Comments
Description
Transcript
3−4−1−3 Nulling and Cancelling (BLAST)
【技術分類】3−4−1 【 FI 実現基盤技術/信号検出・復号技術/空間フィルタリング 】H03D5/00@A H04L1/06 【技術名称】3−4−1−1 Zero Forcing (ZF) 【技術内容】 原理: 送信側と受信側に複数のアンテナを用いるMIMOシステムにおける単純な線形受信機として、 Zero-Forcing受信機を示す。 詳細: Zero-Forcing受信機は、送信アンテナ数(送信信号数)に対応した行数、受信アンテナ数に応じた列 数を有するチャネルインパルス行列の逆行列を受信ベクトルに乗算することにより、他アンテナからの 送信信号を抑圧する。チャネルインパルス行列をH、受信信号ベクトルをr、復号信号ベクトルを ŝ とし たら、以下の式で表わすことができる。 x = H −1R (1) 図に示す MIMO の伝送モデルにおける受信信号 R1、R2は、雑音成分を無視すると、 R1 h11 = R2 h21 h12 x1 ⋅ h22 x 2 となる。チャネル応答行列は正則行列であることから逆行列が存在し、 復号信号 x1と x2は式(1)より、 x1 h11 = x 2 h21 −1 h12 R1 ⋅ h22 R2 − h21 R1 1 h ⋅ = 22 H − h12 h11 R2 として、2次元連立方程式を解けばよいことになり、これを Zero-Forcing と呼ぶ。ただし、 h11 ⋅ h22 − h12 ⋅ h21 ≠ 0 の拘束条件があり、 h11 ⋅ h22 − h12 ⋅ h21 = 0 となると受信不定になるという欠点がある。 長所: 受信機構成がシンプルである。また、SNRが高い場合は特性が良い。 短所: SNRが低い場合は、雑音強調などが顕著になり、特性の劣化が起きる。 従来技術・歴史: Zero Forcing は 1965 年に R. W. Lucky が考案した自動等化アルゴリズム技術である [2]。複数の 等化信号の中で最大の誤差となる最悪誤差を最小にするミニマックス(MiniMax)等化とも呼ばれ、等 化の他にアダプティブアレーアンテナのビーム制御などにも利用されてきた。MIMO では、複数のチャ ネルの信号分離に利用されている。 237 【図】 MIMO の伝送モデル MT=2 送信アンテナ 受信アンテナ MR=2 h11 R1 x1 送信データ (シンボル) 受信データ (シンボル) h12 STBC h22 STBC Encoder x2 h21 Decoder R2 複数電波伝搬路 h11∼h22:各電波伝搬路の伝送特性を示すチャネルインパルス応答 “ワイヤレス・ブロードバンド教科書”, “3.8 節 MIMO(Multi-Input Multi-Output), pp. 126-128”, “10th,June,2002”, “服部武・藤岡雅宣【編著】”, ”株式会社アイ・ディ・ジー・ジャパン発行” を基に作成 【出典】 [1] ”ワイヤレス・ブロードバンド教科書”, “3.8 節 MIMO(Multi-Input Multi-Output), pp. 126-128”, “10th,June,2002”, “服部武・藤岡雅宣【編著】”, ”株式会社アイ・ディ・ジー・ジ ャパン発行” 【参考資料】 [2]“Automatic equalization for digital communication”, “Bell Syst. Tech. April 1965, pp.547-588”, “April 1965”, “R.W.Lucky 著” [3]“Multiple-Input Multiple-Output (MIMO) Wireless Systems”, “Chapter in The Communications Handbook, 2nd edition, J. Gibson, ed., pp.90.1-90.14”, “2002”, “H.Bolcskei and A.J.Paulraj 著” [4]“Increasing capacity in wireless broadcast systems using distributed transmission/directional reception”, “U.S.Patent, No.5,345,599”, “1994”, “A.J.Paulraj and T.Kailath 著” [5]“Layered space-time architecture for wireless communication in a fading environment when using multi-element antennas”, “Bell Labs. Tech. J., 1996, Vol. 6, No. 2, pp. 41-59”, “Autumn, 1996”, “G.J.Foschini 著”, “Lucent technologies Inc. 発行” 238 【技術分類】3−4−1 【 FI 実現基盤技術/信号検出・復号技術/空間フィルタリング 】H03D5/00@A H04L1/06 【技術名称】3−4−1−2 Minimum Mean Squared Error (MMSE) 【技術内容】 原理: 送信側と受信側に複数のアンテナを用いる MIMO システムにおける簡単な線形受信機として、MMSE 規範による方法を述べる。 