います。
委員長
:省エネ性能がいいというインフォメーションだけでも提供することはできそうです。知らない人
もたくさんいるような気がします。委員、何か意見はございますか。
委員
:例えば、家庭ですと実際はエアコンが壊れるまで買わないんです。
委員長
:そこが、見える化させるポイントでもあるわけですね。
委員
:その辺は考え方です。温暖化を防止するんだ、という市民の意識を高めるような啓蒙活動も必要
だと思います。
委員
:省エネをやるのは我々市民、まず関心を持ってもらうことが大切です。やらなければいけないと
いうことは理解しているのだから、小さいこと、できることからやる、と掲げていくのがいいと
思います。あと、カラーを効果的に使うと目を引きやすい。
委員長
:そういう意味で、策定事業報告書自体も一般的にわかりやすいもの、メッセージ、色、図を含め
たものが必要かもしれませんね。
事務局
:委員長、会議録の扱いについては、いかがいたしますか。
資-112
委員長
:議事録の扱いについてですが、名前は伏せ、特定できないようにして議事進行の中身を載せると
いうことでよろしいでしょうか。
委員
:61ページ、CO 2 排出係数について。環境省から政府発表された最新の排出係数が0.332でした。
市民の方にわかりやすいという点で、国が発表した数字を使用したらよろしいかと思います。
委員長
:考え方によって変わってしまう点が非常に悩ましいところです。一つの数字で示すのが本当にい
いのかどうか、場合によっては注意書きにして二つ数字を書くのがいいのか。これを読む方は一
般の方も想定しているので、茨城県版の環境家計簿をつけている方が見ます。そういった意味で、
注意書きでいくのが、一番誤解が少ないと思いますがいかがでしょう。
委員会は今日で最後ですが、ご意見のとりまとめについて、提案がありますので、事務局の方か
らお願いします。
事務局
:印刷の日程もありますので、意見としては今週いっぱいで締めたいと思います。こちらで見せ方
を多少見直して、来週で固めて印刷したいと考えています。
委員長
:最後は委員長と事務局とで相談して図らせていただくがよろしいでしょうか。それでは、ありが
とうございました。
資-113
市民
7.アンケート用紙
1.あなたのご家族についておたずねします
問1
あなたの性別をお教えください。(該当する番号を○印で囲んでください)
1.男
問2
性
2.女
あなたの年齢をお教えください。(該当する番号を○印で囲んでください)
1.20 歳未満
5.50 ∼ 59 歳
問3
2.20 ∼ 29 歳
6.60 ∼ 69 歳
3.30 ∼ 39 歳
7.70 歳以上
2.公務員
6.無職
3.専業主婦
7.学生
4.農・林・水産業
8.その他
あなたのお住まいの地区をお教えください。
町
問5
4.40 ∼ 49 歳
あなたのご職業をお教えください。(該当する番号を○印で囲んでください)
1.会社員
5.自営業(商工業)
問4
性
丁目
あなたの家族構成とご家庭にお住まいの人数をお教えください。
(家族構成には該当する番号に○を、人数にはご自身を含めた人数をご記入ください)
【 家族構成 】
【 人
1.単身
数 】 (
2.夫婦のみ
3.親子
4.3世代(親子孫)
5.その他
)人
問6
あなたが現在お住まいの住宅についてお教えください。
(住宅には該当する番号に○を、延床面積には住宅部分の全面積をご記入ください)
【 住 宅 】1.一戸建て
2.集合住宅
3.その他 (
)
【建築年数は】 築(
)年
【窓について】1.単板ガラス 2.複層ガラス+アルミサッシ 3.複層ガラス+断熱サッシ
【 延床面積 】(
)平方メートル(坪数×3.3 でご計算ください)
問7 現在お使いの電化製品等について教えてください。
(該当する空欄に記入してください)
その内最もよく
機器名
台数 使う機器の使用
能力・大きさ
種類など
年数
エアコン
年
畳用
冷蔵庫
年
リットル
テレビ
年
インチ 1.ブラウン管
給湯器
年
−
問8
−
−
2.液晶 3.プラズマ
−
ご家庭で自動車等をお持ちですか。お持ちの方は自動車等の台数をお教えください。