詳細: MMSE 受信機は、合成処理に用いる重みベクトルが出力における干渉と雑音の電力和が最小になるよ うに設定する。送信アンテナ数を M T 、受信アンテナ数を M R 、チャネルインパルス行列を H 、受信 信号ベクトルを r 、復号信号ベクトルを ŝ 、 ρ を送信信号電力、 σ n を雑音電力、 I MR を受信アンテナ 2 応答とすると、次式で表すことができる。 sˆ = ρ MT H H σ I 2 n MR + ρ MT HH H −1 r 長所: 雑音と干渉信号の両方を除去することができる。 短所: 最尤受信機などの非線形受信機に比べると、特性が悪い。 従来技術・歴史: 今までは Zero-Forcing 受信機のように、干渉信号は除去できるが、雑音強調を引き起こしてしまっ ていた。 【図】 空間多重システムの構成図 σ n2 I MR S/P H Tx MT ˆs ρ r Rx P/S MR “EE492m Space-Time Wireless Communications”, “Lecture 12:S-T Receiver (I) : Outline, pp. 1-27”, “19th February 2003”, “Arogyaswami. Paulraj, Kome Oteri 著”, “Stanford University”を基 に作成 239 【出典】 [1] “EE492m Space-Time Wireless Communications”, “Lecture 12:S-T Receiver (I) : Outline, pp. 1-27”, “19th February 2003”, “Arogyaswami. Paulraj, Kome Oteri 著”, “Stanford University” 1 【参考資料】 [2]“Increasing capacity in wireless broadcast systems using distributed transmission/directional reception”, “U.S.Patent, No.5,345,599”, “1994”, “A.J.Paulraj and T.Kailath 著” [3]“Layered space-time architecture for wireless communication in a fading environment when using multi-element antennas”, “Bell Labs Tech. J., pp.41-59”, “Autumn, 1996”, “G.J.Foschini 著” 1 URL: http://www.stanford.edu/class/ee492m/lectures/ 240 【技術分類】3−4−1 【 FI 実現基盤技術/信号検出・復号技術/空間フィルタリング 】H04J15/00 H04L1/06 【技術名称】3−4−1−3 Nulling and Cancelling (BLAST) 【技術内容】 原理: 送信、受信アンテナ数を複数にした通信構造を提案している。送信、受信アンテナ数は同数とする。 詳細: 図1に送信プロセスを示す。データは n 個のストリームに多重分離された後、各ストリームごとに 符号化される。その後、一定時間τごとに modulo-n だけシフトする。 図2に6×6のシステムにおける受信信号に対する処理を示す。受信信号はこの図の右側に示すよ うに6次元のベクトルとして処理される。処理プロセスは時空間レイヤの左上から右下に向う実線の 矢印に沿って行われ、空間1の処理が終了すると破線矢印に沿って左上方へ移動し5τ前の空間6の 処理へと移行する。 図3に提案システムのダイアグラムを示す。過去、未来のシンボルの判定は Zero-Forcing 判定帰還 によって実現される。 長所: アンテナ数8、アウテージ1%、平均受信 SNR=21dB のとき、42b/s/Hz を達成した。この容量は、送 信電力および帯域幅が等しいアンテナ数1のシステムの 40 倍以上である。 従来技術・歴史: V. Grenander と J. W. Silverstein によってランダム位相のスペクトル解析が行われた[2]。 【図1】 時空間レイヤリングを用いた送信プロセス Primitive Data Stream DEMUX 等レート伝送 レイヤ 1 レイヤ 2 (変調 / 符号化) (変調 / 符号化) ・・・ レイヤ n (変調 / 符号化) 階層化アンテナの nシフトモジュロ(τ秒毎) アンテナ MIMO伝搬チャネル “Layered Space-Time Architecture For Wireless Communication in a Fading Environment When Using Multi-Element Antennas”, “Bell Labs Technical Journal, Autumn 1996”, “1996”, “G. J. Foschini 著”, “p.46, Figure 4: Transmission process using space-time layering”を基に作成 241 【図2】 受信信号の処理プロセス 時間 ・・・・・ 0 τ 2τ 3τ 4τ 5τ 6τ 7τ 8τ 空間 時間 7 τ τ “Layered Space-Time Architecture For Wireless Communication in a Fading Environment When Using Multi-Element Antennas”, “Bell Labs Technical Journal, Autumn 1996”, “1996”, “G. J. Foschini 著”, “p.47, Figure 5: Flow of nominal processing time for a received signal”を基 に作成 242 【図3】 システムダイアグラム n equal rate substreams Primitive bit stream 1:n DEMUX AWGN vector + + Symbol stream Encoder + ・ ・ ・ Periodic t-varying vector Interference vector from periodically varying set of n−1 antennas n−1 detected substreams Compose vector of interfering detected symbols Periodic t-varying vector to avoid interference from detected bits* <・, ・> ・・・・・ Memory of previously detected symbols Periodic t-varying vector to avoid interference from undetected bits* Detected bitstream ・ n:1 MUX ・ ・ Decoder* Interference-free encoded stream − + <・, ・> Notationally, “<・, ・>” means complex scalar product AWGN−Additive white Gaussian noise * Channel knowledge required “Layered Space-Time Architecture For Wireless Communication in a Fading Environment When Using Multi-Element Antennas”, “Bell Labs Technical Journal, Autumn 1996”, “1996”, “G. J. Foschini 著”, “p.51, Figure 9: System diagram of the processing involved at the receiver” を基に作成 【出典】 [1]“Layered Space-Time Architecture For Wireless Communication in a Fading Environment When Using Multi-Element Antennas”, “Bell Labs Technical Journal, Autumn 1996, pp.41-59”, “1996”, “G. J. Foschini 著” 【参考資料】 [2]“Spectral Analysis of Networks with Random Topologies”, “SIAM J. of Applied Math., vol. 32, pp.499-519”, “March, 1997”, “V. Grenander and J. W. Silverstein 著” 243 【技術分類】3−4−1 【 FI 実現基盤技術/信号検出・復号技術/空間フィルタリング 】H04J15/00 H04L1/06 【技術名称】3−4−1−4 Square Root BLAST 【技術内容】 原理: 従来の BLAST における系列推定・検出では、線形フィルタによるヌル処理および既に検出した信号 を除去するキャンセル処理が演算量の面で処理のボトルネックになっている。ここでは、演算量を軽 減するために、ユニタリ変換を用いた平方根(Square-Root)アルゴリズムについて述べる。 詳細: 送信アンテナ数 M 、受信アンテナ数 N の提案する Square Root BLAST 伝送システムを図に示す。 MMSE 規範でヌル処理を行ったときの出力とその基準信号との誤差に関する共分散行列は以下の式で 表される。 P = (α I + H H H ) −1 = + H αI M + H αI M + H H ただし、 と は、それぞれ、一般逆行列および複素共役転置を表す。 α1 は SNR、 H はチャネル行列 である。平方根アルゴリズムでは、以下のようにチャネル行列を QR 分解する。 H αI M Qα R Q 2 = QR = ここで R は上 3 角行列、 Q はユニタリ行列である。 R −1 = P1/ 2 ; P1/ 2 P∗/ 2 = P であるから、チャネル行 列の一般逆行列は、次式で与えられる。 H αI M + = R −1Q H = P1/ 2Q H そのため Hα+ = P1/ 2QαH 1/ 2 となる。したがって、通信路の一般逆行列と誤差に関する共分散行列は P 1/ 2 と Qα から得られる。 P および Qα はユニタリ変換を用いれば、以下の逐次推定アルゴリズムで求めることができる。 1 1. 平方根フィルタアルゴリズムを用い、 P 2 、 Qα を計算する。 