(該当する空欄に台数を記入してください)
用途別・種類
乗用車
トラック・ダンプ
バイク
特殊用途車※1
軽自動車(軽トラック含む)
燃
ガソリン
軽
油
台
台
台
台
台
料 の 種 類
ハイブリッド
その他燃料※2(燃料名)
台
台
台(
)
台
台
台(
)
台(
)
台
台
台(
)
台
台(
)
(※1)農業機械(トラクター、耕運機等)を含みます。(※2)その他燃料とは、重油や天然ガス、LP ガス等。
資-114
ご家庭におけるひと月あたりの平均エネルギー費用をお教えください。わかる範囲で結構ですので、
おおよその金額をお教えください。
(該当する空欄に○印をご記入ください)
ガスの種類については、使用している種類(都市ガス、LPG)を○印で囲んでください。
問9
【 ガスの種類 】
1.都市ガス
エネルギーの種類ごとの金額
2.LPG
電気
ひと月の平均エネルギー費用
ガス
ガソリン
軽油
灯油
使用していない(0円)
2,500 円未満
2,500 円以上∼5,000 円未満
5,000 円以上∼7,500 円未満
7,500 円以上∼10,000 円未満
10,000 円以上∼15,000 円未満
15,000 円以上∼20,000 円未満
20,000 円以上∼25,000 円未満
25,000 円以上∼30,000 円未満
30,000 円以上∼35,000 円未満
35,000 円以上∼40,000 円未満
40,000 円以上∼45,000 円未満
45,000 円以上∼50,000 円未満
50,000 円以上
※ ひと月あたりの平均エネルギー費用は、夏季、冬季を含めた利用期間の平均費用でお願いします。
問 10
①
②
③
④
⑤
⑥
あなたの地球温暖化防止のための取組み等についてお教えください。
(該当する「選択」欄一つに○印をご記入ください)
取組み等について
温暖化問題について聞いたことがない
聞いてはいるが、温暖化問題は緊急課題とは感じておらず何もしていない
温暖化問題は緊急な課題だとは思うが、何をしていいか分からない
温暖化問題について、個人的な取組みを始めているが効果が不明
温暖化問題について知っており、効果的な取組みをすすめている
温暖化問題に効果的な取組みをすすめていることに加え、周りにいる他の人々にも同様な
活動を広めている
問 11
選 択
経済活動を続けていくためには安心・安全・安価なエネルギー確保が必要です。今後のエネルギー
確保について、どのような取り組みが必要だと思いますか。
(該当する「選択」欄すべてに○をご記入ください)
エネルギー確保への取り組み
選 択
① 技術の進歩で、従来より CO2 排出が少なくなった石炭火力へ発電施設を切り替える
② CO2 の排出量が比較的少ない天然ガスを有効活用する
③ 太陽光発電・風力発電・バイオマス発電などの新エネルギーの導入をさらに進めるため、
コストダウンや導入コスト負担のしくみを整備する
④ 安全の確保を大前提に石油市場の動向に影響されず、CO2 排出が少ない原子力発電の比率
を高めるため、核燃料サイクルを含めて推進する
⑤ 石油・天然ガス確保のため、わが国企業による海外での資源開発や、資源国との総合的な
関係強化を図る
⑥ わからない
⑦ その他(
)
資-115
2.今後の新エネルギー活用と、省エネルギー活動についておたずねします
問 12
あなたがご存知の新エネルギーについてお教えください。
(①∼⑬のエネルギーについて、該当する欄に一つずつ○印を記入ください)
知って
聞いたこと
エネルギーの種類
知らない
いる
がある
既に設置
している
① 太陽光発電
② 太陽熱利用
③ 風力発電
④ バイオマス発電・熱利用
⑤ バイオマス燃料(バイオディーゼル燃料等)製造
⑥ 小水力発電
⑦ 廃棄物発電・熱利用
⑧ 廃棄物燃料製造
⑨ 温度差エネルギー(ヒートポンプなど)
⑩ 地熱発電
⑪ 燃料電池
⑫ 天然ガスコージェネレーション
⑬ クリーンエネルギー自動車
問 13
あなたの新エネルギーに対するイメージについてお教えください。
(該当する「選択」欄すべてに○をご記入ください)
新エネルギーに対するイメージ
選 択
① 経済的でお得
② 地球温暖化や資源の枯渇から生活を守るために必要
③ 技術の進歩が進むので経済にとってプラスになる
④ 経済的負担が増えるので経済活性化にマイナスになる
⑤ 我慢を必要とし、生活水準が低下する
⑥ わからない
⑦ その他(
問 14
)
現在、市として取り組んでいる省エネルギー活動・新エネルギー利活用について、あなたがご存知の
ものをお教えください。
(該当する「選択」欄すべてに○をご記入ください)
市の取り組み
選 択
① 冷房温度抑制のため、市役所の壁面を覆うヘチマの「緑のカーテン」を設置している
② 家庭から回収された廃食用油によりバイオディーゼル燃料を製造し、市の公用車燃料への
利用に取り組んでいる
③ 学校給食の残飯・調理くずなどの堆肥化に取り組んでいる
④ 市役所では「うしくエコオフィス行動計画」に基づき、取り組みを促進している
⑤ 牛久市は茨城県内で最初に「バイオマスタウン構想」を策定し、新エネルギー利活用の推
進に率先して取り組んでいる
⑥ その他(
)
資-116
問 15 今後、市としてどのような新エネルギーに取り組むことが有効だと思いますか。
(特に重要と思われるものを3つ選び、該当する番号を○印で囲んでください)
1.太陽光発電
2.太陽熱利用
3.風力発電
4.バイオマス発電・熱利用
5.燃料電池
6.小水力発電
7.廃棄物発電・熱利用
8.廃棄物燃料製造
9.温度差エネルギー(ヒートポンプなど)
10.バイオマス燃料(バイオディーゼル燃料等)製造 11.天然ガスコージェネレーション
12.クリーンエネルギー自動車 13.その他(
)
問 16
今後、新エネルギーをどのような施設・設備で利用したらよいと思いますか。
(ふさわしいと思われるものを3つ選び、該当する番号を○印で囲んでください)
1.学校などの教育施設
5.老人福祉施設
9.防犯灯や街路灯
問 17
2.市役所
3.図書館
6.観光施設
7.文化施設
10.各家庭で利用 11.その他(
4.公民館
8.スポーツ施設
)
12.なし
リ ビ ン グ
キ ッ チ ン
ご家庭で実行している省エネルギーについての行動をお教えください。
(該当する「現状」と「今後」の番号に、一つずつ○印をご記入ください)
現状
省エネルギー活動
とき
はい
いいえ
どき
①暖房は 20℃、冷房は 28℃を目安に温度設定をして
1
2
3
いる
②電気カーペットは部屋の広さや用途にあったものを
1
2
3
選び、温度設定をこまめに調節している
③冷暖房機器は不要なつけっぱなしをしないように気
1
2
3
をつけている
④照明は省エネ型の蛍光灯や、電球型蛍光ランプを使
1
2
3
用するようにしている
⑤人のいない部屋の照明は、こまめな消灯を心がけて
1
2
3
いる
⑥テレビをつけっ放しにしたまま、他の用事をしない
1
2
3
ようにしている
⑦洗いものをする時は、給湯器の温度設定をできるだ
1
2
3
け低くするようにしている
⑧冷蔵庫の庫内は季節にあわせて温度調節をしたり、
1
2
3
ものを詰め込み過ぎないようにしている
⑨冷蔵庫は壁から適切な間隔をあけて設置している
⑩冷蔵庫の扉は開閉を少なくし、開けている時間を短
くするように気をつけている
⑪ 電気ポットは長時間使わないときにはコンセント
を抜くようにしている
対象
外
今後
改善
現状
する
維持
4
5
6
4
5
6
4
5
6
4
5
6
4
5
6
4
5
6
4
5
6
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
※省エネルギー活動について該当しない場合は、「対象外」に〇をつけてください。
(一部、「新ライフスタイルチェック 25」(財)省エネルギーセンターより)
資-117
省エネルギー活動
はい
現状
とき
いいえ
どき
今後
対象
外
改善
する
現状
維持
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
⑲タイヤの空気圧は適正に保つように心がけている
1
2
3
4
5
6
⑳外出時はできるだけ車に乗らず、自転車や徒歩、公