1 2. P 2 で一番短い行を見つけ、それを最後の M 行目に入れ替える。また、その行に対応 する送信信号 s も入れ替える。 3. ユニタリ行列 Σ を用い、 以下のように上三角行列を作る。 1 2 P Σ= P M −1 2 0 1 2 M M −1 PM2 p Qα を Qα Σ に更新する。 1 Qα の M 番目の行を qα ,M とすると、 M 番目の信号のヌルベクトルである pM2 qα∗ ,M が 4. 5. 求まる。 すでに P M −1 2 ( M −1) と Qα が求まっているので、ステップ 3 に戻り、以後これを繰り返すこのアルゴリズ ムを用いることにより、一般逆行列の演算および行列の2乗演算を避けることができる。 以上の方法を適用することにより、演算処理量を 221Mflops/s から約 50Mflops/s に低減できる。 244 長所: 4 3 従来技術では O ( M ) の計算量となるが、提案アルゴリズムは O ( M ) となる。また、送信・受信の アンテナ数が両方とも 14 のとき、30kHz のチャネル、1Mbit/sec の送信で、ヌル処理とキャンセル処 理の計算量が従来技術では 190MFlops/sec だったものが 19MFlops/sec となり、全体では 220MFlops/sec が 49MFlops/sec になる。 従来技術・歴史: 文献[2]に示されているように BLAST は、散乱物体が多い伝搬環境において、実用的な演算量の範囲 内で準最適な特性が得られる。この BLAST の計算量の欠点は、ヌルベクトルの決定と検波において最 適な順序を決定する部分である。これが全体の計算量の 80%を占め、送受信のアンテナが増えると、 さらに計算量が増大する欠点があった。 【図】 The Basic model for BLAST 出典: “An Efficient Square-Root Algorithm for BLAST”, “submitted to IEEE Transactions on Signal Processing”, “January, 2000”, “B. Hassibi 著”, “IEEE発行“, “p.2, Figure 1: The Basic model for BLAST” (© 2005 IEEE) 【出典】 [1]“An Efficient Square-Root Algorithm for BLAST”, “submitted to IEEE Transactions on Signal Processing”, “January, 2000”, “B. Hassibi 著” 【参考資料】 [2]“On limits of wireless communications in a fading environment when using multiple antennas”, “Wireless Personal Communications, vol. 6, (3):311”, “1998”, “G. F. Foschini and M. J. Gans 著” 245 【技術分類】3−4−1 【 FI 実現基盤技術/信号検出・復号技術/空間フィルタリング 】H04J15/00 H04L1/06 【技術名称】3−4−1−5 OSD1 順序付け逐次復号(V-BLAST) 【技術内容】 原理: V-LST(Vertical-Layered Space-Time)は V-BLAST ともよばれている。V-LST では、受信信号から 各送信シンボル成分を除去する処理を、チャネル行列 H の一般逆行列のノルムが小さい行から順次行 うことにより、SNR の高い信号から順次検出することができる。 詳細: 図のようなシステムに対して、ゼロフォーシング・ヌリングで形成された重みベクトル w i を用いる ことにより w Ti (H ) j = δ ij とすることができる。ただし H はチャネル行列、 δ はクロネッカーデルタである。この方法では雑音 + 強調が発生する。この雑音強調を抑えるため、以下の V-LST では、 H の一般逆行列 H でノルムが小 さい行から順に処理を行う。 V-LST の手順を以下に示す。 + + ここで は一般逆行列を表す。 G は H の一般逆行列を表す。また、 Q は硬判定処理を表し、 H k は i H の一般逆行列の ki 行目を消去したものを表す。同図の式番号 (9c) と (9i ) においてノルムが小さい行 を選定している。その結果、ゼロフォーシング出力において、最も SNR の高い信号から検出される。 長所: V-LST においては、多重化される通信方式のような送信信号の直交化を行わない。また、D-LST のよう な時空間符号化も行わない。従来技術・歴史: マルチパスを適切に利用すれば通信路容量の増大が得られることが知られている。従来の手法とし て D-LST(Diagonal-Layered Space-Time)がある。この手法は複数のアンテナを用い、各サブストリ ームのシンボルを時空間で対角に配置する符号化を行う。 1 Ordered Successive Deteciton の略。 246 【図】 V-LST システム構成図 出典:“V-BLAST: An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich-Scattering Wireless Channel”, “Proc. IEEE ISSSE-98, Pisa, Italy””, “30th , September, 1998”, “Wolniansky, P.W., Foschini, G.J., Golden, G.D., Valenzuela, R.A. 著”, “IEEE発行“ , “ Figure 1: V-BLAST high level system diagram”(© 2005 IEEE) 【出典/参考資料】 [1]“V-BLAST: An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich-Scattering Wireless Channel”, “Proc. IEEE ISSSE-98, Pisa, Italy”, “30th, September, 1998”, “Wolniansky, P.W., Foschini, G.J., Golden, G.D., Valenzuela, R.A. 著” 【参考資料】 [2]“Detection algorithm and initial laboratory results using V-BLAST space-time communication architecture”, “ELECTRONICS LETTERS 7th Vol.35 No. 1, pp.14-16”, “January, 1999”, “G.D.Golden, C.J.Foschini, R.A.Valenzuela and P.W.Wolniansky 著” [3]“Simplified Processing for High Spectral Efficiency Wireless Communication Employing Multi-Element Arrays”, “IEEE JOURNAL ON SELECTED AREAS IN COMMUNICATIONS, VOL. 17, NO. 11”, ”November, 1999”, “Gerard J. Foschini, Glen D. Golden, Reinaldo A. Valenzuela, and Peter W. Wolniansky 著” 247 【技術分類】3−4−1 【 FI 実現基盤技術/信号検出・復号技術/空間フィルタリング 】H04J15/00 H04L1/06 【技術名称】3−4−1−6 OSD1 -DFE 【技術内容】 原理: M 段受信機の m 段目のMISO受信機を図に示す。ここで、送信アンテナ数を M 、受信アンテナ数を N 、 パス数を L とする。各段を構成するMISO 受信機は以下のように動作する。 アンテナ毎に K f + 1 タップのフィードフォワード部 W と K b タップを持つフィードバック部 B があ る。時刻 k における受信信号を x( k ) とすると となる。フィードフォワード部の各タップへの入力行列を X( k ) = [ x( k ) x( k − 1) " x( k − k f )] とする。 フィードバック部への入力信号は判定遅延量を d とすると となる。フィードバック部とフィードフォワード部のタップベクトルをそれぞれ wm 、 Bm とおき と定義し、 xˆ (k ) = vec( X(k )) とすると、出力信号は となる。タップベクトルはMMSE基準に基づいて導出される。 とし とすると、タップベクトルは 1 Ordered Successive Detection の略。 248 となる。 推定された送信アンテナmからの信号 sˆm (k ) を受信信号から除去し、次のMISO受信機に渡し、処理を繰 り返すことにより最終的な出力を得る。 長所: MIMOにおいて、周波数選択性通信路においても高精度な判定を行うことができる。 従来技術・歴史: 狭帯域V-BLAST(Vertical Bell Laboratories Layered Space-Time)の研究等は盛んに行われていた。 また、MMSE基準のMIMO DFEの研究が発表されているが、送受信アンテナ数が同じである必要があった。 【図】 m 段目のMISO受信機の構成 出典: “Space-Time Receiver for Wideband BLAST in Rich-Scattering Wireless Channels”, “Vehicular Technology Conference Proceedings, VTC 2000-Spring Tokyo. 2000 IEEE 51st”, “15-18th, May,2000”, “Angel Lozano, Constantinos Papadias 著”, “IEEE発行“ “Figure 1: Structure of an individual MISO receiver stage”(© 2005 IEEE) 【出典/参考資料】 [1]“Space-Time Receiver for Wideband BLAST in Rich-Scattering Wireless Channels”, “Vehicular Technology Conference Proceedings, VTC 2000-Spring Tokyo. 2000 IEEE 51st”, “05/15/2000-05/18/2000”, “Angel Lozano, Constantinos Papadias 著” 249