共交通機関を利用するようにしている
1
2
3
4
5
6
⑫洗濯をする時はまとめて洗うようにしている
浴室洗面所
⑬お風呂は間隔を開けずに入るようにして、追い焚き
をしないようにしている
⑭シャワーはお湯を流しっぱなしにしないように気を
つけている
⑮温水洗浄便座は、洗浄水温度と暖房便座の温度を季
節に応じてこまめに調節し、使わない時は保温効果
を高めるため便座のふたを閉めるようにしている
⑯停車時はできるだけエンジンを切るようにしている
自
動 車
⑰無駄な荷物を積んだまま運転しないように気をつけ
ている
⑱経済速度を心がけ、急発進・急加速をしないように
気をつけている
※省エネルギー活動について該当しない場合は、「対象外」に〇をつけてください。
(一部、「新ライフスタイルチェック 25」(財)省エネルギーセンターより)
問 18
省エネルギー活動を推進するには、どのような方策が重要であると思いますか。
(特に重要と思われるものを3つ選び、「選択」欄に○印をご記入ください)
省エネルギー推進のための方策
① 一人ひとりが気をつけて省エネルギー活動を行う
② 市が率先して省エネルギー活動を実施する
③ 市が省エネルギーのパンフレットを作成し、各家庭に配布する
④ 小・中学校で省エネルギー教育を実施する
⑤ 市民全般を対象とした省エネルギー講座を開催する
⑥ インターネットを利用して省エネルギー活動を推進する
⑦ 機器購入にはエコポイントが利用可能な省エネルギー型機器を選定する
⑧ 省エネルギーの優遇税制(エコカー減税等)や補助金など支援制度の充実
⑨ 省エネルギーに貢献している家庭や企業を表彰する制度の創設
⑩ その他(
)
資-118
選 択
問 19
今後、牛久市で住民・事業者・行政が一体となったエネルギー利活用に関する運動を開催した場合、
参加したいと思いますか。
(該当する「選択」欄に○印をご記入ください)
参加の考え方
選 択
① ぜひ参加したい
② 時間に余裕があれば参加する
③ テーマによっては参加する
④ 資料だけあればよい
⑤ 参加しない
⑥ その他(
問 20
)
あなたの家庭で、今後積極的に省エネルギー活動に取り組んだ場合、現在と比べてエネルギー全体
(電気、ガス、ガソリン等)をどの程度削減できると思いますか。直感で結構ですので、該当する
「選択」欄に○印をご記入ください。
1.家庭ではすでに省エネに取り組んでいる
2.家庭ではまだ省エネはしていない
全エネルギーの削減予想
選
択
① 25%以上の削減を目指してみたい
② 10%程度の削減を目指してみたい
③ 5%程度は可能かもしれない
④ 現在と殆ど変わらないだろう
⑤ むしろ増加する可能性がある
⑥ わからない
問 21
省エネルギー活動や新エネルギーの利活用を推進するためのご意見や、環境問題を解決するための
ご意見、市へのご要望等ございましたら、ご自由にご記入ください。
アンケートはこれで終了です。ご協力ありがとうございました。
資-119
事業所
1.貴事業所についておたずねします(ご回答はお差支えのない範囲で結構です)
問1
貴事業所の所在する地区をお教えください。
町
問2
貴事業所の事業形態をお教えください。(該当する番号を○印で囲んでください)
1.事務所
問3
丁目
2.店舗
3.工場
6.その他(
)
3.鉱業・建設業
7.金融・保険業
11.旅館・ホテル業
)
4.製造業
8.不動産業
12.公的サービス
貴事業所の従業員数をお教えください。(該当する番号を○印で囲んでください)
1.1∼4人
5.30∼99人
問5
5.学校
貴事業所の業種をお教えください。
(該当する番号を○印で囲んでください)
1.農・林・水産業 2.小売業
5.電気・ガス
6.運輸・通信
9.卸売業
10.飲食
13.その他(
問4
4.病院
2.5∼9人
3.10∼19人
4.20∼29人
6.100∼199人
7.200人以上(
人)
貴事業所の建物の延床面積をお教えください。
(該当する番号を○印で囲んでください)
1.50 ㎡未満
2.50∼100 ㎡未満
3.100∼300 ㎡未満
4.300∼500 ㎡未満
5.500∼1,000 ㎡未満
6.1,000∼3,000 ㎡未満
7.3,000 ㎡以上(
問6
貴社事業所の建物は(該当する番号を○印で囲んでください)
1.自社の建物である
問7
㎡)
2.テナントとして入居している
現在保有するエネルギー機器をお教えください。
(テナントなどで詳細不明の場合は次に、お進み下さい)
エネルギー機器
燃料名
能力・種類
① ボイラー
蒸発量(
② 空調設備
1.セントラル型
③ 冷凍・冷却装置
用途:
④ その他エネルギーを多く使う
設備
用途:
(具体名:
)
(具体名:
)
用途:
資-120
)[kg/h または t/h]
2.個別分散型
2.エネルギー利用の状況についておたずねします
問8
貴事業所の、ひと月あたりの平均エネルギー使用量及び費用をわかる範囲で結構
ですので、おおよその金額をお教えください。
ガスの種類については、使用している種類(都市ガス、LPG)を○印で囲んでく
ださい。
【 ガスの種類 】
1.都市ガス
使用量・費用
2.LPG
ひと月あたりの平均使用量
種類
ひと月あたりの平均費用
電
気
約
kWh
約
ガ
ス
約
㎥
約
重
油
約
㍑
約
灯
油
約
㍑
約
軽
油
約
㍑
約
約
㍑
約
ガソリン
円/
月
円/
月
円/
月
円/
月
円/
月
円/
月
その他、使用されているものがあればお教えください。
、年間の使用量:
(エネルギーの種類:
)
契約電力について、おわかりになる範囲でご回答ください。
kW
契約電力
問9
貴事業所で使用している乗り物の台数と、燃料の種類をお教えください。
(該当する空欄に台数を記入してください)
燃
用途別・種類
ガソリ
ン
乗用車
貨物車 (ダンプ含
む)
軽
油
料
LP ガス
の
種
類
ハイブリッ
ド
その他燃料 ※ 2(燃料名)
台
台
台
台
台
(
)
台
台
台
台
台
(
)
台
台
(
)
台
台
(
)
台
台
(
)
バイク
台
特殊用途車 ※ 1
台
軽自動車
(軽トラック含
む)
台
台
(※1)農業機械(トラクター、耕運機等)を含みます。
資-121
(※2)その他燃料とは、重油や天然ガス等。
3.今後の新エネルギー活用と、省エネルギー活動についておたずねします
問10
貴事業所で現在取り組んでいる省エネルギー活動をお教えください。
(それぞれ該当する空欄に○印をご記入ください)
省エネルギー活動
はい
ときど
き
いいえ
対象外
① 冷暖房の効きすぎがないように、エアコンの
設定温度を調整している
② 熱関連の省エネ機器(ボイラー等)を導入し
ている
③ 電気関連の省エネ機器(省エネエアコン等)
を導入している
④ 照明関連の省エネ機器(高周波点灯管、LED
ランプ等)を導入している
⑤ 間引き消灯等を行っている
⑥ 空調機器等のメンテナンスを行っている
⑦ 事務機器類の不使用時におけるスイッチオ
フを徹底している
⑧ BEMS(ビルエネルギー管理システム)を
導入して、エネルギー消費を管理・制御してい
る
⑨ 低燃費車への変更を行っている
⑩ 自家用車での出勤を控える日(ノーマイカー
デー)を設定している
⑪ 公共交通機関の利用促進を図っている
⑫ 燃料削減目標の設定を行っている
※該当する機器を保有していないなどの場合は、「対象外」に○印を記入ください。
問11
貴事業所で取り組んでいる【問10】以外の省エネルギー活動がありましたら、
ご自由にご記入ください。
資-122
問12
貴事業所における次の①から⑫までの制度・事業・機器等の採用・導入につい
て、該当する選択肢番号にそれぞれ○印をご記入ください。
選択肢番号
選択肢の内容
1
制度の採用、事業の導入、機器の購入などを実施している
2
制度の採用、事業の導入、機器の購入などを検討している
3
知っており、その内容について今後に検討を考えている
4
聞いたことがあり、関心をもっている
5
関心がない
制度・事業・機器の項目
選択肢番号(○印をご記入下さい)
① 省エネ診断
② クリーンエネルギー自動車(ハイブリッド自動
車
電気自動車、天然ガス自動車など)
③ コージェネレーション
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
④ 高効率ヒートポンプ空調熱源機
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
⑧ ESCO事業
1
2
3
4
5
⑨ 省エネナビ
1
2
3
4
5
⑪ ISO14001
1
2
3
4
5
⑫ グリーン購入
1
2
3
4
5
⑤ ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
⑥ 断熱フィルム、塗料、散水等による空調負荷低
減化
⑦ グリーン電力制度
問13
省エネルギー対策へのお考えをお伺いします。省エネルギー活動に取り組む上
で、特に重要と思われる方策を3つ選び、「選択」欄に○印をご記入ください。
方
策
選 択
① 省エネルギーの方法・工夫・具体的改善策についての情報提供
② 省エネルギー診断、ESCO 事業などのコンサルティングの情報提供
③ 従業員への省エネルギー教育に対する支援(講習会の開催)
④ 事業所の省エネ設備投資等への経済支援(公的助成の拡充)
⑤ ISO14001 等認証取得についての経済的・技術的支援
⑥ 環境に配慮した事業所の認定制度の充実(エコオフィス宣言等)
⑦ 他社のエネルギーに関する先進事例の紹介などの情報提供
⑧ 地球温暖化問題についてのイベントや PR 活動の実施
⑨ 温室効果ガス排出に対する独自の規制措置の検討
⑩ 事業者間の相互連携、相互啓発等の機会提供
⑪ 省エネルギーに貢献している家庭や企業を表彰する制度の創設
⑫ その他(
)
資-123
問 14
貴事業所における、今後の新エネルギー設備の導入予定について、該当するものにそれ
ぞれ○印を記入ください。
エネルギーの種類
導入
導入
検討
導入する
わからない
済み
したい
したい
予定はない
判断できない
① 太陽光発電
② 太陽熱利用
③ 風力発電
④ バイオマス発電・熱利用
⑤ バイオマス燃料(バイオディーゼル燃料等)
⑥ 小水力発電
⑦ 廃棄物発電・熱利用
⑧ 廃棄物燃料製造
⑨ 温度差エネルギー(ヒートポンプ)
⑩燃料電池
⑪天然ガスコージェネレーション
⑫クリーンエネルギー自動車
問15
貴事業所の新エネルギーに対するイメージについてお教えください。
(該当する「選択」欄にいくつでも○印をご記入ください)
新エネルギーに対するイメージ
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
経済的でお得
地球温暖化や資源の枯渇から生活を守るために必要
技術の進歩が進むので経済にとってプラスになる
経済的負担が増えるので経済活性化にマイナスになる
我慢を必要とし、生活水準が低下する
わからない
その他(
問16
選 択
)
新エネルギー導入に当たって、特に検討すべき事項として考えられるものを 3 つ選び、
該当する番号を○印で囲んでください。
1.初期投資額
2.機械・設備性能
3.運転経費
4.CO 2 排出量削減効果
5.採算性
6.償却期間
7.メンテナンス
8.エネルギー供給の安定性
9.エネルギーコスト削減効果
10.広告効果(イメージアップ等)
11.その他(
)
問17
省エネルギー活動や新エネルギーの利活用を推進するためのご意見や、環境問題を解
決するためのご意見、市へのご要望等ございましたら、ご自由にご記入ください。
お差支えなければ、事業所名と連絡先などをご記入下さい。
事業所名:
連絡先電話:
ご担当名:
アンケートはこれで終了です。ご協力ありがとうございました。
資-124
牛久市地域エネルギービジョン
発行・編集
平成 22 年 2 月
牛久市環境経済部環境政策課
〒300-1292
茨城県牛久市中央 3-15-1
TEL
029-873-2111
FAX
029-871-2260
E-mail [email protected]
URL
http://www.city.ushiku.ibaraki.jp/
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